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カジノを含めた娯楽施設の検討研究会 (平成15年度事業中間報告)

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Academic year: 2021

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−6−  全国のカジノ議論の高まる中、独自の立場で広くカジノ について研究するために当カジノ研究会は発足し、平成14 年度から研究に取組んできた。  平成14年度は年度途中でのスタートであったこともあり、 全国でのカジノ議論について勉強し、研究メンバーの知識 レベルの統一を図ることに終わった。平成15年度からは、 おおよその研究項目を絞り、分担して研究を進めることに した。  研究項目は以下のとおりである。 1.カジノは日本経済又は和歌山経済の活性化につながる のかを調査・研究する。 2.日本におけるカジノ合法化に向けた動き(全国の状 況)および日本人の余暇、レジャー等についての意識 やニーズを調査する 3.カジノに関する法規制について調査・研究する。 4.カジノの運営システムについて外国の事例を中心に調 査・研究する。 5.カジノ収益に関する課税等のあり方について調査・研 究する。 6.日本におけるカジノに対する懸念や反対意見とそれら への対応についてについて調査・研究する。 7.カジノが和歌山にできた場合の経済波及効果及び雇用 創出効果について調査・研究する。 8.和歌山でのカジノ産業の可能性、立地適地、立地条件 について調査・研究する。 1.自主研究「カジノを含めた娯楽施設の検討研究会」

「カジノ研究会」

カジノ研究会       研究リーダー 

 山 頌 一

(和歌山社会経済研究所 研究部長)

平成1

5年度事業中間報告

(2)

−7−  全員参加の研究会を開催するとともに、平成15年4月に 同じギャンブルの範疇にある公営競技の和歌山競輪場の視 察を行った。競輪場の雰囲気を感じるとともに管理者より 競輪事業についての説明を受けた。  また、平成15年10月にはカナダ政府の駐日大使館の協力 を得て、研究メンバー2名がカナダのオンタリオ州にある 2箇所のカジノとそれぞれの市役所及びオンタリオ州のカ ジノを運営しているゲーミング公社を訪問し、カジノの実 態をこの目でつぶさに確かめ、調査を行った。以下、オン タリオ州におけるカジノ等の概要を紹介する。 ◇オンタリオ・ロッテリー・ゲーミング公社  1989年、当時締結された北米自由貿易協定の影響でカ ナダ人は税金の安い米国へ買い物に行くようになった。 米・カナダ国境の疲弊した自治体はガソリン税「ゼロ」 を州政府に要求したが、州政府はその代わりにカジノを 容認し、1994年に州初のカジノがウインザー市にオープ ンした。同公社はオンタリオ州で以下に説明する商業カ ジノや宝くじ等の営業を行っている。 ◇カジノ・ウインザー  カジノ・ウインザーは米国の自動車の町デトロイト (人口約95万人)の対岸に位置し、手早い成功が望める ということで1994年5月に州初のカジノが開設された。 カジノ開業当時の市の失業率は7%と、カナダ全国の平 均並みであったが、現在は4.5%と、カナダ一低い失業 率を誇っている。  建設コストは約504億円、延べ床面積約9,000 、従業 員数4,165人(クライスラーの工場に次ぎ、ウインザー 市で第2の雇用を誇る)。ゲームの内容はスロット3,225 台、テーブルゲーム:105台で、2002年度の総収益は約 583億円であった。 ◇カジノ・ナイアガラ  1996年12月に開設された。前述の北米自由貿易協定に よる産業の疲弊がカジノ導入の直接の理由であるが、ナ イアガラ瀑布に代表される世界的観光地であることも導 入理由と考えられる。  カジノ導入以来、ハイアットやマリオット等の一流ホ テルが11軒新築され、その投資額は合計約1,800億円に

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−8− 及ぶ。また、各々のホテルが300∼400客室を有し、200 ∼300人の従業員を雇用している。なお、失業率は、最 悪の1993年で15%を超えていたが、現在はカナダ全国の 平均7%を下回っている。建設コストは約147億円、延 べ床面積約9,000 、従業員数3,700人。ゲームの内容は スロット2,873台、テーブルゲーム140台で、2002年度の 総収益は約548億円。  視察したカナダのカジノは、沈滞した地域経済を活性化 させるために導入され、地域の失業率が激減するなど、め ざましい効果をあげているようである。特にナイアガラで は、「カジノの影響は絶大で、これまでの観光の形態が変 わった。」と市の担当者はその効果を絶賛した。日本では カジノは今まで存在しなかった新しいアミューズメントで ある。日本でのカジノが地域経済活性化の起爆剤になり得 るのかどうかは、カジノが合法化され、多くの日本人に とって健全で、魅力的なゲームになるかどうかによる。カ ジノが日本で魅力的なゲームとなるかどうかは、やってみ ないと分からない部分が多い。現状、カジノが日本で合法 化される気配は全く感じられない。  カジノには色々な側面があるようであるが、全体として、 人びとの健全な娯楽として成長し、加えてカジノ産業で大 きな付加価値を生みだすことにより、より多くの雇用の場 が創出されれば言うことはない。今後、残された期間でカ ジノ全般を見据え、カジノが和歌山県の経済活性化の起爆 剤になり得るのか、カジノが社会に与える影響などを研究 するとともに、和歌山県でのカジノ産業の立地の可能性を 探っていきたい。

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