以下の 1 から 27 にあてはまる最も適切な答えを各解答群から1つ選 び,解答用紙(マークシート)にマークせよ。ただし,同じ番号をくり返し選んでもよ い。
!
円板上に質量mの小物体を置く。この円板は,中心Oを通り円板に垂直な軸(回転軸)の周りで回転できる。小物体と円板の間の静止摩擦係数をµ,重力加速度の大きさ をgとする。
/ 図1のように円板を水平に置く。円板の中心Oから距離rの位置に小物体を置き, 静止状態から徐々に円板の回転する速さを増していく。小物体が動き出す直前の角速
度は 1 である。このとき小物体に働く加速度の大きさは 2 となる。
また,円板と小物体の間に働く最大摩擦力は 3 である。
r m O
図1
1 ∼ 3 の解答群
" !µg
r # " µg
r $ !µg % !rµg & mg
µ
' mg ( µmg ) µg
r2 * µg
r ! µg
+ rµg , m
2 g2
µ2 - m
2
g2 . µ2m2g2
物
理
1月31日実施
- 図2のように,水平に置かれた円板の上に,長さ3rの軽くて伸びない糸で2つの 小物体PとQを糸がたるまないようにつないで置いた。このとき,糸は円板の中心 Oを通り,OからPまでの長さがr,OからQまでの長さが2rである。静止状態か ら徐々に円板の回転する速さを増していくとき,小物体が動き出す直前の角速度は
4 で,このときの糸の張力は 5 である。
O m
m 2r
r
Q
P
図2
4 と 5 の解答群
" µrg # 2µrg $ 3µrg % !µrg & !2µrg ' !3µrg
( "µrg ) " 2µg
r * " 3µg
. 次に前問-と同様に,2つの小物体PとQを置き,円板の回転軸を鉛直方向から
θ だけ傾けて,静止状態から徐々に円板の回転する速さを増していく。ただし,角
度θ はtanθ<µ を満たしているものとする。小物体が動き出す直前の角速度は
6 で,そのときの糸の張力は 7 となる。
O m
m 2r
r
Q
P
θ
図3
6 と 7 の解答群
" !gr(µcosθ−sinθ) # ! 2g
r(µcosθ−sinθ) $ ! 3g
r(µcosθ−sinθ)
% !r(µcosθg−sinθ) & !
2g r
(µcosθ−sinθ) ' !
3g r
(µcosθ−sinθ) ( mg(µcosθ−sinθ) ) 2mg(µcosθ−sinθ) * 3mg(µcosθ−sinθ)
! mg
µcosθ−sinθ +
2mg
µcosθ−sinθ ,
. 図4のように,長さ3rの軽くて伸びない糸でたるまないようにつないだ2つの小 物体PとQを円板の中心Oと一直線になるように置いた。このとき,OとPの距離
はrである。この状態で,円板の回転軸を鉛直方向から-と同じ角度θ だけ傾けて, 静止状態から徐々に円板の回転する速さを増していく。小物体が動きだす直前の角速
度は 8 となり,そのときの糸の張力は 9 である。
O
3r r
Q P
θ m
m
図4
8 と 9 の解答群
" !3gr(µcosθ−sinθ) # ! 2g
3r(µcosθ−sinθ) $ ! g
r(µcosθ−sinθ)
% !5gr(µcosθ−sinθ) & ! 2g
5r(µcosθ−sinθ) ' ! 3g
5r(µcosθ−sinθ) ( m3g(µcosθ−sinθ) ) 23mg(µcosθ−sinθ) * mg(µcosθ−sinθ)
+
クーロンの法則の真空中における比例定数をk0〔N・m2/C2〕とする。以下では,すべ て真空中の場合を考える。4 正の電荷Q〔C〕をもつ点電荷がある。この点電荷を中心とする半径r〔m〕の球面
上の電場の強さは 10 ×k0Q〔N/C〕である。したがって,この点電荷から出
ている電気力線の本数は 11 ×k0Q本である。
10 と 11 の解答群
" 1 # 2 $ 4 % 1 r & 2 r ' 4 r ( 1 r2 )
2 r2 *
4 r2 ! π , 2π - 4π . π
r / 2π r 0 4π r 1 π r2 2
2π r2 3
4π r2
5 図1のような半径L〔m〕の十分薄い金属円板AがQ〔C〕の正の電荷を持っている。
このとき,Aの上面から出る電気力線の本数は 12 ×k0Q 本である。また,A の中心から距離d〔m〕上方の点Pにおける電場の強さは 13 ×k0Q〔N/C〕で
