子どもたちのコミュニケーション実態調査 : 学校の中で話すということ
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(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第 6 5巻 第 2号 J o u r n a lo fHokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n( E d u c a t i o n ) Vo . l6 5,N O . 2. 平成 2 7年 2 月. 0 1 5 Fehruary,2. 子どもたちのコミュニケーション実態調査 学校の中で話すということ. 芝 木 邦 也 ・ 川 島 裕 子 ・ 中 西 紗 織 *. 小 谷 克 彦 ・ 芝 木 美 沙 子. 北海道教育大学旭川校 *北海道教育大学釧路校. Surveyo nt h eA c t u a lS i t u a t i o no fCommunicationamongC h i l d r e n T a l k i n ga tS c h o o l. ,KAWASHIMAYuko ,NAKANISHIS a o r i *,KOTANIK a t s u h i k o SHIBAKIKuniya. andSHIBAKIMisako AsahikawaC a r n p u s,HokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n ' K u s h i r oC a r n p u s,HokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n. キ. 概要 近年,学校内外における人間関係は,子どもたちにとってより重要な意味を持つようになり, 学習指導要領においても,「コミュニケーション能力」が,これから子どもたちが生きるため に必要な力として挙げられるようになった。このような現状において,子どもたちは,学校生 活の中で,自らのコミュニケーション活動について,どのような認識を持っているか。本研究 では,子どもたちのコミュニケーション活動,中でも「話すこと」に焦点をあて,意識調査を 行った。研究方法としては,質問紙調査を用いた。研究対象は,札幌・旭川.W J I I路の小学校 4 ・. 5 ・6年生と中学校 1 ・2 ・3年生である。調査結果をもとに,「学校の中で話すということ」 について,「話をするのに好きな対象と場J, i話をする頻度と発言しない理由」という視点か ら考察し,今後の課題に言及する。また最後に,教師に対するコミュニケーション教育への示 唆を示す。. 1.はじめに 「学校」という場は,人と人が出会い,関わり, つながり,ぶつかり,そして通り過ぎていく,杜. 会的,文化的,政治的な場である。複雑で,完結 しないやりとりの営みの中で,多様な人のそれぞ れの思い,感情,経験,記憶,未来像が交錯し, 自己や他者との関係性が構築されていく。中でも,. 235.
(3) 芝木邦也・川島裕子・中西紗織・小谷克彦・芝木美沙子 J の終意とともに,ポスト近代化 「大きな物語 l. 見られる。興味や関心,世代の違いを超えて. 社会に突入しつつある現在においては,子ども・. コミュニケーションをとることを苦手と感. 若者たちの時により辛烈な人間関係の実態が,明. じ,相互に理解する能力が低下しているとの. るみに出るようになっている 2。学校内外におけ. 指摘もある。また,コミュニケーションをとっ. る人間関係は,「学力」により児童・生徒が序列. ているつもりが,実際は相手の話を聞かずに. 化されていた学歴戦争全盛期に比べ,子ども・若. 自分の思いを一方的に伝えているにすぎない. 者たちにとってより重要な意味を持つようになっ. 場合,または同意や反対の意思を伝えるだけ. ており(本田, 2005,2 0 1 1 ),このような状況に. で対話になっていない場合が多いなどの指摘. 2 0 0 9 ) は,「コミュニケーション ついて,土井 (. p . 3 ) もある。 (. 偏重の時代」と呼ぴ,本田 ( 2 0 0 5 )は,「ハイパー・ メリトクラシーイ七」の時代だと言う 30. 以上から,コミュニケーション教育推進会議にお. 学習指導要領 4の中でも,「コミュニケーション. いては,「コミュニケーション能力」が,「多文化. 能力」が,これから子どもたちが生きるために必. 共生時代の 2 1世紀」という文脈で語られ,「いろ. 要な力として挙げられるようになった。コミュニ. いろな価値観や背景をもっ人々」との聞の「相互. ケーション教育推進会議による審議経過報告書. 理解 J,i共感 J,i人間関係の構築 J,その上で「対. 「子どもたちのコミュニケーション能力を育むた. 話」を通した「合意形成・課題解決」をする能力. めに ~í話し合う・創る・表現する」ワークショッ. として捉えられていることが分かる。また,子ど. フ。への取組 JJ ( 2 0 1 1年 8月2 9日)5の中で,子ども. もたちは,「いろいろな価値観や背景をもっ人々」. たちに必要な「コミュニケーション能力」につい. とのコミュニケーションが苦手であり,「相互理. ては,次のように述べられている。. 解」ではなく,一方的な伝達しか出来ていないこ とが問題とされ,注意が向けられている。では,. コミュニケーション能力を,いろいろな佃1 1 1 直. 果たしてこれらの認識は,子どもたちの実態とど. 観や背景をもっ人々による集団において,相. れほど整合性があるのだろうか。また,もしこれ. 互理解を深め,共感しながら,人間関係やチー. らの認識が,子どもたちの実態に即しているなら. ムワークを形成し,正解のない課題や経験し. ば,これらの状況は,何によって形成されている. たことのない問題について,対話をして情報. のだろうか。本研究では,子どもたちのコミュニ. を共有し,自ら深く考え,相互に考えを伝え,. ケーション活動,中でも「話すこと」に焦点をあ. 深め合いつつ,合意形成・課題解決する能力. て,学校生活の中で,子どもたちが,自らのコミュ. 1世紀においては, と捉え,多文化共生時代の 2. ニケーション j 古重力について,. このコミュニケーション能力を育むことが極. 持っているのかを問う意識調査を行った。. p . 5 ) めて重要である。 (. どのような言~~.哉を. なお,本研究は,教師に対するコミュニケーショ ン教育への示唆を得ることも 1つの目的としてい. また,コミュニケーション教育推進会議資料『教. る。文部科学省中央教育審議会答申等では,教員. 育ワーキンググループこれまでの議論の整理』 6、 で. の必要な資質・能力として「コミュニケーション. は,近年の子どもは良好な人間関係の形成やコ. 能力」が繰り返し述べられ 7,教師にも,コミュ. ミュニケーションに課題があるとし,次のように. ニケーション能力の習得に関する要請が強く向け. 述べられている。. られている。北海道教育大学では, 2011年度から. 2 0 1 3年度の 3年間,文部科学省特別経費「富良野. 2 3 6. 例えば,子どもたちは気の合う限られた集団. GROUPと連携した演劇的手法による教員養成課. の中でのみコミュニケーションをとる傾向が. 程の学生並びに現職教員のコミュニケーション能.
