名古屋大学大学院医学系研究科 研究科長 門松 健治 統合生理学 八尋 貴
樹 やひ た 医学部学生 中村 和弘 ひ 教授 研
究グ 快適 温度環境を探 体温調節行動を生 出 上 必要 温度感
覚伝達 仕組 を解明 た
多く 動物 体温を調節 た 適切 温度環境を探 本能行動 体温
調節行動 備わっ い 体温調節行動を生 出 脳 神経回路
仕組 長年 謎 た
研究グ ラットを使った実験 っ 体温調節行動 発現 必要
環境温度 情報 う 脳 中を伝達さ を調 た
教科書 載っ い 皮膚 感知 た温度を意識 上 感 た 感覚情
報を脳 伝達 経路 脊髄視床皮質路 を破壊 観察 た こ 驚いたこ
ラット 正常 快適 温度環境を選ぶこ た 一方 外側腕傍
核 脳領域を通 た温度感覚 神経伝達を遮断 快適 温度環境
を選ぶこ く 体温を正常 範囲内 維持 こ く
た
こ 実験結果 感 た 温度感覚 体温調節 た 温度感覚 異
仕組 伝達さ こ を示 い
本研究成果 体温調節行動 基盤 温度 快 不快情動を生 出
脳 仕組 解明 重要 手掛 考え た 熱中症 陥
カニ 理解 向けた大 一歩
本研究成果 国際科学誌 Scientific Reports 2017 年 7 月 10 日付け 電
子版 掲載さ た
本研究 科研費 新学術領域 温度生物学 共感性 若手研究 A B
基盤研究 B 科学技術振興機構 JST 戦略的創造研究推進事業 個人型研究 さ
け 内閣府 最先端 次世代研究開発支援 グラ 武田科学振興財団
上原記念生 科学財団 インサイエン 振興財団 堀科学芸術振興財団 支
援を受け 実施さ た
体温調節 行動 温度を 感 必要 い
こ を発見 〜熱中症 発症 ニ 理解 大 一歩〜
〜熱中症 発症 カニズ 理解 大 一歩〜
体温調節 行動 温度 感 必要 い 発見
〜熱中症 発症 ニ 理解 大 一歩〜
イント
○環境温度 意識 上 感 いラット 正常 体温調節行動 示 発見
た
○体温調節行動 発現 必要 温度感覚情報 外側腕傍核 注 通 た神経路 伝
達さ た
○温度 感 仕組 別 体温調節行動 必要 温度感覚情報 伝達 神経路
存 明 た
○意識 上 暑さ 感 い そ 暑さ 応 た体温調節 行わ いた 熱中症 陥
可能性 あ 示唆 い
1. 研究 背景 目的
体温 調節 動物 生 維持 最 要 調節機能 一 例えば 人間 体温調節 暑い 汗 い 熱 逃 寒い 筋肉 震わ 熱 作 う た 応 自 意志 関 係 く自 的 起 自 性体温調節 注 ば そ 対 快適 温度環境 探
移動 環境温度 合わ 衣服 着脱 エアコン 使 室温 調節 意志 基 く 行動 通 た体温調節 行動性体温調節 注 ば う た行動 効率良く体温 調節 た
本能的 ち 体温調節 脳 指 行わ 自 性体温調節 神経回路
研究 明 た 体温調節行動 生 出 神経回路
い た
脳 う た体温調節 行うた 環境温
度 情報 脳 必要 あ 環境
温度 皮膚 温度 容器 感知さ そ 情報 感 覚 神 経 伝 わ 脊髄 入 力 さ
教科書 見 そ 温度感覚情報 脊髄 脳 視 床 経 大 脳 皮質 伝 達 さ 脊髄 視床皮質路 注 意 識 上 温度 知覚
温度 感 書
い 快 適 環 境 温 度 探
体温調節行動 温度感覚 生 心地 良さ あ い 不快感 快 不快情動 駆 動 さ 考 え い た 脊 髄 視 床 皮 質 路 生 温度感覚 知覚 体温調節行 動 駆動 いう仮説 考え た そ 中村 教 授 研 究 プ 体 温調 節 行動 必要 環境温度 情報 う
脳 伝達さ 明 目的
視床 破壊 脊髄視床皮質路 断
図 ：本研究 最初 検証 た作業仮説 皮 膚 温 度 受 容 器 感 知 た 環 境 温 度 感 覚 情 報 脊 髄 視 床 皮 質 路 を 通 大 脳 皮 質 へ 伝 達さ そ 情報をも 体温調節行動 発現
いう神経回路 デル
たラット 作製 体温調節行動 損 わ 調 た
． 研究成果
