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一 憾 無 ← 罪 〕 固

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Academic year: 2021

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(1)

高 磁 場 装 置 を 用 い た 実 、験 腫 瘍 のdynamiccontrast enhanced(DCE)‑MRI撮 像 に よ る 定 量 評 価 :Fastlowangleshot(FLASH)撮 像 条 件 の 検 討

2017年1月5日 提 出

首 都 大 学東 京 大 学 院

人 間健 康 科 学 研 究科 博 士前 期 課 程 人 間健 康 科 学 専 攻

放 射 線 科 学域 学修 番 号:15897616

名:外 沙 樹

(指 導 教 員 名:古 顕)

(2)

2016年 博 士 前 期 課 程 学 位 論 文 要 旨 学 位 論 文 題 名

局 磁 場 装 置 を 用 い た 実 験 腫 瘍 のdynamiccontrastenhanced(DCE)‑MRI撮 像 に よ る 定 量 評 価:Fastlowangleshot(FLASH)撮 像 条 件 の 検 討

学 位 の 種 類:修 士(放 射 線 学

人 間健 康 科 学 研 究 科 博 士 前 期 課 程 人 間 健 康 科 学 専 攻 学 修 番 号15897616

名:外 沙 樹

(指導 教 員 名:古 顕)

新 規 抗 が ん 剤 開 発 の 前 臨 床 段 階 に お い て 新 規 抗 が ん 剤 や 放 射 線 照 射 を し た 時 ど の 程 度 治 療 効 果 が 得 ら れ た か を 判 定 す る 必 要 が あ る 。Dynamiccontrastenhanced(DCE)‑MRI撮 像 に よ り形 態 学 的 な 情 報 だ け で は な く 、腫 瘍 新 生 血 管 に お け る 血 管 分 布 ・血 流 量 ・血 管 透 過 性 ・血 管 外 細 胞 外 容 積 を 導 出 す る こ と が 可 能 と な り治 療 効 果 判 定 に お け る 重 要 な サ ロ ゲ ー トマ ー カ ー と な る 。 そ れ ら の パ ラ メ ー タ を 求 め る 前 段 階 と し て ま ず 、造 影 剤 投 与 前 の 腫 瘍 内 の 縦 緩 和 時 間(Tl)値 をvariableflipangle(VFA)法 に よ り導 出 す る 。 次 に 、 造 影 剤 を 投 与 しDCE‑MRI撮 像 に よ り得 られ た 信 号 強 度(S(t))か ら腫 瘍 に 集 積 し た 造 影 剤 濃 度(C(t))を 求 め る 必 要 が あ る 。ま た 、VFA法 及 びDCE‑MRI撮 像 に はfastlowangleshot(FLASH)

と 呼 ば れ る 撮 像 シ ー ケ ン ス が 用 い られ る 。本 研 究 の 第 一 の 目 的 は9.4TMRI装 置 を 用 い たVFA法 のT1 値 導 出 精 度 と 時 間 分 解 能 の 二 っ の 観 点 か ら 、FLASHの 撮 像 条 件(TR、B1不 均 一 性 、 収 集 条 件)の 討 を 行 う こ と で あ る 。 第 二 の 目 的 は 造 影 剤 濃 度 をvoxel‑by‑voxelbasisに て 導 出 す る こ と で あ る 。 第 三 の 目 的 は 時 間 分 解 能 及 び 空 間 分 解 能 の 観

点 か ら造 影 剤 濃 度 を 求 め る 際 のDCE‑MRIの 最 適 な 撮 像 条 件 を 検 討 す る こ と で あ る 。

Saturationrecovery(SR)法 に よ っ て 計 測 さ れ たT1値 をgoldstandardと し 、VFA法 に よ っ て 導 出 さ れ たTl値 と フ ァ ン トム 計 測 す る こ と でFLASHの 撮 像 条 件 の 検 討 を し た 。 ま ず 、TRを 変 化 さ せ てVFA 法 を 施 行 し た と こ ろ 、 短 いTRに お い てSR法 と比 べ 過 小 評 価 す る 傾 向 が あ っ た 。 ま た 、 長 いTRで T1値 とSR法 のTl値 で 直 線 近 似 を し た 直 線 の 相 関 の 一 致 度 は 低 く な っ た 。 こ れ ら のVFA法 の 誤 差 要 因 と し て ま ずB1不 均 一 性 を 考 え 、 同 一 濃 度 の フ ァ ン トム を 複 数 作 製 し 異 な る 位 置 に 配 置 しSR法 及 び VFA法 に よ りT1値 を 導 出 し た 。そ の 結 果Bl不 均 一 性 補 正 す る こ と でT1値 の ば ら っ き を 抑 え る こ と を 可 能 と し た 。 し か し 、 補 正 前 と 補 正 後 のTl値 を 比 較 す る と 有 意 差 は 得 られ ず 、B1不 均 一 性 の 補 正 に よ る 有 用 性 は な い と考 え た 。 次 に 、VFA法 のFLASHの 収 集 条 件 を2Dか ら3Dに 変 更 しTl値 を 導 出 し 、SR法 に て 導 出 さ れ たTl値 と 比 較 を 行 っ た 。2DFLASHに て 導 出 さ れ たTl値 はSR法 に て 導 出 さ れ たTl値 と 比 較 し て 過 小 評 価 さ れ て い た の に 対 し 、3DFLASHに て 導 出 さ れ たTl値 は 誤 差 が 少 な く 、 SR法 のTl値 と 同 等 の 値 が 示 さ れ た 。 こ の こ と か ら 、3D収 集 に よ るT1値 導 出 は 誤 差 要 因 の 解 消 に あ た り有 用 で あ る と 言 え る 。T1値 導 出 の 為 の 画 像 取 得 に か か る 時 間 はVFA法2DFLASH、VFA法3D

FLASH、SR法 の 順 で 短 く 、VFA法 は 高 速T1計 測 法 と 言 え る 。

第 二 の 目 的 で あ る 造 影 剤 濃 度 をvoxel‑by‑voxelbasisに て 導 出 す る 前 段 階 と し てVFA法 に よ るTl値 及 びSo導 出 をvoxel‑by‑voxelbasisに て 行 っ た 。Voxel‑by‑voxelbasisに よ るTl値 及 びSo導 出 に あ た り 、 ソ フ トウ ェ ア を 新 た に 実 装 し た 。 ソ フ ト ウ ェ ア の 使 用 に あ た り動 作 確 認 を 行 っ た と こ ろ 、 正 常 に ソ フ

ト ウ ェ ア は 動 作 し 、 信 頼1生 の 高 い 結 果 が 得 ら れ た 。

最 後 に 、 担 が ん マ ウ ス を 用 い てDCE‑MRI撮 像 を 行 い 、voxel‑by‑voxelbasisに てC(t)を 導 出 し、 更 に2D及 び3DFLASHの 時 間 分 解 能 ・空 間 分 解 能 の 観 点 か ら 撮 像 条 件 の 検 討 を 行 っ た 。2D及 び3D FLASHい ず れ の 撮 像 方 法 を 用 い て もC(t)mapが 作 製 可 能 で あ る こ と が 明 ら か と な っ た 。 空 間 分 解 能 、

時 間 分 解 能 共 に2DFLASHの 方 が 高 い 結 果 が 得 ら れ た 。動 脈 相 に お け る 腫 瘍 の 新 生 血 管 の 評 価 に は3D FLASHの 時 間 分 解 能 は 不 十 分 で あ り、 ま た 空 間 分 解 能 も 十 分 で な い と考 え ら れ た 。 一 方 、2DFLASH

