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環境に配慮したピーマン栽培農家の経営意識と地力維持―八重瀬町エコファーマーを事例に―: 沖縄地域学リポジトリ

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Title

環境に配慮したピーマン栽培農家の経営意識と地力維持

―八重瀬町エコファーマーを事例に―

Author(s)

小浦, 聡士; 菊地, 香

Citation

沖縄農業, 43(1): 51-65

Issue Date

2009-08

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/4763

Rights

沖縄農業研究会

(2)

-八重瀬町エコファーマーを事例

に-小 浦 聡 士 ・菊 地 香 (琉球大学農学部)

SatoshiKOURA andKohKIKUCHI:

Managementawarenessandmaintenanceofsoilfertilityoffarmerwhoisgrowinggreen pepperconsideringenvironment"AsanexampleortheecofarmerinYaesetown".

要 旨 沖縄県において環境に負荷 をかけない農業は, 病害虫防除の関係でかな り難 しい.農薬や化学 肥料の使用量を可能な限 り抑えた方法であるな らば,エコファーマー認定 となることができる. この方法は,農家 とすれば環境 に配慮 した農業 の入 口的な ものとなる. 本稿は,農産物 を生産す るにあた り農地 に農 薬や化学肥料の投下 を低減することで,付加価 値 による有利販売を目指 しているピーマン農家 の経営行動 を事例 として検討 した. 分析の結果,八重瀬町のエコファーマ-認定 された農家の経営方向 と地力維持 をまとめると 次の通 りである.①エコファーマ-認定以前は, 利益追求的な側面が多 く,環境保全的な要素を 考慮 していることがない.②エコファーマー認 定された後においても,環境保全的な意識をもっ ている経営形態は若年経営主のみであ り,利益 追求的な側面が強い.③エコファーマー認定は 自発的なものと受動的な ものがある. 自発的な エコファーマ-は若年経営主型に多 く,それ以 外は受動的にエコファーマ- として認定 された とみ られる.④エコファーマー認定によって, 農家間の技術の平準化のための情報交換が進展 している. キーワー ド :ピーマン,エコファーマー,環境 保全型農業,地力維持,堆肥 1.は じめに 沖縄県は長寿で知 られているが,そのもとと なる食生活 に欠かせない農産物は,沖縄県外か ら移入されるものが多い.沖縄県 における主要 野菜の多 くは, とくに夏秋季においては県産比 率が30%未満であ り,富が蓄積 される以前に, 外部 に流出 して しまい危機的な状態である. さ らに県民所得が低いことか ら夫婦共働 きをしな いと家計を維持できない.食生活は他の

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都道 府県 に比べると家庭での消費 というよ り,外部 に依存 した食生活 となっている.油で調理され た食品を口にすることが多 く,バ ランスの良い 食生活 となっていない.特に沖縄県のメタポ リッ クシン ドロームは深刻であ り,1999年か ら2004 年のわずか5カ年で大幅な増加 となっている. 新鮮な野菜 をよ り多 く食べるよう,食生活の改 善が急務である. これ には沖縄県の野菜や果実 の消費を向上させることである. さ らに県内で 生み出された富を県外産の農産物 を購入 して流 出させ るのではな く,農産物 を可能な限 り地産 地消す ることで,県内で富 を循環 させて増殖 さ せていくことが必要である.

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沖縄 農 業 第

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巻 第1

号 (

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また,消費者の身近で取 り組 まれている地産地 消は,それ に欠かせない農産物 を可能な限 り減 農薬,減化学肥料で栽培されたものが望ましい. 沖縄県で環境 に負荷 をかけない農業は,病害虫 防除の関係でかな り難 しいが,農薬や化学肥料 の使用量を可能な限 り抑えた方法であるな らば, エコファーマー認定ができる. この方法は,無 農薬で無化学肥料 となる有機栽培 とは異な り, 農家 とすれば環境 に配慮 した農業の入 口的なも のとなる. この部分か ら農家が参入 していき, 段階的に発展 していくことで底上げすることが 理想的である. しか し, この取 り組みは,個別 農家が単独で行 うべきでない.複数農家が面的 な取 り組みで行わなければ,病害虫を抑制する ことは困難 となる.組織的な対応 に関 してみる と,次の通 りである.沖縄県 における農業生産 は,組織化 された産地 を形成できず,個性豊か な生産者が農産物 を栽培 してきた. とくにマン ゴーな どは良い例である (菊地

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個が 強 くなればなるほど組織 を形成することができ ず,結果 として産地化 して生産団地 を形成す る ことはできない.そ して個が強いがゆえに場当 た り的な対応 とな り,その結果,農家は 自らの 生存領域 を明確 にできない.個別農家だけで生 産か ら販売まで担 うことは,強力な価格交渉力 を保持できず,市場で買いたたかれる.沖縄県 の生産振興 には,経営の核 となるものをもち, それをもって組織化す ることが不可欠なもので ある. 沖縄本島南部で

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系統販売 によって本 土市場 に出荷 している農作物は レタスがあげ ら れる. この レタスは冬春季の品薄 となる時期 を 利用 したものであ り,沖縄の気候 にあわせた良 い例である (菊地

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本稿は,農産物 を生産するにあた り農地 に農 薬や化学肥料の投下 を低減することで,付加価 値 による有利販売を目指 しているピーマン農家 の経営行動を明 らかにす る. このことで,農家 の環境意識 とその取 り組みを明 らかにし,環境 に負荷 をかけない農業のあ り方 について事例調 査 をもとに検討 したい.調査は

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月か ら

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月にかけて南部地域八重瀬町のピー マン農家に対 して

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戸を対象 とし,そのうちデー タ不備や調査 に協力を得 られなかった農家を除 き,分析の対象 となった農家は

