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操作方法又は使用方法等 1. 挿入血管と挿入部位の選定 1) 挿入を予定している部位の上部で止血帯を巻きます 2) 挿入する静脈を患者に応じて選定します 尺側皮静脈 橈側皮静脈 肘正中皮静脈が推奨されます ( 図 1) 前腕肘窩部及びその下部からの留置は 静脈炎が発生する可能性が

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SD-119 ** 2011 年 12 月 12 日改訂(第 3 版) * 2009 年 12 月 7 日改訂(第 2 版) 承認番号  20600BZY00578000 機械器具 51  医療用嘴管及び体液誘導管 高度管理医療機器 末梢静脈挿入式中心静脈用カテーテルイントロデューサキット  16615120 再使用禁止 【警告】 ●使用方法 1.本品は1人の患者に1回限りの使用を目的としており、一 度使用した本品、あるいは血液で汚染された本品を再滅菌 して留置するなど、いかなる場合も決して再使用しないこ と。[本品を再使用することは洗浄や滅菌の方法に関係なく 交差感染の危険性が伴う。] 2.本品を鋭利な機器と不注意に接触させたり、カテーテルに 機械的損傷を与えたりしないこと。また、カテーテルを切 断あるいは損傷させる可能性のあるクランプや鉗子を用い て把持しないこと。[カテーテルが損傷あるいは離断するお それがある。] 3.カテーテルを挿入して固定する際、カテーテル内のスタイ レットを必ず抜去すること。[留置後のカテーテルに残った スタイレットがカテーテルを穿孔して、本品や臓器の損傷 を引き起こすおそれがある。] 【禁忌・禁止】 ●使用方法 1.再使用禁止 [再使用又は再包装は、患者及び取り扱い者に対し感染のリ スクを生じ、全体の構造や重要な材質、設計上の特徴に影 響を及ぼすおそれがある。さらには本品の不具合及び患者 への危害、疾病もしくは死亡につながる可能性がある。] 2.再滅菌禁止 3.薬剤等を注入する際は、10mL よりも小さなシリンジを使用 するなど過剰な圧をかけないこと。[小さなシリンジを使用 すると、172kPa(≒25psi)以上の過剰な圧力が加わり、血 管及び臓器に損傷を与えるおそれがある。] 4.カテーテルの先端を右心房に留置しないこと。[カテーテル 先端の右心房への留置や移動は、不整脈、心筋びらん、あ るいは心タンポナーデの原因になる。これらの有害事象は 特に新生児患者に多いとされる。] 5.本品を植込み型医薬品注入器(ポート)と接続して使用し ないこと。 ●適用対象(患者) 1.機器に関連する感染症、菌血症、あるいは敗血症を認める 場合、又はこれらの疑いがある患者 2.本品を留置するのに適切ではない小さな体格の患者 3.挿入予定部位に過去、放射線治療を行っている患者 4.静脈血栓症の既往歴、又は留置予定部位に外科手術の既往 がある患者 5.留置部位の組織的因子により、本品の安定的な固定やアク セスができないと判断される患者 【形状・構造及び原理等】 本品は、上腕等の末梢静脈から挿入するデュアルルーメンの中心 静脈カテーテルである。 本品には、ベーシックタイプと、マイクロイントロデューサキッ トが付属されたMSTタイプがある。 <形状> スタイレット(フラッシュ用ポート付) 3wayバルブ デプスマーカ ティップ <材質>シリコーンゴム <規格> ルーメン 外径 有効長 構成内容 ダブル 5Fr (1.7mm) 55cm ベーシックタイプ MSTタイプ <付属品> ・ピールアウェイシース付き穿刺針(セーフティ機能付き) (15 G/シース内径)<ベーシックタイプのみ> 37mm *・インジェクションキャップ ・スタットロック(PICC)   ・スーチャウイング 構成品:スタットロック本体      前処置剤、縫合糸 リテイナー ●マイクロイントロデューサキット<MSTタイプのみ> ・ガイドワイヤ  (0.018インチ) ・21Gセーフティ穿刺針 70mm ・メス(セーフティ機能付き) ・シース付きマイクロイントロデューサ(5Fr) ダイレータ部 シース部 100mm <作動・動作原理> 本品は、圧によって反応する 3way バルブが先端付近に取り付け られており、このバルブはカテーテルの内腔を通じて、薬剤を注 入する際には外側に開き、吸引する際には内側に開く機構を有し ている。 【使用目的、効能又は効果】 本品は中心静脈注射を目的に中心静脈内に留置して使用するカテ ーテルとそれを留置するための構成品を含めたセットである。

