地球温暖化モデルと地球未来白書 2015 年
版
1. 男女同権(前回のやり残し)
2. 科学技術
3. 保険医療
February 2016
1. 気候変動と持続可能な開発
2. 安全な水
3. 人口と資源
4. 民主主義
5. 世界的視野と意思決定
6. 情報通信技術によって広がる世界
7. 貧困格差
8. 保健医療
9. 教育と学習
10. 平和と紛争
11. 女性の地位向上
12. 国境を越えた組織犯罪
13. エネルギー
14. 科学技術
15. 倫理
チャレンジ 11 :女性の地位向上
どのように女性の社会的地位の変化は、人間のあり方を向上させるだろうか
?
チャレンジ 11 は、性差別を行っているような法が廃止され、女性に対する差 別や暴力が訴訟され、全ての国で、国会議員の最低 30% が女性になり、全ての セクターでの開発計画に男女平等が含まれることとする。
2014年になっても、経 済的な活動への参加で の格差は 60% 、政治参 画格差は 21% までにし か縮まらなかった。
世界経済フォーラムの男女格 差報告によれば、 2014 年に 142の経済団体を評価したが
、その全てにおいて男女格差 は縮小している。この動きは どの地域においても根本的に 変わらない。
オックスファムは、今のよ うな改善スピードだ と、 G20 の国での賃金格差 解消に 75 年もかかると警 告を発している。
国会での女性議員の割合は 10%以下である国がまだ 38 ケ 国あり、そのうち 6 ケ国では 女性議員はゼロで、内閣に女 性がいない国も 8 ケ国ある。
約 20% の女性が、適切な家族 計画を取れないでいる。
年間の死亡率や頻度で見て、 女性に対する暴力が増えてい る。
年間約 80 万人が人身売買で密 輸されている。そのうち 82% は女性と子供で、こうした人身 売買の 80% は売春目的 で、 19% が強制労働目的だと 推定されている。
過去一世紀にわたる女性への権限付 与は、社会進化において最も強力な 推進役の一つとなっていて、人類が 直面しているすべてのグローバルな 課題に対処するために必須であると 認めてられている。
国会における女性議員数はこの 20 年 間で 11% から 22% と 2 倍に増えた。
保健医療や教育での格差は それぞれ 96% と 94% と、 かなり縮まった。
オックスファムは、もし女性労働者に も男性労働者と同じ額の給与が支払わ れたならば、 15 ケ国の主要な経済国 での一人当たりの収入が 2020 年には 14%、 2030 年には 20% 増えるであろ うと試算している。
女性の権利を侵すことは訴訟の対象 になり、国際的な制裁を受け、また 海外支援は、男女平等を尊重するこ とを条件に行われることになる。
11. どのように女性の社会的地位の変化は、人間のあり方
を向上させるだろうか?
・過去一世紀にわたる女性へのエンパワーメントは、社会
進化において最も強力な推進役の一つとなっている。
・人類が直面しているすべてのグローバルな課題に対処す
るためにも、女性の参加は必須である。
・議会における女性の割合は 11% から 22% へと 20 年間で
倍増した。
・しかし、今日では、女性に対する暴力は、一年当たりの
死亡・負傷者数でみると過去最大であり、これは最大の
戦争であり、未だに男性支配構造は世界中で根強く生き
残っている。
-男女格差は政治参加や公民権の面では改善
-収入格差は先進国では改善されつつあるがまだ存在
-女性への暴力やハラスメントは悪化
昨年のノーベル平和賞は、女性の教育を受ける権利に関することであった。
2012 年のランキングに基づく表。最大のスコアは 1 (平 等)、最低のスコアは 0 (不平等)。いくつかの国はデー タが存在しない。
このジェンダー・レポートでは、日本の男女格差は下から 2 番目で男女格差が大きいと否定的に評価している。
Gender pay gap :賃金格差で、日本は世界で 2 番目に格差が大きいとされて る。
2.37
実測値 予測値 最良 最悪
国会における女性議員数(対議員数%)
図 2.37 :国会における女性議員数(対議員数 % )
男女格差の状況:
1) 政治的権利と公民権の状況
2) 収入格差
3) 貧困
4) 教育
5) 女性への暴力
6) 健康、出産
の 6 つの側面から見てみる。
1) 政治的権利と公民権の状況:
・女性の政治的権利と市民権の状況は、この 10 年で大き
く改善し、この改善は継続している。
・特に政治的権利において大きく改善された:
-参政権は事実上世界のどこでも認められている
-議会における女性議員数はこの 20 年間で約 2 倍に増えた。
-国会における女性議員は世界でみて、 1995 年の 11.3% か ら、 2015 年には 22.1% に増えた。
- 43 ケ国における女性議員の割合は 30% 以上で、 24 ケ国の大統領 及び首相は女性である( 2015 年 1 月現在)。
-ユネスコ、国連保健機構、国際通貨基金などの重要な機関のトッ プは女性である。
-女性の政治への貢献を増やそうとしている国や政党が増加した。
・しかしながら、国会での女性議員の割合は 10% 以下である国がま だ 38 ケ国あり、そのうち 6 ケ国では女性議員はゼロで、内閣に女 性がいない国も 8 ケ国ある。
2) 収入格差:世界経済フォーラムの評価:
・いくつかの国際的な団体は、男女の経済格差が縮まっ
・ただし、経済格差がまだある たと評価
・ 111 ケ国における男女格差を評価し、 105 ケ国においては、男女 格差は縮小している。
・ 2014 年に 142 の経済団体を評価したが、その全てにおいて男女格 差は縮小している。この動きはどの地域においても根本的に変わ
・保健医療セクターと教育セクターでの男女格差はそれぞれ 96% とらない。 94% で、 2014 年には経済的な活動における差は 60% 、政治的な 権限付与では 21% 、男女格差が縮まった。
2) 収入格差:経済協力開発機構( OECD )の評価
・社会的制度と性差別指標( Social Institutions and Gender Index )は 男女格差の原因や法律上の差別、社会的差別などを分析し、職業 における女性の割合や賃金格差を計算したもの
・この指標で 50% に近いほど、差がなく、平等であることを示して