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戸である.調 査内容は,経営に関する項 目として,経営耕地 面積,農業従事者,農業経営主年齢,後継者の 有無,資本装備,施設導入時期及び面積,収穫 量,出荷先,規格および等級別 の数量,生産 コ ス トである. また,調査 した個別農家の経営方 針 においてエコファーマー認定 に関 した意識 に 関 したアンケー トを実施 した. 2.農産物の生産動向 (1)夏秋季 における沖縄県産農産物 沖縄県 の気候は夏か ら秋 にかけては気温が高 く, また台風の襲来 によってパイプハ ウスな ど の施設倒壊の危険性 を常 にもっている. さらに 沖縄県の夏季は,繁茂する雑草の防除,病害虫 の防除に手間や コス トがかかることか ら,農家 が商品作物 としての野菜 を栽培す ることを敬遠 している.表 1にあげた指定野菜の夏秋季にお ける沖縄県産野菜の県産比率を見 る限 り

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を超 えることがない. とくに

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年 を除いて一 定量の輸入野菜が入っている.移入 と輸入の増 加 に伴 って,卸売市場の資料 によれば県産比率 が

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以下で安定 している. もはや夏秋季の野 菜は,沖縄県ではまかなわれていない. 夏秋季 における沖縄県の指定野菜は,移入 に 依存 してお り,移入だけでは不足 している部分 をまかなえない.不足分は輸入 に依存する状態 である.沖縄県民は,家庭消費か ら中食 ・外食 にいたるすべての食の素材 を県外や海外 に依存

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表1.沖縄 中央卸売市場 における県外産 と県内産の取扱量. (単位 :kg,%) 沖縄県総計 県内産 県外産 外 国産 県産比率 12,943.921 4.157,091 24,800,873 5.048,970 28,499,099 8.254,438 32,653,481 8.573,591 27,816.009 7.602,051 25,252.025 7.424,082 8,786,830 19,751,903 20,244,661 24,079,890 2.733,353 20,213,958 0 17,827,943 3.611,297 1 4 0 3 3 4 2 0 9 6 7 9 資料 :沖縄県 中央卸売市場 「市場年報」 して いる.沖縄県民は沖縄で就業 して所得 を得 るが,その所得 をもって して県外産 の食料 を購 入 している.貨幣が県 内で流通 して増殖す るの ではな く,貨幣 自体 はある程度県 内で流通す る ちのの,そ の多 くが県外 に出て い く構 図 となっ ている. この構 図がある限 り沖縄県 に富が蓄積 され る ことはな く,常 に漏れ 出てい くこととな る. (2) ピーマ ン農家 に対する調査方法及び農家 の経営概況 調査農家の経営概況は表2に示す通 りである. 経営耕地面積 は平均で70.9a (最大154a,最 小38a)である. ちなみ にピーマ ンを中心 に栽 による. 培 して いる施設面積 は,平均28.9a(最大106 a,最小8a)であ り,ピーマ ンは各経営で土 地集約的 に栽培 されている. また経営耕地 は借 地 に依存せず, 自作地 を中心 として生産 されて いる.一般 に野菜は露地で栽培が可能であ りな が ら,沖縄県では台風や害虫防除の関係で,露 地栽培 に適 さない.エ コファーマー を維持す る ためには農薬 の使用 を可能な限 り抑制す る こと である.農家は農薬 による除草や防除を可能な 限 り抑 えて いる.土壌 の消毒 につ いて も,農薬 によって行 うのではな く,熱 を利用 した消毒 を 行 う農家が約半数であった.なお,ピーマ ン以 外 の農産物 を栽培 している場合,それ らは露地 による栽培であ り,施設化 されて いない. 表2.調査農家の経営概況. (単位 歳,戸,人, a,%,令 , t,万円) 半珂 標 準 偏 差 最 大 値 最 小 値 労働 後継 者確保農 家経営 主年 齢 5607,5 l04l,627 7710.0 3008,0 農業従事者数 091 070 31.0 001 認 定農業者該 当戸数 6 051 0 0 土地 経営耕地 面積 709 3734 154.0 220 自作 地率 883 2431 100.0 260 資本 装備 施設 面積トラ クター 228923 2066861 130600.0 0080 土作 りに関した もの 10a当た りの堆肥投入 067 535 24.2 006 緑肥 実施 農家 戸数 6 051 10 0 肥料費 に 占め る堆肥率 897 2113 100.0 304 熱利 用 土壌 消毒実施農 豪戸数 0,5 0,44 1.0 0

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0 農薬 防除 に 除草実施 農家 戸数 1.0 0.00 関 した もの マル チ栽培 実施戸数 1.0 0.00 ピー マ ンに単収出荷量 19672 1301579 9103..06 42,.09 関 した もの A品率 596 1285 77.5 ll.0 資料 調査結果より作成. 注) :除草や マル チにつ いては全 ての農 家 が実施 してい る