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【操作方法又は使用方法等】 1.挿入血管と挿入部位の選定 1)挿入を予定している部位の上部で止血帯を巻きます。 2)挿入する静脈を患者に応じて選定します。尺側皮静脈、橈 側皮静脈、肘正中皮静脈が推奨されます。(図 1) ※前腕肘窩部及びその下部からの留置は、静脈炎が発生す る可能性がより高くなります。一般的に PICC の留置は、前 腕肘窩部よりも上部からの挿入が推奨されます。 図 1 3)一旦、止血帯を取り外します。 2.カテーテル挿入長の計測 1)腕を正中線と 90 度の角度になるよう位置させます。 2)先端を上大静脈に留置するため、予定している挿入部位か ら鎖骨の頭部まで、さらにそこから第三肋骨と第四肋骨の 間までを測ります。(図 2) ※体表で測った長さは実際の静脈の長さとは、必ずしも一 致しないことに留意してください。 図 2 3.カテーテル挿入の準備 1)滅菌手袋を着用します。パウダー付き手袋の場合は、着用 前にパウダーをアルコール等でよく拭き取ってください。 2)無菌エリアを設定します。院内のプロトコールに従って、 無菌操作にて穿刺部位の消毒など穿刺挿入手技のための準 備をします。 3)血管を膨張させるため、予定している挿入部位より中枢側 に駆血帯を巻きます。 4)滅菌穴あきドレープで予定している穿刺部位を被います。 (以下、図中の滅菌穴あきドレープは省略しています。) 5)カテーテル及び穿刺挿入の準備ができたことを確認した 後、穿刺予定部位に院内のプロトコールに従った局所麻酔 を施します。 4.カテーテルのプライミング 1)生理食塩液を充填したルアーロックタイプのシリンジを、 スタイレットのフラッシュ用ポートに取り付けます。 2)カテーテル内腔のプライミングを行い、装着されたスタイ レットを浸潤させておきます。(図 3) 1 23 4 5 図 3 3)もう片方のコネクタにも同様にシリンジを取り付けてプラ イミングを行います。 5.末梢静脈穿刺とカテーテル挿入 A.ベーシックタイプを使用する場合 1)付属のピールアウェイシース付き穿刺針(セーフティ機 能付き)のカバーを取り外します。穿刺針の針基のみを 把持してゆっくりと穿刺します。(図 4) ※Tハンドル部に過剰な力がかからないようにしてくだ さい。 図 4 2)血液の逆流を確認した後、穿刺針が動かないよう把持し ながら、シース部のみを血管内へ押し進めます。(図 5) 図 5 3)シース部を残して穿刺針のみを抜去します。このとき、 シース部が動かないように把持しておきます。(図 6) ※穿刺針をシースから抜くことで、自動的に針先がガー ドされる構造になっています。抜去後は直ちに所定の廃 棄用コンテナに廃棄してください。 図 6 4)出血を最小限にするため、挿入部位の上から血管を軽く 圧迫しながら駆血帯を外します。 5)カテーテルをシース内にゆっくりと挿入します。(図 7) ※カテーテルを先端から約7 cm 挿入したところで、カテ ーテルの外径がやや大きくなることから少し抵抗を感じ る場合があります。必要に応じてシースを部分的に裂い て挿入すると、抵抗がある部分を容易に通過させること ができます。 図 7 6)さらにカテーテルを血管を損傷しないように慎重に進め ていきます。(図 8) ※カテーテル先端が肩の位置に到達した後、患者の顔を カテーテル挿入側に向け、顎を引いて肩にのせるように することで、カテーテル先端が頚静脈に進まないように します。