・高い男女格差がある国ではこの指標は 20% をちょっと超えたとこいる
・ 2014 年のこの指標では、男女格差は改善されてはいるものの、依ろ 然として社会的な格差構造が残っていることを指摘している:
- 121 ケ国を評価し、 86 ケ国にはまだ法律にも男女差別があり、活 動でも男女差がある。
-女性の土地所有者はわずか 15% にしかすぎない。
-約 20% の女性は適切に家族計画を行うことができないでいる。
-女性に対する暴力が見られる。
2) 収入格差: Social Watch による男女平等指数( Gender
Equity Index )
・男女格差が改善されていないという評価もある。
・ 154 ケ国を評価し、どの国も、妥当なレベルで男女格差が縮まっ たとは言えないとしている。
2) 収入格差:国際労働機関( ILO )
・ ILO は、男女格差が依然として解消されていないと指
摘
・経済的な男女平等:男女平等は、倫理的権限だけではなく生活水 準においても平等であるべきである。
・女性の労働者は労働者中約 40% である。
・仕事での労働者数の男女差のうち 73% は、女性労働者が不足し、 男性を雇用しているものである。
・労働者の対人口比では、男性が 72% 、女性が 47% である、
2) 収入格差:企業レベルの賃金や経営陣での女性の割合
・ Forbes Global 500 という Forbes 社が選んだ OECD 先進国のトップ 企業 500 社で見ると、 18% の会社では女性を経営陣のメンバーに 受け入れているが、一番高いノルウェーの 45% から一番低い韓国 の 0.7% まで、差は大きい。
・しかし、女性を経営陣に迎え入れている会社は世界的に増えてい て、女性を増やすほどその企業の業績は良くなっていることから
、女性がどんどん会社の意志決定に協力するという動きを作り出 している。
・約 60% の国では、法律上は、賃金は男女平等であることを定めて いて、賃金における男女格差は近年縮まってはいるが、それでも 世界的には賃金に男女格差があり、あるいは女性の賃金の上限を 定めている会社が多い:
・オックスファムは、今のような改善スピードだと、 G20 の国での 賃金格差解消に 75 年もかかると警告を発している。
2) 収入格差:
・ OECD 先進国では、男女の賃金格差は正規採用者で、 2000 年の 18.2% から 2013 年には 15.5% に縮まったが、女性はそれでも 16% 賃金が安く、(男性の場合 25% であるのに比べ)女性労働者の 40% は、非正規雇用の仕事である。
・ OECD 先進国全てで、正規雇用の給与格差は、(一番高い)韓国 で 36.6% 、(一番低い)ニュージーランドで 5.6% と大きな差が みられる。
・男女格差指標( Global Gender Gap Index )で所得格差を見ると、高 所得国で 72% 、低所得国及び中所得国で 64% で、もっとも改善が 見らえたのは低所得国で、( 2006 年に比べ 5% 改善し)、 2014 円には 67% になった。
・まだ 79 ケ国が、女性でもその仕事ができるにも係らず、法的に女 性の就業を禁止していて、 15 ケ国で、女性が仕事をする、あるい は仕事を引き受けることに関し、法律的に夫が禁止することがで きるようになっている。
2) 収入格差:
・古い社会構造が残っていて、家族への責任が女性に帰せられるた め、多くの場合、女性の経済的役割は伝統的に家事に向けられる ことになる。
-男性はもっと娯楽に時間を使うようになった半面、女性はもっと 無料報酬の仕事に時間を使うようになった。
-多くの工業国で、幼い子供を持つ多くの女性が、中流家庭の生活 水準を保つために、共稼ぎをせざるを得なくなっている。
-このことは女性に余分な負担をかけることになり、状況をなかな か改善できない。
-世界の女性労働者の約 50% は弱い立場にあり、法律的、経済的な 保護を受けられない。
-女性は家事労働者として働いて、雇用主の家族の面倒を見る仕事 をしている。
-国際労働機関は 2014 年に約 65% の労働者に対し調査を行
い、 12.4% の男性しかパートタイムで働いていないにも係らず、 女性労働者の 24% は女性労働者はパートタイムで働いているとい う。
2) 収入格差:
・ OECD 先進国では、もし、賃金が払われていない、いわば無料奉 仕のような仕事も考慮すると、女性は男性よりも 2 倍から 5 倍も
、そういった無料奉仕的な仕事を強いられ、男性の賃金に比べ、 女性の賃金は 65-40% しか払われていないと言う。
売春や奴隷的労働:
・国際労働機関は、 21 百万人が強制労働させられ、うち 11.4 百万人 が女性や少女で、 19 百万人が個人企業や個人ビジネスでの強制労 働の被害者で、 4.5 百万人が売春を強要された被害者であると見
・ 80 万人が人身売買で国境を越え、そのうち 82% は女性と子供でている。 あると推測される。ある調査報告書によれば、こうした人身売買 の 80% は売春目的で、 19% は強制労働目的で行われるという。
3) 貧困:貧困者の多くは女性
・貧困に生きる人数のうち約 70% は女性
・主に農村地に住んでいる。
・開発途上国では、農村地に住む女性の約 43% が農業に従事している
・土地所有者の内女性は 20% 以下で、種や農業機器などの利用で制限。 されている。
・農業のための種や機械などの資源が十分に使えないため、農業での 男女格差が約 20-30% 生じている
・マイクロクレジットの主な借り手は貧しい農婦だが、耕地が狭く、 あまり生活水準の向上には成功していない。
・ 1.6 百万人の人々はエネルギーも十分利用できなく、そういった 人々の 70% は女性である
・農業地域で性差別を縮めることができれば、開発途上国の農業生産 は 4% 改善でき、食料供給を改善し、栄養失調の人々、 100-150 百万 人を救うことができる。
・ 76% の最貧困者が農村地域に住む人達なので、男女格差を縮めるこ とは、貧困を減らし、多くの人の生活水準を向上させる最も効率的 な方法となるであろう。
4) 教育:
・教育においては、男女格差はほぼ無くなっている。
・いくつかの国では女性が男性を凌駕し、中等教育や高等教育では男性 を抑え、女性がトップを占めるという現象も見られる。
・しかしながら、それでも:
