コミュニケーション障害学科ではこんなことを学びます
言語聴覚士に必要な知識・技能を学ぶ講義、学生同士で行う検査の演習、患者さん
に接する臨床実習、研究能力を養う卒業研究など、学びの機会は豊富です。
カリキュラムは、脳、発声や発音、聞こえ(聴覚)など複雑な機構が関わるコミュ
ニケーションや咀嚼(そしゃく;噛むこと)や嚥下(えんげ;飲み込むこと)につい
て、これらの機構や仕組み、障害と支援の方法を基礎から体系的に学べるよう構成さ
れています。
言語聴覚士は人を支援する仕事であるため、知識・技能だけでなく、深い教養と豊
かな人間性を養うことも重視しています。
医学領域
解剖学、生理学、リハビリテーション医学、内科学、脳機能画像
学、精神医学、耳鼻咽喉科学、小児科学、歯科口腔外科学、形成
外科学 など 工学領域
音声・聴覚情報処理、福祉工学
言語・音声科学領域
言語学、音声学
心理学領域
発達心理学、言語心理学、学習・認知心理学、臨床心理学 など
多様な障害の領域
発達系障害学、認知系障害学、聴覚系障害学
発声発語・嚥下系障害学
(各系において知識面の学習が中心の概論、知識の応用や技能
の習得が中心の演習があります)
臨床実習
学 外・学 内 臨 床 実 習
(2・3・4年次)
研究
卒業研究(4年次)
他職種との連携
チーム医療福祉演習
他職種の理解
チーム医療福祉論、関係法規
コミュニケーション障害学科のカリキュラム構成の概要
研究の方法についての領域
統計学、心理測定法
コミュニケーション科学研究法
※この他に、1・2年次を中心に学ぶ総合教育科目や語学科目、また、3・4年次で言語聴覚療法分野のよ
り先進的内容を学ぶ各種特論などがあり、自分自身の興味などに合わせて履修します。
附属診療センターでの学内臨床実習 演習風景 授業風景
コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 障 害 学 科 の 様 子
広島県や中国・四国地
方 出 身 者 も 多 い で す
が、全国さまざまな地域
の出身者が入学してい
ます。全国各地の出身者と
友達になれてよかったという
学 生 の 声 が 多 く 聞 か れ ま
す。 (左写真は新1年生の
歓迎イベントの様子)
学生の出身地は?
学外臨床実習施設はどこにありますか?
学生の志望分野や出身地な
ども考慮しながら、意義のあ
る実習になるよう、実習先の
依頼や割り振りを行なってい
ます。そのため、広島県内だ
けでなく全国のさまざまな施
設での臨床実習の実績があります。まだ実習実績のない
地域にも新規にお願いすることもあります。
どのような地域に就職していますか?
コミュニケーション障害学科では以下のような進路を目標としています。
病院などの医療機関、老人保健施設、障害児者リハビリテーションセン
ター、児童発達支援センター・通園施設、補聴器等関連企業、関連分野
の大学院進学 など
過去の就職先は本学ホームページの[就職実績]のページでご覧になれます。
平成29年度就職先(一部):広島市立病院機構、JA広島総合病院、呉中通病院、広島共立病院、大野浦病院、
広島県立障害者リハビリテーションセンター、寺岡記念病院、水永リハビリテーション病院、アマノリハビリテーション
病院、倉敷平成病院、倉敷中央病院、かがわ総合リハビリテーションセンター、兵庫県社会福祉事業団、南大阪
小児リハビリテーション病院、済生会滋賀県病院、東京北医療センター、船橋市立リハビリテーション病院、静清リ
ハビリテーション病院、白十字病院、香椎丘リハビリテーション病院、小倉リハビリテーション病院、株式会社ソラスト
言語聴覚士国家試験の合格率はどうですか?
