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核磁気共鳴装置(NMR)を用いた有機化合物の帰属技術の修得 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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(1)

核磁気共鳴装置(NMR)を用いた有機化合物の帰属技

術の修得

著者

森田 俊夫

雑誌名

技術報告集

4 (1998年度)

ページ

21-24

発行年

1999-04

URL

http://hdl.handle.net/10098/7612

(2)

核磁気共鳴装置 (NMR) を用いた有機化合物の帰属技術の修得

第二技術室化学罰則技術班森田俊夫糾

1

.

緒言 著者は生物化学工学科有機合成研究室で新規化合物の合成および種々の機器での同定を行ってい る o 化合物の構造決定には融点または沸点、赤外分光光度計 (IR、置換基の存在)、核磁気共鳴装 置 (NMR、水素または炭素の状態と数)、質量分析装置 (M郎、分子量) ,そして元素分析(水素、 炭素、そして窒素の含有 量)のデー夕、が必要であ る。(図 1 )これらの機 器で NMR は化合物の構 造を推定する方法として もっとも有効であり、研 究者らは合成実験で得ら れた化合物は最初に NMR で測定を行う。 以前に、当研究室でポ 合成実験 有機合成研究室 標的化合物

リメチル安息香酸エチル

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.

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.

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.

1

を無水酢酸中、発煙硝酸 で側鎖ニトロ化し、その 生成物を還元すると、相 当する N- ヒドロキシフ タルイミジン類を与える ことを見い出した。 1) 一 方、 4 メトキシー2~,6-ト リメチル安息香酸エチルを同様に側鎖ニトロ化し、エタノール中、パラジウム炭素を触媒量用いて ヒドラジンー水和物で還元反応を行ったところ、相当する N- ヒドロキシフタルイミジン類は生成 せず、構造不名物が得られた。(図式 1) そこで、今回の報告はその構造不名物の構造解析を試みた。 NMR から構造の骨格を推定し、そ の他の機器から興味ある結果均等専られたので報告する。

化合物の構造決定 国 1 内ノ臼

(3)

'yヘ〆...OR1 HN句、fヘγヘOR1 Rsυk AC2OV

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白2 ト2 liIo 2 M H 。

R

…一

回 H 4 r宇 、~OR1 H3CCY" ""'''1 N02 NH2NH2 unknown product Pd-C 図式1 2. 構造解析 最初に、種々の機器で測定した構造不名物(

1

)と比較のため 2

4 トリメチルーN-ヒドロキシ ブタルイミジン (2)の結果1)を表 l 示す。 R から 2 で見られる OH の吸収が 1 では確認されず、 表 1

Analyt同IData and Spectral Data

Unkown Prc刈uct

NOH

2 MeHing Point('t) 198・.9 198・9 IRData(KBr,cm・1) 3288,31倒(NH) 3115(OH) 1640(C=O) 1671(C=O) 1NMR(DMSO-d6,ppm) 2.09(s,3H,CH~) 2.15(s,3H,CH~) 2.弱(s,3H,CH;) 2却(s,3H,CH;) 3.84(s

,

3H

,

OC'H

J

2.日(s,3H,CH;) 4.42(s

,

2H

,

CH.r 4.ω(s,2H,CH~) 6.舗(s,1H,Ar町 7.12(s

,

1 H

,

ArH) 9.腿(s,1H,OH) Elemental Analysis(%) H:6.93

,

C:57.17

,

N: 14.98 H:6.69

,

C:69.28

,

N: 7.15 Mass 何惚} 207 191 代わりに NH の吸収朽見れた。 1H-NMR では2 では 9.88pprn に OH のプロトンシグナルカ滞認さ れたが、 1 では消失している。さらに、元素分析の結果から、 l の窒素量が2 に比べて二倍近く 高くなった。この比較から、 1 の構造は(司フタルイミジン骨格を形成していない,ゆ)アミノ基が存 在する、 (c)窒素が二個以上存在するということが推定された。 次に、 1 のNMRを詳しく解析した。(図2) 1H-NMRのシグナルは 2pprn 付近にメチルが 2 個、 4pprn 付近にメトキシが 1 個、 4.5pprn付近にメチレンシグナルがl 個、そして 7pprn 付近に芳香 円 L n L

(4)

