23 ・
油滑性の工業的研究(1)
片 山 竜 郎
Studies on Oiliness from the Industrial Standpoint(巫)
β夕ταZ3ωro瓦ノ11㌧4γノfM∠4
Abstract: The oiliness indexes of foreign Iubricating oils・Caltex, She11,
Standard, Tide Water, and Union Co. products・were measured. JNow, the
㌔iliness index , a measure expτes8ing the oiliness of Iubricants, proposed by the author, is represented by the volume of kerosine added to the definite quantity of the sample so far as the dilution reaches to a limit where Thurston,s oil.tester can no longer operate皿ormally. Then, how the oiliness indexes were affected by the various agents used for lubricating oils C oil impτovers ) was determined. Next, the effects、 of 21 0rganic agents added on ofliness indexes,, were examined, and then some of them were found to be excellent oiliness improvers. Next, the effects of 10 refining solvents and 8 thinners for Iubricating oil on oiliness index , were examined・and then I got the idea of qatent oiliness index ,.1・astly, a simple conclusion given.
1前 言 TideWate「及びUni°n紐の製品の噛縛 を
測定した。次に市販外国製の潤滑油用各種添加剤
前虻(燃料協会誌32巻31暢364頁昭和28年 (・・油性改良剤・つの・・油滑率・に及ぼす影響をその6月)に恥て・著者は油離の測定噺試継 2%添加量醜)、て酬し,その試棚滑油とし を創案し・哨滑率 なる繍を提出した・それ ては次の品種及び品質のものを選定した。
(1分)内に正常運転より異常運転に移行する限
粘 度 50°C秒170
竺ご㌫㌶竃㌫漂㌶:二 曇麓膓嘉
の表示法としてはその搬に於けるパシンの稀 ・・醐率・ 、2
釈倍率数をとることにした。しかしてこれに基い
て順次に油脂類の・・油滑率・・,ヒマシ油及び菜種油 実験
の 油滑率 に及ぼす諸影響,内地産鉱油類の 噛 (1)外国製潤滑油の 噛滑率
滑率 及び四球式油性試験値との比較,外地産鉱 番号 品 名 e油滑率 油類(パラフ・イン系及びナフテン系)の 油滑率 58 Rega10il K 17 を測定した。本研究はこれに続く報文である。 59 CapeHa Oil D 14
60 1J「rsa Oil Heavy 15
6 外国製潤滑油の 油滑率 及び 61 RPM Motor Oil SAE 20 15 油性改艮剤 の適用 62 RPM Motor Oil SAE 30 15 外国製潤滑油として,Caltex,She11,Standard, 63 Universal Thuban 140 18
24 一 片 山 龍 郎 一
64Talpa 30 12 104010a 281 防蝕剤 15
65 Talpa 40 15 105 Santopofd S 耐極圧剤 13 66 Talpa 60 16 1060i1 Colour 緑螢光剤 17
67Valvata 79
・14 総括68 Nautilus 69 14 (1)外国製潤滑油の 油滑率 の大小の分布は,
69 Nautilus 72 15 数種の例外を除いては各社とも大同小異であって 70 Nassa 79 18 このことは内地製潤滑油全体に就v・ても同様にV・
71 Compresser Oil HH 18 えることである。
72 Die8e10il AA 13 (2) 油性改良剤 はその添加による 油滑率 に 73 Diese10il 30 14 及ぼす影響を考察する時に,例外なくv・すれも油 74 Diese10i13 15 滑性を向上せしむることを認めた。