(4) 子どもたちのコミュニケーション実態調査. 力育成プログラム開発(以下,「本プロジ、エクト」. 国語科教育での指導のあり方について具体的な方. J 事業8を実施し,教師を目指す学生,ま という ). 策を示している。いずれの研究も,子どもたちの. た現職教員向けのコミュニケーション科目の授業. コミュニケーション意識の実態を知る上で貴重な. 実践を行った。教師に対するコミュニケーション. 示唆に溢れているが,本研究においては,国語科. 教育の授業実践をデザインする上でも,子どもた. 教育など特定の教科の枠組みに特化せず,学校生. ちの実態を把握することは重要であると考え,本. 活,特に授業におけるコミュニケーション活動全. 調査は,これら授業科目への示唆を得ることも目. 般を対象とし,子どもたちの実態を考察していく。. 的として行った。. 学校におけるコミュニケーション教育では,上 手に伝えるためのプレゼンテーション力や話す力 というように,「発信」に重点を置き,また,そ. I I . 学校におけるコミュニケーション. の際,効果 ( e f f e c t i v e n e s s )や適切性 ( a p p r o p r i a t i o n ). 現行の学習指導要領 9において,「生きる力」を. を重視した汎用的なスキルトレーニング、が行われ. 育むことが目指され,そのために思考力・判断. ることも多い。コミュニケーション活動は,この. 力・表現力の必要性が唱われる中,学校教育にお. ように「発信力」という単純化した視点からは捉. いて,それらを総合した力を育むために,各教科. えきれず,コミュニケーション活動を言語活動に. 等における言語活動の充実を図った指導が求めら. 限定できないことを認識した上で,本論文では,. れている。言語活動の充実のためには,国語科に. コミュニケーション活動の中でも,「話すこと」. おいて「話すこと・聞くこと J, i読むこと」に関. に着目した。それは,子どもたちの「話すこと」. する基礎的な能力を培うだけでなく,各教科や学. を問うことで,教師が子どもたちの声をきちんと. 校教育のさまざまな活動を通して,コミュニケー. 受けとめているかどうかという,教師の「聴くこ. ション能力の育成と向上が求められている。その. と」を問うことができると捉えているからである 120. 中で,子どもたちのコミュニケーション能力を育. 1 また,子 成するための授業開発研究が行われ1 どもたちのコミュニケーションについての意識調 査も行われている。. m .コミュニケーションの枠組み 本研究では,数多くある「コミュニケーション」. 子どもたちのコミュニケーションについての意. の定義の中から 1 1 「シンボリック相互作用論」. 2 0 0 2 ) の国語科教育 識調査には,例えば,黒川 (. によるコミュニケーションの捉え方を援用してい. に焦点を当てた調査研究がある。黒川は,. 3つの. る。相互作用論的視点、とは,コミュニケーション. アンケート調査の結果に基づき,子どものコミュ. を,「意味のあるシンボルを創造し共有する過程」. ニケーション意識と国語科教育の問題点を探り,. (末田・福田,. p . 4 5 ) とし,「コミュニケーショ. これからの国語科教育における指導のあり方を段. ンの当事者間にある言葉や行為というシンボル. 階的に示している。その中で,黒川│は,友だちと. が,どのように創造され,意味づけられ,共有さ. 話すことが,子どものコミュニケーションの基盤. . 1 6 ) を問う視点である。 れるか J (末田・福田, p. となっていること,また,言語をものとして扱う. つまり,相互作用論的視点、では,コミュニケーショ. のではなく,人間との関わりを通してことばを使. ンを意味生成過程として捉え,様々なコミュニ. うことを重視し,これらを意識した指導が必要で. ケーションにまつわる事象は,人々の解釈の上に. あると説いている。また,田近 ( 2 0 0 1 ) は,小学. なりたっているとする。. 生・中学生・高校生を対象に,コミュニケーショ. コミュニケーション学の分野においては,言語. ン意識調査を行い 1 ,アンケート結果を元に,子. 習得などの科学的研究で用いられてきた「機械論. どものコミュニケーション意識の実態を考察し,. 的視点」によるコミュニケーションの捉え方が,. 2 3 7.
(5) 芝木邦也・川島裕子・中西紗織・小谷克彦・芝木美沙子 長く大きな影響を持ってきた(末田・福田,. 2 0 1 114)。この視点では,「コミュニケーション」. 項目は,先行研究 15を参照しながら作成した。 統計結果の解析は , X2検定を行い,有意水準. は,単なる情報伝達として捉えられ,人聞をメッ. 5 %をもって差があるとした。なお,集計および. セージ送受信ラインの両極に置き,「適切さ」や「効. 統計解析には,. 率さ」という特定の規準・基準を適用しながら理. ンケート太閤 Ver.4.05を使用した。. M i c r o s o f tE x c e lおよび E x c e lア. 解される。このような「コミュニケーション」の. コミュニケーションとは,常に変化し続ける動. 捉え方については,コミュニケーションに関する. 的な活動であり,具体的な人,場,時など,コン. 諸問題が,完全に個人的なものではあり得ないに. テキストによってその体験は大きく異なる。子ど. もかかわらず,個人の努力や能力の問題に還元さ. もたちのコミュニケーション活動を考えるにあた. e . g .,板場, れてしまう問題が指摘されている (. り,このような要因や体験の質的側面を考慮に入. 2 0 1 0 )。本研究では,このような「コミュニケーショ. れることは重要であると認識した上で,本研究で. ン」の捉え方の問題を発端として,コミュニケー. は,学校生活における子どもたちの話すという活. ションを全て個人の「能力」や「問題」として捉. 動の全体像を把握するために,アンケート調査を. えるのではなく,「個人」と「社会」の「あいだ」. 行った。. に起きる事象として捉えていくことを目指し,「シ ンボリック相互作用論」を用いた。 本研究では,以上の「シンボリック相互作用論」 を元に,コミュニケーション活動を「コミュニケー. V .結 果 1.話をするのに好きな対象と場. ション能力」で、はなく,「コミュニケーション実践」. 表 1- 1, 1-2は,子どもたちが学校の中で. という視点から捉えている。つまり,本研究の調. 「話すこと」について,「次の中であなたの好き. 査内容は,子どもたちの「コミュニケーション能. なことはどれですか?J という問いに好きなもの. 力」の測定ではなく,自らの話すという活動への. として 1番から 3番まで選んだものの結果であ. 認識,意味付けを問い,それをコミュニケーショ. る 。. ン活動の実態とする。その際,認識の対象は,コ. 1 貢1番について観ると,まず,「休み時 好きな ). ミュニケーション能力の有無に関するものではな. 間にクラスの友だち(達)と話し合うこと」が,. し話すことへの自らの「思い J ( e . g .,話すこと. 5 1 8 名)と中学生 76.7%( 1 6 2 2 名) 小学生 82.4%(. が好きか,なぜ話さないのか)に焦点を当てる。. ともに絶対的多数であることが分かる。 2番目に. それらの「思い」は,個人が置かれた環境や対象. 多い項目は,小学生は,「授業中に自分の意見を. との関係性により,相互作用の中で形成されたも. 発表すること」が 6.2% ( 3 9名)であるが,この. のとして捉えている。. 項目は,中学校では 2.5%( 5 3名)の 4番目であり, 中学生の割合が少なかった。中学生では,話す対. W . 研究対象及び方法 2 0 1 1年 1月,本学附属札幌,旭川,劃"路各小学 校の 4 ・5 ・6年生の 6 6 3名 ( 6 2 9名から回答があ. 象が同じく「友達」である「部活動で友達と話す. 3 0 0名,小学生では除外項目)となっ こと J14.2%( ている。 3番目は,小中学生ともに,「授業中に クラスやグループで話し合うこと J (小学校4.5%. り,回収率は 94.9%),及び本学附属札幌,旭川,. ( 2 8名),中学校3.2%( 6 7 名))であり,これより,. 釧路各中学校,旭川市内 3中学校と富良野市内の. わずかな差ではあるが,小学生では,グループで. 1中学校の 1 ・2 .3年生 2 4 4 4 名 ( 2 1 1 6名から回. 話し合うことよりも,授業中に 1人で発言をする. 答があり,回収率は 86.6%) の児童・生徒を対象. 1 授業中に自分の意見を発表すること J )を こと (. にアンケート調査を実施した。アンケートの質問. 好む小学生の方が多かったのに対し,中学生では,. 238.
