• 検索結果がありません。

月を夏期 月を秋期 月を冬期 とした 分布域 については対馬暖流第 分枝 )が流れ る北緯 度以南の山口県沿岸域 を沿岸域 それ より沖合域 を 沖合域 とした分布域の水温 については 以上 を 果 稚仔魚の月別 稚仔魚の出現個体数 出現状況 は b ) 月 高温域 それ未満 を低温域塩分 について

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "月を夏期 月を秋期 月を冬期 とした 分布域 については対馬暖流第 分枝 )が流れ る北緯 度以南の山口県沿岸域 を沿岸域 それ より沖合域 を 沖合域 とした分布域の水温 については 以上 を 果 稚仔魚の月別 稚仔魚の出現個体数 出現状況 は b ) 月 高温域 それ未満 を低温域塩分 について"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Bull.YamaguchiPref.Fish.Res.Ctr.6,6ト66 (2008)

1

9

8

7

年の 日本海南西海域に出現 した

椎仔魚の種組成 と分布

河野光久

Spe

c

i

e

sCo

mpo

s

i

t

i

o

na

ndDi

s

t

r

i

b

ut

i

o

no

fFi

s

hLa

r

v

a

e

i

nt

hes

o

ut

hwe

s

t

e

r

nJa

pa

nSe

ai

n1

9

8

7

Mi

t

s

uhi

s

a

KAWANO Lト ー ー l _ tr .JLP

LarvalSamplingsinthesouthwesternJapanSeain1987revealedthespeciescompositionand distributionoffishlarvae.Thenumberofindividualsandthediversityoflarvaeincreasedfrom JuneandpeakedinAugust.EngT・aulisJaPOnicusandMaurolicusTnuelleriweredominantspecies. Mostspeciesexceptfortheabovetwospeciesweredistributedmainlylnthenearshorewatersoff YamaguchiPrefecturewherethefirstbranchoftheTsushimaWarm Currentflew.Therefore,the watertemperaturesandsalinityoftheirdistributionareasweredependenttothewaterproperties oftheTsushimaWarm Currentdurlngtheiroccurrenceperiods.

Keywords:Fishlarvae;Distribution;SouthwesternJapanSea

稚仔魚の種組成や分布の特性 を明 らかにす ることは, 稚仔魚の生残や輸送機構 を解明す るために極 めて重要 である。本研究の対象海域である日本海南西海域 にお ける稚仔魚の種組成 と分布 については,伊藤1)および 河野2)が丸稚 ネ ッ トの表層水平曳 きによって採集 した 稚仔魚の月別出現状況 を報告 してい る。 しか し,稚仔 魚の分布水深 は種 によって異 なるほか,同一種 で も昼 夜 によって異 なる3)ことか ら,表層 (海面付近) だけ の調査では稚仔魚の種組成や分布 が十分 に把握で きて いるとはいえない。 そこで,本研究 は1987年3-12月の各月に日本海南 西海域 で丸特B型 ネ ッ トを用い,海面 か ら最大150m 深 まで (以後 ,下層 とい う。)の鉛直曳 きを行 い,稚 仔魚の種組成および分布 を明 らかに したので報告す る。

材料および方法

- 61-稚仔魚の資料 は,山口県外海水産試験場 が 日本海南 西海域 (Fig.1)で1987年3-12月の各 月に実施 した 「200カイ リ水域内漁業資源総合調査事業

および県単 独事業で得 られた もの を用いた。稚仔魚の採集 には丸 特B型 ネ ッ トを用いた。曳網方法 は,水深 が150m以 浅の場合 は,ワイヤー長 を水深か ら2m

いた長 さと し, また水深 が150m以深の場合 はワイヤー長 を150m とし,鉛直曳 きを行 った。プランク トンネ ッ トの網 口 には潅水計 を取 り付 け,漉水量 を計測 した。得 られた 標本 は10%ホルマ リン海水で固定 した後,種の査定 と 計数 を行 った。 また,各観測点 においてナ ンゼ ン採水 による水温 ・塩分の測定 を行い,稚仔魚の出現域の50 m深水温 および塩分 を調べた。 稚仔魚の資料の解析 にあたっては,出現個体数が5 個体以上の魚種 を主要稚仔魚 として,それ らの出現期, 分布域 およびその水温 ・塩分 について,次の基準で出 現型 を分類 した。出現期については,