に は 一 度 に 得 られ る 撮 像 枚 数 と全 撮 像 時 間 の 短 さ に つ い て 改 良 が 望 ま れ る 。

2DFLASHの 方 が 時 間 分 解 能 ・空 間 分 解 能 の 観 点 か ら 共 に 高 い 結 果 が 得 ら れ た 。ま た 、voxel‑by‑voxel basisに て 造 影 剤 濃 度 の 導 出 に よ り 腫 瘍 内 の 造 影 剤 分 布 の 不 均 一 性 を 視 覚 的 に 評 価 す る こ と が 可 能 に

(3)

目次

第1章 序 論 1.1研 究 背 景

1.2研 究 目的 と本 論 文 の 構 成

ll(∠

第2章 2.1 2.2DCE‑MRI 2.3TKmodel 2.4

2.4.1 2.4.2 2.4.3

造影剤濃度定量評価 における基礎知識

Gadolinium‑diethylenetriaminepentaaceticacid(Gd‑DTPA)

造 影 剤 濃 度C(t)の 定 量 評 価

縦 緩 和 時 間T1(t)か らC(t)へ の 変 換 飽 和 回 復(SR)法 に よ るTl値 計 測 方 法 VFA法 を用 い たT1値 の 計 測 法

44466789

第3章

3.1繰 り返 し 時 間(TR)の 検 討 3.1.1は じ め に

3.1.2 3.1.3 3.1.4 3.15 3.2

3.2.1 3.2.2 3.2.3 3.2.4 3.2.5 33

3.3.1 3.3.2 3.3,3 3.3.4 3.35

VFA法 に よ るTl値 計 測 に お け る 条 件 検 討

Bl不 均 一 性 の 検 討 は じ め に

11123567782111111112

収集条件の変更による条件検討 は じめに

7777815622222333

第4章 実 装 し たImageJの ソ フ ト ウ ェ ア を 用 い たvoxel‑by‑voxelbasisに よ るT1、So解 析 の 動 作 確 認

4.1は じ め に 4.2方

7'7'7'3

(4)

4.3結 ・考 察 4.4結

014.4.

第5章

5.1は じ め に 5.2方 5.3結 5.4考 5.5結

担 が ん マ ウス に 対 す るDCE‑MRJの 撮 像 条 件 検 討 (∠

(∠67'(444455

第6章 ま と め

6.1は じ め に 6.2

6.3

VFA法 に よ るT1値 計 測 に お け る 条 件 検 討

実 装 し たImageJの ソ フ ト ウ ェ ア を 用 い たvoxel‑by‑voxelbasisに よ るTl、So解 54

ζ

4.51010

担 が ん マ ウ ス に 対 す るDCE‑MRIの 撮 像 条 件 検 討 結 論 及 び 今 後 の 課 題 ・展 望

4.4.

参考文献 謝辞

本研究に関す る業績

00/05510

(5)

第1章 序 論

1.1研 究 背 景

現 在 の 日本 に お け る死 因 の1位 は 悪 性 新 生 物 に よ る も の で あ る。悪 性 新 生 物 の2015年 罹 患 数 は98万 人 で 、37万 人 もの 人 々 が 死 亡 した[1]。が ん に 対 す る治 療 法 に は 手 術 や 内 視 鏡 下 に よ り腫 瘍 を 取 り除 く外 科 的 治 療 、 抗 が ん 剤 を 投 与 す る 化 学 療 法 、 放 射 線 を腫 瘍 に照 射 す る放 射 線 療 法 な どが あ る。

これ ま で 、 マ ウス な どの 実 験 動 物 に お い て 新 規 抗 が ん 剤 や 放 射 線 照 射 の 治 療 効 果 を評 価 す る場 合 、 皮 下 移 植 され た 腫 瘍 の 大 き さ を ノ ギ ス で 測 る こ と で 形 態 学 的 に治 療 効 果 判 定 し て い た 。 しか し、 腫 瘍 は 移 植 され た 部 位 に よ っ て 生 着 の様 子 や 新 生 血 管 の 状 態 が 異 な る な ど、腫 瘍 を取 り巻 く微 小 環 境 が 腫 瘍 の 生 着 や 発 育 と密 接 に 関 係 す る と判 明 し た た め[2〕、皮 下 移 植 に よ る 実 験 で は 本 来 の 治 療 効 果 が 再 現 で き な い 可 能 性 が 懸 念 され る。 そ こ で 近 年 で は 、

ラ ッ ト由 来 肝 癌 細 胞 株NIS1を ラ ッ トの 肝 臓 に 移 植 す る[3]と い う よ うに 、 対 象 とす る腫 瘍 を 由 来 す る臓 器 に 移 植(同 所 性 移 植)し た 動 物 モ デ ル が 多 く用 い られ る よ うに な っ て き た 。

体 内 深 部 の腫 瘍 の 大 き さ の 変 化 を 評 価 す る た め に は 断 層 画 像 を 撮 像 して 腫 瘍 径 を 計 測 す る こ とが 必 要 で あ る。 現 在 で は 、 主 に再 現 性 に優 れ て い る と い う点 か らmagneticresonance imaging(MRI)やcomputedtomography(CT)に よ っ て 治 療 効 果 判 定 が 行 われ て い る 。MRIは コ ン トラ ス ト分 解 能 が 優 れ 解 剖 学 的 構 造 が 解 りや す い 。 一 方 、CTは 空 間 分 解 能 が 高 く解 剖 学 的 な 構 造 は 判 別 しや す い が 、MRIと 比 べ 軟 部 組 織 の コ ン トラ ス トが 小 さ い とい う短 所 が あ る 。 これ ら の 他 に 治 療 効 果 判 定 と してultrasonography(US)が 用 い られ る場 合 も あ る。US に よ る イ メ ー ジ ン グ は 時 間 分 解 能 が 高 く 、 非 侵 襲 的 に 観 察 が 可 能 で あ る が 、 観 察 者 間 で 計 測 結 果 に 誤 差 が 生 じや す い と い っ た 問題 点 が あ る。

が ん 治 療 に 近 年 用 い られ る分 子 標 的 治 療 薬 は が ん 細 胞 の 増 殖 抑 制 や 血 管 新 生 の 阻 害 な ど の 作 用 を 有 す る も の が あ る 。 これ らは 、 腫 瘍 の 大 き さ の 変 化 が 乏 しい に も拘 わ らず 腫 瘍 活 動 度 の 抑 制 を も た らす 傾 向 が あ り、 腫 瘍 径 に よ る 治 療 効 果 判 定 が 困 難 な 場 合 が あ る。 こ の

問題 を 解 決 す る方 法 と して 、singlephotonemissioncomputedtomography(SPECT)やpositron

emissiontomography(PET)を 用 い て 腫 瘍 細 胞 の 代 謝 を 観 察 し 、生 存 して い る腫 瘍 の体 積 を 評 価 す る 方 法 が あ る。 更 に 、PETとCTを 同 時 にi撮像 す るPET・CT装 置 を 用 い る こ とで 代 謝 唐 報 と詳 細 な 形 態 学 的 情 報 を得 る こ と が で き 、 単 一 の 方 法 よ りも 正 確 に 解 析 す る こ と が 可 能 に な る。

腫 瘍 細 胞 の 代 謝 機 能 を 見 る 検 査 と し てinvivoiH‑MRspectroscopy(MRS)を 用 い 、 代 謝 物 を 解 析 ・定 量 す る 方 法 も あ る 。 腫 瘍 の 経 時 変 化 を 追 跡 す る こ と に よ り治 療 効 果 を 鋭 敏 に と ら

(6)

え る こ とが 可 能 に な る。SPECTやPETと 異 な り放 射 性 医 薬 品 を 投 与 す る 必 要 が な い た め 、 放 射 線 被 曝 が 無 い こ と が 長 所 で あ る 一 方 、 感 度 が 低 い な ど の 短 所 も あ る。 こ の よ うな 代 謝 機 能 を 見 る 検 査 で は 形 態 学 的 変 化 よ りも 早 期 に 腫 瘍 に 対 す る治 療 効 果 の 程 度 の 変 化 を 捉 え

