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研 究 諞 文} UDC :624.
e4 :624.
043.
3 日本 建築 学 会 構 造 系 論 文 報告 集 第 351号・
昭 和 60 年 5 月有
限
要素
法
に
よ
る
張 力
場
解
析 手 法
に
つい て
正 会 員 正 会 員 正 会 員西
登
本
村
坂
間
敏
宣
俊
雄
*好
* *雄
* * *1.
序 構 造 工 学の分 野で は, 機 能 向 上および 経 済 性などの面 か ら, 軽量化を 考 慮し た構 造 (軽構造)が重要視され て き た。
な か でも, 薄 肉 構 造 と膜 構 造は, 新 材 料の 開 発や 工 法の急 速な進歩に伴い,
めざ まし く発達 し,
空 間 内に 大き なFlexibility
を備え てい る こと も あっ て, 多 方 面 に応 用され ている。
こ れ らの軽 構 造 物の力 学 的 挙 動 を特 徴づける応 力 状 態 と して,
張 力場が存 在して い る。
張 力 場の解 析は, 部 材の耐 荷 能 力に関 係し て くる た め に,
そ の解 析 法の確 立は設 計上不 可 欠であり,
古く か ら注 目さ れ て き たL〕一
]o)。
張 力 場の概念 は 1928年Wagnert
〕 に よ る薄い web を持っ
plate
girder
の観 察か ら創 始され た。
こ れ は,plate
girderにせ ん断 荷 重 を作 用さ せ た と き
,
web に せん断 座 屈 が た や す く起こるに も か か わ らず,
破 壊し ない で,
さ らに大き な荷重に耐え られ るとい う現 象の発 見に始ま る。 張力場と は,
こ の よ う な現象を 理想 化し た応力状態 であ り,
引 張 力 以 外の抵 抗 力 が ほ ぽ 無 視で き る 薄 肉 弾 性 体に おい て,
主応 力の一
つ が引張力,
他方が零と み な せ る単軸 的引張応 力場の ことをい う。
今 日で は,
構造 物の軽 量 化に伴い , 張力場 とい わ れる 応 力 状 態が種々 の分 野に お け る軽 構 造に現れ,
構 造 表 面 の しわ波 (wrinkling waves >という座 屈 現 象を通して,
その応力状 態を 認 め ること がで き る。特に,
大 空 間を容易 に 覆 う こ と が 可 能 と なっ たSuspensiQn
膜 構 造 やPnettrnatic
構 造などは, 構 造 材の保有す る性 質と構 造 形 態か ら,
しわ波 が 発 生す る状 況に移 り や すい。
こ の よ う な, 張 力 場の出現に応 じて,
張力場 解析の持つ重 要 性 が ま す ま す大き く なっ て きてい る11}”
21}。
一
般に薄 肉 構 造 や 膜 構 造は張 力 場に移っ た後,
ただ ち に荷重耐荷能 力が な く な るの で は ない。
終 極 的 状 態に達 す る まで は,
荷重耐荷能 力を保持し, 構造物と しての機 能を果た す。 こ の 変形特性を考慮し た軽構造物にお ける 力学的挙動の解 析に は,
次の 2点 が 問 題 と なっ て く る。
〔1
) 構 造物に発生す る し わ波形状の把 握 (2 ) し わ波発 生後の 力 学 的 挙 動の究 明 問 題 点 (1>は膜 構 造 物の 形 状 決 定 問 題に現れ る。
ま た, 外 科 手 術に お け るZ−
plasty operation 問 題15 }・
17 )に も関 係 し て く る。
問 題 点 (2 >は薄 肉構 造や膜 構 造の強 度 設 計 上に生 ずるもの であ る14 】・
15 〕 。 張 力 場の解 析理論は,
先に示 した観 察か ら大 撓み問 題 を単 純な線形 問 題に お きか え て,Wagneri
[に よ り構 成 され た。Reissner2
},
近 藤3 }は張 力 場 を一
種 の 曲線 直 交 異 方 性 板であると と らえ る ことか ら,しわ波に沿っ た方向 を示す張 力 斜 線 (tension rays )が,
平 行で ない一
般 理 論 を展 開し た。
井 合41,
Mansfield5)は そ れ ぞれ独 自に最 大エ ネル ギー
原 理 を見い 出し,
張 力場 解 析に利 用して い る。
これ らの理 論 展 開に より,
張 力場に関 する基 礎 的な 考え方が明 示 さ れたth1)。
と こ ろ が, 解 析 内 容は主に平 面 張 力 場が中心で あり,
解 析モ デル は形 状や境 界 条 件 が 単 純なもの に限 定 されてい る。
しか も, 局 部 的に発 生す る し わ波 (部 分し わ波 )の解析に は適用で き ない。 曲率 を有する構 造の張 力 場 解 析や し わ波 発 生領域に注目 し た 膜 構 造 物の研 究 も ある6 )−
13]。
しか し,
平 面 張 力 場 解 析 と 同 様に大きな制 限 条 件が付 加さ れ て い て, 実 用 的な解 析 法と は なっ て いない。 解 析 対 象と す る軽 構 造 物では,
しばし ば張力場 領 域と 座屈 して いない領 域とが,隣 接して存 在す ること が あ る。
こ の と き,
そ の境 界 線上で は, 変位や応 力の運続条件が 課せ られ ることにな る。 し たがっ て,
実 際の設 計に最 も 必 要と なる任 意の形 状や境 界 条 件お よ び種々 の荷 重 状 態 に対す る,
張 力場を考 慮し た構 造 物の力 学 的 性 状に関す る解 析 解を導び くことは,
非 常に困 難で あり,
ほ とん ど 不 可 能に近い とい え る。
以上の ことか ら,
有限要 素 法に よる数 値 解 析 法が研 究さ れ てきたLS〕−
2]}。
こ れ らの研 究 * 日本 大 学 教 授・
工 博 桝 日 本 大学 助教授・
工博 * * * 日本 大 学 大学 院 生 (昭和59年9月7日原 稿 受 理日.