3-5

月を春期,

(2)

6-8月を夏期,9-11月を秋期,12月を冬期 とした。 分布域 については,対馬暖流第

1

分枝4)が流れ る北緯

3

5

度以南の山口県沿岸域 を沿岸域 ,それ より沖合域 を 沖合域 とした。分布域の水温 については,18℃以上 を 高温域 ,それ未満 を低温域,塩分 については,34.0以 上 を高塩分域,それ未満 を低塩分域 とした。 1290 13 1o E

Fig.1 Mapshowlngthestudy area. Dots show thelarvalsamplingandhydrograhicobse

r va-tionalstations.

稚仔魚の月別 出現状況 稚仔魚の出現個体数 は (Tablel),3月 に最 も少 な く33個体であった。その後 は次第 に増加 し, 8月に 最大 (1203個体) を示 した。9月以降 は経 月 的に減少 し,12月には42個体 まで減 少 した。 稚仔魚の出現種数 は出現個体数が多 くなる6 -10月 に20種以上 と多 くなる傾 向 を示 し, この期間 に種の多 様度が高 まった (Tabl el)。 期間 を通 して最 も多 く出現 した魚種 はカタ クチイワ シEngraulisjaponicusで , 次 い で キ ュ

ウ リエ ソ Murolicusmuelleriが多かった。 その他 に

, ベ ラ科 Labridaespp.,カ レイ科Pleuronectidaespp

.,マ イ ワシSardinopsTnelaTWStictus,ハゼ科 Gobidaes

pp., ウ ル メ イ ワ シEtrumeus teres, フ サ

カ サ ゴ 科 Scorpaenidae spp.,ネズ ッポ科Carangidae s

pp., ウナ ギ 目Anguilliformes spp.が上位10種 を占め た (Table 1)。 主要稚仔魚の出現期 は,次の7つの型 に分 類 された (Tablel)0 (1)春期 出現型 :この型 の魚 種 は春期 Table1 Numberofindividualsandtotallengthsoffishlarvaecollectedwithalarvanetinthesouthwes

tern JapanSeain

1987

Species Mar.Apr.May Jun.Jul.Aug.Sep.Oct.Nov.Dec.TotalOccurrenceseasonTL (mm) EngT・aulisJaPOn

icus MurolicusTnuelleT・

i L l Labridaespp. 0 pnleu.r.onectidaqspp・ 「 亨一. Zi二二 14 4 耳15 SardiTWPSTnelanostictus;帆 _a_ 叩jaA Gobidae spp. Etrumeuste T・eS Scorpaenidae spp. Carangidae

spp. Anguilliformes spp. Synodontidae spp. ChaTnPSOdonsny deri Apogonidae sp. Monacanthidae

spp. Cynoglossidae

spp. Myctophidae

spp. Paralichthydae spp. Pomacentridae sp. EopsettagngoT 7eWi Tanahiushitah arai Triglidae spp. Tetraodontidae sp. Scombridae spp. Sparidae spp. Platycephalidae spp. Ot hers T otal Numberofspecies 0 0 0 1 C 2I O 甘 .5_I._ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0㌻ 0 0 rL-i--l-=---I 2 1 1r 甘 `9. ,.Jh Ml墨 o O 0 O 0 O 0 0 0 8 7 33 59 10+ 9+ 49 525 310 770 154 61 40 23 16 162 160 92 2 26 81 24 4 1 22 31 12 I18森々 7 1 81.叫 o●… `甘 -O‥『 一一0'-0oq'-"l、■`Lt0 3 3 10 55 13 ㌔:頂 6 -2亀2量-PJIB 0 01932Sprlng-Wi nter 570Sprlng-Wi nter 140Sprlng-Wi nter 119Sprlng-Wi nter 96Sprlng 叫や・一・一 L・b一I11TTr-t.^桃・-1H■1■■■叫ヾ■Tl 一一・■一I. 11出 1 6 13 18 19 16 2 0 75Sprlng-au tumn 5 22 37 5 7 4 1-一日--1II-■7TT--9 lrl 0 0 Oi I -1 L、 孔 山 8 0 0 0 0 」 2 1 仙⋮S き 虹12FI‖0 3 1 2 ■lt-t一・■■■、1 1 3 18 酬 14J l l 12 13 10 7 6 2 1 6 11 0 0 0 r. 棚h1 18 1 4 6977 8 ーlH j o rG S.'& .io o r ・J lo 65Sprlng-Summ er 64Sprlng-Winter 63Sprlng-Win ter 31Summer-aut umn 30S