-約 493 百万人の成人女性は文盲である。( 774 百万人いる成人文盲者 のうちの 64% )
-就学年齢に達しても学校に行かない女性児童が約 31 百万人いる。
-国連によれば、この改善スピードだと、だれもが教育を受けられる ようになるのは 2084 年になるという。
-無学のせいで、 800 百万人以上の女性が、経済的に状況を改善する能 力に欠けているという。
・未だに、女性には教育は不要と考えている地域が多い。
5) 女性への暴力
・女性に対する暴力は、死亡率や頻度が増えている。
・ 125 ケ国が法律で家庭内暴力を禁じているが:
- 70% もの女性が継続して暴力を振われたり、性的暴行を生涯にわ たって受けている。
-家庭内暴力が犯罪とされない国があり、そのような国に約 603 百万 人の女性が住んでいる。
・女性への暴力は世界的に見て、犯罪として報告されなく、罪に問わ れることなく何度でも繰り返される。
・国連は COMMIT を提唱し、新しい政策によって、被害者を守るこ とを各国に推奨している。
5) 女性への暴力
・ Global Status Report on Violence Prevention (暴力予防報告書) 2014 年は 133 ケ国(世界人口の 88% )の状況を調査し:
- 25% もの子供が物理的虐待を受けている。
- 20% もの少女が性的暴力を受けている。
- 33% の女性が生涯のどこかにおいて物理的暴力を受けている。
・ WHO の報告では:
- 35% の女性がその生涯において、物理的あるいは性的暴力を受け
-殺害された女性のうち 38% は、(夫、ボーイフレンドなどの)身ている。 内によって殺されている。
5) 女性への暴力:自爆テロとして使われる
・国連決議 1325 号で、戦争時の女性の保護と平和構築への女性の参 画のために国連の紛争処理予算の 15% を女性に割り当てることが 決まった。
・しかし、国連は、兵器として、女性に暴力を振るうこと、最近では 女性や子供を自爆テロとして使うことが増えていると警告している
・ユニセフによれば、ナイジェリアでの自爆テロの 75% が、女性や。 子供を使った自爆テロであり、その数が増えていて、 2014 年には 26 件だったものが 2015 年の 5 月中旬ですでに 27 件に達している
・ナイジェリアやその隣国で活躍するボコ・ハラムやその他の地域の イスラム過激派によって、女性に(投石、投獄、酸を被せる、暴力 などの)残虐行為が加えられていて、古臭いシャリーア法が引き続 き咎められることも無く適用されている。
・性的暴力は未だに戦争時、紛争終了時などに軍隊や反乱軍、私兵な どによって頻繁におこなわれているが、最も多いのは、(夫、ボー イフレンド)などの身内によるものである。
・暴力や女性に対する差別を抑え、かつ平和を構築する最も効果的な 方法の一つは、もっと多くの女性が平和構築活動や交渉、外国支援 の監理に参加することである。
5) 女性への暴力:対策
・国際的な条約や国連機関の貢献で女性の権利に関しての総括的な枠 組みはきちんと完成されているが、それをもっと法的に執行する。
・女性の権利を侵すことは訴訟の対象になり、国際的な制裁を受け、 また海外支援は、男女平等を尊重することを条件に行う。
・学校の体育の授業で、女生徒に自分を守るための武術やその他の実 を守る技術や、暴力を制止する方法を教える。
・母親が家族に男女平等を教える。
・今までのメディアは性を固定化し、それを繰り返すだけであったが
、女性がジャーナリズムの経営トップになれば、そういったことが
・携帯電話やインターネットのサイトを使い、女性に対する暴力を辞改まる。 めさせる内容のものを増やし、もっと法律家や法執行機関の関心を高
・暴力を通報し、警告を発し、レイプ・マップを作成し、助けを呼ぶめる。 ような( Safecity 、 Women Under Siege Project 、 Harass Map などの) アプリが開発されている。
6) 健康、出産
・健康に関しての男女差も縮まっている。
・しかし、出産に係るリスクはまだ十分軽減されていない
・女性の子供を産む権利や効果的な家族計画を実施する権利は、妊産婦
。
死亡と大きくかかわってくる。
・女性が直面している課題として:
- 1990 年以降、妊産婦死亡率は世界的に大きく改善され、約 50% 減少 しているが、ミレニアム目標の 5 項目の、 2015 年までに 75% 減少さ せる、つまり 10 万人の出産に対して 120 人の妊産婦死亡まで減らす という目標は達成できなかった。
- WHO によれば、世界全体で毎日 800 人の妊婦が、妊娠による複合症 状で、あるいは出産による複合症状で死亡している。
-ほとんどの妊産婦死亡は開発途上国で発生していて、開発途上国の妊 産婦死亡は、 10 万人の出産に対し 230 人であるのに対し、先進国で は、 10 万人の出生に対しわずか 16 人である。
-妊産婦死亡によって生命を失う可能性は、工業国では 1 対 3,700 に比 べ、開発途上国では、 1 対 160 と高く、また、農村地に住む女性の妊 産婦死亡で生命を失う確率は、都市に住む女性の 3 倍も高い。
6) 健康、出産
- 2 百万人の女性が産科瘻孔( obstetric fistula )になり、毎年 5-10 万人 が新しくなる。
-約千百万人が毎年、妊娠中に感染や病気にかかったり、怪我を受けた りしている。
-アフリカやアジアの一部の地域で、出産に関係して高い確率で事故が 起きるのは、出産数が多くおまけに保健医療システムがあまり整備さ れていないからである。
6) 健康、出産
トイレの問題:
・ WaterAid の報告によれば、スラム街に住む 3 人に 1 人の女性及び少女 は、トイレを利用できなく、安全でない、個室になっていないトイレ が増えていて、性的暴力などを受けるリスクが高まっている。
女性正規切除の問題:
・毎年約 3 百万人の少女が女性性器切除手術を施され、 140 百万人が既 にその被害に合っている。
・これはほとんどがアフリカと中近東である地域のアジアでも行われて
・国連人口基金によれば。この傾向が続くと、 2030 年までに、新たにいる。 86 百万人の若い女性が被害をうけるという。
・国連と NGO の努力で、この数年で約 8 千のコミュニティがこの習慣 を廃止すると宣言し、ほぼ 3,000 人の地域のリーダーも、こういった 悪習は廃止すべきであると宣言している。