る こ と が 可 能 で あ る。

本 研 究 で は 、MR装 置 に よ るdynamiccontrastenhanced(DCE)‑MRIと い う撮 像 に よっ て 治 療 効 果 判 定 を お こ な っ た 。DCE‑MRI撮 像 で は腫 瘍 の 治 療 効 果 判 定 の 定 性 的 ま た は 定 量 評 価

が 可 能 とな る 。定 性 評 価 は 横 軸 が 時 間 、縦 軸 が 腫 瘍 内 の 信 号 強 度 のtimeintensitycurve(TIC) と呼 ば れ る カ ー ブ の 形 の タイ プ に よ っ て 腫 瘍 の 鑑 別 診 断 をす る 。 しか し信 号 強 度 は 無 単 位 で あ り、 同 じ撮 像 対 象 で あ っ て も 撮 像 す る環 境 ・撮 像 パ ラ メ ー タ等 に よ っ て 異 な る 値 を 示 す た め 、 治 療 効 果 判 定 の 指 標 に は な りに く い 。 そ こ で 腫 瘍 に お け る新 生 血 管 に 注 目 した 。 す な わ ち 、 新 生 血 管 の 血 流 量 、 血 管 透 過 性 、 血 管 外 細 胞 外 容 積 の よ うな 単 位 を 持 っ た数 値 を 求 め る こ と で 定 量 評 価 が 可 能 に な る 。 これ ら のパ ラ メ ー タ は 経 時 的 に 腫 瘍 の 新 生 血 管 の 組 織 学 的 な 変 化 を 反 映 させ る こ とが 可 能 で あ り、 治 療 効 果 判 定 に お け る 重 要 な サ ロ ゲ ー ト マ ー カ ー と な る。 例 え ばTimothyら[4]は 新 規 抗 が ん 剤 を 用 い た 肝 細 胞 癌 治 療 の 効 果 判 定 に DCE‑MRI撮 像 し導 出 され た 血 管 透 過 性 を 表 す パ ラ メー タ を 用 い た 。 これ ら の数 値 を 求 め る 前 殻 階 と して 腫 瘍 の 造 影 剤 濃 度 の 時 間 変 化 を 求 め る こ と が 必 要 とな る 。

私 が 調 べ た 限 り 、9.4teslaのMR装 置 を 用 い て 実 験 腫 瘍 の 腫 瘍 内MRI造 影 剤 濃 度 定 量 評 価 を 行 っ た 報 告 は な い 。 腫 瘍 内 造 影 剤 濃 度 の 導 出 に あ た り 、 縦 緩 和 時 間(T1)計 測 が 必 要 と

な る 。T1値 計 測 と し てvariableflipangle(VFA)法 を 用 い た 。VFA法 は 高 速Tl値 計 測 が 可 能 で あ る 一 方saturationrecovery(SR)法 に て 導 出 さ れ たTl値 をgoldstandardと し た 場 合 、VFA 法 に よ っ て 導 出 さ れ たT1値 は 誤 差 を 生 じ や す い こ と が 知 られ て い る[5]。 そ こ で 私 は フ ァ ン

トム のT1値 をSR法 及 びVFA法 を 用 い て 導 出 ・比 較 しSR法 のT1値 と誤 差 が 小 さ く な る 様 VFA法 に お け る 撮 像 条 件 を 検 討 し た 。次 に 、マ ウ ス 実 験 腫 瘍 をDCE・ ・MRItR像 し腫 瘍 内 の 造 影 剤 濃 度 をvoxel‑by‑voxelbasisで 導 出 を し た 。

1.2研 究 目的 と本 論 文 の 構 成

本 研 究 で 用 い る 造 影 剤 濃 度 導 出 ま で に 必 要 な 基 礎 知 識 や 数 式 を 第2章 に 記 述 し た 。 本 研 究 の 第 一 の 目 的 は9.4TMRI装 置 を 用 い たVFA法 のTl値 導 出 精 度 と 時 間 分 解 能 の 二 っ の 観 点 か ら撮 像 条 件 の 検 討 を 行 う こ と で あ る 。VFA法 に お け る 優 れ たTl値 導 出 精 度 ・時 間 分 解 能 を 有 す る 撮 像 条 件(TR、Bl不 均 一 性 、 収 集 条 件)を 明 ら か に し た 。 こ の 検 討 に 関 す る 方 法 、 結 果 、 考 察 を 第3章 に 記 述 し た 。

本 研 究 の 第 二 の 目 的 はvoxel‑by‑voxelbasisに て 造 影 剤 濃 度 を 導 出 す る こ と で あ る 。 Voxel‑by‑voxelbasisの 導 出 に あ た り ソ フ ト ウ ェ ア を 新 た に 実 装 し た 。造 影 剤 濃 度 を 求 め る 前 毅 階 と し てVFA法 に よ るTl値 及 びSo導 出 をvoxel‑by‑voxelbasisに て 行 っ た 。ソ フ トウ ェ ア の 使 用 に あ た り動 作 確 認 結 果 を 第4章 に 記 述 し た 。

(7)

第 三 の 目的 は 時 間 分 解 能 及 び 空 間 分 解 能 の 観 点 か ら造 影 剤 濃 度 を 求 め る 際 のDCE‑MRI の 最 適 な 撮 像 条 件 を検 討 す る こ とで あ る 。 実 験 腫 瘍 を 移 植 し た 担 が ん マ ウ ス に 造 影 剤 を 急 速 静 注 し、 収 集 条 件 を 変 化 させ 時 間 分 解 能 、 空 間 分 解 能 の観 点 か ら撮 像 条 件 を 検 討 した 。

こ の 方 法 に 関 して の 検 討 に 関す る 方 法 、 結 果 、 考 察 を 第5章 に記 述 し た。

最 後 に ま と め と して 第6章 に お い て 、 本 研 究 に よ っ て 得 られ た 成 果 の 意 義 や 今 後 の 研 究 展 望 に 関 して 記 述 した 。

(8)

第2章 造影剤濃 度定量評価 にお ける基礎 知識

2.1Gadolinium‑diethylenetriaminepentaaceticacid(Gd‑DTPA)

Gd‑DTPAはMRI撮 像 に 用 い られ る 細 胞 外 液 性Gd造 影 剤 の 一 種 で あ り、低 分 子 で 早 く排 泄 され 副 作 用 が 少 な い こ とか ら臨 床 で 広 く使 われ て き た 。DCE‑MRI撮 像 時 にGd造 影 剤 を 投 与 す る こ とで 、 造 影 剤 が 分 布 し た 部 位 はT1短 縮 効 果 に よ り、 信 号 強 度 が 上 昇 す る 。 DCE‑MRIで は 正 常 解 剖 や 腫 瘍 の 描 出能 の 向上 、 更 に は 血 行 動 態 の 評 価 が 可 能 に な る[6]。

Gd‑DTPA造 影 剤 は1986年 乳 が ん に お け る が ん と異 形 成 の鑑 別 に初 め て 用 い られ た[7]。 れ 以 降DCE‑MRIの 評 価 に は 主 にGd‑DTPAが 用 い られ 、DCE‑MRIの モ デ ル はGd‑DTPAを

元 に確 立 され た 。

2、2DCE‑MRl

DCE‑MRIは 造 影 剤 を 急 速 静 注 後 、 繰 り返 しMRIを 撮 像 す る こ とで 、 経 時 的 に 信 号 強 度 変 化 を観 察 す る手 法 で あ る 。 造 影 剤 を 急 速 静 注 す る こ とで 、 造 影 剤 は 健 常 組 織 や 腫 瘍 内 の 血 管 ・細 胞 外 に 分 布 す る様 子 が 信 号 強 度 の 時 間 変 化 と し て 反 映 され る。 そ れ に よ り腫 瘍 を 含 む 組 織 の 形 態 に 加 え 血 管 分 布 、 血 流 量 、 血 管 透 過 性 、 血 管 外 細 胞 外 容 積 を 導 出 し定 量 評 価 す る こ とが 可 能 に な る[8]。

