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初産婦の夫婦関係の評価と育児満足感を構成する諸要因の関係に関する研究

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*1聖母大学(Seibo College of Nursing) 2011年12月30日受付 2012年8月7日採用

資  料

初産婦の夫婦関係の評価と育児満足感を構成する

諸要因の関係に関する研究

—育児初期の核家族に焦点を当てて—

Study on the relationship of various factors comprising a sense of

satisfaction from child rearing and assessment of

the marital relationship as pertains to primiparas

—Focusing on the nuclear family during the initial stage of childrearing—

佐 藤 小 織(Saori SATO)

* 抄  録 目 的  本研究は,育児初期の初産婦における夫婦関係の評価の高群と低群では,育児満足感を構成する諸要 因の得点に違いがあるかどうかを明らかにすることを目的とした。 対象と方法  対象は,都内の総合病院で出産した初産婦であり,産後2∼3か月の乳児を育児中の者100名とした。 調査内容は,①デモグラフィックデータ(年齢,夜間の睡眠時間,EPDS他),②夫婦関係の評価を測定 する尺度(Marital Love Scale),③育児満足感を構成する諸要因を測定する尺度と質問紙[疲労(自覚症 状しらべ),自己効力感(一般性セルフ・エフィカシー尺度),育児の自己効力感(産褥期育児生活肯定 感尺度の第1因子),夫のソーシャルサポートの評価を行う質問紙,母親役割受容(母性意識尺度),親 の養育態度の評価(PBI)]であった。 結 果  有効回答者93名(93%)の結果を統計的に分析した。夫婦関係の評価得点の高群は低群と比較して, 睡眠時間は有意に短時間であったが,その他の背景はほぼ同じであった。夫婦関係の評価得点の高群は 低群に比べて,育児満足感を構成する6要因のうち,夫のソーシャルサポートに対する評価得点(精神 的サポート;p=.000,情報的サポート;t=3.81,p=.000,道具的サポート;p=.006),自己効力感の得点 (p=.040),母親役割受容の積極的・肯定的受容得点(p=.004)が有意に高かった。 結 論  夫婦関係の評価という視点で,育児期の母親の育児満足感を見ると,母親が夫婦関係を高く評価して いると,育児に対する肯定感情が高いと考えられる。そのため看護者は,具体的な育児方法を指導する だけではなく,母親がこれまで培ってきた対処能力とともに,夫婦の関係性への関心を持つこと,夫婦

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初産婦の夫婦関係の評価と育児満足感を構成する諸要因の関係に関する研究

のコミュニケーションの重要性を育児支援のなかで伝えていくことが必要であると考えられる。 キーワード:夫婦関係の評価,育児満足感,核家族,初産婦,育児初期

Abstract Purpose

The purpose of the present study is to clarify whether or not there is any difference in scores of the various fac-tors comprising a sense of satisfaction gained from child rearing in the groups of primiparas who had high and low assessments of their Marital relationship during the initial stage of childrearing.

Methods

The subjects were 100 primiparas who gave birth at general hospitals in Tokyo, and were mothering an infant that was 2~3 months old. The survey comprised (1) demographic data (age, number of hours of sleep per night, EPDS, etc.); (2) scale measuring assessment of the relationship between husband and wife (Marital Love Scale); and (3) questionnaires and scales measuring various factors comprising the sense of satisfaction gained from child rearing [fatigue (inquiring about subjective symptoms), self-efficacy (general self-efficacy scale), self-efficacy per-taining to childcare (primary factor of the scale measuring positive feelings toward child rearing during puerperal period), questionnaire assessing husband's social support, acceptance of the maternal role (maternal consciousness scale), parental behavioral index (PBI)].

Results

The results of the 93 subjects providing valid responses (93%) were analyzed statistically. When the group having a high evaluation score of the Marital relationship was compared against the group having a low evaluation score, sleep time was significantly shorter, but other background elements were almost the same. When the group having a high evaluation score of the Marital relationship was compared against the group having a low evaluation score, of the six factors comprising a sense of satisfaction gained from child rearing, the evaluation scores for the husband's social support (mental support; p=.000, informational support; t=3.81, p=.000, and instrumental support; p=.006), self-efficacy score (p=.040), and the score for positive and affirmative acceptance of the maternal role (p=.004) were significantly higher.