昭 和60年 1 月S日改 訂 原 稿 受理 日,
討 瞼 期 限 昭和 60 年 8 月末日) 注1) こ こ で扱っ て いる張 力場 と は,
完全 張 力場 (comp 且ete tension fieldあるい は perfect tension fleld) と 呼 ば れて いるもの で,
応 力状 態 を完 全に理想 化し た一
軸的 引 張 応 力場の ことをさ し てい る。
Wagner が観 察した web で は,
せん断 座屈直 前に純 粋 せ ん断 場 くpure share field)を示し,
座 屈 後に荷 重 耐 荷 能 力 を完 全 張 力 場で担う前 段 階と し て,
純 粋せ ん断場 と 張 力場の両 方で分 担 す る と し た 不完全 張 力 場 (lnCDmplete tension field)の実験的,
理論 的と ら え方 もあ る14 レ・
15,。
は
,
従 来の弾性 体 解 析に基づ き,
張 力 場の示す特 質を考 え るこ とに よっ て,
新た な操 作を導入 し た解析 法であ る。
有限 要素 法を 用い る手 法に よ る と,
張 力 場にな ら ない部 分は,
通常の弾性体の扱い と して解析で き る ので,
局部 的に発生 す る し わ波の処 理 まで考 慮した解
析 が,
複雑な 手 続き な しに可能 と なっ た。
文献 18)は,
有限要 素法 を 適用さ せ た初めて の例であ る。 応 力状態に よ り,
各要 素の材料特性を変化さ せ る方法を採用 して いる が,
前述 し た 問 題 点 (2
)を解明 す るには,
不十 分 な 面 が あ る。
文献19
)では, 問 題 点 (2)まで考 慮し た解 析 法を提 出している。 し か し,
非 線 形計画 法を 用い ている た めに, 解が一
義 的に定まらない場合が起こ り うるz°1。
文 献 21) は, 岩 盤 工 学にお け る零 張力の材 料問題 (no・
tension問 題 )ESIと解 析上,
類似す る点が あ ることに着 目し,
応 力 遷 移法th2〕に基づ く方 法 を提 唱・
した。
た だ し,
数 値 解 析 上の問 題 点が存 在す るこ と や応 力 遷 移 法が張 力 場を と ら え ら れ る手 段と な り え る かの議 論 もない。
こ れ ら のこ と か ら分るよ うに,
張 力 場を考慮し た実用・
的な解 析 法は,
必要である にもか かわ ら ず,
平面 張 力 場 解 析ですら確 立さ れ ていない現 状である。 本 研 究の 目的 は,
こ の よう な張 力場に対して,
先に示し た 二つ の問題 点 を解 明す る立 場を と り, 任 意 形 状 物 体に対処 しう る 有 限 要素 法を応 用す ることか ら,
しわ波 発 生 領 域および し わ波 方向の 決 定と しわ波 発 生 後の挙 動が と ら え ら れる解 析法を提案す るこ と にある。
本 論で は,
張 力 場の と らえ 方 を述べ , 解 析 手 順 を明 らかにす ること よ り, 基 本 的な 張力場 解 析 法の考え方を提 出す る。
ま た,
有 限 要 素 法を 用い.