DCE‑MREを 施 行 し た 際 の信 号 強 度 の 時 間変 化S(t)を グ ラ フ に した も の はTICと 呼 ば れ る 。 図2‑1は 皮 下 に 腫 瘍 を 移植 し た 担 が ん マ ウス のDCE‑MRIか ら得 られ たTICで あ る。 マ ウス 皮 下 腫 瘍 の 造 影 剤 投 与 前 の 信 号 強 度 をSoと す る。撮 像 を 開 始 して約15秒 後 に 造 影 剤 を 投 与 す る と 、造 影 剤 の 到 達 と 同 時 にS(t)が 上 昇 し、約80秒 後 に ピー ク を 迎 え る 。 そ の 後 造 影 剤 は ゆ っ く り腫 瘍 内 か ら排 泄 されS(t)が 次 第 に減 少 す る 様 子 が 分 か る。

DCE‑MR【 に お け る定 性 評 価 の 例 と して 、乳 が ん の 良 悪 性 の鑑 別 にTICの パ タ ー ン を 大 き く三 つ(type1〜3)に 分 類 した も の が 用 い られ て い る(図2‑2)。Type1は 時 間 に 対 す る信 号 強 度 が 漸 増 す る タ イ プ 、type2は 急 速 上 昇 後 プ ラ トー に 達 す る タ イ プ 、type3は 急 速 上 昇 後 、低 下 (洗 い 出 され る)タ イ プ で あ る 。Type2,3の よ うな 例 は 悪 性腫 瘍 で あ る 可 能 性 が 高 い と評 価 され る[9'Io】。 しか し、type分 類 の よ うな 定 性 評 価 は 観 察 者 の 主 観 に よ る判 断 と な る こ と か ら 観 察 者 間 で 異 な る 診 断 を 下 す こ とが 考 え られ る。

(9)

費1000000 遡gooooo

800000 鯉700000

600000 500000 400(■ 呼

300000 200000}

。。 造 影 剤 投 与

0

0 0

Washout

100、 150

Scantime[s]

図2‑1大 腿 部 皮 下 に 移 植 され た 担 が ん マ ウ ス のDCBMRIの 矢 状 面 画 像 とTIC,S(t)は 腫 瘍 全 体 を 楕 円 形 の 関 心 領 域(ROI)の 信 号 強 度 。

(こ

/

tYpe1

tvpe2

tvpe3

時 間t

図2‑2TICの 分 類 分 け の 模 式 図,Typelは 徐 々 に 造 影 剤 が 流 入 し継 続 的 に 信 号 強 度 は 上 昇 す る.

Type2は 造 影 剤 が 急 速 に 流 入 した 後washoutせ ず 造 影 剤 は 残 存 し信 号 強 度 に 大 き な 変 化 は 見 られ な い 、Type3は 造 影 剤 が 急 速

に 流 入 し信 号 強 度 が 上 昇 し ピー ク を 迎 え そ の 後washoutさ れ 信 号 強 度 が 低 下す る 。 乳 房 腫 瘤 で は type1が 良 性 、type2,3が 悪 性 で あ る 場 合 が 多 い 一

(10)

2.3TKmodel

TKmode1はTofts,Kermodeら に よ っ て 提 唱 さ れ 、 広 く 使 わ れ て い る 薬 物 動 態 モ デ ル で あ り 、 造 影 剤 の 分 布 を 評 価 出 来 る 川 【12].,造影 剤 は 血 管 よ り 流 入 し 血 管 外 細 胞 外 に 分 布 す る (図2‑3)、 造 影 剤 分 子がtill.管内 か ら 血 管 外 細 胞 外 へ 拡 散 す る 時 定 数 をKt1モms[lnin層1]、血 管 外 細 胞 外 か ら 血.管 内 へ 拡 散 す る 時 定 数 をk。p[Min‑1]、 血 管 外 細 胞 外 容 積 をv,と す る と 、k。p=

Kt「al's'/v。の 関 係 が あ る 、Kt「d"s'及びv。 の:つ の パ ラ メ ー タ が 生 物 学 的 な 観 点 か ら 、 新 生 血 管 に 対 す る 抗 が ん 剤 の 治 療 効 果 判 定 に 際 し 、重 要 な サ ロ ゲ ー トマ ー カ ー と し て 期 待 され て い る 旧 ・

14]

(a)

'

,4,G

皇晦

(b)

.③

}

造影剤 擁 細胞

Kt「ans k。p

血管外細胞外

血管内

図2‑3(a)皮 下腫 瘍 を 移 植 した 担 が ん マ ウ ス に 造 影 剤 を 急 速 静 注 しDCE‑MRI撮 像 した 矢 状 断 面 像/](b)TKmodelを 基 に し た 腫 瘍 の 新 生 血 管 に お け る 造 影 剤 分 子 が 分 布 す る様

ヂ の 模 式 図 、

2.4造 影 剤 濃 度c(t)の 定 量 評 価

DynamicCTで は ヨー ド造 影 剤 濃 度 とCT値 が 直 線 関 係 に あ る た め 、 造 影 剤 濃 度 の 定 量 評 価 を 容 易 に行 う こ とが 可能 で あ る,一 方、DcE‑MRIで はGd造 影 剤 濃 度 とMRiの 信 号 強 度 との 関 係 は 直 線 関 係 で は な く、 式[1]に 示 す よ うに 造 影 剤 投 与 後 に お け る組 織 のTl値 の 逆 数 の 差 に 比 例 す るCLし か もTlは 組 織 の 置 か れ た 静 磁 場 強 度 、 温 度 と言 っ た 環 境 に よ っ て変 化 す る1.,

(11)

cω 一し と

)一÷ 〕×l

C(t):造 影 剤 濃 度 の 時 間 変 化[mM]

Tl(t):造 影 剤 投 与 後 に 対 す るT1値 の 時 間 変 化[s]

Tl ,o:造 影 剤 を 投 与 す る前 のTl値[s]

r、:造 影 剤 の 縦 緩 和 率[mM'ls‑1]

[1]

従 っ て 、Gd造 影 剤 濃 度 を 定 量 評 価 す る た め に は 、dynamicCTに 比 べ 複 雑 な 計 算 を 必 要 と す る 。 信 号 強 度S(t)と 造 影 剤 濃 度 の 時 間 変 化C(t)[mM]が 非 線 形 の 相 関 関 係 に あ る こ と を 利 用 し て 求 め ら れ る 。 そ の 後TKmode1を 利 用 しKt「ansやv。 の 推 定 が 可 能 に な る 。 こ れ ら の パ ラ メ ー タ は 血 管 新 生 に 対 す る 抗 が ん 剤 の 治 療 効 果 の サ ロ ゲ ー トマ ー カ ー と し て 期 待 さ れ る 。C(t)とKt「ansやv,の 関 係 は 次 式 で 表 さ れ る 。

t

C(t)‑V

pCp(t)+噂q(t)e‑Kt'ans(t‑t')'v・dt'

vp:plasmavolume

Cp(t):concentrationinthebloodplas㎜

Kt「ans:transferconstant ve:extravascularextracellularspace

[2]

