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第1 計画の対象区域 第1章 府中の景観形成 東京都府中市ホームページ

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第1 計画の対象区域

府中市で は、景 観法( 平成1 6年 法律第 110 号) 第8条 第2項 第1号 に規定

する景観計画の区域(以下「景観計画区域」といいます。)を府中市全域と定めま

す。

(都市計画区域 2,934ha )

1 都市 計画との整合

東京都では、 平成13年 10月に 「東京の新 しい都市 づくりビジ ョン」を公

表し、東京が目指 す広域的な都 市の将来像 を明らかにし 、その実現に 向け都内

を5つのゾーンに区分し、地域特性と地域像を示しました。

その中で、府 中市は、核 都市広域 連携ゾーン に位置し ており、ゾ ーンの特性

として、都市基盤 整備等による 活力ある多 摩の拠点育成 、産学公連携 による産

業立地の促進、質 の高い計画的 な住宅地の 整備という視 点から取組む こととし

ています。

また本市では 、都市計画 マスター プランにお いて、将 来都市像を 「心ふれあ

う 緑ゆたかな 住みよいまち 」と位置付け 、その実現を 目指してまち づくりを

進めています。

さらに、地域の特性に応じた土地利用を推進するために、「地域別まちづくり

方針」の取組も進 めています。 景観形成を 推進するため に、これら都 市計画と

の整合性を図るものとします。

(3)

第2 景観特性と課題

1 自然 と景観

( 1) 多摩川と崖線が府中の 景観の土台をつくって いる

北から国分寺崖線、府中崖線、多摩川が東西に走り、府中の地形の骨格を

形成しています。このような地形を土台として、特に府中崖線から北側の武

蔵野台地上では、畑と屋敷林、雑木林が一体となった農村風景がみられ、府

中 崖 線 南側 か ら多 摩 川に か けて の 低 地部 で は農 業 用水 と 水田 が 一体 と な っ

た豊かな農村風景が形成されてきました。

このように崖線や多摩川は、府中らしさや地域らしさを形づくる上で大切

な景観資源です。しかしながら、市街化の進展の中で崖線付近などでも宅地

化が進み、地形の変化や自然が見えにくくなってきています。

( 2) 豊かな表情を持つ水辺 がある

多摩川は、府中の発展の基礎となると同時に、人々の生活と交流の場でし

た。また、その河川敷の自然や対岸の多摩の横山と一体となった雄大な景観

は、市民の大切な財産として認識されています。さらに、府中崖線と多摩川

の間に広がる低地部では、古くから多摩川の水や崖線の湧水を生かした農業

用水路が張り巡らされ、水田と一体となった稲田の風景が形成されてきまし

た。

こ の よ う に府 中 市 には 人 々 の暮 ら しと 一 体 とな っ た 多様 な 水 辺空 間 が 存

在しており、今日その役割や形態は変化しつつありますが、都市の中に潤い

を感じさせる重要な景観資源となっています。

( 3) 豊かな緑地、雑木林、 農地の景観

崖線から北側の武蔵野台地部では、近年まで樹林地や畑地などの武蔵野の

風景が広がっていましたが、都市化に伴い、現在では住宅地にわずかに残る

雑木林や大木、農地にその面影を見ることができます。しかし、武蔵野公園、

浅間山公園、武蔵台公園などの公園や人見街道などの街道沿いに、まとまっ

た樹林が残っています。特に、浅間山公園には、クヌギ、コナラ、エゴノキ

等の武蔵野の植生を持つ広葉樹林が広がっています。

また、府中崖線では、斜面の一部にシラカシ、ケヤキ等の広葉樹林が残り、

寺社地や民地に連続した緑が残されています。国分寺崖線でも、武蔵台公園

(4)

つては大部分が水田であり、四谷や南町、押立などでまとまりを持った農地

が残っており、夏期には用水の流れとともに豊かな農の風景を形成していま

す。

( 4) 自然からみた景観形成 の課題

ア 多摩川の自然の保全・ 回復と活用

多摩川は、近年、流域の都市的土地利用の増加により水量や水質の低下

などにより、その自然環境の悪化が著しい時期がありましたが、自然回復

への流域市町村による広域的な取組が徐々に成果をあげ、回復の兆しが現

れてきています。その一方で、流域の土地利用が旧来の農地からコンクリ

ート工場、さらに近年ではオフィスビルやマンションなどに変化してきた

ことによって、多摩川の自然環境の保全に対する取組を引き続き進めると

ともに、関連計画等を含め多摩川の自然環境や景観を守り、育てていく方

策を検討していく必要があります。

イ 農業用水や農地の保全 と活用

府中崖線と多摩川の間に広がっている用水路は、農地の宅地化の進行に

よる水量の減少に伴い、用水と人々の生活とのかかわりが薄れてきていま

す。しかしながら、こうした水路網の存在は、府中のかつての農村集落と

しての風景を残す遺産であるとともに、今日でも貴重な緑の資源を育む基

礎となるものです。そこで、用水や農地と現代生活とのかかわり方を考え

ていくなかで、用水や農地の保全と活用の仕方を模索していく必要があり

ます。

ウ 崖線の自然の保全と活 用

崖線に残る連担した緑は貴重な自然資源です。しかしながら、崖下や斜

面緑地の宅地化により崖線の連続した緑の眺望が失われ、さらに、台地上

の市街化による崖下の湧水地や湧水量の減少、水質の低下により、崖線の

魅力やその価値が弱まり、市民意識のなかで自然の財産としての崖線の重

要性が薄れてきています。

そのため、崖線の持つ意味、崖線の日常生活とのかかわりなどを探りな

がら、崖線の緑や湧水の保全・再生方法、崖線の自然の活用方法を、行政

(5)