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54 沖縄農業 第43巻 第1号 (2009) 経営主年齢は,平均で56.5歳 (最年長77.0歳, 最年少38.0歳)である.経営主年齢65歳以上は 7戸で あ り,調査農家 の25.9%は高齢者 とな っ ているが,農業 の担 い手は調査農家の75%未満 が65歳未満で,多 くが若い担い手 となっている. 農業就業者は単独農家 (1人)が8戸,経営主 夫婦でピーマ ンを栽培す る農家が14戸 である. そ して,経営主夫婦 に後継者 もしくは雇用労働 のある農家が5戸である.後継者 を確保 してい る農家および後継済みの農家は12戸 中で44.4% であ り,後継者 を確保できていない農家は15戸 である.調査農家 におけるピーマ ンのA品率は 59.6%であ り,7戸の調査農家が59%以下 となっ て い る. 出荷 量 は19.6t (最 大90.Ot, 最 小 4.Ot)であ り,単収 にす る と平均7.2t(最大 13.6t, 最少2.9t)とな る. 平均値 よ り低 い 単収 とな った農家 は12戸 で あ り, 中には4.Ot 未満 となった農家が6戸該 当 している. この こ とか ら農家 の栽培技術 に差があるもの とみ られ る.10a当た りの粗収益 をみ る と, 平均132.3 万 円 (最大253.6万 円,最小54.3万 円)である. 調査農家 はJA共販 を して いる ことか ら, 単価 設定はどの農家において も一律である. したがっ て,A品率を高めていくことが高収益 につなが る.そ して,高 いA品率 を確保 しなが ら収穫量 を安定的 に増加 させ る ことが経営の安定化 につ ながる. 3.生産農家の経営内容 (1)農家の経営形態 先 に示 した表2において,調査農家の経営概 況 を考察 した. こうした経営的な特徴 をもつ調 査農家の経営形態 を表3に示す指標で主成分分 析 を行 った.主成分分析 の結果は,表4に示す とお りである. 表 中よ り第1- 3主成分 までで累積寄与率が 0.61で あ る. 第 1主成分 は, ピー マ ン出荷 量 (0.82),施設面積 (0.82),堆肥投入量 (0.70) に主成分負荷量が

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以上であることか ら 「ピー マ ン生産」 に関 した主成分である.第

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主成分 表3.経 営区分の指標. 1 経営主年齢 2 農業従事数 3 農業後継者の有無 4 認定農業者の認定の有無 5 経営耕 地面積 6 トラクター保有の有無 7 施設 面積 8 肥料費に占める堆肥費 9 熱利用 土壌 消毒 10 ピーマン出荷量 11 堆肥投入量 資料 :調査結果より作成. 表4.主成分負荷量. 主成分負荷量 第1主成分 第2主成分 第3主成分 平均値 標 準偏差 経 営主年齢 -04617 -04032 05623 農業従事数 0.1201 -0.3426 0.7467 農業後継者の有無 03413 07405 00892 認定農業者の認定の有無 06540 -00244 -0.4505 経 営耕 地面積 トラクター保有の有無 施設 面積 肥料費に占める堆肥費 堆肥投入量 熱利 用 土壌 消毒 ピーマン出荷量 03931 03595 03160 03604 08152 -03597 -02044 -00663 07023 -04682 0.4068 0.7077 06328 00383 -0.0133 -0.0713 -0.0234 0.2572 08195 -03861 00992 6 1 0 0 0 2 8 9 1 0 9 5 7 2 2 8 2 1 1 8 6 0 4 3 3 3 6 3 0 4 6 4 5 6 7 2 7 6 4 5 1 0 0 0 6 6 0 0 1 0 5 3 2 2 2 ー 固有値 3.06 209 寄与率 0.28 019

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は,農業後継者の有無 (0.74),熱利用土壌消 毒 (0.71) に主成分負荷量が0.7以上であった ことか ら 「農業生産の継続および土地づ くり」 に関 した主成分である.第3主成分は農業従事 数

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に主成分負荷量が

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以上である こ とか ら 「調査農家の労働力」 に関 した主成分で ある. 第3主成分までの主成分得点値 を入力指標 と してクラスター分析 を行 った.図 1にそのクラ スターを, また図2に類型 ごとの主成分得点値 平均 を示 した.2つの図をもとに経営形態 を区 分すると以下の通 りである.なお, クラスター 分析 の結果, どのグループにも属 さない農家 1 戸があ り,個人を特定できて しまうことか らこ の農家を分析の対象か ら外 した. ①ピーマン栽培が経営の中心であ り,後継者 0 5 10 1 5 2 26185 2l1177697l 2159 21 21143204 20136 2138 2124 図1.事例農家の経営形態 とクラスター分析樹形図. 4 3 2 土づくりと継続性低

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1lピーマン栽培高

土づくりと継続性高 -4 -3 -2 ◆イ-1 -1

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2 3 4 -2 -3 -4 2∼ 4 ど-マン栽培高 32 保有労働 力少 ◆ア 11l一 保有労働 力多 -4 -3 -2 -1 --21 イ 1 2 3 3七4 図2.事例農家の経営形態 ごとの主成分得点値平均.

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56 沖縄 農 業 第43巻 第1早 (2009) を確保 していることか ら継続的な地力の低下 を 防 ぐために土づ くりが盛んである. しか し経営 を継承 したばか りであ り労働力の面では不足 し ている. このグループに該当す る農家は 「若年 経営主」 と区分できる.②ピーマ ンは経営の中 の1要素として高い割合をもっているに過ぎず, 後継者 を確保できていないことか ら地力低下 に 対 して関心が低い.そ して労働力は経営主夫婦 を基本 にしているが,従事 している者が不足 し ている. このグループに属する農家は 「後継者 不在多品 目型」 と区分できる.③経営のなかで 様々な ものが栽培されてお り,そのなかでピー マ ンも経営の一品 目となっている.後継者 を確 保できていることか ら経営の継続性のために地 力維持のための土づ くりをしている.そ して経 営主夫婦 に後継者が加わったグループである. これ に属す る農家は,「後継者確保多品 目型」 と区分できる. (2)産地の出荷および指導体制

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営農 指 導 員 へ の ヒア リング によれば , 1980年に野菜の栽培技術の改善 と部会員の近代 化 を図る ことを 目的 に