・新しい国連の決議では、女性性器切除手術を法的に禁止することも含 め、あらゆる手段を取るべきであるとしている。
7) 地域
A) アフリカ
・政治及び公民権への女性参加は進んでいる。
・労働者での女性の比率が高いが、女性は未熟練工で賃金が安い。
・農業での女性従事も多い。
・出産率が 5.1 人とかなり高い。
・このことから妊産婦死亡が多い。
・女性に対する暴力が広がっていて、多くは報告もされない。
-南アフリカでは、毎年 6 万人の女性が性的暴力を受け殺されている。
-レイプや性的殺害は紛争地域ではもっと激しく、その多くはコンゴ民 主共和国、スーダン、ナイジェリア(ボコ・ハラムによる)、やその 近隣諸国で起きているもので、こういった地域では、性的暴力は兵器 を使って行われ、罰せられることもない。
・いくつかのモスリム諸国、多くはエジプトとウガンダで、国際的な反 対が高まっているにも係らず、女性性器切除手術がまだ実施されてい る。
7) 地域
B) 中近東と北アフリカ:
・国によっては狂信的な宗教原理主義者が増え、シャリーア法を強制す る国もあり、この地域の女性の権利は危険な状態で、悪化すらしてい
・いくつかのムスリムの国では、姦通者を、石を投げつけて殺すというる。 罰則が法律的に認められていて、 purdah (女性隔離)や namus (家 族の女性に不名誉なことや美徳をけがす行為があった場合の私刑)も 多くのアラブ地域で継続している。
・イスラム国やその他の狂信的ムスリム信仰グループ、治安軍によるハ ラスメント、レイプ、性的暴力がとてもひどいレベルになっている。
・アフリカと中近東が女性性器除去手術の中心地になっていて、この地 域に住む 125 百万人以上の少女が、性器除去手術の被害者になってい
・しかし、女性の権限や尊厳を高める試みも高まっていて、大衆の講義る。 活動が行われ、ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイなどのよ うな女性の権利獲得運度を象徴するような人物も現れている。
7) 地域
C) アジア、太平洋地域:
・息子重視の風潮がこの地域での多くの国の懸念事項となっている。
・ WHO によれば、約 30% の妊産婦死亡がこの地域で起きていて、世界 で 2 番目に高い
・アジア地域の多くの場所では、主に、法的システムと宗教的システム が重複していて、幼年結婚や強制的な結婚、暴力、相続や土地所有で の男女差別、持参金問題、家族の名誉を守るための殺害などが行われ
、流行し、罰せられない。
・アフガニスタンでは、家庭内暴力や、子供に結婚を強制することなど は犯罪として法により罰せられることになっているが、女子に対する あらゆる形態の差別の撤廃に関する条約がイスラムの教えに反すると して覆そうとする動きがある。
7) 地域
D) 欧州:
・欧州は児童保育、産休、保健医療を含む社会・政治システムが一番整 備されている地域
・ 2013 年の議会で承認された EU 指令案では、 2020 年までに、リスト に挙げられた企業で女性重役を 40% に増やすことが求められている。
・ジャーナリズム業界で、 2017 年までに女性重役を 30% に引き上げよ うというキャンペーンが開始した。
・女性に対する暴力が懸念されていて、 EU の女性の約 33% が 15 歳以 降、物理的あるいは性的な暴力を振るわれた経験していて、約 10% の 女性がセクシャル・ハラスメントあるいは携帯電話などの新しい技術 を使っての嫌がらせを受けた経験をしている。
・ EU では大学卒業者の 60% が女性で、 2012 年には平均 83% の女性が 中等教育を受けている(男性は 77.5% )、しかし、女性は男性に比べ 平均 1 時間当たり 16% 、労働する時間が短い。あるいは年間では 31% 少なく、この主な原因は、 32,6% の女性労働者はパートターマーとし て働いているからである。このことは、老人になってからの生活水準 に関係していて、 65 以上の男性の 17% が貧困者であることに対し女 性は 23% にも達している。
7) 地域
E) 南米:
・南米における国会議員の女性議員の割合は改善
・地域全般に、高等教育卒業者は男性よりも女性の方が多いが、賃金格 差のせいで、男性の就職率が 80% であるのに対し、女性の就職率は 50% をわずかに超えた程度である。同じく失業率も男性が 5% である のに対し、女性は 8% と高い。
・農村や伝統的産業では、女性は一日最低でも 16 時間働き、多くは労 働に対し金銭報酬を選ら得ていない。
・胎落に関する法律が厳しいので、 3 人に一人の妊産婦死亡は中絶によ るもので、女性は、妊産婦死亡により生命を落とすリスクが 0.4% もあ
・ Femicide もこの地域特有の問題で、何千もの女性が夫や親戚によってる。 殺され、殺人者は罰せられることもない。
7) 地域
F) 北米:
・米国の約 10% の家庭が夫婦共稼ぎで、カナダでは 33% にも達する。
・女性の方が夫よりも稼ぎがいい。
・カナダの中小企業の 1/3 は女性経営者である。
・北米では、女性の方が男性よりも大学卒業者は多く、重役になる女性 も増えている。
・賃金格差は、白人男性に比べ、黒人女性で 64% 、ラテン系女性で 56% ものギャップがある。
・高い出産費、保育費、短い産休と、米国は世界の中でも最も子供の養 育にお金がかかる国である。
・シングルファミリーが増えていることも大きな問題で、 1950 年には 7.4% であったものが 2013 年には 32% に増えている。
・その大部分は黒人の家族。
・ 30 歳以下で出産する女性の 50% 以上は、未婚で、 4 百万の低所得、 あるいは無職の、かつ財務支援を受けていない母親と子供だけの家庭 があると推定されている。
1. 気候変動と持続可能な開発
2. 安全な水
3. 人口と資源
4. 民主主義
5. 世界的視野と意思決定
6. 情報通信技術によって広がる世界
7. 貧困格差
8. 保健医療
9. 教育と学習
10. 平和と紛争
11. 女性の地位向上
12. 国境を越えた組織犯罪
13. エネルギー
14. 科学技術
15. 倫理
チャレンジ 14 :科学技術
どのように科学技術の新発見は人間の条件を改善するために加速させること が出来るだろうか?