温度 自 変え 金属プ ト 並 片方 プ ト 28℃ 中性温 う片方 38℃ 暑熱 あ い 15℃ 寒冷 設定 た 室温 25℃ A そ プ ト 上 正常 ラット 20 間自由 行 来さ 暑熱や寒冷 中性温 プ ト上 長く滞 た B C 対 照群 暑熱や寒冷 避 快適 中性温 温度環境 選ぶ体温調節行動 そ 温度感 覚 伝達 関わ 視床 領域 破壊 D E たラット プ ト上 行 来さ 驚いた
正常ラット 同様 中性温 プ ト上 好 滞 た B C 視床破壊群 実験 用 いたラット 大脳皮質 脳波 測定 正常ラット 皮膚温度 変化 応 た脳波 変化 見
温度 感 た 視床 破壊 たラット 皮膚温度 変化 脳波 変動 見 た F た 視床破壊ラット 脊髄視床皮質路 遮断さ 温度 感
い わ 快適 温度環境 選ぶ体温調節行動 た いう
実験結果 体温調節行動 行う上 脊髄視床皮質路 環境温度 知覚 必要 い 示 い
図 ：脊髄視床皮質路 遮断さ たラット 快適 温度環境 選択
A 温 度 選 択行 動テ ト B C プ ト 滞 時間 割 合 対 照 群 視 床破 壊 群 ラッ ト 暑熱 38℃ B あ い 寒冷 15℃ C 避 中性温 28℃ プ ト 長く滞 た **P < 0.01; ***P
< 0.001; ns, 有意差無 D E 行動テ ト 用いたラット 視床 神経細胞 布 対照群
見 視床 神経 細胞 D イ テ ン 酸 注 注 入 消 失 た E 矢頭 た 領域 F 行動テ ト 用いたラット 大脳皮質 脳波 測定 た 対照群 皮膚温度変化 応 た脳波
変動 見 た 視床破壊群 脳波 変動 た
研究 プ 前 橋 う ば 脳領域 あ 外側腕傍核 いう神経核 自 性 熱 産生や熱放散 応 必要 温度情報伝達 中継 関わ 見出 い た そ 次 ラット 外側腕傍核 神経活動 抑制 薬物 シ 注 注入 神経伝達 遮断 た C
温度プ ト 滞 時間 同 ラット 快適 中性温 温度環境 選 ぶ体温調節行動 く た A B た 外側腕傍核 神経伝達 遮断さ たラット 暑 熱プ ト 上 滞 さ 対照ラット 著 く高体温 た D
う た実験結果 体温調節 脊髄 外側腕傍核 経た経路 通 伝達さ 環境温度 情報 必要 あ 一方 脊髄視床皮質路 通 た温度 知覚 必要 い いう 明
た 私達 暑熱あ い 寒冷 環境 い そ 温度 意識 上 感 図 ：外側腕傍核 神経伝達 遮断さ たラット 快適 温度環境 選択 い
A B プ ト滞 時間 割合 外側腕傍核 生理食塩水 微 注入 たラット 対照群 暑熱 38℃ A あ い 寒冷 15℃ B 避 中性温 28℃ プ ト 長く滞 快適 温度環境 選ぶ た 外側腕傍核 神経抑制剤 シ 微 注入 たラット 温度プ
ト上 滞 時間 有意 差 た *P < 0.05; **P < 0.01; †P < 0.05; ††P < 0.01; ns, 有意差 無 C 外側腕傍核 神経抑制剤 微 注 入部位 矢印 D 中性 温 28℃ プ ト 暑 熱 38℃ プ ト 移動 たラット 深部体温 脳温 変化 対照群 比 外側腕傍核 神経抑制剤
微 注入 たラット 体温 有意 上 た *P < 0.05
同時 別 感覚経路 使 体温調節 行 い いう 意味 い
本研究 成果 快適 環境温度 選択 いう基本的 本能行動 司 脳 神経回路 興味深 い一端 明 た
． 展開
本研究 体温調節行動 必要 環境温度情報 伝達 神経回路 要 部 明 た 脊髄 外側腕傍核 経 伝達さ 環境温度情報 温度 快 不快情動 生成さ そ
体温調節行動 駆動 可能性 考え 情報伝達経路 追跡
温度 心地 さや不快感 脳内 生 出 神経回路 ニ 解明 考え さ 研究 進 快 不快情動 関わ 脳領域 活動 測定
う ば 生理学的視点 基 いた温度快適性 客観的評価 う 身体 対 体温調節負荷 少 い衣服や居住空間 開発 貢献 考え