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お きなわ具志頭支 店野菜生産部会が設立 された.部会は 目的を達 成するために以下の事業を行 うこととしている. 「野菜 の生産部会 の規約」 による と,部会は 目 的を達成するために以下の事業 を行 うこととし ている.①野菜の生産 ・出荷計画,②品種の統 一 と作付出荷統制の実施,③ 自主検査の実施並 びに共 同荷造 りの実施,④栽培技術 の改良に関 する研究 と普及,⑤研究会,先進地 ・市場調査 の実施,⑥生産及び出荷資材の共 同購入 とりま とめ, ⑦そ の他, 目標達成 のための必要事項

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おきなわ具志頭支店野菜生産部会). 図3.JAおきなわ具志頭支店野菜生産部会組織図. 資料 :調査結 果 よ り作 成. 生産部会の組織は図3の通 りである.現在, 野菜生産部会は82名の生産者で構成されてお り, 会長 1名,副会長 1名,各専門部会会長,監事 3名をおいている.現在 ピーマ ン,イ ンゲ ン, ゴーヤー, レタスの専門部会 を設置 している. ピーマン専門部会に65名が所属 している事 とピー マンが野菜出荷額の 6割以上を占める事 もあ り, ピーマ ン専門部会会長,同副会長が,野菜生産 部会の代表 となっている.専門部会は旧具志頭 村の8地域の支部で構成 されてお り,各支部 に

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班長 をお いて いる.部会での決定事項等 の情報 伝達や,生産者サイ ドか らのフィー ドバ ックを 各班長が担 っている.部会 は販売委員 と栽培委 員 を設 けている.前者はピーマ ンの販売対策 と して,量販店 と意見交換 を した り直売所等で販 売促進キ ャンペー ンを闘いた りす るな ど, 「安 環 境 へ の 影 響 心 ・安全な具志頭 ピーマ ン」 の販売促進活動 を 展 開 している.後者 は現場 の病害虫発生状況 に 踏 まえた技術的指導や,新技術 の普及活動,現 地検討会 の実施等 の栽培技術 の普及活動 を展開 している. ここで環境保全型農業 につ いて整理す る (図 図4.環境保全型農業の種楓 資料 :沖縄県農林水産部資料をもとに作成.

4)

.環境保全型農業の取 り組みは,地域 によっ て多様である. ただ環境保全型農業 を広 く普及 させてい くためには多 くの農家が,生産性 を維 持 しなが ら地 力を高めてい く努 力を惜 しまない ことである.エ コファーマー制度 の魅力は,そ の取 り組みの容易さにある.エ コファーマー制 度 は農薬 ・化学肥料の使用低減割合が慣行農法 の2∼ 3割 であるため,有機JAS制度 に則 った 有機農業や,農薬 と化学肥料の使用低減割合 を 5割以下 にお さえた特別栽培農産物 に比べて生 産者 にとっては取 り組みやす い といえる. 1999年, 旧具志頭村新城地 区に農業生産体制 強化総合推進対策事業 によ り共 同選果場が設立 された.約12名のパー トの手選別 と専用 の機械 選別 によ り,最大で1日 7tを選別す る ことが で きる.生産者は収穫 したピーマ ンを生産者番 号 の記載 された専用 コンテナで搬入す る.搬入 されたピーマ ンは冷蔵室 に保管 され,翌 日に選 果 され る.選別 は表5及び表 6に基づいて行わ れ る. まず 階級 ごとに機械選別 され 等級は手 選別 によって行われる.選別 されたピーマ ンは, 生産者番号,等級,階級

,エ

ファ

ーマーマ

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58 沖縄 農 業 第43巻 第1号 (2009) ク等 のつ いた7kg段ボール に箱詰 め し市場 に びて いる. ちなみ に選別手数料 は1kg当 り15 出荷 される.生産者 にとっては,選別,洗浄, 円である. ロッ トが小さく個人で選別 している 箱詰め等の作業が省 くことができ,よ り栽培管 生産者は, 旧村大頓地区にある野菜出荷場に搬 理 に時間を費やす ことができる.2003年では5 人 している. 割程度だった共選率が2007年 には8割以上に伸 表5.ピーマ ンの品質基準 (等級). A ち 適 熟 で清浄 な もの 品質 ,形状 ,色 沢 良好 で,変形 が 軽微 な もの 品質,形状及 び色沢 良好 な もの 果 実が老化及 び病害 虫に よ り変色していない もの 果実 が老化及 び病 害 虫に よ り変色 淡緑色部分 は,果実表 面積2分 の していない もの

1

まで とす る グ リー ンが濃 く,淡緑色部分 は,病害 , 虫害及 び傷 が軽微 な もので 果実表面積3分 の 1まで A品に次 ぎ商 品価値 のあ るもの 資料 :

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お きなわ具志頭支店提供 資料 よ り作成 . 表6.ピーマ ンの品質基準 (階級) 資料 :表5に同 じ く3)農家の販売促進 ・経営方針 表 7に経営形態別 にみたエコファーマ-認定 取得時期 を示す.若い経営主ほど新 しい制度 を 取 り込 もうとする傾向があ り,次いで経営の継 続が不安定な後継者不在多品 目型 となる.栽培 される農産物の差別化 を図るためにエコファー マー認定取得の足並みがそ ろっている. また後 継者確保多品 目型 において も後継者不在多品 目 型 と同時期 に認定取得 となってお り,経営の 1 要素であるピーマンの認定 によって全体の底上 げ を検討 した結果 とみ られる. 認定取得の契機 と認定 を得た ことのメリッ ト を表8に示す.全体的にみると安心、・安全な農 産物供給 を可能 とす ることがエコファーマー認 表7.エコファーマー認定取得時期. (単位 :戸,%) 2004年 2005年 2007年 2008年 若年経営 主 芸警 37.53 25.02 25.02 12.15 後継者 不在 多品 目型 芸警 0.