た他の解 析 法と本 手法 との違い を数 値 解析上の考 察 を通して明 確に し,
本 手 法の正当 性 を述べ る、
解 析 例と し ては,
張 力 場に関す る古典的な問題であ る 内外 縁に輪 のある環 形の板が回 転 変 形す ることか ら張 力 場と な る現 象2) (以 後,Reissner
モデル の回 転変形 問 題と呼ぶ )を 採りあげる。
得ら れた数 値 結 果は解析解や既 往の研 究に よ る実験結果 との些
較を行い,
解 析 手法の有 効 性 を示亨。
これ らの ことにより,
今 後,
ま す ま す 発 展 し,
利 用さ れ るこ とが予 想さ れ る薄 肉構造や膜 構 造に対する力 学 的 性状 を把 握す る た め の基 礎 的 な考 察を与え る こと ができ るもの と考え て いる。
な お, 本 研 究は著者等が 提 案 し,
解 析 例 を示 し て きた一
連の 張 力 場 解 析に関す る研 究Z3)一
ε7 ) を 発 展 さ せ,
手 法 内 容を再検 討す るこ とか ら改 めてデー
タを整 備し,
ま と め た もの で ある。
2.
張 力 場 解析
張 力 場 解 析 をするうえ で想定する材 料は, 圧縮 力や曲 げ力に抵 抗せ ず,
引 張 力の み に抵 抗す る等 質 等 方 性の弾.
性 sheeti ]i3 ;と す る 。 こ の sheet が面内の ある方 向に引 張 注2) 応 力 分配 法 または伝 遠 応 力 法と も呼ばれ て い る。
注3) 弾 性sheet と は 圧縮 力や曲 げ力に対す る抵 抗 力 が 引 張 力に比較して無 視でき る とい う力 学 的 特 性 を有す る も.
のを指す。 力を受け,
それ に対 して sheet 面に沿っ た垂 直な方 向に 圧 縮 力が作 用 する場 合を考 察す る.
。.
こ の圧縮 力は,
仮 定 し たsheet の持、
っ性 質か ら許 容されな い。 そあた め,
許 容さ れる方 向に内 力が再 配 分 (分 担 )さ れ た り,
あ るい は圧 縮 力に相 当する仕 事か ら,
現 象 的な し わ波の発 生に つ なが り,
単 軸 的 引 張 応 力場が出 現す ると考え られる。、
この張 力 場の示す特 徴 として は,
次の三つ にまとめるこ と ができる。D
主 応 力は一
軸 的でザ張力方向が存在する。
ii
) 張 力 方 向としわ波 方 向が一
致す る。iiD
一
軸 的 主 応 力の分布は連続 的であ る。i
)〜m
)の特質は,
張力場の状 態に あ る弾 性sheet に おい て, 弾性 対 称 軸と引張 主 応 力 方 向と が,
常に一
致 す ることを表して い る。 これ は,
引 張 主 応 力 方 向に垂直な 方 向の剛 性が零と み な せ る非 等 方 性の物 質 (直交異 方 性 材)と し わ波が発 生 し た等 質 等方性の 弾 性sheet と が, 同 等に おきかえ ら れる ことを意 味 する。 実 際の解 析 法で は,
弾 性 理 論に基づ く有限要 素法に よ る定 式 化を採 用し て い る。 そ こ で,
上 述の こと を考慮 す る な ら ば, 最 初に通 常の弾性 体 解 析を行い,
得ら れ た各 始 め…
基 硬 デー
タ 設 定 さ せ る か ?’
一
材 料 を 変 {營
而 ▼ES帯
簿 質 等 方性 弾 性 係 数 行 列 構 成 直 交 異 方 性 弾 性係数 行 列 構 衷 VES VES 瀞…
要 紫 剛 性 行 列 作 成…
全 体 系 剛性 行 列 に 組 み 込 む 全て の 要 素 につ い て「
「
’
全 体 系 に 組み 込 ん だ か ?…
変 位・
応力・
主 応 力 主 応 力 方 向 の 餅 算’
・
・
材 料 を 変 化 させ る べ き か ?’
°
’
荷 重・
変 位 増 分 向敏 判 定 髄o 眺」
’
怒 わ り要 素 を代 表す る応 力 状 態か ら, 圧 縮 力 方 向の材料定 数 を 変 化 させ るとい う剛 性 変 化 法の考え方 を導入 す る
。
材 料 の性 質 を変 化させ る ときは,
得られた圧 縮 力 方 向の材 料 定 数 をす ぐに零 とお くので は な く, 段 階的に分け て繰り 返し計 算 を行ない ながら,
張 力斜線を追 跡し,
張 力 場 を 決 定し てい く。
ま た,
操 作の手 続き上,
しわ波の発生形 態 と発 生 後の状 態 を追う た め に, 変 位・
荷 重増分法を 用 い ることにする。 詳 細 な 解 析 手 順は以 下に記 述す る通り である。 Fig.