エ 樹林地の保全

自然の樹林地は、かつて武蔵野台地上に広大に連なっていたと考えられ

ますが、宅地化の進展とともに、今日、わずかに残るものとなっています。

また、土地利用の転換により、かつての屋敷林などの人々の生活のなかで

育てられてきた樹林・樹木も徐々に減少してきています。

そこで、既に指定されている保存樹林や樹木、さらには名木百選などに

加え、身近な緑を守り、育てるためのより一層の方策の検討が必要といえ

ます。

オ 浅間山の自然の保全

浅間山の自然は、浅間山自体が都立公園に指定されており、良好な状態

で保全されています。しかし、その周囲の宅地化などにより、浅間山の緑

の眺望が途切れ、孤立し、武蔵野の面影を感じさせる景観の喪失が進んで

います。

そのため、地域のシンボルとしての浅間山の位置付けを探り、周囲の農

地や緑地とのかかわりのなかで、浅間山の眺望の保全を図っていく必要が

(6)

2 歴史 と景観

( 1) 旧甲州街道や宿場町の 歴史が残っている

古代に武蔵国の国府が府中に置かれた時から、市内を通る街道がいくつも

形成され、現在の放射状の道路の基盤が形成されました。その後、鎌倉時代

に、軍用道路として古鎌倉街道、人見街道などが整備され、江戸時代になっ

てからは、甲州街道(現在の旧甲州街道)を中心とした東西方向の交通が形

成されました。

特に、甲州街道沿いは、宿場町として栄え、その宿場と背後の農村が集落

地として形成され、多摩川低地部は水田中心、武蔵野台地は連続的な樹林地

が残り街道後背には畑地が形成されました。

沿 道 の 建 物の 建 て 替え に よ り宿 場 町と し て の街 並 み の面 影 は 失わ れ て き

ましたが、古道の形状や宿場町としての基本構成は今でも引き継がれ、府中

らしさを作る大きな要因となっています。

( 2) 大規模施設の立地や宅地化により街並みが形成される

明治末期から昭和初期にかけての鉄道の敷設は、工業地や住宅地への土地

利用転換の引き金となりました。また、関東大震災による都心部の被害を契

機に、東京郊外への施設移転が始まり、多磨霊園や大規模な工場などが立地

し始めました。こうした大規模施設やその跡地の存在が、今日の特徴となっ

ています。

さらに、戦後の人口の急増期に入ると、京王線の北側を中心に公共住宅団

地が建設されたのを契機に、公共住宅地や大規模施設の間を埋めるような形

で宅地化が 進行しま した。宅 地化は、 樹林地 、畑、水 田という 順序で進 み、

市全体としては、武蔵野台地上から多摩川低地部へとその範囲を拡大してき

ました。このような都市化の経緯が、その後の市街地の特性を形成していま

す。

( 3) 遺跡や寺社、文化 財などの歴史的資源が豊かである

市内では、府中崖線及び国分寺崖線に縄文時代の遺跡が多数確認されてい

ます。また、武蔵府中熊野神社古墳、高倉塚、天王塚などの古墳も確認され

ています。

多摩川は鎌倉防衛の第一線として重要な位置を占め、高安寺などの崖線上

の寺社地は当時要さいの機能を果たしていたこともあり、寺社の多くは崖線

(7)

の境内林は貴重な自然資源でもあります。さらに、長い歴史を反映して馬場

大門のけやき並木をはじめとする多くの文化財が残されています。

これらの歴史的資源は、先人の生活や歴史を現代に伝えるものとして、ま

た、地域の景観に歴史的な奥行きを与え、さらに個性を与えるものとして重

要です。

( 4) 歴史からみた景観形成の課題 ア 古道の歴史の活用

道は本来、人や物、文化・交流の軸、まちの発展の軸であり、生活の舞

台空間ですが、モータリゼーションの発達により、道の自動車交通機能が

強化され、文化の交流空間、人の生活空間としての機能が弱められていま

す。また、旧街道を中心とする数多くの古道は、今日においてもかつての

生活文化が無形・有形に残り、特徴的な街並みや雰囲気をもつ部分も見ら

れます。

また、都市計画道路網等の新たな道路整備が進められるなかで、旧街道

など古道が歴史的に果たしてきた役割を認識しながら、沿道地域と一体と

なった個性的な文化の交流空間、生活空間としての道の再生を図っていく

必要があります。特に、甲州街道から北側には南北に多数の古道が走って

おり、景観要素としての活用が求められています。

イ 集落の歴史の活用

旧甲州街道沿道などでは、短冊地割という沿道の敷地割が現在も受け継

がれており、かつての敷地利用形態とその連続した街並みが残る沿道も見

受けられます。しかし、現代的な土地利用への転換により、屋敷林や街並

みが失 われつ つあり 、短 冊地割 の現代 的な 活用・ 再編 のあり 方を模 索し、

新たな街並み形成の方向性を明らかにする必要があります。

また、人見街道沿道、多摩川低地の旧農村集落地の発祥の経緯を把握し、

現在の生活との関係を考えながら、個性ある地区の生活拠点づくりを図っ

ていく必要があります。

ウ 大規模施設のシンボル 的な活用

市内には、多磨霊園をはじめとする大規模な公共公益施設、大規模工場

が島状に立地しています。これらの大規模施設は、府中市のシンボリック

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の拠点としての役割を強化し、それらをイメージ的につなげることにより

緑の骨格のイメージの形成を図っていく必要があります。また、大規模工

場については、工場敷地周辺の修景などにより、周辺地域との調和やつな

がりをつくっていく必要があります。

さらに、将来的な大規模工場の土地利用転換に際しては、市街地に大き

な変化をもたらすことから、景観形成の視点から の 誘 導 が 求 め ら れ ま す 。

エ 文化財等の歴史的資源 の発見と活用

市内には、国指定文化財、文部科学省認定重要美術品、都指定文化財を

はじめ、遺跡などの埋蔵文化財や寺社など、無形、有形の歴史的資源があ

ります。こうした歴史的資源を発見・活用し、歴史の流れを感じることの

できる場づくりを進めていく必要があります。また、古くは多摩川には橋

がなく、渡しで往来してきましたが、こうしたかつての人々の営みの再現

(9)

