1.授業力とは?
2.授業力を高めるための 4 つの視点
3.(視点1)「豊かな子ども理解」
4.(視点2)「深い教材理解」
5.(視点3)「確かな指導法」
6.(視点4)「高まり合う学習集団づくり」
理論編では,授業力を高めるための4つの視点を提示し,それぞれの視点において授業力を高め ていくための大切にしたい具体的な手立てについて述べます。 「授業力とは何か?」という議論も活発にされていますが,ここでは, 授業力を「子どもたちの確かな学力を保障する力」として捉えたいと思います。 では,子どもたちの「確かな学力」とは,どのような力なのでしょうか。 ■「生きる力」の知的側面を捉えた力 ■「豊かな心」とバランスの取れた「広い学力」 ■知識・技能面の確かな力 ■知識・技能を生かす確かな力 ■自ら課題を見つけ,意欲的に学び続けようとする力 ■学び方を学ぼうとする力 ■課題解決に向けて,主体的に判断し,行動できる力 ■物事の本質を深く捉えられる力 ■自らの進路を切り拓く力
今,教員に求められている「授業力」とは,上に列挙したような「確かな学力」を保障する力で す。そこに求められているのは,単に一方的に教え込むのではなく,子どもたちの「学習への関心・ 意欲を高め」ながら,「学び方を学ばせ」,「指導すべきことを指導しきる」力であり,また,子ども たちが,自ら課題を見つけ,意欲的に学び続けることにより,自らの進路を切り拓けるように指導 する力でもあります。すなわち,授業力とは,学力保障の力であり,進路保障の力でもあります。 若年教員の授業力の向上を考えるとき,指導技術の向上に留まることなく,常に子どもたちの学 力保障や進路保障を意識したなかで授業力の向上が図られることが大切です。
授 業 力 と は ?
学 び 方 を 学 ば せ る 指導すべきことを指導しきる子どもたちの確かな学力
子どもたちの学力保障・進路保障
学 習 意 欲 を 高 め る授
業
力
の
向
上
確
か
な
学
力
授 業 力 を 高 め る た め の 4 つ の 視 点
授業力を高めるということについてもいろいろな視点から議論されていますが,ここでは,次の 4 つ の視点を大切にしたいと思います。 ■子どもたちの現時点での姿を正しく受け止める。 ■子どもたちの背景を豊かに受け止める。(p.8 参照) ■教材を「山」に例えると…下見としての教材理解を深める。 ■教材そのものへの理解・解釈を深める。 ■子どもたちの視点から教材を捉えなおす。 ■教材を通して育てたい力を確認する。 ■学習場面で育てたい子どもたちの姿を明確にする。 ■子どもたちの実態に合わせて学習形態の工夫をする。 ■子どもたちの学習意欲を高めるために発問の工夫をする。 ■子どもたちの学習活動を支えるために板書の工夫をする。 ■躓きやすい子どもに焦点化された指導の工夫をする。 ■ともに認め,高まり合うための学級 づくりの方向を明確にする。 ■学級集団として大切にしたいこと を明確にする。 ■「学びのしつけ」を系統的に 進める。 ■「学級」を「学習集団」に高 めるために,計画的・系統的 に指導する。1.子 ど も た ち を 豊 か に 理 解 す る
2.教 材 を 深 く 理 解 す る
3.確 か な 指 導 法 を 身 に つ け る
4.高まり合う学習集団づくりを進める
確 か な
授 業 力
深い 教材 理 解 確か な指 導 法 豊かな子ども理解 高まり合う 学習集団づくり視 点 1 . 豊 か な 子 ど も 理 解
子どもたちの現状や背景を共感的に理解する 学習の主人公は,子どもたち自身です。子どもたちの現状や背景に対する豊かな共感的な理解が,授 業力を高める上で,不可欠なことです。① 子どもたちの現時点での姿を正しく受け止めるために