ummer-autumn 22Summer -winter 20Summer-autum n 3 2 07V.I0 " ll:i . 5 2 2 3「 0 0 0 1 4 5 3 4 0㌔._., .冊..I 0, 0 0 .i_IL' 0H I2_._:: .二3h 1 0 0 0 0 Ill2-1 0 0 0 0 0 0 -▲'-叫 曹 2璽 0 0 7≡ 0 0 2重 0 0 ●十・ -2r-lJ1q---0 OL lj O」 .SI臣 24 188 216 133 70 33 1'00二 二00 1153 五 12 0 0 12 0 0 10 0 0 9 0 0 8 0 0 7 0 0 7 0 0 7 0 0 5 oLIi3 5 15 5 699 239 872 727 1203 487 256 118 42 4036 15+ 24+ 25+ 26+ 20+ 21+ 8+ 10+ SummeSu r mmer-autumn Summer-wint er Sprlng -autumn Summer-aut umn Sprlng-Summer Spring-Su mmer Spring-Summer Summer S ummer Summer-autum n Summer-winter 1. 6 -ll.0 1. 6- 5.6 1. 8-5.6 2. 0- 4.2 2. 0- 6.6 2. 2- 5.0 3. 3-7.6 1.6- 6.6 1.3- 4.0 4.0-9.6 2.6- 8.5 3.3-6.6 2. 3-5.1 2.3- 3.9 2.0-6.6 2.6-3 .7 2.5- 4.5

(3)

(3- 5月) にのみ出現 した。 この型 に属す るのはマ

イワシ1種 のみで あった。(2)春 ∼夏期 出現型 :こ の型の魚種 は春 ∼夏期 (3- 8月) に出現 し,出現盛 期 は5- 7月であった。 この型 に属す るのはウル メイ

ワシ, ムシガ レイ

Eo

ps

e

t

t

agr

i

go

T

j

e

wi

,ヤナギムシ ガ レイ

Tanahi

u

shi

t

ah

arai, ホ ウボ ウ科Triglidae

spp.で あった。(3)春 ∼秋期 出現型 :この型 の魚種 は春 ∼秋期 (5-11月) に出現 し,出現盛期 は7-10 月で あった。この型 に属 す るの はハ ゼ科 とヒラメ科 ー3

●●

0姦 訂

●●●.●● .

⑳○

I

.

.

●●

I cw ◎

冨⑬

l l l l f Sard/'nopsme/anost/'ct us l二啓 三 ll ● ● ●●●

l

J 。

.

● ●●●●● C W l l ●

● O

T

'

, l l Synodonti dae spp.

ll

3

0

薗守

3

● ●

l ●l

l

●●● ● ●¢ ●

●●

●● ●● C W f l ● ● ●● .. .,I. l l J Paralichthydae spp. I 30義 軍8品 ⑳ 一 ◎ -㊨ ㊨

W

W

l

Engrt l l

l

au//'sJaPOn

/

'

c

u

s

l3

0壷

打 .

'

.-

● ◆ ● ● ●●● ● ●○●● ● ● ●● WW ....I I 13t0 l 1f3 I 1 fapsettagr/'gorjewj '3

訂 ●

● ●●● ●㊨ . ㊨l●●●●l ●● CW

J

f I ⑳○ ◎ . .@l@ @

P

t

l

ftrLmeuStereS l"@ :一: ' ' '●l l l ●

●●● ◆ ● ●●● ● ● ●㊨

.

⑳●○●.●.

C

W

.. ..,.

l

Apogonit lda l l e sp.

ll

:

l

l

●●●

●●

●●

●●

CW l t

●◆

●●

●●

.

.

...