ある。d はLに比べて十分に小さく,円板の端での電場の乱れ,および金属板の厚 さは無視できるものとする。
L
金属円板A P
中心 d
図1
12 と 13 の解答群
" 1 # 2 $ 4 % 1 d & 2 d ' 4 d ( 1 L2 )
2 L2 *
4 L2 ! π , 2π - 4π . π
d / 2π d 0 4π d 1 π L2 2
2π L2 3
4 3に続いて,図2のように,真空中にある金属円板Aからd〔m〕だけ離れた位置
に,半径L〔m〕の十分薄い金属円板Bを,Aと中心を一致させて平行に配置した。 Bは−Q〔C〕の負の電荷を持っている。円板の端での電場の乱れは無視できるとす
ると,AとBの間の電場の強さは一定で, 14 ×k0Q〔N/C〕であり,AとB の電位差は 15 ×k0Q〔V〕となる。したがって,この金属円板対の電気容量は
16 ×1 k0
〔F〕である。
L
金属円板B
金属円板A d
中心
図2
14 ∼ 16 の解答群
" 1 # 2 $ 4 % 1
L2 & 2 L2 '
4 L2 (
d L2 )
2d L2 *
4d L2 ! π + 12 , 14 - L2 . L
2 2 /
L2 4 0
L2 d 1
L2 2d 2
. -に続いて,図3のように,外径L〔m〕,内径a〔m〕(0<a<L),厚さd〔m〕
の円環型の誘電体を,金属円板AとBの間に中心を一致させて挿入した。このとき AとBのそれぞれの電荷は保たれたままであった。誘電体の比誘電率をεrとすると,
A,Bおよび誘電体で形成されるコンデンサーの電気容量は 17 ×1
k0〔F〕であ り,静電エネルギーは 18 ×k0Q2〔J〕となる。また,このとき誘電体部分上
部の金属円板における単位面積あたりの電荷は,空洞部分上部の金属円板における単
位面積あたりの電荷の 19 倍になる。
a
空洞
誘電体
金属円板B
金属円板A
中心 L
d
図3
17 ∼ 19 の解答群
" εr # 2εr $ 4εr
% 1
εr &
1
2εr '
1 4εr
( d
ε(Lr 2−a2)+a2 )
2d
ε(Lr 2−a2)+a2 *
4d ε(Lr 2−a2)+a2
! ε(Lr 2−a2)+a2
d +
ε(Lr 2−a2)+a2
2d ,
ε(Lr 2−a2)+a2
$
図のように,断熱材でできたシリンダー内に,断熱材でできたなめらかに動く壁を2 つ入れた。さらに,右端は外部と熱のやり取りだけができる動かない壁でふさぎ,シリ ンダー内を3つの空間A,B,Cに分けた。Aの中には体積と熱容量を無視できるヒーターが取り付けてある。A,B,Cの中にはいずれも1molの単原子分子理想気体を入
れた。外部の温度はT0〔K〕で一定で,気体定数をR〔J/(mol・K)〕,単原子分子理想気 体の定圧モル比熱Cp〔J/(mol・K)〕と定積モル比熱CV〔J/(mol・K)〕の比
Cp
CV
をγ と す る。ま た,必 要 で あ れ ば 理 想 気 体 の 断 熱 変 化 で 成 り 立 つpVγ=一 定,ま た は TVγ−1=一定の関係式を用いてもよい。なお,a>0でbがゼロでない場合には, %
'a 1
b&
(
b
=aである。
最初A,B,C内の気体の体積,圧力,温度は,いずれもV0〔m3〕,p0〔Pa〕,T0〔K〕 であった。ヒーターでA内の気体をゆっくりと加熱したところ,Cの体積が V20〔m3〕
になった。このときC内の気体の内部エネルギーは 20 。また,C内の気体の
圧力は 21 ×p0〔Pa〕である。したがって,Bの体積は 22 ×V0〔m3〕で,
B内の気体の温度は 23 ×T0〔K〕となる。B内の気体の内部エネルギーの変化量 は 24 ×RT0〔J〕となる。一方,Aの体積は 25 ×V0〔m3〕で,A内の気体 の 温 度 は 26 ×T0〔K〕と な る。A内 の 気 体 の 内 部 エ ネ ル ギ ー の 変 化 量 は
27 ×RT0〔J〕となる。
ヒーター
T0
B C
A
20 の解答群
21 ∼ 27 の解答群
" 14 # 12 $ 32 % 2
& 2− 1
γ ' 2
γ−1
γ ( 2
1
γ ) 2
γ+1 γ
* 3132−2− 1 γ2
4 ! 5132−2 −1
γ2
4 + 1332−2 −1
γ2
4 , 1352−2 −1
γ2 4
- 3132− 1
γ−1
224 . 5132 −1
γ−1
224 / 133−2 γ−1
γ 2
4 0 135−2 γ−1
!