(6) 子どもたちのコミュニケーション実態調査. 表 1-1 学校で話すこと(小学生) 名(%) 全体 ( n=6 2 9 ). 好きな I } 頂 計. 1番. 2番. 3番. 5 1 8. 休み時間にクラスの友達と話すこと. 5 9 2 ( 9 4 . 1 ). ( 8 2. 4 ). 5 3 ( 8 . 4 ). 2 1 ( 3 . 3 ). 授業中にクラスやグループで話すこと. 4 7 4 ( 7 5 . 4 ). 2 8 ( 4 . 5 ). 2 6 8 ( 4 2 . 6 ). 1 7 8 ( 2 8 . 3 ). 3 5 2. 1 7. 1 2 6. 2 0 9. ( 5 6 . 0 ). ( 2 . 7 ). ( 2 0 . 0 ). ( 3 3 . 2 ). 授業中に自分の意見を発表すること. 2 0 1 ( 3 2 . 0 ). 3 9 ( 6 . 2 ). 6 7 ( 1 0 . 7 ). 9 5 ( 1 5 .1 ). 休み時間に先生と話すこと. 1 9 4 ( 3 0 . 8 ). 1 0. ( l .6 ). 8 5 ( 1 3 . 5 ). 9 9 ( 1 5 . 7 ). 無回答. 7 4 ( 1l .8 ). 1 7 ( 2 . 7 ). 3 0 ( 4 . 8 ). 2 7 ( 4 . 3 ). 学級活動で話しあうこと. 表 1-2 学校で話すこと(中学生) 名(%) 全体 ( n=2 1 1 6 ). 好 き な ) I J 貢 計. 1番. 2番. 3番. 3 2 0. 休み時間にクラスの友達と話すこと. 2 0 2 1 ( 9 5 . 5 ). 1 6 2 2 ( 7 6 . 7 ). ( 1 5 .1 ). 7 9 ( 3 . 7 ). 部活動で友達と話すこと. 1 4 1 0 ( 6 6 . 6 ). 3 0 0 ( 1 4 . 2 ). 8 6 1 ( 4 0 . 7 ). 2 4 9 ( 1 1 . 8 ). 授業中にクラスやグループで話すこと. 1 5 7 2 ( 7 4 . 3 ). 6 7 ( 3 . 2 ). 6 3 7 ( 3 0 .1 ). 8 6 8 ( 4l .0 ). 授業中に自分の意見を発表すること. 4 9 2 ( 2 3 . 3 ). 5 3 ( 2 . 5 ). 8 0 ( 3 . 8 ). 3 5 9 ( 1 7 . 0 ). 休み時間に先生と話すこと. 4 0 8 ( 19 . 3 ). 2 1 ( l .0 ). 1 0 6 ( 5 . 0 ). 2 8 1 ( 13 . 3 ). 部活動で先生と話すこと. 2 3 2 ( 1 1 . 0 ). 1 1 ( 0 . 5 ). 4 0 ( l .9 ). 1 8 1 ( 8 . 6 ). 無回答. 2 1 3 ( 10 . 1 ). 4 2 ( 2 . 0 ). 7 2 ( 3 . 4 ). 9 9 ( 4 . 7 ). 逆にグループで話し合うことを好む方が多い結果. 下位として,小学生で 1番少ないものは「休み. となっていることが分かる。小学生で 4番目の項. 時間に先生と話すこと J l .6% ( 1 0名)であり,. 目は,「学級活動で話し合うこと J (2.7%( 17名人. 中学生でも 5番目でl.0% ( 2 1名)である。中学. 中学校では除外項目)で少数であり,全体として,. 生での最下位は「部活動で先生と話すこと J 0.5%. 小中学生ともに,学級,あるいは,授業内で話す. ( 1 1名)となっており,話す対象が「教師」のも. 活動を好む者は少数に留まっており,休み時間な どの授業外で話す活動を好む子どもたちが圧倒的 に多いことが分かる。. のは,いずれも少数であることが分かる。 さらに,以上の結果を「好きな順 1番」につい て,男女別にみると,表 2の結果となった。小中. 2 3 9.
(7) 芝木邦也・川島裕子・中西紗織・小谷克彦・芝木美沙子 表 2 好きな ) 1 貢1番で学校で話すこと(男女別) 名(%). 小学生 全体. n=6 2 9. 性別. 2 8 ( 9 . 3 ). 1 1 ( 3 . 4 ). 5 3 ( 2 . 5 ). 3 8 ( 3 . 6 ). 1 5 ( 1 . 4 ). 1 7 ( 2 . 7 ). 7 ( 2 . 3 ). 1 0 ( 3 . 0 ). 授業中にクラスやグループで 話すこと. 2 8 ( 4 . 5 ). 1 8 ( 6 . 0 ). 1 0 ( 3 . 0 ). 6 7 ( 3 . 2 ). 48 ( 4 . 5 ). 1 9 ( l .8 ). 休み時間でクラスの友達と話 すこと. 5 1 8 ( 8 2 . 4 ). 2 3 2 ( 7 7 . 1 ). 2 8 6 ( 8 7 . 2 ). 1 6 2 2 ( 7 6 . 7 ). 7 7 0 ( 7 2 . 1 ). 8 4 8 ( 8l .5 ). ///. 3 0 0 ( 1 4 . 2 ). 1 6 8 ( 1 5 . 7 ). 1 3 1 ( 1 2 . 6 ). ///. 2 1 ( l .0 ). 1 4 ( l .3 ). 6 ( 0 . 6 ). 1 1 ( 0 . 5 ). 6 ( 0 . 6 ). 5 ( 0 . 5 ). 授 教 業 内 友 達 師 学級活動で話し合うこと. 部活動で友達と話すこと 外 授 業 休み時間に先生と話すこと 教 師. 部活動で先生と話すこと. 性別. 全体. 検定 検定 男 女 女 n=2 1 1 6 男 n=3 0 1 n=328 内×外 n=1 0 6 8 n=1 0 4 1 内×外. 3 9 ( 6 . 2 ). 授業中に自分の意見を発表す ること. 友 達. 中学生. 1 0 ( l .6 ). 6 ( 2 . 0 ). 1// / *. 4 ( 1 . 2 ). * * *. ( 紳*p<O.OO 1 , 料p<O.Ol,日 <0.05, ll.S非有意). 学生ともに「授業外」で話すことについては,女. と言えるだろう。. 子の方が男子よりも好み,また「対象」について. 前の問いに対して,「いつもする」と答えた小. は,小中学生ともに男女で有意な差は見られな. 中学生以外の者が,「クラスやグループで話し合. かった。. いをするときに,話をしないのはなぜですか?J. このように,話す対象については,小中学生と. として挙げた理由の集計は,表 4の通りである。. もに「友達」と話すが上位を占め,「教師」と話. 1番多く選ばれた理由は,「発言したいく言い. すは下位であった。また,話す場については,小. たい〉ことカミあってもどのように言首したらよいか. 中学生ともに「授業タト」で話すことが好まれ,女. 9 5 9 名人 わからないから J 48.4% (. 子の方が男子よりも「授業タト」での会話を好んで. そうと思うと緊張くきんちょう〉してしまうから」. いた。. 40.1% ( 7 9 4名)であり,この 2つは特に多い結. 2番目は「話. 果となった。. 2 . 話をする頻度と発言しない理由. 男女別では,「発言したいく言いたい〉ことがあっ. 次に「あなたはクラスやグループで話し合いを. てもどのように話したらよいかわからないか. する時に自分から進んで話をしますか?J という. ら 」 ・ 「話そうと思うと緊張くきんちょう〉して. 問いに対しては,表 3の結果となった。. しまうから」 ・ 「間違ったくまちがった〉ことを. ここで,「いつもする」と「ときどきする」を「す. 言って周りく友だち〉から笑われると恥ずかしい. るJ,1"あまりしない」と「まったくしない」を「し. くはずかしい〉から」 ・ 「話し合うときに自分の. ない」とすると,小中学生別では,小学生の方が. 考えがみつからないから」 ・ 「反対されるのがイ. 『する』が多く,男女別では,男子の方が『する」. ヤだから」は,女子の方が理由とし多く挙げてい. が多い。これは,表 2で見た「話をするのに好き. る。また,「発言く話を〉しでも意味がないと思. な対象と場」において,男子の方が「教室内」で. うから」 ・ 「発言するく話す〉と疲れるから」. 話すことを好む者が多かったことと関連している. 「発言く話を〉しでもわかってもらえないから」・. 2 4 0.