Conclusion

When the mother's feeling of satisfaction gained from child rearing during the child rearing period is viewed from the perspective of how the Marital relationship is assessed, if the mother has high regard for the Marital lationship, it is believed that she will then have highly positive feelings toward child rearing. Consequently, it is re-garded as necessary that nurses not only provide instruction in specific child rearing methods, but that, along with the coping ability which the mother had developed, nurses need to take an interest in the Marital relationship, and convey the importance of communication between husband and wife within the context of childcare support. Keywords: Assessment of Marital relationship, sense of satisfaction from child rearing, nuclear family, primipara,

initial stage of child rearing

Ⅰ.は じ め に

 現代社会において,男女の立場は平等になりつつあ るが,育児においては必ずしも男女平等とは言えず, 母親が第一養育者として育児を行う考えが今もなお残 っている(ベルスキー・ケリー,1994/1995)。そして 従来,母親は,実母・義母,または友人などのサポー トを受けて育児を行うことが望ましいとされてきた。  一方,世帯構造別にみた世帯数の推移(厚生労働省, 2012)では,三世代世帯は平成元年の14.2%から平成 22年には7.9%と年々減少しており,核家族化が進行 している。このため,子育ては夫婦二人で行うことが 一般的になってきている。全国で行われている育児ア ンケートにおいても,核家族の増加に伴い,里帰り分 娩をする初産婦も増加してはいるが,産褥1か月頃に は自宅に帰り,主たる育児サポーターは夫になってい くと報告されている(コンビタウン,2009)。すなわち, 母親の多くが,子どもの出生直後は従来通りに実母他 のサポートを受けるが,その後は夫のサポートのもと に育児を行っているのである。  このため,母親の育児満足感に関する研究(大藪・ 前田,1994;藤井・永井,2008)においては,疲労や 役割葛藤,自己効力感(今までの自己効力感と育児に おける自己効力感を含む),育てられ経験などととも に,夫を中心とした育児サポートに対する認識が,育 児満足感を構成する因子として挙げられている。

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に対するポジティブな意識ならびに,疲労も育児不安 や抑うつに影響すると言われている(牧野,1982;大 日向,1988;氏家,1995;服部・中嶋,2000;山口・ 堀田,2005)。  このことから,自己効力感,育児に対する自己効力 感,育児サポートの評価,母親役割受容,親の養育態 度の評価,疲労の6項目は,育児に対する母親の感情 の1つの指標である育児満足感を構成する要因と考え られる。本研究では,夫婦関係の評価の高群と低群と では,育児満足感を構成する諸要因に違いがあるかど うかを明らかにしていくこととする。

Ⅲ.用語の操作的定義

1 . 育児満足感:産褥早期に体験する初めての育児に 対して,母親という新たな役割を獲得する過程であ る褥婦が抱く,育児に満足しているという感情であ る。その構成要因は,自己効力感,育児に対する自 己効力感,育児サポートの評価,親の養育態度の評 価,母親役割受容,疲労である。 2 . 育児初期:里帰り先から自宅に帰宅,または自宅 にて親のサポートが得られなくなり,夫婦のみで育 児を開始した時期。産後2か月から3か月くらいと する。

Ⅳ.研 究 方 法

1.研究デザイン  記述相関関係的研究デザイン 2.対象及び調査期間  対象は,都内23区内の総合病院で出産した初産婦 であり,産後2∼3か月の乳児を育児中の褥婦とした。 対象は,産褥期の経過が順調であり,精神的疾患や日 常生活に支障をきたす身体的疾患がない褥婦,また対 象選択病院におけるハイリスク対象(虐待のリスクが ある方,育児を行う上で支障のある家庭環境の方な ど)以外とした。また,高齢初産,若年初産,妊娠・ 出産に影響を及ぼす合併症(PIH,DM,甲状腺疾患, 喘息,定期的に通院をしている疾患など)をもつ褥婦 も除外した。また,褥婦が対象の条件を満たしていて も,子どもがハイリスク新生児(早産児,低出生体重 いても重要であると考えられる。ベルスキー・ケリー (1994/1995)は,育児期はこれまでの夫婦二人の二者 関係から,妊娠・出産を期に子どもを含めた三者関係 へと移行するため,夫婦によって,この移行期をどの ように乗り越えていくかには違いがあり,移行期に適 切に対応できなければ夫婦関係は悪化すると報告し ている。菅原(2003)は,日本の夫婦は,結婚当初は, 恋愛感情を維持しているにもかかわらず,いつの間に か夫婦間に亀裂が生じると述べており,それに影響し ているのは,育児期の子育てに対する夫の貢献度であ るという。夫の育児への貢献度はその後の妻の夫に対 する信頼感や愛情に影響していくのである。  また,日本の婚姻している夫婦において,産褥2か 月から3か月にかけては,母親が,実母などからサポー トを受けながら育児を開始した時期を過ぎ,パート ナーと二人で自立して育児を開始する時期である。そ して,新しい家族を迎えたことによる夫婦関係の変化 やこれまでの生活状況との違いを経験する夫婦のライ フサイクル上の移行期である。このため,この時期の 夫婦関係は,育児不安に影響する(牧野,1982)と言わ れており,夫婦関係は育児を行っていく母親の精神的 安定の基盤となるものであることから,育児に対する 満足感に影響すると考えられる。以上のことから,育 児を開始し変化した夫婦関係と育児満足感を構成す る諸要因との関係性を知ることは,育児期の母親の支 援を考える上で必要な事であると考えられる。しかし, 夫婦関係に焦点を当て,育児への影響を明らかにした 研究は少ない。そこで本研究は,夫婦関係が変化し始 める育児初期の核家族に焦点をしぼり,初産婦の夫婦 関係の評価の高群と低群とでは育児満足感を構成する 諸要因の得点に違いがあるかどうかを明らかにするこ とを目的とした。