2.4.1縦 緩 和 時 間T1(t)か らc(t)へ の 変 換

組 織 のT1値 は 静 磁 場 強 度 、 温 度 な ど に よ り 異 な る 値 を と る 。 造 影 剤 を 投 与 す る と 腫 瘍 内 に 造 影 剤 が 集 積 し 、 造 影 剤 のTl短 縮 効 果 に よ り腫 瘍 内 のT1値 は 次 第 に 短 く な り、 ま た そ れ に 対 し 信 号 強 度S(t)は 上 昇 す る 。 そ の 時 のT1値 の 時 間 変 化 をTl(t)と す る と 、C(t)とTl(t) は 非 線 形 の 相 関 関 係 で あ る こ と が 知 ら れ て い る 。Fastlowangleshot(FLASH)シ ー ケ ン ス を 用 い て 撮 像 さ れ たDCE‑MRIの 信 号 強 度 は 次 式 で 表 さ れ る 。

一 憾 無 ← 罪 〕 固

S(t):信 号 強 度 の 時 間 変 化 k:比 例 定 数

Mo:radiofrequency(RF)パ ル ス 印 加 直 前 の 縦 磁 化 成 分 α:フ リ ッ プ 角[。]

TR:繰 り返 し 時 間[s「

(12)

Tl(t):縦 緩 和 時 間 の 時 間 変 化[s]

TE:エ コ ー 時 間[s]

T2*:外 部 の 磁 場 不 均 一 性 も 考 慮 し た 横 緩 和 時 間

ま た 、TE《T2*の と き 、 最 後 の 項 は1と 近 似 さ れ る 。 従 っ て 、k、Moを ま と め て 定 数Soと た 場 合 、 信 号 強 度S(t)は 次 式 で 簡 略 的 に 表 さ れ る 。

s(t)」 一緋 血α

・‑c・s‑〔 調

[4]

式[4]をT1(t)を 求 め る 式 に 変 形 す る と

男(の=紐×〔㎞轟 αア [5]

C(t),Tl(t),Tl ,o,S(t),Soの 問 に は 式[1]及 び[5]に 示 さ れ た 関 係 が あ り 、C(t)を 求 め る た め に はDCE‑MRIか ら 求 め ら れ るS(t)以 外 にTl,oとSoを 求 め る 必 要 が あ る 。

2.4.2飽 和 回 復(SR)法 に よ るT1値 計 測 方 法

こ こ で は 、 一 般 的 なT1値 計 測 方 法 を 述 べ る 。Tl値 の 計 測 方 法 と し て 飽 和 回 復(satUration recovery:SR)法 が 挙 げ られ る 。SR法 はspinecho(SE)系 の パ ル ス シ ー ケ ン ス を 基 に 測 定 さ れ 、gradientecho(GRE)系 の パ ル ス シ ー ケ ン ス を 用 い るVFA法 と 比 べ る と 、 磁 場 不 均 一 性

に よ る 影 響 を 受 け に く い 。な ぜ な ら 、SE系 で は180。 再 収 集 パ ル ス を 印 加 す る た め で あ る 。 従 っ てSR法 は 誤 差 の 小 さ いT1値 計 測 が 可 能 に な る 。 ま た 、SR法 以 外 のTl値 計 測 方 法 と し

て 反 転 回 復(inversionrecovery:IR)法 も あ る 。SR法 は 最 初 に90。RFパ ル ス を 印 加 す る の に 対 し 、IR法 は 最 初 に180。RFパ ル ス を 印 加 す る こ と よ り、SR法 に 比 べ 誤 差 の 小 さ いTl 値 計 測 を 可 能 と す る 。 し か し 、SR法 に 比 べ 縦 磁 化 の 十 分 な 回 復 に 時 間 を 要 す る た め 、 計 測 時 間 は 長 く な る 欠 点 が あ る 。

SR法 に て 用 い られ るSEの 信 号 強 度SSEは 次 式 で 表 わ さ れ る 。

s・E‑k'M・'ρ[1一町{剰 男 〕

K:比 例 定 数

Mo:90。RFパ ル ス 印 加 直 前 の 縦 磁 化 ρ:プ ロ トン 密 度

[6]

(13)

TE《T2の 時 、 最 後 の 項 は1と 近 似 さ れ る の で 、T2に よ る 影 響 は 無 視 す る こ と が 出 来 、k、

f(v)、ρ を ま と め て 定 数Soと す る と90。 パ ル ス か らtの 間 に 回 復 す る 縦 磁 化Szは 次 式 で 表 さ れ る 。

s・‑s・[i‑exp(一{tlt)] [7]

式 変 形 す る と、 以 下 の よ うに な りTl値 を 導 出 す る事 が 可 能 に な る。

て一号[h〔1÷ 〕]" [8]

本 研 究 で はSR法 を 基 に し たrapidacquisitionwithrelaxationenhancement(RARE)TiT2map

(BrukerBioSpinGmbH,Ettlingen,Germany)に よ っ て 導 出 さ れ たT1値 をgoldstandardと し た 。

2.4.3VFA法 を 用 い たTl値 の 計 測 法

TI値 計 測 方 法 に は 上 記 で 述 べ たSR法 の 他 にVFA法 を用 い た 方 法 が あ る。VFA法 はFLASH と言 うGREシ ー ケ ン ス を基 に して お り、 時 間分 解 能 に優 れ て い る こ とが 最 大 の 特 長 で あ る。

FLASHに お け る 部 分 フ リ ップ 角(flipangle、 以 下FA)α に お け る 信 号 強 度S(α)は 次 式 で 表 さ れ る 。

s(α)=ん ・ノv。 ・卜 即噺 血α

一 脚閉

S(α):FAが αの 時 の 信 号 強 度 α:FA[。]

叫刻

[9]

ま た 、TE《T2*の 時 、 最 後 の 項 は1と 近 似 さ れ る の で 、k、Moを ま と め て 定 数Soと し た 時 、 信 号 強 度S(α)は 以 下 の よ う に 簡 略 的 に 表 せ る 。

s(α)=5b [1一 剛 ト血α

1《 げ 〕 [10]

(14)

So:平 衡 状 態 の 信 号 強 度(定 数)

即 ち 、FLASHでFAを 変 え て 何 度 か 撮 像 し 、FAご と の 信 号 強 度S(α)を 読 み 取 り 式[10]に 代 入 す る こ と で 未 知 の パ ラ メ ー タ のTl値 とSoを 求 め る こ と が 出 来 る 。Invivo計 測 に お い て は 、 式[1]に て 用 い る 造 影 剤 投 与 前 の 組 織 のTl値 、 即 ちTl,o値 を 求 め る 必 要 が あ り 、 式[10]の TlをTi,oに 置 き 換 え た 以 下 の 式[11]を 用 い る 。

[1一呵 一馴 ・sinαs(α)=S o

1‑一

T1 ,0:造 影 剤 投 与 前 のTl値[s]

[11]

先 に も 述 べ た が 、VFA法 の 最 大 の 特 長 は 時 間 分 解 能 に 優 れ て い る 点 で あ る 。 ま た 、 そ れ に 加 え て 、 式[11]を 用 い る こ と でT1,0とSoを 同 時 に 求 め る こ と が 出 来 る こ と か ら 、DCE‑MRI 撮 像 に お け る 造 影 剤 濃 度 の 定 量 評 価 に お い て は 最 も 広 く 用 い ら れ るTl値 導 出 方 法 で あ る[16]。

本 研 究 で は 、 フ ァ ン トム を 用 い て 、SR法 に て 導 出 さ れ たT1値 をgoldstandardと し 、 最 も 誤 差 の 小 さ いVFA法 の 撮 像 条 件 を 検 討 す る 。

(15)

第3章VFA法 に よ るT1値 計 測 に お け る条 件 検 討

3,1繰 り返 し時 間(TR)の 検 討

3.1.1は じ め に

FLASHはTRを 容 易 に短 くす る こ とが で き る の で 高 速 撮 像 に適 して い る。FLASHに よ る VFA法 は 高 速T1値 計 測 法 と して 広 く 用 い られ て い る[17】。誤 差 の 小 さいTl値 の 導 出 に 加 え 、撮 像 時 間 の 短 縮 も本 研 究 の 目的 で あ る こ とか ら、TRを 可 能 な 限 り短 くす る こ と を 考 え た 。 こ