(8) 子どもたちのコミュニケーション実態調査. 表 3 話し合いでの発言頻度. 名(%) 学校種別 全体 n=2 7 4 5 小学生 中学生 検定 n=6 2 9 n=2 1 1 6 いつもする ときどきする あまりしない まったくしない. 7 5 0. 1 8 7. 5 6 3. ( 2 7 . 3 ). ( 2 9 . 7 ). ( 2 6 . 6 ). 性別 女 男 検定 n=1 3 6 9 n=1 3 6 9. 4 3 8 ( 3 2 . 0 ). 3 0 9 ( 2 2 . 6 ). 1 2 0 3. 2 9 0. 9 1 3. 5 8 9. 6 1 1. ( 4 3 . 8 ). ( 4 6 .1 ). ( 4 3 . 1 ). ( 4 3 . 0 ). ( 4 4 . 6 ). 6 3 9 ( 2 3 . 3 ). 1 2 0 ( 1 9 . 1 ). 5 1 9 ( 2 4 . 5 ). 2 6 5 ( 1 9 . 4 ). 3 7 3 ( 2 7 . 2 ). 1 3 9. 2 8 ( 4 . 5 ). 1 1 1 ( 5 . 2 ). 6 7 ( 4 . 9 ). 7 2 ( 5 . 3 ). ( 5 .1 ). * *. * * *. * p < O .O l , *p<0.05, ll.S非有意) ( * * * p < O . O O l,* 表 4 発言しない理由. 名(%) 学校種別 全体 n=1 9 8 1 小学生 中学生 検定 n=438 n=1 5 4 3 発言したいく言いたい〉ことがあってもどのよ うに話したらよいかわからないから. 9 5 9 ( 4 8 . 4 ). 2 3 5 ( 5 3 . 7 ). 7 2 4 ( 4 6 . 9 ). 話そうと思うと緊張くきんちょう〉してしまう から. 7 9 4 ( 4 0 . 1 ). 1 7 1 ( 3 9 . 0 ). 6 2 3 ( 4 0. 4 ). 間違ったくまちがった〉ことを言って周りく友だち〉 から笑われると恥ずかしいくはずかしい〉から. 5 9 3 ( 2 9 . 9 ). 1 4 1 ( 3 2 . 2 ). 話し合うときに自分の考えがみつからないから. 5 6 5 ( 2 8 . 5 ). 反対されるのがイヤだから. 性別 女 男 検定 n=9 2 1 n=1 0 5 6. *. 4 2 2 ( 4 5 . 8 ). 5 3 7 ( 5 0 . 9 ). *. n . s. 3 1 1 ( 3 3 . 8 ). 4 8 3 ( 4 5 . 7 ). * * *. 4 5 2 ( 2 9 . 3 ). n . s. 2 3 3 ( 2 5 . 3 ). 3 5 9 ( 3 4 . 0 ). * * *. 1 2 1 ( 2 7 . 6 ). 4 4 4 ( 2 8 . 8 ). n . s. 2 4 0 ( 2 6 . 1 ). 3 2 3 ( 3 0 . 6 ). *. 3 6 9 ( 1 8 . 6 ). 1 0 5 ( 2 4 . 0 ). ( 17 . 1 ). * *. 1 3 8 ( 1 5 . 0 ). 2 3 1 .9 ) ( 21. * * *. 発言〈話を〉しでも意味がないと思うから. 2 6 9 ( 1 3 . 6 ). 44 ( 1 0 . 0 ). ( 14 . 6 ). *. 1 5 1 ( 1 6 . 4 ). 1 1 8 ( 1 1 . 2 ). * * *. 発言するく話す〉と疲れるから. 2 5 5 ( 1 2 . 9 ). 3 5 ( 8 . 0 ). ( 14 . 3 ). * * *. 1 5 7 ( 1 7 . 0 ). 9 8 ( 9 . 3 ). * * *. 発言〈話を〉しでもわかってもらえないから. 2 3 4 ( 1 1 . 8 ). 7 5 ( 1 7 . 1 ). ( 10 . 3 ). * * *. 1 3 4 ( 1 4 . 5 ). 9 9 ( 9 . 4 ). * * *. 話し合いの内容に意味くきょうみ〉が(感じら れ)ないから. 2 1 7 ( 1 1 . 0 ). 5 9. 1 5 8. 1 2 9. ( 1 3 . 5 ). ( 10 . 2 ). 8 8 ( 8 . 3 ). * * *. < >小学生用, ( )中学生付加. 2 6 4 2 2 5 2 2 0 1 5 9. n . s. ( 1 4 . 0 ). ( 紳*p<O.OO1,料p<O.Ol,日 <0.05, ll.S非有意). 「話し合いの内容に意味くきょうみ〉が(感じら. か わ か ら な い か ら J i反対されるのがイヤだから」. れ)ないから」は,男子の方が理由とし多く挙げ. 「発言く話を〉しでもわかってもらえないから」. ている。これらのことから,女子は,他者との関. が小学生の方に多く,「発言く話を〉しでも意味. 係を気にし,男子は,自己を中心に考えている傾. が な い と 思 う か ら J i発 言 す る く 話 す 〉 と 疲 れ る. 向が伺える。. から」が中学生の方に多かった。. 学校種別(小中学校別)では,「発言したいく言 いたい〉ことがあってもどのように言首したらよい. 2 4 1.