次の文!1∼!3の空欄 1 ∼ 4 に該当する最も適切なものを解答群か ら選び,解答欄にマークせよ。ただし,原子量は,N=14.0,O=16.0,K=39.1とする。また,下の表は,各温度における硝酸カリウムの水に対する溶解度を示したもので ある。
246 169
110 63.9
31.6 13.3
溶解度〔g/100g水〕
100 80
60 40
20 0
温度〔℃〕
!1 60℃における硝酸カリウムの飽和水溶液100g中には 1 gの硝酸カリウム
が溶けている。60℃におけるこの飽和水溶液の質量モル濃度は 2 mol/kgで
ある。
1 , 2 に対する解答群
! 5.18 " 10.9 # 12.0 $ 18.9 % 52.4
& 101 ' 110 ( 121
!2 80℃における硝酸カリウムの飽和水溶液100gを20℃に冷やすと, 3 gの
硝酸カリウムの結晶が析出する。
3 に対する解答群
! 31.2 " 37.3 # 38.8 $ 51.1 % 137
化
学
!
!3 密度が1.13g/mLで質量パーセント濃度が20%である硝酸カリウム水溶液のモル
濃度は 4 mol/Lである。
4 に対する解答群
! 1.46 " 1.75 # 1.86 $ 2.24 % 2.66
!
次の文!1∼!3の空欄 5 ∼ 19 に該当する最も適切なものを解答群か ら選び,解答欄にマークせよ。ただし,同じものを何度選んでもよい。!1 原子から1個の電子を取り去って1価の 5 にするために必要なエネルギー をイオン化エネルギーという。イオン化エネルギーは,元素の周期表における同じ周
期の元素の間では原子番号が増すにしたがって 6 する傾向がある。また,同
族の元素の間では原子番号が増すにしたがって 7 する傾向がある。イオン化
エネルギーの 8 原子ほどイオン化して 9 になりやすい。ヘリウム,
ネオン,アルゴンなどの 10 に属する元素の原子は電子を引き離すのに大きい
エネルギーが必要になるので,イオン化エネルギーが大きい。
!2 原子が電子1個を受け取って,1価の 11 になるときに放出するエネルギー を原子の電子親和力という。フッ素,塩素,臭素など,元 素 の 周 期 表 に お い て
12 に属する元素の原子は,電子親和力が大きいため,1価の 13 にな
りやすい。電子親和力は,同じ周期の元素の間では原子番号が増すにしたがって
14 する傾向がある。一般に,イオン結合は電子親和力が大きい元素のイオン
とイオン化エネルギーが 15 元素のイオンとの間に生じやすい。
!3 異なる原子が結合するとき,各原子における原子核の 16 の大きさや電子配 置が異なるため,結合に使われる電子を引きつける強さがそれぞれの原子で異なる。 この強さを相対的に示す尺度を電気陰性度という。共有結合では電気陰性度の
17 方に共有電子対が引き寄せられ,電荷のかたよりが生じる。これを結合の
極性という。例えば,二酸化炭素分子においては,炭素と酸素の電気陰性度には差が
あり,炭素−酸素間の結合には極性がある。しかし,二酸化炭素分子は 18 の
構造をとっており,分子全体としては電荷のかたよりがなく,無極性分子である。一
方,水分子は 19 の構造をとっており,分子全体として電荷のかたよりがある
5 ∼ 9 , 11 , 13 ∼ 15 , 17 に対する解答群
" 陰イオン # 大きい $ 減 少 % 増 加
& 小さい ' 陽イオン
10 , 12 に対する解答群
" 1族 # 2族 $ 3族 % 4族 & 5族
' 6族 ( 7族 ) 8族 * 9族 ! 10族
+ 11族 , 12族 - 13族 . 14族 / 15族
0 16族 1 17族 2 18族