チャレンジ 14 として、兵器のために使われる資金と同じぐらいの額が、社会の要 望に応えるための研究開発に投じられ、国際的な科学技術組織が設立され、世界 を結び、科学技術の知識を使って、研究開発での優先付けや法律規制を行うこと とする。
無料の大学コースや科学技 術の知識の共有
クラウド型で市民科学者を連結し、 何百ものコンピュータを臨時的に連 結し、スーパーコンピュータにする
。
電算機化学、電算機生物学、電 算機物理学などが科学技術の変 化を加速する。
ハードウェアもソフトウェアもオープ ンソースにし、生産手段を共有化する
。
未来型の合成生物学、人工知能、ロ ボティックス、ナノ・テクノロジー
、ドローン、 3D プリンター、拡張
現実などのシナジー そして、集団的知性システムを合わせ たもののこれからの 25 年間の進歩は
、これまでの 25 年間が何だったと思 うほど早くなるであろう。
革新的なビジネス・モデルや創造性を 目指す政策によって、新しい技術がも っと知性的に活用されるであろう。
世界をカバーする集団的知性システム によって、科学技術の進歩を追跡し、 その行先を予想する必要がある。
宇宙開発技術で成し遂げたことと、政治 的、経済的な意思決定とのガップを縮め る。
研究開発や基礎科学研究をもっと増やし
、科学技術や工学への適用知識の基とな る知識を増やす。
2.17
実測値 予測値 最良 最悪
研究開発費(対GDP%)
図 2.17 :研究開発費(対 GDP% )
科学技術:
・科学技術、特にコンピューターとロボット、合成生物に
関する進歩は激しい
・コンピューターとロボットの発展と普及により、人間が
働かなくても良い世界、しかし人間は働けない世界が実現
することが懸念される。
・合成生物とナノ・テクノロジーは医療を大きく変え、病
気が無い世界を作り出す可能性があるが、一方、何かの事
故などでとんでもないことが起きるリスクも高まってい
る。
1) コンピュータ、人工知能、ロボット工学の発達
2) ナノテクノロジー
3) 合成生物
4) 技術と人間の仕事
の 4 つの側面から見てみる。
注:先端科学と宇宙開発は今回は取り上げていない。
・宇宙開発で、惑星に進出し、コロニーを築くというアイ
デアが、費用の点でなかなか難しいことが分かってきた
。
・宇宙で発電し、地上に送電するというアイデアはまだ十
分実現性があると考えられている。
1) コンピュータの発達
・科学は電算機を抜きには考えられなくなってきた。
・化学では、分子式、化学反応などが、電算機の中でモデ
ル化され、化学実験がおこなわれるようになっている。
・化学反応は量子反応として計算される。
・分子などは、電算機の中で作成される。
・薬などは電算機の中でまず作成される。
・これは物理学でも同じ
・量子反応などは電算機が無いと解けない
・電算モデル化し、視覚化する。
・今回の重力波も、この手法でブラック・ホールの衝突と
合体をスパコンで生成して、視覚化している。
・さらには生物学でもこの傾向が強まる
・電算機の中での生命(プログラミングされた生命)
1) コンピュータの発達
・電算機無くしては科学の問題を解けない
・そのため、ますます超高速のコンピューターが必要になっ
てきている。
・ムーアの法則で、どんどん電算機は高速化している。
・しかし、現在の方式、素子を回路で結び付けるというやり
方は限界に近づきつつある。
・回路をどんどん集積させていくと、素子を繋ぐ回線の間隔
がどんどん短くなっていく。
・あまり短いと、絶縁されていても、電子が絶縁体をすり抜
けてしまう。
・このため、今のようなやり方では集積化に限界がある。
・量子コンピューターへの移行
・量子で演算させるので、先の限界を越えられる可能性があ
る。
1) コンピュータの発達
・ IBM は量子コンピュータ用のチップのために 3 次元で
チップの回路を組むことを始めた。
・ D-Wave は量子プロセッサーを 1,000 ビット以上で処理
する計画を持っている。
・また、量子ビットで情報を伝送するためナノの大きさの
回線を組んでいる。
・これらは全て、量子コンピュータ実現に向けた重要なス
テップである。
・従って、量子コンピュータは夢の話ではなく、未来に出
現すると分かっている事項になった。
・量子コンピューターの実現に向けて進んでいる。
1) コンピュータの発達
・コンピューターがより高速で演算でき、より大量のデー
ター処理できるようになった
→ ビッグ・データ
→ 集団的知性システム(知識のデータ・ベース、百科事
・ Foldit というクラウド型のコンピュータ・ゲームが複雑 典)
な蛋白質構造問題を解き、世界中の市民科学者が何千、
何百万ものパソコンを連結し、暫定的なスーパー・コン
ピュータとして使うことを可能にした。
・知識を学習する能力は、ウェブをベースにした高いモチ
ベーションと同期させる教育システムを使い、セルラー
・オートマなどの学習モデルを適応し、アルゴリズム生
成、ニューロ・ネットワーク、集団的知性システムなど
を使って改善することができる。
1) コンピュータの発達
・人工知能
→ 人間よりも優れた判断ができるようになり、人間でな
ければできなかった分野がコンピューターで置換できる
ようになってきている。
→ 人工知能による運転ソフトはドライバーと認められる
ようになった。
・コンピューターの演算の高速化と共に、もう一方の発達
として、より人間に近い処理ができる電算機の開発が進
んでいる。
・周波数多重構造、フラクタル型の自身でプログラムを開
発し、操作密度を最大化することで能力を上げるような
、人間の頭脳に似たコンピュータを開発した。
1) コンピュータの発達
・ IBM のワトソンは、テレビのクイズ番組に出演し、一
番クイズに強い人間に打ち勝ち、優勝した。
・ワトソンは、ガン治療での診断や治療などに使われ、医
療のスピードを上げることに貢献している。
・ IBM のワトソンのグループは、 10 億ドルを投資し、ア
フリカ地域に住む貧民も含め、クラウド型でワトソンの
能力を世界中で使えるようにしようと考えている。
→ 人工知能が人間を超えるのではないかという懸念
が、 2045 年問題として浮かび上がっている。
→ 今のままのスピードだと、 2045 年以降の人工知能の発
達を予知できない。(シンギュラリティ)
・オートメーション
→ 人間の労働が機械によって置き換わり、人間の労働者が
不要になってきている。
1) コンピュータの発達
・ロボット
・電算機を使った制御システムの発達でロボットが発展し