(9) 芝木邦也・川島裕子・中西紗織・小谷克彦・芝木美沙子. V I .考 察 本研究では,子どもたちのコミュニケーション. 識のうちに「主人公は男性,女'性は脇役J i男性 は主体的,女性は受動的」というメッセージを子 どもたちに送っていると指摘されている ( e . g .,. 活動,中でも「話すこと」に焦点をあて,子ども. 笹原, 2005, p.90)。これらは,学校教育におい. たちが,学校生活の中で,どのように感じている. て,女子が,学びの中心に自己を据えることの困. かを問う意識調査を行った。具体的には,授業内・. 難さ(亀田, 2 0 0 9 ) とも関連しており,これらが. 外という場で話すこと,また,友達・教師という. 複合的に女子の授業中に話したいという意識を阻. 話す対象について,さらに,クラスやグループに. 害していると考えることは可能である。フーコー. おける話し合いでの発言の頻度と発言しない場合. ( 1 9 7 7 ) は,学校を 1つの装置 ( d i s p o s it i o n )と. のその理由について,子どもたちの認識を見て. して,日常の微細な権力のあり方に注目し,教育. いった。. におけるさまざまな事象のなかに立ち現れている 権力関係を描き出している。学校教育における男. 1.話をするのに好きな対象と場 調査の結果,話す場については,小中学生とも に「授業タト」で話すことを好み,その「授業外」 での会話を好む傾向は,男子よりも女子の方が強. 女の話すという活動に関するミクロポリティック スについては,実証研究を通して,さらに検証し て行くことが重要であると考える。 また,大多数の子どもたちが「授業タト」で話す. かった。この男女の意識の違いに関連することと. ことを好む結果となったが,このことは,田中・. して,男子の授業内での発言力の高さについては,. 2 0 1 1 ) が指摘しているように,授業は,教 今井 (. 学校教育の「話す J,あるいは発信,発言力に関. 師により統制された時空間であり,休み時間は,. 連した児童・生徒の体験についての先行研究にお. 全生徒にとってその統制がなくなった自由で解放. いても指摘されていることである(木村, 2002;. された時間であるため,という短絡的な捉え方に. 直井・松村, 2 0 0 9 )160 このことの要因の 1っと. は,注意が必要であるだろう。休み時間における. して,教室環境における教師による男女の扱い方. 子ども同士の集団でのやりとりは,一部の者には,. の差が考えうるだろう。学校教育の場において,. 授業内のそれよりも息苦しいものだという指摘も. 教師が男子に向けて多数の働きかけや反応を示. ある。今回の調査で明らかになっていないのは,. し,期待や励ましが向けられる一方で,女子は教. 誰が,なぜその特定の場で話すことを好み,ある. 室の中で周辺に位置づけられ,沈黙を強いられて. いは好まないのかという点である。 例えば,「授. e . g .,亀田, 2009; いることは指摘されている (. 業内」で話すことを好む者は,なぜそうなのかと. 木村, 2 0 0 2 )。男女は,教室内で異なるメッセー. いう点について,今後このような少数の者にも等. ジを受け,結果として授業内で男子の方が話すこ. しく注目し,さらに検討していくことが必要だろ. とを好み,また実際にもよく話すという行為につ. う。また,その際に重要なことは,コミュニケー. ながっていると想像することは可能だろう。この. ション活動について,「話すこと」の側面にのみ. ような教室での見えない構造,権力関係について. 焦点をあてることを問題視し,より複合的にコ. は,「隠れたカリキュラム」として広く説明され. ミュニケーション活動を捉え,活動の相互行為の. e . g .,笹原, 2005;亀田, 2009 ていることでもある (. 詳細と全体像を描き出していくことだと言える。. ;木村, 2 0 0 2 )。. 話をするのに好む対象については,小中学生と. 授業内で話すことに関する男女の意識の差につ. もに「友達」が上位を占め,「教師」は下位であっ. いては,考えうる別の要因として,授業内容との. た。このことは,授業内外を問わず,教師児童・. 関連が挙げられる。教科書で扱う内容は,男性中. 生徒の非対称的な関係性に起因していると考えう. 心の視点のものが多く,教育内容を通して,無意. る。学校教育において,教える者教わる者,評. 2 4 2.
(10) 子どもたちのコミュニケーション実態調査. 価する者一評価される者という教師一児童・生徒の 二項対立的な枠組みの中で,子どもたちが,常に. 。,-話そうと思うと緊張くきんちょう〉して しまうから」. 教師から教わる者,援助や保護を必要とする者と. o ,-間違ったくまちがった〉ことを言って周. して位置づけられている現状がある。この関係性. りく友だち〉から笑われると恥ずかしいくは. と関連し,授業内で話すという活動の多くは,教. ずかしい〉から」. 師が担い,児童・生徒は,教師の話を受信する聞. 。,-反対されるのがイヤだから」. き手として,多く位置づけられていると言える。. この女子により顕著に見られた「対人的理由」. 教師と比べて,子どもたちが授業の中で話をする. と関連して,女子の方が他者からの評価を気にす. 機会が極端に限られている現状に対して,子ども. る傾向があることは指摘されている。例えば,女. たちが好意的に話をする機会を,授業内にどのよ. 子の「群れる J,あるいは「グルーフ。化」の傾向. うに作っていけるかが,重要課題だと言えるだろ. 2 0 0 5 ) は,女子が「グループ について,古久保 (. つ 。. イ七」を経験することによって,「小さな人間関係 の中での感情の機械に非常に敏感になる能力を高. 2 . 話をする頻度と発言しない理由 クラスやグループでの話し合いの中で発言する. めて」しまい,「お互いの意思や主張をセーブす ることを必然とする」ことで,きわめてあやうい. 頻度についての調査では,小学生の方が,中学生. 関係↑生を保っていると説いている ( p p . 1 5 7 1 6 4 )。. より多い結果となった。これは,年齢が上がるに. このような傾向は,女子の話し合いでの発言頻度. つれ授業での発言が少なくなるという,一般的な. の少なさの要因として,上記の「話をするのに好. 傾向に沿うものと言える。また,男女別に見ると,. きな対象と場」についての考察で、触れた,教室環. 男子の方が「する』が多い結果となり,これは,「話. 境内でのジ、エンダー形成や,女子の授業内容との. をするのに好きな対象と場」において,男子の方. 関わりの低さという要因に加えて,直接的に関連. が「教室内」で話すことを好む者が多かったこと. していると考えうる。さらには,女子に,このよ. と関連していると考えられる。. うに話さないことでお互いの関係を保とうとする. また,話し合いの中で発言をしない理由につい. 傾向があるとするならば,それは話をすることと. ても,男女別で異なる傾向が見うけられた。発言. は別のスタイルでコミュニケーション活動を行っ. しない理由として聞いた問いをその内容別に分. ていると言うこともできるだろう。つまり,女子. け,話すことに意味を感じない,あるいは,話す. にとって「話すこと」以外のコミュニケーション. ことは疲れると言った理由を「自己中心的理由」. スタイルがより重要であり,そもそも「話すとい. とすると,以下の 3つが挙げられる。これらは,. うこと」の意味自体に男女差があると言えるので. 全て男子の方が女子よりも多かった理由であり,. はないか。このことは,コミュニケーション活動. また,うち 2つは中学生が小学生より多い理由で. を考えるにあたり,話すことの頻度から,短絡的. あった。. にコミュニケーション能力の高さやコミュニケー. 。,-発言く話を〉しでも意味がないと思うから」. ション活動の充足度を測ろうとすることは,適切. o ,-発言するく話す〉と疲れるから」. ではないことを示唆していると言えるだろう。. 。,-話し合いの内容に意味くきょうみ〉が(感 じられ)ないから」 また,他者との関係を気にする理由を「対人的. w . まとめ. 理由」とすると,以下の 3つが挙げられる。これ. 以上,学校における,子どもたちの話すという. らは全て女子の方が男子よりも多く選んだ理由で. 活動について考察を行ってきた。これらの結果に. あった。. 見る男女差や学年差に関わる問題の根源的な課題. 243.