平成29年度の県立広島大学コミュニケー
ション障害学科の言語聴覚士国家試験の
合格率は100%(新卒の受験者は全員合
格)でした。
これまでの実績も、全国の合格率平均を大
きく上回っています。
国家試験対策としては4年次から月1回の
模擬試験や個別指導などを行い、国家試
験の合格まで教員一丸でサポートします。
96.7
93.3 93.5 96.4
92.6 100
68.1 74.1 70.9 67.6 75.9
79.3
0
20
40
60
80
100
H24 H25 H26 H27 H28 H29
言語聴覚士国家試験合格率(%)
本学合格率 全国合格率(既卒含む)
過去の本学科の国家試験合格率および全国の平均合格率の推移
特色ある授業・教育の紹介
1年次
★
保育所での一日見学
数人グループで保育所に伺い、子供たちと関わりながら様々な年齢の子供たちの発達について学びます。
★
失語症友の会との交流会
三原近隣の失語症友の会の皆さんと交流することで、早い時期からその方
に合ったコミュニケーションの取り方を学びます。
2年次
★
コミュニケーション障害診断法
患者さんの臨床場面のビデオや検査結果を見たり、専門の教員が患者・ST・家族役を演じて臨床場面の再現
を観察したりすることにより、患者さんのコミュニケーション障害の種類の特定やタイプの分類を行い評価
報告書を作成する練習を行います。また、複数の教員が同時に教室に入り、一つのケースについて複数の観
点から観察する方法で指導するなど指導方法にも特色があります。
★
模擬患者(SP)演習
岡山SP研究会の協力を得て、様々なコミュニケーション障害を持った模擬
の患者やその家族に対しての面接を行います。この演習は、3年次から開
始される実際の患者さんに接する臨床実習の準備として行われています。
★
言語聴覚士の臨床の一日見学実習
主に広島県内の本学科の卒業生が活躍している病院などに2人一組のグループに分かれ赴き、言語聴覚士の臨
床を一日見学をします。
3年次
★
学内臨床実習
本学部の附属診療センターにおいて、言語聴覚士資格をもった教員の指導
の下で臨床実習を行います。この実習では、学生自身が訓練計画を立案
し、患者さんに協力を得て、訓練などを実施するという実践的なもので
す。
★
学外臨床実習(8週間)
広島県内はじめ全国各地の臨床実習施設で臨床実習を行います。4年次にも4週間の学外臨床実習がありま
す。
★
コミュニケーション科学研究法
言語聴覚療法分野における研究の方法を学び、数名のグループで研究計画
立案、調査・実験、データのまとめ、発表、論文執筆を行います。
4年次
★
失語症友の会での集団訓練企画実施
本学科教員指導の下、近隣の失語症友の会の企画運営を行います。これま
での知識や技能を総動員し参加者の障害の状態に見合った集団での訓練を
企画することが求められます。
★
卒業研究
約1年間指導教員の下で学生ひとり一人が自分の研究テーマを決め、調
査や実験を立案実施して、データをまとめ発表・論文執筆を行います。ま
た、これらの研究をもとに学会発表や論文雑誌へ掲載されるものも多くあ
ります。
言語聴覚士になるには?
国が指定した大学や専門学校で知識・技能を学び、臨床実習を受け、
国家試験に合格すると言語聴覚士の資格を得られます。
高
等
学
校
本学科
をはじめとする言語聴覚士を
養成する大学(4年間)
言語聴覚士を養成する専門学校
(最低3年間)
言
語
聴
覚
士
国
家
試
験
受
験
言
語
聴
覚
士
合
格
※高等学校卒業生が言語聴覚士になるための主要な方法を示しています。
言語聴覚士についてもっと知りたい人は・・・・
一社)日本言語聴覚士協会のホームページ(https://www.jaslht.or.jp/)
日本言語聴覚士協会は、言語聴覚士の職能団体です。多くの言語聴覚士が所属しており、
言語や聴覚、飲み込みに障害を持った方やその家族に対する情報提供、言語聴覚士の生涯
研修、一般の方に言語聴覚士を知ってもらう活動を行っています。このホームページの
「言語聴覚士の資格取得を目指す方」に資格についての説明や仕事の内容の情報がありま
す。
「めざせ!ST(言語聴覚士)」のサイト (http://mezase-st.com/)
このサイトは、日本言語聴覚士協会が監修・運営を行っている言語聴覚士を目指したい方
への情報サイトです。「現役STの一日に密着」など言語聴覚士の仕事をよりイメージしや
すい構成です。
コミュニケーション障害学科についての詳しい情報は・・・
学科ホームページ
このHPでは、学科の特徴について説明しています。また、教育活動について随時写真など
を交えて紹介しています。(※本学HPの[学部・大学院]からご覧ください。)
学科紹介動画
コミュニケーション障害学科について、学生の声を交えながら紹介をしているビデオで
す。(※本学公式のyoutubeチャンネルで視聴できます。)