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チタン鋳造冠の臨床的必要性と保険収載

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Academic year: 2021

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はじめに 日本における歯科医療で,健康保険適用の金属材料と して金銀パラジウム合金が広く用いられてきたが,2000 ∼2001 年にパラジウムの価格が白金を上回るほど高騰 し,代替材料の必要性が高まった.そこで,日本歯科理

チタン鋳造冠の臨床的必要性と保険収載

竹 内 義 真

1

  米 山 隆 之

2

小 泉 寛 恭

2

  河 合 達 志

3

Clinical necessity of cast titanium fixed prostheses

in Japanese health insurance system

Yoshimasa Takeuchi1, Takayuki Yoneyama2,

Hiroyasu Koizumi2 and Tatsushi Kawai3

Keywords:Titanium, Dental casting, Fixed prostheses, Health insurance

The application of composite resin crowns by CAD/CAM has been expanded to molar restorations. Howev-er, problems of crown detachment and fracture remain, especially in the second molars with less height for met-al-allergic patients. Since titanium and titanium alloy show high mechanical strength, corrosion resistance, and biocompatibility, a group in the Japanese Society for Dental Materials and Devices investigated titanium and tita-nium alloy cast crowns as alternative prosthodontic devices in such cases. As the result of a proposal made with the Japan Prosthodontic Society, the grade 2 titanium cast crown has been listed in the Japanese health insur-ance system since June 2020. Because of the necessity of special casting machines and investment materials, it was approved as a new technology. Since the price of Ag-Pd-Au dental casting alloy keeps increasing, titanium and titanium alloys are also considered promising candidates as substitutive materials.

キーワード:チタン,歯科鋳造,固定性補綴装置,健康保険 CAD/CAMによる間接修復用コンポジットレジン冠の適応が大臼歯まで拡大されているが,特に歯科用金 属アレルギー患者における第二大臼歯への適応では歯冠高径が十分に得られない症例が多く,脱離,破損の懸 念がある.このような症例における代替技術として,日本歯科理工学会では,高い機械的性質と耐食性を有し, 生体安全性に優れたチタンおよびチタン合金の鋳造法による歯冠修復物について検討し,日本補綴歯科学会と ともに医療技術評価提案書を申請した結果,大臼歯における純チタン第 2 種の全部鋳造冠が令和 2 年 6 月に保 険収載された.また,チタンの歯科鋳造には特殊な鋳造機や専用の埋没材を用いる必要があることから,新技 術として承認された.また,健康保険適用の金属材料として広く用いられてきた金銀パラジウム合金の価格は 高騰を続けており,その代替材料としても期待される. 日本歯科理工学会誌 Vol. 40 No. 1 41-45(2021) 1 日本大学歯学部総合歯科学分野(〒101-8310 東京都千代田区神田駿河台 1-8-13) 2 日本大学歯学部歯科理工学講座(〒101-8310 東京都千代田区神田駿河台 1-8-13) 3 愛知学院大学歯学部歯科理工学講座(〒464-8650 愛知県名古屋市千種区楠元町 1-100)

1 Department of Comprehensive Dentistry and Clinical Education, Nihon University School of Dentistry(1-8-13 Kanda-Surugadai, Chiyoda-ku,

Tokyo 101-8310)

2 Department of Dental Materials, Nihon University School of Dentistry(1-8-13 Kanda-Surugadai, Chiyoda-ku, Tokyo 101-8310)

3 Department of Dental Materials Science, School of Dentistry, Aichi-Gakuin University(1-100 Kusumoto-cho, Chikusa-ku, Nagoya, Aichi 464-8650) チタン全部鋳造冠の保険収載までの道のりと今後への期待

