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2-1-5 土壌腐植酸の暗色成分の分離と性状解析(2-1 土壌有機・無機成分の構造・機能・ダイナミクス 2020年度岡山大会)

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Academic year: 2021

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土壌有機・無機成分の構造・機能・ダイナミクス

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土壌有機物の安定化における鉄・アルミニウムの役割と中比重ミクロ団粒化仮説:

有機物・鉱物相互作用の一般化に向けて

○和穎朗太1・梶浦雅子1・浅野眞希2 (1農研機構・農環研 2筑波大学・環境生命) 【背景】有機物(OM)の安定化における鉄・アルミニウム (Fe、Al)の重要性が、世界の幅広い土壌および海洋堆積 物を対象とした近年の研究から分かってきた。しかし、 関与するFe、Alの形態およびOM-Fe,Al相関が生じる仕 組みについて不明点が多く、通常使われる炭素動態モデ ルにFe,Alの寄与は反映されていない。【手法】「活性Fe,Al はOMと結合しているため、比重2�4g/cc以下で検出され る」と仮説をたて、Andisol、Spodosol、Ultisolを含む熱帯 ~亜寒帯気候下の5つの土壌目(自然土壌、畑地、水田土 壌を含む全23試料)を対象に、連続比重分画を行い、4~ 7つの画分を分離し、各画分中のC,Nおよび可溶性Fe,Al を定量した。後者は、ピロリン酸(p)、酸性シュウ酸(o)、 ジチオナイト(d)の逐次抽出により異なる形態の活性 Fe,Alを評価した。【結果】すべての土壌においてFe,Al濃 度は中比重画分(1�8-2�4g/cc)で最大となる山型を示し、 Fe,Alpのピーク比重はその他の形態のFe,Alのそれに比 べ一貫して0�3-0�4g/cc低かった。中比重画分はバルク土 壌中の活性Fe,AlおよびOMの56-70%を占め、その大部分 は微生物変性を受けた窒素に富む不定形のOMと鉱物か ら成るミクロ団粒として存在していた。Alp(Fep)と同 時に可溶化したOM濃度は高い相関を示し(多くの黒ボ クの場合Aloも)、その相関は各土壌の比重画分間におい ても検出された。【考察】これらの結果を整合的に説明す る土壌プロセスとしてOrgano-Metallic Glue仮説を提案 する。つまり、微生物変性を受けた有機物と鉱物風化か ら生じる活性Fe,Alが一定の存在比で結合した複合体が 「接着物質」となり、近隣の粒子(特に微細な粘土粒子)同 士を結合させることで物理的に安定なミクロ団粒が形成 されると考えられる。OMG仮説は、腐植化や鉱物表面へ の吸着といった既存のOM安定化メカニズムと異なり、 共沈殿やミクロ団粒化による水、酸素、体外酵素の拡散 抵抗の重要性を示唆する。

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土壌腐植酸の暗色成分の分離と性状解析

○青山正和 (弘前大農学生命)  土壌腐植酸の暗色物質の分離と性状解析のため、昨年 は、アミドカラムを用いた親水性相互作用クロマトグラ フィー(HILIC)を用いて、土壌腐植酸から暗色の程度が 高い成分を分離した結果を報告した。今回は、土壌腐植 酸から逆相クロマトグラフィー(RP-HPLC)によるさら なる暗色成分の分離を試みるとともに、暗色成分の由来 について検討した結果を報告する。 【方法】褐色低地土、黒ボク土から調製した腐植酸につい て、分取用アミドカラムを用いてHILICを行い、F1~3の 画分に分けた。各画分は酸性化して沈殿を回収した。暗 色化の程度の高いF3画分について、分取用ペンタフルオ ロフェニルカラムを用いたRP-HPLCによりf1~4の画分 に分け、各画分のA600/Cとlog(A400/A600)値の測定お よび拡散反射法によるIRスペクトル測定を行った。さら に、稲ワラ腐朽物およびススキ炭化物から抽出した腐植 酸について同様の測定を行った。 【結果】褐色低地土と黒ボク土の腐植酸は、それぞれB型 とA型に分類されたが、HILICで分離したF3画分はすべ てA型に分類された。F3画分をさらにRP-HPLCで分画す ると、f3画分はA型に、f4画分はP型に分類された。稲ワ ラ腐朽物腐植酸はRp型に分類され、HILICで分離したF3 画分はP型に属したが、F3画分の割合は低かった。スス キ炭化物腐植酸はA型に分類され、F3画分はA型に属し た。F3画分についてRP-HPLCを行うと、稲ワラ腐朽物腐 植酸とススキ炭化物腐植酸、いずれの場合も褐色低地土 と黒ボク土の腐植酸と比べて溶離パターンが異なり、f3 画分に相当するピークは小さかった。IRスペクトルを測 定すると、褐色低地土と黒ボク土の腐植酸のf4画分のス ペクトルはススキ炭化物腐植酸のf3およびf4画分のスペ クトルと類似しており、土壌腐植酸の暗色物質の一部が 炭化物由来である可能性を示唆した。

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土壌腐植酸の化学構造特性に基づいた類型化

○千葉大輔・鈴木武士・藤嶽暢英 (神大農) [背景] 腐植物質は土壌固有の暗褐色無定形の複雑な高分子の総称であ り、中でも腐植酸は土壌有機物の性質を最も反映する画分であ ると考えられている。しかしながら、腐植酸には多様な生成因 子が存在し、それに応じて多様な化学構造特性を持つ。HAの 機能や反応性を理解するためにはその化学構造特性を理解する ことが必須の課題である。そこで、本研究では13C NMR分析や HPSEC分析、元素分析によって得た腐植酸分析データをクラ スター分析および主成分分析を用いて解析することで土壌型と の腐植酸のキャラクタリゼーションすることを目的とした。 [試料と方法] 腐植物質は土壌試料からIHSS(International Humic Substances Society)法に準じて抽出・調製した。得られた腐植酸を13C NMR 分析ならびにHPSEC分析、元素分析に供した。分析には黒ボク 土を17試料、チェルノーゼムが17試料、褐色森林土が9試料、そ の他の土壌が9試料の合計52試料を用いた。得られた分析値を 用いて主成分分析とクラスター分析をおこなった。 [結果と考察] 13C NMRスペクトルで得られた官能基炭素割合3種類、HPSEC 分析で得られた数平均分子量と分散度並びに元素分析で得ら れた6つのパラメータを用いて主成分分析、クラスター分析を 行った。その結果芳香族官能基や酸性官能基に富み、分散度の 高い黒ボク土で構成されるクラスターグループ、分散度とカル ボキシル基が低く、O/Cに富むチェルノーゼムで主に構成され るグループ、さらに脂肪族官能基に富み、数平均分子量の高い 褐色森林土で構成されるクラスターグループの3つにグルーピ ングされた。今回の主成分分析、クラスター分析の結果から、 土壌型ごとに特徴的な傾向を見いだすことができたが、サイト によってはその傾向から大きく外れるものもあり、キャラクタ リゼーションを明確化するためには土壌型ごとの傾向の慎重な 検討および傾向から外れた土壌サイトの分析を行っていく必要 がある。

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参照

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