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主要果 菜類 の炭 水化 物組 成 *

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(1)

主要果 菜類 の炭 水化 物組 成 *

Ca r bo hydr a t eCo mpo s i t i o no fMa j o rFr ui tVe ge t a bl e s

藤 陽

* *

YojiKATO

論文要 旨

野菜 のなかの主 な果菜類5品種,すなわちナス, ピーマ ン, キュウ リ, カボチ ャお よびモヤ シの炭水化物組成 の比較 を市販 品 を用 いて行 った。可食部生重量100gあた りの全炭水化物量 (内訳,単糖 ・オ リゴ糖 :デ ンプン :細胞壁多糖) は, ナスで4,051mg (62.9:1.6:35.5), ピ ーマ ンで4,007mg(58.9:5.7:35.4),キュウ リで2,013mg(67.5:0.2:32.3),カボチャで12,533 mg(35.2:44.9:19.9),モヤシで1,787mg(55.0:1.5:43.5)であった。細胞壁多糖 はいずれ

もペ クチ ン様物質 (お もに中性糖 を含 むラムノガラクツロナ ン),ヘ ミセルロース (お もにキシ ログルカン,ガラクタン系多糖 お よびキシラン系多糖)お よびセルロースか ら成 ってお り, こ れ らの比率 はナスで54:15:31, ピーマ ンで51:19:30, キュウ リで49:20:31, カボチ ャで 43:18:39,モヤシで48:19:33であった。 また, ナス, ピーマ ン, キュウ リ, カボチ ャおよ びモヤシのペ クチ ン様物質の約67%,69%,66%,66%お よび48%が温水 (40oC)処理 によ り 細胞壁 より可溶化 した。

キーワー ド :果菜類,多糖類,炭水化物,水不溶性食物繊維

1.緒

われわれ は,植物性食品 (穀類, い も類,豆類,野菜類及び果実類) に由来す る食物繊維 の 物理化学的性質解明の基礎的知見 を得 るために,植物性食 品に含 まれている各種炭水化物 ( 糖 ・オ リゴ糖, デ ンプ ンお よび細胞壁多糖)の系統的分画定量 と壁多糖 の構造解析の研究 を進 めている これ まで主要葉菜類5種 (キャベ ツ,ハ クサイ,チ ンゲ ンサイ, ホウレンソウ, レ タス)お よび主要根菜類5種 (カブ, ダイコン, ゴボウ,ニ ンジン, レンコン)の炭水化物組 成 を報告 した1・2)。今回 は果菜類 のなかか ら日常 の食生活で摂取す る機会 の多 いナス, ピーマ ン, キュウ リ, カボチ ャお よびモヤシを選 び,炭水化物組成 を調べたのでその結果 について報 告す る

2.実験方法 1)実験材料

*

植物性食品の炭水化物組成 (3報)

Carbohydratecompositionofvegetablefood(PartIII)

**弘前大学教育学部家政学科教室

DepartmentofHomeEconomics,FacultyofEducation,HirosakiUniversty

(2)

ナス, ピーマ ン,キュウ リ, カボチ ャお よびモヤシを弘前市 内のスーパーマーケ ッ トよ り購 入 し,可食部100g(生重量)を凍結乾燥 した。乾燥重量 は,順 に7.3314g,8.3692g,5.2713

g,21.8400gお よび5.4500gであった。乾燥 させた野菜 は乳鉢磨砕 によ り粉末 に し,以後 の実 験 に供 した。

デンプ ン加水分解酵素のグル コア ミラーゼ (Rhizopusniueus,35単位/mg)お よびイ ソア ミ ラーゼ(Pseudomonas,59,000単位/mR)は,生化学工業か ら購入 した。 また,唾液 ア ミラーゼ はヒ ト唾液 よ り調製3)した。 その他 の試薬 は市販特級品 を用いた。

2)炭水化物 の分画

各種果菜類可食部 の炭水化物 の分画 は,前報1I2)の葉菜類及 び根菜類 の場合 と同一方法で行 った。すなわち,粉末試料 の熱80%メタノール可溶性画分か ら 「単糖 ・オ リゴ糖画分」 (糖量 は フェノール ・硫酸法4)にてグル コース相 当量 として求 めた) を得た。続 いてメタノール不溶性 画分 をア ミラーゼ (イソア ミラーゼお よびグル コア ミラーゼ)加水分解処理 し,分解物 をBio‑

