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経済学C 練習問題2pdf 最近の更新履歴 Katsuyuki Naito

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(1)

経済学 C

練習問題 2 ( 解答付 )

記号の要約

• xhi ≥ 0:消費者 h の第 i 財消費量 (i = 1, 2, h = 1, 2) xh= (xh1, xh2) ∈ R2+:消費者 h の消費ベクトル (h = 1, 2)

• ehi ≥ 0:消費者 h の第 i 財初期保有量 (i = 1, 2, h = 1, 2) eh= (eh1, eh2) ∈ R2+;消費者 h の初期保有ベクトル (h = 1, 2)

• pi>0:第 i 財価格 (i = 1, 2) p= (p1, p2) ∈ R2++:価格ベクトル

問題

問題 1. 2 人の消費者が 2 種類の財を消費する状況を考える. 消費者 h の効用 関数を uh: R2+→ Rで表す.

問 1 配分 x が実現可能であることの定義を述べよ.

問 2 配分 x が配分 ¯xを Pareto 支配することの定義を述べよ. 問 3 配分 x が Pareto 効率的であることの定義を述べよ. 問 4 完全競争市場での競争均衡の定義を述べよ.

問題 2. 2 人の消費者が 2 種類の財を消費する状況を考える. 消費者 1 の効用 関数は

u1(x1) = x11x12 で表され, 消費者 2 の効用関数は

u2(x2) = x21x22

で表される. また, 消費者 1 の初期保有ベクトルは e1= (e11, e12) = (10, 20)で あり, 消費者 2 の初期保有ベクトルは e2= (e21, e22) = (50, 10)である. 問 1 Edgeworth の箱の中に契約曲線を図示せよ.

問 2 次の 4 つの配分を考える.

• {e1, e2} = {(10, 20), (50, 10)}

(各々の消費者が初期保有として与えられている財をそのまま消費 するような配分)

(2)

• { ¯x1,x¯2} = {(20, 10), (40, 20)}

• { ˆx1,xˆ2} = {(20, 15), (40, 15)}

• { ˜x1,x˜2} = {(40, 20), (20, 10)} 以下の問に答えよ.

(a) 配分 {¯x1,x¯2}は配分 {e1, e2}を Pareto 支配していることを示せ. (b) 配分 {ˆx1,xˆ2}は配分 {e1, e2}を Pareto 支配していることを示せ. (c) 配分 {˜x1,x˜2}は配分 {e1, e2}を Pareto 支配していないことを示せ. 問題 3. 2 人の消費者が 2 種類の財を消費する純粋交換経済を考える. 消費者 1の効用関数は

u1(x1) = 3(x11)13(x12)23 で表され, 消費者 2 の効用関数は

u2(x2) = 3(x21)23(x22)13

で表される. また, 消費者 1 の初期保有ベクトルは e1= (e11, e12) = (6, 3)であ り, 消費者 2 の初期保有ベクトルは e2= (e21, e22) = (3, 6)である.

問 1 消費者 h の第 i 財の需要関数を求めよ (i = 1, 2, h = 1, 2). 問 2 (市場全体での) 第 i 財の需要関数を求めよ (i = 1, 2).

問 3 消費者 h の第 i 財の超過需要関数を求めよ (i = 1, 2, h = 1, 2). 問 4 (市場全体での) 第 i 財の超過需要関数を求めよ (i = 1, 2). 問 5 Walras 法則が成り立っていることを確認せよ.

問 6 競争均衡での価格比と消費者 h の消費ベクトルを全て求めよ (h = 1, 2). 問 7 Edgeworth の箱の中に契約曲線を描け. また, 均衡配分が契約曲線上に あること (すなわち, 競争均衡が Pareto 効率的であること) を確認せよ.

(3)

解答

解答 1. 問 1 配分 x が

x1i + x2i = e1i + e2i i= 1, 2 を満たすとき, x は実現可能であるという. 問 2 全ての h = 1, 2 に対して,

uh(xh) ≥ uh( ¯xh)

が成り立ち, かつ少なくとも 1 人の消費者については上式が厳密な不等 号で成り立つとき, 配分 x は配分 ¯xを Pareto 支配するという.

問 3 配分 x が実現可能であり, かつ x を Pareto 支配する実現可能な配分が 存在しないとき, x は Pareto 効率的であるという.