16 , 18 , 19 に対する解答群
" 折れ線形 # 三角錐形 $ 正四面体形 % 正電荷
'
次の文!1,!2を読み,問いに答えよ。!1 金属イオンとしてCu2+,Zn2+,Ag+,Al3+,K+の5種のみを含む水溶液がある。
以下の手順に従って,この水溶液からそれぞれの金属イオンの分離を行った。各手順 で行った操作と,得られた結果は,以下のとおりである。
手順1:この水溶液に操作アを行うと,白色沈殿!が生じた。この沈殿をろ過により 分離し,ろ液!を得た。
手順2:ろ液!に操作イを行うと,黒色沈殿"が生じた。この沈殿をろ過により分離 し,ろ液"を得た。
手順3:ろ液"を煮沸後,操作ウを行うと,白色沈殿#が生じた。この沈殿をろ過に より分離し,ろ液#を得た。
手順4:ろ液#に操作エを行うと,白色沈殿$が生じた。この沈殿をろ過により分離 し,ろ液$を得た。
手順5:ろ液$の炎色反応を調べたところ,赤紫色であった。
また,沈殿!∼$とろ液$にはすべて1種類の金属イオンしか含まれていなかった。
問1 操作ア∼エに該当する最も適切なものを,解答群から選び,それぞれの解答欄に マークせよ。ただし,同じものを何度選んでもよい。
操作ア: 20 操作イ: 21 操作ウ: 22 操作エ: 23
20 ∼ 23 に対する解答群
! 希塩酸を加える " 水酸化ナトリウム水溶液を過剰に加える
# アンモニア水を過剰に加える $ 硫化水素ガスを通す
問2 次の記述A∼Dのうち,白色沈殿!の性質について正しく述べているものはどれ
か。最も適切なものを,解答群から選び,解答欄 24 にマークせよ。
A:希塩酸を加えると,溶ける。
B:過剰量の水酸化ナトリウム水溶液を加えると,溶ける。 C:過剰量のアンモニア水を加えると,溶ける。
D:少量の蒸留水中で硫化水素ガスを通すと,沈殿の色が黒色に変化する。
24 に対する解答群
" Aのみ # Bのみ $ Cのみ % Dのみ
& AとB ' AとC ( AとD ) BとC
* BとD ! CとD + AとBとC , AとBとD
- AとCとD . BとCとD / AとBとCとD
問3 ろ液"に含まれるイオンとして最も適切なものを,解答群から選び,解答欄
25 にマークせよ。
25 に対する解答群
!2 次の文!a∼!dは,それぞれある特定の元素について述べたものである。
!a 26 は 地 殻 中 に,酸 素 に 次 い で2番 目 に 多 く 存 在 す る 元 素 で あ る。
26 の原子1つと酸素原子4つが正四面体を形成する。日常用いられている
ガラスは,この正四面体構造が3次元的に不規則に連結した骨格に,Na+やCa2+
などの陽イオンが結合してできたものである。
!b 27 は遷移金属元素である。 27 のイオンは,ハロゲン化物イオン
と塩を形成する。この塩は光が当たると分解するため,写真用フィルムの感光剤と して用いられる。
!c 28 は典型金属元素である。単体の 28 は,常温の水とは反応しな
いが,熱水と反応し水酸化物を生じる。また,単体の 28 を空気中で熱する
と,空気中の酸素と反応し塩基性酸化物を生じる。
!d 29 は遷移金属元素である。単体の 29 は,電気や熱の伝導性が大
きく,鍋や電線などに用いられる。また, 29 のイオンは再生セルロース繊
維の生成に用いられるシュバイツァー試薬や,アルデヒドの検出に用いられる フェーリング液に含まれる。
問4 文中の空欄 26 ∼ 29 に該当する最も適切なものを,解答群から選
び,それぞれの解答欄にマークせよ。
26 ∼ 29 に対する解答群
" Na # Mg $ Al % Si & P ' S
( K ) Ca * Fe ! Cu + Zn , Ge
!