−
1に は解 析 手 法 全 体の流れ図 も載せ た。
各 変 位・
荷 重 増 分ご とに,
次の〜
の操 作 を場 合に 応じて実 行さ せ る。 通常の弾性体解析か ら,
各要素を代表さ せ る主 応 力 値 σ1, σ2(σ1≧ a2)と その方 向を計算し,
σ,の値に注 目 し て, 次の操 作に進む。
σ,
≦0で あるときは,
σ,方 向の材 料 定 数 を 決め ら れ た一
定 減少量 で,一
段階零に近づ け,操作を に移す。
σ,>0
の と き, 材料特 性が等質 等方性を 示し てい るの で あ る な らば,
材料定 数 をその ま まに してお き,
操 作 に 行く。 すでに,
材料の 性 質を変化さ せてい る な らば,
σ2 方 向の材 料 定 数を一
定 増分 量 で,一
段 階 前の状態 に戻し て,
操 作 を に進める。
操 作 に より,
同一
計 算 段 階におい てすべ ての 要 素 内の材 料 状 態を変 化さ せてい ないと き は,
次の変位・
荷重 増分の段階に移す。一
要素で も変 化が 見い出され た な ら ば,
前段 階の変 位・
荷 重 増分計 算によ り決 定した変 位状 態に戻し, 操 作は に行く。
操 作〜
の構 造 物 全 体 を通し た同一
計 算 過 程に おい て,
各 要 素の材 料 状 態が安 定せ ず,
材 料 状 態の変化 に関する増 減の 方 向転 換を限りな く続け る可 能 性が あ る。
これを防ぐ ために,
あ らか じめ 繰り返 しを制 御 する 制 限 回 数 を 設定して お く。
設 定 値を起え る繰 り返しが確 認 さ れ, 他要素が安定し た な ら ば, 現段階の変位・
荷 重 増分 に お け る操 作 を打ち 切 り,
次の変 位・
荷重 増 分 段 階 に して,
操 作 を に移す。
σ ,方 向の材 料 定 数が完 全に零とな っ た と き,
そ の要 素が張 力 場になっ た と判 断す る。 張 力 場の 認定と同 時に,
そ の要 素の領 域は 認定 時の 大き さの一
定 値とお く。 た だし,
張 力 場の解 除 と と もに, 要素領域の取 り扱い も 元に戻すこ と に な る。
上記の操 作過程に は,
応 力状 態の移り変わ りにより,
材 料の性 質を さ まざまに変化さ せ る復元力の効 果 を導入 して い る。 こ の効 果は,
し わ波 発生 後の 挙動 を漸 次 追 跡 するとい う理 由か ら必 要と な る。 ま た,
部分 し わ波が発 生する と き に は,
通 常の応 力 状態の領 域と張力 場の 領域 との境界 上にあ る要 素の材 料 定 数が な か な か安 定し ない こと も ある。
そこで, 操 作で設 定 し た制 限 回数の意 味 が 出て く る し
,
計 算 時 間の 短縮化 に も有 効で ある。
Fig.− 1
の *印 部は,
こ れ らの操 作が関 係し てい る とこ ろ である。 解 析 プロ グ ラ ム の開 発は, 材料の状 態や主 応 力の大きさ と向き を管理 す る サブ プロ グラムを, 従 来の 弾 性 体 解 析 用 プログラム に組 み 込 むこ とで,
比較 的 容易 に開 発す ることが可 能であ る。 な お,
平面張 力場解析と 曲面 張 力 場 解 析の違いは,
本 質的には幾何学的な関 係と 構成 方 程 式の と り方お よび 形状 関数の選 び 方に ある。
し たがっ て,
基 本 的な考え方は変わ らずに,
各要 素内の弾 性 定 数の取り扱いが,
解析上のポ イン トと な る。
平 面 張 力 場 解 析で は (a)平面ひずみ仮 定, (b
)平面 応 力 仮 定 が考え ら れ る。 両 仮定に よ る弾性 係 数 行 列は,
それ ぞれTable−
1に記した[C
』,
[Cb
]を 用い る ことにする。E
‘ は縦 弾性係 数,
Vt はボアソ ン比で ある。
‘=
1は最 大 主 応 力 方 向を示し,i=
2は材 料 定 数 を 変 化さ せ る方 向を 意 味す る。G
は横 弾 性 係 数であ る。 3.