P

. l l l Pomac entridae sp. l l 30@ :: l㊨ .一.l ● ● ● ●● ● ◎● ●● WW

l Labril '.. a .dael ・t&◎.@l spp. l30

l守8 I l l ● ● ●

● ●

. ● ● ◆

●◆

●●● ● WW

一 Triglidae spp.13l0 l●+'..131l,..l Paralichthydae

spp.であった。(4)春∼冬期出現型 : この型の魚種 は春∼冬期 (3-12月)の長期間にわたっ て出現 し,出現盛期 は6-9月であった。この型 に属 す るのはカタクチイワシ,キュウ リエ ソ,ベ ラ科,カ レイ科, フサカサゴ科,ネズ ッポ科であった。 (

5)

夏期出現型 :この型の魚種 は夏期出 現 し た。 こ の 型 に 属 す る (6- 8月) にのみ の は カ ワ ハ ギ 科 Monacanthidaespp.,フグ科Tet

radontidaesp.,サ バ科Scombridaespp.で あった。 (6)夏 ∼秋期 出現 l l 30

亨8 t l l ● ● ● ● ●●●● ●

●●

●●●

C

W

l l .I.㊨◎t○.㊨..

@

t

Scorpaenidae s pp. t30薗l亨呂 l l l ◆ ● ● ●

●●●●●● . ●●

C W l l l . .l.,

(

.

l Monacant hidae spp. l l 30惨 亨

8l

●●

◆ ●

● ●

l

l

●●● ●●● ● ¢ ● ●●●●● ● ● ●+ *。 l l @.'r ' l l l Tanak

/

'

u

s A/'tahara/' l30

t亨8 l l t ㊨●● . ㊨㊨●● ㊨●●.●● l州 l l ● . ◎ @ @ @ @@- @l㊨@ @l PJeuronec tidae spp. l l o

亨8 I

.

● ●

● ● ●I●●●●● T● 令

WW . ● ● . ●●●●■ ' 1 30 l ll31 l Sparidae spp. J30

I〒呂 ●l● ●● ㊨l●.●◆●l

●●

㊨. ◎○.

.

㊨ .

C

W

t

Caranl l l

@

@

l gidae spp. l30

l

8

l● ●●t◆●●● l ● ● ●ら ● ◆ ● ●

◆●

● ●●● CW J l ● '@...ち I l l Cynogl ossidae spp.

l

3

0

薗 亨l3 l l l ● ◆ ● ● ● ● ● ● ●●● ◆ ◆ ● ● ●○

●●

● ●●● CW l ー ●@. ● ● ..I,. I l l Tetradontidae sp. ー 1 30

守8 f l l ● ● ● ● ● ● ●◆

●●

●㊨㊨● WW l l ・.㊨ ・◎ ⑳ b:l ● 0t ,1.冒l Gobi dae spp. -3 0壷 打 / . ' ● ●

●●

●●

●●●. ●

○ .. .. WW ' ...pf. . 1Plat5yo l 1cephalida5es1 lpp.l二啓l子 l l l ● ◆ ● ● ● ● ●●●●

●●●㊨ . ∴ :: CW

lAnguH Hforl lmes s@@ .II,.I pp. l‥昏li l l l ● ● ● ● ●●●●● ● ●● ● ●● ● ●● ● CW I Myctophit ◎Idae spp.●....●l○●, p.●l lo l 惨 亨8 l● l l ● ● ● ● ●. ●●○●●●● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● CW l l ● .- . ..I. , l l Scombridae spp. t÷啓l子 L● ●I●L ● ● ●● ● ● ●● ● ●¢●● ● ●●●●● ● ●. .&●●▼●● ● l鷲■濠仇叩JOlS

3-@

Od.

lo●〝s●nlyd.●

I

㊨芸○e●●r/l'..●● W ...@,. ■ 1Muro3/o t 1/'cusmile/5/1er/II

(4)

