第1回（イントロダクション） CT1 2007

～第１回　通信システムの概略と歴 通信方式

史

平成 19 年 4 月 13 日

古川　浩

自己紹介

• 古川　浩（ふるかわ　ひろし）

• 移動通信システムの研究に従事

– 低コストに何処でもブロードバンドモバイル通信環

境を提供するための技術について研究中

– MIMO-MESH

• MIMO 中継回線をもつ大容量無線マルチホップ中継システム

• ウェスト２号館、８階８４９号室

• furuhiro@is.kyushu-u.ac.jp

• web

– http://www.picocellular.net

通信の歴史

• _{1800 　ボルタの電池の発明}

• 1820 　エルステッドの電流による磁界発生現象の発見（電気と磁気の結合）

• 1831 　ファラデーの電磁誘導

• 1864 　マクスウェルの電磁波予言

• 1888 　ヘルツの実験による電磁波実在の確認

• 1895 　マルコーニによる 1.7km の無線通信実験

– 1898 　ドーバ海峡間無線通信の成功

– 1901 　イギリス～カナダ間無線通信の成功

• 1920 　米で公共ラジオ放送開始

– 1925 　日本でＮＨＫがラジオ放送開始

• ₁₉₃₅ 　独で世界初のテレビ放送開始

– 1953 　日本でＮＨＫがテレビ放送開始

• ₁₉₆₇ 　米で大ゾーン方式、ハンドオーバ不可の移動通信開始

• ₁₉₇₉ 　日本で小ゾーン方式、ハンドオーバ可能の移動通信開始（第１世代：アナロ グセルラー）

– 1981 　米国ＡＭＰＳ開始

• 1993 　日本でデジタル移動通信方式（第２世代：通称ＰＤＣ）開始

• ₂₀₀₂ 　日本で第３世代サービス（ＮＴＴドコモ・ＦＯＭＡ）開始

ヘルツの実験装置

マルコーニ

マルコーニがイギリス→カナダ間の無線通信実験

で利用した受信局（ Newfoundland@Canada)

本講義について

• アナログおよびディジタル信号の伝送方

式について講義を行う

– 必要とされる基礎知識

• 線形代数論、複素関数論

講義項目

• _{基礎理論（１，２章）}

– エネルギー、電力、スペクトル、雑音

• _{ベースバンド信号処理}

– 標本化定理、ナイキストレート（ 3.1 、 6. １節）、パ

ルス符号変調（７章）、整合フィルタ、誤り率（８．

１，８．２節）

• _変復調

– アナログ変復調（４，５章）

– ディジタル変復調（８．３，８．４，８．５節）

• _{多重伝送方式}

進め方・成績評価

• 教科書

– 平松啓二著、「通信方式」、電子情報通信学

会編、コロナ社

• 演習問題・小テストを実施する場合がある。

宿題を課す場合がある。

• 成績評価

– 定期試験ならびに演習問題・小テストの成績

、宿題の提出状況、出席状況等を総合的に判

断する。

通信方式の性質

• 数学（定義・定理から演繹的に全てが説

明可能）であって、科学（実験結果など

から帰納的に導かれた仮説）ではない

– ただし、いくつかのアイデアはシミュレーシ

ョンによって帰納的に考案されたものもある

通信システムの一般形

送信者 ^送信機 _（変調

器）

通信路

雑音、歪

受信機 （復調器） ^受信者

s(t) x(t) r(t)

n(t)

y(t)

メッセージ _{送信信号 受信信号 受信メッセージ}

通信システムの一般形（ディジタ

ル）

符号化 ^ディジタ _ル

変調器

復号化

音声、 復調器

映像、 データ

音声、 映像、

データ

送信者 ^送信機 _（変調

器）

通信路

雑音、歪

受信機 （復調器） ^受信者

s(t) x(t) r(t)

n(t)

y(t)

メッセージ _{送信信号 受信信号 受信メッセージ}

通信媒体

• _無線

– 電磁波

• 電波、光

– 弾性波

• 超音波

• _有線

– 同軸ケーブル

– 光ファイバ

周波数割り当て

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