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幼 ・ 小 連 携 の 教 育 に 関 す る 研 究

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幼 ・ 小 連 携 の 教 育 に 関 す る 研 究

学校教育専攻 幼年発達支援コース 刺 龍 蘭

【研究の目的】

台湾の幼稚園では自由保育の広がりととも に、幼・小の連携教育が注目されはじめた。さ らに、虚美貴 (1993) らは幼児教育の成果 がどのように小学校に影響を及ぼしていくのか、

逆に、小学校の学習の基盤が幼児期にどう育て られて、それがどのように進められるのかを究 明するとしづ実践研究成果を報告した。それ以 来、連携教育強化の推進・研究開発が要請され ている。研究開発が進んでいくうちに、幼児教 育の位置づ、けや小学校の一斉的な教育課程・評 価などに問題が生じ、根本的に学校行政・経営、

教育制度等の面での改革が強く要請されている。

それゆえ、台湾の教育部は(日本の文部科学省 に当たる) 2 1世 紀 に 生 き る 子 ど も に 求 め ら れ て い る 豊 か な 創 造 性 や 人 間 性 の 育 成 な ど を 目指し、義務教育の教育課程を改造し、 200

1年 度 よ り 新 し い 教 育 課 程 ( 中 小9年 一 貫 教 育 課 程 ) が 実 行 さ れ た 。 人 間 性 や 創 造 性 な ど の感性は小学校から急に育まれるものではなく、

そ の た め の 基 礎 づ く り と し て の 幼 児 教 育 は 重 要 で あ るo 200 0年8月に台湾・台中県に 設置された公立C幼児実験学校は、幼・小を一 体 と し て 考 え 、 年 少 ・ 年 長 ・ 小1・小2 (4  歳から 7歳まで)の4学年の子どもが通う学校

として新しくスタートした。小学部にも幼稚園 部にも「統合教育課程」としづ時間があり、ど ちらの部の子どもも遊ぶ体験をしながら学ぶと

指 導 教 官 佐 々 木 宏 子

いう一貫性のある学校づくりをしている。

本稿では幼・小を一体としてまとめた公立C 幼児実験学校における幼・小連携教育に関する

こ と を 次 の よ う な 問 題 点 に 基 づ き 、 研 究 調 査 を行うO

1.  新教育課程が実践されはじめているが、そ こでの幼・小の連続性と独自性を踏まえた

「統合教育課程jの実践はどのような学ぶ 過程・遊ぶ体験として展開しているのか。

2.  幼・小連携教育について、学校と保護者と の間にはどのように共通理解が図られてい るのか。

3. 保護者・コミュニティなどの人的な教育資 源を結集し、いかにパートナーシップは構 築されようとしているのか。

以上の問題点を明らかにすることを目的とする。

【研究方法】

1. 台湾の新教育課程や幼・小連携教育に関 する文献・実践開発報告資料を収集する。

2.幼 ・ 小 の 教 育 の 現 場 を 理 解 す る た め に 教 育実践の現場を見学、研究会に参加し、実践 開発報告資料を収集する。

3.収集した資料を参考にし、 C幼 児 実 験 学 校の実践現場を観察するO

観察対象:台湾・台中県のC幼児実験学校 観 察 時 期 2002年4月3日、 9月23日 から 10月2日まで、計9回

分 析 方 法 : ビ デ オ カ メ ラ で 撮 っ た 実 践 事 例

‑ 142‑

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を記録し、分析・考察する

【主題統合教育課程】

1 .幼稚園部のプロジェクト活動サイクルを 通して

プロジェクト活動サイクルでは、子どもが共 通な活動テーマについて、ミーティングや小グ ールプの対話を通して、自分の概念を見つめ、

自他対話をしながら、アイディアを話し合い、

問題解決学習をする。保育者はさまざまな質問 様式を用い、子どもがこれまで積み重ねてきた 知識・概念や生活経験を理解し、これらを基に 子どもに質問を投げかけ、問題解決のアフ。ロー チを自分なりに思考させる。保育者は子どもが 考えることによって、アイディアを生み出し、

発表する場・機会を与える。それによって、新 たなアイディアが生み出され、その考えと他の 考えとの関連が明らかになり、より思考が深化 されていて、よりよい遊具が作られるのである。

このように、子どもはプロジェクト活動サイク ルを通して、遊び方や遊具の機能をよりよくす

るように考え、自ら進んで、対象に向かつて探求 していこうとする態度が培われて、学びの共同 体を構築してし、くO この学びの共同体の中で、

子どもは自分で考えようという自発性・自主 性・創造性をもって関心を抱くようになる。ま た自ら課題を考えたり、アイディアを見つけた り、作品をっくり出したり、言葉で表現する力 などを遊ぶうちに身につけてし、く。

この自ら気付き、自ら学んだ、過程が小学部の 学びを指導援助する際に用いられることは、

幼・小連携教育が滑らかに移行できるようにな る一つの要因であると思われる。すなわち、こ の学習の基盤となる学びの共同体のプロジェク ト活動を通して、幼児教育はどんな学習基盤や 能力を育てたのか、保育者たちはどんな方法や

支援をしていたのか、小1の教師はこれらを理 解した上、活用することが大切である。それを 的確に把握し、その結果を踏まえた上で、小学 部へ移行する子どもの発達や学習を継続的に援 助することができるようにすれば、幼・小の連 続性が成立しうると考えられる。

2.小学部の主題統合課程を通して

小1の教師は子どもが学習効果の向上につな がりやすい指導方法を工夫し、遊び活動を通し て授業を行った。教師らは授業での指導援助だ けではなく、子どもが既習のものを基に、学習 を支援するために、応用できるような環境・資 料をつくる。子どもがこれらを通して、学び方 を工夫し、関連する既習のものを基に、新しい 発見をすることや応用学習のスキルを積み重ね ることによって、徐々に必要に応じた認知的方 略という学びを身につけてし、く。それゆえ、自

ら気付き、自ら学ぶ能力を育成すると同時に、

学び方を工夫する態度を育んでし、く口

【共有・共育・共助の教育理念の統合】

教師・保育者はコンセンサスメソッドでの実 践により、教育理念を統合、子どもの学ぶ過程 を共有する口さらに、学校は子どもの養育のイ ンフォーマルな教育などにより、育んだ能力を 理解するのは学習を促す要点であるとういう考 えにより、保護者との教育的コミュニケーショ ンを行った。学校・保護者・コミュニティとの コミュニケーションや相互支援をしていくこと で共有・共育・共助の教育理念を形成しつつあ る。このような豊かな教育への取り組みで教育 活動を連携し、学校を子どもや大人が生きがし、

感を味わえる居場所とすることが幼小連携の教 育を保証することにつながると考えられる。今 後、さらに追跡調査をし、本稿の研究の問題を 深く探求することが課題になる。

δ

A

参照

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