■日々の授業での姿を通して,授業の中での具体的な姿から子どもたちの現状を受け止める。 ・学習内容の定着度 ・現時点での学習の課題 ・躓きやすい傾向 ・さらに伸ばせること ・克服すべきこと ■子どもたち同士の関係を通して,子どもたちの現状の姿を正しく受け止める。 ・遊びの中での様子 ・係り活動での様子 ・放課後の様子 ・班ノートでの様子② 子どもたちの背景を豊かに理解するために
■前年度の引継ぎを通して,子どもたちの背景を理解する。 ・前年度の記録を生かす ・先入観をもたない ■日記指導を通して,子どもたちの内面を理解する。 ・子どもたちの心の動きを捉える ・子どもたちとの心の交流を深めることを通して ■家庭訪問を通して,子どもたちの背景にあるものを共感的に受け止める。 ・子どもたちを取り巻く教育環境の把握を通して ・子どもを取り巻く教育条件の理解を通して ・保護者の願いを受け止める中で,子どもたちの生い立ちを受け止めることを通して ・保護者の教育力を把握することを通して ・保護者自身の生い立ちを受け止めることを通して ■保護者の声から,子どもたちや保護者自身の背景にあるものを深く受け止める。 ・保護者の思いや願いを受け止めることを通して ■焦点化された子どもたち*の背景を深く受け止めることにより,すべての子どもたちの背 景をより深く受け止める視点とする。③ 豊かな子ども理解を進める
■子どもたちの置かれている状況を共感的に受け止める。 ・子どもたちのありのままの姿を受け止めることを通して ・子どもたちの痛みを「痛み」として受け止めることを通して ■かけがえのない存在として受け止め,尊敬のうちに出会う。 ■豊かな子ども理解を授業に生かす。 *焦点化された子どもたち 家庭的,社会的に学習指導上,十分な配慮 が必要な子どもたち視 点 2 . 深 い 教 材 理 解
教材を「山」に例えてみると? 若年の教員から「教材研究の大切さをよく言われますが,どのように教材研究をすればいいのです か?」,「教材研究を進めるとき,どのような視点が大切ですか?」などと質問されたことがあります。 教材を「山」に例えてみると,授業は子どもたちとともに「山に登る」こととして捉えることができ ます。ここでは,小学校での国語科を例にして,深い教材理解とはどのようなことなのかについて述べ ます。① 指導者・案内人として順路,危険箇所,「山」としての見所の確認をする
■教材内容の把握と理解に努める。 ・教材を通して育てたい力を確認 ・教材の系統性に対する理解 ・指導計画の見通し ・教材としてのポイントを確認 ・指導すべき内容を把握 ■教材として躓きやすい箇所を把握する。 ・関心・意欲が深まりにくい箇所はどこなのかを意識 ・定着しにくい箇所を確認 ・想定される教材としての「危険箇所」・躓きやすい箇所はどこなのかを意識 ・理解が深まりにくい箇所を確認 ■指導者自身の教材に対する関心・意欲の高さ・深さを問い直す。 ・子どもの前に立つ授業者自身の教材への関心・意欲そのものが問われている。②「山」・教材そのものについての価値について理解・解釈を深める
■教材としての価値について理解・解釈を深める。 ・作品としての価値 ・学問的な系統における価値 ・人として出会わせたい価値 ・指導者としての願い 豊かな子ども理解を進めるためには,まず,子どもたちの現時点での姿を正しく受け止めることが大切で す。日々の授業,係り活動,遊びや放課後等の様々な場面で,子どもたちの具体的な姿を正しく受け止め ることが必要です。そのことにより子どもたちの実態や課題を的確に捉えることが可能となります。 次に,子どもたちの背景を豊かに理解することが大切です。前年度の記録の活用や日記指導を通して, また,年 1 回の定期的な家庭訪問だけではなく,年間を通した継続的な家庭訪問により,子どもたちの心 理や生い立ちを受け止めることにより,子どもたちの背景にあるものを豊かに理解することができます。時に は,保護者の生い立ちや教育力を正しく受け止めることが,子どもたちを豊かに理解する上でとても大切な ことです。 また,子どもたちの置かれている状況を共感的に受け止めることが大切です。子どもたちのありのままの 姿を受け入れることを通して,子どもたちの痛みを「痛み」として受け止めることができます。一人ひとりをか けがえのない存在として受け止め,尊敬のうちに出会うことが,子どもたちを豊かに理解する上で一番大切 なことだと思います。 ●子どもたちを豊かに理解する