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図 8 7)患者の腕を無菌エリアで 90 度外転させた状態で、カテー テル先端が適切な位置に到達するまで挿入します。(カテ ーテルに付いた 1cm 毎のデプスマーカを目安にします。) 8)カテーテルの先端位置はX線透視等によって確認するこ とを推奨します。 ※本品は右心房用のカテーテルではありません。カテー テルの先端を右心房に留置しないように注意してくださ い。カテーテルの先端を右心房に留置したり移動する と、不整脈、心筋びらん、あるいは心タンポナーデの原 因になります。これらの有害事象は特に新生児患者に多 いとされています。(図 9) 図 9 B.MSTタイプ(マイクロイントロデューサキット)を使用 する場合 1)カテーテル及び穿刺挿入の準備ができたことを確認した 後、穿刺予定部位に院内のプロトコールに従った局所麻 酔を施します。 2)マイクロイントロデューサキットに付属の 21 Gセーフテ ィ穿刺針を、ホルダーから取り出し、挿入血管に穿刺挿 入します。(図 10) 図 10 3)付属のガイドワイヤをホルダーから取り出し、柔らかい 方を先頭に穿刺針内に挿入し、血管内を必要な長さだけ 進めます。 4)ガイドワイヤが動かないように保持しながら、穿刺針を ゆっくりと抜去します。抜去後は直ちにハブの下部につ いたロックカバーを前方にスライドさせて取り外します。 ※ロックカバーを取り外すことで、自動的に針先がカバ ーされる構造になっています。抜去後は直ちに所定の廃 棄用コンテナに廃棄してください。(図 11) ロックカバー 図 11 ※万一、穿刺針が刺入された状態で、ガイドワイヤを抜 去しなければならない場合は、穿刺針とガイドワイヤを 一体にして抜去し、針先によるガイドワイヤの損傷や剪 断を避けてください。 5)付属のシース付きマイクロイントロデューサのプライミ ングを行い、シース部とダイレータ部を一体にした状態 でガイドワイヤにかぶせ、ゆっくりと回転させながら挿 入します。この時、必要に応じて付属のメス(セーフテ ィ機能付き)を使用し、ガイドワイヤ挿入部にあらかじ め小切開を加えておくことを推奨します。 ※メスの使用後は透明カバーの突起を押してスライドさ せることで、メス先がガードされる構造になっていま す。使用後は直ちに所定の廃棄用コンテナに廃棄してく ださい。 6)シース付きマイクロイントロデューサのダイレータ部、 さらにはガイドワイヤを抜去し、シースのみを残します。 ※ダイレータを抜去した際、空気の吸い込みや出血を最 小限にするために、シースの口を指で抑え、さらには患 者に一旦呼吸を止めてもらうなどして空気混入を防止し てください。 7)マイクロイントロデューサのシースにカテーテルを挿入 します。(図 12) 図 12 8)以後、カテーテルの適切な挿入と留置位置については A.ベーシックタイプを使用する場合 の 5)、6)、7)、及 び図 9 に従うこと。 6.シースの抜去 1)留置されているマイクロイントロデューサのシース、ある いはピールアウェイシース付き穿刺針のシースよりも前方 の血管を軽く押さえ、挿入したカテーテルを安定させます。 2)シースを挿入血管からゆっくりと引き抜きます。(図 13) 3)シース上部のTハンドル部を両手で持ってゆっくりと引き 裂くことで、カテーテルからシースを取り外します。(図 14) **※シースは必ず抜去してから引き裂いてください。血管 を損傷しないよう、挿入血管から離れた位置で、少しずつ 引き裂いてください。 図13 図14 7.スタイレットの抜去 1)カテーテルが動かないように皮膚刺入部の先の血管を軽く 押さえておきます。 2)カテーテルに接続されたフラッシュ用ポートのルアーロッ クを外し、スタイレットと一体にしてゆっくりと抜去しま す。(図 15) ※力を掛けてスタイレットを抜去しないでください。抵抗 を感じたり、カテーテルが団子状に縮む場合は、抜去を一 旦止めて形状を戻し、カテーテルとスタイレットを一緒に 2cm ほど引いてみるなどして、再度抜去を試みてください。 図 15 8.カテーテルの確認とインジェクションキャップ(ライン接続) 1)注射用の生理食塩液を 10mL 充填したルアーロックタイプの シリンジをカテーテル末端に接続します。 2)吸引して血液の逆流を確認した後、カテーテルルーメンの 開存性を維持するためにフラッシュします。(図 16) ※小児患者の場合は、3mL の生理食塩液でフラッシュします。