問 4 以下の条件を満たす配分 xと価格ベクトル pの組を競争均衡という.

• 全ての h = 1, 2 について, xh∗は pを所与としたときの消費者 h の効用最大化問題

max

xh∈R2+ u h(xh)

subject to p· xh≤ p· eh の解である.

• 全ての i = 1, 2 について, 市場が清算している. x1∗i + x2∗i = e1i + e2i i= 1, 2 解答 2.

問 1 消費者 1 の第 1 財の限界効用と第 2 財の限界効用はそれぞれ

M U11(x1) =∂u

1

∂x11(x

1) = x1

2, M U21(x1) =

∂u1

∂x12(x

1) = x1 1

と表されるから, 消費者 1 の限界代替率は次のように表される.

M RS1(x1) = M U

11(x1)

M U21(x1) = x12 x11

また, 消費者 2 の第 1 財の限界効用と第 2 財の限界効用はそれぞれ

M U12(x2) =∂u

2

∂x21(x

2) = x2

2, M U22(x2) =

∂u2

∂x22(x

2) = x2 1

(4)

と表されるから, 消費者 2 の限界代替率は次のように表される. M RS2(x2) = M U

12(x2)

M U22(x2) = x22 x21

したがって, Pareto 効率性の限界代替率均等化条件は次のように表さ れる.

x12 x11

|{z}

M RS1(x1)

= x

22

x21

|{z}

M RS2(x2)

また, 配分の実現可能性条件は次のとおりである. x11+ x21= e11

|{z}

10

+ e21

|{z}

50

= 60 ⇔ x21= 60 − x11

x12+ x22= e12

|{z}

20

+ e22

|{z}

10

= 30 ⇔ x22= 30 − x12 限界代替率均等化条件と実現可能性条件より,

x12 x11 =

30 − x12

60 − x11 x

1 2=

1 2x

1

1≡ f (x11)

ここで, 関数 f は契約曲線を表す関数である. 図 1 で描かれているよう に, 契約曲線は消費者 1 にとっての原点 O1と消費者 2 にとっての原点 O2を結ぶ線分 (Edgeworth の箱の対角線) で表される.

契約曲線 x12= f (x11) =12x11

O1

O2

図 1:

問 2 (a) 配分 {e1, e2}の下での両消費者の効用水準はそれぞれ u1(e1) = 10 × 20 = 200, u2(e2) = 50 × 10 = 500

である. 一方, 配分 {¯x1,x¯2}の下での両消費者の効用水準はそれぞれ u1( ¯x1) = 20 × 10 = 200, u2( ¯x2) = 40 × 20 = 800 である. 配分 {¯x1,x¯2}は実現可能であり, かつ

u1( ¯x1) = u1(¯e1), u2( ¯x2) > u2(¯e2)

が成り立つから, 配分 {¯x1,x¯2}は配分 {e1, e2}を Pareto 支配する.

(5)

(b) 配分 {ˆx1,xˆ2}の下での両消費者の効用水準はそれぞれ u1( ˆx1) = 20 × 15 = 300, u2( ˆx2) = 40 × 15 = 600 である. 配分 {ˆx1,xˆ2}は実現可能であり, かつ

u1( ˆx1) > u1(e1), u2( ˆx2) > u2(e2)

が成り立つから, 配分 {ˆx1,xˆ2}は配分 {e1, e2}を Pareto 支配する. (c) 配分 {˜x1,x˜2}の下での両消費者の効用水準はそれぞれ

u1( ˜x1) = 40 × 20 = 800, u2( ˜x2) = 20 × 10 = 200 である. ここで,

u2( ˜x2) < u2(e2)

となることより, 配分 {˜x1,x˜2}は配分 {e1, e2}を Pareto 支配しない. コメント

• x1= e1に対応する消費者 1 の無差別曲線 I1(e1)と x2= e2に対 応する消費者 2 の無差別曲線 I2(e2)で挟まれたレンズ状の領域が 存在することに注意する (図 2 を参照).

配分 {¯x1,x¯2}と配分 {ˆx1,xˆ2}はレンズ状の領域に含まれてお り, {¯x1,x¯2}と {ˆx1,xˆ2}はともに {e1, e2}を Pareto 支配する. – 配分 {˜x1,x˜2}はレンズ状の領域に含まれておらず, {˜x1,x˜2}は

{e1, e2}を Pareto 支配しない.