3 都市 構造と景観

( 1) 住宅地、商業地、工業 ・業務地など特徴的な まちがある

土地の利用形態により、大きく、住宅地、駅周辺や幹線道路沿いの商業地、

大規模工場周辺や多摩川沿いに広がる工業・業務地、多磨霊園などの大規模

公園・緑地、大規模施設の跡地などに分かれており、それぞれの土地の利用

形態に応じた特徴的な街区が形成されています。

市域の約 4割を占 める住 宅地は 、幹線道 路沿い の中高 層化が進 む住宅 地、

住宅団地や土地区画整理事業区域などゆとりのある計画的住宅地、農地との

混在が見ら れる住宅 地などそ れぞれの 形成過 程に応じ た特徴を 持ってお り、

それぞれのまちの特徴を踏まえた景観づくりが必要です。

( 2) 幹線道路や生活道路が まちの表情をつくる

道路の骨格は、古来の放射状の骨格に、都市計画道路網の新たな骨格が組

み合わさって、おおむね網目状に構成されています。このような骨格に沿っ

て、高い容積率が設定されているため、道路に沿って中高層化が進み、その

内側に低層住宅地が広がるという景観が形成されつつあります。特に、東西

方向の幹線道路沿いでは、北側に比べ南側の建物が高く、バランスの取れな

い沿道景観が形成されています。

また、土地区画整理事業区域や計画的な住宅地を除いて、現在の生活道路

網は、旧来の農道や水路敷を基礎にして小規模な住宅地開発により形成され

てきたことから、幹線道路の内側では、狭あい道路や行き止まり道路が多い

住宅地が形成されてきています。

( 3) 大規模な公園 ・緑地

大規模公園・緑地として、多磨霊園、府中の森公園、多摩川沿いの緑地等

が集積しています。また、児童公園やスポットパークなど身近な公園の整備

も進み、一人当たりの公園面積は東京都の平均を大きく上回っています。

さらに、学校施設や文化センター、福祉施設などの公共施設が数多く立地

しており、地域の交流の場となっているとともに、オープンスペースや緑の

多い貴重な空間を構成しています。また、幹線道路沿いの街路樹の整備や用

水路の活用による緑道が整備され、新たに連続された緑が形成されつつあり

ます。

これらの大規模公園・緑地と文化センターなどの公共施設の緑を、緑道や

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見える形で「緑豊かな府中」のイメージが形成されつつあります。

( 4) 都市構造からみた景観形成の課題 ア 個性と魅力ある住宅地 景観の形成

住宅地の多くは、古くからの農道等を基盤として、小規模な住宅地開発

が進んだスプロール住宅地です。そのため、農地のなかに住宅地が虫食い

状に食い込んだ住宅地形態となっており、新たな空間要素としての住宅地

と農地とのつながりが不連続です。

そこで、こうした住宅地の地域特性を生かしながら、生活道路基盤の整

備や農地と住宅地との調和を図り、個性と魅力のある住宅地景観の形成を

図る必要があります。

住宅団地や土地区画整理事業などの計画的住宅地については、比較的ゆ

とりのある住宅地となっているものの、均質的空間となっている場合が多

く、こ れらに 個性的 なめ りはり を与え てい くこと が求 められ ます。 また、

小規模な公共住宅団地が武蔵野台地上を中心に立地していますが、こうし

た小規模団地の建替えを有効に活用し、周辺地域の景観形成を進めていく

ことが求められます。

イ 駅周辺のにぎわいと個 性ある商業景観の形成

商業施設は、駅周辺を中心に形成されています。特に府中駅周辺におい

ては面的な集積が見られますが、他の駅周辺においては、線的な立地形態

が主となっています。こうした商業施設の立地特性は、各駅周辺のイメー

ジに大きな影響を与えています。また、各鉄道は歴史的にその性格が異な

り、そ うした 性格な どが 反映さ れ駅や 駅周 辺の趣 に特 徴を与 えてい ます。

そこで、こうした商業施設立地の特性や各鉄道の歴史などを踏まえて、に

ぎわいと魅力ある駅周辺の商業景観を形成していく必要があります。

ウ 幹線道路の特徴を踏ま えた沿道の街並み形成

幹線道路は、旧街道と新たに整備された都市計画道路網により構成れて

いますが、こうしたそれぞれの道路の歴史や沿道の土地利用特性を踏まえ

て、個 性と魅 力ある 沿道 の街並 みを形 成し ていく 必要 があり ます。 近年、

郊外型 商業施 設の立 地、 建物の 高度化 とい った動 向が 顕著と なって おり、

こ う し た 動 向 を 景観 上 の 視 点を 加 え て 適正 に 誘 導 し てい く 必 要 があ り ま

(11)