Ⅱ.概念枠組み

 育児満足感は,育児に対する母親の感情を捉える一 つの指標である。  育児満足感には,困難に直面しても克服し長期的に 行動できるような自己効力感や初めての育児に自信を 持つことが含まれる。また,育児負担を軽減するため には育児サポートを受けることや,新しく担う母親 役割を受容することも必要であると考えられる。さら

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初産婦の夫婦関係の評価と育児満足感を構成する諸要因の関係に関する研究 児,先天性疾患及び染色体異常,出生時の適応障害に より諸治療を受けた)であった場合も対象より除外し た。調査は,平成22年2∼4月に行った。 3.調査内容とデータ収集方法 1 ) 調査内容  (1)対象者の背景  年齢,職業の有無,家族形態,妊娠の計画性,妊 娠の受け入れ,栄養方法,睡眠の状態(夜間のまと まった睡眠時間,夜間の授乳回数,昼寝の有無),健 康状態(育児に支障をきたす疾患の有無,現在の体調, EPDS),育児を支援してくれる人の有無と内訳,育 児不安の有無を調査した。  (2)夫婦関係の評価を測定する質問紙  夫婦関係の評価は,菅原・託摩(1997)の作成した Marital Love Scaleを用いた。これは,社会心理学にお ける恋愛尺度を参考にして作られた夫婦間の愛情尺度 である。質問項目は「夫と一緒にいると,夫を本当に 愛していることを実感する」「夫は魅力的な男性だと 思う」他,計10項目である。回答は「全く当てはまら ない」が1点,「非常によくあてはまる」が7点の7段階 評定で,合計得点は10∼70点である。内的整合性を 示すクロンバックα係数は.94で,信頼性も確認され ている。  (3)育児満足感を構成する諸要因を測定する質問紙  母親の育児満足感を構成する諸要因について5つの 尺度と1つの質問紙を使用し,データを得た。 ①自覚症状しらべ(城,2002)は,疲労に関する本人の 自覚を調査する尺度である。質問項目は25項目で, 「ねむけ感」「不安定感」「不快感」「だるさ感」「ぼやけ 感」の5領域の質問に対して,「まったくあてはまら ない」を1点,「非常によくあてはまる」を5点の5段 階評定であり,合計得点は5∼25点である。得点が 高いほうが疲労が強いことを示す。内容的妥当性は 確認されている。 ②一般性セルフ・エフィカシー尺度(坂野・東條, 1986)は,個人が一般的に,セルフ・エフィカシー をどの程度高く認知する傾向にあるかを測定する尺 度である。質問項目は16項目で,回答は「はい」「い いえ」の2件法であり,合計得点は0∼16点である。 クロンバックα係数は.89であり,構成概念妥当性 も確保されている。 ③産褥期育児生活肯定感尺度の第1因子(島田・恵美 須・長岡他,2003)は,母親の自己の育児行動に関 する自信を示す項目である。質問項目は5項目,5段 階のリッカート尺度であり,「全くそう思わない」を 1点,「とてもそう思う」を5点とし,合計得点は5∼ 25点である。得点の高いほうが育児の自己効力感 が高いことを示す。クロンバックα係数は.80であり, 構成概念妥当性も確認されている。また,尺度の一 部を使用することに関しては,作成者の許可を得て いる。 ④ソーシャルサポートを評価する質問紙(今井,2010) は,「夫は私の気持ちを理解してくれる」「夫は育児 に関する情報を提供してくれる」「夫は赤ちゃんを あやしてくれる」他,3因子13項目の質問で構成さ れており,夫の育児サポートを評価する質問紙であ る。得点は,「まったくそう思わない」を1点,「そう 思う」を4点とし,合計得点は13∼52点である。得 点が高い方が夫からの育児サポートに対する評価 が高いことを示す。クロンバックα係数は,第1因 子「精神的サポート」.922,第2因子「道具的サポー ト」.740,第3因子「情報的サポート」.828である。 ⑤母性意識尺度(大日向,1988)は,母親自身が母親で あることをどのように受け止めているかという,母 親であることに対する受容の姿勢を問う尺度である。 母親役割の受容に関して,「積極的・肯定的な意識」 6項目と「消極的・否定的意識」6項目から構成され た12項目の4段階評定尺度であり,評定は,「全く 違う」が1点,「その通り」が4点で,消極的・否定的 意識6項目は逆転入力で得点化する。クロンバック α 係数は .74であり,構成概念妥当性も確認されて いる。 ⑥PBI(小川,1991)は,子どもからみた親の養育行動 の自覚的評価尺度である。この尺度は,12の養護項 目と13の過保護項目の25項目で構成され,評定は, 「非常にそうだ」から「まったく違う」までの0∼3点 の4段階で回答し,項目により逆転入力で得点化す る。クロンバックα係数は.83∼.92である。 2 ) プレテスト  産後2∼3か月の母親3名にプレテストを行い,所要 時間と質問紙の表現が妥当かを確認した。プレテスト の結果,質問紙の回答所要時間は平均20分程度であり, 負担がなく回答でき,質問紙の内容表現はおおむね妥 当であることを確認したうえで,本調査を開始した。 3 ) データ収集方法  児の1か月健診受診の際に,褥婦に対し,研究目的 や方法,倫理的内容を記載した協力依頼書をもとに調