図 2 lH・NMR Da旬。tf1 占 e 4 JA、ーー___.J 全 o PPM 事 13C_N勘IR Da旬。1f 1 ~

1

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6

PPM 環プロトンが 1 個存在している。さらに、 13C-NMR を測定したところ、 11 本のシグナルが観測 され、 170ppm 付近にカルボニル炭素のシクゃナルが現れたO このことから、図式 2 に示す 3 の骨格 を持つ化合物であると推定される。 通常、有機化合物は NMR で大部分構造問夫定され、その他の機器でデータを補強していくカ丈 今回の場合は困難で、あったO そこで、 Mass,元素分析のデータを詳しく検討した。(図式 2) 最初に、 Ma回スペクトルは、 207 の分子量に相当することから、 NMR で推定される骨格の分子 量を差しヲ i くと、分子量は 31 になる。この分子量 31 に相当するフラグメントは N-O-H 叉はNl町民 の二種が考えられるが、それぞれの構造から計算された水素、炭素、窒素の含有量が 2 の測定値 と違っていた(論文に掲載する時、実測値と計算値の誤差は +0.4%以内)。 次に、元素分析で得られた実測値から考えられる組成式の絞り込みを試みた。学内で入手した q u n L

(5)

ソフトを用いて久

i

)水素、炭素、窒素の含有量の入力、 ii) 考えられる元素の種類とその元素 の数叉は範囲、 iii) 誤差範囲の入力をした。 M踊・ (n抱:) 207

H刈:

/ ‘ 1 )' ¥ EI・men泊1 Analy・1・(%) + N・0 ・ H

=

1

j_..lノNO川 calcd. H:6.32, C:ω.76, N: 6.76 \H3CσV 可 j

+叫=

( ? )

c・Icd ………2

MW 176 31 207

EI制官 ntalAnaly8i8 (%) found H:6.93, C: 57.17, N: 14.98

C81uculation of Molecular Formula from EI・m・ntary Analy・i. Valu・

Cl1H世-20 OZ_5 N'_4 (土 0.4%トーー_ notfound CZZ HZ4-40 0・-10 NZ- lO (土 0.4%)一一一→ CzzH輔~坦N50. 図式2 C

U

H12切P2-州内の場合、誤差範囲を +0.4%とし、絞り込みを開始したところ該当する組成式は 見当たらなかったO そこで、 3 の骨格が 2 分子含まれる構造を想定しらH

24

-

40

0

4

-訓2-10 で同様な 絞り込みを行った。その結果、CnH鈎-33N506 の 4 種の組成式が見つかったo 以上のことから、この構造不明物は 3 に相当する骨格カ芳捕斗こ 2 個存在し、その骨格同士を結 合させる分子部分は少なくても N

5

0

2

で、あろうと推定した。 現在のところ、構造の決定には至っていない。しかし、 NMR では水素、炭素の他に窒素の測定 も可能であるので、今後はこの測定も修得し、構造不名物の構造決定に利用したいと考えている。

3

.

謝辞 今回の報告内容は日常研修で行ったものであり,費用は日常研修費をあてました。費用措置をし ていただきました関係各位に厚くお礼申し上げます。また,派遣先(有機合成研究室)の畠中稔 教授,高橋一朗助教授並ぴに松本一嗣助手に日常研修の機会を頂きお礼申し上げます。 {明機器 IR 27().30 形目立

NMR

Th倒ーLA5∞ 日本電子 地ss JMS-DX3∞ 日本電子 元素分析 b伊d∞ αINSTRU1\伍NT 参考文献等 *)

e

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moritぽ~acbio.fukui-u.ac伊. 1) 林美香,卒業論文 (1992 年度) 2) 化学の雑誌に記載してあったプログラム(雑誌名、作成者不明)

.

4 q L

図 2 lH・NMR Da旬。tf1 占 e  4  JA、ーー___.J 全 o  PPM  事 13C_N勘IR Da旬。1f 1 ~  1  " i l  6  PPM  環プロトンが 1 個存在している。さらに、 13C-NMR を測定したところ、 11 本のシグナルが観測 され、 170ppm 付近にカルボニル炭素のシクゃナルが現れたO このことから、図式 2 に示す 3 の骨格 を持つ化合物であると推定される。 通常、有機化合物は NMR で大部分構造問夫定され、その他の機器でデータを補

参照

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