• 検索結果がありません。

第3部 アンケート調査結果のまとめ 男女共同参画社会に関する市民意識調査結果(平成27年度実施)|成田市

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "第3部 アンケート調査結果のまとめ 男女共同参画社会に関する市民意識調査結果(平成27年度実施)|成田市"

Copied!
6
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

第3部

アンケート調査結果のまとめ

1.男女平等について

「男は仕事、女は家庭」という考え方については、「同感する」が 6.6%、「同感しない」

が 48.8%であり、前回調査・前々回調査との比較では、「同感する」の割合は減少傾向にあ

る一方、「同感しない」の割合は増加傾向にあります。また、こうした傾向に、性別による差

はみられません。

男女の地位の平等感については、「社会通念・慣習・しきたり」「政治の場」「社会全体」「職

場」で男性優遇の割合が高くなっています。また、男女の地位が「平等」との回答割合が比

較的高い項目は「学校教育の場」「法律や制度の上」「家庭」となっていますが、性別でみる

と「学校教育の場」については女性・男性ともに平等感が高い一方、「家庭」「法律や制度の

上」については女性が低く男性が高くなっており、女性・男性間での意識差がみられます。

このように、全体として固定的な性別役割分担意識は和らいできていますが、社会の様々

な側面での男性優遇感は依然として強い状況です。

性別・年齢別でみてみると、「女性 30 歳代」「女性 40 歳代」「女性 50 歳代」「男性 50 歳代」

「男性 60 歳代」では、「同感しない」が5割を超える一方、「同感する」は5%未満となって

おり、これらの層を中心に、性別による固定的な役割分担意識が薄れつつあります。

しかしながら、社会の様々な局面での男女の地位の平等意識をみると、特に女性の中年層

(40 歳代・50 歳代)・高齢層(60 歳代・70 歳代)で「男性優遇」の回答割合が全般的に高く、

男性が思う以上に、家庭や職場、地域社会等における女性の地位の不平等感が、女性の意識

の中に根強く残っていることが伺えます。

男女平等な社会にするために今後必要なことについては、「男性が積極的に家事・育児に参

加できるよう、働き方や制度を見直すこと」「男性自身の意識をあらためること」「男性が女

性の社会参画に理解を持ち、協力すること」「子どもの時から、家庭や学校で男女平等につい

て教えること」が上位に挙げられています。また、子どもの同居タイプ別での「就学前の子

どものみ「いる」」層及び性別・就業状況・働き方別での「女性・正社員」において、「男性

が積極的に家事・育児に参加できるよう、働き方や制度を見直すこと」が約8割となってお

り、特に育児をしている女性やフルタイムで働く女性において、男性にも積極的に家事や育

児に参加してもらいたいという切実な思いが表れていると考えられます。

○成田市民全体において、「男性は外、女性は内」という意識は和らいでおり、今後

もこうした傾向が持続するよう、性別による固定的な役割分担意識を払拭するため

の意識啓発とともに、「社会全体」「職場」「家庭」等、実社会における男女不平等

感を払拭するための取り組みが必要です。

(2)