有限要 素法による張 力 場 解 析の計 算スキー
ム 3−
1 本 手 法 変 位 仮 定を用い た有限要素法に基づ く本手法は, 剛 性 変 化 (VariableStiffness
ま た はSecant
Modu
且us ) 法 の考え方 を導 入して いる。こ こで は,
基本的な計算ス キー
ムを 示 すた めに,
問 題を単 純 化し た線形弾 性 問題 を出発 点とし て説明す る。
剛 性 方 程 式は,
弾 性体の基 礎 式にエ ネル ギー
原 理 を適 用す る などの通常の手 続き か ら導 びくことがで き,
次の 連 立 線 形 代 数 方 程 式の形で得ら れ る。 κ族・
UNκ一
PMi= 0・
…・
・
…・
・
…………・
……・
…
(1) た だ し,UN
κはN
節点のh
方 向変位,PMI
はM
節点の ‘方向荷 重と す る。
[K
線]は 剛性 行 列で あ る。
張 力 場 解 析で は,
(1>式 を 非 線 形方程式と扱うこと に な る。
そ の非 線 形性は,
応 力状態に よ り材料の性 質 を変 化させ る こと か ら κ繊に保 有す る次の式 とし て表せ る。
F耀 ≡ κ繍(U
σ)・
UNIt
−
P解 ‘・
………・
…・
・
…
(2) (2 )式の形で表 現される非線形 方程式は, 数 値解析上, 繰り返し計 算 を通 し て解を決 定す ること に な る。
そこ で,
計 算過 程 に お け るJ
番目の近 似解 σ欺 をU
職と お くこ と か ら, 次の △醐 剥を定 義する。
△ び燦1』 び 雉1L 〔1
雛…・
……・
………
(3) 反 復 計 算に よ る近 似 解の修正 は,
すべ て の ム醒 評が零 と判 断さ れ る ま で続け られ る。J
= 0の と き は,
初 期状 態にある ことを意 味する。 実 際の計算スキー
ム は(2)式に逐 次 代 入 法 を適 用し,
近 似 解 を 求めて い く。
その たφ, σ易の と きの κ瀛を κ線の と お くこと か ら,σ鴇と新しい 近似解 ひ穿 1〕と の 関 係が, 次の よ うに決 まっ て く る。
κ謝へ σ 雉ILP 闇尸 0……・
………・
…・
・
(4 ) こ の式に (3
)式 を 考 慮 することか ら, 剛性 変化 法に基 づ く次の反 復 計 算 式 を 導くこと がで き る。
κ綴の・
∠1
σ縦u需一F
繋・
…一・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(5
) た だ し,
F[ . 4 ,は (2)式に お ける 」番目の近 似 解に関す る
FMI
の残 差で あ り, 次の式 を満足 す る も の と す る。 F犠; Kklt.(』・
σ簸一
PM‘……・
・
………・
・
…
(6 ) (5)式 より,
各ステ ップご とに収 束 判 定を行い な が ら,
[K
iit(』 澗N ]の逆 行 列 を求め,
修 正さ れ た新 しい近 似 解 σ騨 〕 を定めて い く。 な お,
最初の出 発点を弾性 体の幾何学的 非 線 形問題に おい た と して も,
同 様に説明す ること がで き る。 3−
2「
応 力遷移法との比較・
有 限要 素法に よ る張力場 解 析 法と しては前述 し た よ う に,
’
剛 性 変 化 法tS)・
z3 ],
非 線 形 計 画 法19)・
:°),
応 力 遷 移 法z]) の 三つ に基づ く手法に分 類する こと がで き る。
し か し な が ら,
非 線 形 計 画法に関して は,
材 料 特 性の変 化を計 算 過 程で考 慮 して いないので,一
種の応 力遷 移 法と み な せ る。 そ こ で,
こ こで は本手法と岩盤 解析か ら応 用させ た応 力 遷移 (Stress Transferま た は
Constant
Stiffness>法2s} との数値解析上の考 察を試み ること に す る
。
比較の 方 法と して,
3一
ユ で使用 し た表 現 を応 力 遷移法にその ま ま適用し説明 する。
応 力 遷 移 法は,
存 在す ることので き ない応 力 量 を等 価 な節 点 力に変 換して いく解 析 手 法である。 これを,
〔ユ) 式に あて は め る な らば,
剛 性を変 化さ せ る こ と な く,
節 点 力の操 作で張 力 場 を 決 定して いく た めに, その非 線 形 性はP
.;に あること が判る。 し た がって,
応 力遷 移 法に 対 応す る非 線 形 方 程 式は,
次の よ うに表すことが できる。
F
鬮尸K
篇・
UN
κ一P
艇 (U
,.