型 :この型 の魚種 は夏 ∼秋期 (6-11月) に出現 し,

出現盛期 は7-10月で あった。この型 に属す るのは,

ウナギ 目,エ ソ科Synodontidaespp.,テ ンジクダイ

科 Apogonidae sp., ウ シ ノ シ タ科 Cynoglossidae

spp., ス ズ メ ダ イ 科 Pomacentridae sp., タ イ 科

Sparidaespp.で あった。(7)夏 ∼冬期 出現型 :この

型の魚種 は夏∼冬期 (6-12月) に出現 し,出現盛期

は9-10月で あ った。この型 に属 す るの は ワニ ギ ス

Champsodonsnyderi,ハ ダカイワシ科Myctophidae

spp.,コチ科Platycephalidaespp.で あった。 出現 した稚仔 魚 の全長 は (Tablel), カ タクチ イ ワシとコチ科 を除 き10mm以下で あった。カタクチ イワ シで は最大 で11.0mm, コチ科 で は最大 で18.5mmの個体 が出現 した。 主要稚仔魚の分布域 主要稚仔魚 はカタクチイワシとキュウ リエ ソを除 き, 北緯35度以南 の山口県 日本海沿岸域 を中心 と して分布 した (Fig.2)0 主 要稚仔 魚 の分布 は以下 の とお り,沿 岸域 分布 型 (CW),沿岸∼沖合域分布 型 (WW),沖合域 分布型 (OW)の3つ に分類 され た (Fig.2)。 (1)沿 岸域 分布型 :この型 の魚種 は北緯35度以南 の山口県 日本海 沿岸域 にのみ分布 した。この型 に属す るのはマイワシ, ウル メイワシ,フサカサゴ科,ネズ ッポ科 ,ウナギ 目, エ ソ科,テ ンジクダイ科 ,カワハ ギ科,ウシノシタ科 , ハ ダカイワシ科 , ヒラメ科 ,スズメダイ科 ,ヤナギム シガ レイ, フグ科 ,サバ科 で あった。(2)沿岸 ∼沖 合域分布型 :この型の魚種 は山口県 日本海沿岸域 か ら 沖合域 にかけて分布 した。分布 の 中心 はカタクチ イワ シを除 き沿岸域 で あった。カ タクチイワシは沿岸域 か ら沖合域 までほぼ偏 りな く分布 していた。この型 に属 す るの は,カタクチ イワシ,ベ ラ科 , カ レイ科 ,ハ ゼ 料 , ワニギス, ムシガ レイ,ホウボウ科 , タイ科 , コ チ科 で あった。 (3)沖合域分布型 :この型 の魚種 は 北緯35度以北の沖合域のみ に分布 した。この型 に属す るの はキュウ リエ ソだけで あった。 主要稚仔魚の分布域 の水温 お よび塩分 主要稚仔魚の出現型 は,分布域 の水温 によ り次 の と お り高温域出現型 (HT),低温 ∼高温域出現型 (WT), 低温域 出現型 (LT)の3つ に分類 され た (Fig.3)。 (1)高温域 出現型 :この型の魚種 は水温18-25℃の 高温域 に出現 した。この型 に属す るのは,ネズ ッポ科 ,

ー6

4-FE . =T . wT 叩 wT .wT 叫 =T -那 . HT _ wT . =T HT IHT 叫 叩 wT . wT .wT IT wT 叫 wT . 那 Platycephalidaespp. Sparidaespp. Scombridaespp. Tetraodontidaesp. Triglidaespp. TanakILuskitaharai EopsettagngorJeWI Pomacentridaesp.

Paralichthydaespp. Myctophidaespp. Cynoglossidaespp. Monacanthidaespp. Apogonidaesp. Champsodonsnyderi Synodontidaespp. Anguil肝ormesspp.

Carangidaespp. Sco叩aenidaespp.

Etrumeusteres Gobidaespp. Sardinopsmelanostictus

Pteuronectjdaespp. Labridaespp. Murolicusmuelleri EngrqVu:SJaPOnrCLLSL型_

10 12 14 16 18 20 22 24 26 Watertemperature(℃ )

Fig.3 Rangeofwatertemperatureat50m deep

whereeach main larva occurred.HT:species occurredat18-25℃,LT:speciesoccurredat<18 ℃,WT:speciesoccurredat12-25℃. ウナギ 目,エ ソ科 , ワニギス,テ ンジクダイ科 , ウシ ノシタ科 ,ハ ダカイワシ科 ,スズメダイ科 , フグ科 , タイ科 , コチ科 で あった。(2)低温域 出現型 :この 型の魚種 は水温18℃未満 の低温域 に出現 した。この型 に属 す るの はマ イワシのみで あった。(3)低温 ∼高 温域 出現型 :この型 の魚種 は水温12-25℃の広範囲 に 出現 した。この型 に属す るのは,カタクチイワシ,キュ ウ リエ ソ,ベ ラ科 ,カ レイ