次の文!1,!2の空欄 30 ∼ 43 に該当する最も適切なものを,それぞ れの解答群から選び,解答欄にマークせよ。ただし,同じものを何度選んでもよい。!1 次の図はタンパク質を加水分解して得られるアミノ酸のいくつかを,構造式で示し たものである。
H O
H
H2N−C−C−OH ア
H2N−C−C−OH
H O
CH2
OH
イ
H2N−C−C−OH
H O
HO−CH CH3 ウ
H2N−C−C−OH
H O
CH2
SH
エ
H2N−C−C−OH
H O
CH3 オ
H2N−C−C−OH
H O
H3C−C−H
CH3 カ
H2N−C−C−OH
H O
H3C−C−H
CH2
CH3 キ
H2N−C−C−OH
H O
CH−CH3
CH2
CH3 ク
H2N−C−C−OH
H O CH2 CH2 CH2 CH2 NH2 ケ
H2N−C−C−OH
H O
CH2
CH2
CH2
NH C=NH NH2 コ
H2N−C−C−OH
H O
CH2
CH2
S CH3 サ
H2N−C−C−OH
H O
CH2
C=O OH
H2N−C−C−OH
H O
CH2
OH
ス
H2N−C−C−OH
H O
CH2
C=O NH2 セ
H2N−C−C−OH
H O
CH2
C=O NH2
CH2 ソ
H2N−C−C−OH
H O
CH2
C=O OH CH2 タ
H2N−C−C−OH
H O
CH2
N H
チ
図の化合物ア∼チのうち,光学異性体を持たないのは化合物 30 である。互
いに構造異性体の関係にあるのは化合物 31 と 32 である。濃硝酸を加
えて加熱すると黄色になり,さらにアンモニア水などを加えて塩基性にすると橙黄色
になるのは化合物 33 と 34 である。不斉炭素原子を2個持つのは化合
物 35 と 36 である。
30 ∼ 36 に対する解答群
" ア # イ $ ウ % エ & オ ' カ ( キ
) ク * ケ ! コ + サ , シ - ス . セ
!2 水溶液中ではグリシンは電離平衡状態にあり,下に示すA+,A0,A−の3種類の
イオンの混合物として存在する。
H−CH−COOH H−CH−COO−
イオンA+ イオンA0 イオンA−
H−CH−COO−
NH3+ NH3+ NH2
このとき,次の2つの平衡が成り立っている。
)*
A+ () A0+H+ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥式1
)*
A0() A−+H+ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥式2
グリシンの場合,式1の電離定数はK1=1×10−2.3mol/Lであり,式2の電離定数は K2=1×10−9.7mol/Lである。
A0のように正と負の電荷を同時にもつものを 37 と呼ぶ。また,A+,A0, A−の3種類のイオンの電荷が全体として0となるときのpHはアミノ酸の特性を示
す重要な値であり 38 と呼ばれる。水素イオン,A+,A0,A−のモル濃度を,
それぞれ,[H+],[A+],[A0],[A−]とすると,電離定数K1は 39 で示さ れ,K2は 40 で 示 さ れ る。し た が っ て,K1×K2は 41 に な る。 38 では[A+]=[A−]であるからK1×K2は 42 となる。したがって,
グリシンの 38 は 43 と計算される。
37 , 38 に対する解答群
! 緩衝液 " 双性イオン # 両性元素 $ 錯イオン
39 ∼ 42 に対する解答群
" [A+] # [A0] $ [A−] % [A+]2
& [A0]2 ' [A−]2 ( [H+]2 ) [A
+] [H+]
* [A 0]
[H+] !
[A−]
[H+] +
[A0][H+]
[A+] ,
[A+][A0]
[H+]
- [A[−][H+]
A0] .
[A−][A0]
[H+] /
[A−][H+]2
[A+] 0
[A+][H+]2
[A−]
1 [A +][
A−]
[H+]2 2 [A
+][
A0] 3 [A−][A0] 4 [A+][A−]
43 に対する解答群
" 1.0 # 2.3 $ 3.7 % 4.0 & 5.1
!
