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吉永 泰周 論文内容の要旨

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Academic year: 2022

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吉永  泰周  論文内容の要旨 

 

 

主    論    文   

Expression of receptor activator of nuclear factor kappa B ligand relates to inflammatory bone resorption with or without occlusal trauma in rat

(炎症性骨吸収単独もしくは咬合性外傷を伴った場合の骨吸収における  RANKL の関与) 

 

(吉永  泰周、鵜飼  孝、阿部  嘉裕、原  宜興) 

   

(Journal of Periodontal Research、掲載時期は未定) 

〔ページ数未定〕 

   

長崎大学大学院医歯薬学総合研究科医療科学専攻 

(主任指導教員:原  宜興教授) 

   

緒      言 

歯周炎ではデンタルプラーク由来の炎症により、歯槽骨吸収を含む歯周組織の破壊が 起こる。さらに歯周炎に外傷性咬合が加わることにより、その骨吸収が急速に促進す ると考えられている。近年、骨吸収において Receptor activator of NF-κB ligand

(RANKL)が重要な役割を果たしていることが明らかになった。歯周炎においても

RANKLの発現が亢進しているが、炎症と咬合性外傷が共存して起こる骨吸収におけ

るRANKL産生細胞やその分布はよくわかっていない。今回の研究では、ラット歯周

組織に LPS による炎症を惹起し、これに過剰な咬合力を作用させた場合の RANKL 発現細胞を調べることで、炎症存在下の歯周組織に外傷性咬合が加わった骨吸収の

RANKL の関与を検討した。また細胞別に RANKL 陽性細胞数を調べることで

RANKLの変化に関与する細胞を検討した。

 

対象と方法 

実験には 8 週齢のルイス系雄性ラットを用いた。ラットの下顎左側臼歯の歯肉に 24 時間毎にLPSを注入した(LPS群)。さらに上顎左側第一臼歯の咬合面に、1mm径 の金合金インレーをレジンによって接着し、その後LPSを注入した群(LPS+外傷群)

とLPSを注入しなかった群(外傷群)を作製した。各群を5日、10日後に屠殺、下 顎を摘出して組織標本として用いた。作製した組織標本は、病理組織学的所見を検討 するためにH.E.染色を、破骨細胞同定のために酒石酸耐性酸ホスファターゼ(TRAP)

(2)

染色を、RANKLの発現を調べるためにRANKLの免疫染色を行い、光学顕微鏡で下 顎左側第一臼歯の根間中隔部の組織観察を行った。無処置のラットを controlとして 用いた。

 

結      果 

根間中隔部のTRAP陽性細胞数は、5日目ではすべての実験群でcontrolと比べて有 意な増加が観察された。10日目では、外傷群、LPS群とcontrolの間に有意な差は無 かったが、LPS+外傷群は他の群と比べて有意に高かった。RANKL陽性細胞数は、5 日目では、LPS群やLPS+外傷群でcontrolと比べて有意に増加していた。10日目で は、LPS+外傷群は、外傷群や LPS 群と比べて有意に増加しており、control と比べ ても増加傾向が見られた。さらに細胞別にRANKLの発現を見てみると、5日目では、

TRAP 陽性細胞数の増加と同様に LPS 群およびLPS+外傷群ともにcontrol と比べ て血管内皮細胞や歯根膜細胞、炎症性細胞において増加していた。10日目では、LPS+

外傷群の血管内皮細胞や歯根膜細胞、炎症性細胞で他の群よりも有意に増加していた。

 

考      察 

炎症が存在する組織に外傷性咬合が加わると骨吸収が増強され、その増強とRANKL 陽性細胞数の増加に相関がみられた。これは炎症性骨吸収に外傷性咬合が加わった場 合の骨吸収の増強にRANKLが関係していることを示している。また細胞別にみると、

RANKLの増加に血管内皮細胞や歯根膜細胞、炎症性細胞が関係していることが示唆

された。

     

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