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視床下核出血後のヘミバリズムに対して経頭蓋直流電気刺激を試みた一例

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Academic year: 2021

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(1)理学療法学 第 32 45 巻第 1 号 32 ∼ 37 頁(2018 年) 理学療法学 第 45 巻第 1 号. 症例報告. 視床下核出血後のヘミバリズムに対して 経頭蓋直流電気刺激を試みた一例* 久保田雅史 1)# 松村真裕美 1) 松 尾 英 明 1) 庄 司 一 希 1) 平馬佑有子 1) 嶋田誠一郎 1) 荒 井 大 志 2) 菊田健一郎 2) 松 峯 昭 彦 1). 要旨 【目的】今回,視床下核出血によって生じたヘミバリズムに対し,経頭蓋直流電気刺激(以下,tDCS)を実 施したので報告する。 【症例】症例は 81 歳男性で,左視床下核出血を発症して右上下肢にヘミバリズムが出 現した。 【方法】tDCS は,左運動野に陰極,右運動野に陽極を設置し,2.0 mA で 20 分間の刺激を 2 週間実 施した。ヘミバリズムの評価は,初回と 2 週間後の tDCS 直前および直後に実施し,三軸加速度計を四肢に 設置して右上肢挙上運動,左上肢挙上運動,座位保持の 3 課題中の加速度を計測した。 【結果】初回の tDCS 実施直後に課題中の加速度が低下し,課題終了後に持続する不随意運動が早期に収束した。また,2 週間継 続して実施した後のヘミバリズムは,初期と比較しどの課題でも軽減する傾向にあった。 【結論】tDCS は, 視床下核出血に伴って生じるヘミバリズムを軽減させる可能性が示唆された。 キーワード ヘミバリズム,経頭蓋直流電気刺激,脳出血. パーキンソン病のジスキネジア 5) や局在性ジストニ. はじめに. ア. 6)7). といった不随意運動に対しても成果が報告され.  ヘミバリズムは,一側性に生じた,連続的で振幅が大. ている。しかし,ヘミバリズムへの使用報告は我々が探. きく急速で,四肢近位部に強い不随意運動である。随意. した限りない。. 運動や皮膚への刺激,精神的緊張,あるいは知的作業に.  本症例報告では,脳出血後のヘミバリズムを発症した. 1). より増強し,睡眠で消失するとされている 。ヘミバリ ズムに対しての薬物治療は散見. 2). されるが,電気刺激. 等の理学療法介入効果を検証した報告はない。. 症例に対し,tDCS を使用したので報告する。 対象と方法.  経頭蓋直流電気刺激(Transcranial direct current stim-. 1.症例. ulation;以下,tDCS)は頭皮上に電極を設置し一定時.  症例は 81 歳男性。発症前の日常生活動作は自立して. 間 1 ∼ 2 mA の微弱な電流を流すことによって,陽極刺. おり,無職で,畑仕事が趣味であり,家族 6 人で同居し. 激は大脳皮質興奮性を増大させ,陰極刺激は大脳皮質興. ていた。発症前に高血圧などの指摘はされておらず,投. 奮性を減弱させるとされている. 3). 薬はなかった。既往歴は 7 年前にS状結腸癌に対して開. の運動機能の回復に有効である. 4). 腹摘出術を施行している。現病歴は,2016 年 8 月某日. 。tDCS は,脳卒中後 とともに,近年では,. の 20 時ころ,夕食後に転倒し,その後右上下肢の不随 *. The Use of Transcranial Direct Current Stimulation for Hemiballism Caused by Contralateral Subthalamic Hemorrhage: A Case Report 1)福井大学医学部附属病院リハビリテーション部 (〒 910‒1193 福井県吉田郡永平寺町松岡下合月 23‒3) Masafumi Kubota, PT, PhD, Mayumi Matsumura, PT, Hideaki Matsuo, PT, PhD, Kazuki Syouji, PT, Yuuko Heima, OT, Seiichiro Shimada, PT, Akihiko Matsumine, MD, PhD: Division of Physical Therapy and Rehabilitation Medicine, University of Fukui Hospital 2)福井大学医学部附属病院脳神経外科 Hiroshi Arai, MD, Kenichiro Kikuta, MD, PhD: Department of Neurosurgery, University of Fukui Hospital # E-mail: kubotama@u-fukui.ac.jp (受付日 2017 年 3 月 27 日/受理日 2017 年 10 月 14 日) [J-STAGE での早期公開日 2017 年 12 月 12 日]. 意運動が出現した。翌日になっても症状が改善しないた め,近医を受診し,頭部 CT にて脳出血を認めたため, 同日中に当院紹介となった。入院時所見では,意識障害 はなく,瞳孔左右差や明らかな脳神経症状,運動麻痺, 感覚障害,構音障害なども見られなかったが,右上下肢 を投げだすような粗大な不随意運動が持続していた。当 院にて再度頭部 CT を撮像し,最大径 9 mm の脳出血が 左大脳脚から左視床下核にみられ,保存的治療の方針と.

