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11月6日発表 専門ゼミ 卒業論文

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Academic year: 2018

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(1)

25年度卒業論文

「浪人と留年の関連性」 中司 雄也

大阪府立大学

(2)

要約

留年しやすい人は浪人で国立大学出身の男性である。

本稿では留年と浪人の関連性を分析する。また、性別の違い、国立大学と私立大学の違いの 条件を加えて分析する。

それぞれ比較すると、浪人の方が現役合格者に比べ留年しやすく、男性の方が女性に比べ留 年しやすい。また、国立大学のほうが私立大学に比べ留年しやすい、という結果がでた。

(3)

目次

第1章 はじめに 第2章 データ 第3章 分析 第4章 分析結果 第5章 論議

(4)

第一章 はじめに

留年しやすい人は浪人で国立大学出身の男性である。

本稿では留年と浪人の関連性を分析する。また、性別の違い、国立大学と私立大学の違いの 条件を加えて分析する。

それぞれ比較すると、浪人の方が現役合格者に比べ留年しやすく、男性の方が女性に比べ留 年しやすい。また、国立大学のほうが私立大学に比べ留年しやすい、という結果がでた。

(5)

第二章 データ 1.SSM 1.SSM

社会階層と社会移動全国調査,別名 SSM(Social Stratification and Social Mobility) 調査は,日本で最も伝統のある大規模な社会調査の一つで,1955 年の第 1 回調査(日本 社会学会による)以来 10 年ごとに実施されている。

 今回の 2005 年調査は第 6 回にあたり,2005 年 SSM 調査研究会により実施されたも のである。

 終身雇用制の崩壊,フリーターの増加,パート・アルバイトの増加など,労働市場の流 動化が指摘されるなか,今回の調査では,流動性と階層・不平等の関係を解明することを 目指している。また,流動性の高まりという時代背景のなかで,人びとがどのようなキャ リア(職業経歴)をたどるのか,そして自身のキャリアをどのように考えるのか,といっ たキャリアをめぐる問題群の解明も主要なねらいとなっている。

 また,今回の調査では,日本・韓国・台湾,さらに質問によっては欧米との確かな比較 をするための調査設計がなされており,国際比較調査として発展させたものとなっている。

 調査票は面接票と留置票に分かれており,留置票には A 票と B 票の 2 種類がある。 調査対象は、2005 年 9 月 30 日現在満 20 歳~69 歳の男女。

調査は面接法と留置法を組み合わせて行う。留置法とは、調査者が質問票を持って、回答者 を訪ね、調査の目的・趣旨・記入の方法などを説明し、回答を記入しておいてもらう方法で ある。面接調査票には枝分かれの多い設問など回答が複雑な設問を組み込み、留置調査票に は回答が容易な設問やプライバシーへの配慮が強く求められる設問を組み込んでいる。 今回の分析では中村(2008)と同じデータを用いるため、2005 年 SSM 日本調査データ

(留置 A 票・留置 B 票を両方使用)を使用する。分析結果に間違った影響を与えるので

「回答したくない」「わからない」「無回答」は除いてある。

(6)

2.要約統計量  (1)被説明変数

留年の関する変数は「plus」とする。大学の卒業年齢と入学年齢の差が 4 年になるとき0と する。そして、差が 1 増えることに 1 足していく。

卒業年齢と入学年齢の差(全体)

回答 回答人数(人) 割合(%)

1.0(留年なし) 868 90

2.1(1年留年) 58 6

3.2(2 年留年) 25 3

4.3(3 年留年) 4 0.5

5.4(4 年留年) 3 0.5

合計 958 100

(2)説明変数

以下の表はその変数と平均値である。変数はすべてダミー変数である。

浪人ダミー 0.31 現役合格者ダミー 0.69 男性ダミー 0.72 女性ダミー 0.28 国立ダミー 0.24 公立ダミー 0.05 私立ダミー 0.71

第 3 章 分析

(7)

➀浪人か現役合格の違いが留年に与える影響

説明変数 卒業までの余分な年数(4年で卒業した人を0、1年留年するごとに1を足し ていく)

被説明変数 現役合格ダミー       浪人ダミー

Model 1: OLS, using observations 1-958 Dependent variable: plus

Heteroskedasticity-robust standard errors, variant HC1

Coefficient Std. Error t-ratio p-value

const 0.219269 0.0363599 6.0305 <0.00001 *** not_rounin -0.118812 0.0394636 -3.0107 0.00268 ***

Mean dependent var 0.137787 S.D. dependent var 0.483599 Sum squared resid 220.8981 S.E. of regression 0.480692 R-squared 0.013020 Adjusted R-squared 0.011987 F(1, 956) 9.064223 P-value(F) 0.002675 Log-likelihood -656.5801 Akaike criterion 1317.160 Schwarz criterion 1326.890 Hannan-Quinn 1320.866

結果

現役合格者のほうが浪人に比べて留年する確率が低い。

(8)

➁ ➀の分析に男女の区別をする

説明変数 卒業までの余分な年数(4年で卒業した人を0、1年留年するごとに1を足し ていく)