• 4つの配分のうち,

配分 {¯x1,x¯2}と配分 {˜x1,x˜2}は契約曲線上に位置しており, Pareto効率的である.

配分 {e1, e2}と配分 {ˆx1,xˆ2}は契約曲線上に位置しておらず, Pareto効率的でない.

O1

O2

契約曲線 x12= f (x11) = 12x11 {e1, e2}

{ ¯x1,x¯2}

{ ˆx1,xˆ2}

{ ˜x1,x˜2} I1(e1)

I2(e2)

10 20 40

10 15 20

20 50 40

10 15 20

図 2:

(6)

解答 3.

問 1 まず, 消費者 1 の需要関数を導出する. 消費者 1 の第 1 財の限界効用と 第 2 財の限界効用はそれぞれ

M U11(x1) = ∂u

1

∂x11(x

1) = (x1 1)

2

3(x1

2)

2 3

M U21(x1) =∂u

1

∂x12(x

1) = 2(x1 1)

1 3(x1

2)

1

3

で表されるから, 消費者 1 の限界代替率は

M RS1(x1) = M U

11(x1)

M U21(x1) =

(x11)23(x12)23 2(x11)13(x12)13 =

1 2

x12 x11 で表される. また, 消費者 1 の予算制約は

p1x11+ p2x12= 6p1+ 3p2

で表される. 消費者 1 の効用最大化問題の接線条件は次のとおりである. 1

2 x12 x11

| {z }

M RS1(x1)

= p1 p2

⇔ x12= 2p1 p2

x11

x12= 2pp1

2x

11を消費者 1 の予算制約に代入することで, 消費者 1 の第 1 財 の需要関数が次のように求められる.

p1x11+ p2× 2p1 p2

x11= 6p1+ 3p2 ⇔ x11= 2 + p2 p1

≡ x11(p) x11= 2 +pp2

1 を消費者 1 の効用最大化問題の接線条件に代入することで, 消費者 1 の第 2 財の需要関数が次のように求められる.

x12= 2p1 p2

× (

2 +p2 p1

)

= 4p1 p2

+ 2 ≡ x12(p)

次に, 消費者 2 の需要関数を導出する. 消費者 2 の第 1 財の限界効用と 第 2 財の限界効用はそれぞれ

M U12(x2) =∂u

2

∂x21(x

2) = 2(x2 1)

13

(x22)13

M U22(x2) = ∂u

2

∂x22(x

2) = (x2 1)

2 3(x2

2)

23

で表されるから, 消費者 2 の限界代替率は次のように表される.

M RS2(x2) = M U

12(x2)

M U22(x2)=

2(x21)13(x22)13 (x21)23(x22)23 = 2

x22 x21

(7)

また, 消費者 2 の予算制約は

p1x21+ p2x22= 3p1+ 6p2

で表される. 消費者 2 の効用最大化問題の接線条件は次のとおりである. 2x

22

x21

|{z}

M RS2(x2)

=p1 p2

⇔ x22=1 2

p1

p2

x21

x22= 12pp1

2x

21を消費者 2 の予算制約に代入することで, 消費者 2 の第 1 財 の需要関数が次のように求められる.

p1x21+ p2×1 2

p1

p2

x21= 3p1+ 6p2 ⇔ x21= 2 + 4p2 p1

≡ x21(p) x21 = 2 + 4pp2

1 を消費者 2 の効用最大化問題の接線条件に代入すること で, 消費者 2 の第 2 財の需要関数が次のように求められる.

x22=1 2

p1

p2

× (

2 + 4p2 p1

)

=p1 p2

+ 2 ≡ x22(p)

問 2 第 1 財の需要関数と第 2 財の需要関数はそれぞれ次のように表される. x1(p) = x11(p) + x21(p) = 2 +p2

p1

+ 2 + 4p2 p1

= 4 + 5p2 p1

x2(p) = x12(p) + x22(p) = 4p1 p2

+ 2 +p1 p2

+ 2 = 5p1 p2

+ 4

問 3 消費者 1 の第 1 財の超過需要関数と第 2 財の超過需要関数はそれぞれ次 のように表される.