こ で 、TRを 短 縮 した 結 果 生 じ得 るMRIに 関 す る現 象 を 以 下 に述 べ る。

(D縦 磁 化 の 定 常 状 態

TR≒Tlの 条 件 で 数 回RFパ ル ス を 繰 りか え す こ と で 定 常 状 態 に な り 縦 磁 化M。 が 一 定 の 値 に 固 定 さ れ る(図3‑1)。VFA法 でTl値 を 求 め る 際 に は 、 縦 磁 化 の 定 常 状 態 で のscanが 望 ま し い[18]た め 、 本 研 究 で は 、 信 号 収 集 前 に10回 のdummyscanを 行 っ た 。

ζN FR FR FR 時 間t

図3‑1 縦 緩 和 回 復 曲線 。RFパ ル ス を数 回 照 射 す る こ と で縦 磁 化 が 定 常 状 態 に な る 。

● はRFパ ル ス 照 射 直 後OはRFパ ル ス 照 射 直 前

本 研 究 で は 、SR法 に て 計 測 し たTl値 をgoldstandardと し 、VFA法 に お い て さ ま ざ ま なTR で 求 め られ たTl値 を 評 価 し 、SR法 とVFA法 の 間 の 相 関 を 検 討 した 。

(16)

3.1.2方 (1)MR装

本 研 究 に は 、9.4T動 物 用MRI装 置(BioSpec94/20USR;BrukerBioSpinGmbH,Ettlingen, Germany)を 用 い た 一t信 号 の 送 信 に72mm径linearコ イ ル(MRJcoilTlO325V3;BrukerBioSpin, Ettlingen,Germany)を 用 い 、 受 信 に は マ ウ ス 体 幹 部 用8チ ャ ン ネ ル マ ル チarrayコ イ ル (MRIcoilT13159V3;BrukerBioSpin,Ettlingen,Germany)を 用 い た 、

(2)フ ァ ン ト ム の 作 製

脱 イ オ ン 水100mLの 入 っ た ビ ー カ ー に ア ガ ロ ー ス(A9414‑25G,agaroselowgelling

temperature;Sigma‑Al(lrichCorp.,USA)1.Ogを 入 れ 懸 濁 し 、 加 温 装 置 付 き マ グ ネ テ ィ ッ ク ス タ ー ラ ー一(RHbasicKT/C;IKA)を 用 い て70〜80℃ に 加 温 及 び 溶 解 し 、1%ア ガ ロ ー ス 溶 液 を 調 製 し た 、 造 影 剤 はGd‑DTPA(マ グ ネ ビ ス ト⑭,92518P;バ イ エ ル 薬 品 株 式 会 社,Japan)を 用 い た.,Gd‑DTPAを 生 理 食 塩 水 で 希 釈 し 、0.312,0.625,1.25,250mMのGd‑DTPA溶 液 を 調 製

し 、 ア ル ミ ブ ロ ッ ク 恒 温 槽(DTC‑2CN,TAITEC,Japan)を 用 い て70cCに 加 温 し た,次 に 、 ア ガ ロ ー一ス 溶 液 とGd‑DTPA溶 液 を1:1の 割 合 で 調 製 し 、 最 終 濃 度0.5%ア ガ ロ ー ス の0.156, 0.312,0.625,1.25mMGd‑DTPA含 有 ア ガ ロ ー ス ゲ ル を 作 製 し た.,ゲ ル は 濃 度 毎 に4mmNMR 管 に 注 入 し 冷 や し 固 め た 一,

(3)フ ァ ン トム の 撮 像

フ ァ ン トム 挿 入 時 の コ イ ル ロ ー ド を 最 適 化 す る 観 点 か ら 、0.9%NaC1の 生 理 食 塩 水 を 脱 イ オ ン 水 で 半 分 の 濃 度 に 調 製 し0.45%NaCI溶 液 と し た 。 溶 液 を15mLの フ ァ ル コ ン チ ュ ー ブ に 注 入 し 中 央 に 配 置 した.,周 り に 前 項(2)に お い て 作 製 し た4本 のNMR管 フ ァ ン トム を 左 か ら 濃 度 の 高 い 順 に コ イ ル 感 度 域 内 に 配 置 し た(図3‑2)。

VFA法 を 用 いNMR管 フ ァ ン トム を 撮 像 し た:tVFA法 に お け るFLASHの 撮 像 条 件 は 表3‑1 の 通 り 、

図3‑2フ ァ ン トム のMRI,,中 央 に は0.45%NaCl含 有 フ ァ ン トムs、 こ の 上 部 に そ れ ぞ れ Gd‑DTPA濃 度 が(a)1.25mM、(b)0.625mM、(c)0.312mM、(d)O.156mMの 溶 液 が 入 っ たNMR管 フ ァ ン トム を 配 置 し た 、

(17)

表34VFA法 のi撮像 条 件 FOV[㎜2]

Matrix

空 間 分 解 能[㎜2]

ス ラ イ ス 数 ス ラ イ ス 厚[㎜]

NEX TR/TE[lns]

Flipangle[Q]

40×40 256×256 0.156×0.156

3 1 1 37.9,70,100,400/2.3

8,15,30,60

Tl値 のgoldstandardと な るSR法 の 撮 像 条 件 は 、TR/TE=105,305,705,1405,2905,5405/10

ms、256×256マ ト リ ク ス 、0.156×0.156皿n2、40×40mm2Fov、 ス ラ イ ス 厚1.0㎜ NEX1と し た 。

(4)画 像 解 析

撮 像 し た 画 像 上 で 各 濃 度 の フ ァ ン トム の 中 心 に な る べ く 大 き なROIを 設 定 し た 。ROIの 信 号 強 度S(α)を 濃 度 毎 ・FA毎 に 測 定 し た 。 市 販 の ソ フ ト ウ ェ ア で あ る カ レ イ ダ グ ラ フ (KaleidaGragh,version4.1J,ヒ ュ ー リ ン ク ス,Tokyo)を 用 い て 、 縦 軸 を 信 号 強 度 、 横 軸 をFA

と し て 測 定 結 果 を プ ロ ッ ト し た 。 次 に 、 式[10]を 回 帰 曲 線 の 定 義 と し て 計 測 結 果 の 分 布 に 最 適 な 曲 線 を 計 算 す る こ と でTl値 及 びSoを 導 出 し た 。 更 に 、 計 算 さ れ た 曲 線 が ど れ だ け よ く 元 の デ ー タ に 当 て は ま っ て い る か を 表 す 相 関 係 数Rを 、 ピ ア ソ ン の 相 関 係 数 式[12]に 基 づ い て 導 出 した 。

R= NΣx,y,一 Σx,Σy1

ノ》Σ κノ ー(Σ κ,)2込/Σ アノ ー(Σ 弘)2

[12]

次 に 、Gd‑DTPA濃 度 が0,156か ら1.250mMま で の4段 階 の フ ァ ン トム のTI値 に つ い て 、VFA 法 及 びSR法 で 導 出 し た 値 と 比 較 し 両 者 の 相 関 を 示 す 重 回 帰 係 数 を 式[13]よ り 市 販 の ソ フ ト ウ ェ ア(Excel2010,ver.14.O.7128.5000,MicrosoftCorporation,Tokyo)を 用 い て 求 め た 。

correl(X,Y)= Z(.x‑.x)( .y一 ア)

z嫉 γzし一ヲア [13]

