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原子核のスピン
https://sites.google.com/site/komaspin/
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物質の階層構造
太陽系の大きさ 約60億km 太陽系の大きさ 約60億km
太陽系の
~ 1万分の1 太陽の大きさ 約70万km 太陽の大きさ 約70万km
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物質の階層構造
分子
電子
原子核
陽子
中性子
クォーク
10
-10m
原子10
-9m
10
-14m
10
-15m
ナノメートル
Å(オングストローム)
10
-18m
原子の大きさ 原子の大きさ
原子核の大きさ 原子核の大きさ
~ 1万分の1
~ 1万分の1
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物質の “素” となる粒子: 素粒子
原子
素粒子・基本粒子 質量
電荷
スピン(磁気的性質)
原子核
陽子 中性子 電子
クォーク
アップ チャーム トップ ダウン ストレンジ ボトム
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原子核が人の大きさ程度とすると
原子: 山形市 (~20 km) 原子核: バランスボール (1 m) 陽子・中性子: ソフトボール (10 cm) 電子・クォーク: 花粉以下 (< 0.1 mm) 原子核が人の大きさ程度とすると
原子: 山形市 (~20 km) 原子核: バランスボール (1 m) 陽子・中性子: ソフトボール (10 cm) 電子・クォーク: 花粉以下 (< 0.1 mm)
原子の大きさ 原子の大きさ
原子核の大きさ 原子核の大きさ
陽子の大きさ 陽子の大きさ
クォークの大きさ クォークの大きさ
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陽子 中性子
電荷 +1 0 スピン ½ ½
陽子 中性子 電荷 +1 0
スピン ½ ½
Z
A B
例)例)
6
12 C
原子量=陽子+中性子の数 原子量=陽子+中性子の数
原子番号=陽子の数 原子番号=陽子の数
元素名
H, He, Le, Be, ... 元素名
H, He, Le, Be, ...
原子核
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原子核の崩壊
アルファ崩壊
アルファ崩壊
+
アルファ線(ヘリウム原子核) 陽子2個+中性子2個
核力で結びつけられていた陽子2個・中性子2個が分離する過程
+
ベータ崩壊
ベータ崩壊
+
ベータ線(電子)
ニュートリノ
『弱い力』により中性子が陽子に変化する際、 電子とニュートリノを放出する過程
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陽子・中性子のスピンと原子核のスピン
=
1 2
1 2
−1 2
−1 2
=+ 1
2 −
1
2 +
1
2 −
1
2 =0
構成要素のスピンの値を足し上げる
例) 例)
陽子 中性子電荷 +1 0 スピン ½ ½
陽子 中性子 電荷 +1 0
スピン ½ ½ アルファ線 = 4He原子核
陽子 2個 中性子 2個
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原子核の殻構造
裳華房テキストシリーズ-物理学 「原子核物理学」より抜粋
1963年 マリア・ゲッパート・メイヤー、ヨハネス・ハンス・イェンゼン 原子核の殻構造に関する研究(殻模型の提唱)
1963年 マリア・ゲッパート・メイヤー、ヨハネス・ハンス・イェンゼン 原子核の殻構造に関する研究(殻模型の提唱)
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原子核の魔法数と陽子・中性子のスピン
裳華房テキストシリーズ-物理学 「原子核物理学」より抜粋
原子核の魔法数:
2, 8, 20, 28, 50, 82, 126, 184
元素の存在比
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超流動