z11(p) = x11(p) − e11= 2 +p2 p1 − 6 =

p2

p1 − 4

z21(p) = x12(p) − e12= 4p1

p2+ 2 − 3 = 4p1 p2 − 1

また, 消費者 2 の第 1 財の超過需要関数と第 2 財の超過需要関数はそれ ぞれ次のように表される.

z12(p) = x21(p) − e21= 2 + 4p2 p1

− 3 = 4p2 p1

− 1

z22(p) = x22(p) − e22=p1 p2

+ 2 − 6 = p1 p2

− 4

問 4 第 1 財の超過需要関数と第 2 財の超過需要関数はそれぞれ次のように表 される.

z1(p) = z11(p) + z21(p) = p2 p1

− 4 + 4p2 p1

− 1 = 5p2 p1

− 5

z2(p) = z12(p) + z22(p) = 4p1 p2

− 1 + p1 p2

− 4 = 5p1 p2

− 5

(8)

問 5

p1z1(p) + p2z2(p) = p1

( 5p2

p1

− 5 )

+ p2

( 5p1

p2

− 5 )

= 0 となるから, Walras 法則が成り立っていることを確認できる.

問 6 均衡配分を {x1∗, x2∗} = {(x1∗1 , x1∗2 ), (x2∗1 , x2∗2 )},均衡価格を p= (p1, p2) で表す. 第 1 財の市場清算条件より, 均衡価格比pp1

2

2 + p

2

p1

| {z }

x11(p)

+ 2 + 4p

2

p1

| {z }

x21(p)

= 6|{z}

e11

+ 3|{z}

e21

p

1

p2 = 1

と求められる.1 pp1

2 = 1を消費者 1 と消費者 2 の需要関数にそれぞれ代 入すると,

x1∗1 = x11(p) = 2 +p

2

p1 = 3 x1∗2 = x12(p) = 4p

1

p2 + 2 = 6 x2∗1 = x21(p) = 2 + 4p

2

p1 = 6 x2∗2 = x22(p) = p

1

p2 + 2 = 3

となるから, 競争均衡での消費者 1 の消費ベクトルと消費者 2 の消費ベ クトルはそれぞれ

x1∗= (x1∗1 , x1∗2 ) = (3, 6) x2∗= (x2∗1 , x2∗2 ) = (6, 3) である (図 3 を参照)

1第 1 財の市場清算条件は「第 1 財の超過需要 = 0」と同値だから,

5 + 5p

2

p1

| {z }

z1(p)

= 0 p

1

p2

= 1

のように価格比を求めることもできる. また, 第 2 財の市場清算条件からも, 価格比pp1

2 を次の

ように求めることができる. 4p

1

p2 + 2

| {z }

x12(p)

+p

1

p2 + 2

| {z }

x22(p)

= 3

|{z}

e12

+ 6

|{z}

e22

p

1

p2

= 1

(9)

O1

O2

6 3

3 6

3 6

3

6 I1 I2

初期保有点 {e1, e2} = {(6, 3), (3, 6)} {x1∗, x2∗} = {(3, 6), (6, 3)}

pp1 2 = −1

両消費者共通の予算線

図 3:

問 7 Pareto 効率性の限界代替率均等化条件は次のように表される. 1

2 x12 x11

| {z }

M RS1(x1)

= 2x

22

x21

|{z}

M RS2(x2)

また, 実現可能性条件は次のとおりである.

x11+ x21= e11+ e21= 9 ⇔ x21= 9 − x11 x12+ x22= e12+ e22= 9 ⇔ x22= 9 − x12 限界代替率均等化条件と実現可能性条件より,

1 2

x12 x11 = 2

9 − x12

9 − x11 x

1 2=

12x11

3 + x11 ≡ f (x

1 1)

ここで, 関数 f は契約曲線を表す関数である. 関数 f を微分すると,

df

dx(x) > 0, ddx2f2(x) < 0となることが簡単に示されるから, 関数 f は厳密 な増加関数かつ厳密な凹関数である. また,

f(3) =12 × 3 3 + 3 = 6

であることから, 均衡配分が契約曲線上にあることを確認できる (図 4 を参照).

O1

O2

6 3

3 6

3 6

3 6 I1 I2

初期保有点 {e1, e2} = {(6, 3), (3, 6)} 競争均衡配分 {x1∗, x2∗} = {(3, 6), (6, 3)}

両消費者共通の予算線 契約曲線 x12= f (x11)

図 4:

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