⑶エコビレッジという共同体
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(2) ビレッジホームズの果樹などに囲まれた住宅の環境. 4.日本の現状と事例 日本にもエコビレッジと称するプロジェクトはかなり多いが 海外のような本格的な事例は少ない。本書でも取り上げた「木 の花ファミリー」の他、「アズワンコミュニティ鈴鹿」、近江八 幡市の「小舟木エコ村」、いくつかある「ミレニアムシティ」 プロジェクト、熊本県宇城市の「三角エコビレッジサイハテ」 など。コープ住宅系では「経堂の杜」「欅ハウス」「さくらガー デン」「きなりの家」「きのかの家」などがある。 未来に向けて持続的な住まいと暮らしを共同体として実現し てゆこうとするエコビレッジの試みは、もうひとつの住まい方 として今後ますます重要になると考えられる。. ビレッジホームズの配置図 海外の有名なエコビレッジの事例 名称. 立地. 1. 弓場農場. 伯サンパウロ北西部. 2. フィンドホン. スコットランド北東部. 3. オーロビル. 印マドラス郊外. 4. ビレッジホームズ. 米カリフォルニア州. 5. ダマヌール. 6. 広さ 60ha. 設立. 戸数. 1924 1962. 2,000ha. 1968. 27ha. 1970. 伊トリノ郊外. 600ha. 1975. クリスタルウォーターズ. 豪クイーンズランド州. 260ha. 1988. 7. エコビレッジイサ力. 米ニューヨーク州. 71ha. 8. コブ・ヒル. 米バーモント州. 55棟. 人数. 備考. 60人. 移民4家族でスタート、耕す祈 る踊る、共産的暮らし. 320人. EV の盟主的存在、世界の本部あ り、スピリチュアル. 1,700人. 世界最大の国際多文化コミュニ ティ、自然エネルギーなど 25% が緑地、農園で果樹多い、 ソーラーエネルギ一利用. 240戸 600人. 大き<自治都市的、エコマネー あり、芸術的神殿あり. 83戸. 200人. パーマカルチャーデザインの最 初の事例. 1997. 90戸. 160人. パーマカルチャーデザインによ る農園中心. 2003. 22戸. ローマクラブの「成長の限界」 執筆のドネラ・メドウズ主宰. デザイン学研究特集号 Special Issue of Japanese Society for the Science of Design Vol.23-4 No.92 2016. 49.
(3) 1−⑶エコビレッジという共同体. 農園付きコープ住宅―生態系と調和した長屋型住まい. 里山長屋. 所在地:神奈川県相模原市藤野 事業主:住宅建設組合 企画コーディネイト:ビオフォルム環境デザイン室(山田貴宏) 竣工年:2011 敷地 面積:約800㎡ 住戸数:4戸+コモンハウス 構造:木質在来工法2階建て. 環境意識の高い地域と連携して計画. な暮らしを目指そうということになった。もう一世帯を募集. 4戸という小規模なコープ方式によるエコビレッジである が、参加者たちの思いのこもった、中身の濃いプロジェクト. し、山田氏も参加することになって4戸の長屋型の計画が決 まった。(文責 中林由行). で、ハード、ソフト共に注目すべき事例である。旧藤野町(現 在は相模原市)は相模湖に接した自然豊かな町で「森と湖と芸 術の町」といわれる。住環境への意識も高く「トランジショ ン・タウン(持続的なライフスタイルによるまちづくり)」の 活動があり、パーマカルチャー・センター・ジャパンの本部も ある。里山長屋はそれらと連携しながら計画され、竣工後はコ モンハウスを中心に様々なオープンな活動をし、情報発信を続 けている。. 戸建てを合わせて長屋に きっかけは企画コーディネートしたビオフォルムの山田氏が 隣り合った2軒の住宅の設計を頼まれたことから始まったと言 う。いろいろ話し合っているうちにパーマカルチャー(生態系 と調和したデザイン手法)を基本にした共同住宅による共生的. 外観. 北斜面桧林. コンポストトイレ (設置予定) 納戸 納戸. 書斎. 納戸. 台所. 台所 台所. 台所. リビング. 台所. リビング. 土間 土間. 池. 屋外水場 (雨水貯留). ピザ釜(将来設置). 1階平面図. 50. デザイン学研究特集号 Special Issue of Japanese Society for the Science of Design Vol.23-4 No.92 2016. リビング. 土間. リビング 土間.
(4) 1−⑶エコビレッジという共同体. 自給自足の大家族的暮らし―農業が結ぶコミュニティ. 木の花ファミリー. 所在地:静岡県富士宮市 事業主:農事組合法人木の花ファミリー 竣工年:1994 活動開始 敷地面積:5,420㎡ 建築面積:6棟の共用建物 居住者数:約90人(2016年現在). 世界からも注目されるビレッジ. り、世界的にも注目されている。個人が集まって(現時点で. 日本にもエコビレッジと称するプロジェクトはかなりある. 83人)一つの大きな家族的共同体を形成しているが、閉鎖的. が、共同性と精神性の追求という面では最も先駆的な事例であ. ではなく非常にオープンで、年間の一時滞在者、訪問者の延べ 人数は2,800人という。農作、養鶏など を中心にほとんどを自給自足しており、 収入や住宅や備品は全て共有で必要に 応じて使用し分配される。 2016年度からの蓮池の取り組みも、 地元の観光スポットとなっている。(文 責 中林由行). メンバー達. 蓮池. 農作業風景. 平飼の鶏 . 本部建物. 養蜂. 写真は全て木の花ファミリーの提供. デザイン学研究特集号 Special Issue of Japanese Society for the Science of Design Vol.23-4 No.92 2016. 51.
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