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配布し,回答を得た。 4.データ分析方法  分析は統計ソフトウェアPASW Statistics 18を用い た。夫婦関係の評価得点は,有意な歪度を認めたため 中央値を基準に高群・低群に分類し,2群間における 対象者の背景の比較はχ2検定,t検定,有意な歪度 を認めたものはMann-WhitneyのU検定を行った。夫 婦関係の評価得点の2群の比較はt検定を行い,有意 な歪度を認めたものはMann-WhitneyのU検定を行っ た。有意確率は5%とした。 5.倫理的配慮  研究協力の説明・依頼は,協力依頼書を手渡すとと もに口頭で行った。研究への協力は自由意志であるこ と,研究協力を承諾した場合でも断る権利のあること, 匿名性を確保すること,本研究以外にデータを使用し ないことを保証した。また,EPDS,育児満足感を構 成する諸要因を測定する尺度および質問紙の著作権者 には使用許可を得た。なお,本研究は聖母大学研究倫 理審査委員会(承認番号 平成21年度:15)の承認及び, 対象施設病院の倫理委員会の承認を得て行った。

Ⅴ.結   果

1.データ収集状況  研究対象100名のうち,有効回答が得られた93名(有 効回答率93%)を分析の対象とした。 2.対象者の背景(表1)  対象の平均年齢は,32.1歳(SD4.0)であった。有職 者は約4割で,いずれも育児休暇後復職を予定してい た。昼寝をしているものは,44名(47.3%)であり,夜 間の平均睡眠時間は,3.8時間(SD1.3),夜間の平均授 乳回数は,2.0回(SD1.4)であった。授乳方法は,母乳 のみのものが55名(59.1%),ミルクを使用している ものが38名(40.9%)であった。産後の主なサポート は,夫のみと回答したものが42名(45.2%)であった。 妊娠の計画性があったものは,58名(62.4%),育児に 支障をきたす疾患があると答えたものは0名(0.0%) であった。現在の体調は良好なものが,81名(87.1%), 良くないもの(風邪などで一時的に体調が良くないも のも含む)が12名(12.9%)であった。育児不安がある ものは34名(36.6%)であり,EPDSは5.2点(SD4.0)で あった。 3.育児満足感を構成する諸要因の総合得点(表2)  育児満足感を構成する諸要因の総合得点結果を表2 に示す。疲労を構成する下位因子をみていくと,ね むけは13.70(SD4.03),不安定感は9.87(SD4.15),不 快感は8.51(SD3.47),だるさ感は14.85(SD5.17),ぼ やけ感は9.54(SD4.00)であった。育児サポートの評 価を構成する下位因子である精神的サポートは24.29 (SD3.60),情報的サポートは5.71(SD1.79),道具的 サポートは14.17(SD2.28)であった。自己効力感は8.94 (SD4.08),育児の自己効力感は16.55(SD4.15),母親 役割受容の積極的・肯定的側面は18.66(SD3.73),消 極的・否定的側面は11.66(SD3.19)であった。親の養 育態度の評価の養護因子は28.45(SD6.20),過保護因 子は10.20(SD7.83)であった。 夜間の平均睡眠時間 3.8時間(SD1.3) 夜間の平均授乳回数 2.0回(SD1.4) EPDS 5.2点(SD4.0) 母親の職業  あり  なし 38名55名(40.9%)(59.1%) 昼寝  あり  なし 44名49名(47.3%)(52.7%) 授乳方法  母乳のみ  ミルクを使用しているもの 55名38名(59.1%)(40.9%) 産後の主なサポート  夫のみ  夫以外にあり 42名51名(45.2%)(54.8%) 妊娠の計画性  あり 思いがけなかったが受け入れら れている 58名 35名(62.4%)(37.6%) 育児に支障をきたす疾患  あり  なし 0名93名(100.0%)(0.0%) 現在の体調  良い  良くない 81名12名(87.1%)(12.9%) 育児不安  あり  なし 34名59名(36.6%)(63.4%)