(2) ヘミバリズムに対して経頭蓋直流電気刺激を試みた一例. 33. 図 1 発症日の CT 画像(a:中脳レベル,b:基底核レベル). 10). なった(図 1) 。発症 3 日後よりハロペリドール(セレ. たのち,国際 10 ‒ 20 法. ネース ®)を開始するが不随意運動は軽減しなかった。. る左運動野に,陽極を非障害半球である右運動野に設置. 激しい不随意運動によるエネルギー消耗と患肢自損の危. し. 険性を考慮し,離床は遅れ,理学療法は発症 10 日後よ. 介入は,2 週間の tDCS 介入研究を参考. り開始となり,発症 25 日目に近医へ転院となった。本. 日目から 1 日 1 回実施し,転院前日の発症 24 日目まで. 6). に基づき陰極を障害半球であ. 刺激中は背臥位で安静を維持するよう指示した。 11). に,発症 11. 介入は福井大学医学系研究倫理審査委員会の承認を得る. 土日を除いた合計 10 回実施した。tDCS 実施後には,. (承認番号:20138018)とともに,対象者および家族に. 座位保持練習,座位でのリーチ動作練習,プレスタンド. は電気刺激の介入および評価に関する説明を十分実施. (OG 技研株式会社,UA-3050)や長下肢装具を使用した. し,理解を得て行った。. 立位練習などの運動療法を 30 分間程度実施した。. 2.理学療法初期評価. 4.評価方法.  意識は清明で,コミュニケーションは良好であり,明.  ヘミバリズムの評価は小型 3 軸加速度計(MicroStone. らかな運動麻痺や感覚障害はなかった。右上下肢には投. 社,MVP-RF8-GC)を用いて行った。サンプリングは. げだすような激しい不随意運動が出現しており,睡眠時. 100 Hz とし,両手関節および両足関節に背臥位の状態. は消失するものの,覚醒時は臥位で安静になっていても. で前後方向を x 軸,左右方向を y 軸,上下方向を z 軸. 持続し,企図や計算などの身体的・認知的課題で増強し. となるように加速度センサーをバンドにて固定した(図. た。右上肢は肩関節の屈曲・外転および前腕の回内外が. 2)。評価は tDCS 実施初日(初期)と最終日(2 週後). 強く,大きく手をぶん回すような運動であり,右下肢は. の tDCS 実施直前と直後に実施した。評価課題は①右上. 股関節屈曲と内外転,膝の屈曲伸展,足の内外反を伴い. 肢拳上運動,②左上肢拳上運動,③座位保持の合計 3 課. 大きく蹴り上げるような運動であった。動作を行おうと. 題とした。①と②は背臥位にて 3 回連続で上肢挙上した. すると大きなヘミバリズムが出現するため,寝返りや座. 後に安静を維持する課題とし,測定開始 5 秒後に動作開. 位も自力ではできず,食事はヘッドアップにて看護師介. 始を指示し,動作終了後も含め合計 20 秒間測定した。. 助にて行われており,Berg balance scale(BBS)は 5 点,. ③座位保持課題は左上肢で手すりを把持し,足底を床に. セルフケアは全介助で Functional Independence Meas-. 接地した座位とし,測定開始は知らせずに 20 秒間測定. ure(FIM)は 56 点であった。. した。座位保持に介助が必要な場合は理学療法士が介助 を行った。解析は先行研究. 12). を参考にベクトル成分を. 3.tDCS 介入方法. 大きさとして示すために,同時刻の各 X, Y, Z 軸加速度.  tDCS(neuro Conn 社,DC-Stimulator Plus)は先行. データを式(1)のように合成(r)した。. 研究. 8)9). を参考に 2.0 mA で 20 分間の刺激とした。電. 極は 7.5 cm × 5.0 cm を用い,生理食塩水で十分濡らし. r=. x2 + y2 + z2. (1).