GelP‑2のゲル源過 クロマ トグラフィーに供 し,単糖溶出位置 に得 られた糖量 (フェノール ・ 硫酸法 によるグル コース量) を もって 「デンプン」量 とした。 また,同 クロマ トのボイ ドポ リ ュ‑ウム画分 に得 られた多糖 を 「水可溶性多糖画分 (W S)」とした。ただ し, レンコンの場合 デンプン量が多いため, イソア ミラーゼ とグル コア ミラーゼの組合せ による処理法で は加水分 解が不十分 だったので,唾液 (5mP) よ り調製 したア ミラーゼ標品 を用いて加水分解 を行 った 後, グル コア ミラーゼで処理す る方法 を用 いた。

酵素処理後 の水不溶性物質 は 「水不溶性多糖画分(WIS)」とした。WISは前報2)と全 く同 じ 方法で シュウ酸 ア ンモニウム,4%お よび24%水酸化 カ リウムでの抽 出分画操作 に供 し,「ペ ク チ ン様物質画分 (PS,シュウ酸 アンモニ ウム抽 出画分)」,「ヘ ミセル ロースー Ⅰ画分 (HC‑Ⅰ,

4%水酸化 カ リウム抽出画分)」お よび 「ヘ ミセルロース‑ⅠⅠ画分 (HC‑,24%水酸化 カ リウ ム抽出画分)」お よび 「セル ロース画分 (CL,24%水酸化 カ リウム抽出残漆)を得 た。

3)WS,PS,HC‑Ⅰ,HC‑Ⅰ及 びCL画分 の構成糖量

中性糖量 :試料 (1mg)1mgの2Mトリフルオロ酢酸で5時間,100oCで加水分解 し,分解物 を減圧乾 固 し,200JLg2‑デオキシグル コース(ガス クロマ トグラフィー分析 の内部標準物質) を加 えた。CL画分 の場合 は,試料 (5mg)を72%硫酸 に懸濁 ・溶解 (1時間)後,硫酸濃度 が1,5Mになるように蒸留水で希釈 し100oC3時間加水分解 した。反応物 を炭酸バ リウムで中 和後,2‑デオキシグル コースを加 え, よ く操 はん L波過 した。溶液 をAmberliteIR‑120(H+

壁)で処理 し減圧乾固 した。 それぞれ,得 られた加水分解物 中の構成中性単糖 はアルジ トール トリフルオロアセテー トとした後,ガスクロマ トグラフィーにて定量 した。ガスクロマ トグラ フは日立製のG‑500を用, カラム は1.5% QF‑1/ChromosorbW (AW‑DMCS) (0.4×200 cm,ガラスカラム) を用い140oCの定温で分析 した5)0

酸性糖量 :試料溶液か ら適当量 とりカルバ ゾール ・硫酸法6)にてガラクツロン酸相 当量 とし て求 めた。但 し,本法で は,中性糖 も発色す るので,予 めその影響量 を調べてお き上記中性糖 量か らその影響量 を算出, カルバ ゾール ・硫酸法で求 めた値 か ら差 し引 き [真の酸性糖量 ‑

カルバ ゾール ・硫酸法 にて求 めた酸性糖量 ‑ .(ガスクロマ トグラフィー法で求 めた中性糖量

× 0.23)],酸性糖量 とした。

(3)

4)ペーパー クロマ トグラフィー

東洋漬紙No.50を用いたO中性糖 はn‑ブタノール :ピリジン :水(6:4:3)で40oCにて展開 ( 昇法,2回)し,酸性糖 は酢酸エチル :水 :酢酸 :ギ酸 (18:4:3:1)で室温 にて展開 (下降 法) した。風乾後, アルカ リ性硝酸銀試薬7)で還元糖 を発色 した。

5)糖結合様式の分析

水可溶性多糖 (W S,約1mg)あるいは水不溶性多糖 (W IS,約10mg)を箱守法 8)にてメチル 化 した。 メチル化多糖 は酸で加水分解後,水素化 ホウ素ナ トリウムで還元 してアル ジ トールに し, ピリジンと無水酢酸でアセチル化 し,ガスクロマ トグラフィーによる分析9)を行 った。ガ ス クロマ トグラフは日立製 のG‑500を用い,カラム はJ&W社 の ヒューズ ドシ リカキャピラ リ ーカラムDB‑225 (0.32mmX15m)を用い,140oCか ら200oCまで1分 あた り2oCの昇温で分析