(11) 芝木邦也・川島裕子・中西紗織・小谷克彦・芝木美沙子 としてあるのは,大多数の子どもたちが,多くの. で,コミュニケーション能力の低下を子どもたち. 時間を過ごす授業において,話すことを好まない. の問題として,その責任を押し付けるのではなく,. という状況である。現在,日本の学校教育におけ. 現在の社会的状況を踏まえ,教育の場をデザイン. る大半の授業では,個人主義を基本とした暗記と. し直していくことの方が重要であると考える。そ. 定着という認知的活動が中心の「勉強」によって. の際,授業での学びの内容が,児童・生徒の関心. 支配され,文部科学省の提起する「新学力観」に. と強く結びつき,授業が,子どもたちにとってよ. よって,その学習形態はさらに浸透している状況. り意味のある場となるよう,学びの経験の意味を. にある(佐藤, 2 0 0 9 )。佐藤 ( 2 0 0 9 ) は,日本の. 重要視していくことが大切であるだろう。. 教室が,世界の教室と比べて「一斉授業」や「個. 佐藤は,教室の改革においてもっとも重要な課. 人学習」は多いにも関わらず,「協同学習 J,特に. 題として,小グループによる「協同学習」の導入. 「教師の指導する協同学習」が少ないことを指摘. をあげ,「勉強」ではなく,学びの実践として,「モ. している。このように「協同学習」が限られ,主. ノや他者と対話する活動」を組織することが重要. に個人主義的な学習を中心とする教室文化が,子. だと説いている(佐藤, 2 0 0 9, p 1 0 4 )。このこと. どもたちのコミュニケーション活動を規定し,調. は,日本においては, 1 9 9 0年代より注目を集めて. 査結果として見た子どもたちの話すという活動へ. いる,協同の文化的実践を基盤とする「学びの共. の認識を,強く形成していると考えることは可能. 同体J ( e . g .,佐藤, 2006;佐伯, 1 9 9 5 a ;1995b ;佐伯・藤田・佐藤, 1 9 9 5 ) を形成していくこと. だろう。 現在の教室での子どもたちのコミュニケーショ. でもある。それは,コミュニケーションスタイル. 1対大勢の一方向の伝達形式にコミュ. として,グループ内での双方向のダイアローグを. ニケーションスタイルが限定されていることが多. 広く導入し,他者との関わり方自体,つまり,教. く,他者と関わり合いながら自らの考えや思いを. 師一児童・生徒,児童・生徒聞の関係性を変革し. 育んでいく機会が豊かにあるとは言えない。本論. ながら,他者との交わりを通して遂行される「学. 文の「はじめに」で触れた,子どもたちは気の合. び、」の場を形成していくことでもある。. ン活動は,. う限られた集団の中でのみコミュニケーションを. 本研究では,「話すこと」に焦点をあてて調査. とる傾向が見られ,差異を超えて,相互に理解す. を行ったが,学校における子どもたちのコミュニ. る能力が低下しているという指摘に対しては,確. ケーション活動について考えるにあたり,「話す. かに,調査結果からも,子どもたちは,自分と同. こと」を問う意味についても,さらなる吟味が必. じ立場にある児童・生徒同士で話をすることを圧. 要ではある。佐藤 ( 2 0 0 9 ) は,授業改革の基礎と. 倒的に好むという傾向が明らかになった。しかし. なる教室のコミュニケーション改革について,次. ながら,そもそも,子どもたちが多くの時間を過. のように述べている。. ごす授業において,他者と関わる機会が圧倒的に 少なく,関係性が固定化されていること自体に問. 子どもの「自主性」や「主体性」が強調され. 題があると言えるのではないだろうか。また,今. る近年の授業改革においては,一般に,子ど. の子どもたちは,自分の想いを一方的に伝えるだ. もの発表力や表現力が重視され,活発に意見. けで,対話が出来ていないという指摘に対しでも,. を発表し合う教室づくりがめざされている。. 授業の中でグループ活動や共同作業を通して,他. しかし,学びを促進するコミュニケーション. 者と関わりながら学び合う活動が限られており,. において,もっとも重要なのは聴き合う関係. 対話をする機会自体が十分にないことを問題視す. であり,話すよりも聴くという行為のほうが. べきであろう。授業内において,子どもたちの話. 学びにおいては決定的である。 ( p p. 1 0 6 1 0 7 ). したいという意欲が十分に育てられていない中. 2 4 4.
(12) 子どもたちのコミュニケーション実態調査. ここで佐藤が述べているのは,学びにおいて大切. 焦点をあてたが,そのことによってだけでは光の. なのは,話すという「発信」の行為よりも,聴く. あたらない部分,例えば,身体,声,息,情動,. という「受信」の行為であり,さらに「聴き合う」. 沈黙など,多様な教師としてのコミュニケーショ. という双方向のやり取りであるということだろ. ン方法ゃあり方についても,日を向けていくこと. う。子どもたちの声が教師やクラスメイトに聴か. が大切だと考える。以上のことが,教員養成大学. れ,響き合う空間を形成し,お互いの関わりを深. において,教師に対するコミュニケーション教育. め,豊かにしていくことで,つながりあるコミュ. の授業実践を考えていく上で,重要なことだと考. ニテイを学校教育の中に形成していくことが重要. える。. である。また,佐藤 ( 2 0 1 2 ) は,学びの公共圏に ついては,「多様な身体のアーティキュレーショ. [註]. ンが複数的に交差する空間 J ( p .2 7 ) としている。 学校における子どもたちのコミュニケーション活 動を考えるにあたり,言語に留まらず,身体にも 目を向け,コミュニケーション活動の重要要素と して,関わりの深さ,情動や沈黙といった側面に. 1 . ].F.Lyotard(ジャンニフランソワ・リオタール)が, 『ポスト・モダンの条件~. ( 1 9 8 9 ) の中で,提唱した言. 葉である。「大きな物語」に準拠していた時代を「モダ ンJ,近代以降,あるいは,近代の理念への不信感が蔓 延した時代を「ポスト・モダン」と呼んでいる。. も日を向けていくことが必要であろう。その際,. 2 . お互いを格付けし,序列化する「スクール・カースト」. 「学校」と「教室」という環境の中で,全ての子. 0 0 9 ) (鈴木, 2 0 1 2 ),友だち関係の「フラット化 J (土井, 2. どもたちを,一緒くたに捉えるのではなく,様々. や「多チャンネル化 J (浅野, 2 0 0 6 b ),また,相手やそ の場の空気を読み,お互いに傷つけ合わないように過. な価値観や背景を持つ者として,その多様な存在. 剰な気遣いをしあう「優しい関係 J (土井, 2 0 0 8 ) など. を認めていくことが大切である。. がある。. 以上のことから,教師に対するコミュニケー ション教育への示唆としては,次のことが言える であろう。 「教師」のあり方を問い直す 「話すこと」への男女の意識の差を理解する •. i話すこと」の意味を問い直し,「話すこと」. 以外のコミュニケーションの方法ゃあり方に も日を向ける まず,「教師」のあり方を問い直していくこと が必要である。知識を伝達するという従来の役割. 3 . 若者のコミュニケーションや対人関係については, 1 9 8 0年代以降,様々なネガテイブなイメージとともに 語られてきている(浅野, 2006a) 。例えば~モラトリ アム人間の時代~ 現代青年論~. (小此木, 1 9 7 8 ), ~やさしさのゆくえ. (栗原, 1 9 8 1 ), ~コミュニケーション不. 全症候群~ ( 中島, 1 9 9 1 ), ~マサツ回避の世代~ (千石,. 9 9 5 ) などがあ 1 9 9 4 ), ~やさしさの精神病理~ (大平, 1 る。また,経済産業省は, 2006年に社会(企業)が求 める能力として「社会人基礎力(3つの能力 1 1 2の能力 要素) Jを定義し,その中に,コミュニケーション力(発 信力,傾聴力,柔軟性,状況把握力)をあげている。 