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工学会による調査が行われ,セラミックス,コンポジッ トレジン,チタンおよびチタン合金などについて詳細に 検討された.その結果,チタンおよびチタン合金は,十分 な機械的性質を示すとともに優れた生体安全性を有する ため有望な代替材料であると評価されたが,技術的およ び経済的な問題が残っていると報告された 1).また,そ の後の CAD/CAM 技術の進歩により,これらの候補の中 から CAD/CAM による間接修復用コンポジットレジン 冠(CAD/CAM 冠)が保険収載に至っているが,その機 械的性質のために適応が限られているのが現状である. 大臼歯のクラウンに使用することができる保険適用の 歯科用材料は,金銀パラジウム合金,銀合金の鋳造冠お よび CAD/CAM 冠である(平成 30 年度診療報酬改定で 歯科用鋳造用ニッケルクロム合金が 2 年経過措置後に廃 止されることが決定されている).このうち,CAD/CAM 冠は,1)左右上下顎第二大臼歯の 合支持の確立がさ れている症例における上下顎第一大臼歯,または 2)歯 科用金属アレルギー患者を対象にすべての大臼歯,に保 険適用とされている.そこで,問題となるのが CAD/ CAM冠の機械的強度と製作方法による支台歯の形態の 制限である.具体的には,臨床的歯冠長が短い症例や上 下顎の空 不足のために歯冠修復物の厚さが十分に確保 できない場合が多く,CAD/CAM 冠では脱離,破損し てしまうことが懸念される. このような状況を受け,日本歯科医学会連合から日本 歯科理工学会宛てに調査研究の依頼があった(平成 28 年度医療問題関連事業 チタンおよびチタン合金の固定 性補綴装置への応用).日本歯科理工学会では,この依 頼を受けて調査研究を実施し,日本補綴歯科学会ととも に医療技術評価提案書を申請した結果,令和 2 年 6 月に 保険収載されたので,その内容について紹介する.なお, 本調査研究の詳細な内容は Journal of Prosthodontic Researchに Review として報告されている 2) 医療技術評価提案 1.技術の概要 金属アレルギーを有する患者への大臼歯歯冠修復物に は CAD/CAM 冠が保険導入されているが,対象歯の歯 冠高径が低いことや 合圧の影響によって適用できない 症例がある.このような症例における代替技術として, 高い機械的性質と耐食性を有し,組織親和性,生体安全 性に優れたチタンおよびチタン合金の鋳造法による歯冠 修復物を提案した.提案の概念図を図 1 に示す. 2.保険収載が必要な理由 金属アレルギー患者への CAD/CAM 冠は,適応症と して「維持力に十分な歯冠高径があること」と「過度な ≪大臼歯部チタンおよびチタン合金による歯冠修復物≫ 支台歯に保持孔を付与した例 チタン用埋没材 チタン用鋳造機 チタン合金による歯冠修復物例 鋳造方式:遠心鋳造または加圧鋳造方式 溶解方式:アルゴン雰囲気中における直流アーク溶解 技術の概要 対象疾患名 現在当該疾患に対して行われている治療(コンポジットレジンによるCAD/CAM冠)との比較と有効性 金属アレルギーを有する患者への大臼歯歯冠修復物に、高い機械的性質と耐食性を特徴とし組織親和性、生体安全性を有するチタンおよびチタン合金を 用いて、鋳造法にて製作する。 C、Pul、Per、歯(の破)折、冠破損(破折)、冠脱離、冠不適合 → 過度な咬合圧が加わる場合にも適用できる。そのため、上下顎の空隙の確保等のための対合歯の削合や脱 離等による再製作および再装着の頻度が減少することにより患者の負担軽減につながる。 ① 製作方法が鋳造法である。 → 支台歯の形態への自由度が高くなり、十分な歯冠高径を得ることができない場合等は保持孔および保持溝の 付与を行い歯冠修復物の維持力の向上を図ることができる。このような複雑な形態はCAD/CAMシステムでは 製作が困難である。 ② 機械的性質が優れている。 鋳造システム *複雑な形態であるため、ワックスアップして 鋳造する方法が適している。 図 1 提案の概念図