●■教材の背景にあるものについての理解を深める。 ・他の作品との関連 ・作品を生み出した背景 ・作者・筆者の生い立ちや時代背景 ・作者・筆者が大切にしてきた思いや願い ・作者・筆者の生き方・世界観,その背景にあるもの
③ 子どもの視点から「山」そのものや「山の高さ」を捉えなおす
■教材に対する子どもたちの関心・意欲についての理解を深める。 ・子どもたちの関心・意欲を高めるための工夫 ■子どもたちの現状の力と教材のもっている「高さ」との整合性について理解する。 ・学習を成立させるための前提条件についての確認 ・学習の系統について ■躓きやすい箇所,「危険箇所」の事前確認をする。 ・想定される躓き ・学習に対する意欲を高める具体的な手立て ・躓きに対する指導・支援の方法 ■焦点化された子どもから教材を捉えなおす。 ・焦点化された子どもたちの予想される躓きを深く受け止め ることにより,すべての子どもたちへの有効な指導・支援 を事前に準備する。 ■この教材を通して育てたい力を明確にする。 ・この教材を通して出会わせたい価値 ■今後への発展性を明確にする。④ 確かな授業づくりを進める
■子どもたちの置かれた状況から出発し,子どもたちに届く授業づくりを進める。 国語科での教材研究を例にしてみましょう。教材を「山」に例え,授業を子どもたちとともに「山に登る」こと として捉えると,深い教材研究を進めるためには,まず,指導者・案内人として順路,危険箇所,「山」としての 見所について「下見」をし,確認をしておくことが大切です。特にその教材を通して育てたい力や教材としての 危険箇所・躓きやすい箇所については,十分理解を深めておくことが必要です。 次に,「山」・教材そのものの価値について理解・解釈を深めることが大切です。作者・筆者の他の作品につ いて理解を深めたり,教材の背景にある作者・筆者の生い立ちや時代背景,作者・筆者の生き方や世界観等 について理解を深めたりしておくことは,深い教材研究を進める上で重要なことです。 また,子どもたちの視点から「山」そのものを捉えなおすことも大切なことです。そのことにより,子どもたちの 目線に立った教材理解や子どもたちの現状から出発した教材理解・教材解釈が,可能となります。子どもた ちの置かれている状況から出発した教材理解を通して,子どもたち一人ひとりに届く教育実践が求められて います。 ●深い教材研究を進める
●確かな指導法については,指導形態やいわゆる「指導と評価の一体化」という視点から議論されてい ますが,ここでは,「学習を通して育てたい子ども像」,「学習形態」,「発問」,「板書」,「焦点化された指 導」にポイントを絞って述べます。
① 学習場面で育てたい子どもたちの姿を明確にする
[育てたい子ども像] ■導入の場面で…◎学習課題を設定する場面で,育てたい姿を明確にする。 ◎学習課題に迫るための学習方法を検討する場面で,育てたい姿を明確にする。 ■展開の場面で…◎学習を通して感じたことや学んだことを交流する場面で,育てたい姿を 明確にする。 ■まとめの場面で…◎学んだことを今後の学習に生かす場面で,育てたい姿を明確にする。 ■それぞれの場面で育てたい姿をどのような方法で育成するのかを明確にする。② 個に応じた指導の工夫を図る
