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Title
研究開発組織の柔軟性
Author(s)
朝光, 浩; 平澤, 泠
Citation
年次学術大会講演要旨集, 6: 46-50
Issue Date
1991-10-17
Type
Conference Paper
Text version
publisher
URL
http://hdl.handle.net/10119/5316
Rights
本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す
るものです。This material is posted here with
permission of the Japan Society for Science
Policy and Research Management.
2B7
研究開発組織の 柔軟性
0 朝北
浩,平澤
冷 (東京大学
) 1. 研究の背景 内外の状況に 応じ,粗糠運営を 変 ィヒ させていくこと 一 研究テーマの 見直し,粗織の 改廃など 一は効 果 的な研究活動を 実施するために 重要であ る.そのために 研究開発組織のマネジメントは , 望まれる 目的を実現するために 必要な変更が 何であ るかを見極め ,その変更を 実現することが 可能なシステム として構成されている 必要があ る.そのような 組 俺の能力を,ここでは 組 麒の柔軟性と 定義する. す なわち,粗糠の 柔軟性とは,粗織が 自分自身に対し ,より短い時間に , よ り大きな変化をもたらすこ とが可能であ ることを示すものであ る.それは具体的には ,粗織における 情報の流れを 促進し,紬織 活動の変化を 容易にする組織運営制度の 採用に大きく 依存すると思われる 2. 調査の概要 上記の考えに 基づき,柔軟性に 関わると考えられる 粗織運営制度の 採用状況についてのアンケート 調査を実施した.これは 1990 年 10 月に研究室で 行った調査の 一部にあ たるものであ り,この部分の 有 効 回答数は 1 ㎝研究所であ った 2.1. 調査対象 研究開発組織をもつと 思われる菜種で ,法人所得額が 上位であ る企業の研究所 ( 研究開発組織が 別 会社になっている 場合を含む ) を 対象とした.とくに・ 研究所粗糠が 二重になって レ 、 6% 合は,規模 の 小さい方の研究所,およびそれと 同位の研究室・ 研究センターを 対象とした 2.2. 調査内容 アンケートでは ,柔軟性に関わると 考えられる 49 の粗織運営制度を 提示し , 各々の制度について , 現在採用している ,採用したが 現在は廃止している ,採用を検討中であ る,か は ついて問い・ 前 三き の場合についてはその 運用開始年・ 終 丁年および,その 制度の有効性について , 5 段階 ( 評価 5 を恩恵 評価とする ) での評価を求めた.提示した 制度の中には ,余り一般的でな い ものや制度の 名称だけで は各研究所でその 内容の解釈に 相違が生じると 懸念されるものがあ り,それらについては , 註 として 添付した制度の 具体的な内容によって 判断できるように 配慮した 3. アンケート集計結果の 分析 アンケートの 集計結果から , 見 いなされたこと [1] をまとめる ( 図 1) 3.1. 研究所全体の 分析 a. 戦略的研究 研究開発を戦略的に 実施,成果を 統合することを 支援する制度一戦略研究センタⅠ SIS など 一は, 採用数は少数であ るが,与えられている 評価は概ね高い ,これらの制度は 近年導入されたものであ り, さらにより広範に 採用されることが 期待される.b, 情報交換の形態 特定の人,情報機器を 介すのではなく ,当事者同士が 時を共有し 仁