1937年 ピョートル・カピッツアにより発見
極低温において液体ヘリウムの流動性が高まり容器の壁面をつたって外へ溢れ出たり、 原子一個が通れる程度の隙間に浸透したりする現象で、量子効果が巨視的に現れたもの である。(Wikipediaより)
1937年 ピョートル・カピッツアにより発見
極低温において液体ヘリウムの流動性が高まり容器の壁面をつたって外へ溢れ出たり、 原子一個が通れる程度の隙間に浸透したりする現象で、量子効果が巨視的に現れたもの である。(Wikipediaより)
1978年 ピョートル・カピッツア
低温物理学における基礎的発明および諸発見 1978年 ピョートル・カピッツア
低温物理学における基礎的発明および諸発見
※ 超低温 ヘリウム4の場合絶対温度 2.17 K
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超流動とヘリウムのスピン
1つのクーパー対を動かそうとすると、 全体が揃って移動する
陽イオン等に邪魔されず 電子は導体内を移動
→ 超伝導 超伝導の説明
クーパー対と同じ働きを
4He原子核が行う
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3
Heの超流動
1996年 デヴィッド・リー、ダグラス・D・オシェロフ、ロバート・リチャードソン ヘリウム3の超流動の発見
1996年 デヴィッド・リー、ダグラス・D・オシェロフ、ロバート・リチャードソン ヘリウム3の超流動の発見
1972年 ヘリウム3の超流動現象が発見 34 気圧で 2.6 mK
0 気圧でおよそ 1 mK
3He原子核
=
1
2
1
2 −
1
1 2 2
電子と同様に “クーパー対” を作って、ボーズ粒子として振る舞う
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自然界の相互作用: 力の種類
弱い力
ベータ崩壊を引き起こす
弱い力
ベータ崩壊を引き起こす
電磁相互作用
電気の力 磁気の力
電磁相互作用
電気の力 磁気の力
原子構造 分子構造
重力
万有引力
重力
万有引力
宇宙の構造
強い力
核力
アルファ崩壊を引き起こす
強い力
核力
アルファ崩壊を引き起こす 原子核構造
陽子・中性子構造
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ベータ崩壊と弱い相互作用
100年前 100年前
ベータ崩壊
+ベータ線(電子)
ベータ崩壊で放出された
電子のエネルギースペクトル ベータ崩壊で放出された
電子のエネルギースペクトル
ニュートリノでめぐる素粒子・宇宙の旅 C.サットン 著 鈴木厚人 訳 から
この実験結果が大問題を 引き起こしていた
この実験結果が大問題を 引き起こしていた
なにが問題だったのか?
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アルファ線の場合
+
アルファ線
241Am 半減期 432.2 年
241Am 半減期 432.2 年
241
Am →
237Np +α
E=5.388 MeV 1.4 % E=5.443 MeV 13.0 % E=5.486 MeV 84.5 %
E
検出数
崩壊前の質量 > 崩壊後の全質量 質量差 → アルファ線のエネルギー
アインシュタインによる『質量とエネルギーの等価原理』
E=mc 2
アルファ線のエネルギーは ある決まった値になる
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ベータ線の場合
100年前 100年前
ベータ崩壊
+ベータ線(電子)
ベータ崩壊で放出された
電子のエネルギースペクトル ベータ崩壊で放出された
電子のエネルギースペクトル
ニュートリノでめぐる素粒子・宇宙の旅 C.サットン 著 鈴木厚人 訳 から
決まったエネルギーを持たない 質量欠損 ≠ エネルギー ?
エネルギーが保存しない?
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ベーター崩壊でのスピンの問題
+
n pe −
100年前 100年前
ベータ崩壊
+ベータ線(電子)
1
2 +
1
2 +
1
スピンの値
2
スピンの足し算が成り立たない!
スピンの足し算が成り立たない!