科,

ハ ゼ科 ,ウル メイワシ, フサカサ ゴ科 ,カワハ ギ科 , ヒラメ科 ,ムシガ レイ, ヤナギムシガ レイ,ホウボウ

科,

サバ科 で あった。 出現域 の塩分 に注 目す ると,出現型 は高塩分域 出現 型 (HS)お よび低 塩 分 ∼高塩 分 出現型 (WS)の2 つ に分類 され た (Fig.4)。 (1)高塩分域 出現型 :こ の型 の魚種 は主 と して塩分34.0以上 の高塩分域 に出現 した。この型 に属するのは,マイワシ,ウル メイワシ, カワハ ギ科 ,ムシガ レイ,ヤナギムシガ レイ,ホウボ ウ科 , フグ科 で あった。(2)低塩分 ∼高塩分域 出現 型 :この型 の魚種 は塩分32.8-34.8の広範 囲 に出現 し た。この型 に属す るの はカ タクチ イワシ,キュウ リエ ソ,ベ ラ科,カレイ科,ハゼ科,フサカサゴ科,ネズ ッ ポ科 ,ウナギ 目,エ ソ科 ,ワニギス,テ ンジクダイ科 , ウシノシタ科 ,ハ ダカイワシ科 , ヒラメ科 ,スズメダ イ科 ,サバ科 , タイ科 , コチ科 で あった。

(5)

PlatycephaJidaespp.

Sparidaespp.

Scombridaespp.

Tetraodontidaesp.

Triglidaespp. ws ws ws 一=S =S

TanakiuskitaharaiHS

EopsettagrigodewiHS

Pomacentridaesp.WS paralichthydaespp.WS

Myctophidaespp.WS WS

Cynoglossidaespp. .

Monacanthidaespp.HS

Apogonidaesp,WS

Champsodmsnydeh Synodontidaespp.

Angu川ifon¶esspp. Carangidaespp.

Scorpaenidaespp. Etrumeusk亡ES Gobidaespp. Sardinopsmelanostictus S S S S S S s s W W W W 一W 一H W H

Pleuronectidaespp.WS Labridaespp.WS Murolicusmuelteri EngrauHsjaponicusWS - + 32.8 33.2 33.6 34.0 34.4 Sa=nity 34.8

Fig.4 Rangeofsalinityat50m deepwhereeach main larva occurred.HS:speciesoccurred at >34.0,WS:speciesoccurredat32.8-34.8.

日本海南西海域表層 における稚仔魚の出現状況 につ いて は, すで に河野2)が報告 してい る。本研 究 は河 野2)と同一年 に同一調査点で下層の稚仔魚の出現状況 を調べたので,両研究結果 を比較すれば,本海域 にお ける稚仔魚の分布 および出現の状況 がより明瞭 になる と考 えられ る。そこで,出現種 ,出現期,分布域 およ び全長 について,両研究結果 を比較 してみ る。 まず,出現種 についてみ ると,表層 に出現 した上位 10魚種 はカタクチ イワシ, ヒメジUpeneusbensasi, カ ワハ ギStephanolepiscirrhifer, ベ ラ科 , マ イ ワ シ, ア ミメハ ギRudariusercodes,ウル メイワシ, ホ ソアオ トビウオm rundichthysoxycephalus, ス ズ メダイChromisnotatusTWtatuS,ホ ソ トビウオ

Cypselurushiraiiで あった (河野2)のTablel)。カ

タクチイワシが最 も多 く出現 したこと,およびマイワ シ,ウル メイワシ,ベ ラ科が上位10魚種 に含 まれてい た ことは両研究で共通 しているが,その他の魚種 につ いては下層での出現個体数 は少 なかった (Tablel)0 特 にホソアオ トビウオやホソ トビウオなどのダツ目魚 類 は下層 にはまった く出現 しなかった (Tablel) こ とか ら,ダツ目稚仔魚は表層性の極 めて強い魚種 と考 えられ る。一方,下層 に出現 したが,海面付近 には出 -6 5-現 しなかった魚種 は,ワニギスとハ ダカイワシ科であ る (Tablel,河野2)のAppendix table)。これ らの

稚仔魚は他の魚種 に比べ表層性 が弱 い と考 えられ る。

次 に,稚仔魚の出現個体数が

6

月か ら顕著に増加 し,

8月に最高 を示 し,7-8月に種の多様度 が高 まった ことは表層 および下層 とも同 じであった (Tablel, 河野2)の Appendixtable)0