ノ)・
・
…・
…・
……・
…・
…
(7) こ の式に逐 次 代入法を適 用させ る た め,UP
,の とぎの P. 、をP鴇とお くことか ら,
び昌と新 しい近 似 解 【/官 1 】 の関係式が得 られる。 κ詠・
ひ織「1レーP
鴇=0・
・
7『
7・
・
・
・
・
・
…
『
・
・
一
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
(8
) ここ に (3)層
式 を導入 す る と,
応 力 遷 移 法に基づ く次の 反 復 計 算 式 を 導びく こ と が できる。
κ諭 ム び鴇一一
F 協……t・
一 ……・
一 一 …
(9 )F
鴇は次式を満足 す る も の と す る。
F跳
=
K線・
U
‘ N”h− P
鴇・
・
………・
……・
…・
……
(ユ0
)一
般に与え られ た多 変 数の連立 非 線形 方 程 式FM
、(UL
」);o− ・
一 ・
・
・
・
………・
……t;
・
・
…一 ・
(11
) の解 を 求 め る方 法に は 種々 あ る が,
代 表 的な数 値 解 析 法 と して,Newton−Raphson
法が挙 げら れ る。こ こ に,
(3) 式 を考 慮し たNewton−Raphson
法 お よ び,
こ の計 算 過 程を簡略化 し たvon Mises 法の反復 計 算 公 式は そ れ ぞ れ以 下の ごとく, 漸 化 式の形で記すこ と ができ る3S) 。の
の
[∂F
“ ‘/∂U
.日 〔』・
△U
雉ll=− F
鴇…………・
…
(12)の
ホ
[∂Fm /∂σ〜日 〔° ムσ留 」
−
F怨・
…・
・
…・
……
(13)t た だ し
,F
鴇は (11)式に お け る 近似 解 【乃3
の とき の のサ
F
”iに 対す る残 差 で あ る。
[∂Fm
/∂u
.Jcj
は 」番 目のJacobi
行 列の要 素で あ る。
非線形性の弱い方 程 式に対 し て,
両 解 法に よ る解は一
致 す る と 考 えられ る30)。
し か し,
非 線 形 性の強い場 合は, (13
)式 の計 算にょる方 法 であ る と,
解が追い きれずに収束し ない こと も あ りう る31 )。 こ こで,
(5),
(9) 式と (12 ), (13
)式を比 較す る な ら ば,
次の よ うに み なすことが でき る。
り
[∂F ”t/∂UN
κ] (n≡1
(線〔」・
・
・
…
t−・
・
・
・
・
・
…
−t・
・
・
・
・
・
…
(14) 応 力 遷移 法で は, 剛 性 を変化 さ せ ない で κ瀛をK
線 の と おいてい る。
す な わ ち,
剛性 変化 法はNewton・
Raph−
son 法
,
応 力 遷移法はvonMises
法に対応す る数 値解析法であ ること が 明 ら か と なっ た。 対 象と す る 運 立非 線 形 方 程 式を解く と き
,
vonMises
法によ る.
と毎 回 逆 行 列 を求め る必要が ないとい うことで,
計算時 間の面で有理 と な る。
し か し,一
般に非線形 方程式 (ll)を解く場合,
両 解 法は 必 ずし も一
致す る と は限ら ない。 さ ら に,
Newton−Raphson
法 を 拡 張さ せ たNewton−Raphson
法 の範 囲 まで考 慮す る な ら ば,
v σnMises
法よ り す ぐれ た 数 値 解 析 法で あ ることも よ く知ら れ てい るSD]−
3Z)。
特に, 張 力場 解 析のよ うた非 線 形 性の強い問 題に対して は, 応 力 遷 移法 よ り もNewton−
Raphson 法に相 当す る剛 性 変 化 法に基づ く解 法が適して いる と考え ら れ る。 これ ら の解 法に関す る性 質か ら,
非 線 形 計 画 法に基づ く解 析法で は,一
義 的に解が決 定で き ない 場 合が 起 こ る2°〕こと や応 力 遷 移 法に基づ く解 法では,
発 散 する場 合 があることも理 解で き る。 な お,
同一
の モデルを 用い た 剛 性 変 化 法 と応 力 遷 移 法による解 析 結 果の違い を検 討す る た め,
著 者 等は張 力 場 解 析とno−
tension 解 析 を 試み てい る。 nQ−
tension解 析では,
両 手 法の解がほぼ一
致す る もの の,
張 力 場 解 析で は,
解が一
致せ ず,
し か も応 力 遷 移 法におい ては途 中で発 散 する とい う結 果 を得たZ7) 。4.
Samp 「e Problem 本 手 法の正 当性 を示す た めにFig.