・神経が麻痺し、自由に体を動かせなくなった患者は、コ ている。
ンピュータを使って思うように身体を動かせるようなっ
・この技術を使い、やがてロボットを自由に動かすことが た。
できるようになると考えられている。
・まだ初歩的な段階であるが、一方の頭脳の信号を電子的
に他方の頭脳に伝え、伝えられた人に物理的反応を起こ
させるという、頭脳と頭脳で直接コミュニケーションを
行う実験が行われた。
1) コンピュータの発達
・ロボットが介護などの仕事に進出している一方、ロボッ
ト兵器の開発が進んでいる。人型、犬型など動物に近い
ものが開発されている。
・ドローンを、米国にいる兵士が操縦し、中東での敵対者
を空から監視し、攻撃するのは当たり前になっている。
・これによって、米国人兵士が戦闘で死亡することなく、
相手を殺すことができるようになった。
・虫のような小型の偵察ロボットなども研究が進んでいる
・また、戦争は、火器によって攻撃するのではなく、サイ
バー・ワーなど、コンピューター・ネットワークを攻撃
し、相手の国のインフラやしくみが機能しなくなる、ク
ライシスを起こすような攻撃に代わってきている。
2) ナノテクノロジー
・ナノ・レベルでコンピューター・チップスが作られるよう
になってきた。
・この技術を応用し、ナノ・レベルで分子加工が行われるよ
うになりつつある。
・ IoT (モノのインターネット)から、さらにスマート・ダ
ストに移行しつつある。
・何百万ものそういった無線センサーが化学や生物、放射能
などの監視に使われるであろう。
・この小さな無線センサーは虫の群のような感じで、自動コ
ンピュータや通信デバイスとして繋がる。
・もう一つの計画は、何兆もの画鋲程度の大きさのセンサー
を世界にばらまき、都市システムの問題を探査しようとい
うものである。
・こういった微小サイズのセンサーには、自動組織化ネット
ワークによって相互にコネクトし、ほとんど全てをシステ
ム的にかつ弾力的に改善するようなプログラムが内蔵され
ている。
2) ナノテクノロジー
・ナノ・ロボット
・老人性緑内障の治療のために、目の中を移動して患部に薬
を運ぶことが実験で行われている。
・これよりももっと小さな大きさの、ナノメータ・ロボット
が自然の DNA にくっつく実験が行われた。
・血液細胞程度の大きさのナノ・ロボットが人体に入って、
病気の診断を行い、外部とバーチャル・リアリティ的なイ
メージを交信しながら治療を行う日がやがて来るかも知れ
ない。
3) 合成生物
・今までにない生物の創生
・水質汚染された水から汚染物質を取り除く生物や頭脳の
中のプラークを食べる生物
・異なった種から DNA を集めそれを組み立てる
・新しい組み合わせによって、例えばバイオ燃料を低コス
トで生成する生物、貴重な薬を作る生物、もっと健康な
食品となる生物、新しい方法で汚染を除去する生物など
、今まで思いもつかなかった生物を作り出す。
・新しい形態の合成生物学では、ゼノ核酸をベース
に、 DNA を使わないで分子を組み合わせ、生物を作る
・ DNA 走査で治療薬をカスタマイズし、個人個人の患者 。
に合った薬を合成でき、遺伝子病を取り除く道を開いた
。
3) 合成生物
・将来、 3D プリンターで、基幹細胞をあらたもインクの
ように使って、人間の内臓や骨を製造することも考えら
れている。
・人間の胎児細胞への実験は禁止されているが、中国の科
学者は人間の胎児の遺伝子を改造することを行っている
。
・合成生物に関し無料のオンライン教育で学習することす
ら可能で、知識や技術はオープン
・しかし、危険性があるかも知れない。
・禁止、制約などが政治的には話し合われてはいない。
4) 技術と人間の仕事
・ロボットによる自動化、 3D 製造、世界的につながった
人工知能などで、雇用をあまり行わない経済成長が新し
い形態になるであろう。
・産業革命や、さらには、情報化時代は、仕事を消滅させ
る以上に新しい仕事を創生した。
・しかし、新しい科学技術の到来では、スピードがどんど
ん速くなり、能力も伸び、シナジーも進み、来るべき新
時代の影響の及ぶ範囲も広がり、変化もダイナミックに
なり、先が予測できない。
・科学技術の進歩が人類に利便をもたらすというように単
純に信ずるというような話ではなくなっている。
・やがて、人口知能やロボットによって人間の仕事が奪わ
れるという状態が 2030 年頃に発生すると予測している
人もいる。
4) 技術と人間の仕事
・働かなくとも良い世界、働けない世界が 2050 年ころか
ら顕在化するのではないかという意見がある。
・古代ギリシャ時代のように、人間は働かなくてよく、そ
の分、研究や芸術などの創造分野に集中できる理想的な
世界が生成できるとする意見があるが、
・一方、そういったことに才能が無い人間は、仕事によっ
て生きることができなく、ただ、最低保証の中で堕落的
に生きるか、
・あるいは、そういった最低保証が得られない人間は、餓
死してしまう
5) 地域的状況
A) アフリカ
・頭脳流出
・研究の中心が農業から、薬品、薬品関連分野に移行しつ
・アフリカは農産物などの一次品の輸出で食べているので つある
、その付加価値をつけるために、バイオ技術、ナノテク
、再生エネルギーなどの開発が望まれている・
B) アジア太平洋地域
・中国の科学技術への投資が増えている
・サイバー戦争など軍事開発が盛んで、問題となっている
・製造が、今までは労働集約的であったが、オートメーシ 。
ョンが進められている。
・インドも科学技術への投資を増やそうとしている
5) 地域的状況
C) 欧州
・北米と並んで科学技術の研究や開発の中心
・ソ連邦崩壊、経済危機などでロシアからの頭脳流出が問
題だったが、経済回復などから 21 世紀以降減少してい
・ロシアからの核技術、軍事技術などの流出が減っている る
・ロシアはむしろ、遅れを取り戻すために熱心
D) 南米
・農業関係の研究、遺伝子などの研究が中心
・ただし、他の地域と比べ停滞
E) 北米
・この分野の最先端の研究が行われている
・軍事応用が進んでいる。
1. 気候変動と持続可能な開発
2. 安全な水
3. 人口と資源
4. 民主主義
5. 世界的視野と意思決定
6. 情報通信技術によって広がる世界
7. 貧困格差
8. 保健医療
9. 教育と学習
10. 平和と紛争
11. 女性の地位向上
12. 国境を越えた組織犯罪
13. エネルギー
14. 科学技術
15. 倫理
チャレンジ 8 :保険医療
いかに新しい疾患および抗菌微生物関係の脅威を低減することが できるか?