エ 地域の公共施設の魅力 づくり

市内には各種の公共施設が各地域に分布していますが、施設の機能を含

めて、周辺とのつながりを改めて評価し、見直していく必要があるものと

考えられます。また、公園や広場の整備が進んでいますが、今後は、それ

ぞれの公園の機能や役割に個性を持たせていくとともに、自然のふれあい

の場、住民の交流の場としての公園の役割を考えた場合、整備の内容には

より一層の工夫が必要と考えられます。

オ 緑の拠点とネットワー ク化の推進

緑 の 基 本 計画 を は じめ と する 各 種 の歩 行 者 空間 の ネッ ト ワ ーク 構 想 に

ついては、それぞれの目的に応じた計画となっているために、相互の整合

性が十分に図られておらず、個別の部分での整備にとどまっています。こ

うした歩行者空間のネットワークに関する諸計画の整合を図り、道路整備

やスポットパークの整備等を関係づけ、一体的に整備を図っていくことが

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4 生活 空間と景観

( 1) 緑や自然、静けさのあ る住宅地が広がってい る

住宅地は、東京都郊外住宅地として発達し、生け垣や大木などの緑が多く、

多 摩 川 や雑 木 林な ど の比 較 的身 近 に 自然 と 触れ 合 える 機 会が 多 いこ と が 特

徴です。しかし、近年、敷地の細分化が進み、住宅地の緑は確実に減少して

います。

今後とも、ゆとりがあり、緑にあふれた、静かな住宅地の環境を守り、育

てていく必要があります。

( 2) 各種の電線や電柱、広 告・看板類等が景観を 損ねている

身近な生活空間を見ると、各種の電線や電柱、乱雑な広告看板類、自動販

売機などが、景観を乱しています。また、ごみやタバコのポイ捨て、放置自

転車など人々の無責任な行動が、美観を損ねている例も多くみられます。ま

ちかどのごみボックスも置き方や色彩に工夫が必要です。さらに、駐車場や

資材置場などが景観を阻害することもあります。

まちの景観を損ねる要因を一つづつ改善し、美しい景観をつくりだしてい

くことが必要です。

( 3) 高齢化社会に対応した 生活空間の整備が求め られている

高齢化社会の進行につれて、地域の中で高齢者が生き生きとした生活を送

れるようなまちづくりが求められています。そこで福祉のまちづくり条例に

基づき、歩 道の段差 の解消や 手すりの 設置な ど、高齢 者が気軽 に外出で き、

地域の人々と交流できる環境づくりが進められています。

点字ブロックや手すりの設置などは、ともすれば景観形成とは対立すると

とらえられがちです。しかし、誰もが使いやすく、わかりやすい構造に配慮

する「共に生きる」というノーマライゼーションの視点で考えることが大切

です。

( 4) 生活空間からみた景観 形成の課題

ア 生活空間に緑や自然、 季節感を取組む工夫

住宅やマン ション の建替え や新築 に際して 、緑を 多く取込 むとと もに、

景 観 形 成 に つ な がる 緑 化 の あり 方 に つ いて 現 地 で 相 談で き る 体 制を 整 え

ることが必要です。また、樹木の維持・管理について助成、技術的支援を

(13)

住宅やマンションの緑化だけではなく、小学校や公共施設などの緑化の

あり方、外周部の景観のあり方なども点検し、検討を加える必要がありま

す。

また、小中学生のころから緑化の実践・教育を推進するとともに、まち

の ウ ォ ッ チ ン グ など を 通 じ て人 々 の 身 近な 緑 へ の 認 識を 高 め て いく な ど

の施策も必要です。

イ まちの美観づくりの推 進

電線類については、住宅地での地下埋設が困難な状況であるため、電柱

の共同利用、省略化を検討する必要があります。また、住宅を新築する際

には、建て主に街並みに配慮した電線の引込み方法を工夫してもらうなど、

電線がくもの巣状態になる現状を改善することが必要です。

自動販売機、広告・看板類については、統一的な基準に基づく規制は難

しい面はありますが、建築指導の際の項目に含めるなど協議する体制を整

えることが望ましいといえます。また、建築協定や地区計画の制度などを

使って、地域の中での取決めとしていくことも考えられます。いずれにし

ても、地域の中で環境について意見交換できる場を設けていくことが重要

です。

また、工事現場の仮囲い、資材置場、駐車場などについても一時的なも

のとしてとらえるのではなく、景観の一部を構成するものとして周囲の景

観との調和を図る必要があります。

さらに、公園の使い方のマナーの向上や、道路へのごみやタバコのポイ

捨てを防ぐ方法を検討していく必要もあります。

ウ ごみ収集のあり方やご みボックスのデザイン の検討

ごみ収集のあり方を検討するとともに、ごみボックスがまちの景観や歩

行を阻害している現状を改善するために、ごみボックスのデザインや置き

方に工夫をする必要があります。また、将来的には、ごみボックスの周辺

をスポットパーク化して、地域の人々の触れ合いの場として整備していく

ことも考えられます。

エ やさしいまちづくりの 推進

十分な歩行 空間を 確保する ために 、ごみボ ックス 、電柱、 看板、 街灯、

(14)

です。また、点字ブロックの上への駐輪などを防止していくとともに、歩

道の段差の解消、歩きやすさの確保などをさらに進めていく必要がありま

す。

公共施設や銀行、スーパーなど多くの人に利用されている施設、住宅や

集合住宅の外部空間や共用空間のバリアフリー化(段差の解消など障壁の

(15)

5 市民 生活と景観

( 1) 伝統行事が市民生活に 根付いている

大國魂神社や農村集落での行事を中心に種々な祭りが行われ、府中の風物

詩として市民に広く親しまれています。特に大國魂神社の例大祭(くらやみ

祭り)は関東を代表する祭りであり、この祭りには、けやき並木参道での「競

馬式」(駒 くらべ) や品川沖 での儀式 や滝神 社での儀 式などが あり、大 國魂

神社と周辺地域等の歴史的な生活・文化上のつながりを知ることができます。

また、桜祭りや各文化センターを中心とした地域祭り、さらに、けやき並木

を 中 心 に行 わ れる け やき フ ェス タ な どの 新 しい イ ベン ト も市 民 の間 に 定 着

してきています。

( 2) 身近な環境づくりの活 動が行われている

住宅地では、手入れの行き届いた生け垣や庭先に花を飾るなど身近な環境

づくりの工夫があちこちで見られます。また、町内会や自治会を中心にまち

の美化や緑化への積極的な取組があります。

( 3) 市民生活からみた景観 形成の課題

ア 市民のまちへの思い入 れを大切にした景観形 成

景観賞、府中30景や府中の名木百選など市民のまちへの愛着や思い入

れを大切にして景観形成に取り組んでいく必要があります。

また、市民のまちへの愛着や思い入れの形成は、自らの住むまちを知り、

考えることが基本になります。そうしたまちを知り、考える機会を様々な

かたちでつくっていく必要があります。さらに、市民のまちへの愛着や思

い入れ の形成 には、 まち づくり の過程 にお いて、 いか に住む 人が参 加し、

かかわりを持ったかが重要になります。まちづくりのプロセスを重視して、

住む人のまちへの愛着や思い入れを育てていくことが大切です。

イ 市民の身近な工夫や想 いの表現を大切にした 景観形成

路地に面して置かれた盆栽や生け垣、窓際に緑や花を飾るなど、私有空

間 か ら 公 共 空 間 に向 け た 住 む人 の 工 夫 や地 域 へ の 思 い入 れ の 表 現の 積 み

重ねが、景観の重要な要素となります。

したがって、市民の景観形成への身近な取組を喚起し、生かしていく仕

(16)