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図 16 3)インジェクションキャップを取り付けるか、あるいは輸液 ラインと接続します。 4)X線透視下でカテーテルの先端位置を確認します。 9.スタットロック及びスーチャウイングによる固定 1)付属のスタットロックを使用して、以下の手順によりカテ ーテルと皮膚を固定します。 a.固定する部位の皮膚表面を必要に応じて清拭します。 b.付属の前処置剤を固定部位に塗布し、十分に乾燥させます。 c.カテーテル基部のウイングに付いたスーチャホールを、 スタットロックのリテイナーにはめ込み(図 17)、それぞ れのカバーを閉めて固定します。(図 18) 図17 図18 d.パッドの裏紙を剥がし、皮膚に貼り付けます。(図 19) 図 19 e.必要に応じてパッドの縫合用ホールを利用して縫合糸で 皮膚に固定します。 2)体表上のカテーテルが長い場合は、付属のスーチャウイン グを使用してカテーテルの皮膚刺入部付近を以下の手順で 固定します。 a.付属のスーチャウイングを台紙から取り外します。 b.両方のウイングをつまむように挟んで開放させます。(図 20) c.皮膚刺入部付近のカテーテルに挟み込んで取り付けます。 (図 21) 図20 図21 ※本品はカテーテルの切り詰めによる長さの調整ができ ないため、患者によっては皮膚刺入部からの体表上のカ テーテルが長くなることに留意してください。 ※カテーテルの基部付近は、テーパ状にやや太くなって います。この部分を屈曲させたり、スーチャウイングで 挟み込まないでください。(図 22) テーパ部 図 22 10.皮膚消毒とドレッシング 皮膚刺入部の消毒、及び使用するドレッシング材と固定方法 については、院内のプロトコール、あるいは推奨されるガイ ドライン等に従ってください。以下はドレッシング材による 固定の推奨例です。 1)カテーテル挿入後、カテーテル及び皮膚刺入部を消毒し、 完全に乾燥させます。 2)透明ドレッシング材をカテーテル刺入部、及びスタットロ ックを覆うように貼り付けます。(図 23) 図 23 3)サージカルテープの接着面を上にして、最初に片方のルー メンのみカテーテルの下から支えるように敷きます。(図 24) 図 24 4)片方のルーメンのみサージカルテープを互い違いに交差し て、その先端をドレッシング材の上から貼り付けます。さ らにもう片方のルーメンも同様にサージカルテープで下か ら支えて交差させ同様に貼り付けます。(図 25) 図 25 *5)ドレッシング材を剥がす際は、ゆっくりと伸展させながら 注意深く剥がします。 6)スタットロックからカテーテルを取り出す際は、それぞれ のカバーを両側に開けてリテイナーからカテーテルを取り 外します。(図 26) 図 26 7)スタットロックを取り除く際は、パッドの端からアルコー ル綿棒等で順に浸潤させながら、ゆっくりと皮膚から剥が していきます。(図 27) 図 27 ※取り付けられたスタットロックは、毎日観察し、少なく とも1週間に一度は新しいものと交換する必要があります。 11.推奨するカテーテルメンテナンス法 カテーテルのメンテナンスについては院内のプロトコールに 従ってください。以下は推奨するカテーテルメンテナンス法 です。 a)ドレッシング材の交換 ドレッシング材を貼付してから 24 時間後、ドレッシング 材の内側に血液、体液又は水滴の集積がないか確認しま す。また、ドレッシング材の交換の際、体外部のカテー

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テルの長さを測定し、カテーテル先端位置の移動が起こ っていないか確認します。カテーテルの留置状態、先端 の位置、開存性、ドレッシング材の具合などは定期的に 確認してください。 b)カテーテル洗浄とロック カテーテルの開存性を維持するために、1週間に一度、 あるいは使用後に、以下の各状況においてそれぞれ適切 な量の注射用の生理食塩液で各カテーテル内腔を洗浄 (フラッシュ)してロックします。 ●5mL の生理食塩液で、洗浄が必要な場合 ・最低 7 日毎(7 日以上処置しない場合) ・TPN 溶液を注入した後 ・薬剤を投与した後 ●10mL の生理食塩液で、洗浄が必要な場合 ・採血を行った後 ●20mL の生理食塩液で、洗浄が必要な場合 ・高カロリー輸液注入直後(15 分以内)に採血を行う場合 ※特に脂肪乳剤を使用した後は、直ちに生理食塩液で洗 浄してください。 