−
2に記す例 題を 選 ぶ ことにす る。 こ れ は,
先に述べ たReissner
モ デル の 回 転 変 形 問 題2} とい い,
内 側 リングと外 側 リングの 間にsheet を固 定して
,
リングに回転 変 形 を 与えるこ とか ら,
図に示す よ う な張 力 斜 線が,
sheet 全 面に生 成す る状態 を とら え る問題であ る。
こ の 問題は,
張 力 場に関す る 理 論解析と し ては最 も古 典 的なもの に属してお り, 多くの 研究がな され て い るz ;−
5)。
な かでも,
文 献2
)で は リン グの回 転に よ り発 生す る しわ 波に関しては,
内 側 リング の半 径 方 向と張 力 斜線との な す角度β(Fig.
−
2 参照)が, 内 側 リング半 径 rl と外 側リング半径 r2と の 比 ri/r2に 依 存し,
材 料の持つ 特 性に関 係しない こ と が 示 さ れてい る。
こ の理 論 解 析との比 較を単 純な要 素 分 割モ デル を用 いて行っ た。
ま た,
リング半径 比を変え た と き に発 生す る張 力 斜 線の様 子につ い ても 図 示 す る。 計 算に は,
一
般に利 用さ れて い る膜 材を想定し,数 ケー
ス の弾 性定数を 用い て試み た。
グラ フ や 図 に示し た数 値 結 果は,
ヤン グ率E
=360.
Okg /mm2,
ボアソ ン比 v=
O.
4の ケー
ス を採用 して い る。
膜 厚は単 位 長さとし た。 扱う例 題が平 面であ り,
面 内 方 向 変 位の み を考えて いるFig
.
−
3 Finite element mesh modelTable
−
1 Elastic matrix for orthotropic Plate[Ca]:plane strain prob【em [Cb] ;Plane stress probIe皿 E1{1
−
vlv2 , Eユ
Vr n ことか ら, 要 素 形 状は三角 形 を選び形 状 関 数は一
次 関 数 を使 用した。要 素 分 割モ デルはFig.−3
に記す節点 数48,
要 素 数 72とし た。
計 算 するうえで の各パ ラメー
タの値は以下の よ うに設 定 し た。 変位・
荷 重増分 回数は 10と し,
1回 ごとの量 は最終 的に与 え る 量の 10分の 1と決め る。
剛 性 変 化に 関 する材料 定数の増減量はE
, v を等 10分割した値を 用い る。 復 元 効 果の繰り 返 し制限 回 数は3
と している。
リング半 径 rl/rt=
0.
1,
0.
2,
0.
5,
0.
7の 4通 りにつ い て計 算 例 を示 す。 計 算す るにあ た り,
r,=100
mm と、
決め,
rl の値を変え るこ と か ら,
そ れ らの比 を 決め て い る。 この と きの要 素 分割 は,
すべ て の三角形 形状が崩 れ ないよ うに r,/rzの値に応じて, 各 節 点 を配 置 した。
境 界条件は,
内 側リン グ を固 定,
外 側リングを リング中 心に対し,
時 計 回り π/18rad.
の 回 転 変 形を与えた。 応 力 とひずみ の関係は Table−
1に示す もの を用い た。
平 面ひ ずみ 仮 定,
平 面 応 力 仮 定に対す る弾 性 係 数 行列 [C
量,
[Cb ユに よる計算結果の グラ フや図におい ては,
例 題の場 合は ほと ん ど差が現れてい ない。
Fig.
−
4,−5
は 平 面応 力仮 定による計 算 例で あ る。Fig.−
4は,
ReissnerZ
〕 に よる解と比 較す る ために,
ri/rtと βの関係をグラフ に示 し た。
横 軸, 縦 軸は そ れ ぞ れ ri/rt,
sin βを採っ ている。
●が 本 手 法に よる解,
実 線はReissner
に よ る 解 析解で ある。
本 手 法に よる βの 値は 内側 リングに接 す る要 素につ い て の み, 要 素 重心点で張 力 線 方 向の角 度 を評 価し た。 ほ か の材 料 定 数を用い た場 合 も,Fig.
−4
と大き な差は現れ な か っ た。Fig.
−
5は,
各半 径比に対 す る張力斜 線方 向 を 意 味 す る 図であ る。
変 形後の状 態で 示し た。 要素ご と の重心の位置 に張 力 斜 線の方 向 を示す 直線を記入 してい る。
長さは主 応 力の大き さに比 例させ てある。
張 力斜線が記 入さ れ て い な い ri/r:!
・
o.
1,
0.
2 の外 側 リン グ付 近ではt 張 力 場になっ て いない こと を現 1.
oeQ.
⊆≡.
95Ut 〔1+り
【
〕〔1−
Vl−
ZVLV2 ) 1−
v 夏一
Zり
匸 り z E2り 匸 E皇(1−》
1} D↑
.