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合圧が加わらないこと」が求められている.しかし, 第二大臼歯部では歯冠高径が十分に得られない症例が多 く,このような場合には脱離防止等を目的に支台歯に保 持孔(ホール)や保持溝(グルーブ)等を付与するのが 一般的である.しかし,このような形態は CAD/CAM システムでは適切な精度の補綴装置の製作が困難であ り,ロストワックス法による鋳造法が適していると考え られる.また,金属アレルギー患者へ有効な金属として, 優れた組織親和性,生体安定性を有するチタンおよびチ タン合金が挙げられる. 3.申請技術の内容 大臼歯部に維持力の十分な歯冠高径が確保できない場 合は,支台歯の 合面保持孔や保持溝等を付与する形態 にして,精密印象後,作業用模型上でワックスパターン 形成を行い,鋳造により歯冠修復物を製作しセメントに て装着する.実施頻度は金属アレルギー患者が対象であ るため少なく,治療期間(治療回数)は約 3 回が予想さ れ,金属修復であるため長期間の耐用年数(5∼10 年) が期待される技術である. 4.有効性・効率性 CAD/CAM冠と比較して製作方法が異なる鋳造法で あるため,支台歯の形態への適合性が高くなり,十分な 歯冠高径を得ることができない場合等は, 合面への保 持孔の設定,保持溝の付与を行うことにより歯冠修復物 の維持力の向上を図ることができる.また,大きな 合 圧が加わる場合にも,チタンの優れた機械的性質によっ て適用できる.そのため,上下顎の空 の確保等のため の対合歯の削合やクラウンの脱離,破損等による再装着 および再製作の頻度が減少することにより患者の負担軽 減につながる.さらに,チタンは金属アレルギーを有す る患者に対する有効性も有する.支台歯への適合精度の 観点については,現時点では,チタンおよびチタン合金 の CAD/CAM 加工は切削器具の消耗が大きく,十分な 精度を担保することは困難であり,ロストワックス法に よるチタンの鋳造が適当であると考えられる. 5.技術の成熟度 歯科医師にとっては既存のクラウンと同様であること からチェアーサイド側における形成等の技術は成熟され ているが,クラウン製作の技術的観点では専用の鋳造機 と埋没材を使用し,専門的な知識と技術が必要となる. 6.倫理性・社会的妥当性 インプラント体等(特定保険医療材料)と同種の材料 であり,外科用インプラント材料(クラスⅢ)であるた め安全性は十分に担保されている. 提案の根拠 1.生体安全性 チタンの表面に形成される酸化被膜(不動態皮膜)は 強固であり,容易に再生されるため,生体内のような腐 食性の環境下でも耐食性が保たれ,組織親和性,生体安 定性が高い.チタンに対するアレルギーについては,適 切な検知法は確立されていないものの臨床報告がほとん ど認められておらず,金属アレルギー患者の治療に有用 な金属材料であると考えられている.Ti-6Al-7Nb 合金の 耐食性については,長期間浸漬試験およびアノード分極 試験によって評価した結果では,Ti-6Al-4V 合金よりも 優れており, チタンと同等であったと報告されている 3) 2.機械的性質 標準的な摩耗試験を実施した研究では,コバルトクロ ム合金が最も高い耐摩耗性を示し,チタン合金とチタン が次いで良好であり,貴金属合金が最も低かったと報告 されている 4).しかしながら,咀嚼を模擬した摩耗試験 装置で鋳造した金属製人工歯の耐摩耗性を評価した研究 では,タイプ 4 金合金が最も優れており,これと有意差 はないが Ti-6Al-7Nb 合金と Ti-6Al-4V 合金が次いでお り,チタンは金合金よりも有意に低かったと報告されて いる 5).また,咀嚼サイクル模擬摩耗試験によりチタン と Ti-6Al-7Nb 合金の鋳造試料を比較した研究報告でも, Ti-6Al-7Nb 合金の方が耐摩耗性に優れていたと報告さ れている 6).Ti-6Al-7Nb 合金の鋳造体の機械的性質に ついての報告では, 引張強さはチタンの約 2 倍, Ti-6Al-4V合金を数%下回る程度であり,伸びは Ti-6Al-4V 合 金より 40%程度大きく,十分な強さと延性を示した 3) 3.鋳造性 チタンは他の歯科鋳造用合金に比較して融点が高いた め,アーク溶解など高温の融解方式を採用する必要があ り,高温での活性が高く,酸素と反応しやすいため,融 解・鋳込みの雰囲気を不活性ガスにしなければならな い.また,高温で酸化されやすいチタンは,埋没材とし て従来から用いられているシリカなどの酸化物と反応し て,焼付き,表面荒れ,物性低下などが起こる.そこで, チタンを鋳造するための埋没材には,チタンの高融点で も分解せず,化学的に安定でチタンを酸化させず,鋳造 収縮を補償できる性質が必要である.鋳造機と埋没材の 組合せがチタンの鋳造性に与える影響については,結合 材にリン酸塩を使用していないマグネシア系の埋没材と 遠心式の鋳造機を使用した場合に良好な鋳造性が得られ ている 7).高速の遠心式鋳造機を用いたチタンの鋳造性 は加圧吸引式の鋳造機の場合よりも良好であり,従来の 鋳造方法による金合金の鋳造性に匹敵すると報告されて いる 8).チタンの鋳造に使用される鋳造機,埋没材および