ウ 祭りやイベント空間の 演出

大國魂神社の祭典を中心に、市内では様々な祭りやイベントが行われま

すが、こうした非日常的な空間の活用やにぎわいを演出する様々な工夫を

(17)

第3 景観形成の基本指針

景観形 成の目標 は、私 たちの 生活か らまち全 体のあ り方ま で広い範 囲にま たが

っていま す。そこ で、具 体的に まちづ くりにか かわる ときに 、どのよ うな点 に配

慮して景観づくりを進めていくのかを「基本指針」として定めます。

1 府中 市における景観づく りの考え方

第 1 は、すぐれた景観を「守る」ことです。府中崖線を例にあげれば、緑地

を買い取っ て保全す る、崖線 付近で開 発する時 には斜面 や既存 の樹木を 残して

いくことで あり、神 社や寺院 の歴史的 な景観を 保全して いくこ ともこれ に含ま

れます。

第2は、すぐれた景観に「 育てる」ことです 。街道に面した住 宅の石積みの

壁や農家の 屋敷まわ りの玉石 積みの垣 、石仏や ほこらな どの歴 史を感じ させる

景観の要素は、周辺の環境を整備して育てることが大切です。

第3は、好ましくない景観 を「取り除く」事 です。張り巡らさ れた各種の電

線や、色や 形も様々 な看板や 広告、歩 道をふさ いでいる 電柱や 自動販売 機、放

置自転車な ど景観を 妨げてい るものを 、形態や 色彩を工 夫する 、置き方 に配慮

するなどして目立たなくしたり、改善していくことです。

第4は、新しいものをつくるときには「きちんと考えて、つくる」ことです。

家やマンシ ョン、あ るいは公 共施設や 道路など をつくる 時には 、将来を 見すえ

る視点に立 って、は じめによ く考えた り、調査 すること が大切 です。こ れらの

ものは一度 つくると なかなか 直したり 、変えた りするこ とが難 しいもの が一般

的です。そ こで、周 辺の街並 みと調和 したもの か、残す べき歴 史的資源 が付近

にないか、 公共施設 が利用者 にとって 使いやす いか、等 も事前 に十分に 調査・

研究することが大切です。

(18)

<<府中の景観形 成の目標と

考え方>>

住宅 住環境 暮らし 静けさ

にぎわい 楽しさ 交流 助け合い

愛着が生 まれ るまち 潤いを生みだす まち 細やかな景観のあるまち 豊かな自然や歴史 とふれ あえる まち

多摩川 崖線 湧水 眺望

農地 用水 雑木林 浅間山

寺社 ほこら 石碑 農村

街並み 街道 地割り 道すじ

景観づく

【居心地のよい生活環境 をつ くる】

(19)

2 基本 指針

府中らしい景観の形成を進 めていくため、骨格 的景観の特長を構 成する要素

や、景観のま とまりを景 観構造とし て位置付 け、景観形 成の基本的 方向を示し

ます。

( 1) 景観形成推進地区

けやき並木や崖線、多摩川など市街地景観の骨格、地形や自然のつながり

による自然景観の骨格として、景観形成推進地区を位置付け、景観形成の基

本指針を示します。

景観形成推進地区では、景観法に基づく届出制度の活用や、色彩・広告物

等独自の景観誘導、景観協定の締結などによる重点的な景観形成の取組を進

めます。

ア 大國 魂神社・けやき並木周 辺景観形成推進地区

イ 国分 寺崖線景観形成推進地 区

ウ 府中 崖線景観形成推進地区

エ 浅間 山周辺景観形成推進地 区

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ア 大國 魂神社・けやき並木周 辺景観形成推進地区

【現状と課題】

・ 市中央に位置し、国の天然記念物である馬場大門ケヤキ並木を中心とした一 帯で、商業、生活、文化の中心であり、シンボル的な空間 です。

・ 沿 道建物のセットバック等 により、ゆとりある歩行 空間の形成が進 められ ていま すが、さらに、色彩、スカイライン、広告物等の景観形成の促進が望まれます。 【基本的な方向性】

・ 歴史と文化の奥行きを持った風格のある景観づくりを行います。 ・ 親しみがあり、愛着と魅力を感じる景観づくりを行います。

・ 観光や伝統行事などの拠点にふさわしい景観づくりを行います。

イ 国分 寺崖線景観形成推進地 区

【現状と課題】

・ 市 北部に分布 し、武 蔵野 台地の地形構 造 を顕 著に表 し、崖線 の上部 、斜面、 下部で異なる土地利用がなされ、変化に富んだ景観を形成しています。

・ 台地部と低地部を結ぶ斜面部には、崖線のスカイラインを形成する緑地や変化 のある坂道とともに、武蔵野の緑が残っています。

・ 東京都の景観構造の骨格である景観基本軸に位置付けられています。 【基本的な方向性】

・ 緑や地形などの自然を保全します。

・ 市民が日常的に親しめる景観形成を行います。

(21)