チャレンジ 8 として、世界の平均寿命が 75 歳まで伸び、人々や国によって の医療格差がほとんどなく、弾力的な保健医療に対する財務支援が保証さ れ、効果的に疫病が発見され、監視され、治療システムが設置され、新し い病気に対してタイムリーにワクチンや治療薬が開発されることとする。 人類の健康状況は改善されてきている
。 平均寿命は
2010年で 67 歳 であったもの が 2014 年には 71歳に延びた 国連保健機 。
構のよれば
、過去 5 年 で、世界で 1,100の伝 染病が確認 されている
伝染病によ る罹患率も死 亡率も激減し 国連保健機 ている。
構のよれば
、過去 5 年 で、世界で 1,100の伝 染病が確認 されている
5歳未満の幼児 死亡率は 1990 年に 12.7 百万 人だったもの が、 2013 年に は 6.3 百万人に 減少し、人口 が増加してい 生活習慣病による る。
死亡率が 2000 年 では 60% だった が 2012 年には 68%と上昇し続け ている。
早期発見、正確な報告 書、迅速な隔離、透明 性のある情報通信イン フラ、飲んで安全な水
、衛生設備、手洗いと
いう疫病被害防止方針 そして、治療薬、治療 器具、ワクチンなどの バイオ生品、内科的及 び外科的医療プロセス
、支援システム、組織 などの現行の保健医療 技術を最大限に有効活 WHOの電子健康システ 用
ム、スマート・フォー ン技術、国際的な健康 に関する規制、免疫接 種計画、世界監視警報 ネットワーク
WHOの世界的な疫病 蔓延監視プロジェクト は、政策策定と優先順 位付けのための情報を 集め、明確化すること もし、全ての国の 5 歳 を支援。
以下の子供の 90% が ワクチンと予防接種受 けることができたな らば、 5 歳以下の幼児 2百万人の死亡を予防 することができる
2.22
実測値 予測値 最良 最悪
保健医療費/人($)
図 2.22 :一人当たりの健康保険・治療費(時価 $ )
実測値 予測値 最良 最悪
2.23
医師数(人口千人に対する医師 数)
図 2.23 :医師数(人口千人に対する医師数)
2.24
実測値 予測値 最良 最悪
安全な水を利用できる人口%
図 1.2 :安全な水が利用できる人口(人口比) 図 2.24 :安全な水を利用できる人口 %
保健医療
・生命科学の進歩で人類は病気で死亡する確率が大幅に減
・病気を克服するやり方として、免疫接種、抗生物質の投 少した
与、そして、病原菌の保菌者の撲滅というやり方を採択
し、成功してきた。
・しかし、抗生物質が効かない耐性菌が出現している
・また、 HIV/AIDS などの新しい感染症が出現し、これま
での手法では必ずしも有効でなくなってきている
・また、グローバル化によって人々の行き来が盛んになり
、かつ短時間で移動するので、新しい感染症が発生した
場合、短期間に蔓延してしまうリスクが高まっている。
・生命科学が発達し、新しい細菌を作れるようになった。
・パンデミックに対しての社会のシステムは必ずしも堅牢
ではなく、社会崩壊が起きる可能性がある。
保健医療
A) 伝染病
・人間から人間にしか伝染しないものは撲滅可能
・免疫で感染が防げるものは撲滅が可能
・例:天然痘
・しかし、動物等の媒体を介しての伝染病では撲滅が難し
・例:鳥インフルエンザ い
・免疫で感染が防げないものも撲滅が難しい
・抗生物質による治療となる
・抗生物質が効かない伝染病の蔓延が懸念されている
B) 生活病
・公害による喘息などが増えている
・肥満などの生活病が増えている
・今や、先進国ではこちらの方が死亡率が高くなっている
。
・平均寿命は 2010 年で 67 歳であったものが 2014 年には 71
歳に延びた。
・過去 5 年で、世界で 1,100 の伝染病が確認されている
・医学の発達と人々が医療を利用できるようになったこと
で、伝染病による罹患率も死亡率も激減している
・ WHO は、 HIV/AIDS 、マラリア、結核を撲滅しようとい
う目標を立てている
・しかし、非伝染の病気による死亡率は増加し、 2000 年で
は 60% だったものが 2012 年には 68% に増加している。
・他にも、抗生物菌の出現、栄養失調、肥満などの健康問
題が増加している。
・ 5 歳未満の幼児死亡率は 1990 年に 12.7 百万人だったもの
が、 2013 年には 6.3 百万人に減少している。
・これは、 1,000 人子供が生まれたうちの 90 人が死亡して
いたものが 46 人に減ったことによる。
・ 2015 年までに 1990 年のレベルでの幼児死亡率を 2/3 に減
少させようというミレニアム目標を、世界の三分の一以
上の国がすでに達成したか、ほぼ確実に達成できるとこ
ろまで来た。
・現在のペースでは、残念ながらこの目標は世界的には
2028 年まで達成できそうもない。幼児死亡の約 80% はサ
ブ・サハラ・アフリカと南アジアで起きている。
保健医療の問題を、以下の点から捉える
1) 免疫接種
2) 小児麻痺
3) 抗菌薬耐性
4) 結核
5) 感染症
6) マラリア
7) HIV/AIDS
8) 肝炎
9) 非感染性疾患 / 生活習慣病
10) 生物テロとパンデミック
11) 貧困及び開発途上国と医療費
1) 免疫接種と免疫での撲滅が可能な感染症の撲滅
・天然痘は、免疫接種により、感染が広がらないように下上で、保菌 者を隔離し、感染ルートを断ち、保菌者が死亡するまで待つという やり方で、撲滅に成功した。
・ WHO は、同じやり方を、小児麻痺、はしか、バクテリア性脳膜炎
、破傷風、ジフテリア、百日咳、黄熱病、ロタウイルスなどへ適用 し、撲滅を計画している。