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0 0.0 100.100 0

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00 後継者確保 多品 目型 芸警

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7 1 資料 :調査結果 よ り作成 .

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表 8.エコファーマー認定の契機およびメリット (単位 ・戸,%) 付加価値を高 める 有利販 売安全 .安心な農物供給産環境保全のため エ コ産地の形成 部会 で斡堤 JAか ら斡旋 普及セ ンターか ら斡旋 その他 全体 芸警 171.83 20.155 23.137 4.31 131.07 6.58 8.62 4.31 1.14 若 年経 営 主 芸警 13.03 17.44 30.74 8.27 13.03 17.44

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後継者不在多品 目型 芸警 17_59 25.07 21.64 3_61 14_43 3_16 7_12 7_12

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後継者確保多品 目型 芸警 21_14 15.38 15.38

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21_41 5_13 5_13 資料 :調査結果 よ り作成 . 定の契機 につながった とする意見が多 く,次 い で有利販売,付加価値 を高めるといった販売促 進のためにエコファーマー認定 した とす る回答 が多 い. また少数意見 としてJA営農指導員, 部会員,普及セ ンターか らの斡旋で認定 を得た 回答者がお り,先行的にエコファーマー認定に よって成功 している事例 をもとに加入 した とい う場合もある.環境保全のためにエコファーマー 認定 を得ようとした回答者は少な く,化学肥料 や農薬の施用 によ り環境 に負荷 を避けるための エコファーマー認定 ということではない. しか しなが ら,エコ産地の形成 として地域全体 とし ての環境保全を目指 しなが ら産地形成 をも目指 す方向にあるという回答者の意向がみ られる. 経営形態別 に特徴 をみると若年経営主 において 「安全 ・安心な農産物供給」 に対 して回答が集 中している.若年の経営主は消費者のニーズが 食品の安全性 を重視 していることを把握 して, いかに自らの農産物 を安全で安心できるものを 供給できるかを検討 している結果であろう.後 継者不在多品 目型では,「有利販売」 が多 く, ついで 「安全 ・安心な農産物供給」 となってい る.エコファーマー認定 によって有利な販売を することが可能 となる.認定は この部分を強調 して, 自らの栽培 した農産物 を有利 に販売 して いる.後継者が不在であることか ら,経営の継 続性は問題 とな らない.現在 の経営をいかに安 定化 させ,所得 を確保 してお くことに重点が置 かれている.後継者確保多品 目型は 「付加価値 を高める」 に回答が集 中している.いかに自ら 栽培 した農産物 を高 く販売できることを検討 し た結果, このような傾向がみ られている. また 「JAか ら斡旋」 に対 しても回答が集中している. ピーマンが経営を構成す る 1要素 としてあげ ら れていることで, さらに有利販売を目指す こと をJAか ら進め られた結果が こうした回答 の傾 向 とな った もの とみ られ る. また,JAとして はピーマ ンで環境保全的に産地形成す ることを 目指 して,付加価値 を高める農産物販売を検討 しているものとみ られる. エコファーマーは経営にとって どのようは影 響を与えたのかを表9に示す.農業収入それ 自 体増加 したか といえば,22戸の農家は,変化が み られないと考えている.経営形態別 にみて も 同様の傾向である. また農家間で 情報の交換が どのように変化 したのかをみると,慣行農法か ら農薬や化学肥料の施用 を抑制 しなければな ら ないことか ら,増加 した とする農家が21戸 と全 体の77.8%の農家は情報交換が増加 した と回答 している. このことは農家間で栽培方法 を中心 とした情報交換が進んでいるものとみ られる. 後継者不在多品 目型において情報交換 について 認定以前 と変化がみ られないと回答 している農 家が4戸 ある. しか し,概ね情報交換 について

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60 沖縄 農 業 第43巻 第1号 (2009) 表9.エコファーマー認定後の変化の評価. (単位 :点) 土づくりの強化 環境対策 自分の健康を意識 (安全性重視)販売促進 全体 平均値 80.6 81,0 75,0 84.7 標準偏差 22.29 16.40 24.02 16.01 若年経営主 平均値 81.3 82.8 78.1 79.7 標準偏差 17.68 14.85 20.86 22.10 後継者不在多品目型 平均値 77.5 80.0 75.0 86.3 標準偏差 24.86 20.58 20.41 12.43 後継者確保多品目型 平均値 81.3 82,8 78,1 89,1 資料 :調 査結 果 よ り作成 . 注):自己評価は以下の基準で行った. 「強く思 う:4点,まあまあ思 う:3点,あまり思わ ない:2点,全く思わない:1点」とし,それを100点満点に換算 しなお した. 表10.エコファーマー認定した後の変化. (単位 ・戸 ,%) 農業収入の変化 農家間の情報交換 増加 変化無 減少 増加 変化無 減少 全体 芸警 7.24 812.52 11.31 7721.8 18.55 3.17 若年経営主 芸警 12.15 765 12.15 87.75

0

0

12.51 後継者不在多品目型 芸 警 10.01 90.09 0

.

0

0

60.06 40.40 0.

0

0 後継者確保多品目型 芸警

0

.

0

0

75.06 25,02 87,57 12.51 0.