ウ 府中 崖線景観形成推進地区

【現状と課題】

・ 市中央部に位置し、東西に帯状の景観を形成しています。

・ 斜面緑地では貴重な武蔵野の緑や湧水地が残っており、保全が望まれます 。 ・ 低層の住宅地では、はけ上からの眺望が得られるなど、特徴的な景観を形成し

ています。

【基本的な方向性】

・ 緑や湧水地、地形などを保全します。

・ 市民が日常的に親しめる景観形成を行います。

・ 敷地の緑化を進め、崖線と調和した景観形成を行います。

エ 浅間 山周辺景観形成推進地 区

【現状と課題】

・ 四季を感じさせてくれる緑の拠点、地域のシンボルとして大切にされています。 ・ 周囲に高層建物が少なく、見晴らし場からの眺望が確保されています。

・ 浅間山の景観保全、景観形成の取組が望まれます。 【基本的な方向性】

・ 緑の拠点としての景観づくりを行います。

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オ 多摩 川沿川景観形成推進地 区

【現状と課題】

・ 市南側を東西に流れており、対岸の丘陵まで視界が開けており、雄大な景観が 市民に親しまれています。

・ 広い河川敷は緑が多く、動植物の観察や、市民のレクリエーション空間として親 しまれています。

【基本的な方向性】

・ 市民が日常的に自然と触れ合える空間づくりを行います。 ・ 水辺の貴重な自然環境を保全します。

・ 沿道建物と調和した水と緑のベルトにふさわしい景観づくりを行います。

( 2) 一般地域

市内の景観形成推進地区以外の区域を一般地域とし、景観を特徴づけている景 観要素を含む地域ごとに、景観形成の方針及び基準を定めます。

( 3) 生活環境の地域区分

地 域 別 まちづくり方 針の地域 区 分は、生 活環 境の地 域区 分 として位 置 付け、基 本的方向を示 し、地 域毎の景観特性 を生かした景観 まちづくりのため、地域住民の 視点による資源や特性など、地域の景観情報の充実を図ります。

また、まちづ くり誘導 地 区 などで、まちづくりの方 針 や建 築 物に関 するル ール 等 が定められた場合は、これに合わせて景観形成を誘導していきます。

( 4) 景観要素(8つの類型 )

(23)

1) 落 着きのある住宅地の景 観づくり

身近な生活環境 を居心 地の良いもの、住み良いものにしていくことが景観 づくりの 第一歩 です 。“ 住む 環境 、住み 続けたくなる環境、として、どのような住 まいの周 辺環 境を作っていくのか” をテーマとして、地域の中 で話合いを重ね 、身近 な環境の問題 点や解決の方法について検討していくことが必要です。

また、農地 などの緑が多くゆとりある住宅地がある一方 で、道 路が狭く交 通安全上 や 防 災上 の危 険 を持 つ 住宅 地もあります 。さらに、府 中駅 を中心 とする幹線 道 路 沿 いには中高層のマンションの立地も進んでおり、新しい景 観が形成されつつあります。 こうした住宅地の特性や動きを踏まえ、身近な景観をテーマにまちづくりを進めます。

ア 住宅 地の緑を守り、育てる

・ 大木や既存樹木、樹林の保全、さらに生け垣化やベランダの緑化を進め、緑 の多い住宅地の景観づくりを進めます。

・ 街路樹や公園・広場などの公共の緑についても、樹種の選定や管理に対す る住民参加を進め、住む人のまちへの愛着を育む緑化を進めます。

イ まち の美観づくりを進める

・ 各種の電柱の整理・統合、さらに各家庭に伸びる電線やケーブルの一元化な どによりすっきりとした住宅地の景観をつくり出します。

・ クーラーなどの室外機、ごみ置場、屋上の機械類など目ざわりなものを隠した り、目立たない置き方を工夫します。

・ 公共のごみボックスのデザインや置き場所を工夫し、街並みになじむものとし ます。

・ 自動販売機、広告、看板などの色彩や形、建物の高さや形態、色彩など街並 みのルールを地域で考え、落ち着きのある美しい街並みをつくり出します。 ウ 住宅 地の個性と魅力を育て る

・ 用水やはけの緑、多摩川や浅間山の眺望など地域の景観資源を発見し、景 観づくりに活用します。

・ ほこら、石碑、玉石垣など地域の歴史や文化を伝えるものを残し、新しい景観 づくりの中に取り入れていきます。

・ 農地と住宅地の間を緑化する等、農地と調和した住宅地の景観をつくります。 ・ 古道や農道の形状を生かして、特色のある生活道路の整備を進めます。 エ ふれ あいの空間をつくる

・ 住宅団地の建替えや集合住宅の建設に当たっては、接道部分にオープンス ペースを確保し、緑地や地域とのふれあいの空間として整備します。

(24)

2) 交 流とにぎわいのある駅 前の景観づくり

駅 や その周 辺の商店 街 は、私たちが通勤 や通 学 、買 い物 など日 常生 活 を送る上 で大 切な場所 です 。また、ショッピングを楽しんだり、文 化や情 報とふれあう場所 でも あります。そこで、交通 システムや商業の発展などによって、駅周辺が変わっていくの をきっかけに、利用者 や生活 する人の意見が盛り込 まれた“ 地域の生活・交流拠 点” として整備することが必要です。

特に、京王線府中駅・JR府中本町駅周辺は、府中への玄関口であり、大國魂神社 やけやき並木など市民の心のよりどころとなる場所 でもあることから、市民の思いを取 り入れた景観づくりを進めていくことが必要です。

ア 市民 の思いを大切にした中 心部の景観をつくる

・ 市民の心のよりどころである大國魂神社やけやき並木と調和する、歴史と文化 の奥行きのある府中駅周辺の景観づくりを進めます。

・ 特に、けやき並木や旧甲州街道沿いでは、商業ビル、マンションの高さや形 態、色彩などのルールを定め、積極的に街並みづくりを図ります。

・ 駅舎や駅周辺の商業施設、道路については、高齢者や障害者も含む利用者 にとって、わかりやすく利用しやすい施設として整備します 。

・ 自動販売機、広告、看板などの色彩や形、建物の高さや形態、色彩など街並 みのルールを検討し、風格のある美しい街並みをつくり出します。

・ 高架下や駐車場など殺風景になりやすい空間の修景を進めます。 イ 生活 拠点として駅周辺をつ くる

・ 駅舎や駅前広場などの整備に当たっては、駅利用者の声が反映できるように 工夫します。

・ 鉄道の歴史や地域の歴史、文化を景観づくりの中に取り入れていきます。 ・ 駅周辺では、自動販売機、広告、看板 などの色彩や形、建物の高さや形態、

色彩など街並みのルールを検討し、美しい街並みをつくり出していきます。 ・ 高齢者、障害者の利用に配慮するとともに、一般者も利用しやすいような駅前

広場の整備、駐車場の整備を進めます。 ウ 魅力 ある商店街をつくる

・ 看板、電柱の整理・統合、建物のセットバックなどにより、歩きやすく買物しや すい歩行空間を確保します。

・ 広告や看板、建物デザイン、街灯、道路の舗装 などを工夫し、統一感 と賑わ いのある商店街の街並みづくりを図ります。

(25)