3.1.3結

図3‑3にTRを37.9ms及 び400msに 設 定 し たFLASHでGd‑DTPA濃 度0.156mMフ ァ ン トム を FAを 変 化 さ せ な が ら撮 像 し た 信 号 強 度 変 化 を 示 し た 。 曲 線 は 式[10]に 基 づ い た 信 号 変 化 の 近 似 曲 線 で 、 そ れ ら の 相 関 係 数 は そ れ ぞ れ0.913、1.000で あ っ た 。 ま た 、 そ れ ぞ れ か ら 求 め

(18)

ら れ たT1値 は404ms、668msで あ っ た 。

(a)

5.0

'04

[り櫛59ε O2﹂1

︒92== 'ハ∪

0

10203040506070

FlipAngle【degrees】

(b)

6︒9a2o旧ω

7.0

6.0

5.0 4.0

3.0

2.0

1.0一

01020304050

FlipAngle【degrees1

6070

図3‑3TR37,9ms(a)及 びTR400ms(b)に 設 定 し たFLASHに お け るFAと0.153 mMGd‑DTPAフ ァ ン トム の 信 号 強 度 の 関 係 。

4種 類 の 造 影 剤 濃 度 の フ ァ ン トム に っ い て 、4っ の 異 な るTRのVFA法 を 用 い て 導 出 され た 測 定 デ ー タ との 近 似 曲 線 の 問 の 相 関係 数Rを 表3‑2に 示 した 。TRが 短 い 程 ま た 造 影 剤 濃 度 が 低 い 程 、 相 関係 数 は低 く な っ た 。 即 ち 造 影 剤 濃 度 が 高 い ほ どTl値 は 小 さい 値 を 取 る の で 、 TR/Tlが 小 さ い 程 、 相 関 係 数 は 低 く な る傾 向 に あ る と言 え る。

表3‑2カ ー ブ フ ィ ッテ ィ ン グ 時 の 相 関 係 数R 濃 度[mM]

TR[rns]

37.9 70.0 100.0 400.0

0.156 0.312 0.625 1.250

0.913 0.986 0.997 1.000

0.982 0.998 0.999 1.000

0.994 0,999 0.999 1.000

1.000 1.000 1.000 1.000

VFA法 で 求 め たTl値 とSR法 で 求 め たT1値 との 比 較 及 び 両 者 の 相 関 の 結 果 を 図3‑4に 示 し た 。 両 者 の 間 に は 一 次 の 相 関 関係 が 認 め られ た 。 グ ラ フ に 示 す とお りVFA法 のTRが400ms で は 直 線 近 似 式 の 傾 き が1に 近 い こ と が 示 され た 。一 方 、TRを 短 くす る と直 線 近 似 式 の 傾 き は1よ り小 さ く な り、 こ れ はVFA法 に よ るTl値 の過 小 評 価 と な り得 る と考 え られ た 。 ま た 、 VFA法 、SR法 で 求 め たT1値 の 相 関 の重 回 帰 係 数 はTRが400msの 時 、 他 と比 較 し低 い 値 を 示

した 。

(19)

700

×TR=400msy=1・02x

R2=0.93 600

500・

騨rl

一400 ‑一 一

ド1

ガ≦300ト ー 一

200・ 一一 一一一一一 一一

100

0

0 100

,'.血0

‑一 丁;・〆1プ止 ◇

200 300 400 500

TR=100msy=0,79x

R2=0.97

▲ 一 .■TR=70msy=0.74x

R2ニ0.97

600

TR=37.9msy=0.64x R2=0.97

700 SR法 ̲Tl値 【ms1

図3‑4SR法 のT1値 とVFA法 のTl値 と の 相 関

◆ τR=37.9ms 8TR=70ms

▲TR=100ms

×TR=400ms

一 線 形(TR=37 .9ms) 線 形(TR=70ms)

線 形(TR=100ms) 線 形(TR=400ms)

3.1.4考

VFA法 で は 撮 像 条 件 を 変 え る こ と に よ り 異 な るT1値 が 導 出 さ れ る 事 が 実 証 され た 。 ま た 、 撮 像 時 間 に つ い て は 、SR法 は18分15秒 で あ っ た の に 対 し 、VFA法 で はTR=37.9msの 時 は20 秒 、TR=70msの 時 は40秒 、TR=100msの 時 は60秒 、TR=400msの 時 は3分45秒 と 、 短 時 間 撮 像 でT1値 の 測 定 が 可 能 で あ っ た 。

こ れ ま で の 結 果 よ り、 短 いTRに お い て 式[10]に 基 づ い て カ ー ブ フ ィ ッ テ ィ ン グ を し た 際 、FAの 変 化 に 対 す る 信 号 強 度 の プ ロ ッ トが カ ー ブ か ら 外 れ て い る こ と が 明 ら か と な っ た 。 FLASHシ ー ケ ン ス に お け る 信 号 強 度 を 表 す 式[10]の 成 立 条 件 はTl《TRで あ り 、 一 般 的 に TRは 縦 磁 化 が 充 分 に 回 復 す る5Tlが 良 い と さ れ て い る 。 図3‑5に 、 式[10]に お い て α=60、

T1=600、TR=t、Soニ1と し た グ ラ フ を 示 し た 。 こ の 場 合 、sin(π/3)≒0.866な の でS(α)の 最 大 値 は0.866で あ り、 こ の 時 縦 磁 化 が 完 全 回 復 し た と 言 え る 。 図 よ り、 縦 磁 化 が 充 分 に 回 復 し た の は 、 お よ そTR=3000msの と き と 考 え ら れ る 。 こ の こ と か ら 短 いTRに お い て は カ ー ブ フ ィ ッ テ ィ ン グ し た 時

、 相 関 係 数 の 低 下 が 起 こ る も の と 考 え る 。 し か し 、TR=3000ms でVFA撮 像 し た 場 合 、計 算 上 約30分 も の 時 間 が 必 要 に な る た め 、VFA法 の 長 所 で あ る 高 速T1 値 計 測 を 活 か す こ と は 出 来 な い 。 こ の た めTRの 延 長 以 外 の 手 法 に よ る 誤 差 の 解 消 が 今 後 の

課 題 で あ る と 考 え ら れ た 。

(20)

図3‑5FA60。 、Tl値600msの 時 の 縦 緩 和 回 復 曲 線

TRが37.9msか ら400msま で のVFA法 で 導 出 さ れ たT1値 は 図3‑4に 示 す 通 り、SR法 に て 導 出 され たT1値 とVFA法 に て 導 出 さ れ たT1値 は 直 線 近 似 が 得 ら れ 、TRが 長 い ほ ど傾 き が1に 近 づ く こ と か らSR法 と 誤 差 の 小 さ いT1値 が 導 出 さ れ る こ と が 示 さ れ た 。 こ れ はFramら に よ る フ ァ ン トム 計 測[21]か ら も 示 さ れ た 結 果 と 一 致 す る 。

し か し 、VFA法 とSR法 で 導 出 さ れ たTl値 の 相 関 の 重 回 帰 係 数 はTR=400msの 時 低 く 、TR‑

400msで 測 定 し た 際 のT1値 の 誤 差 が 懸 念 さ れ る 。VFA法 に よ るTl値 の 測 定 はTRが 長 い こ と が 望 ま し い と 考 え ら れ た が 、VFA法 とSR法 で 導 出 さ れ たTl値 の 相 関 の 一 致 度 に つ い て は そ れ に 反 す る 結 果 で あ っ た 。

そ の 問 題 点 の 原 因 と し て (i)B1不 均 一 性 の 影 響

(ti)2D収 集 に よ る ス ラ イ ス プ ロ フ ァ イ ル の 影 響 が 考 え ら れ 、 解 消 に 向 け 検 討 が 必 要 で あ る と 考 え ら れ た 。

