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史料紹介 : 西村氏文書

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Academic year: 2021

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史 料 紹 介

西村氏文書

個人の所蔵する文書には、「家」の家業に関わって残されたものと、ある時期に特定の個人が収集したコレ クションの二種類があって、史料館では、前者を「~~家文書」、後者を「~~氏文書」と呼び分けています。 ここで紹介する文書は、西村秀雄氏が集められ、1959年と1969年の二度にわたって寄贈されたもので、 後者にあたります。 この文書は、総点数も少なく、また、一つ一つの史料について、集められた経緯について知ることができな いために、史料の性格を特定することが難しく、利用しにくいものです。とはいえ、「引札」といって、江戸時代 の商店が宣伝に使った、色のきれいなチラシがあったり、中でも目を引くのが、大正時代にソウルに居住し ていたと見られる「天野雄之輔」をめぐる6点の史料です。 2通の旅券によれば、天野なる人物は、彦根に本籍があり、当時京城(ソウル)に住み、三井物産に勤めて いたことがわかります。旅券は、かれがシンガポール・香港へ商用で出かけるために発行されたもののよう です。天津の総領事が発行した通行証もあって、中国での活動に際して常時携帯していたようです。またこ の他、「観察使」といって、当時朝鮮に13置かれた地方行政組織「道」の長官が、その下の「郡」の長宛に出 した文書が三通残っています。漢字とハングル文字の混ざったこれらの文書は、天野が、ソウルの北西に位 置する黄海道で、柴や炭を購入し輸送するに当たって不便の無いよう、出されたもののようです。 大正時代といえば、朝鮮半島は、朝鮮総督府が置かれ、日本の植民地支配下にありました。日本の商社 マンが、政府の庇護の下に、ソウルを拠点に、東アジアで商業活動を行っていた様子をありありと伝える、興 味深い史料といえます。 (史料館 岩崎奈緒子)

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