3) 安 全で快適な道路の景観 づくり

かつ て道 は、人 や物 、文化 ・交 流の場所 であり、生 活の舞 台 でしたが、モー タリゼ ーションの発達により、現在 は人 や車の通行 を処 理する機能のみが前面に出てしま っています 。そこで、文化の交 流空間 、人々の生 活空間としての道の姿を取り戻すこ とが必要です。生活道路や幹線道路などの整備においては、人々の道への思い、要 望を反映しながら、沿道に住 む人々の参加と協力を得 て、高齢者や子供たちが安心 して歩 ける道づ くり、地 域の自然 や 歴史 とふれあい、沿 道の人々 の生 活 や文 化 とふ れあえるような楽しい道づくりを進めます。

ア 安全 で快適な道路空間を確 保する

・ 地域での事情をふまえながら、高齢者や障害者が気軽に、安全に外出できる ように、車いすの通行に十分な幅員の歩道の確保、車道との段差の解消を図り ます。

・ 自転車と歩行者の通行の分離を進めます。

・ 置き看板、放置自転車、標識、電柱など歩行を妨害するものを整理して、取り 除いていきます。

・ 防災上、課題のある細街路等の対策を進めます。 イ 好ま しくない景観を取り除 く

・ 商業地や住宅地などの地域特性に即した電柱・電線の地中化を推進します。 ・ タバコやごみのポイ捨てなどのマナーの向上を促進させます。

・ 高速道路や鉄道の高架下の修景を推進します。 ウ 自然 や四季、文化が感じら れる道を育てる

・ 生活道路の整備に当たっては、道路の幅員や構造、道路整備のイメージ(並 木や草花の種類、どのように地域の歴史や文化を取り入れるかなど)について 周辺の住民の意見を求めていきます。

・ 道路に植える樹木や草花の管理については沿道住民の参加と理解を求めて いきます。

エ 楽し く歩ける道をつくる

・ 公共サイン、ストリー トファニチャーなどの路上設置物のデザインや設置場所 を検討し、わかりやすく、統一のとれた道の景観をつくります。

・ 都市計画道路の整備に合わせて、沿道建物の高さ、形態、デザイン、緑化の あり方、広告・看板のあり方などについて検討し、統一のとれた街並みをつくりま す。

(26)

4) 地 域と調和した大規模施 設の景観づくり

多磨霊園 や競馬場 、競 艇場、刑務所 など大規模 な公 共施設 、大規 模工場が多い ことがまちの特 徴となっています 。これらの大 規模施設が地域から孤 立することなく、 地域の景観づくりに貢献するようなあり方を検討する必要があります。

また、大規 模工場がオフィスビルや マンションに転換する場合 は、景観に大きな変 化 をもたらす ことから、景 観 づ くりの観 点から積 極 的 に働きかけていくことが必 要 で す。

ア 周囲 との境界部分に配慮す る

・ 塀や柵をセットバックして、周囲にゆとりある空間を作り出し、緑化を図ります。 ・ 特に、交差点部分ではオープンスペー スを確保し、スポットパークとして整備

します。

イ 調和 やつながりを大切にす る

・ 建物は道路から十分セットバックさせ、周囲に圧迫感を与えない形態とし、色 彩についても周囲との調和に配慮したものとします。

・ 塀や柵は、施設の利用に支障がない限り、透過性のものとします。 ・ 敷地境界部や駐車場の緑化を進めます。

ウ 地域 との交流を促進する

・ 文化やスポーツ面での地域との交流を促進します 。

・ 地域の文化や歴史を施設づくりの中に取り入れていきます。 エ 基地 跡地周辺の景観づくり を進める

・ 基地跡地については、既存の樹木などにも配慮し、周辺環境と調和した景観 づくりを進めていきます。

(27)

5) 地 域の公共施設を核とし た親しみのある景観づ くり

小中学校や文化センター 、公園などの地域の中の公共施設は、生涯教 育の高まり などに対応して地域に開かれた、地域での交流の拠点となる施設づくりを目指します。 そのために、これらの施 設の改築 や再整 備の機会 をとらえて、計 画づくりの段 階から 周囲の住民の意見やアイデアを十分に取り入れていきます。

ア 開か れた、親しみの感じら れる工夫をする

・ 塀や門を設けずに、フェンスなど透過性のあるものとします。

・ 入ってみたくなるような入口、施設の中が外から見える工夫をします。 ・ 敷地内に人が憩い、休息できる施設がある空間を確保していきます。 イ 地域 のシンボルとなる施設 をつくる

・ 地域の歴史や文化を、施設づくりの中に取り入れます。 ・ 既存樹木の保存を図るなど、地域の自然を取り入れます。

・ 周辺の街並みに圧迫感や違和感を与えないような建物の形態、配置、デザイ ンとします 。

ウ 周辺 のまちづくりにつなげ ていく

・ 緑の多い地域の景観づくりに貢献する効果的な接道部の緑化のあり方を検 討します。

・ 前面道路と一体的整備を図り、道路の景観づくりに貢献します。

・ 公共施設と公園が隣接する場合などは、相互から利用できるように一体的に 整備します。

エ 様々 な参加の方法を検討す る

(28)

6) 多 摩川や用水などの水を 生かした景観づくり

市 内 には多 摩川 や農 業 用水 、湧き水 など様 々 な表 情 を持 つ 水辺 の景 観がありま す。特に、府中 崖線から多摩川の間に広がる多 摩川低地 部 では、農業 用水が残り、 水田と一体 となった潤いのある景観が広がっています 。そこで、多摩 川低地部 では、 多 摩 川 や 農業 用 水 、府 中 崖線 沿 いの湧水 など豊かな水 を生かして、身 近に水 とふ れあえる景観づくりを進めます。

