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2012.1.30. no.264
中野 哲弘
知的財産高等裁判所 所長
知的財産高等裁判所所長の中野です。本日は特技懇に お招きをいただきまして、誠にありがとうございました。 知財高裁は皆様方ご承知のとおり、平成 17 年の 4 月に 発足いたしまして、本年は 7 年目になります。この間特許 庁の皆様方からいただきました、ご支援、ご協力に対し まして改めて感謝の意を表したいと思います。
さて、最近におきます特許訴訟に関する内外の動きを 見てみますと、本日から 1 週間前の 10 月 26 日、27 日には アメリカの連邦巡回高等裁判所の裁判官 6 名が来日いたし
まして、この会場で、知財高裁の裁判官や特許庁の方々 などと、模擬裁判その他の方法によって真剣な意見交換 がなされました。傍聴した方は、日本とアメリカの文化 の違いというのを実感されたのではないかと思います。ま たその翌日には、最近あまり開かれませんでした知財高 裁の大合議法廷が開かれ、いわゆるプロダクト・バイ・ プロセス・クレームという論点について真剣な弁論が行 われました。
一方、来年 4 月と聞いておりますが、特許庁の皆様方の ご尽力で成立いたしました改正特許法が、施行されると いうことですし、また遠くアメリカでは、先発明主義か ら先願主義へと大きく舵を切った特許法改正が実現した と聞いております。ただいまのような事情や動きを受け まして、知財高裁としても、今後とも緊張感を持って訴 訟運営に当たっていきたいと考えております。
ところでせっかくの機会でございますので、特許庁に おける審査・審判に対する若干の感想を、少し述べさせ ていただきたいと思います。
その第 1 は、私は 7 年前から経験しておりますが、最近 における無効審判請求のような当事者系の審判は、非常 に速くなったという印象を受けております。平成 17 年当 時は、審判と侵害訴訟のダブルトラック、同一の争点に ついて両方で審議することによる弊害ということを、大 分声高に言われていたわけですが、審判が迅速に行われ るということになりますと、そういう弊害もほとんどな いと、私としては感じております。今後ともこの調子で お願いしたいと思います。
第 2 に感じますことは、当事者系審判の大部分におきま
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平 成 2 3 年 度 特 技 懇 懇 親 会
で、判決を通じて審査・審判に対する若干の注文を申し 上げることもございますし、これが皆様方のご意見と異 なることもあるかと思います。これはしかし制度上の問 題でございますので、今後ともお互いに、それぞれの立 場を尊重して自由に意見を述べ合い、それによって調和 のとれた審判運営・訴訟運営ができるのではないかと思っ ております。
簡単ではございますが、以上をもちまして私の挨拶と させていただきます。本日はどうもありがとうございま した。
して、最近は口頭審理が行われる、しかもその多くにお きましては、予め審判長から、審尋事項を当事者に送付 して、それに基づいて口頭審理を行うという運営をして いるというふうに聞いております。関係者が一同に会し まして意見交換をするという機会、裁判所ですと口頭弁 論、審判ですと口頭審理、これは非常に有意義でござい ますので、今後ともこういう口頭審理、すなわち口頭と 書面を織り交ぜた審理を続けていっていただきたいとい うふうに思います。