[学習形態]■一斉指導での個別の指導の工夫を図る。 ■子どもたちの実態に対応した少人数指導,協力指導の工夫を図る。 ・子どもたちの学習内容の習熟の程度に応じた指導 ・いわゆる「指導と評価の一体化」…指導すべきことを指導しきる。 ・子どもたちの躓きを克服するための具体的な手立て ・作業プリントの個別化…補充的な指導・発展的な指導 ■焦点化された子どもたちの学習の様子や学習内容の定着を深く分析することにより,すべ ての子どもたちの実態を見つめる視点とする。 ・子どもに生きる評価
③ 子どもたちの学習意欲を高めるための発問の工夫・改善をする
[発問]■子どもたちの関心・意欲を高める発問を工夫する。 ■子どもたちの思考を揺さぶり,思考を深める発問の吟味をする。 ■発問を工夫することにより子どもたちの発言を促す。 ・話型を活用した発言の系統的な指導 ・発言メモの系統的な指導 ■発問を工夫することにより学習に対する喜びを高める。
④ 学習の流れを明示し,学習活動を支えるための板書の工夫をする
[板書]■計画的な板書を事前に用意する。
視 点 3. 確かな指導法
「育てたい子ども像」,「学習形態」,「発問」,「板書」,「焦点化された指導」・導入の場面での板書計画 ・展開の場面での板書計画 ・まとめの場面での板書計画 ■板書を工夫することにより子どもたちの関心・意欲を高める。 ■板書を吟味することにより子どもたちの思考を支える。 ・学習の課題を明確にする板書 ・学習の流れを明確にする板書 ■板書を工夫することにより子どもたちの発言を支える。
⑤ 焦点化された指導の工夫・改善を図る
[焦点化された指導] ■焦点化された子どもたちの実態を深く見つめることで,豊かな子ども理解を進める。 ■焦点化された子どもたちの学習の様子を的確に捉えることにより,いわゆる「指導と評価 の一体化」をめざす。 ■机間指導の視点を明確にすることにより,個別指導やグループ別指導の充実を図る。 授業のいろいろな場面で,学級全体の学習の進み具合を確認したり,気がかりな子どもの個別指導をし たりするために,机間指導ということがされます。机間指導は,いろいろな目的でなされますが,ここで は,「豊かな子ども理解」に基づく机間指導と「深い教材理解」に基づく机間指導の中で大切にしなければ ならない内容をまとめてみました。 まず,「豊かな子ども理解」に基づく机間指導では,躓きやすい子どもたちや,自分から進んで学習に取 り組みにくい子どもたちへの働きかけや学習上気がかりな子どもたちの学習意欲を高めるための働きかけ 等について大切にしたい内容をまとめました。どちらかと言えば,躓きやすい子どもたちや学習意欲の高 くない子どもたちに焦点化した個別指導に重点を置いたものです。 また,「深い教材理解」に基づく机間指導では,学習方法の定着や学習の進み具合,教材に対する指導者 の「おもい」の理解度等を確認する上で大切にしたい内容をまとめました。どちらかと言えば,学級全体 の子どもたちの学習の様子を確認するための机間指導です。(p.34,35 参照) 指導法を高め,確かな指導法とするには,まず,学習場面で育てたい子ども像を明確にすることが大切です。 学習の主人公としての子どもを育てるには,自ら課題を見つけ学びたいという意欲,学び方を学び取る力,学ん だことを交流し合いたいという思い,学び取ったことを今後の学習や生き方に波及させる姿等を授業の各場面で どのように育てていくのかという見通しのもとに学習指導する必要があります。 次に,「豊かな子ども理解」と「深い教材理解」という視点から,子どもたちの実態を踏まえ,子どもたちの学習 意欲を高め,学習内容の定着を図るために,学習形態,発問,板書等についての工夫が大切です。焦点化さ れた子どもたちの状況から出発し,すべての子どもたちに届く指導法が求められているのです。 *板書としては,1 枚のものですが,より構造的なものに するために,意図的に場面に分けて板書計画を立てるこ とが大切です。 ●すべての子どもたちに届く指導法を