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ベータ崩壊
エネルギー保存の問題
エネルギー保存の問題 スピン(角運動量)の問題スピン(角運動量)の問題
+
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放射線淑女紳士への手紙
チューリッヒ 1930年12月4日 親愛なる放射線淑女紳士諸君
この手紙の配達人のいうことに耳を傾けていただきたい。配達人は諸君に
「私はエネルギーと角運動量の保存則を救うための絶望的な救済法を思いついた」 と発表するだろう。この救済法とは
「スピンが1/2で電気的に中性の粒子が原子核の内部に存在する」という可能性である。
この中性の粒子の質量は電子の質量と同じくらいで、陽子の質量の1/100以上ではありえない。 ベータ崩壊の際には電子1個とニュートリノ1個が放出され、電子とニュートリノの運動エネルギ ーの和が一定であるとすれば、放出された電子の運動エネルギーの問題は理解できよう。 もしニュートリノが存在すれば、とっくに発見されているはずなので、私の救済方法が非現実的 だという点は認める。しかし「虎穴に入らずんば虎児は得られない」。
エネルギー保存の破れによる事情の深刻さは、私の前任者がブラッセルで私にいわれた言葉 によって明らかになるだろう。
「新しい税金の場合と同じように、考えないことがベストなのだ。」 そこで、すべての可能な救済法を真剣に議論すべきである。 放射性諸君、私の提案を調べて判断してほしい。
W.パウリ
ニュ ート
リノ の「
発明 」
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ベータ崩壊: 弱い相互作用
+
ベータ崩壊
+
ベータ線(電子)
ニュートリノ
『弱い力』により中性子が陽子に変化する際、 電子とニュートリノを放出する過程
エネルギー
電子 最大
ニュートリノ 最小 エネルギー
電子 最大
ニュートリノ 最小 エネルギー
電子 最小
ニュートリノ 最大 エネルギー
電子 最小
ニュートリノ 最大
ニュートリノ(スピン ½)により解決
+ +
エネルギー
電子 半
ニュートリノ 半 エネルギー
電子 半
ニュートリノ 半
スピンの問題 スピンの問題
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ベータ崩壊: パリティ対称性の破れ
1957年 ヤン・チェンニン、リー・ツンダオ
「パリティ対称性の破れ」
1957年 ヤン・チェンニン、リー・ツンダオ
「パリティ対称性の破れ」
リーとヤンにより、弱い力による『パリティ対称性の破れ』 が提唱された
→ 弱い相互作用は空間反転で不変でない
→ いくつかの検証実験を提唱
スピン整列した原子核のベータ崩壊
→ 呉(ウー)による検証実験
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対称性
古典力学
並進対称性 回転対称性
時間に関する並進対称性 空間反転に関する対称性 時間反転に関する対称性
※ 静止系でみても
※ 運動している系でみても
※ 回転系でみても 運動方程式は一緒 さらに
(空間に関する)並進対称性 → 運動量の保存則
(時間に関する)並進対称性 → エネルギー保存則
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CPT
C P
T
空間反転対称性
時間反転対称性 粒子・反粒子対称性
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空間反転対称性: パリティ
パリティ変換 P : r −r
r
−r
空間を反転させる変換
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v= d r
dt
d −r
dt =−v 速度
運動量 p=mv m−v =−p
L=r×p −r ×−p=L 角運動量
電荷密度 r , t −r , t 電流密度 jr , t −j−r , t
y x
z −x −y
−z
r , t −r , t
v r , t −v r ,t
磁気能率=r ×j −r×−j=
x
y
z=x×y
x×y −x×−y
−x
−y
−z
z=
−x
×
−y
スピン S r ,t S −r , t
いろいろな物理量に対するパリティ変換
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呉(ウー)による実験 1957年
27
60
Co
6028Ni
∗e
−
e27
60 Co
e −
電子は
Coのスピンの向きと
逆方向に多く放出される
⃗ B
コバルトを磁場中に置く
⃗ S
磁場の向きにスピンが揃う
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27
60Co 6028Ni∗e− e 呉(ウー)による実験
27 60Co
S
e−
電子は
Coのスピンの向きと 逆方向に多く出る
P : r −r
27 60Co
P : S S
S
27 60Co
S
e−
ベータ崩壊におけるパリティの破れ
パリティ変換の下では
P : p −p
e−
電子の放出方向は 逆になる
パリティ変換の下で
『不変』であるには... e−
e−
電子は上下同等に 放出されるべき
ベータ崩壊では
パリティ保存則が破れている