DNAの構造に関する次の文を読み,以下の各問いに答えよ。二重らせん構造を示す2本鎖DNAのそれぞれの鎖は,ヌクレオチドが多数つながっ
た1本鎖DNA (ヌクレオチド鎖)でできている。このヌクレオチドは, 1 ,
糖の一種である 2 および4種類の塩基のうちのどれか1つ,から成り立ってい
る。1個の 2 には5個の炭素が存在し,塩基はこのうち 3 の炭素と結
ばれている。DNAが新たに合成される場合には,1本の2本鎖DNAが2本の1本鎖 DNAに開裂し,この1本鎖DNAにおけるそれぞれの塩基と 4 な塩基をもつ
ヌクレオチドが塩基間で 5 結合される。その後,結合したヌクレオチドが順々
に連結されて新しい1本の2本鎖DNAができるが,その際,先に連結されたヌクレオ
チドの 6 の炭素に,その次のヌクレオチドの 1 を介して 7 の
炭素が結合される。
問1 上の文中の に当てはまる最も適切なものを下の解答群から選び,マー
クせよ。ただし, の中の同じ番号には同じものが当てはまる。
1 ∼ 7
〔解答群〕
" グルコース # ヒストン $ デオキシリボース
% リボース & アミノ酸 ' リン酸
( プライマー ) 1’ * 2’
! 3’ + 4’ , 5’
- 相補的 . 半保存的 / 選択的
0 ギャップ 1 水 素 2 ペプチド
生
物
3
問2 1本の2本鎖DNAにおいて,連続した50個のヌクレオチドからなる範囲の片方
の1本鎖DNAをA鎖,もう片方をB鎖とする。この範囲においてA鎖とB鎖は
すべて正常に塩基間で結合している。この範囲に関する下の文中の に当
てはまる塩基の個数として,最も適切な数値を下の解答群から選び,マークせよ。
ただし,同じものを繰り返し選んでもよい。 8 ∼ 13
A鎖におけるアデニンが10個であると,B鎖におけるチミンは 8 個であ
る。この場合,B鎖におけるアデニンが13個であると,このA鎖とB鎖に含まれ
るグアニンは 9 個である。さらに,A鎖におけるシトシンが16個であると, A鎖におけるグアニンは 10 個である。したがって,B鎖におけるシトシン
は 11 個である。
このような2本鎖DNAを鋳型として合成された1本の新しい2本鎖DNAのこ
の範囲におけるチミンは 12 個である。また,B鎖の塩基配列を鋳型として mRNA(伝令RNA)が転写された場合,この1本のmRNAのこの範囲における
ウラシルは 13 個である。ただし,スプライシングなどは生じないものとす
る。
〔解答群〕
" 10 # 11 $ 13 % 16 & 20
' 23 ( 24 ) 26 * 27 ! 29
+
植物の進化に関する次の文を読み,以下の各問いに答えよ。陸上植物は,
ア水中生活をしていた藻類から進化した生物群である。最古の陸上植物と
考えられる化石は,シルル紀に出現していた 14 である。発見された化石から判
断すると 14 は 15 を持たず, 16 で増える植物であったと考えら
れる。このような特徴は 17 と同様であるが, 14 は 17 にはない
二又の枝分かれが見られる。その後,古生マツバラン類と呼ばれる植物が出現し,陸上
の乾燥した環境に適応するため,体内の水分蒸発を防ぐように 18 を発達させ,
進化したと考えられる。これらの植物は 15 をもち, 19 の特徴がみられ
る。デボン紀後期からペルム紀初期になると原始的な 20 が,白亜紀の初期には
21 が出現していたと考えられる。
問1 上の文中の に当てはまる最も適切な語句を下の解答群から選び,マー
クせよ。ただし, の中の同じ番号には同じ語句が当てはまる。
14 ∼ 21
〔解答群〕
" 維管束 # さく状組織 $ 海綿状組織 % クチクラ層
& 表皮細胞 ' 種 子 ( 胞 子 ) 接合子
* シダ植物 ! 裸子植物 , 被子植物 - コケ植物
問2 前の文中の下線部アに関して,次の文を読み, に当てはまる最も適切
な語句を下の解答群から選び,マークせよ。 22 ∼ 25
光合成を行う藻類は 22 栄養である。藻類のなかのシャジクモ類は,光合
成色素として 23 をもつこと,光合成産物を葉緑体内にデンプンとして貯蔵
すること,および細胞分裂様式などの特徴から,陸上植物の祖先として考えられて いる。藻類がもつクロロフィル類の光合成色素は,コンブやワカメなどの褐藻類で