さらに,日本経済団体連合会が実施した「新卒採用 ( 2 0 1 1 年 3月卒業者) J に関するアンケート調査(回答は 2 5項. だけでなく,子どもたち一人ひとりの声を受け止. 目のうち 5項目を選ぶ方式)によると,企業が採用選. め,聴く存在としてのあり方をより一層重視し. 考の際に重要視する要素の第一位は 8年連続でコミュ. 教師に対しては,「受信」を中心としたコミュニ. ニケーション能力であり, 80.2%の企業が重視してい. ケーション教育を行っていくことが大切であるだ ろう。その際,子どもたちが「話すこと J i話さ ないこと」の意味やその背景にあるもの,また, 調査結果に見てとれた男女差や,考察で述べた 様々な要因を理解した上で,自身のあり方につい. るという。 4. 2008年告示の学習指導要領。 5. 2010年 5月に文部科学副大臣の主催により設置され た「コミュニケーション教育推進会議」によるもの O 6. コミュニケーション教育推進会議 ( 2 0 1 1 ) ( 第 4回) 資料 3 i教育ワーキンググループこれまでの議論の整 理 J p.3 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/. て考えていけるような教育内容が重要であるだろ. chousalshotoul0 75 1s h i r y o l _icsFilesla f i e l d f i l e / 2 01 2 10. う。また,本調査では,話すという言語的活動に. 2 / 0 8 / 1 3 0 9 0 9 1 _ 3 . p d f( 2 0 1 4年 9月2 0日最終アクセス). 2 4 5.
(13) 芝木邦也・川島裕子・中西紗織・小谷克彦・芝木美沙子. 7 . 文部科学省中央教育審議会答申等の中で. iコミュニ. ( 2 ) 浅野智彦 ( 2 0 0 6 b )i若者の現在 Ji 支野智彦(編)~検証・. ケーション能力」という言葉は,様々に形を変えなが. 若者の変貌~. ( p p .233-260)効草書房. ら繰り返されているが,具体的な定義付けはなされて. ( 3 ) 板場良久 ( 2 0 1 0 ) iコミュニケーション能力」池田理. おらず,明確な意味は示されていない(川島・加藤・. 知子編『よくわかる異文化コミュニケーション」. 芝木, 2014)0. (pp.30-31)ミネルヴァ書房. 8. 本ブロジ、エクトは,今日,教師の「コミュニケーショ ン能力」育成の必要性に関する語りや悲観的まなざし. ( 4 ) 大平健 ( 1 9 9 5 ) ~やさしさの精神病理』岩波書庖 ( 5 ) 亀田 j 晶子 ( 2 0 0 9 ) iジ、エンダーが教育に問いかけたこ. が増している状況に対応して始められたものである。. と」木村涼子(編)・広田照幸(監) ( 2 0 0 9 ). 倉本聴氏主宰の富良野塾卒塾生らでつくる演劇集団「富. と教育」日本図書センター. ~ジェンダー. 良野 GROUPJ と 連 携 し 役 者 養 成 に 用 い ら れ て い る. ( 6 ) 川島裕子・加藤慎司・芝木邦也 ( 2 0 1 4 ) i教師に求め. 様々なアクティビティを,教師教育に転用・応用しな. られる「コミュニケーション能力」の言説を読み解く一. がら授業実践を行った。授業実践については,川島・. 文音防:十学省の政策に注目して. 中西・芝木(刊行予定 a 刊行予定 b) を参照。. (教育科学編 ) J6 4 ( 2 ), 1 6 5 1 7 9 .. 9. 小・中学校は 2008年告示(小学校は 2011年度から,. J ~北海道教育大学紀要. ( 7 ) 川島裕子・中西紗織・芝木邦也(刊行予定 a) i北海. 中学校は 2012年度から完全実施),高等学校は 2009年告. 道教育大学における「コミュニケーション実践演習」. 刀 三 。. の授業実践授業実践の概要・変遷と学生の授業体験」 『 北i 毎道教育大学紀要」. 1 0 . 例えば,国立教育研究所 ( 1 9 9 6, 1 9 9 7 ) は,小・中. 学生のコミュニケーション能力の育成を目指したカリ キュラム開発を行っている。. ( 8 ). 教員養成大学におけるコミュニケーション教育の授業. 11.この報告書に基づいて,田近編著 ( 2 0 0 2 ) ~子どもの. 実践. コミュニケーション意識」が出版されている。 1 2 . 本プロジェクトの教師教育としての授業実践は. {言」に重点を置くのではなく. i聴く」という「受信」. 1 3 . 末田・福田 ( 2 0 1 1 ) によると,. 学びのテーマに着目して. J ~北海道教育大学紀. 要 」 i発. ( 9 ) 木村涼子 ( 2 0 0 2 ) ~学校文化とジ、エンダー』効草書房. 叫倉本聴(監修) ( 2 0 0 3 ) ~富良野塾序章開塾20周年」 ヱフジー武蔵. の側面に重点を置いて行った。 FrankE.X.Danceと. CarlLarsonによって, 1970年代前半に 1 2 6のコミュニ. ケーションの定義が見つけられたと言う。. M. i機械論的視点」の他に. 凶黒川孝広 ( 2 0 0 2 ) i子どものコミュニケーショ意識と 国語教育の研究. i心理学的視点」. 「キ目互作用論的視点 J iシステム論的視点」を挙げてい. 栗原彬 ( 1 9 81 ) ~やさしさのゆくえ一現代青年論』筑. 摩書房. 1 4 . 末田・福田 ( 2 0 1 1 ) は,コミュニケーションを見る. 視点として. 川島裕子・中西紗織・芝木邦也(刊行予定 b) i(仮). 人間関係構築意識と国語教育の研. 究 J ~早稲田教育評論J 1 6( 1 ),5 5 7 0 . 凶古久保さくら ( 2 0 0 5 )i女の子が群れるということ 少女たちの社会化」天野正子・木村涼子(編) ( 2 0 0 5 ). る 。. 「ジェンダーで、学ぶ教育」世界思想社. 1 5 . 本研究の質問紙は,山梨県総合教育センターによる. 平成 16年度研究. i国語力を身につけるための指導の工. M 国立教育研究所教科教育研究部. ( 1 9 9 6 ) i国際化の進. 夫に関する研究」と「コミュニケーション活動に関す. 展に対応したコミュニケーション能力の育成を目指す,. る児童・生徒・教員意識調査の分析」を参照した。. カリキュラムの開発研究一各教科等における,論理的. http://www.ypec.ed.jp/cent e r /kenkyukaihatu/22/kiyou. 表現力の育成に重点を置いて. /H16/kokugo.htm ( 2 0 1 4 年 9月20日最終アクセス). 別研究「学校カリキュラムの改善に関する総合的研究」. 1 6 . 木村 ( 2 0 0 2 ) は,女子の「元気」さは,主に休み時. 間や課外活動などの場面に限定されて発揮されている ことを指摘している。また,授業中でも,グループ活. 特 小学校調査報告書 J (. 研究成果報告書 (3),代表者:星村平和) 1日 国立教育研究所教科教育研究部 ( ( 1 9 9 7 ) i国際化の進. 展に対応したコミュニケーション能力の育成を目指す,. 動においては,女子がグループ内でリーダーシップを. カリキユラムの開発研究. とるなど,女子の自発的発言も多く見られることを指. 表現力の育成に重点を置いて. 各教科等における,論理的 特 中学校調査報告書 J (. 別研究「学校カリキュラムの改善に関する総合的研究」. 摘している。. 6 ),代表者:中野重人) 研究成果報告書 (. 江 町. [ 5 1用・参考文献] 日 ( 1 ) 浅野智彦(編) ( 2 0 0 6 a ) ~検証・若者の変貌』効草書 房. 246. 小此木啓吾 ( 1 9 7 8 ) ~モラトリアム人間の時代』中央 公論社 コミュニケーション教育推進会議 ( 2 0 1 1 ) ~子どもた ちのコミュニケーション能力を育むために~ i話し合. う・倉IJ る・表現する」ワークショッブへの取組~(審.