出現期 については,河野2)の調査では調査期間が5 -10月に限 られていたため,カタクチイワシは春 ∼秋 期 出現型 , ベ ラ科 は夏 ∼秋期 出現型 に分類 されてい た2)が,本研究 によ り両種 とも春 ∼冬期出現型 に分類 され ることが明 らかになった (Tablel)。 分布域 についてみ ると,ほ とんどの稚仔魚が山口県 日本海沿岸域 を中心 として分布 した ことは,表層およ び下層 とも同 じであった (河野2)のTable2,Fig.4)0 この ことは,表層か ら下層 に分布す る稚仔魚の多 くが この海域 を流れ る対馬暖流第1分枝4)の影響 を受 けて 分布す ることを示 してい る。 本研究では魚種 によって分布域の水温 および塩分範 囲が異 なる,すなわち適応水塊 が異 なることを明 らか に した (Figs.2, 3)。この よ うな魚種 による適応水 塊の相違が,対馬暖流域 とい う場 における各魚種の出 現期および分布域の相違 に反映 され ると考 えることが で きる。従 って, レジームシフ ト等 によって海洋の温 暖化が進めば,当然各魚種の出現期 および分布域 に も 影響 を及ぼす ことになるであろう。 本研究で採集 したカタクチイワシ稚仔魚の全長 と表 層 で採集 したそれ2)を比較 す ると,本研究 で は1. 6-11.0mで あった (Tablel) が,表層 では3.5-29.8mm (河野2)のAppendix table) と表層の方 がよ り大型の

ものが採集 された。他の魚種 について も,本研究では ほ とん ど全長10mm以下で あった (Tablel) が,表層 で は10mmを超 え る魚 種 も多 数 出 現 し (河 野2)の

Appendix table),総 じて本研究で採集 した方が小型 であった。この ような体長差 は,表層 と下層 とい う水 深の違 いによって生 じたのではな く,採集 ネ ッ トの相 違 によって生 じたと考 えられ る。す なわち,河野2)で は丸稚 ネ ッ トで採集 した もので あ り, これ は口径 1

.

3

m,側長4.5m,後部 1.5mの網 目0.33mmと本研究 で用 いた丸特B型 ネ ッ ト,口径45cm,側長80cm,網 目0.3 mmに比べ大型であることか ら,よ り大型の稚仔魚が採 集 されやすい ことによって両者の体長差 が生 じたと考 えられ る。

(6)

卵稚仔の採集 に携わった前山口県漁業調査船黒潮丸 の乗組員の皆様 および卵稚仔の選別 ・同定に協力 して いただいた臨時職員各位 に感謝す る。

1)伊藤健生 (1960):山口県外海 における浮遊稚仔 魚の分布並びに生態 について.山口県外海水産試 験場研究報告,3,1-14. 2)河野光久 (1997):日本海南西部表層域 における 稚仔魚の分布.山口県外海水産試験場研究報告, 26,59-63. 3)水戸 敏 (1967):プ ランク トン期 における仔稚 魚の生態.日本プランク トン研究連絡会報,(14), 33-49. 4)Katoh

0.

(1994):Structure of Tsushima Currentin theSouthwestern ofJapan Sea. JournalofOceanography,50,317-338.

参照

関連したドキュメント

のアジそして富山県のサワラに比較的高い濃度の DP が残留していた。大型肉食魚であり河口や湾岸域に 生息するスズキは従来の

前年度または前年同期の為替レートを適用した場合の売上高の状況は、当年度または当四半期の現地通貨建て月別売上高に対し前年度または前年同期の月次平均レートを適用して算出してい

シートの入力方法について シート内の【入力例】に基づいて以下の項目について、入力してください。 ・住宅の名称 ・住宅の所在地

ある周波数帯域を時間軸方向で複数に分割し,各時分割された周波数帯域をタイムスロット

賞与は、一般に夏期一時金、年末一時金と言うように毎月

等に出資を行っているか? ・株式の保有については、公開株式については5%以上、未公開株

第一の場合については︑同院はいわゆる留保付き合憲の手法を使い︑適用領域を限定した︒それに従うと︑将来に

「沿岸域の総合的管理」の進め方については、様々な考え方がありますが、海洋政策研究