は 24 ,アサクサノリやテングサなどの紅藻類では 25 である。
〔解答群〕
! クロロフィルa " クロロフィルb # クロロフィルaとb
$ クロロフィルaとc % 従 属 & 独 立
問3 17 に関する記述として最も適切なものを下の解答群から選び,マークせ
よ。 26
〔解答群〕
! 生活環の中でふつうに見かける植物体は,胞子体とよばれる。
" この植物は,配偶体の多くに雌雄の区別がある。
# 胞子の発芽により形成された原糸体や配偶体は複相である。
問4 19 に関する記述として最も適切なものを下の解答群から選び,マークせ
よ。 27
〔解答群〕
! 生活環の中でふつうに見かける植物体は,配偶体とよばれる。
" この植物の配偶体は,茎と葉の分化がみられず,仮根がある。
+
刺激の受容に関する次の文を読み,以下の各問いに答えよ。光刺激で生じる感覚を視覚といい,受容器として眼(視覚器)がある。ヒトの眼の構
造は,カメラによく似ている。カメラのレンズに相当するのが 28 である。この
28 と 29 は,眼に入る光を屈折させて,フィルムやイメージセンサーに
相当する 30 の上に像を結ばせる。ヒトでは 31 の筋肉により 28
の厚さを変えてピントを合わせている。 30 には,
ア2種類の視細胞という光を感じる感覚細胞がある。視細胞には光を
吸収する物質があり,
イこの物質の構造が変化することによって視細胞は興奮する。
32 はカメラの絞りに相当し,これが伸縮して瞳孔の大きさを変えることで,
眼に入る光の量を調節している。暗所では瞳孔が 33 なり,明所では瞳孔が
34 なる。
問1 上の文中の に当てはまる最も適切な語句を下の解答群から選び,マー
クせよ。ただし, の中の同じ番号には同じ語句が当てはまる。
28 ∼ 34
28 ∼ 31 に対する解答群
" ガラス体 # 葉緑体 $ 毛様体 % 感覚毛
& 染色体 ' 水晶体 ( チン小帯 ) 核 膜
* 鼓 膜 ! 半透膜 , 網 膜 - 横隔膜
. 角 膜 / Z 膜 0 おおい膜
32 ∼ 34 に対する解答群
" 小さく # 大きく $ 前 庭 % 色 彩
問2 下線部アに関する次のAからCの記述のうち,正しい記述またはその組み合わせ
として最も適切なものを下の解答群から選び,マークせよ。 35
A 錐体細胞は,弱い光では興奮しないので,暗所では色を認識できない。 B ビタミンAが不足すると,桿体細胞(かん体細胞)のはたらきが弱くなり,
薄暗いところで見ることが困難になる。
C ヒトには青錐体細胞,赤錐体細胞,黄錐体細胞の3種類の錐体細胞がある。
〔解答群〕
" Aのみ # Bのみ $ Cのみ % AとB
& AとC ' BとC ( AとBとC ) すべて間違い
問3 下線部イに関する次の文中の に当てはまる最も適切な語句を下の解答
群から選び,マークせよ。ただし, の中の同じ番号には同じ語句が当て
はまる。 36 ∼ 39
視細胞には,光を吸収する視物質が含まれている。桿体細胞内の光受容部に含ま
れる視物質は, 36 と呼ばれる。 36 は 37 と呼ばれるタンパ
ク質に 38 が結合したものである。 38 は,光を受けると化学構造が
変化し,これが 37 の立体構造に変化をもたらし,視細胞が興奮する。光を
受けると構造変化を起こした 38 は, 37 から離れ, 36 の量
は減少する。これによって桿体細胞の感度が下がる。このように,桿体細胞内の
36 が急激に分解されて最初はまぶしく感じるが, 36 の減少に伴っ
て正常に見えるようになる現象を 39 という。
〔解答群〕
" オプシン # バソプレシン $ パラトルモン % レプチン
& レチナール ' セクレチン ( グルカゴン ) インスリン
* ロドプシン ! 明順応 + 明 帯 , 暗順応
+
ヒトの抗体に関する次の文を読み,以下の各問いに答えよ。体内に病原体などの異物が侵入すると, 40 などの抗原提示細胞が異物を取り
込んで分解し,その断片を 41 にのせて細胞表面に提示する。すると,これを認
識できる 42 をもつ 43 が活性化する。活性化した 43 は,同じ抗
原を取り込んで抗原提示している 44 に結合して活性化させる。活性化した