した。

6) フェル ラ酸の定量

80%メタノール不溶性画分 (long)を1M水酸化 ナ トリウムに懸濁 し一晩室温放置後,遠心上 清 を塩酸酸性 にしてエーテル抽 出を行 ったOエーテル層 を減圧乾 固 し,0.1M水酸化 ナ トリウム に溶解 し吸収 スペ ク トルを測定 した。また,340nmでの吸光度 を測定 しフェルラ酸量 を求 めた10)0

7)陰 イオ ンクロマ トグラフィー

単糖 ・オ リゴ糖分析 にはイオ ンクロマ トDX‑300(日本 ダイオネクス社)を用いた。分離 カラ ム はCarboPacPAlを,ガー ドカラム はCarboPacPAIGUARDを用いた。分析 は,溶離 A (100m M NaOH)と溶離液B (100m M NaOH/500m M CH3COOH)を用い,0分時 に A :B‑100:0で,30分時 にA :B‑70:30になるように直線的ブラジェ ン トで,1.OmP/分 の流 速で行 った。検 出 はパルス ドアンペ ロメ トリー検 出器 (金電極) を用いた。標準物質 としてグ ル コース, フル ク トース,スクロースを用いた。

3.結果 および考察

ナス, ピーマ ン, キュウ リ, カボチ ャお よびモヤシの可食部 を凍結乾燥後,乳鉢磨砕 によ り 粉末化 し, それぞれ1.000gを熱80%メタノール抽 出操作 に供 した。抽 出物 を減圧濃縮乾 固後, 水 に可溶性 の ものを 「単糖 ・オ リゴ糖画分」 とした。乾燥粉末1.000gか ら得 られた単糖 ・オ リ ゴ糖画分の糖量 はナスで351.0mg, ピーマ ンで295.5mg, キュウ リで267.0mg, カボチャで204.0 mgお よびモヤシで196.5mgであった。 これ ら単糖 ・オ リゴ糖画分 を構成 している糖 の重合度分布 を調べ るためにBio‑GelP‑2のゲル波過 クロマ トグラフィー (Fig.1) を行 った。 いずれの品 種 で も単糖 と2糖が主成分で高級オ リゴ糖が少 ない ことがわかった。 そ こで単糖 と2糖 の種類 の特定 と定量 を陰イオ ンクロマ トグラフィーで行 った。 グル コース :フル ク トース :スクロー スはナスで90:6:4, ピーマ ンで59:30:ll, キュウ リで67:28:5, カボチ ャで17:7:76, モヤシで46:29:25であった。

熱80%メタノール不溶性物質 は乾燥後, グル コア ミラーゼ とイソア ミラーゼの両酵素 によ り 加水分解 を行 った。 この操作でデンプンはすべてグル コースに分解 され るが同時 に酵素処理操

(4)

I,U

UO6‑DaUUDqJOSqV

30 50 70 9O l10 30 50 7T3 90 110 30 50 7T3 90 1IO 30 50 7ロ 9〇 日0 50

5 0 7 09 0

HO

Tube ト山.(LOrnl′†ube)

Fig.1.Bio‑Ge一P‑2chromatographyofthe80% methanoトso山blefractionofeggplant(A),sweet pepper(B),cucumber(C),pumpkin(D)andmungbeansprouts(E).

Eachsamplewasdissolvedinwaterandcentrifugedtoremoveinsolublematerials.Thesuper natantwasappliedtoacolumn(1.8X44cm)ofBioIGelP‑2equHibratedwithwaterandsubse‑

quentlyelutedwithwater.CarbohydratesweredeterminedbythephenoIsulfuricacidmethod.

Thearrowsinthefiguresindicatetheelutionpositionsofcarbohydrateshavingmolecularweight morethan2,000(Vo),glucose(G)andmaltose(G2).

作中,細胞壁 よ り一部 の多糖類が可溶化す る そ こで可溶化 した多糖 とデンプン分解物 のグル コースをBio‑°elp‑2のゲル渡過 クロマ トグラフィーで分離 した。カラムの単糖溶 出画分 に得 られたグル コースの量 をもって 「デンプン量」 とした。 デンプ ン量 は, ナス, ピーマ ン, キュ ウ リ, カボチ ャお よびモヤシ1.000gあた り, それぞれ9.0mg,28.5mg,0.8mg,260.4mgお よび 5.2mgであった。 カボチャ以外 は含有量 は少なかった。

他方,Bio‑Gel P‑2のカラムのボイ ドボ リューム画分 に溶 出 した糖 を 「水可溶性多糖画分 (WS)とした。Tablelは水可溶性多糖画分 の収量 と構成糖組成 の分析結果 を示す。構成 ウ ロン酸 はお もにガラクツロン酸であることがペーパー クロマ トグラフィー分析 によ り確認 され

Table1.YieldsandsugarcompositionofthewaterSolublepolysaccharidefractionpreparedfrom some fruitvegetables.

