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自転車運動負荷時の血圧変化 Blood Pressure Response to Cycling Exercise

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Academic year: 2021

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−77−

自転車運動負荷時の血圧変化

Blood Pressure Response to Cycling Exercise

木 村 真優子*,小 野 浩 二*,齋 藤 初 枝**

海 保 享 代*,窪 山  泉***,渡 辺  剛*

Mayuko KIMURA*,Koji ONO*,Hatsue SAITO**

Takayo KAIHO*,Izumi KUBOYAMA*** and Tsuyoshi WATANABE*

研究の目的

運動時は筋肉のエネルギー消費の増加に伴い呼 吸循環系が活性化する。運動時の血圧の変化を経 時的に見る事は従来比較的困難であったが、フィ ナプレス1)などの手指連続血圧測定器が開発され たことにより、運動負荷時の過渡応答など見る事 が可能となった。自転車運動は、手指を殆ど動か さずに様々な運動負荷パ

ターンによる運動を行わ せる事が可能である為、

フィナプレスによる研究 の対象としては最適なも のの一つと考えられる。

今回我々が行っている研 究は運動負荷強度を一定 値まで短時間でランプ状 に増加させた際の呼吸循 環系の過渡応答の解析で ある。

実験結果の例

例として20歳代女性被験者を用いて、2Wの軽 い負荷の運動から6分間で 102Wに上昇させた際 の呼吸循環応答の記録を示す。

図1は血圧の応答を見たものである。収縮期血 圧、拡張期血圧も上昇し、かつその差である脈圧 も上昇していく様子が良く分かる。

* 国士舘大学大学院スポーツシステム研究科(Graduate School of Sport System, Kokushikan University)

** 国士舘大学ウエルネス ・ リサーチセンター(Wellness Research Center, Kokushikan University)

*** 国士舘大学大学院救急システム研究科(Graduate School of Emergency Response Systems, Kokushikan University)

THE ANNUAL REPORTS OF HEALTH, PHYSICAL EDUCATION AND SPORT SCIENCE

VOL.29, 77-78, 2010

報告書(体育研究所プロジェクト研究)

図1 血圧応答

(2)

木村・小野・齋藤・海保・窪山・渡辺

−78−

図2は一回拍出量、心 拍数、末梢血管抵抗の変 化と平均血圧の変化を比 較したものである。平均 血圧は心拍出量と末梢血 管抵抗の積によって決 り、心拍出量は心拍数と 一回心拍出量の積であら わされる。一回拍出量は ほぼ一定であるが、運動 負荷の増加とともに筋へ の血流量を増やそうとし て末梢血管抵抗が下が り、 心拍数が増加する。

血圧への影響は末梢血管 抵抗の減少と、心拍数の 増加では逆向きに働く が、心拍数の増加の影響 がまさり、結果として血 圧は上昇する。

図3は分時酸素消費 量、分時吸気量を見たも のである。エネルギー消 費を補う好気的代謝の為 の酸素の供給が呼吸運動 と血流の増加によっても たらされるが、図1、2 と合わせて見ると、負荷 の増加にやや遅れた形で

呼吸循環が追随する様子が分かる。

展   望

自転車負荷運動では上半身をほぼ固定して運動 が可能である為に、呼気分析、手指連続血圧測定、

パルスオキシメータによる血中酸素飽和度等の測 定が、運動負荷時に同時に行える。コンピュータ 制御を用いて種々の運動負荷パターンによる計測 を行う事にことにより、呼吸循環の過渡応答特性

の全容をかなりの部分まで詳細に明らかにする事 が可能であると考えられる。また、この系を用い てスポーツ選手の基礎身体能力評価や、高齢者の 身体機能評価などへの応用などが視野に入れる事 も可能と思われる。

文献

1) Wesseling KH, et al.: Phsiocal calibrating finger vascular physiology for finapres. Homeostasis, 36 :67-81.1995

図2 循環器応答

図3 呼吸応答

参照

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