44 は,抗体(免疫グロブリン)を分泌するようになる。 44 は,骨髄中
にある 45 から分化してできた細胞である。抗体は異なる染色体上にあるL鎖
遺伝子とH鎖遺伝子にコードされているが,
ア抗体遺伝子の 構 造 は, 44 と
45 では大きく異なっている。 44 の中で遺伝子から転写されたRNAは,
イいくつかのステップを経て完成したmRNA(伝令RNA)となる。ウmRNAの情報に基
づき粗面小胞体でL鎖とH鎖のポリペプチドが合成され,それらが結合して抗体がで
きあがる。合成された抗体は細胞外に分泌され,適応免疫(獲得免疫)の中心的な役割 を果たす。
問1 上の文中の に当てはまる最も適切な語句を下の解答群から選び,マー
クせよ。ただし, の中の同じ番号には同じ語句が当てはまる。
40 ∼ 45
〔解答群〕
" B細胞 # ES細胞 $ キラーT細胞
% 樹状細胞 & 好中球 ' ヘルパーT細胞
( NK細胞 ) 血小板 * 赤血球
! 脂肪細胞 , 神経細胞 - 造血幹細胞
. マスト細胞 / 記憶細胞 0 組織幹細胞
1 B細胞レセプター(BCR) 2 T細胞レセプター(TCR)
問2 下線部アに関する次のAからCの記述のうち,正しい記述またはその組み合わせ
として最も適切なものを下の解答群から選び,マークせよ。 46
A H鎖遺伝子領域の長さは, 45 の方が 44 よりも長い。
B 44 では,L鎖可変部をコードする遺伝子は,V断片,D断片およびJ
断片がそれぞれ1つずつ選択されてつながっている。
C 1つの 44 は,きわめて多くの種類のH鎖およびL鎖遺伝子を含む。
〔解答群〕
! Aのみ " Bのみ # Cのみ $ AとB
% AとC & BとC ' AとBとC ( すべて間違い
問3 下線部イに関する次のAからCの記述のうち,正しい記述またはその組み合わせ
として最も適切なものを下の解答群から選び,マークせよ。 47
A スプライシングが起こり,エキソンが除かれる。
B 完成したmRNAになる前に核膜孔を通りぬけて,細胞質へ移動する。
C 両端にある翻訳されない領域が切り取られる。
〔解答群〕
! Aのみ " Bのみ # Cのみ $ AとB
問4 下線部ウに関して,粗面小胞体の内側で起こる現象として最も適切なものを下の 解答群から選び,マークせよ。 48
〔解答群〕
! ポリペプチド間でS S結合(ジスルフィド結合)が形成される。
" mRNAのコドンに相補的なアンチコドンをもつtRNA(転移RNA)が結合
する。
# 隣接したアミノ酸どうしがペプチド結合を形成する。 $ mRNAにリボソームが結合する。
% mRNAに選択的スプライシングが起こる。
問5 抗体が細胞外に分泌されるしくみの説明として最も適切なものを下の解答群から
選び,マークせよ。 49
〔解答群〕
! 細胞膜のチャネルを経由して細胞外に分泌される。
" ゴルジ体から形成された小胞で運ばれ,小胞の膜と細胞膜が融合することで
細胞外に分泌される。
# 小胞体の一部は細胞膜につながっており,その部分から細胞外に分泌される。
$ 細胞膜を構成するリン脂質のすき間を通過して分泌される。
問6 完成したL鎖とH鎖のmRNAの翻訳領域が,それぞれ900塩基と1,800塩基で
あるとすると,これらによって作られた抗体(免疫グロブリン)の分子量はおおよ そどのようになるか。最も近い数値を下の解答群から選び,マークせよ。ただし, 抗体を構成するアミノ酸の平均分子量を100,水の分子量を18として計算せよ。
50
〔解答群〕
" 2,700 # 5,400 $ 27,000 % 54,000 & 75,000 ' 90,000 ( 120,000 ) 150,000 * 180,000 ! 210,000 + 270,000 , 540,000
問7 抗体の機能を説明した次のAからCの記述のうち,正しい記述またはその組み合
わせとして最も適切なものを下の解答群から選び,マークせよ。 51
A 毒素に結合して,毒素の作用を中和する。
B 異物に結合することで,マクロファージなどの食細胞による取り込みの目印と なる。
C ウイルス感染細胞に結合して,キラーT細胞による攻撃力を高める。
〔解答群〕
" Aのみ # Bのみ $ Cのみ % AとB