75 Lub Oil NS 3,050 15 (3)ここに注意すべきことは,前記の 油性改 76 Gargoyle DTE Light 13 良剤 中で耐極圧用改良剤が油滑性の向上性に於 77 Gargoyle DTE BB 14 V・て最も劣ってv・た。従つてこれを使用する場合 78 Gargoyle DTE DD 18 には,その添加率を増す必要がある訳であるが,
79 Gargoyle Compound 5 22 実際に叉この改良剤のみは5〜10%位を添加使用 80 Tydol SAE 30 12 することになつている。
81 Tydol SAE 40 14
82 Avalon 65 15 薗 油滑性向上剤としての各種添 83 Avalon 72 17 加剤 84 Tycol Aturbrio 50 16 各種添加剤としては,潤滑油用の粘度指数向上 85 Tycol Aturbrio 66 14 剤,凝固点降下剤,清浮剤,酸1ヒ防止剤,防蝕剤 86 Tycol Abryte SAE 91 20 等と考えられる次の如き試料を探用し,その添加 87 Veedol SAE 40 22 i率としては5%を適用しで 〜由滑率 を測定した。 88 Triton SAE 20 12 しかして試料潤滑油は次の品質及び品種のものを 89 Royal Triton SAE lO l2 選定した。なお特殊な添加剤につV・ては,その添 90 Royal Triton SAE 20 14 カロ量が・・油滑率 に及ぼす影響iをも検した。 91 Royal Triton SAE 30 16 120マシン油(豊川系原油) 92Unitick 40 15 比重d70.932 93 Brigt Stock 14 引火点 。C 165 94 Superheat Cylinder ll 15 粘 度 50。C秒117 95 Coτdymo SAE IO・Sinclair 13 凝固点 。C −27.5
96 Refrigerating Machine Oi1・Frick 17 ・・油滑率・・ 11
(2)市販外国製 油性改良剤 のつ由滑率 に及ぼ 実験 す影響(添加量2%) (1)添加剤の吟由滑率 に及ぼす影響
番号 品 名 改良剤の性能 ㍉由滑率 (添加率5%)
OTエitonSAE20 − 12 番号 添加剤名 p油、滑率 97Paτaflow 凝固点降下剤 17 0 120マシン油 1198Santopure A 凝固点降下剤 14 107 吹込茱種油 12
99 Santopure B 凝固点降下剤 15 108 重合鯉油 13
100Acryloid 粘度指数向上剤 14 109 ヒマシ油 14
101 Santodex 粘度指数向上剤 15 110 蜜 蝋 18
102S・nt・1ub・203A清浮剤.16 111 D・decyl b・n・・1 14 103Santolube 394C酸化防止剤 14 112 Dimethyl naphthalene 16
一油滑性の工業的研究(D − 25
113 Benzyl alcoho1 15 する。思うに 油滑率 が附加性よりも向上すると 114 Tiopheno1 13 いう前報文の皿章に於ける実験結果も,この密蟻 115 Nitrobenzo1 14 の場合には異常な例ともいうべきである。
116 Chlorobenzol 17 (3)添力ロ量の 油滑率 に及ぼす影響は前記のこ 117 0−Dichlorobenzo1 23 とき3種のものに就いていうと,その適量は2〜
118 1.2.4Trichlorobenzol 18 3%であることを示したが,このことは市販添加 ]ユ9 Chloroparaffine(50%) 22 剤の実施例と略同様である。
120 Trichloronaphthalene 13 (4)Triphenyl phosphateは,元来可塑剤及 121 Paraffine l3 ぴ防蝕剤として広く使用されているが,油滑性向 122 Diphenylamine l5 上剤としても優良であることを認めた。
123 Tエiethanolamine 15
124 Dimethvl anilin. 16 1V 精製用溶剤の汗油滑率丁こ及ぼ
・25P. Ph・n・thydin・ ・3 す影響
126 0.Tolujdine 13 潤滑油の精製に溶剤を適用すれぽ油滑性の低下 127 Triphenyl phosphate 20 することは既に知られてV・るが,これを本実験に (2)添加量の㍉由滑率 に及ぼす影響 よつで袖滑率 を以て表示せんとす。しかして,