● 机間指導で大切にしたいこと確かな授業づくりを進めるためには,4月にスタートした子どもたちの集まりとしての「学級」 を「学習集団」にまで高めていくための計画的,系統的な取組がとても大切です。ここでは,学習 集団づくりについて,「4月はじめ」・「4月末」・「7月末」・「学年末」の4つの時期に分け,「学級 目標」・「学びのしつけ」・「子どもたち自身の自己評価」の3つの視点から述べます。
…4月はじめには…
■ともに認め,高まり合うための学習集団づくりの方向を 4 月当初に明確にする。年間指導 計画を作成し,「学級」から「学習集団」への系統的な指導を行う。 ■目標に向かって子どもたち自身に自己評価させ,取り組むべき課題を子ども自身に自覚さ せる。-「学級」から「学習集団」へ- ■「学びのしつけ」の年間指導計画を作成し,計画的・系統的な指導をする。特に 4 月当初 に最重点を置き,十分な指導をする。子どもたちの実態を確かめながら年間指導計画を作 成し,聞くこと対するルールづくりと「聞く」から「聴く」へ計画的・系統的に指導する。 ◎「聞く」ということは,単に黙らせるということではない。話し手を受け入れながら 「聞く」ことの大切さを指導する。 ◎「聞く」ことに対する年間指導計画を作成し,「聞く」から「聴く」への意識の高まり を自己評価させながら系統的に指導する。(下の項参照) ◎発言時の適切な声の大きさについて指導する。 教室の中で自分から一番遠い人に聞こえるように視 点 4 . 高まり合う学習集団づくり
計画的,系統的な取組を進める 「聞く」から「聴く」への意識の高まりについて ○誰かが話し出したら静かにする。…静かに「聞く」 ○話している人の方を向いて話を聞く。…話している人の方向に体を向けて「聞く」 ○話し手の目を見て話を聞く。…話している人に心を向けて話を「聞く」 ○自分から話している人に心を向けて話を聞く。…主体的に心を向けて「聴く」 ○話されている内容に自分の考えをもちながら聞く。…「自問」しながら「聴く」 ○話されている内容だけではなく,話し手の気持ちや思いを深く聞く。…心を「聴く」 ○意識されながらも未だ表現されない話し手の思いや願い,無意識のまま表現されな かった話し手の思いや願いを注意深く受け止め聞く。…「沈黙」を聴く 「聞く・聴く」ことの意義について ○「話す」-「聞く・聴く」のコミュニケーションの基盤である。…相互理解 ○「聞く・聴く」ことを通して言語感覚・言語認識が深められる。…体験の言語化 ○「聞く・聴く」ことを通してイメージが広げられる。…イメージの拡大 ○「聞く・聴く」を通して思考が深められる。…思考の深化 ○「聞く・聴く」ことを通して内面へ深化が図られる。…内省●「聞く」から「聴く」へ●
◎「発言」することの意味を指導し,「発言」に対する意識を高める。 「発言」は,一番を競ってすることではなく,互いのコミュニケーションを高 めるためにするもの *チャンピオンシップからの発言 *パートナーシップからの発言 自分の思いや考えを発言しようと思っても,どのように発言したらいいか分からない子どもたちもいま す。子どもたちの発言を支えるために小学校では,いくつかの場面を想定し,具体的な話型を提示する ことにより,自分の思いや考えを聞き手に伝えるためにどのように発言すればいいか,指導することがあり ます。これを話型指導といいます。その一部を紹介します。 自分の考えを述べる ・ぼくは(わたしは),○○さんと同じで,~だと思います。 ・ぼくは(わたしは),○○さんと違って,~だと思います。 ・ぼくは(わたしは),○○さんに付け加えて,~だと思います。 ・ぼくは(わたしは),○○さんと同じで,~だと思います。その理由は~だからです。 ・ぼくは(わたしは),○○さんと違って,~だと思います。その理由は~だからです。 ・ぼくは(わたしは),○○さんと同じで,~だと思います。その理由は~だからです。 みなさんは,どう思いますか。 ・ぼくは(わたしは),○○さんと違って,~だと思います。