必要物品 カテーテル洗浄とロックに要する物品例は以下の通り。 - 逆性石鹸又はイソプロピルアルコール - 注射用生理食塩液 - アルコール綿球とセッシ、あるいは綿棒 - プラスチック手袋又はゴム手袋 - 10mL シリンジ(ルアーロックタイプ)を2本以上 (生理食塩液が 20mL 必要な場合2本、又は 20mL シリン ジ) - 20 ~ 22 G注射針(長さ約 25mm)1本 手順 1)処置者は逆性石鹸又はイソプロピルアルコールなどを 用いて手を消毒します。さらに手袋を着用します。パ ウダー付き手袋の場合は、着用前にパウダーをアルコ ール等でよく拭き取ってください。 2)各ルーメンのインジェクションキャップの接続部をア ルコール綿球などを用いて消毒します。 *3)注射針を 10mL シリンジ(ルアーロック式)に装着し、 必要な量の生理食塩液を充填します。各ルーメンのイ ンジェクションキャップに針を刺して注入することで 洗浄してロックします。(図 28) ※小児患者の場合は、3mL の生理食塩液で洗浄してく ださい。 図 28 4)洗浄終了後、シリンジ内に残った最後の生理食塩液 0.5mL を注入しながら、各ルーメンのインジェクショ ンキャップから抜針します。 c)インジェクションキャップの交換 インジェクションキャップを使用している場合は、以下 の状況を目安にそれぞれ新しいものと交換する必要があ ります。 - 20 回以上針を刺した場合 - インジェクションキャップを通じて採血を行った場合 - インジェクションキャップを取り外した場合 上記の状況にない場合でも、7 日毎の間隔でインジェク ションキャップを交換する必要があるとされており、基 本的な交換の方法は、他の中心静脈カテーテルに使用さ れる場合と同様です。 ※液体水位の降下(空気の混入)を防ぐために、インジ ェクションキャップの交換は、カテーテルのコネクタ部 を患者の心臓の高さより下方で保持して操作してください。 d)カテーテルが完全又は部分的に閉塞した場合の処置 フラッシュ及び吸引時に抵抗を感じた場合は、部分的又 は完全に閉塞している可能性があります。抵抗に逆らっ てフラッシュを行わないでください。もし、フラッシュ も吸引もできず、ルーメンが血液により閉塞していると 判断された場合は、院内のプロトコールに従って、適切 な血栓除去を行う必要があります。 12.カテーテルの抜去 1)ドレッシング材及びスタットロックを取り外します。 (10.皮膚消毒とドレッシングの項を参照) 2)挿入部近くでカテーテルを把持します。 3)ゆっくりと抜去します。無理な力で引き抜かないでください。 4)抵抗が感じられたら抜去を一旦中止し、温湿布を当てて 20 ~ 30 分待った後、再び抜去を試みます。 5)抜去できたら、カテーテル先端のX線不透ティップを確認 するなど、完全に抜去したことを確認します。 【使用上の注意】 1.重要な基本的注意 ・使用に先立ち本書を熟読し、その内容に従うこと。 ・本品は医家向け医療機器にて、使用目的以外に使用しないこと。 ・本品の操作及び管理は、当該手技を熟知した医師が行うこと。 ・本品は滅菌済みである。使用前に包装、内容物及び使用期限 を確認し、異常が認められた場合は使用しないこと。 ・全ての構成品が封入されていることを確認すること。 ・本品は厳格な無菌操作の下で使用すること。また、不十分な 無菌操作は感染を引き起こす可能性があるので注意すること。 ・ルートを開放したり他の機器と接続する際は、無菌的に操作 すること。 **・本品の消毒剤としてアセトンの使用を避けること。皮膚消毒 については、米国疾病対策センター(CDC)のガイドライン によると、中心静脈カテーテル挿入前とドレッシング交換時 に 0.5%より高濃度のクロルヘキシジンアルコール製剤で皮 膚を前処置すること、また、クロルヘキシジンに対する禁忌 がある場合、ヨードチンキ、ヨードフォア、70%アルコール のいずれかを代替消毒薬として使用することができる、とし ている。1)、2) ・本品の使用前後には注射用の生理食塩液で各カテーテルルー メン内を洗浄(フラッシュ)すること。 ・併用する医療機器及び薬剤に関する指示は、その製造販売元 の添付文書に従うこと。 ・使用後は感染に注意し、安全な方法で適切に処理すること。 2.使用方法に関する注意 留置操作中の注意 ・万一、穿刺針で動脈を穿刺した場合は、直ちに穿刺針を抜 去し、手指で数分間圧迫止血するなど適切な止血操作を施 すこと。 ・マイクロイントロデューサキットを使用する際は以下のこ とに注意すること。 a.シース付きマイクロイントロデューサの挿入後は、シー ス部の内腔をカテーテルあるいはダイレーター部で常に 確保しておくこと。[シース端による血管等への損傷を避 けるため。] b.シース付きマイクロイントロデューサはシース部とダイ レータ部を一体にして進めること。[シース端の破損を避 けるため。] c.ガイドワイヤを挿入する際は、血管の穿孔や損傷に注意 すること。 d.万一、穿刺針が刺入された状態で、ガイドワイヤを抜去 しなければならない場合は、穿刺針とガイドワイヤを一 体にして抜去すること。[針先によるガイドワイヤの損傷 や剪断を避けるため。] e.シース付きマイクロイントロデューサあるいはカテーテ ルを挿入する際、胸郭組織への意図しない穿通を避ける よう十分に注意すること。 f.シース付きマイクロイントロデューサを挿入してダイレ ータ部を抜去した際、シースの口を指で抑えておくこ と。また、患者に一旦呼吸を止めさせることを考慮する こと。[空気の吸い込みや出血を最小限にするため。]

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・カテーテルを曲げたり鋭角に留置しないこと。[カテーテル ルーメンの開存性を損なう可能性がある。] ・挿入したカテーテルからスタイレットを抜去する際は、力 を掛けて抜去しないこと。抵抗を感じたり、カテーテルが 団子状に縮む場合は、抜去を一旦止めて形状を戻し、カテ ーテルとスタイレットを一緒に 2cm ほど引いてから、再度 抜去を試みること。 ・カテーテルの固定は、カテーテル分岐部のウイングを使用 したスタットロックによる固定を推奨する。その際、以下 の点に注意すること。 a.粘着テープもしくは粘着剤に対してアレルギー反応を示 す患者には使用しないこと。 b.患者の環境や状態を考慮して、カテーテルを適切に固定 できない場合は本品の使用を避けること。 c.本品を貼り付ける、又は取り外す際は、血液や体液に対 する一般的な注意事項や感染対策事項を遵守すること。 d.本品を貼り付けて固定する前に、カテーテルの先端位置 が適切な位置にあることを確認しておくこと。 e.本品を貼り付ける、又は取り外す際は、カテーテルへの 直接の操作を最小限にし、カテーテルの破損に注意する こと。 ・スーチャウイング及びカテーテルコネクタは必ず所定の位 置で固定すること。[カテーテルの破損や閉塞のリスクを最 小限にするため。] ・本品はカテーテルの切り詰めによる長さの調整ができない ため、患者によっては皮膚刺入部からの体表上のカテーテ ルが長くなることに留意すること。 ・カテーテルの基部付近は、テーパ状にやや太くなってい る。この部分を屈曲させたり、スーチャウイングで挟み込 まないこと。 ・カテーテルに直接縫合糸を掛けて縫合固定しないこと。[カ テーテルが損傷したり、開存性が損なわれるおそれがある。] *留置後の注意 ・もし、カテーテルに機械的な損傷やリークが認められた場 合は、絶対に使用しないこと。[破損したカテーテルの使用 は、カテーテルの損傷や断裂、及びそれに伴うカテーテル 塞栓の原因になり外科的抜去を要する場合がある。] ・本品のコネクタと直接接続して使用する機器は、ルアーロ ックコネクタによって接続するものを使用すること。 ・薬剤の血管外漏出の徴候を認める場合は、注入を中止し直 ちに適切な処置を行うこと。 ・生理食塩液を注入後にインジェクションキャップから抜針 する際は、抜針時のカテーテル先端への血液の逆流を防止 するために、シリンジ内に残った最後の生理食塩液 0.5mL を注入しながら抜針すること。 ・カテーテルコネクタを心臓の高さ以上に保持して開放した ままにすると、カテーテル内の液体水位は、カテーテル内 の途中まで降下する。インジェクションキャップの交換時 は、液体水位の降下(空気の混入)を防ぐために、カテー テルのコネクタ部を患者の心臓の高さより下方に保持して 操作すること。 