多摩川の水質の向上、湧水の水量の確保、せ せらぎの整備などを進めるに当たっ ては、人 々 の自然 環 境 と水のかかわり、生 活 排水 や 透 水性 の確保 に対 する認 識 の 高まりが必要 です。そこで、イベ ントや見 学会、パンフレットの発行 など様々 な手法 を 通して水や自然環境に対する認識づくりを進めていくことが大切です。

ア 多摩 川と親しみ、ふれあえ る環境をつくる

・ 多摩川の水質の回復に対する広域的な取組を進めます。

・ 多摩川流域の土地利用のあり方、建物の建て方などを検討し、対岸や隣接自 治体と協力しながら、広大な多摩川の眺望を確保していきます。

・ 多摩川通りの緑化、沿道の建物の緑化を進めます。

・ 河川敷の自然の保全・回復と自然とのふれあいのあり方を検討します。 ・ 多摩川に気軽に訪れることのできる歩行者ルートを整備します。

イ せせ らぎを守り、育てる

・ 農地と用水を一体のものとして保全します。

・ 必要な水量を確保し、用水を活用 したせせらぎづくりを進めます。 ・ 地域の人々の参加を得て、せせらぎの整備や管理を進めます。 ウ 湧水 を守り、育てる

・ 湧水の水量を確保するために、雨水浸透ますの設置や透水性舗装の推進に より、崖上の透水性を確保します。

・ 湧水地を整備して、水とふれあえる空間をつくります。 エ 水に 対する認識を高めてい く

・ 多摩川や水に対する認識を高めるイベントを開催します。

(29)

7) 崖 線や武蔵野の自然や緑 を生かした景観づくり

大規模 公園 や緑 地が多く、緑が多いのがまちの特徴 です 。しかし一方 で、はけの 緑 、雑 木林 、大木 など武 蔵野 の原 風景 を形成 してきた緑 は年 々減 ってきています 。 また、近年 では緑の量的 な確保だけではなく、昆虫や鳥 などとのふれあえる緑 、木の 実 や 花を楽 しめる緑 など、われわれの生活 に潤 いをもたらし、都 市環 境の質の向 上 につながる緑のあり方が注目されています。

そこで、崖線付近の緑 、屋敷林の緑 、鎮守の森などに残る府中固有の豊かな植生 、 水系 、歴 史的風 土 を反映 した緑や 、四 季が感 じられる緑、野鳥 や昆 虫 など生き物の よりどころとなる自然性が高い緑を生かした景観づくりを進めます。

ア 府中 崖線の緑を守り、育て る

・ 既存の緑や地形を保全するとともに、斜面地での宅地化の抑制を検討しま す。

・ 崖線付近の住宅やマンション、擁壁の緑化・修景を進めます。

・ 崖線付近の建物の高さの規制を図り、崖線の眺望や崖線からの眺望を確保 していきます。

・ 崖線沿いの散歩道の整備、坂道の修景を図ります。 イ 浅間 山の眺望を守り、育て る

・ 浅間山の雑木林を保全します。

・ 浅間山の眺望を確保するために、周辺の農地の保全や周辺の建物の高さの 制限を検討します。

ウ 雑木 林や農地の緑を守り、 育てる

・ 崖線や屋敷林、鎮守の森に残る自然林、雑木林の保全を図るために、地権 者への奨励制度の拡充や基金による公有地化を進めます。

・ 農家の自立援助を含めた総合的な農地保全の方策を検討します。 エ 自然 や四季が感じられる空 間を育てる

・ せせらぎや雑木林のある公園づくりを進めます。 ・ 四季が感じられる樹種の植樹を進めます。

・ 住宅地や公共施設でのビオトープ(生態学的にまとまりをもった生物の生息 空間)づくりを推進します。

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8) 歴 史や文化を生かした景 観づくり

武 蔵 国以 来の歴 史を持 ち、大國 魂神 社 やけやき並木の景 観 、ゆるやかにカーブ を描く古道の道筋の景観、屋敷林・ほこらと農地が一体となった農村集落地の景観な ど歴史 的 な趣のある景 観が形 成され てきました。また、大 國魂 神社 や農 村集落 の行 事 や 祭りが現 代にも継 承され 、府 中や 地 域の文化 をつくりあげ てきました。これ らの 地域の文化 や歴史 を伝 える景観 や伝統 行事を残し、新 しい景観 づくりの中 で継承 し ていくことが大切です。

まちの景観 は市 民の文化 的価 値観の表れ でもあります 。そこで、まちや公 共空 間 につ いての思 いや 働 きかけを促 し、お 互 いに刺 激 し合 うような環 境 づ くりが重 要 で す。

地域の中 で景観や まちづくりについて考 える機会 を持 ち、そこで考えたことを景観 づくりに結びつく活動として展開していくことが、これから新しい府中の景観づくりを左 右するものと考えられます。

ア 地域 の歴史や文化を残し、 育てる

・ 大國魂神社やけやき並木が映える駅周辺の景観づくりを進めます。 ・ 寺社林や鎮守の森を保全します。

・ 玉石垣、用水、ほこら、屋敷林など農村風景を残していきます。 ・ 古道や農道の曲線を生かした生活道路を整備します。

・ 旧甲州街道、人見街道、国分寺街道の歴史を活用します。 ・ 遺跡や史跡を守り、景観づくりに活用します。

・ 古い民家や町家を残していきます。 イ 祭り やイベントの空間を演 出する

・ 農村の伝統行事を残していきます。

・ 大國魂神社の祭典(くらやみ祭り、駒くらべなど)の空間利用を反映したけやき 並木の整備を検討します。

ウ 景観 づくりの身近な工夫や まちへの思いを育む

・ 歴史や文化、街並みを広く知らせていきます。

参照

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