(3) 34. 理学療法学 第 45 巻第 1 号. 図 2 三軸加速度計の装着位置. 図 3 初期と 2 週後の右上肢挙上運動時の加速度 a-d は初期評価時,e-h は 2 週間後評価時を示す.また,ae は右上肢センサー,bf は右下肢センサー, cg は左上肢センサー,dh は左下肢センサーの加速度を示す.. さらに,合成した r について全計測時間のデータ数 N (計測時間/サンプリング速度= 20[秒]/ 10[m 秒. 結   果. /サンプル] )での平均値を式(2)のように算出し,. 1.右上肢挙上運動. 得られた平均値を加速度強度(R)として評価した。.  初期の tDCS 前には,右上肢はスムーズな動きができ ず強く振幅の変化が大きい加速度を認め,右下肢は動作. N. ∑ n=1 rn R= N. (2). 課題がなくても加速度の大きい不随意運動が 1 Hz 程度 の律動的に出現し,これは 3 回の動作終了後も持続して. 三軸加速度計における加速度強度の変化は,tDCS 実施. いた(図 3a-d)。tDCS 実施直後には,動作終了後に早. 直前を基準として実施直後の変化率(即時変化率)と,. 期に四肢すべての加速度が減少し,加速度強度は 75%. 初回 tDCS 実施直前を基準として 2 週間後の tDCS 実施. 未満に減少していた(表 1)。2 週後には tDCS 実施前か. 直前の変化率(2 週変化率)をそれぞれ算出した。. ら初期と比較して右下肢と左上下肢の加速度が低下する.

(4) ヘミバリズムに対して経頭蓋直流電気刺激を試みた一例. 35. 表 1 各課題における加速度強度(R) 初期 センサー位置. 右上肢挙上運動. 2 週間後. 右上肢. 右下肢. 左上肢. 左下肢. 右上肢. 右下肢. 左上肢. 左下肢. tDCS 直前. 7.99. 4.65. 1.14. 0.70. 6.86. 1.77. 0.34. 0.38. tDCS 直後. 5.08. 2.69. 0.45. 0.52. 4.59. 1.31. 0.20. 0.12. 即時変化率 (%). 63.6. 57.8. 39.7. 74.4. 2 週変化率 (%). 左上肢挙上運動. 74.1. 58.7. 31.9. 38.1. 29.4. 54.2. 3.50. 0.69. tDCS 直前. 6.32. 4.89. 4.63. 0.50. 2.66. 2.51. tDCS 直後. 1.66. 1.91. 4.13. 0.19. 1.72. 1.90. 4.11. 0.19. 即時変化率 (%). 26.2. 39.1. 89.2. 38.1. 64.7. 75.6. 117.4. 27.6. 42.2. 51.4. 75.5. 137.3. tDCS 直前. 10.45. 4.98. 1.26. 0.48. 0.67. 2.94. 0.23. 0.54. tDCS 直後. 3.03. 2.80. 0.49. 0.22. 1.06. 3.40. 0.33. 0.30. 即時変化率 (%). 29.0. 56.3. 38.9. 46.1. 158.2. 115.7. 144.7. 56.4. 6.4. 59.0. 18.3. 111.7. 2 週変化率 (%). 座位. 66.8 85.9. 2 週変化率 (%) 即時変化率=(tDCS 直後 / tDCS 直前)× 100 2 週変化率=(2 週間後 tDCS 直前 / 初期 tDCS 直前)× 100. 図 4 初期と 2 週後の左上肢挙上運動時の加速度 a-d は初期評価時,e-h は 2 週間後評価時を示す.また,ae は右上肢センサー,bf は右下肢センサー, cg は左上肢センサー,dh は左下肢センサーの加速度を示す.. 傾 向 に あ り, 加 速 度 強 度 の 2 週 変 化 率 は 四 肢 と も に. 施直後には,右上下肢および左下肢の加速度が低下して. 90%未満であった(図 3e-h) 。. いた(図 4a-d) 。さらに加速度強度も右上下肢と左下肢 で 40%未満に低下していた(表 1) 。また,2 週間後に. 2.左上肢挙上運動. は tDCS 実施前から初期と比較して左下肢を除いて加速.  初期の tDCS 実施前には,左上肢の課題であるにもか. 度は低下しており,tDCS 直後にはさらに低下する傾向. かわらず,右上下肢で強い加速度を認めたが,tDCS 実. にあった(図 4e-h) 。.

