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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

論文題名

Influence of low concentration hydrofluoric acid on CAD/CAM resin block

(CAD/CAM レジンブロックに対する低濃度フッ化水素酸処理の影響)

掲載雑誌名

The Journal of Adhesive Dentistry(投稿中)

美容歯科学 新妻由衣子

内容要旨

【目的】CAD/CAM レジンブロックの被着面に対し低濃度フッ化水素酸(HF) 処理を行いその接着性、耐久性への影響について、剪断接着試験およびそ の破壊形態、3D レーザー顕微鏡と EDX による処理前後の表面分析、接着 界面の SEM 観察より検討した。

【材料および方法】

CAD/CAM レジンブロックは CERASMART(CS)、shofu HC(HC)、KATANA(KA)、

VITA ENAMIC(EN)の組成と構造の異なる 4 種類を用いた。各被着面に対し HF 処理(0.5%,1%,2%,3%,3.5%,4%)を行い、フロアブルレジンを接着させた。

製作した試験片の半数は直ちに、残り半数は 10000 回のサーマルサイクル 負荷後、剪断接着試験を行った(n=10)。得られた接着強さの値は Tukey's multiple comparison test を用いて、有意水準 0.05 の条件で統計学的分 析を行った。さらに、3D レーザー顕微鏡にて HF 処理前後の表面性状の観 察を行った。EDX にて HF 処理(0.5%,1%,2%,3%,3.5%,4%,9.5%)前後の被着 面の構成元素の割合変化を測定した。また、接着界面に垂直に試験片を切 断しその断面を SEM にて観察した。

【結果および考察】

EDX の結果では全てのブロックで 9.5%HF 処理後ケイ素の割合が大きく減 少した。CS 群は 1%以上の処理後では組成の割合に変化が認められたが他 のブロックでは 4%以下の処理では変化は認められなかった。この結果よ り 9.5%HF は CAD/CAM レジンブロックの組成を大きく変化させるため接着 前処理には適さないと考えられる。3D レーザー顕微鏡では EN 群以外のブ ロックでは研磨のみの画像と比較すると HF 処理による表面粗さの増加が

(2)

認められたが濃度の違いによっての変化は微量であった。SEM 観察では、

HF 処理によりブロック表層に多数の微細孔が生じ、その構造変化がマイ クロメカニカルな保持力を生み接着に有利に働くと考えられる。剪断接着 試験の結果からは、各ブロックによって有効な HF の濃度は異なった(CS 群;2% HC 群;3% KA 群;3.5% EN 群;0.5%)。その違いは、ブロック毎の組成 や構造によるものだと考えられる。EN 群では濃度が高い程表面粗さは増 加したが、サーマルサイクル後ではより低濃度の方が有意に高い接着性を 示したことから、耐久性も含めた接着強さの向上には単なる表面粗さの増 加だけではなく接着に適した表面の構造変化が必要であることが示唆さ れた。

【結論】CAD/CAM レジンブロックの被着面処理として低濃度の HF 処理は 接着性、耐久性の向上に有効である。しかし、その効果や最適な HF 濃度 はブロックの組成や構造によって異なる。また、高濃度の HF 処理はブロ ック表面の組成を大きく変化させるため CAD/CAM レジンブロックの被着 面処理には適さない。

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