0

0 資料 :調 査結 果 よ り作成 . も経営形態別 にみて も同様 の傾 向である. エ コファーマー につ いて認定 を受 けた結果, そ の魅力や経営的な メ リッ トの評価 を表10に整 理 した.それ によれば先 に示 した表6と異な り 「有利販売」 を高 く評価 して いな い. そ のなか で 「有利販売」 に関 しては後継者不在多品 目型 と後継者確保多品 目型 にお いて評価が60点 を超 えるものの,それ ほど極端 に評価 していない. エ コファーマーは

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S有機 に比べて認定が受 け やす い ことは前述 の通 りである. この ことを回 答者 は どのよ うに評価 して いるのであろ うか. 「取組 の容 易 さ」 につ いてみ る と,若年経営主 では84.4点 となっているが,それ以外では80点 未満であ り極端 に高い評価 して いない.後継者 不在多品 目型 に至 っては65.0点であ り,高い評 価 に至 っていない. また 「金銭的な優遇措置」 については,全体では47.2点 と全 く評価 されて いない. これは どの経営形態 にお いて も50点以 下であ り, これ についての魅力や経営的な利点 は見 出されていない とい うことである. エ コファーマー として経営 を行 う上で問題 と なって いる ところを評価 して も らった (表11). この表 は点数が高いものほど経営上 に問題点 を もって いるものである.全体でみ ると収穫量 問 題が高 い ことか ら,収穫量 には変化がなか った ということである. また晶質 問題 につ いて も70 点台である ことか ら,エ コファーマー認定 の前 後で変化がなか った とい うことである.逆 に, 「利益問題」 に43.5点,「認定関連作業 の問題」 に44.4点 と低い評価であることか ら,エコファー マー認定 を受 けて も思 ったほ ど高 く販売す る こ とがで きない ことと,認定 に関連 した作業が煩

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表11.経営上の問題点. (単位 :点) 管理問題 収穫量問題 晶質問題 利益問題 認 定 関連作業の問題 全体 平均値 71,8 50,9 52.8 81,5 80,6 標 準偏 差 14.54 14,68 17.45 19.ll 20,02 若年経営主 平均値 64,1 46,9 53.1 78,1 68,8 標 準偏 差 16.95 8,84 16.02 20.86 17,68 後継者不在多品目型 平均値 76.3 47,5 52.5 82.5 82,5 標 準偏 差 9.22 7.91 21.89 20.58 20.58 後継者確保多品目型 平均値 75.0 62.5 56.3 81.3 90.6 資料 :調査結果 よ り作成. 雑になってお り,それが経営上の問題につながっ ている.経営形態別 にみる と若年経営主では収 穫量 に関 して変化がなかった と評価 し, さ らに 晶質 問題 につ いて も変化 をそれ ほど認めていな い.そ して農薬 の使用 回数が慣行農法 に比べ少 な くせざるを得ないが,60点台の評価である こ とで,若年 の経営主では管理作業が複雑化 した もの と認識 している者が少ない.後継者不在多 品 目型 は回答者 の全体 と同 じ傾 向 にあ るが, 「管理 問題」 と 「認定 関連作業 の問題」 に関 し て評価が低 い. この二つの項 目にお いて40点台 である ことは,管理作業が増加 し,エ コファー マー認定 を持続 させ るための作業報告な どの作 業が経営上の問題 に上がっている.つ ま り,後 継者がいない ことと農作業 に従事 している者が 高齢 の者であるがゆえに, これ らの作業が十分 に対応で きて いないということである.後継者 確保多品 目型は 「認定関連作業の問題」が34.4 点 と低 い評価である ことか ら,エ コファーマー 認定 を持続 させて い くことに対 して経営上の問 題である と認識 している.そ して, 「管理 問題」 に関 して も労働時間の増加や病虫害防除が増加 した ことによる煩わ しさが経営の問題 になって いる とみ られ る. さ らに 「収穫量問題」や 「品 質 問題」 について60点台であ り,概ね変化 はな いと評価 して いるものの,他 の経営形態 に比べ て評価が低 い. これはピーマ ン以外 の農作物 も 栽培 していることで,エコファーマー としてピー マ ンに特化できず,結果 として収穫量 と品質 の 低下は,若干なが ら発生 してそれが経営上の問 題 となって いるもの とみ られ る. 以上のよ うな特徴 を持つ事例農家であるが, 今後 のエ コファーー として経営継続 をどのよ うに考 えて いるのか を表12に整理 した.縮小す る農家はない. しか し拡大志 向にある農家 も少 ない.エ コファーマー として現状 を維持す る こ とが望 ま しく, これ以上の経営規模 の拡大や栽 培品 目の拡大 を望んでいる状態 にない. とくに 後継者不在多品 目型 にお いては労働力の継続性 に問題がある ことか ら該 当す る農家が ほぼすべ てが現状維持 に回答 して いる. 自由回答 には, 後継者がいない ことによ り労働力不足が問題 と なって いる ことをあげてお り,拡大す る ことは 困難であ り,む しろ現状 を維持す る こと自体が 困難 な状況 にある. また後継者確保多品 目型は これ以上多岐にわたる農作物 を栽培す ることは, 栽培 のライ ンを増加 させ る ことにつなが り,栽 培時期や労働力の競合な どの観点か ら推奨でき ない ことで現状維持 とい う選択 となっていると み られ る. 今後 の農薬 の使用 回数 についてみる と,全体 的 にみて増やす意 向にはな い (表13).減 らす

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62 沖縄 農 業 第43巻 第1号 (2009) 表12.エコファーマーとしての今後の経営意向. (単位 :戸,%) 拡大志向 現状維持 縮小 全体 芸警 18.55 812.25 0.

0

0 若年経営主 芸警 37.35 62.55

0

.