(5) 36. 理学療法学 第 45 巻第 1 号. 図 5 初期と 2 週後の座位時の加速度 a-d は初期評価時,e-h は 2 週間後評価時を示す.また,ae は右上肢センサー,bf は右下肢センサー, cg は左上肢センサー,dh は左下肢センサーの加速度を示す.. 3.座位保持. ると,この促進系により賦活されていた淡蒼球内節が異.  初期の tDCS 実施前の座位課題では,おもに右上下肢. 常パターンの発火を生じ,抑制されていた視床腹外側核. の加速度が大きく認めたが,tDCS 実施直後には四肢と. が脱抑制の状態に陥る。その結果,視床腹外側から大脳. もに低下する傾向にあった(図 5a-d) 。加速度強度も即. 皮質への促進系機能が亢進し,ヘミバリズムが出現する. 時的に 29.0% から 56.3% と低下した(表 1) 。2 週間後の. とされている. tDCS 実施前には,初期と比べて右上肢の加速度が著し. 野の過活動が関与しており,障害側運動野に陰極を設置. く低下しており(図 5e) ,加速度強度の 2 週変化率は 6.4%. して対側運動野に陽極を設置することで,運動野の過活. であった(表 1) 。. 動を抑制して機能が改善したと報告されている. 1)13). 。近年,局在性ジストニアには運動. 6). 。今. 回,ヘミバリズムに対して tDCS を試みた結果,20 分 4.転院時理学療法評価. 間の tDCS 実施直後には右上下肢の加速度の低下と,動.  動作の企図に合わせて右上下肢のヘミバリズムは出現. 作終了後に不随意運動が早期に収束し,特に非バリズム. するが,初期のころより明らかに不随意運動の大きさが. 側である左上肢の運動時に生じる右上下肢のヘミバリズ. 軽減し,動作終了後早期に収束できるようになった。寝. ムや,座位保持時の右上肢のヘミバリズムが明らかに軽. 返りや起き上がり,座位も自立した。立位は上下肢のヘ. 減していた。障害側運動野直上に設置した陰極が大脳皮. ミバリズム出現が強く自力保持できなかったため,移乗. 質の過活動を制御し,さらに対側運動野への陽極刺激も. 動作は介助が必要であり,BBS は 8 点,FIM は 60 点で. 半球間抑制によって障害側大脳皮質の過活動抑制に関与. あった。. し. 考   察. 14). ,結果として即時的にヘミバリズムが軽減した可. 能性が考えられた。  今回,課題動作は 3 種類設定した。ヘミバリズムは,.  ヘミバリズムの病巣は古くから対側の視床下核が関与. 麻痺側・非麻痺側にかかわらず随意運動,皮膚への刺. しているとされている。視床下核には入力系として淡蒼. 激,精神的緊張,知的作業で増強し,睡眠で消失するこ. 球外節からの抑制系があり,出力系として淡蒼球内節お. 1) とが知られている 。そのため,介入初期から実施可能. よび黒質網様部への促進系がある。視床下核が障害され. であった麻痺側の随意運動刺激と非麻痺側の随意運動刺.

(6) ヘミバリズムに対して経頭蓋直流電気刺激を試みた一例. 激,および座位によって増大するバリズムを outcome として選択した。麻痺側上肢挙上運動での加速度強度の 軽減は,2 週間の運動麻痺の改善に伴って運動しやすく なることでも生じる可能性が考えられた。そのため,非 麻痺側である左上肢挙上運動中の右上下肢のヘミバリズ ムを測定した。結果として,左上肢挙上運動中の右上下 肢の加速度強度が初期から 2 週間後にかけて軽減したこ とは,tDCS を継続して使用したことによってヘミバリ ズムが軽減したことを示唆している。  本症例において三軸加速度計で計測したヘミバリズム は,約 1 Hz の律動的な不随意運動であった。ヘミバリ ズムを表面筋電図解析した過去の報告. 15). でも,律動的. な筋収縮は 0.5 ∼ 2 Hz であったとしており,本症例の ヘミバリズムと類似していた。三軸加速度計でヘミバリ ズムを客観的に評価した報告はないが,筋電図評価と同 様な律動性を評価できており,同装置は客観的評価とし て有用であると思われた。  一般的に視床下核病変により出現したヘミバリズムは 軽快・消失する例が多いとされているが. 16). ,視床下核. 出血症例で半年後もヘミバリズムが持続している報 告. 17). 報告. や,難治性のヘミバリズムで外科的治療を行った. 18). もあり,その経過は未だ不明な点が多い。また,. ヘミバリズムは高度にエネルギーを消耗するため高齢者 では死の転帰をとることも報告されており. 1). ,ヘミバリ. ズムの軽減は臨床上重要である。本症例は,tDCS 開始 2 週間で明らかにヘミバリズムの軽減を認め,ベッド上 動作や座位保持が可能となった。Roset-Llobet ら. 7). は,. 手の局在性ジスキネジアに対し tDCS を 2 ∼ 4 週間実施 し,コントロール群と比較して症状が軽減する傾向に あったと報告しており,本症例の改善と一致する。その 改善の要因は,tDCS により即時的にヘミバリズムが軽 減した状態で理学療法が実施できたことや,2 週間の tDCS 継続効果,自然回復などが考えられるが,今回の 検討では明らかにできない。今後は,ヘミバリズムに対 する tDCS の有効性を検証するために症例の蓄積が必要 である。 結   論  ヘミバリズムが出現した視床下核出血の症例に対し 2 週間にわたって tDCS を実施した。即時的にも 2 週終了 時にも tDCS 後に動作に伴う四肢の加速度に低下を認 め,tDCS は視床下核出血に伴って生じるヘミバリズム を軽減させる可能性が示唆された。. 37. 