㏄
か昨眈 Ⅰで行われる 形での情 報交換を行う 制度一オン・サイト・ディスカッション ,ディスカッション・タイムゾーンなど 一が高 く 評価されている. c. 研究きに与えられる 自律性 研究者に高度の 自律性を与える 粗織運営制度一研究テーマの 自己申告 制 ,自己進捗管理など 一につ いては,強い 否定的評価も 存在しており ,マネジメント・ツールとしては ,その効果に 疑問 規 する 向 きもあ ることを示唆している 3.2. 各層ごとの分析 回答票全体からは 上記のような 傾向がみられたが ,より詳細な 分析として,研究所をその 性格によっ て 分類し,それらの 間で比較 対凹 させたところ 次のような結果が 得られた・ a. 産業分野に よ る分類 研究所を,その 屈する企業の 産業分野の違いによって ,エレクトロニクス ,マテリアル ,その他の 研究所に分類した・ 各分類に該当する 研究所数はエレクトロニクスが 42, マテリアルが 38, その他が 24 であ る 分野間での柔軟 ィヒ マネジメント・ツールの 採用状況を比較すると ,マテリアルに 屈する研究所の 方 がほとんどの 制度で採用率がエレクトロニクスのそれを 上回っていることが 分かった.ただし ,企画 書 制度,若手中長計などの 制度はエレクトロニクスの 研究所の採用率がマテリア } レを 上回っている b. 研究開発のステージによる 分類 研究開発ステージを 基礎,応用,開発に 区分し,当該研究所において ,どのステージにその 研究活 動の最も大きな 比重がおかれているかによって 分類した・各分類に 該当する研究所数は ,基礎が 13. 応用が ]3, 開発が㏄, ( 皿 回答に よ り分類できなかったものが 14) であ る 基礎研究段階を 中心とする研究所においては ,応用・開発を 中心とする研究所に 比べて,人事の 流 動 化に関わる制度の 採用率が低く ,研究者の自律性を 高める制度一研究テーマの 自己申告制度,自己 進捗管理制度など 一の採用率が 高くなっている c. 研究所の所属による 分類 研究所; 材こ社と 事業部のどちらに 所属しているかによって 分類した・各分類に 該当する研究所数は , 本社が 84, 事業部が 17, ( 虹 回答に よ り分類できなかったものが 3) であ る. 組織間交流制度,組織内運営制度において ,本社所属の 研究所は,事業部所属の 研究所よりも 全体 的にそれらの 制度に対する 評価が高くなっている d. 研究所の研究者数による 分類 研究所の規模を 表すものとして ,所属研究者数によって 分類した.各分類に 入る研究所数がほぼ 同 等になる よ うにその分離は㏄ 八 以下, 61 一 120 人, ¥2¥ 人 以上とし,各々に 該当する研究所数偲
3, 25. 32 ( 虹 回答により分類できなかったものが 14) であ る. 規模の大きな 研究所は, 粗 織 間 交流制度,情報システムのほとんどにおいてその 採用率が高くなっ ている採用状況
採用 川 "" 。 卸 " 。 円 " ' 。 ソ 。 " 橿俺 ㏄ 田 7.7 3.6 Ⅰ 1.5 Ⅰ. 0 3.9 ㏄ メ 8.7 Ⅰ.Ⅰ 社内ベンチャーⅡ 5 ヵ l2.5 Ⅰ. 9 Ⅰ. 0 却 Ⅰ 拮ユ 4 3.8 2 1 Ⅰ 5.8 Ⅰ. 0 0 . O ㏄ よ 2.9 3 力 "' ぬ括亜 "" 偲億
30 28.8 2 Ⅰ.Ⅰ 2 Ⅰ.Ⅰ 社 内分Ⅰ研究会 セミナー ㏄ ㏄. 4 1 ].0 0 0 . 0 何分Ⅰ 笹桁ま汝会 33@ 31.7@ 4@ 3.8@ 0@ 0.0 39 37.5 2.O O.0 76 73. Ⅰ O.O O.O ㏄ ⅡⅠ 0 0.0 2 1% 85 8l.7 0 0.0 Ⅰ 1.0 ㏄ ㏄. 7 2 1.0 2 l Ⅰ ケートキーパー Ⅰ 2.5 3.8 O.O 22 2l.2 2 1.9 Ⅰ 1.0 20 l9.2 Ⅰ l.0 3 2. Ⅰ