90.
85 [C司・
1−
Vl−
2VLV2o Ei 1曹
り
L−
Zv]v) o ElVz G o,
80.
75 1−
Vlv,
E2Vl 1−
Vlv2 E1 o [Cb〕・
1−
VIv2o 1−
VlVoo G.
2.
4.
6.
8 1.
0−
r
,/
.
「5
Fig.
−4
Comparison of prese皿t solution w 辻h Reissner’
s3)一
80
一
r
,/r
う=
0
.
1
ri
/r2
=
O
.
2
ri
/r2
=O
.
5
.
「 /「セ=0
。
7
Fig.
−
5 Tension rays for annular rnembraneして いる
。
ほ か の材料定 数を用い た と き,
し わ波 発 生 領 域に変 化が あっ たこと を 述べ てお く。 し か し傾 向は同じ であっ た。
解 析 解で は,
解 析 領 域 全 体 を張 力 場の支 配 方 程 式で扱 うため, 局 部 的に発 生する し わ波は考え られ ない。
こ れ に対し,
本手法で は要素ご とに判 断し て い る た めに,
よ り実 際的な解析で あ る部 分し わ波がとら え ら れて いる。 Fig.
−
5に記し た 張 力 場の 状 態は文 献8)の資 料とし て 載せてあ る実 験結果の写真に示された部 分し わ波の様 子 と一
致す る。 ま た,
回転 変 位を段 階 的に与え たと き,一
度は要 素内に圧 縮 力 が 作 用 し,
最 終 的に依元の材 料 状態 に戻っ てい る例が計 算 過 程で出 現し た。 こ の点 は復元 力 効 果の有 効 性が示せ たもの と して注 目さ れ る。5,
結 語 本 論で は張 力場 解 析を 行 うに あ た り, 先に示し た二 つ の問 題 点を解 明す る立場 か ら, 有限要 素 法 を用い る解析 手 法を提 案した。
手 法の正 当 性は,
ほ か の有 限 要 素 法に よ る方法 と数 値 解 析上の考 察を行うことか ら明らか に し た。 ま た,
古 典 的な張 力 場に関 する問 題に対して, 本 手 法を適用 さ せ ることで,
解析 解や実 験結 果との比 較によ り,
解析 法の有効性も示せ た。 以上に よっ て,実
用 的で 汎 用性の あ る張 力場の基礎 的な数値解析 手 法が提 案で き た と考え乱 な お,
ほ かの張 力 場に関 する研 究との 詳 細 な解 析 結 果の比較,
検 討や計 算上の各パ ラ メー
タ の設 定 お よ び得ら れ た結 果に基づ く張 力 場の性 質につ い て は,
平 面 張 力 場の み な らず,
曲 面 張 力 場に本 手 法の適 用 を 広 げ,
今・
後 議 論 してい く。
謝 辞 本 研 究について,
防 衛 大 学 校 守屋一
政先 生,
埼玉大 学 助 教 授 東 原 紘 道 先 生,
横 浜 国 大 安 宅 信 行 先 生よ り 貴重な 御 意 見や資 料の供 与を受け ま し た。
こ こ に, 深 く感謝の 意を表し ま す。参考 文 献
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NOBUYOSHI TOSAKA, AssistantProf., Nihon Univ.,
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and TOSHIO HONMA GraduateStudent Nihon UniyI t
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tensionfield
isuni-axiai stress one occuring on the membrane and thethin walled structures. These structures mainly consist of a elasticbody
that can・resist only totensilfoTces,
but
not to anybending
and'
'
compresgive ones. This stress fieldis recognized
generally
throughthephenamena of wnnklmg waves generating on aSurfaceof theirstructures.0n
the uni-axialStreSs
field
like
this,foliowing
two prob}ems are consideredl(
1)
How to graspthe configration6f
wrinkling whves which grbw on the object'
(2)
How to analize the behaviorafLer they grewThough
many invegtigatershave
tried studies on the tensionfield,
a successful study on these two'problemshas
no,tbeen
achieved.Ancl
that, those studies almost are inapplicableto practicaldesigns.Therefore, inorde'r tosolve effectively theabove problems we intendto propose a new approximate procedure of thetension
field
analysisin
thispaper.Our
procedureis
developed
on the variable stiffness methodln
thefinite
element technique.Especially,
we compare our procedure with bther existing methodologiesi from a'
mathematical viewpoint. Itis
'indicated
that results of our procedure and other'methods are
hot
necessarilytt
t
'
argreement,
Our
procedureis
applied t6a classical tensionfield
problem.The
obtained numerical values aie compared with theorical values or the pohotographyin
Reference,
We
make sure of avi}ability'for.our,method
throughthesecompersion.