2.家庭・教育・介護について

家事の男女負担については、「主に女性が行っている」の割合が高い家事は「食事をつくる」

「掃除・洗濯」「食事の後片付け・食器洗い」「家計費の管理」であり、また、「子どもの世話」

「学校行事への参加」「介護」については、「主に男性が行っている」が概ね1%程度であり、

家事、育児、介護における女性依存という体質が根強く残り、家庭での男女共同参画行動と

いう意味では、十分に実践されていないのが現状です。

性別・年齢別では、「食事をつくる」「食事の後片付け・食器洗い」「掃除・洗濯」「生活費

の確保」「家計費の管理」において、「20 歳代」「30 歳代」で「男女ともに行っている」の割

合が中年層・高齢層に比べ高くなっており、若年層(20 歳代・30 歳代)では、全体からみた

割合は低いものの、男性も家事に参加するという潮流が見えはじめていると考えられます。

育児については、就学前の子どもとの同居割合が比較的高い「30 歳代」において、「子ど

もの世話」を「主に女性」が 44.0%、「男女とも」が32.8%となっており、男性が女性とと

もに育児を行う層が少数派とはいえない状況になっています。しかしながら、小学生以上の

子どもとの同居割合が比較的高い「40 歳代」において、「学校行事への参加」を「主に女性」

が 58.7%、「男女とも」が 21.7%となっており、平日の昼間、仕事の時間帯と重なることも

ある学校行事については、依然として女性に負担がかかっている状況です。

子どもを教育する場合、「女らしさ、男らしさ」という考え方を意識するかどうかについて

は、「意識する」「多少意識する」合わせた肯定派が 75.7%を占め、前回調査とほぼ同様の結

果となっています。性別でみても、肯定派の割合はほぼ同様です。また、子どもの教育につ

いて、「性についての正しい教育をする」「性別に関係なく能力や個性を生かせるような指導

をする」「男女の区別なく家事の分担をさせる」の重要度が高くなっています。

こうした意識は、何もかも男女平等といった偏った男女平等論ではなく、女性・男性とい

う身体的な違いを理解しつつ、ひととしての個をみつめながらも、固定的な性別役割分担意

識を植え付けず、女性特有及び男性特有の美点を失うことがないように教育することの重要

性を示唆していると考えられます。

家事や育児・介護等の家庭内の役割を男性も担うために必要なことについては、「男性も家

事・育児・介護の仕方を身につける」「家庭で、男性に家事・育児・介護への参加を働きかけ

る」「行政が男性の家事・育児・介護への参加を促す啓発活動・学習活動を実施する」が上位

に挙げられています。また、「女性」「男性」ともに「男性も家事・育児・介護の仕方を身に

つける」が最も高くなっていますが、「家庭で、男性に家事・育児・介護への参加を働きかけ

る」では「女性」が「男性」を 11.9 ポイント上回っている一方、「男性が労働時間を短くす

る」では「男性」が「女性」を 9.4 ポイント上回っており、男性側の意識改革だけでなく、

(3)

3.職業生活について

女性が職業をもつことについては、「結婚や出産で一時仕事を辞めても、子どもが大きく

なったら再び仕事を持つ方がよい」「結婚や出産後も仕事は続けるが、フルタイム(常勤)で

はなく、パートタイム(短時間労働)に切り替えるなど、負担を軽くする方がよい」「結婚し

出産しても、ずっと仕事を続ける方がよい」の上位3項目の合計が約8割を占めており、女

性が職業を持つことについては、概ね肯定的な意識となっています。

男女とも職業生活と家庭生活を両立させていくために必要なことについて、「保育所や学童

保育の整備、保育時間の延長など保育内容を充実する」「男女が共に仕事と家庭を両立してい

くことに対して、周囲の理解と協力があること」「育児・介護休業制度を利用しやすいように

代わりの人員の確保など職場環境を整備する」「育児・介護休業中の賃金や手当てなどの経済

的支援を充実する」が上位に挙げられていますが、子どもの成長ステージにより求められる

ニーズは異なっています。

現在の職場での男女平等については、「福利厚生」「定年・退職・解雇」「教育訓練や研修制

度」では「平等」の割合が6割を超え、「賃金」についても5割を超えている一方、「人事配

置や昇進・昇格」では男性優遇が4割を超え、「募集や採用の条件」では3割を占めており、

職場環境における男女共同参画の考え方を今後もより浸透させていくことが重要です。

育児休業制度と介護休業制度の利用状況は、育児休業制度を「利用したことがある」が 7.6%、

介護休業制度が 0.4%であり、両制度の利用経験者は少数にとどまっていますが、利用意向

率は、育児休業制度が 46.0%、介護休業制度が 50.5%となっており、育児休業制度や介護休

業制度の利用に対する潜在的ニーズは十分にあると考えられます。その一方で、「職場に制度

がない」はともに約2割を占めており、各制度の利用促進とともに、各制度そのものを導入

してもらうための働きかけも重要です。

○「男性は外、女性は内」の意識は薄れつつあるものの、家事全般にわたり女性依存

の体質が根強く残ることから、「男女共同参画の実践の第一歩は、家庭から」という

考え方を浸透させつつ、特に男性が行動に移していくことができるように環境整備

や仕組み構築を行うことが必要です。

○子どもの教育においては、女性と男性の違いを理解しつつ、それぞれが持つ特性を

考慮しながら、個を活かしていくことが必要です。

○男性が家事や育児・介護等の家庭内の役割を担うために、男性への意識啓発を推進

するとともに、女性が納得できる形でのワーク・ライフ・バランスをより浸透させ

(4)