・ 2011 年には開発途上国で生まれた新生児の 83% は、 20 セントで DPT ワクチン(ジフテリア、破傷風、百日咳 ) )を接種することが できたと推定される
・しかし、毎年、世界ではそれでも 22 百万人以上の新生児が免疫接種 を受けられないでいる
・開発途上国の約 20% の子供は、生まれてから 1 年以内に、完全な免 疫接種を受けることができないでいる。
・もし、全ての国の 5 歳以下の子供の 90% がワクチンと予防接種のた めの世界同盟が推奨する 14 種のワクチンを接種することができた ならば、この 5 歳以下の幼児 2 百万人の死亡を予防することができ るであろうと WHO は予想している。
・デング熱のワクチン開発が望まれている
2) 小児麻痺
・小児麻痺ワクチンによって、この疾病を絶滅させるあと一歩のところ まできている。
・ 2013 年では、アフガニスタン、ナイジェリア、パキスタン)の 3 ケ 国だけで小児麻痺の発症があった。
・ 2018 年までに小児麻痺を絶滅させるという運動は 550 億ドルをかけ て 10 億人の子供に小児麻痺のワクチン接種を行うと約束した。
・ 2012 年に緊急措置によって、小児麻痺ウィルスが存在する国からの 再感染ルートを完全に遮断することができ、小児麻痺撲滅運動が大き く前進した。
・しかし、まだ小児麻痺発症患者が存在する先の 3 国からの多くの発症 報告がある。
・この 3 国の政治的状況が安定すれば、この 3 国に対し、有効にワクチ ンを届け接種することができる。
・いくつかのまだ小児麻痺が完全に絶滅していない国では、ワクチンが 有効でないウィルスが出現し、再び猛威を振るう可能性がある。
3) 抗菌薬耐性
・抗生物質の乱用
・人間だけではなく動物にまで使い、人獣共通病での耐性
菌を産み出した
・そのような菌の保菌者がグローバル化で簡単に世界を行
き来するようになった。
・もう一つは、そういった耐薬性を備えた菌の遺伝子が違
う菌に取り込まれ、違う菌も耐薬性を備えるようになると
いうことが分かってきた。
3) 抗菌薬耐性:事例
・ NDM-1 (metallo-beta-lactamase-1) 遺伝子がニュー・デリー
の水道から発見された。
・この遺伝子には薬剤耐性があることが分かった。
・ NDM-1 はある何種類かのバクテリアの遺伝子に含まれ、
運ばれる。
・もし、あるバクテリアがこの NDM-1 遺伝子を持つように
なると、ほとんどあらゆる抗生物質に対抗することがで
き、最後の抗生物質の砦と言われるカルバペネム系抗生物
質も効かない。
・ WHO は、この事態に対応する用意をするための国家計画
を策定するように求めたが、基本的なガイドラインを有
している 133 ケ国中わずか 34 ケ国しか対応していない。
・この問題では、監視を怠らないことが最も重要であるが
、 WHO の報告では、多くの国では、試験室の検査能力は
低く、基礎インフラも整備されていなく、監視し、予防す
るためのデータ・ベースも整備されていないという。
3) 抗菌薬耐性
・病原菌を保有した移民が移住してきたことやワクチンに
効かないものが出てきたため、はしかと結核がこれまで
ほとんど発生を見なかった米国や英国で増えている。
・殺虫剤耐性がある蚤によって、マダガスカルでペストが
流行し、 119 人が発症し、 40 人が死亡した。
・アフリカでは、全ての抗生物質に耐性がある菌 super-bug
が関係しているとされる腸チフスが流行する可能性があ
り、 22 百万人が感染の危険にさらされている。
・東欧及び中近東の HIV 保菌患者から治療薬耐性結核菌が
発見された。
・カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナムでア
ーテミシニンが効かないマラリアが出現した。
3) 抗菌薬耐性
・ β- ラクタム系抗生物質、カルバペネム系抗生物質、フル
オロキノロン、アミノグリコシド系抗生物質といった主
な抗生剤が効かなくなり、結核やマラリア、 HIV などが
再蔓延しかねない可能性が出てきた。
・新しい、「スーパーバグ」によるパンデミックスという
世界的な感染流行が発生する可能性も高まっている。
・スーパーバグが広がった場合、これまでの抗生物質では
抑えられない。
・新しい抗生物質や新薬の開発が落ちている。
・主な製薬会社は投資効果が低いので、抗生薬関係の開発を
ほとんど中止している。
・しかし、抗生薬開発は全く行われていないわけではなく
、ただ開発のスピードが落ちただけである。
4) 結核
・ミレニアム目標での減少は達成されたが、
・耐性性の結核が現れ、結核が広がりつつある
・ 2006 年以降、 HIV で陰性になる人が減少し、 DOTS 治療でも 85% は成功しているにも係らず、今までにないほど多くの人が結核に侵 されている。世界中で 13.7 百万人が結核に感染し、(潜伏期間の患 者も含め)約 20 億人が結核桿状菌に侵されている。
・抗生薬耐性の新しい結核菌が出現し、治療を困難にしている。特に 広範囲薬剤耐性結核( XDRTB )と呼ばれる広範囲薬剤耐性を示す 結核菌が、新しい結核病で大半を占めるようになった。
・ 2013 年に発生した結核の約 5% はこの多剤耐性結核だと予想されて いる。( 3.5% は新しいタイプで 20.5% はすでに治療された後の再 発だった。)抗菌薬耐性のデータによれば、 2013 年には多剤耐性結 核患者は 48 万人でうち 21 万人が死亡した。抗菌薬耐性結核菌は 100 以上の国から報告されている。平均して、多剤耐性結核の患者 の 9% が広範囲薬剤耐性結核であると推測されている。