た 温度 感 仕組 体温調節 温度感覚 仕組 異 いう事実 例えば 暑熱環 境 暑い 意識 上 感 い そ 感覚 見合 た体温調節 応 生 い可能性 意味
図 ：本研究 明 た体温調節行動 必要 環境温度情報 伝達神経路
皮膚 温度 容器 感知 た環境温度情報 脊髄 入力さ 情報 外側腕傍核 経た 経路 通 温度情動 生成 関わ 脳領域 伝達さ 不快情動 生 快適 温度環境 求 体温調節行動 起 考え そ 同時 脊髄視床皮質路 た温度感覚情報 伝達 温度感覚 意識 た 外側腕傍核 体温調節中枢 温度感覚情報 伝 達 熱産生や熱放散 自 性体温調節 応 生 さ
そ う 場合 熱中症 考え 本研究成果 さ 発展さ 行 動性体温調節やそ 駆動 情動 生 出 脳 仕組 全貌解明 進 そ 関連
熱中症 陥 ニ 解明 貢献
． 用語説明
注 外側腕傍核
脳 橋 う ば 領域 存 神経核 脳 前脳 情報伝達 中継点 知 脊 髄 温 度 や痛 感覚 情報 最 近 血 吸 睡 眠 摂 食 様々 生体機能 調節 機能 注目さ い 本研究 プ 研究 自 性体温調節 熱産生や熱放散 調節 必要 環境温度情報 脊髄 —外側腕傍核—視索 前 神経路 通 伝達さ 明 た 参照 体温調節行動 関わ
知 い た
注 自 性体温調節
体温調節 様式 一 自 意志 関係 く自 的 仕組 行わ 体温 調 節様式 哺乳類 含 た恒温動物 特 要 体温調節様式 あ 人間 場合 発汗 熱 放散 皮膚血管 拡張 縮 熱放散 調節 骨格筋 震え 熱 産生 褐色脂肪組織
謝熱産生 調節 応 挙 多く 自 性体温調節 応 脳 視索前 あ 体
温調節中枢 神経 指 起
注 行動性体温調節
自 性体温調節 対 う一 体温調節 様式 多く 場合 随意的 自 意志 基 いた 行動 体温調節 指 虫や魚類 う 変温動物 人間 含 た恒温動物 至
動物種 観察さ 本能行動 あ 人間 例 挙 暑い 木陰 涼 寒い 上着 羽織 エアコン 使 部屋 温度 調節 多様 行動 含 行動性体温調節 起 脳 仕組 基盤 環境温度 感 生 心地良さ あ い 不快感 快 不快情動 あ 考え い そ 神経回路 ニ
い い
注 脊髄視床皮質路
皮膚 温度 容器 感知 た温度情報 脳 伝達 神経路 一 痛 感覚 同様 経路 通 伝達さ 皮膚 温度情報 感覚神経 通 脊髄 角 ば 場 所 神経細胞 伝達さ そ 神経細胞 次 視床 温度情報 伝達 そ た視床 神経細胞 情報 大脳皮質 一次体性感覚 ば 領域 伝達 そ 温度情報
大脳皮質 処理さ 意識 上 温度 感 考え い
注 イ テン酸
毒 ノコ あ テン タ 持 毒素 一種 脳内 注入 神経細胞 持 タ ン酸 容体 結合 神経細胞 強い興奮状態 引 起 神経細胞死 起 脳内 特 定 領域 神経細胞 選択的 破壊 目的 実験 使用さ
注 シ
毒 ノコ あ テン タ 持 毒素 一種 あ 上記 イ テン酸 異 抑制性神経 伝達物質 あ GABA ン ア ノ酪酸 gamma-aminobutyric acid 同様 神経活動抑制作 用 有 脳内 注入 注入局所 神経細胞 持 GABA 容体 結合 神経細胞
強い抑制状態
．
発表雑誌：
Takaki Yahiro, Naoya Kataoka, Yoshiko Nakamura, Kazuhiro Nakamura.
The lateral parabrachial nucleus, but not the thalamus, mediates thermosensory pathways for behavioural thermoregulation. Scientific Reports 2017年7月10日付け 電子版 .
DOI: 10.1038/s41598-017-05327-8
English ver.
https://www.med.nagoya-u.ac.jp/medical_E/research/pdf/Scientific_Reports_20170711en.pdf