「女性」の就業状況については、「女性 20 歳代」「女性 40 歳代」では約8割を占めますが、

「女性 30 歳代」では、この2つの層に比べると約 15 ポイント低くなっています。

また、今後の就業意向については、「女性 20 歳代・30 歳代」では、「パートタイムで働き

たいと思う」(50.0%)、「フルタイムで働きたいと思う」(20.0%)合わせて7割が就業意向

を有しており、結婚・出産等を機に離職した女性の再就職等への支援体制をより強化してい

くことが重要です。

4.地域活動について

地域活動の参加状況については「参加していない」(50.2%)が最も高く半数を占めている

一方、今後の地域活動の参加意向については「趣味や学習などのサークル活動」「スポーツな

ど健康増進のための活動」「市で行う講座・講演会等への参加」が上位に挙げられており、「参

加したいと思わない」は 18.0%にとどまっています。

性別・年齢別では、参加状況については、殆どの層で「参加していない」が最も高く、特

に「男性 20 歳代」(80.8%)、「女性 20 歳代」(74.5%)、「男性 40 歳代」(65.1%)で高くなっ

ています。また、今後の参加意向についても、「参加したいと思わない」については、「男性

40 歳代」で 37.2%を占めるほか、「女性」「男性」ともに若年層で2割を超えており、特に若

年層に対して、どのようにして地域活動に関心を持ってもらうのかが課題です。

PTA や自治会等の地域団体で会長や副会長等のリーダーに女性が少ない原因については、

「女性は家事・育児が忙しく地域活動に専念できないから」「女性自身が責任ある地位に就き

たがらないから」「男性がリーダーとなるのが社会慣行だから」が上位に挙げられており、前

回調査と同様の結果となっています。また、「女性」では「女性は家事・育児が忙しく地域活

動に専念できないから」が最も高い一方、「男性」では「女性自身が責任ある地位に就きたが

らないから」が最も高くなっています。

○女性が働くことについては概ね肯定的であり、どのようなライフコースを選択して

も、職業を持つ意思があるひとが容易に職業を持てる環境を整えることが必要です。

○男女ともに職業生活と家庭生活を両立していくためには、子どもの成長ステージに

沿った異なるニーズに対して、きめ細かな対応が必要です。

○職場での男女平等感については、男性優位が根強い側面での男女平等を促進させて

いくことが必要です。

○育児休業制度や介護休業制度の利用促進を事業所と協働で推進することが必要です。

(5)