0

0

後継者不在多品目型 芸警 10.01 90.09 0

.

0

0 後継者確保多品目型 芸警 1 7

0

資料 :調査結果 よ り作成 . 表13.農薬の使用回数についての意向. (単位 :戸,%) 減 らす 無農薬- 5割以上減 3- 5割減 現状維持 増やす 全体 宗警 63.170 0

.

0

0

29.68 33.39 371.00 0

.

00 若年経営主 宗警 62.55

0

.

0

0

12.15 50.40 3T53 0.

0

0 後継者不在多品目型 芸警 60.06 0

.

0

0

30.03 30.03 40.40 0

.

0

0 後継者確保多品目型 芸警 5

0

4 1 3

0

資料 :調査結果 よ り作成 . ことが望 ま しいと考 えているよ うである.若年 経営主では3戸 の農家が現状の農薬使用回数を 維持 とい う回答 になっている. これ らの農家の 自由意見 をみ るとこれ以上の農薬使用 を減 らす と商品 としてのピーマ ンが収穫できない とい う 理 由があげ られて いる.それ以外は農薬の使用 回数 を減 らす方向をもって いる.減 らす方向に ある農家の 自由意見 は, コス ト低減 と害虫駆除 や除草作業回数 を減 らす ことで労働時間の短縮 が期待で きる と考 えて いる.後継者不在多品 目 型 の現状維持 とす る農家 の意向は,晶質 を重視 す るためには現状の農薬使用回数 を維持 しない ことには害虫被害 を受けて しまう可能性がある とい うことである.労働力が不足 している こと で,害虫駆 除や除草作業 の増加 は避 けたいとい う意向か ら現状維持 を回答 した もの とみ られる. 逆 に減 らす意 向にある農家は, ピーマ ン以外 に も栽培 して いる農作物がある ことか ら,ピーマ ンに特化 した作業体 系 をとる ことはで きない. したが って,散布 回数 を減 らす ことで労働時間 の短縮 を図って いる. また コス ト問題や散布 し て も害虫 に効 き 目がな くなっている ことで,無 駄な コス トを削減 したい とい う意 向をもってい る.そ して,農家 自らの健康 問題 もあ り,使用 回数 を減 らしたいという考 えをもって いる. 農薬の使用回数 については減 らす ことで環境 に負荷 を与えないよ うなピーマ ン栽培 を行お う として いる ことがわかった.農薬の使用 に対 し て どの程度 の使用回数 を低減 しよ うと考 えてい るのか を地域慣行 (52回) を基準 にその削減 の 割合 を整理 した.全体でみる と3∼ 5割減 と考 える農家が若干多 い. しか し,農薬 の使用 回数 を減 らす意 向にある17戸が該 当す る ことで,全 体的 に回答数が少ない ことか ら,参考程度 の内

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容 となっている.現状の5割以上の農薬使用回 数 の削減 を検討 している経営形態は,後継者確 保多品 目型 のみである.若年経営主 についてみ ると3∼ 5割減 という意向をもつ農家が 4戸 と 多 い.農薬 の使用 回数 に至 っては,削減す る こ とは容易でない ことがわか った. 農薬使用 のあ り方だけでな く化学肥料 の使用 のあ り方 もエ コファーマー認定 には重要な こと となって いる.化学肥料 の施肥 に対す る低減意 向を表14に示す.化学肥料 の過剰施肥 は土壌汚 染 のみな らず地下水 の汚染 につなが る.全体 の 意向 として農家は化学肥料 の使用 を,減 らす方 向で検討 して いる傾向が うかがえる. とくに若 年経営主でみる と減 らす方向で地 力維持 の観点 か ら遅効性 の堆肥 を増加 させ る ことによって減 化学肥料 の方向性 をもっているとみ られ る. ま た この傾向は後継者確保多品 目型 にお いて も同 様 の傾 向がみ られ る. しか し,後継者不在多品 目型は現状維持的な化学肥料 の施肥 となってい る.やは りピーマ ン栽培の継続性 に問題があ り, 次世代がピーマ ン栽培 をす る意向にないことで, 地 力維持 を今以上 にす る こともな く,現状の地 力を維持で きるだけの化学肥料 の施肥 となって いる. また,堆肥 を施す にも労働 力が不足 して いる ことも原 因 となって いる可能性がある. 表14.化学肥料の施肥量 (低減意向) (単位 :戸,%) 現状維持 増やす 減らす 無化学肥料- 5割以上の減 3-5割減 全体 孟警 55.156 3.17 25.97 25.97 40.l7l 3.71 若年経営主 芸警 75.06 0

.

0

0 37.53 37.53 12.51 12.51 後継者不在多品目型 芸警 30.03 0

.

0

0 20.20 10.01 70.70 0.

0

0 後継者確保多品目型 芸警 5

1

2 2 3

0

資料 :調査結果 よ り作成 . 化学肥料の施肥 を減 らしてい こうとす る意 向 をもつ ことが うかがえた.では実際の低減意 向 につ いて地域慣行 よ りどの程度低減 しよ うと考 えて いるのか をみてみ る.ただ し,化学肥料 の 施肥 を減 らす15戸 が対象 となってお り, 回答数 が少ない ことか ら, この結果 は参考程度的 にし か取 り扱 えない.無化学肥料へ転換 しよ うとす る農家は後継者確保多品 目型で 1戸 のみであっ た.それ以外は全体でみる と5割以上を減 らそ うとす る農家が7戸,3∼ 5割 の減 らそ うとす る農家が7戸 という構成であった.経営形態別 にみる と若年経営主 と後継者確保多品 目型では 全体 と同 じ傾向 とな って いる.後継者不在多品 目型は現状維持 を望む農家が多 い中,化学肥料 を減 らした い と考 える農家は

,5

割以上 を減 ら そ うとす る農家が3戸 中2戸 となって いた.化 学肥料 の施肥 を抑制 したいと考 えている農家の 中で,5割以上の削減 を考 えている農家は化学 肥料 に依存す るよ りも可能な限 り化学肥料 の施 肥 を抑 えて,堆肥 によって土壌の物理性 を高め る ことを考 えて いる.