被説明変数 女性ダミー       男性ダミー       浪人ダミー       現役合格者ダミー

Model 4: OLS, using observations 1-958 Dependent variable: plus

Coefficient Std. Error t-ratio p-value

const 0.145147 0.0408651 3.5519 0.00040 *** man 0.0868126 0.0352597 2.4621 0.01399 ** not_rounin -0.102037 0.0340571 -2.9960 0.00281 ***

Mean dependent var 0.137787 S.D. dependent var 0.483599 Sum squared resid 219.5048 S.E. of regression 0.479425 R-squared 0.019245 Adjusted R-squared 0.017191 F(2, 955) 9.369934 P-value(F) 0.000093 Log-likelihood -653.5492 Akaike criterion 1313.098 Schwarz criterion 1327.693 Hannan-Quinn 1318.657

結果

女性の現役合格者が一番留年する確率が低い。

(9)

➂ ➀の分析に国立、公立、私立の違いを調べる

説明変数 卒業までの余分な年数(4年で卒業した人を0、1年留年するごとに1を足し ていく)

被説明変数 浪人ダミー       現役合格者ダミー       国立大学ダミー       公立大学ダミー       私立大学ダミー

Model 5: OLS, using observations 1-958 Dependent variable: plus

Coefficient Std. Error t-ratio p-value

const 0.165538 0.0294153 5.6276 <0.00001 *** not_rounin -0.110547 0.0329886 -3.3511 0.00084 *** national 0.202241 0.0359419 5.6269 <0.00001 *** public -0.0256757 0.0752697 -0.3411 0.73309

Mean dependent var 0.137787 S.D. dependent var 0.483599 Sum squared resid 213.5674 S.E. of regression 0.473144 R-squared 0.045774 Adjusted R-squared 0.042773 F(3, 954) 15.25422 P-value(F) 1.06e-09 Log-likelihood -640.4144 Akaike criterion 1288.829 Schwarz criterion 1308.288 Hannan-Quinn 1296.240

結果

私立の現役合格者が一番留年する確率が低い。

(10)

➃ 性別、浪人かどうか、大学の違い

説明変数 卒業までの余分な年数(4年で卒業した人を0、1年留年するごとに1を足し ていく)

被説明変数 浪人ダミー       現役合格者ダミー       国立大学ダミー       公立大学ダミー       私立大学ダミー       男性ダミー       女性ダミー

Model 6: OLS, using observations 1-958 Dependent variable: plus

Coefficient Std. Error t-ratio p-value

const 0.0903096 0.0419124 2.1547 0.03143 ** man 0.0872935 0.0347374 2.5130 0.01214 ** national 0.203122 0.0358439 5.6669 <0.00001 *** public -0.0171022 0.0751384 -0.2276 0.82000

not_rounin -0.0935245 0.0335873 -2.7845 0.00547 ***

Mean dependent var 0.137787 S.D. dependent var 0.483599 Sum squared resid 212.1616 S.E. of regression 0.471831 R-squared 0.052055 Adjusted R-squared 0.048076 F(4, 953) 13.08313 P-value(F) 2.23e-10 Log-likelihood -637.2508 Akaike criterion 1284.502 Schwarz criterion 1308.826 Hannan-Quinn 1293.766

結果

女性で国立で現役合格者が一番留年する確率が低い

第 4 章 分析結果

(11)

留年する確率の比較

浪人>現役合格者 男性>女性 国立>私立

第 5 章 結論/論議

(12)

留年する人は「男性で、国立大学出身、浪人経験したことのあるタイプ。」という結論に至る。 浪人の方が留年する確率が低いと示したかったが、仮説とは反対の結果になった。

今後は、分析手法をまとめる。

謝辞

(13)

社会階層と社会移動全国調査,別名 SSM(Social Stratification and Social Mobility) 調査は,日本で最も伝統のある大規模な社会調査の一つで,1955 年の第 1 回調査(日本 社会学会による)以来 10 年ごとに実施されている。

 今回の 2005 年調査は第 6 回にあたり,2005 年 SSM 調査研究会により実施されたも のである。

 終身雇用制の崩壊,フリーターの増加,パート・アルバイトの増加など,労働市場の流 動化が指摘されるなか,今回の調査では,流動性と階層・不平等の関係を解明することを 目指している。また,流動性の高まりという時代背景のなかで,人びとがどのようなキャ リア(職業経歴)をたどるのか,そして自身のキャリアをどのように考えるのか,といっ たキャリアをめぐる問題群の解明も主要なねらいとなっている。

 また,今回の調査では,日本・韓国・台湾,さらに質問によっては欧米との確かな比較 をするための調査設計がなされており,国際比較調査として発展させたものとなっている。

 調査票は面接票と留置票に分かれており,留置票には A 票と B 票の 2 種類がある。

参考文献

(14)

中村高康「階層社会の中の教育現象」2005年 SSM 調査シリーズ(研究成果報告書集)

(2008 年) SSM調査データ

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