3.不具合・有害事象 1)不具合 ・カテーテル塞栓症 ・カテーテルの閉塞 ・カテーテル先端の留置位置の誤り、移動 ・外圧等によるカテーテル損傷 ・フィブリンシースの形成 2)有害事象 ・カテーテルに対する不耐性反応 ・カテーテル敗血症 ・空気塞栓症 ・出血 ・血腫 ・静脈血栓症 ・血栓塞栓症 ・腕神経叢の損傷 ・不整脈 ・心筋のびらん ・心タンポナーデ ・心内膜炎 ・血管や臓器の損傷 ・血管や臓器への穿孔 ・静脈炎 ・静脈のびらん ・カテーテル皮膚刺入部の感染 ・カテーテル皮膚刺入部の壊死 ・薬剤の血管外漏出 ・局所麻酔や全身麻酔、外科手術及び術後の回復に通常伴う 合併症 【貯蔵・保管方法及び使用期間等】 1.貯蔵・保管方法 直射日光を避け、乾燥した涼しい場所で室温にて保管すること。 2.有効期間・使用の期限 直接の包装及び外箱に記載 【包装】 1 入/箱 **【主要文献及び文献請求先】 [主要文献]

1)Maki DG, Ringer M, Alvarado CJ. Prospective randomised trial of povidone-iodine, alcohol, and chlorhexidine for prevention of infection associated with central venous and arterial catheters. Lancet 1991; 338:339-43. 2)Mimoz O, Pieroni L, Lawrence C, et al. Prospective,

randomized trial of two antiseptic solutions for prevention of central venous or arterial catheter colonization and infection in intensive care unit patients. Crit Care Med 1996; 24:1818-23. [文献請求先] 株式会社メディコン 大阪府大阪市中央区平野町2丁目5-8 電話番号:06-6203-6543 【製造販売業者及び製造業者の名称及び住所等】 製造販売業者  : 株式会社メディコン           大阪府大阪市中央区平野町2丁目5-8           06-6203-6541(代) 外国製造業者  : C.R.バード社           C.R.Bard,Inc. 外国製造所所在国: メキシコ Bard、バード、Groshong、グローション、StatLock、スタットロ ックは、C.R.Bard 社の登録商標です。 本書の著作権は C.R.Bard 社が保有しています。 http://www.medicon.co.jp 20600BZY00578000_F_03_07 SD-119r7    2011.12.1,000

図 8 7)患者の腕を無菌エリアで 90 度外転させた状態で、カテー テル先端が適切な位置に到達するまで挿入します。 (カテ ーテルに付いた 1cm 毎のデプスマーカを目安にします。 ) 8)カテーテルの先端位置はX線透視等によって確認するこ とを推奨します。 ※本品は右心房用のカテーテルではありません。カテー テルの先端を右心房に留置しないように注意してくださ い。カテーテルの先端を右心房に留置したり移動する と、不整脈、心筋びらん、あるいは心タンポナーデの原 因になります。これらの有害事象は特に新生児患
図 16 3)インジェクションキャップを取り付けるか、あるいは輸液 ラインと接続します。 4)X線透視下でカテーテルの先端位置を確認します。 9.スタットロック及びスーチャウイングによる固定 1)付属のスタットロックを使用して、以下の手順によりカテ ーテルと皮膚を固定します。 a.固定する部位の皮膚表面を必要に応じて清拭します。 b.付属の前処置剤を固定部位に塗布し、十分に乾燥させます。 c.カテーテル基部のウイングに付いたスーチャホールを、 スタットロックのリテイナーにはめ込み(図 17) 、それぞ れの

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