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初産婦の夫婦関係の評価と育児満足感を構成する諸要因の関係に関する研究 4.夫婦関係の評価の総合得点で分類した高群・低群 における育児満足感を構成する諸要因の得点  菅原・託摩(1997)の作成した夫婦関係の評価にお ける総合得点の平均値は50.37(SD10.42),中央値は 53.0,歪度係数は­4.16であった。有意な歪度であっ たため中央値を基準に,53点以下を低群,54点以上を 高群とした。2群間のデモグラフィックデータは,夜 間の睡眠時間のみに有意な差がみられた。夜間のまと まった睡眠時間は,夫婦関係の評価得点の高群は3.5 時間(SD1.2),低群は4.1時間(SD1.4)であり,高群の 方が夜間のまとまった睡眠時間が短い結果となった。 その他,年齢,仕事の有無,昼寝の有無,夜間授乳回 数,疾患の有無,夫以外の育児支援者の有無,妊娠の 計画性の有無,育児不安の有無,授乳方法,現在の体 調,EPDSには有意差はなかった。  以上のことから,夫婦関係の評価得点の高群と低群 では,デモグラフィックデータの中では夜間のまとま った睡眠時間のみ有意な差がみられたが,その他は差 がみられずほぼ同様の背景とみなすことができる。そ のため,次に夫婦関係の評価得点の高群・低群と母親 の育児満足感を構成する諸要因の各尺度と質問紙の得 点結果について比較した。疲労自覚症状の下位尺度の ねむけ・育児サポートの評価下位尺度の情報的サポー ト・母親役割受容の消極的・否定的受容は,正規分布 を示したためt検定を行い,その他はMann-Whitnyの U検定を行った。 5.夫婦関係の評価得点の高群・低群と母親の育児満 足感を構成する諸要因の各尺度と質問紙の得点結果 の比較 1 ) 疲労(表3)  ねむけ・不安定感・不快感・だるさ感・ぼやけ感 得点の平均値は,すべてにおいて夫婦関係の評価得 点の低群[ねむけ;13.76(SD3.85),不安定感;10.07 (SD4.16),不快感;8.94(SD3.68),だるさ感;15.57 (SD5.13),ぼやけ感;9.93(SD3.99)]が高群[ねむけ; 表2 育児満足感を構成する諸要因の総合得点結果 項     目 平均値(標準偏差) 因 子 名 下位因子名 項目数(得点範囲) 疲労の自覚症状 ねむけ 不安定感 不快感 だるさ感 ぼやけ感 5(5∼25) 5(5∼25) 5(5∼25) 5(5∼25) 5(5∼25) 13.70(4.03) 9.87(4.15) 8.51(3.47) 14.85(5.17) 9.54(4.00) 育児サポートの評価 精神的情報的 道具的 7(7∼28) 2(2∼ 8) 4(4∼16) 24.29(3.60) 5.71(1.79) 14.17(2.28) 自己効力感 16(0∼16) 8.94(4.08) 育児の自己効力感 5(5∼25) 16.55(4.15) 母親役割受容 積極的・肯定的消極的・否定的 6 6(6∼24)(6∼24) 18.6611.66(3.73)(3.19) 親の養育態度の評価 過保護養護 1213(0∼36)(0∼39) 28.4510.20(6.20)(7.83) 表3 夫婦関係の評価得点の高群・低群と疲労の得点結果 項   目 夫婦関係の評価 t 値 有意確率 高群(n=39) 低群(n=54) 因子名 下位因子名 項目数(得点範囲) 平均値(標準偏差) 平均値(標準偏差) 疲労の自覚症状 ねむけ 不安定感 不快感 だるさ感 ぼやけ感 5(5∼25) 5(5∼25) 5(5∼25) 5(5∼25) 5(5∼25) 13.62(4.32) 9.59(4.17) 7.90(3.09) 13.85(5.12) 9.00(4.00) 13.76(3.85) 10.07(4.16) 8.94(3.68) 15.57(5.13) 9.93(3.99) ­0.169 .866 .544 .133 .109 .188 注:検定:ねむけ t検定,その他Mann-WhitneyのU検定   夫婦関係の評価 53点以下低群,54点以上高群