そ こ で ま ずBl不 均 一 性 の 補 正 を 行 い 、Bl不 均 一 性 の 補 正 前 後 でTl値 の 比 較 を 行 っ た[22]。

次 に2D収 集 と3D収 集 でFLASHシ ー ケ ン ス を 用 い てVFA法 を 行 い 、 両 者 で 求 め ら れ るTl値 の 比 較 を す る こ と が 必 要 と 考 え ら れ た 。

3.1.5結

VFA法 はSR法 に 比 べT1値 の 高 速 計 測 が 可 能 で あ っ た 。

TRを 変 化 さ せ てVFA法 を 施 行 し た と こ ろ 短 いTRに お い てTl値 測 定 の カ ー ブ フ ィ ッ テ ィ ン グ の 相 関 が 低 くSR法 のT1値 と 比 べ 過 小 評 価 す る 傾 向 に あ っ た 。 一 方 、TR=400msでSR法 のT1値 とVFA法 のTl値 を 直 線 近 似 し た 直 線 の 重 回 帰 係 数 は 低 く な っ た 。

(21)

3.2B1不 均 一 性 の 検 討

3.2.1は じ め に

3.1に お い てVFA法 に て 導 出 され たTl値 とSR法 に て 導 出 され たTl値 とは 直 線 関係 に あ っ た が 、TRを 長 く設 定 す る に 従 い 重 回 帰 係 数 が 低 く導 出 され た 。 そ の 原 因 の 一 つ と し て 、 フ ァ ン トム の位 置 の 違 い に よ るBl不 均 一 性 を 考 え られ た 。BI不 均 一 性 及 び 補 正 方 法 に つ い て 以 下 に述 べ る。

GREシ ー ケ ン ス に て 照 射 さ れ るRFパ ル ス の 強 さ を 表 す 高 周 波 送 信 磁 場 をBlと し た 時 、FA α[radians]は 式[14]に て 表 さ れ る 。

α=γ β/ [14]

7:磁 気 回 転 比[radians・s‑1・T‑1]

Bl:高 周 波 送 信 磁 場[T]

t:照 射 時 間[sec]

式[14]よ りBlの 強 度 がFAを 決 定 す る 。MRJ信 号 はFA=π/2[rad](ニ90。)の 時 に 最 大 に な る こ と を 利 用 し て 、 被 写 体 全 体 の 信 号 強 度 が 最 も 大 き く な っ た と き のB1強 度 を 計 測 し 、 こ の 時 の 値 をFA90。 条 件 と し て キ ャ リブ レ ー シ ョ ン を 行 う。 し か し 、 ス ラ イ ス 面 に 均 一 に RFパ ル ス を 照 射 で き る と は 限 らず 、 例 え ば 装 置 にFA60。 を 入 力 し て も 実 際 に 作 用 す るFAは 50。 や70。 に な り う る 「B1不 均 一 性 」 と い う特 性 が あ る 。 こ れ は 送 信 コ イ ル の 形 態 、 性 能 や コ イ ル とi撮像 部 位 の 距 離 、RF周 波 数 、 被 写 体 の 大 き さ な ど に 依 存 す る[23]。特 に3.OT以

上 の 高 磁 場 装 置 で はB1不 均 一 性 の 影 響 が 大 き い こ と が わ か っ て い る[24]。 こ のBl不 均 一 性 に よ り フ ァ ン トム の 位 置 に よ っ て 照 射 さ れ るRFパ ル ス の 大 き さ に 誤 差 が 生 じ た 結 果 、Tl値 の 定 量 性 に 誤 差 が 生 じ る と言 わ れ て い る[25]。

従 っ て 、Bl不 均 一 性 は 補 正 す る こ と が 望 ま し い が 、 こ れ はBl強 度 の 分 布 を 知 る こ と で 可 能 と な る 。 補 正 の ス タ ン ダ ー ドな 方 法 と し てdoubleanglemethod(DAM)が あ る[26'27]。DAM は1933年 にlnskoら に よ り提 案 さ れ た 方 法 で あ る 。DAMはGREシ ー ケ ン ス に お け る 任 意 のFA α1で撮 像 し た 画 像 と そ の2倍 のFAα2を 入 力 しGREシ ー ケ ン ス を 用 い て 得 ら れ た 画 像 か らBl 強 度 分 布 を 計 算 す る 。FAαiとFAα2で 撮 像 し た 時 の 信 号 強 度 の 理 論 式 は 式[15]で 求 め られ る 。

S(α1)=S。sinα S(α,)=S。sinα2

[15]

Soは 定 数 でT1及 びT2緩 和 時 間 に よ り決 定 さ れ る 。 実 際 に 印 加 さ れ たFAを α1'(以 下 、 実 効

(22)

FA)と す る 。α2==2αiで あ る こ と を 利 用 し て 二 つ の 信 号 強 度 の 比S(α1')/S(α2')を 計 算 す る と 、 式[16]の 様 に 計 算 さ れ る 。

s(α1,)s(αlt)

smα1 1

S(α2,)8(2α,,)2sinα,,cosα,,2cosα 、'

[16]

式[16]を 変 形 す る こ と で 、 実 効FAを 導 出 す る こ と が 出 来 る 。

傷』一 〔 [17]

次 に 、 式[14]のFAに 式[17]の 実 効FAを 代 入 す る と 次 式 よ りB1強 度 を 求 め る こ と が 可 能 に な る 。

暢 一 齢1〕 [18]

本 研 究 で は 同 一 面 内 で 異 な る位 置 に 配 置 し た 同一 濃 度 の フ ァ ン トム のT1値 をBl不 均 一 性 の 補 正 前 後 で 導 出 し、更 に フ ァ ン トム 問 のTl値 の 変 動 係 数 を 導 出 す る こ とで 、Bl不 均 一 性 の 補 正 がTl値 の 導 出 精 度 の 向 上 に 寄 与 す る か 比 較 ・検 討 を 行 っ た 。

3.2.2方 (1)MR装

本 研 究 に は 、9.4T動 物 用MRI装 置(BioSpec94/20USR;BrukerBioSpinGmbH,Ettlingen,

Germany)を 用 い た 。信 号 の 送 信 に72㎜ 倒inearコ イ ノレ(MRJcoilTIO325V3;BrukerBioSpin, Ettlingen,Germany)を 用 い 、 受 信 に は マ ウ ス 体 幹 部 用8チ ャ ン ネ ル マ ル チarrayコ イ ル (MRIcoilT13159V3;BrukerBioSpin,Ettlingen,Ger㎜ny)を 用 い た 。

(2)フ ァ ン ト ム の 作 製

脱 イ オ ン 水100mLの 入 っ た ビ ー カ ー に ア ガ ロ ー ス3.Ogを 入 れ 懸 濁 し 、 加 温 装 置 付 き マ グ ネ テ ィ ッ ク ス タ ー ラ ー を 用 い て70〜80℃ で 加 温 及 び 溶 解 し 、3%ア ガ ロ ー ス 溶 液 を 調 製 し た 。 Gd‑DTPAを 生 理 食 塩 水 で 希 釈 し2.OmMのGd‑DTPA溶 液 を 調 製 し70℃ に 加 温 し た 。 次 に 、 ア ガ ロ ー ス 溶 液 とGd‑DTPA溶 液 を1:1の 割 合 で 調 製 し 、 最 終 濃 度1.5%ア ガ ロ ・一ス の1.OmM Gd‑DTPA含 有 ア 加 一 ス ゲ ル を 作 製 し た 。 ゲ ル は2㎜ 径 キ ャ ピ ラ リ ー チ ュ ー ブ(ringcaps⑱

100/200μL,845356,HirschmannLaborgerateGmbH&Co.1(G,Germany)に 注 入 し 固 め た 。 同 一 の フ ァ ン ト ム を 計6本 作 製 し た 。

参照

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