添加剤 添加量% 油滑率 精製用溶剤としては,次の10腫の比較的疎油性の BDC O 11 溶剤を選んで実験を行つた。試料標準潤滑油とし l l5 ては,次の品種及び品質のものを選定した。
2 18 140タービン油(雄物川系原油)
3 22 比 重 dξ 0.906
4 23 引火点 ゜C 205 5 23 粘 度50°C秒142 CP O 11 凝固点 ゜C −コユ.5
1 15 仔8由滑率 , 18
2 18 実 験
3 21 次に示す精製用溶剤(品質・鹿印純化学用)の 4 22 各5ccを試料潤滑油59と共に試験管に採り,室 5 22 温15°しで激しく3回振邊して直ちに静置分離せ 蜜 蝋 0 11 しめ,少量混在せる溶剤は適宜蒸発除去して実験 1 14 に供した。因みに試料溶剤は現今実用化されてい 2 17 るものを多数探りV・れた。
3 18 番号 精製用溶剤 油滑率
5 18 0 未処理 18
総 ]舌 128 Ethyl ether 16
(1)塩素化物はいずれも 油滑率 に顕著な効果 129 Methanol 16 を及ぼした。油滑性向上剤として,Dichloroben 130 Ethanol 15 zol及びChloroparaffineは優秀な成績を示し 131 Fonna]ine(40%) 17 た。 132 Carbon tetrachloride I4 (2)密蝋は優良な油滑性向上剤であつて,それ 133 Dichlorethylene 14
・自身は既に前報文のH章に於いて述べたごとく, 134 Chloroform 14 ヒマシ油よりもそのP 油滑率 はかなり小である 135 Furfural 16 が,これを一旦添加剤として適用する時は,予想 136 Phenol 16 よりも著しく大なる効果を示したことは注意に値 137 Ben乞ol+Acetone(1:1) 15
26 一片山龍郎一
総 括 139 Benzene 3
(1)精製用溶剤としての塩化物は・油滑性に及 140 Xylene 3 ぼす影響が顕著にしていすれもそれを低下せしめ 141 Solvent naphtha 4 た。 142 Dinlethyl naψthalene 20 (2) 油滑率 の見地からV・えぽ,精製用溶剤と 143 Dodecyl benzene 21
してのFurfuralとPheno1とは,その影響は 144 Cyclohexano1 30 同じであつた。 総 括
ぽ在油酬こついて 1。ll濃麗;㌫麟b蕊蕊
油滑率 の測定に於いて稀釈剤の影響は前報文 とはそれぞれ略同一のP 潜在油滑率 を示した。
の璽章において既に述べたが・これを更にここで (2)以上8種の稀釈剤の 潜在油滑率 では,
在油滑率 として論及せんとするのである。稀 Cyclohexano1が最大であつた。
釈剤としては薪に7種の親油性溶剤を選んで実験
を行つた。さて,この・・潜在油滑率・・とは,稀釈剤 W 結 論
が対象となるものであって・元来 油滑率 の測定 潤滑庸の押焼付き の現象は,普通はそれが大荷
用溶剤としてはケ・シンを探用したのであるが, 重乃至高温度に遭遇した場合に超因することが多 もし他の溶剤を選定した場合にその 油滑率 がい いのであるが,叉ある場合には潤滑油が軽油等で かなる数値を示すかを検討するために・あえてこ 稀釈せられて,その潤滑性能が阻害される場合も の新語を引用したのである。勿論,この溶剤それ あり,これは舶用機関にしばしぽその例をみるの 自身ば 油滑率 は零であるが・これに一定の標準 である。従つて,本研究に於いては,この稀釈に 潤滑油を混和した時にV・かなる量で始めて 油滑 基く油滑性能の試験法を設定して,ここに 油滑 率 を発見するかを知るために本実験を行つたの 率 を創案し,その測定値を以て油滑性能良否の であつて,その試験法としては別に何等異る点は 判定の基準としたのである。ないのである。しかして・その標準潤滑油として それには油脂類は勿論のこと,叉広く内外百数
は前章と同一な140夕一ビン油(雄物川系原油) 十種の潤滑油についてその・・油滑率・・を測定して,
を選定した。 それに及ぼす品種及び潤滑条件(荷重,気温,回
実験 転数等)の影響とか,添加剤及び精製用溶剤の影
標準潤滑油に標準稀釈剤たるケロシンの代りに 響とか等を詳細に検討して,この 噛滑率 ・によつ 次の7種の稀釈剤(品質・鹿印化学用)を適用し てこら等を明瞭に表示乃至区別することができた
て,その 油滑率 即ち 潜在油滑率 を測定した。 のである。
番号 稀 釈 剤 潜在油滑率 思うに,本研究は工業的及び統計的ではあるが
O Kerosine 18 これによつて,これを油滑性の一一新工業試験法と138 Benzine 3 して提唱する所以である。