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64 沖縄 農 業 第43巻 第1号 (2009) 4.おわ リに-ピーマンエ コファーマー認定の 今後の方向-事例 の結果か ら地力を高めて生産 力を上げ る 農業 を展 開す る ことで,農家は所得 の向上 を目 指 している.またエコファーマー となることは, 慣行農法よ り農薬や化学肥料 を低減がで き,土 壌への負荷 を下げ さ らに生産農家 の健康面 にも 配慮が可能となった.そして,先駆的なエコファー マ一 によって事例地 区の環境意識が高 まって, 消費者 にとって安心 して購入で きる農産物 を提 供で きる ことにもつながった.食 の安全性 と野 菜消費 を増加 させ る ことで県 民の体質改善が言 われているなか,県産品で安心安全な農産物 を 供給す る ことが可能 となった ことは大 きい.分 析結果か ら八重瀬町のエ コファーマー認定 され た農家の経営方向をまとめると次の通 りである. 第一 にエ コフ ァーマー認定以前は,「安全 ・安 心な農産物供給」 を目指す ということではな く, 利益追求的な側面が多 く,環境保全的な要素を 考慮 していることがない.第二 としてエコファー マー認定 された後 にお いて も,環境保全的な意 識 をもっている経営形態は若年経営主 のみであ り,他は安全性 を重視 して販売促進 させ る,利 益追求的な側面が強 い.エ コファーマー認定 を す る農家は,環境 に対 して高い意識 をもって営 農す るもの と考 え られが,む しろ価値 を付加す る ことによる有利販売 を 目指す ことが中心 とな り,全ての農家 において環境意識が高いわけで はない.第三 に,エ コファーマー認定は 自発的 なものと受動的なものがある.自発的なエコファー マーは若年経営主型 に多 く,それ以外は受動的 にエコファーマー として認定 された とみ られる. しか し, この 自発的なエ コファーマーの経営が 成功裏 に進展 した ことが,有利販売につなが り, 追随す る農家 を増や して産地化 を実現で きた点 が評価で きる.他 の環境保全 となる農業の認定 と異な り,エ コファーマー認定 の取 り組みは容 易さにメ リッ トがある.今後 はいか に産地 を安 定化 させ るか,組織文化 を形成 し共通 の 目標 を もってそれ を達成で きるよ う努力す る ことであ る.第 四にエ コファーマー認定 によって,農家 間の技術 の平準化 のための情報交換が進展 して いる. これ によ り産地 における栽培技術 の統一 が可能 とな り,地域ブ ラン ド化 を目指す方 向を とるもの とみ られ この認定 によって一層進展 したブ ラン ド構築 の可能性が出て きた.第五 に 経営 の継続性 についてみ ると後継者不在多品 目 型の存在が大 き く,現状のままでは先細 りの産 地 となっている.これには新たなエコファーマー 認定 され る農家 を参入 させて,生産組織 の拡大 が必要となっている.ピーマンにおけるエコファー マーの所得拡大 によって経営的な成功す る こと が,今後 の新規 のエコファーマー参入 のカギ を 握 って いる.現在 のエ コファーマーの取 り組み が,重要 となっている. 今後 は, いか にピーマ ンの販売促進 を図 り, 消費者が商品選択 の場 において八重瀬町のピー マ ンがエ コファーマ一 によって栽培 された, さ らに安心安全な ものであると認識 され る ことで ある. この ことを通 じて,消費者のピーマ ンを 購入す る際の想起順位 を高めさせ る販売促進が 必要である. この ことについては本稿 の 目的 と しなか った.稿 を改めて検討 を したい. 謝 辞 本稿 をと りまとめるにあた り,調査 に協 力 し て いただいた農家 の方 々に感謝 いた します. ま た, デ ー タ提供 をいただ いた

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お きなわ南部 営農セ ンターの担 当者 に感謝 申し上げ ます.な お,本稿は琉球大学平成20年度 中期計画達成重 点 プ ロジェク ト経費の研究成果 の一部である.

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引用文献 1)菊地香 2003.遠 隔産地 ・沖縄県 レタスの 市場参入 一先進事例 との比較 一.斉藤修 ・慶 野征 じ編.国際化 と青果物流通 システムの革 新.農林統計協会 :72-82. 2)菊地香 2007.果実 の流通 システム とマー ケテ イング -離 島における農業 の生産 ・流通 システムの構築 -.農業および園芸 82(1): 190-198. 3)菊地香 2009.沖縄県 におけるマ ンゴー農 家 の経営意識 に関す る研究 -アンケー ト結果 を中心 に-.農業および園芸 84 (3):341 -350.

表 1. 沖縄 中央卸売市場 における県外産 と県内産の取扱量. ( 単位 : kg ,%) 沖縄県総計 県内産 県外産 外 国産 県産比率 1 2, 9 43. 9 21 4
表 8 .エコファーマー認定の契機およびメリット ( 単位 ・戸 ,%) 付加価値 を高 める 有利販 売 安全 .安心な農物供給産 環境保全のため エ コ産地の形成 部会 で斡堤 JAか ら斡旋 普及セ ン ターか ら斡旋 その他 全体 芸 警 1 7 1

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