第1 0 回 その他の医療情報シ
ステム、 医療情報の標準化
日紫喜 光良
概要
• 診療所の情報システム
• 健診システム
• 遠隔医療システム
• 用語・ コ ード の標準化
•
診療所の情報システム
• 「 レセコ ン」 : 約 70 ∼ 90 %が導入
– 問:レセコンとは何をするコンピュータか?
• 「 電子カ ルテ」 : 約 5 %が導入
• 課題
– 導入時の費用
– 維持管理作業・費用
• マスタ整備
• システムアップデート
ORCA プロジェ ク ト
• 日本医師会による
• 独自開発レセコ ン( 日医標準レセコ ン)
– Online Receipt Computer Advantage
• 目的:
– 医療現場のIT化
• 事務作業の効率化とコスト軽減
– 標準化されたオンライン診療レセプトシステムの 導入
–
健診システム
• 健康診査( 健診) の目的
– 一次予防:
• 生活習慣の改善などによる疾患の予防(健康増進)
• 予防接種などによる特定の疾患の予防(特異的予防)
– 二次予防:
• 疾患の早期発見:スクリーニング、人間ドックなど
健診の種類: 実施主体によっ て
• 自治体
– 住民健診(小児、老齢者、妊産婦など)
• 事業所
– 労働安全衛生法に基づく定期健康診査 – 雇用者の健康管理のため
• 健診センタ ー・ 医療機関
– 人間ドック→精密検査
特定健診・ 特定保健指導
• 特定健康診査の目的:
– 健康の保持に努める必要のある者を見つける
• 腹囲、BMI
• 血糖、脂質、血圧
• 特定保健指導
– 動機付け支援
• 生活習慣の改善に対する個別の目標を設定
• 対象者自身の努力による行動変容(変化)が可能とな るような動機づけを支援する。
– 積極的支援
• 、専門職等による継続的なきめ細やかな、直接的な支 援をする。(専門職とは、医師・保健師・管理栄養士・ 健康運動指導士など)
動機付け支援の手段
• 個別面接
• 集団指導
• 電子メ ール等
特定健康診査と 労働安全衛生法に基
づく 健診と の整合性( 1 )
• 40歳以上の国民に対する特定健康診査・特定保健 指導の実施が医療保険者に義務づけられ、
• 労働安全衛生法に基づき事業者が実施した定期健 康診断の結果を医療保険者が求めることができる こととなっている。
– (「労働安全衛生法における定期健康診断等に関する検討 会」報告書について。厚生労働省発表平成19年4月2日
– http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/04/h0402-4.html)。
整合性( 2 )
• 健診項目の重複
• データ 互換が困難
– 健診項目
– 質問・回答の形式 – 判定基準
– データ形式
遠隔医療システム
• テレパソ ロジー: 遠隔病理診断
• テレラ ジオロジー: 遠隔放射線画像診断
• テレダーマト ロジー: 遠隔皮膚映像診断
• テレカ ンフ ァ レンス: 遠隔会議
• テレホームケア: 遠隔在宅医療
• テレロボティ ッ ク サージェ リ ー: 遠隔ロボッ ト 外
科
遠隔医療の前提
• 医師法20条(無診察禁止)の緩和(1997年、200 3年)
– 直接の対面診療による場合と同等ではないにしてもこれ
に代替し得る程度の患者の心身の状況に関する有用な 情報が得られる場合には、遠隔診療を行うことは直ちに 医師法第20条等に抵触するものではない。
– 病状が安定している患者に対して行うこと。 –
遠隔医療の普及への課題
• 医療機関連携強化
• 経済的イ ンセンティ ブ
• コ スト ( システム構築、 ラ ンニングコ スト )
用語・ コ ード の標準化
疾病分類 標準病名マスタ、ICD−10
手術・処置 M EDISコード、ICD-9-CM、Kコード
検査 JLAK1 0
薬品 HOT番号、JANコード、RSSバーコード
医療機器・材 料
JANコード、UCC/ EAN-1 2 8バーコード
標準病名マスタ
• 日常よく 使用する慣用病名約 20,000 語を集
め、 電子的に扱えるよう にし たも の
– 類義語、同義語を整理
– 国際的な病名分類(ICD-10)との整合性
• ICD-10 と の関連を明示
• 診療報酬請求に記載する病名はこ こ から 採
るこ と になっ ている
– レセプト電算請求、DPCで広く普及
• MEDIS-DC で維持し ている。
医療機器・ 材料コ ード
• 商品コ ード : JAN (EAN, UPC と 整合性あり )
• データ キャ リ ア
– バーコード:UCC/EAN-128 (GS1-128) – 2次元シンボル:DataMatrix, QR Code – RFID
医療情報交換規約
• プロト コ ルの標準化
– どのような手順で情報をやりとりするか
• 医療情報を扱う 代表的な標準プロト コ ルの例
• HL7
• DICOM