Water‑soluble Yieldl) Sugarcomposition (wt%) polysaccharide (Totalsugar)

fractionfrom (mg) U.A. Rha Fuc Ara Xyl Man Eggplant

Sweetpepper Cucumber Pumpkin

Mungbeansprouts

578071113576433 1aGC1G 624075783021112

8963011122

1632210101

4dT05800100

4527253535

1113300000

722012223.41

012073407567776

1)From1.000g triturated,freeze‑driedfruitvegetable.

た。WSの多糖 の構成 中性糖 の結合様式 を分析す るため,各々の試料 を箱守法 にてメチル化 し, メチル化多糖 を酸加水分解 しアル ジ トールアセテー トとした後,ガスクロマ トグラフィーで分 析 した。同定 された部分 メチル化 アルジ トールアセテー トをまとめたのがTable 2である。

TablelとTable2お よび既知 の細胞壁多糖 の化学構造 を参考11)にす る と,WSに含 まれてい る多糖 の大部分 は,D‑ガラクツロン酸残基がα‑(1‑ 4)結合 した直鎖構造 の ところどころ

(5)

Table2.Sugarlinkagecompositionofthewatersolubleand waterinsoluble polysaccharidefractions obtainedfrom the80% methanoHnsolublefractionsofsomefruitvegetables.

Peak Methylatedsugar No.

Deduced glycosidic linkagel)

Amount2)

Eggplant Sweet Cucumber Pumpkin Mungbean

pepper sprouts

WSIP3)WISIP4)WS・PWISP WS・PWISP WSPWIS・P WSPWISP 1 2,3,5‑Me3Ara5) T‑Ara

2 2,3,4‑Me。Xyl T‑Xy1 3 2,3,4‑Me3Fuc T‑Fuc 4 3,5Me2Ara 2‑Ara 5 Unidentified

6 Unidentified

7 3,4‑Me2Rha 2‑Rha 8 2,5‑Me2Ara 3‑Ara 9 Unidentified

lO 2,3,4,6MeGIcand/or T‑GIcand/or 2,3,4,6MeMan T‑Man 11 2,4‑Me2Xyl 3‑Xyl 12 2,3‑Me2Ara 5‑Ara 13 Unidentified

14 2,3‑Me2Xyl, 4Xyl, 3,4‑Me2Xyland/or 2Xyland/or 2,3,4,6MeGal T‑Gal 15 Unidentified

16 Unidentified 17 2‑Me.Rha 18 3‑Me.Rha 19 2‑Me.Ara 20 3‑Me.Ara, 21 2,4,6MeGaland/or

2,3,6‑MeョMan 22 2‑Me.Xyland/or

4‑Me.Xyl 23 2,3,6‑Me3Gal,

3,4,6MeGaland/or 2,3,4‑Me3GIc 24 2,3,6‑Me3GIc 25 Ara

26 2,3,4‑MeョGal 27 2,6‑Me2Gal 28 Unidentified 29 Unidentified

3,4‑Rha 2,4‑Rha 3,5‑Ara 2,5Ara, 3Galand/or 4‑Man

58503013060100001000

0421103232400000600039301061090000000004

8530209158200000500055301080050100000000

73300372333000002000

00001041051100000001

33420011221000002000

79000180050000000000

01100070221000001000 02050205

0507080202070103

0805

050306020107

0003

070302090105

0102

080200030409

09020802 00068060000003

044150700nU220000045060000004

00342000003200

00168070000005

05108000002102

000330300000040104603000110004063050000004

02174030001000

3,4Xyland/or 1.1 0.0 0.3 2.3Xyl

4‑Gal, 2Galand/or 6‑GIc 4‑GIc 2,3,5‑Ara 6Gal 3,4Gal

30 3,6‑Me2Ga1 2,4‑Gal 31 Unidentified

32 Unidentified 33 2,3‑Me2GIc 34 Unidentified 35 2,4‑Me2Gal 36 Unidentified 37 Unidentified 38 Unidentified 39 Unidentified

4,6‑GIc

ar763 00410022004300

71.7 13.170.3 2.253.2 6 3 95 1 2 0 500111010001100007 68075201056988000 569000011009020000 25034089501000050