利益相反  本論文に関して,開示すべき利益相反状態はない。 文  献 1)花岡保夫雄,大井長和,他:バリズム,ヘミバリズム.日 本臨床.1993; 51: 54‒58. 2)Postuma RB, Lang AE: Hemiballism: revisiting a classic disorder. Lancet Neurol. 2003; 2: 661‒668. 3)Nitsche MA, Paulus W: Excitability changes induced in the human motor cortex by weak transcranial direct current stimulation. J Physiol. 2000; 15: 633‒639. 4)Marquez J, van Vliet P, et al.: Transcranial direct current stimulation (tDCS): Does it have merit in stroke rehabilitation? A systematic review. Int J Stroke. 2015; 10: 306‒316. 5)Ferrucci R, Cortese F, et al.: Cerebellar and Motor Cortical Transcranial Stimulation Decrease LevodopaInduced Dyskinesias in Parkinson’s Disease. Cerebellum. 2016; 15: 43‒47. 6)Furuya S, Nitsche MA, et al.: Surmounting retraining limits in musicians’ dystonia by transcranial stimulation. Ann Neurol. 2014; 75: 700‒707. 7)Rosset-Llobet J, F bregas-Molas S, et al.: Transcranial direct current stimulation improves neurorehabilitation of task-specific dystonia: a pilot study. Med Probl Perform Art. 2014; 29: 16‒18. 8)Rosset-Llobet J, F bregas-Molas S, et al.: Effect of Transcranial Direct Current Stimulation on Neurorehabilitation of Task-Specific Dystonia: A Double-Blind, Randomized Clinical Trial. Med Probl Perform Art. 2015; 30: 178‒184. 9)Benninger DH, Lomarev M, et al.: Transcranial direct current stimulation for the treatment of focal hand dystonia. Mov Disord. 2011; 26: 1698‒1702. 10)J a s p e r H : T e n - t w e n t y e l e c t r o d e s y s t e m o f t h e International Federation. Electroen Clin Neuro. 1958; 10: 371‒375. 11)Doruk D, Gray Z, et al.: Effects of tDCS on executive function in Parkinson’s disease. Neurosci Lett. 2014; 582: 27‒31. 12)松本義伸,高井俊輔,他:三軸加速度計を用いた振戦解 析・評価システムの構築.長岡技術科学大学研究報告. 2002; 24: 99‒106. 13)Hawley JS, Weiner WJ: Hemiballismus: current concepts and review. Parkinsonism Relat Disord. 2012; 18: 125‒129. 14)Lindenberg R, Renga V, et al.: Bihemispheric brain stimulation facilitates motor recovery in chronic stroke patients. Neurology. 2010; 75: 2176‒2184. 15)廣瀬和彦:舞踏病とバリズム,筋電図判読テキスト.文光 堂,東京,1992,pp. 190‒191. 16)Muenter MD: Hemiballismus. Neurology. 1984; 34: 129. 17)坂井克之,大矢 寧,他 : 右視床下核出血によるヘミバリ ズムの 1 例.運動障害.1992; 2: 3‒6. 18)Hasegawa H, Mundil N, et al.: The treatment of persistent vascular hemidystonia-hemiballismus with unilateral GPi deep brain stimulation. Mov Disord. 2009; 24: 1697‒1698..

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