(14) 子どもたちのコミュニケーション実態調査 ( 4 0 ) 福岡哲司・松永辰美 ( 2 0 0 4 ) I国語力を身につけるた. 議経過報告書)~ ( 1 8 ) コミュニケーション教育推進会議 ( 2 0 1 1 ) ( 第 4回). めの指導の工夫に関する研究」・. 「コミュニケーショ. 資料 3 ~教育ワーキンググループこれまでの議論の整. ン活動に関する児童・生徒・教員意識調査の分析」山. 理 』. 梨県総合教育センター紀要平成 1 6年 度 研 究. 1到 佐伯酔 ( 1 9 9 5 a ) n-学ぶ」ということの意味』岩波書. 庖. http://www.ypec.ed 卯 /c e n t e r /kenkyukaihatuI 22/kiyou /H16/kokug. 凶佐伯鮮 ( 1 9 9 5 b ) n-わかる」ということの意味』岩波. 2 0 0 5 ) ~多元化する「能力」と日本社会一 ( 4 1 ) 本田由紀 ( ハイパー・メリトクラシー化のなかで~. 書庖 巴 1 ) 佐伯粋・藤田英典・佐藤学(編) ( 1 9 9 5 ) ~学びと文. 化 1 学びへの誘い』東京大学出版会. N T T出版. ( 4 2 ) 本田由紀 ( 2 0 1 1 ) ~学校の「空気 J (若者の気分)~岩. 波書庖. 凶佐藤学 ( 2 0 0 6 ) ~学校の挑戦一学びの共同体を創る』. ( 4 3 ) ミシェル・フーコー,田村倣(訳) ( 1 97 7 ) ~監獄の誕. 生 監 視 と 処 罰 』 新 潮 社 (Foucault,M. ( 1 9 7 5 )S u r -. 小学館 凶笹原恵 ( 2 0 0 5 ) I男の子はいつも優遇されている? 学校の「かくれたカリキュラム~ - J 天野正子・木村. 涼子(編) ( 2 0 0 5 ) ~ジ、エンダーで、学ぶ教育』世界思想社. v e i l l e re tρu n i r :Naissanced el aρr i s o n .Paris:Gal !i mard) ( 4 4 ) Ha , ! lS .( 1 9 8 0 ) .Encoding/decoding.InS .Ha , ! l D.. ( 2 4 ) 佐藤学 ( 1 9 9 6 ) ~教育方法学』岩波書庖. .i 九 T il !i s( E d . ),C ulture,mdia, Hobson,A.Lowe,& P. 四佐藤学 ( 2 0 0 9 ) ~教育改革をデザインする」岩波書庖. L a n g u a g e :Workin , gρ α ρe r si nc u l t u r a ls t u d i e s,1972-79. 国佐藤学 ( 2 0 1 2 ) ~学校改革の哲学』東京大学出版会. ( p p . 1 2 8 1 3 8 ) .London:Hutchinson.. 芝木邦也(監)・川島裕子(編著)・久保隆徳 ( 2 0 1 4 )~教. 間. 師になる劇場(成果報告書)~北海道教育大学. 四. ジャンニフランソワ・リオタール,小林康夫(訳) ( 1 9 8 9 ) ~ポスト・モダンの条件一知・社会・言語ゲー. (芝木邦也旭川校教授) ( JI島 裕 子 北 海 道 教 育 大 学 特 任 研 究 員 ). ム』水声社 (Lyotard, ] .( 1 9 7 9 )LaC o n d i t i o nρostmod. (中西紗織釧路校講師). e r n e :Ra ρo r ts u rl es a v o i 久 P a r i s :E d i t i o n sde孔1 i n u i t ). (小谷克彦旭川校准教授). 末田清子・福田浩子 ( 2 0 1 1 ) ~コミュニケーション学. 倒. その展望と視点. (増補版)~松柏社. (芝木美沙子旭川校教授). 側鈴木刻 ( 2 0 1 2 ) ~教室内(スクール)カースト」光文 社. ( 3 1 ) 千石保(19 9 4 ) ~マサツ回避の世代~ PH P ( 3 2 ) 田近 i 旬一 ( 2 0 0 1 ) ~小学生・中学生・高校生のコミュ. ニケーション能力の実態とその育成のための授業開発』 (平成 11 年度 ~12 年度科学研究費補助金基盤研究 (C). 研 究 成 果 報 告 書 課 題 番 号 11680281 研究代表者:田 近淘ー) ( 羽. 田近淘一(編著) ( 2 0 0 2 ) ~子どものコミュニケーショ ン意識』学文社. ( 3 4 ) 田中智志・今井康雄 ( 2 0 1 1 ) ~キーワード. 現代の教. 育学」東京大学出版会 3 1日 土 井 隆 義 ( 2 0 0 8 ) ~友だち地獄. 「空気を読む」世代. のサバイバル』筑摩書房 ( 3 6 ) 土井隆義 ( 2 0 0 9 ) ~キャラ化する/される子どもたち. ---j目下除型社会における新たな人間像」岩波書庖 ほ7 ) 直井道子・松村泰子(編著) ( 2 0 0 9 ) ~学校教育の中の. ジ、エンダー一子どもと教師の調査から』日本評論社 制. 中島梓 ( 1 9 9 1 ) ~コミュニケーション不全症候群」筑 摩書房. 叫. 日野玲子 ( 2 0 0 9 ) I~ジェンダー・フリー』教育を再 考する」木村涼子(編)・広田照幸(監) ( 2 0 0 9 ) ~ジェン ダーと教育』日本図書センター. 247.
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