• 検索結果がありません。

IRUCAA@TDC : №29:骨細胞のLamin A は骨リモデリングを制御する

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "IRUCAA@TDC : №29:骨細胞のLamin A は骨リモデリングを制御する"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

№29:骨細胞のLamin A は骨リモデリングを制御する

Author(s)

奥平, 貴人; 中村, 貴; 齋藤, 暁子; 山口, 朗; 髙野,

正行; 柴原, 孝彦; 東, 俊文

Journal

歯科学報, 120(2): 216-216

URL

http://hdl.handle.net/10130/5171

Right

Description

(2)

目的:Capnocytophaga ochracea はデンタルプラー ク中に認められる菌で,滑走能を有する。近年,C. gingivalisは,Fusobacterium nucleatum などの非運 動性菌を「貨物車」の様に運び,これには,IX 型 分泌機構(T9SS)により分泌される滑走運動関連 タンパク質 SprB が関与するとされている。Capno-cytophaga 属は,これにより歯周病原性バイオフィ ルムの形成範囲を広げる可能性があるが,この動き が C. ochracea でみられるかは不明である。本研究 は C. ochracea に他の口腔内細菌を付着させた際の 動きを確認すること,それが混合バイオフィルム形 成に与える影響を検討することを目的とした。 方法:C. ochracea ATCC 27872株(野生株),T9 SS 関 連 タ ン パ ク 質 コ ー ド 遺 伝 子 gldK 欠 失 株 (ΔgldK 株),sprB 欠失株(ΔsprB 株)のガラス平面 上での動きを暗視野顕微鏡で観察した。3株それぞ れと F. nucleatum との共凝集,野生株と F. nuclea-tumの動きは各株を DAPI,Calcein を用いて蛍光 染色し,共焦点レーザー顕微鏡で観察した。混合バ イオフィルム形成への影響は,3株それぞれと F. nucleatumとの混合液を96 well プレートに播種し, 37℃,嫌気下で48時間培養し,クリスタルバイオ レット染色で定量することで確認した。 結果および考察:1視野内の大部分の野生株の動き は,顕微鏡上の温度を37℃に保つことで観察でき た。そ の 条 件 下 でΔgldK 株,ΔsprB 株は滑走能を 失っていた。3株とも F. nucleatum との共凝集能を 認 め た。C. ochracea と F. nucleatum の 動 き は 観 察 中の蛍光色素の光退色により確認できなかった。混 合バイオフィルム形 成 量 は 野 生 株 と 比 較 し て, ΔgldK 株で約76%の有意な減少を認め,ΔsprB 株で は有意な減少は認めなかった。以上の結果より,共 凝集,混合バイオフィルムの形成には SprB 以外の タ ン パ ク 質 も 関 与 す る こ と が 示 唆 さ れ た。C. ochraceaと菌表層に付着する細菌による動きは今 後,C. ochracea と Parvimonas micra の組合せを暗 視野顕微鏡で観察することで確認する予定である。 目的:核膜裏打ちタンパク質であるラミンは核膜の 内側に核ラミナと呼ばれる構造を形成し,遺伝子発 現制御などの様々な核機能に関与すると考えられて いる。LMNA 遺伝子変異に起因する疾患群はラミ ノパチーと総称され,代表的なラミノパチーである Hutchinson­Gilford Progeria syndrome(HGPS) は重度の骨粗鬆症を呈する。また,全身性 Lamin A ノックアウトマウスでも低骨代謝回転型の骨粗 鬆症を示すことが報告されている。しかしながら, 骨組織を構成する細胞種毎の Lamin A 機能は未解 明である。そこで本研究では,Cre/loxP システム を用いて骨細胞特異的 Lamin A 遺伝子ノックアウ ト(Ocy­Lmna KO)マウスの作成を行い,骨細胞 における Lamin A の高次機能の解明を試みた。 方法:骨細胞特異的 Cre リコンビナーゼ発現マウ スである Dmp1−T2A­Cre マウスと,Cre リコ ンビナーゼ依存的に Lamin A 遺伝子の破壊が可能 な floxed Lamin A マ ウ ス を 交 配 し,Ocy­Lmna KO マウスを作出した。マイクロ CT を用いた骨構 造解析,骨組織切片の観察のほか,qPCR 法を用い た骨代謝マーカー遺伝子群の発現解析を行った。 結果および考察:全身性 Lamin A KO マウスは成 長遅延が報告されているのに対し,Ocy­Lmna KO マウスは外観上は正常に発育した。8週齢マウスの 骨密度を測定した結果,Ocy­Lmna KO マウスで 有意な低下が観察された。遺伝子発現解析の結果, 骨細胞マーカーの発現に差は認められなかったもの の,Ocy­Lmna KO マウスにおいて破骨細胞と骨 芽細胞両者の分化が促進されており,骨吸収・骨形 成ともに亢進した高回転型の骨代謝が行われている ことが明らかとなった。さらに,破骨細胞分化誘導 因子である RANKL と骨芽細胞分化への関与が報 告されているギャップ結合形成タンパク質・Cx43 の発現亢進が観察された。以上の結果は,骨細胞の Lamin A が RANKL,Cx43の発現制御を介して骨 リモデリングのバランスを制御することを示唆して いる。

№28:Capnocytophaga ochracea が菌表層に付着する細菌を運搬するメカニズムの検討

喜田大智1),山下慶子1),吉川幸輝1),国分栄仁2)3),石原和幸2)3),齋藤 淳1)2)(東歯大・歯周)1) (東歯大・口科研)2)(東歯大・微生)3)

№29:骨細胞の Lamin A は骨リモデリングを制御する

奥平貴人1),中村 貴2),齋藤暁子2),山口 朗3),髙野正行1),柴原孝彦1)4),東 俊文2)3) (東歯大・口腔顎顔面外科)1)(東歯大・生化)2)(東歯大・口科研)3) (東歯大・口腔がんセンター)4) 学 会 講 演 抄 録 216 ― 114 ―

参照

関連したドキュメント

 第一の方法は、不安の原因を特定した上で、それを制御しようとするもので

線遷移をおこすだけでなく、中性子を一つ放出する場合がある。この中性子が遅発中性子で ある。励起状態の Kr-87

手動のレバーを押して津波がどのようにして起きるかを観察 することができます。シミュレーターの前には、 「地図で見る日本

すべての Web ページで HTTPS でのアクセスを提供することが必要である。サーバー証 明書を使った HTTPS

上であることの確認書 1式 必須 ○ 中小企業等の所有が二分の一以上であることを確認 する様式です。. 所有等割合計算書

据付確認 ※1 装置の据付位置を確認する。 実施計画のとおりである こと。. 性能 性能校正

□ ゼミに関することですが、ゼ ミシンポの説明ではプレゼ ンの練習を主にするとのこ とで、教授もプレゼンの練習

定を締結することが必要である。 3