00300462000500504000022009010000630808030569100001020101000120000

103104660101006080000110080300005

60164030751110001040101000260000502105440009004080000111070000006

5045401065614000101010100021000070135060000210307000121206110010470864010307500000000101000220000

1)Thenumericalprefixesrepresentthecarbonatomsinvolvedinglycosidiclinkagesintheorlglnal polysaccharides.PrefixT indicatessugarslinkedthroughC(0)1only.2)% totalarea.3)Watersoluble polysaccharide fraction. 4)Waterinsoluble polysaccahride fraction. 5)2,3,5‑Me,Ara‑2.3,5‑tri101 methy11,4‑di0‑acetylarabinitol,etc.

(6)

α‑L‑ラムノース残基が (1‑ 2)結合で挿入 された多糖 ラムノガラクツロナ ンであると考 えて よい。そのラムノース残基 の0‑4位 に結合 していると思われ る中性多糖側鎖 は,複雑 な構 造 を有す るアラバ ン,ガラクタンあるいはアラビノガラクタン等 と考 えられ る。ガラクタンは, 4‑Gal53.2%〜71.7%といずれ において も半分以上 を占める ことか ら4‑結合 ガ ラクタンが 主要ガラクタンである と考 えられ る。 また,非還元末端 アラビノース (T‑Ara),3‑結合 ガラ ク トース (3‑Gal),一一結合ガラク トース (6‑Gal)お よび3,6結合ガラク トース (3,6‑Gal) が僅かなが ら検 出 された ことは,中性多糖 アラビノー3,6‑ガラクタンが少量存在す る可能性 も 示 している。

ア ミラーゼ処理操作後 の水不溶性物質 は 「水不溶性多糖画分 (WIS)」とした. まず, それぞ れの水不溶性画分 を構成 している多糖類 の糖結合様式 をWSの場合 と同様 に解析 した。部分 メ チル化 アルジ トールアセテー トの組成 を示すTable2のデータだけか らで は多糖 の種類 を推定 す ることは不可能であるが,や は りこれ までの植物細胞壁多糖 の構造 に関す る数多 くの知見 を 参考 にし,多糖 の種類 をある程度特定 した.すなわち,いずれの品種で も,(丑側鎖構造 を有す るラムノガラクツロナン [2結合 と2,4‑結合 ラムノース (2‑Rha2,4Rha)の検 出],② キシログルカン [非還元末端 キシロース(TIXyl),非還元末端 フコース (T‑Fuc),4‑結合 と 4,6一結合 グル コース (4‑GIcと4,6‑GIc)],③ セルロース [顕著 な量 の4‑結合 グル コース (4

GIc)],④ アラバ ン [非還元末端,5一結合 お よび3,5‑結合 アラビノース(T‑Ara,5Ara よび3,5‑Ara)],⑤ (1‑ 4)一ガラクタン [4‑結合ガラク トース (4Gal)]お よび⑥分岐 ア ラビノガラクタン[種々の結合様式 をもつガラク トース とアラビノース残基 の検出],⑦ キシラ [4結合 キシロース (4‑Xyl)]等 を有す る と考 えられ る。 さらに,WISをシュウ酸 アンモ ニウム,4%水酸化 カ リウムお よび24%水酸化 カ リウムで順次抽出分画 し,得 られたペ クチ ン 様物質画分 (PS),ヘ ミセル ロースー Ⅰ画分 (HC‑Ⅰ),ヘ ミセルロースーⅠⅠ画分 (HC‑Ⅰ) よびセル ロース画分 (CL)の収量 と構成糖組成 をまとめた ものがTable3である。Table3 み られ る各画分 の構成糖組成 と先 の糖結合様式分析 の結果 (Table1)か ら判断す る と, いずれ の品種 も,ペ クチ ン様物質画分 (PS)はお もに中性糖 を含 むラムノガラクツロナ ン (上述多糖 (丑お よび⑥ ),ヘ ミセル ロース画分(HC‑IとHC‑II)はお もにキシラン系多糖,ガラクタン系 多糖 お よびキシログルカ ン (上述多糖②,④,(9及 び⑦),セル ロース画分 (CL)はセルロース

