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(様式4)

学 位 論 文 の 内 容 の 要 旨

村田 和俊 印

Increase in Increase in Increase in

Increase in cell motility by carbon ion irradiation via the Rho cell motility by carbon ion irradiation via the Rho cell motility by carbon ion irradiation via the Rho cell motility by carbon ion irradiation via the Rho signaling pathway and its inhibition by

signaling pathway and its inhibition by signaling pathway and its inhibition by

signaling pathway and its inhibition by thethethe the ROCK inhibitor YROCK inhibitor YROCK inhibitor YROCK inhibitor Y----27632 in lung ad27632 in lung ad27632 in lung ad27632 in lung ad enocarcinoma A549 cells

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(ヒト肺腺癌細胞

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(ヒト肺腺癌細胞A549A549A549における炭素線誘発遊走能増加と、増加した遊走能に対するA549における炭素線誘発遊走能増加と、増加した遊走能に対するにおける炭素線誘発遊走能増加と、増加した遊走能に対するROCKにおける炭素線誘発遊走能増加と、増加した遊走能に対するROCKROCKROCK 阻害剤

阻害剤 阻害剤

阻害剤YYYY----276322763227632の抑制作用について)27632の抑制作用について)の抑制作用について)の抑制作用について)

非小細胞肺癌に対する放射線治療の治療成績はまだ十分とはいえない。炭素線治療は癌 病巣への高度な線量集中性と癌に対する優れた生物効果を合わせ持っていることから、

非小細胞肺癌に対して局所制御率の向上が期待されている。しかし、炭素線治療は早期 非小細胞肺癌に対する優れた局所制御を示す一方で、依然、照射野辺縁再発が20%程度 見られると報告されている。培養細胞を用いた系ではX線照射により腫瘍細胞の遊走能 が亢進する現象が報告されており、炭素線治療後に癌細胞の遊走能が増強することによ って腫瘍細胞が照射範囲外へ移動することが照射野辺縁再発の原因となる可能性が示唆 されている。

しかし、炭素線による遊走能に対する影響やその発生メカニズムの分析については、

十分に行われていないのが現状である。また、遊走シグナル伝達経路の一つであるRho において、Rho-associated coiled coil-forming protein kinase (ROCK)は、ミオシン軽鎖のリ ン酸化を調節することによって、アクトミオシンの収縮性を増加させて、ストレスファ イバーや細胞突起を形成して遊走能をコントロールしている。そこで,本研究ではヒト 肺腺癌細胞株を用いて,癌細胞の遊走能におよぼす炭素線の影響およびそのメカニズム についてROCKとの関連を含め検討した。

細胞はヒト肺腺癌細胞株A549を用いた。照射には日本原子力機構高崎研究所のTIARA 加速器から得られる炭素線(線エネルギー付与108 keV/μm,線量域0~8 Gy)を用いた。

遊走能の放射線照射による影響とROCKとの関連については、その特異的阻害薬である Y27632を併用し、in vitroにて探索した。最初に炭素線照射による細胞増殖能への影響を 確認するため、WST-1アッセイを行った。この実験ではA549が炭素線照射後から72時間 以降において、非照射群に比較して有意に増殖能が低下した。そのため、増殖能による 影響を最小にするため、遊走能に関する実験は炭素線照射から48時間以内の現象につい て 検 討 し た 。 次 に 炭 素 線 照 射 に よ る 遊 走 距 離 の 変 化 を 観 察 す る た め に wound-healing-assayを行った。炭素線(2Gyまたは8Gy)を照射した細胞群では、非照射 の細胞群と比較して、照射後48時間の遊走距離が有意に長く、さらに高線量を照射した 細胞群では遊走距離が長くなっており、炭素線が遊走能を増強することが示唆された。

また、細胞骨格への影響を観察するため、Fアクチン染色を施行すると、炭素線非照射群 と比較して炭素線(2Gyまたは8Gy)を照射した細胞群では細胞遊走時に見られる細胞骨 格変化の一つである突起形成の出現率が有意に高く、この結果から細胞形態学的にも炭 素線照射が遊走能を亢進させることが示唆された。

(2)

次にA549における炭素線照射後の細胞遊走能の増大に対するRhoシグナル伝達経路の 関与をウェスタンブロットにより調べた。ウェスタンブロットでは炭素線照射後におけ るミオシン軽鎖(MLC2)とリン酸化したミオシン軽鎖(P-MLC2-S19)について観察した。

MLC2の総量は炭素線照射の有無によって変化しなかったが、P-MLC2-S19は、炭素線8 Gy照射群で、非照射群と比較して発現が増加することが確認された。このリン酸化MLC2 は照射後24時間まで時間依存性に増加した。

これらの結果は、Rhoシグナル伝達経路の活性化が、 炭素線照射を受けたA549におけ る細胞遊走能の増加に寄与する可能性を示している。そこで我々は、ROCKの特異的阻 害剤であるY-27632を使用して、ROCKの阻害が炭素線照射による細胞遊走能の増加を抑 制するかどうか調べた。まず、WST-1アッセイを用いてA549に対するY-27632の非毒性濃 度を求めた。WST-1アッセイでは、薬剤投与後48時間においてY-27632の濃度が0.01〜100 μMの範囲では、暴露された細胞の生存率に有意な影響がないことを確認した。これら の結果から、ROCKの阻害試験にY-27632を細胞生存率に影響を及ぼさない濃度である30 μMで用いた。

Y-27632添加培地でのA549細胞への炭素線照射実験におけるウェスタンブロット分析

では、P-MLC2-S19の発現が照射の有無にかかわらず全サンプルにおいて減少した。この

際、Y-27632は炭素線8Gyの照射により亢進したP-MLC2-S19の発現レベルを非照射群と 同様のレベルにまで減少させた。さらに、wound-healing-assayでは炭素線照射(2Gyまた は8Gy)で亢進した遊走距離をY-27632が有意に減少させた。

以上の結果より、炭素線照射はRhoシグナル経路のROCKを介してA549における細胞遊 走能を増大させ、そのROCKを阻害することで、遊走能の増大を抑制する可能性が示唆 された。

参照

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