5.人権について

「大声でどなる」等の精神的暴力については、全般的に女性の被害経験率が高くなってお

り、「女性」=被害者、「男性」=加害者という構図が多くの場合にあてはまりますが、「大声

でどなる」「交友関係や電話を必要以上に、細かく監視する」「何を言っても、長期間無視す

る」「大切にしているものをわざと捨てたり壊したりする」等については、割合は低いものの、

男性でも幅広い年齢層で被害経験があることから、DV は、性別に関わらず、被害者にも加害

者にもなりうるものであること認識してもらうことが重要です。

「嫌がっているのに、性的行為を強要する」等の性的暴力については、被害の大半は女性

であり、特に女性 20歳代~女性40歳代の被害経験率が高くなっています。犯罪行為にもつ

ながるこれらの暴力を未然に防止するためには予防教育や意識啓発が重要であるとともに、

被害者支援にも十分な配慮が必要です。

「なぐるふりをして、おどす」や「医師の治療が必要とならない程度の暴行」等の身体的

暴力についても、被害の大半は女性であり、特に女性 40 歳代~女性 50 歳代、女性 20 歳代の

被害経験率が高く、性的暴力への対応と同様に、予防教育や被害者支援の充実が重要です。

相談については、相談しなかった割合は 66.0%である一方、「相談した」は 21.0%にとど

まっており、誰にも相談せずにひとりで抱え込んでしまっている割合が高くなっています。

相談した際の相談相手としては、「親族」「知人・友人」の割合が高く、「市役所の相談窓口」

等の公的機関への相談割合は低い水準にとどまっています。

パートナーからの暴力防止や被害者支援等のために必要なことは、「被害者のための相談機

能の充実」「被害者の安全確保対策の充実」「法律による規制強化や見直し」「学校での教育の

充実」が上位に挙げられています。

○DV にあたる行為を根絶していくためには、DV は、被害が女性か男性かに関わらず、

犯罪行為であるか否かに関わらず、あらゆるひとの尊厳が侵害される行為であるこ

とを、性別・年齢の枠を超えて、十分に意識啓発していくことが重要です。

○DV の被害者支援とともに、学校における DV 予防教育が重要です。

○身体的な暴力による被害者はもとより、身体的な暴力にエスカレートする前段階と ○女性がリーダーとして地域活動に参加する機会を増やすには、性別にかかわりなく

ワーク・ライフ・バランスを推進することで、女性への過度な家事・育児負担を減

らしていくとともに、組織を統率する能力があれば、女性であってもリーダーとな

(6)

6.男女共同参画施策について

市の施策について、認知度では、「女性のための相談」が 30.8%、「情報誌「さざなみ」の

発行」が 24.1%、「男女共同参画センターの設置」が 19.6%、「男女共同参画講座の開催」が

19.4%となっており、どの施策も広く認知されているとは言い難い状況です。また、「女性の

ための相談」について女性・年齢別でみると、若年層ほど認知度が低くなっており、特に女

性・若年層に向けた情報提供が重要です。

政治の分野や方針を決定する過程において女性委員(議員)が少ない理由については、「男

性優位の組織運営」「女性の参画を進めようと意識している人が少ない」が上位に挙げられて

おり、組織運営の変革とともに意識改革の重要性が指摘されています。

女性の登用を計画的に進めていく「ポジティブ・アクション」(積極的改善措置)について

は、「賛成する」「どちらかといえば賛成する」合わせた賛成派が 82.1%であり、庁内はもと

より、市域の事業所や地域団体等にもポジティブ・アクションを促し、社会のあらゆる局面

で「女性だから」という理由だけで閉ざされていた扉を開いてくことが重要です。

成田市の男女共同参画を推進させるために必要なことについては、性別や子どもの同居タ

イプ、及び性別・就業状況・働き方、性別・年齢別による各層での意識に大きな隔たりはみ

られず、全体集計で上位に挙げられている、

○保育園や児童ホームの整備など子育て支援の充実

○市の審議会や委員会など、市の政策方針決定の場へ女性の登用の推進

○育児休業・介護休業制度などの休暇制度の啓発

○女性の再就職・起業など自立支援のための教育・学習機会の充実

○各種団体などの女性リーダーの養成

○幼児教育や学校教育において、男女平等の意識の育成 等

が、今後、成田市の男女共同参画を推進するため取り組みの中で、特に優先順位が高いと

考えられます。

○男女共同参画施策の実施とともに、それにともなう情報提供により、より広く市民

に浸透させていくことが必要です。

○ポジティブ・アクション(積極的改善措置)の考え方は概ね肯定的に受け取られて

おり、今後、庁内においても、女性の管理職や委員等への登用を積極的に推進して

いくことが必要です。

○今後の男女競争参画を推進するための取り組みとしては、子育て支援や育児休業・

介護休業制度の啓発、女性の再就職支援等によるワーク・ライフ・バランスの進展、

市におけるポジティブ・アクションのさらなる実施、女性リーダー養成や男女平等

意識の育成に向けた教育プログラム・講座の実施等を、より優先的に推進していく

参照

関連したドキュメント

○ (公社)日本医師会に委託し、次のような取組等を実施 女性医師の就業等に係る実情把握調査の実施 (平成21年度~28年度 延べ

最も偏相関が高い要因は年齢である。生活の 中で健康を大切とする意識は、 3 0 歳代までは強 くないが、 40 歳代になると強まり始め、

※調査回収難度が高い60歳以上の回収数を増やすために追加調査を実施した。追加調査は株式会社マクロ

⑴調査対象 65 歳以上の住民が 50%以上を占める集落 53 集落. ⑵調査期間 平成 18 年 11 月 13 日~12 月

手話の世界 手話のイメージ、必要性などを始めに学生に質問した。

平成30年 度秋 季調 査 より 、5地 点で 調査 を 実施 した ( 図 8-2( 227ペー ジ) 参照

中学生 高校生 若年者 中高年 高齢者 0~5歳 6~15歳 16~18歳 19~39歳 40~65歳

[r]