研究且の出向明度 43 Ⅰ 1.3 0 . O Ⅰ. O 研究 且 の 沫 下口 度 品・ 7 O.0 2. Ⅰ 研究且の併任
巳度 ㏄ 笘力 0 0.0 0 0.0 67 ㏄Ⅰ 3. Ⅰ O.0 研究所Ⅰでの 硬宙 五 % 拍 カ O.0 O.O 宙接 人ウ文洋も度 ll.5 l.o O.0 ll-5 2.9 Ⅰ・ O 56 品目 7 6.7 0 0.0 ㏄. 3 l.o l.o 53 5l.0 2 1.9 Ⅰ Ⅰ. 0 研究所 小 某日活 廿 おる l.o 3.8 研究テーマの 自己申告Ⅱ 庄 ㏄ ㌻. 6 3 2.9 0 0 . 0 自己進捗Ⅰ 珪槻度 299 27.9 1 l.0 1 Ⅰ. 0 Ⅰ・ 7 0 . O O.0 ㏄ ㏄. 7 0 0.0 0 0 . 0 ぬ 花こ 4 3 Ⅰ ] 1.0 16.3 6.7 Ⅰ.Ⅰ l0.6 Ⅰ. O O.O オープン ドア ボリシー 4l.3 Ⅰ. O O.O オン サイト デイスカノンⅠン ㏄. 5 O.O Ⅰ. O フレックス タイム 窩度 乃 70 . 2 2 ] Ⅰ 0 0 .。 ディスカ ツシ Ⅰ ン タイムゾーン
13.5 2.9 Ⅰ. O 6.7 Ⅰ 4.4 0 . 0 Ⅰ 3.5 6.7 O.O 8.7 Ⅰ 6.3 Ⅰ. O 廿穏 ホットワークによる 研 タテーマⅠ 珪 26@ 25.0@ 15@ 14.4@ 1@ 1.0 伍笘 ネットワークに よ 4 研究 ユ用 / 宙材 ⅠⅠ 包 カ Ⅰ l.5 O.O スキル ス インベントリー 26 あ . 0 8 7.7 ] 1.0 37 ㏄. 6 20 l9 Ⅰ 0 0.0 14.4 l Ⅰ.Ⅰ O.O 0@ 102030405060708090 鍋 |
4.10
3.5 4. Ⅰ 4. Ⅰ 4. Ⅰ 4.O 4.4 4.4 4.3 4.5
3089 ざ 4.2 4.2 3.4 3.7 4.0 3.6 3.B 3.6 6 面 拍ぬ あ 女㏄ 708000l ㏄ (% ([1l より 再摂 ) 田 Ⅰ 研究用 尭拙窩 の 棄 軟性 に Ⅱわる 輯集ま 常制度の採用状況と 押伍
4. 概念からの柔軟性の 分析 最初に挙げた 定義から,組織の 柔軟性についての 3 つの要因が導かれる.ここでは ,それぞれの 要 因についてその 大きさで区分して 得られた各要因のクラスが 相互にどのようなパターンをもっている かほ ついて分析を 試みる・ 4.1. 組織の柔軟性の 3 つの要因 定義に基づき ,組織の柔軟性のあ り方を特徴づけるものとして , 3 つの要因一変動単位,情報活動 インターバル ,粗織活動インターバルーを 考えることができる.各要因について ,以下のように 定義 し ,クラス分けをする・ A. 変動単位 ( 自由度 ) : 粗織が自らに 引き起こすことの 可能な変化の 大きさを表すもの A せ 人の移動や組織の 変化を伴わないもの A-b. 粗織の変化は 伴わないが,人の 移動のみを生じるもの A モ .組織の再編を 伴うもの A-d. 新しい組織をつくり ,新しい組織関係を 生じるもの B. 情報伝達インターバル : 上記の変化を 決定するもととなる 情報が,その 変化を決定する 主 体 に入ってくるサイクルの 時悶悶隔を表すもの B-zL 随時 B-b. 数ケ月 単位 B-c. 年単位 C. 粗織活動インターバル : 変化が組織で 実現されるサイクルの 時間間隔を表すもの C-zL 任意 C-b. 定期的 当該研究所の ,上記のクラス (A-a.b.cJB-a.b.c.C-a.b) によって示される 内容についての 志向性は , そのクラスの 表す範囲での 粗織活動の変化を 可能にする制度の 採用数によって 判断される.