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9.00(SD4.00)]よりも高い傾向にあったが,有意差は 認められなかった(ねむけ;t=­0.169,p=.866,不 安定感;p=.544,不快感;p=.133,だるさ感;p=.109, ぼやけ感;p=.188)。 2 ) 育児サポートの評価(表4)  精神的・情報的・道具的サポート得点の平均値は, すべてにおいて夫婦関係の評価得点の高群[精神的; 25.97(SD3.51), 情 報 的;6.49(SD1.60), 道 具 的; 14.82(SD2.00)]が 低 群[精 神 的;23.07(SD3.13), 情 報的;5.15(SD1.72),道具的;13.70(SD2.38)]よりも 高く,有意差が認められた(精神的;p=.000,情報的; t=3.810,p=.000,道具的;p=.006)。 3 ) 自己効力感(表5)  自己効力感得点の平均値は,夫婦関係の評価得点の 高群[9.85(SD4.36)]が,低群[8.28(SD3.76)]よりも 高く,有意差が認められた(p=.040)。 得点の高群[17.10(SD4.14)]が低群[16.15(SD4.16)] よりも高い傾向にあったが,有意差は認められなかっ た(p=.198)。 5 ) 母親役割受容(表6)  積極的・肯定的受容得点(MP)の平均値は,夫婦 関係の評価得点の高群[19.90(SD3.24)]が低群[17.76 (SD3.82)]よりも高く,有意差が認められた(p=.004)。 消極的・否定的受容得点(MN)の平均値は,夫婦関 係の評価得点の低群[12.20(SD3.40)]が高群[10.90 (SD2.75)]よりも高い傾向にあったが,有意差は認め られなかった(t=­1.976,p=.051)。 6 ) 親の養育態度の評価(表7)  養護因子(CA)得点の平均値は,夫婦関係の評価得 点の高群[29.72(SD6.18)]が低群[27.54(SD6.12)]よ りも高い傾向にあったが,有意差は認められなかった (CA:p=.055)。過保護因子(OP)得点の平均値は,夫 婦関係の評価得点の低群[10.65(SD6.78)]が高群[9.59 表4 夫婦関係の評価得点の高群・低群と育児サポートの評価の得点結果 項   目 夫婦関係の評価 t 値 有意確率 高群(n=39) 低群(n=54) 因子名 下位因子名 項目数(得点範囲) 平均値(標準偏差) 平均値(標準偏差) 育児サポートの 評価 精神的 情報的 道具的 7(7∼28) 2(2∼ 8) 4(4∼16) 25.97(3.51) 6.49(1.60) 14.82(2.00) 23.07(3.13) 5.15(1.72) 13.70(2.38) 3.810 .000 .000 .006 注:情報的サポート⇒t検定,その他Mann-WhitneyのU検定   夫婦関係の評価 53点以下低群,54点以上高群 表5 夫婦関係の評価得点の高群・低群と自己効力感・育児の自己効力感の得点結果 項   目 夫婦関係の評価 有意確率 高群(n=39) 低群(n=54) 因子名 項目数(得点範囲) 平均値(標準偏差) 平均値(標準偏差) 自己効力感 16(0∼16) 9.85(4.36) 8.28(3.76) .040 育児の自己効力感 5(5∼25) 17.10(4.14) 16.15(4.16) .198 注:Mann-WhitneyのU検定   夫婦関係の評価 53点以下低群,54点以上高群 表6 夫婦関係の評価得点の高群・低群と母親役割受容の得点結果 項   目 夫婦関係の評価 t 値 有意確率 高群(n=39) 低群(n=54) 因子名 下位因子名 項目数(得点範囲) 平均値(標準偏差) 平均値(標準偏差) 母親役割受容 積極的・肯定的消極的・否定的 66(6∼24)(6∼24) 10.9019.90(3.24)(2.75) 17.7612.20(3.82)(3.40) ­1.976 .004.051 注:母親役割受容消極的・否定的⇒t検定,その他Mann-WhitneyのU検定   夫婦関係の評価 53点以下低群,54点以上高群