(上述多糖③)か らそれぞれ構成 されていると考 えることがで きる。

モヤシ以外 の果菜類 のPSのウロン酸含有量 は25.6%〜40.6% (Table3)と,WSの それ (63.0%〜77.0%,Table1)に比べ少ない ものの, これ までの種々の植物細胞壁多糖 の研究結 果か らWSの多糖 の大部分 は細胞壁構成ペ クチ ン様物質か ら遊離 した もの と考 えて差 し支 え ない。従 って,ナス, ピーマ ン,キュウ リ, カボチャお よびモヤシの細胞壁 に存在す るペ クチ ン様物質 はWSPSの合算量で示す ことがで き, その約67%,60%,66%,51%お よび48%

が温水処理 によ り可溶化 し,水可溶性多糖 (WS)とし得 られ た とみなす ことがで きる。 さら に,WSを含 めた形で細胞壁構成多糖 の割合 を,ペ クチン様物質(WS+PS):ヘ ミセルロース (HC‑

Ⅰ+

HC‑Ⅰ):セル ロース (CL)の観点でみてみ ると, その比率 はナスで54:15:31, ピーマ ンで54:18:28, キュウ リで49:20:31, カボチャで50:16:35,モヤシで48:19:33 となる。すなわち5品種で大 きな差がない ことがわか る。

(7)

Table3.YieldsandsugarcompositionofsubfìaCtionsobtainedafterfractionatingthewaterinsoluble polysaccharidefractionpreparedfrom somefr山tvegetables.

Subfraction Yield' Ratio (Totalsugar) (%)

(mg)

Sugarcomposition (wt%)

U.A. Rha Fuc Ara Xyl Man Gl C G a

(Eggplant) PS HCJ HC‑I CL

72895900326 22518768214

Total 126.6

700nU3779441

8307285813n入U

O906

2042

7979214044

270711562

024tr000

9934

3100

730

940.tr21

Sweetpepper)

PS 28.3

HC‑ 10.3 HC‑ 23.8

CL 53.5

49524806224

Total 115.9

213344103111

919377212446

17431047

5032134623

42577567

.025r,too4

36392102

630580.tr2

Cucumber) PS HC‑I HC‑I CL

22031699213 76164725224 09846315311

5389592138

16703134

0644398234

03037603

20170031

44224101

690070.tr42

Pumpkin) PS HC‑I HC‑I CL

81116555114 52490684215

Tota1 82.1

89646100322

697894381128

07011015

6603158114

74849732

20610011

36594210

980660.tr23

Mungbeansprouts)

PS 38.7

HC‑ 7.3

HC‑ 22.2

CL 51.6

31512683314

Total 119.8 100.0

37967924HHHHH

75441022138

64880102

6038193124

86996164H

12370131

16482201

700940.tr62

'From 1.000g triturated,freeze‑driedfruitvegetable. HTrace.

それぞれの品種のオ リゴ糖, デ ンプンおよび細胞壁多糖 の合計量並びに含有比率 をそれぞれ 生重量100gあた りで比較 してみ る と,ナスで4,051mg (オ リゴ糖 :デ ンプ ン :細胞壁 多糖 ‑ 62.9.'1.6:35.5), ピーマ ンで4,007mg(58.9:3.3:37.8), キュウ リで2,013mg(67.5:0.2:

32.3), カボチ ャで12,533mg (35.2:42.3:22.5)お よびモヤシで1,789mg (55.0:1.5:43.5) とな り, これ ら5品種で消化性糖質 (ェネルギー源糖質) と食物繊維 (難消化性糖質)の供給 割合 にかな りの差があることがわか る。

葉菜類5品種 (キャベ ツ,ハ クサイ, ホウレンソウ,チ ンゲ ンサイ, レタス)お よび根菜類 5品種 (ダイコン, ゴボウ, カブ, レンコン,ニ ンジン)のなかで,ペ クチ ン様物質含有量の 少ないホウレンソウのみが壁多糖 にエステル結合 しているフェル ラ酸 を含む ことが明 らかにな

Tabl e1.Yi el dsandsugarcomposi t i onoft hewat er ・ Sol ubl epol ys ac char i def r act i onpr epar edf r om s ome f r ui tveget abl es.
Tabl e2.Sugar ‑ l i nkagecomposi t i onoft h ewat er ‑ s ol ubl eand wat er ・ i ns ol ubl e pol ys ac char i def r ac t i ons obt ai nedf r om t he80% met hanoHns ol ubl ef r act i onsofs omef r ui tveget abl es.
Tabl e3.Yi el dsands ugarcompos i t i onofsubf i ̀ aC t i onsobt ai ne daf t erf r ac t i onat i ngt hewat er ‑ i ns ol ubl e pol ysa c char i def r ac t i onpr epar e df r om s omef r 山tvege t abl es .

参照

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