その理由は~だからです。 みなさんは,どう思いますか。 ・ぼくは(わたしは),○○さんと△△さんの発言を組み合わせて,~という考えを持ちました。 質問をする ・ぼくは(わたしは),△△のことがよく分からないので,誰か教えてください。 ・ぼくは(わたしは),○○さんの発言したことで,△△のことがよく分からないので,もう一度詳しく説明して ださい。 友達の発表を聞いて,自分の考えを述べる(パートナーシップからの発言) ・○○さんの発言を聞いて,~という考えを持ちました。 ・○○さんの発言を聞いて,~についても考えてみたいと思いました。 ・○○さんの発言を聞いて,~と考えることの大切さを気づきました。 ・○○さんの発言を聞いて,今まで一度も考えなかったことなので,○○さんの発言をもう一度詳しく聞きた いと思いました。 一般的な話型を紹介しました。話型指導については,子どもたちの発達段階や子どもたちの実態に 応じていろいろと工夫することが大切です。 教室の側面に子どもたちに身につけさせたい基本的な話型を掲示し,日々の授業や様々な活動の 中で継続して指導することで,子どもたちは,少しずつ話型を活用して自分の思いや考えを筋道立てて 話せるようになります。 しかし,話型指導は子どもたちの発言を支援するものであって,子どもたちの発言を型にはめようと するものではありません。子どもたち自身が,話型を活用し型にとらわれずに自分の思いや考えを自由 に発言できるための過渡期的な指導です。
●話型指導●
◎「発言」することに対する年間指導計画を作成し,「発言」に対する意識の高まりを自 己評価させながら系統的に指導する。 ◎伝えたい内容を的確に表現する方法について年間指導計画を作成し系統的に指導する。 ◎話型を活用した「発言」に対する系統的な指導をする。(下のワンポイントアドバス参照) ◎子どもたちの発言を活発にするように発問の工夫をする。 ◎発言をしやすくするように作業プリントの工夫をする。 ◎発言メモを活用した「発言」に対する系統的な指導をする。
…4月末には…
■年間指導計画に基づき,ともに認め,高まり合うための学習集団づくりを進める上で 4 月末 の学級の実態を評価するとともに,取り組むべき課題を明らかにする。 ■目標に向かって子どもたち自身に自己評価させ,取り組むべき課題を子ども自身に自覚させ 系統的に指導する。 -「学級」から「学習集団」へー ■年間指導計画に基づいて,「学びのしつけ」についての 4 月末の実現状況を評価するととも に,取り組むべき課題を明らかにする。 ◎聞くことのルールづくりと「聞く」から「聴く」への意識の高まりを自己評価させな がら系統的に指導する。 ◎発言に対するルールづくりと発言することへの意識を段階的 に高め,自己評価させながら系統的に指導する。 ■年間指導計画に基づいて,自分の思いや考えを筋道立てて発言でき るように4月末までの実現状況を評価するとともに,取り組むべき 課題を明らかにする。…7月末には…
■ともに認め,高まり合うための学習集団づくりを進める上で7月末の実現状況を評価すると ともに,取り組むべき課題を明らかにする。 ■目標に向かって子どもたち自身に自己評価させ,取り組むべき課題を子ども自身に自覚させ 系統的に指導する。―「学級」から「学習集団」へ- 子どもたちの実態を確かめながら年間指導計画を作成し,自分の思いや考えを筋道立て て発言できるように計画的・系統的に指導する。■年間指導計画に基づいて,「学びのしつけ」についての7月末の実現状況を評価するとともに, 取り組むべき課題を明らかにする。 ◎「聞く」から「聴く」への意識の高まりを自己評価させ,系統的に指導する。 ◎積極的に発言できているか自己評価させ,系統的に指導する。 ■年間指導計画に基づき,自分の思いや考えを筋道立てて発言で きるように7月末の実現状況を評価するとともに,取り組むべ き課題を明らかにする。