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インゴットで現在市販されている製品例を表 1 に示す. 4.適合精度 チタン鋳造体の適合精度については,チタン用に開発 されたマグネシア系埋没材の焼成条件と熱膨張量,適合 精度との関連についての研究で,チタン用遠心鋳造機を 使用したクラウンモデルの適合精度は,焼成条件の調整 により 61 m m であったと報告されている 9).また,チタ ン用リン酸塩系埋没材を用いて 1 室加圧式鋳造機で鋳造 したクラウンモデルの適合精度については,1,200℃以 上で鋳型を焼成することにより適合精度が向上すると報 告されている 10) 5.臨床成績 チタンの歯科応用,特に歯科鋳造に関しては 1980 年 代から盛んに研究され,多くの研究成果により臨床的実 用化が既に達成されている.チタンの鋳造によって製作 された歯冠修復物について,111 個のクラウンについて 装着時の適合性を評価した結果,金銀パラジウム合金と の比較では,優れている 19%,同等 43%,劣っている 38%であり,ニッケルクロム合金との比較では,優れて いる 56%, 同等 33%, 劣っている 7%であった.装着時 の 合調整に問題があったものは 12%で他の合金の場 合と差がなかった.また,2 年後のリコールでは 62 個 のクラウンが調査され,変色と 耗がそれぞれ 1 症例 (2%)で認められ,プラークの付着程度は,金銀パラジ ウム合金やニッケルクロム合金と差がなかったと報告さ れている 11).167 個のチタンクラウンを 2 年間の追跡調 査 (CDA 評価を用いて) の結果は, すべてのクラウンに 脱離することなくマージン部の適合状態も経過良好であ り,大部分の評価が優良であったと報告されている 12) 6.経済性 チタンおよび金銀パラジウム合金の価格の推移を図 2 に示す.各年の薬事工業生産動態統計調査データより, チタンおよび金銀パラジウム合金の出荷金額と出荷量か ら両金属 1 g の出荷金額を算出した.金銀パラジウムの 単価は 10 年間で 2 倍以上に高騰しているが,チタンの 単価は低価格帯で安定している.金銀パラジウム合金の 価格は近年もさらに高騰しており,今回承認されたチタ ンが今後金銀パラジウム合金の代替となることも期待さ れる. 歯科金属アレルギー患者へのチタンの適用 近年,アレルギー患者が増加しており,歯科治療にお いても口腔内の金属補綴装置に含まれる金属元素をアレ ルゲンとした歯科金属アレルギーが増加している.歯科 金属アレルギーは局所性,全身性の接触皮膚炎で,パッ チテスト等の金属アレルギー検査で陽性反応を示した金 属と口腔内の金属が一致すると歯科金属アレルギーと診 断され,治療法としては口腔内のアレルギー被疑金属補 綴装置を除去し,アレルギーを起こさない補綴装置に置 換する.平成 18 年から平成 28 年の期間で 1,225 人の患 表 1 チタンの鋳造に使用される鋳造機,埋没材およびインゴット 製品名 メーカー 価格(円) 鋳造方式・規格等 鋳造機 シンビオンキャスト アイキャスト 3,350,000 アルゴンアーク 一室加圧鋳造方式 セレキャストスーパー R セレック 4,350,000 アルゴンアーク 水平遠心鋳造方式 チタンハイキャスター OHデンタルサービス 3,800,000 アルゴンアーク 縦型遠心鋳造方式 YSE-50T 吉田キャスト工業 ∼7,000,000 アルゴンアーク 真空遠心チタン鋳造方式 YSE-100T 吉田キャスト工業 ∼9,000,000 アルゴンアーク 真空遠心チタン鋳造方式 埋没材 T-インベスト ジーシー 36,750 2 kg×5 袋 T-インベスト C&B 粉 ジーシー 6,000 65 g×30 包 T-インベスト C&B 液 ジーシー 2,700 300 mL 松風スピードチタンインベストメント粉 松風 20,400 5 kg 松風スピードチタンインベストメント液 松風 2,800 500 mL シンビオン-TC ニッシン 29,500 200 g×25 袋 シンビオン-TM ニッシン 29,500 180 g×20 袋 インゴット T-アロイ S (純チタン 1 種) ジーシー 40,600 650 g(13 g インゴット) T-アロイ M (純チタン 2 種) ジーシー 43,800 650 g(13 g インゴット) T-アロイ H (純チタン 3 種) ジーシー 50,000 1 kg(30 g インゴット) T-アロイタフ (Ti-6Al-7Nb 合金) ジーシー 56,300 1 kg(30 g インゴット) チタン 100 (純チタン 2 種) 松風 15,000 500 g(30 g インゴット) 純チタン 2 種 アイキャスト 30,000 700 g(14 g インゴット) 6-7 チタン (Ti-6Al-7Nb 合金) アイキャスト 45,000 900 g(30 g インゴット)