これら 各 クラスへの志向性の 強弱が相互にどのような 関係をもっているのかについて ,それらの間のバターン を 分析することにより 考察する. まず,より単純な 全体像を得るために ,各クラスの 内容に対する 研究所の志向性を ,そのクラスに 該当する組織運営制度の 採用数の中央平均を 基準として,その 強弱を判定することにより ,各研究所 の各クラスに 対する志向性の 情報を得た. 4.2. 数量化 第 m 類に よ る分析 上の操作によって 得られたデータについて 数量化 第 m 類を適用し , 各クラスの間に 現れるバターン を 分析する, 第 Ⅰ 軸 と第 2 軸でプロットした 散布図を示す ( 図 2,1,2-2) . 第 Ⅰ軸は , 各々のクラスに 対する志向性 の強さ ( 前記の判定基準に 基づけば採用数の 大きさ ) を示す 軸 ,第 2 軸は変動単位が 小さく情報伝達・ 組織変動のサイクルの 短 い ものと変動単位が 大きく情報伝達 組織変動のサイクルの 大きなものを 分 ける軸であ ると考えられる. 粗織運営制度の 散布図をみると ,第 1 軸については ,各クラスに 対する志向性の 強弱が同じ向きで あ ることが確認される.このことから ,各制度は柔軟性の 要因における 位置づけによって 相反するこ となく,それぞれの 役割をもって 組織の柔軟性に 寄与していると 考えられる,第 2 軸については , 組
対応
)て
ターン
の強面に
-0.5
クラス
ⅡⅩⅠ @ 拍 V
Ⅰ
穏ダハ、 Ⅰ・ 宝く
Ⅰ
、ノ ●● 一 Ⅰ● Ⅰ● ス トク 3 2 Ⅰ ダ 0 Ⅰ 2 3 幡け 0 究所 -0.5 図 2-2 織 変動単位が最大のもの ( クラス A-d) と情報伝達インターバルが 数 ケ 月のもの ( クラス B-b) とは, その軸によってはあ まり 分 推していないことが 分かり,これらを 表す制度は変動単位・サイクルの 大 きさといったものとは 異なる考え方で 採用がなされていると 推察される 研究所の散布図からは , 両 軸を中心にして 4 つのクラスターが 存在しているとみることができる 制度の散布図による 軸の意味に基づき , クラスター 1 は柔軟化制度の 採用に対して 積極的で,第 2 報 の表す,変動単位とサイクルの 大きさのバランスという 点で均衡のとれた 研究所 群 ,クラスクーⅡは 細かい変化の 積み重ねをより 重視する傾向をもつ 研究所 群 ,クラスク一皿は 大きく非連続的な 変 ィヒ を 重視する傾向をもつ 研究所 群 ,クラスター W は柔軟 ィヒ 制度の採用にあ まり積極的でない 研究所 群 であ ると考えられる・ 各クラスタ一に 屈する研究所の 数は,クラスター 1 が 40 ,クラスターⅡが 13, クラ スタ一 m が l5, クラスターⅣが 36 となっている 5. 結び 以上,研究開発粗織の 柔軟性についてのアンケート 調査に基づき ,それがどのような 傾向をもって いるかを考察してきた.最後の 数号北祭 m 類による分析については ,ここでは調査 で 挙げた制度の 内 情報システムを 除く全制度について 行ったものであ るが,その制度を 限り,志向性の 強弱についても より 精荻 な分離をすることによって ,より多くの 知見が得られるのではないかと 思われる 参考文献[l BoIuda,S.,Asamitsu,H., 唾 chi,T.and rr 油 sawa,R Organizational:lexibility(n》he゛apanese
Co 日 P0 田地 R&D Set 廿 Ⅱ g,Prooc ⅠⅠぬれ 80/,Porll Ⅰ 材 Ⅰ れ雌 Ⅰ 呵ィ め川 ICoon ゾ とれれ ceo れ M