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初産婦の夫婦関係の評価と育児満足感を構成する諸要因の関係に関する研究 (SD9.15)]よりも高い傾向にあったが,有意差は認め られなかった(OP: p=.164)。  以上のように,夫婦関係の評価得点の高群と低群で は,育児満足感を構成する要因のなかで,「育児サポー トの評価」「自己効力感」「母親役割の積極的・肯定的 受容得点」において有意差が認められた。

Ⅵ.考   察

1.対象者の属性と夫婦関係の評価,育児満足感を構 成する諸要因の総合得点 1 ) 対象者の属性  本研究の対象者は,平均年齢32.1歳であり,2007年 の第1子出産平均年齢である母親29.4歳(政府統計の 総合窓口,2010)と比較すると高い傾向であった。ま た有職率は40.9%であり,国勢調査(2010)では東京 都内の子どものいる夫婦のうち母親の有職率は48.2% であることからも,やや低い有職率であると言える。 2 ) 夫婦関係の評価の総合得点  本研究の夫婦関係の評価得点は,平均値が50.37 (SD10.42)であった。菅原(2003)によると,母親側の 得点は出産後5年以下のグループと6∼14年のグルー プではある程度一定の値を維持し,その後15年以降 に急激に下降すると言われている。また,菅原・八 木・託摩他(2002)の研究では,出産後11年目の夫婦 関係の評価得点の平均値は45.41であり,出産後5年 以下のグループも点数はある程度一定であることから, 本研究での夫婦関係の評価得点の平均値は比較的高い 傾向にあると考えられる。 3 ) 育児満足感を構成する諸要因の総合得点  育児満足感を構成する諸要因をそれぞれ見ていく と,疲労では,本研究の対象者は妊婦の疲労を研究し た白石・春名・松崎他(2009)の平均値よりも高い傾 向にあった。褥婦は妊婦より疲労感が強いと考えられ る。育児サポートの評価では,下位因子全てが先行研 究(今井,2010)の平均値と同じ水準であった。自己効 力感では,本研究の対象者のGSESの平均値は,産後 2か月に行われた久川・佐藤・本宿(2007)のGSESの 平均値と同じ水準であった。育児の自己効力感は,島 田・恵美須・高橋(2003)の育児生活肯定感情の先行 研究では,産後2か月では17.39であり,本研究の対 象者と同じ水準であった。  さらに母親役割受容の得点においては,産後6か 月を対象に行われた先行研究(山口・堀田,2005)で は,積極的・肯定的受容得点3.2(SD0.4),消極的・否 定的受容得点2.0(SD0.5)であり,本研究の対象者の 平均値と同じ水準であった。また,親の養育態度の評 価では,妊娠後期に妊婦に行った佐藤・板垣・後藤他 (2003)の調査では,養護因子の平均値は27.6(SD5.8) であり,過保護因子は9.8(SD5.7)であり,本研究の 対象者は,養護因子と過保護因子ともに先行研究と同 じ水準であった。  以上のことから,本研究の対象者は,東京都内の一 施設を対象にデータを収集したが,先行研究と比較し てほぼ偏りのみられない対象者であると考えられる。 2.夫婦関係の評価得点の高群・低群による母親の育 児満足感を構成する諸要因の差について 1 ) 本研究の特徴  本研究では,母親自身が行う夫婦関係の自己評価の 違いにより,育児満足感を構成する6つの要因に違い が出るのか,検討を行った。先行研究の多くは,夫婦 関係と産後の母親の育児満足感を構成するであろう 1要因について検討しているもの(伊藤・別府・宮本, 1998;柏木・平山,2003;笠井・河原,2007)が多く, 総合的な視点で行われた研究はあまりなかった。  本研究は,母親の夫婦関係の自己評価の違いと,育 児満足感を構成する諸要因が影響し合うかを明らかに したものではない。しかし,夫婦関係の評価の高群 と低群の比較では,「育児サポートの評価」「自己効力 感」「母親役割の積極的・肯定的受容得点」において有 意差が認められたことから,夫婦関係の評価が高いと 表7 夫婦関係の評価得点の高群・低群と親の養育態度の評価の得点結果 項   目 夫婦関係の評価 有意確率 高群(n=39) 低群(n=54) 因子名 下位因子名 項目数(得点範囲) 平均値(標準偏差) 平均値(標準偏差) 親の養育態度の評価 過保護養 護 1213(0∼36)(0∼39) 9.5929.72(6.18)(9.15) 27.5410.65(6.12)(6.78) .055.164 注:Mann-WhitneyのU検定   夫婦関係の評価 53点以下低群,54点以上高群