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者を分析した結果,ニッケル,パラジウム,亜鉛などの 歯科用金属はパッチテストでの陽性率が高く,金属の除 去後に患者の半分が改善したことが報告されている 13) また,チタンアレルギーの患者も報告されてはいるが極 めて少数である 13)ことから,金属アレルギー患者の治 療に有用である. おわりに チタンは生体安全性が高く,機械的性質も良好である ことから,特に間接修復用コンポジットレジンによる CAD/CAM冠の適用が困難である大臼歯部における有 用性が高い.鋳造技術に関しては,適切な鋳造機と埋没 材を使用することによって金銀パラジウム合金と同等の 適合精度を確保でき,確実な装着材料も市販されている ことから,大臼歯部の金属冠を適応とする保険導入は十 分考慮に値すると考えられ,本学会より新規医療技術と して提案した.チタンの歯科鋳造においては,特殊な鋳 造機や専用の埋没材を用いる必要があり,従来の歯科鋳 造用合金の場合とは異なる鋳造システムで製作すること から,新技術 (C2) として承認された.また,チタンへ の前装技術も開発されてきており,前装冠を併用した臼 歯部ブリッジも十分に実用性が高いと考えられる. 文   献 1) 日本歯科理工学会歯科材料調査研究委員会.鋳造用金銀 パラジウム合金に関する歯科理工学的研究実態と,それ に代わりうる歯科材料の研究について(報告書)(その 1)歯科鋳造用金銀パラジウム合金に関する文献調査と 代替材料の検討.歯材器 2003;22:531-563.

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図 2 チタンおよび金銀パラジウム合金の価格の推移

参照

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