– 医用画像に関係したインターフェースの標準規格
ワーク フ ローの標準化
• 用語の標準化→プロト コ ルの標準化→ワーク
フ ローの標準化
– どのように用いるか(ユースケース、業務手順)
• IHE (Integrating the Healthcare Enterprise)
質問 1
• 診療所の情報システムについて正しいものを1つ選 べ
– 1) ORCAは電子カルテシステムとしての要件を満たし ている。
– 2) ワードプロセッサは診療所の電子カルテの要件を満 たさない
– 3) 診療所の電子カルテシステムはインターネットにつな ぐ必要はない
– 4) 診療所の電子カルテシステムは過去のカルテ参照に 対応する必要はない
– 5) 電子カルテシステムは厚生労働省が認可したものを 利用する必要がある。
質問 2
• 地域における予防医学に用いら れる情報シ
ステムでないも のを1 つ選べ
– 1) 市町村における健診結果管理システム
– 2) 地域住民のがん検診を支える情報システム – 3) 地域での乳幼児健診を支える情報システム – 4) 休日や夜間の急患のための救命救急情報
質問 3
• 特定健康診査で実施さ れる「 基本的な項目」
に含まれるのはどれか( 複数選択可)
– 1) 胸部X線写真
– 2) 身体測定(体重、腹囲)
– 3) 血糖検査(空腹時血糖またはHbA1c)
– 4) 貧血検査(赤血球、血色素量、ヘマトクリット 値)
– 5) 脂質検査(中性脂肪、HDLコレステロール、 LDLコレステロール)
質問 4
• 労働安全衛生法で定められている企業の検診に用 いられる情報システムで誤っているのを1つ選べ
– 1) 検診結果を健康保険組合に通知する義務がある。 – 2) 検診結果や集計結果を事業所に通知しなければな
らない
– 3) 労働者によって異なる検診項目に対応しなければな らない
– 4) 健康管理に用いるさまざまな指標を産業医に提供で
質問 5
• 特定健診・特定保健指導で誤っているものを1つ選 べ
– 1) 特定保健指導は電子メールを用いて行うことができ る
– 2) 特定健診の結果はXML形式のファイルで保険者に 送られる
– 3) 特定健診の項目に保険者が独自の項目を追加して いる場合がある
– 4) 特定保健指導で電子メールなどを駆使すれば面接を 行う必要はない。
– 5) 特定健診の決済情報は健診事業者からXML形式で 保険者に送られる。
質問 6
• わが国における遠隔医療システムの現状について 誤っているものを2つ選べ
– 1) 離島やへき地に対する医療支援として行われている – 2) ほとんどの病院に遠隔医療をおこなう設備が導入さ
れている
– 3) 遠隔医療の一部については医療保険の対象となっ ている
– 4) 通信手段による在宅ケア支援は介護保険の対象と
質問 6
• 次の( )内に入れる用語を下の語群からえらべ。
– (①) 病理組織画像を遠方の病理医に伝送し病理診断 を得るシステム
– (②) 放射線画像を遠方の専門医に読影してもらうシス テム
– (③) 皮膚映像の伝送を行い皮膚疾患の遠隔診断を行 うシステム
– 1) テレダーマトロジー 2)テレパソロジー – 3) テレホームケア 4) テレラジオロジー
– 5) テレカンファレンス 6) テレオプサルモロジー
質問 7
• 医療の標準化に最も 関係し ないも のを1 つ選
べ
– 1) IHE – 2) HL7 – 3) POP3 – 4) DICOM
質問 8
• 誤っ ているも のを1 つ選べ
– 1) レセプト電算システムの傷病名マスタはICD- 10に対応している
– 2) 米国病理学会が作成したSNONED/CTの日 本語版は存在しない
– 3) 診療報酬請求用の手術・処置コードには ICD-9-CMが使用される
– 4) HOTコードは、同じ成分の薬剤を複数の会 社が販売していても区別できる
– 5) WHO(世界保健機関)が作成したICDに基 づきわが国の死因統計が作成される
質問 9
• ( 財) 医療情報システム開発センタ ーの標準
病名マスタ について正し いも のを1 つ選べ
– 1) あらゆる病名を網羅する方針がとられている – 2) ICD-10のすべての病名が標準病名マスタに
含まれている
– 3) レセプト電算処理マスタの病名コードと連携 がとられている
– 4) DPCコードの決定には、標準病名マスタの
質問 1 0
• 次の用語の説明で誤っ ているも のを2 つ選べ
– 1) IHE − 病院業務フローの標準規格
– 2) EAN-128 − 医療材料の管理に使うバー コード
– 3) J-MIX − 電子保存された診療録情報の交 換のためのデータ項目セット
– 4) HL7 − 医療情報システムで医療情報保 存に用いられる共通のデータ形式
– 5) DICOM − 異なる装置、保存媒体の医用 デジタル画像情報を相互に伝送するための規格