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向があると考えられる。  これらのことから,母親の育児満足感を構成するで あろう3つの要因に注目する際には,夫婦関係の自己 評価を考慮した検討が必要であることが確認されたと 考える。 2 ) 夫婦関係の評価得点の高群・低群による母親の育 児満足感を構成する諸要因の有意差の有無から考え られること  従来,夫婦関係の評価と有意差のあった母親の育児 満足感を構成する3要因のうち,自己効力感と母親役 割の積極的・肯定的受容は,疲労の蓄積やEPDS・親 の養育態度の評価に,より影響を受けると考えられて きた(松坂,2002;山口・堀田,2005)。しかし,本研 究の夫婦関係評価得点の高群では,低群と比較して, 有意に睡眠時間が少ないにもかかわらず,疲労の自覚 やEPDS,親の養育態度の評価では有意な違いは見ら れず,自己効力感と母親役割の積極的・肯定的受容得 点は有意に高かった。  疲労の持続は母親の焦燥感や育児意欲の低下をもた らすと考えられ,育てられる子どもの健全な成長発 達にとって決して望ましいこととは言えないと指摘 されている(岡本・中村・山口他,2002;田中・倉岡, 2003)。しかし本研究の結果からは,育児中の疲労の 自覚に対しては,単に睡眠時間を長く確保すればそれ を解消できるというわけではないことが推察されると ともに,自己効力感の高さや母親役割の積極的・肯定 的な受容が疲労の自覚を減じている可能性も否定でき ない。また,夫婦関係評価得点の高群は,夫からの 「育児サポート」を高く評価していたが,あくまでも サポートの受け手側の認識であるため,実際にはそれ ほどサポートを受けていない可能性も考えられる。夫 婦間のコミュニケーションにおいては,母親が自分の 意図や感情を相手に主体的かつ正確に伝えるスキルが 高いほど,夫からより多くのサポートを受けている と認知していること(Shiら,2006)が報告されており, 夫婦間のコミュニケーションが円滑に行われることが, 母親の育児サポートに対する肯定的認識につながって いることも考えられる。 3.看護への適用  これまでの看護者は,母親に重点をおいた育児支援 について考えてきた。最近,この傾向を是正し,夫婦  育児支援を行う看護者は,具体的な育児方法を指導 するばかりではなく,母親がどのように物事を捉え, 対応してきたかというこれまで培ってきた対処能力と ともに,夫婦の関係性への関心を持ち,対象夫婦がど のような夫婦関係であるかを,観察・アセスメントし ていくことが必要であると考えられる。また看護者は 育児支援において,母親が自分のサポートして欲しい ことを父親に明確に伝えることの重要性を伝えていく 必要があると考えられる。 4.本研究の限界と課題  本研究の対象者は,都内の総合病院で出産した産 後2∼3か月の初産婦に限定したものである。またサ ンプル数も十分であるとはいえない。今後は育児初期 を起点として,夫婦関係の評価と育児満足感について, 地域や対象者数を拡大し,縦断的に調査していくこと が必要である。

Ⅶ.結   論

 育児初期の初産婦において,夫婦関係の評価の違い によって,育児満足感を構成する諸要因の認識に差が 生じるのかどうかを検討した。その結果,以下のこと が明らかとなった。  夫婦関係の評価得点の高群は,低群と比較して,育 児満足感を構成する要因のなかで,「育児サポートの 評価」「自己効力感」「母親役割の積極的・肯定的受容 得点」が有意に高得点であった。  以上のことから,母親が夫婦関係を高く評価してい ると,母親の育児中の肯定的感情が高いと考えられ, 育児支援を行う上でも母親の夫婦関係の自己評価を知 ることは重要であると考えられる。 謝 辞  本研究にご協力くださいましたお母様方,施設の皆 様,ご指導いただきました聖母大学大学院(現上智大 学)の島田真理恵教授に深く感謝いたします。尚,本 研究は,聖母大学大学院看護学研究科に提出した修士 論文の一部を加筆・修正したものである。また,内容 の一部は,第25回日本助産学会学術集会で発表した。

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