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第1章 本市産業の強みと弱み 宇都宮市ものづくり産業振興ビジョン|宇都宮市公式Webサイト

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(1)

第1章 本市産業の強みと弱み

1 本市産業の強み

(1)偏りのないバランスのとれた産業構造

本市の製造業の事業所数,従業者数,製造品出荷額が同規模で,北関道自動車道の沿線

都市で立地環境が似ている群馬県太田市と,製造品出荷額の産業中分類別の構成比を比較

すると,太田市は輸送用機械器具製造業が70%以上を占め,突出しており,この業種の

動向が市全体に影響されやすい産業構造である。本市の産業構造は,「飲料・たばこ」,「一

般機械」,「化学」の割合が高いものの,全国と比較しても大きな偏りがなく,バランスが

とれていることがわかる。

今後も,産業構造の変化に対応しながら,バランスのとれた産業構造を維持するととも

に,より一層の厚みを増していく必要がある。

産業中分類別製造品出荷額構成比の全国と太田市との比較(平成14年)

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

宇都宮市

太田市

全国

食料 飲料・たばこ 繊維 衣服 木材 家具

紙 出版・印刷 化学 石油 プラスチック ゴム

皮革 窯業 鉄鋼 非鉄 金属 一般機械

電気機械 輸送用機械 精密機械 その他

(参考)宇都宮市と太田市の工業の比較(平成14年)

事業所数 従業者数 製造品出荷額等

宇都宮市 607事業所 28,462人 1,388,718百万円

太田市 633事業所 22,159人 1,265,705百万円 図表1-1-1 産業中分類別製造品出荷額構成比の太田市と全国の比較(平成14年)

飲料・たばこ 化学

化学

輸送用機械

一般機械

輸送用機械

(2)

(2)高度技術産業,モビリティ関連(航空宇宙・自動車・ロボット)産業の集積

本市は,テクノポリス計画の推進により,清原工業団地を中心として,精密機械,一般

機械,輸送用機械などのメカトロニクスをはじめ,エレクトロニクス,半導体,医療・医

薬品などの高度技術産業の研究開発型工場や研究所の集積が進んでおり,本市の工業発展

に大きく貢献している。

図表1-1-2 宇都宮市内の高度技術産業関連の主な企業

区 分 宇 都 宮 工 業 団 地 清 原 工 業 団 地 単 独 立 地

メ カ ト ロ ニ ク ス

・㈱クボタ ・村田発條㈱

・キヤノン㈱宇都宮工場 ・㈱ミツトヨ清原工場 ・ムロコーポレーション㈱ ・ダバイエスペック㈱

・富士重工業㈱ ・レオン自動機㈱ ・㈱ミツトヨ宇都宮事業所

エレクトロ ニ ク ス

・松下電器産業㈱ ・松下電子応用機器㈱ ・タカネ電機㈱ ・日伸工業㈱ ・富士精密㈱

・キヤノン㈱

宇都宮光学機器事業所 ・松下電子応用機器㈱ ・東京応化工業㈱

・NEC トーキン栃木㈱ ・日本ランコ㈱

フ ァ イ ン ケ ミ カ ル

・中外製薬㈱ ・久光製薬㈱

新 素 材

・デュポン㈱ ・住友ベークライト㈱ ・エム・イー・エム・シー㈱ ・カルソニックハリソン㈱ ・栃木住友電工㈱

図表1-1-3 宇都宮市内の高度技術産業関連の主な研究所

企業名 研究所名 研究内容

キヤノン㈱ 光学技術研究所 光学技術の研究開発/放送機器の開発

中央技術研究所 エンジニアリング・プラスチック,エレクトロニクス材料,高

機能不織布,化成品等の製品開発、生産技術の開発・改善、技 術サービス、評価試験

デュポン㈱

先端技術研究所 デュポン保有の先端技術の実用化及び用途開発

住友ベークライト㈱ 情報・通信材料総合研

究センター

半導体封止材料やダイヤタッチ銀ペーストなど高度化研究,封 止用液状樹脂や感光性ウエハーコート樹脂の先端材料開発,次 世代半導体をターゲットにした高密度実装技術と製品開発

石川ガスケット㈱ 技術研究所 内燃機関用部品(シリンダヘッドガスケット)の研究開発

(3)

また,本市は日本で有数の航空宇宙産業が集積している地域である。航空関連産業では,

特化係数1が高く,全国的にみても特徴的な集積となっている。平成9年には,航空宇宙

関連の企業を中心に「とちぎ航空宇宙懇話会」が組織され,活発な研究交流活動が行われ

ている。また,帝京大学理工学部では,平成13年4月に,材料科学工学科から全国的に

も数少ない航空宇宙学科に改組している。

産業分類 特化係数

航空機部分品・補助装置製造業 27.74

米菓製造業 9.05

精密測定器製造業 6.01

農業用機械製造業(農業用器具を除く) 4.41

塗料製造業 4.31

その他のパン・菓子製造業 4.08 写真機・同付属品製造業 3.90 金属製スプリング製造業 3.83 他に分類されない電気機械製造業 3.69 冷凍機・温湿調整装置製造業 3.46

乳製品製造業 3.37

配線器具・配線附属品製造業 3.30 娯楽用具・がん具製造業 3.11

本市周辺市町には,自動車関連の主要メーカーの工場や研究所をはじめ,関連企業が数

多く立地しており,上三川町では日産自動車㈱栃木工場を中心に,芳賀町及び高根沢町で

は本田技研工業㈱を中心に関連する企業が集積している。

さらに,本市の富士重工業㈱における清掃ロボットをはじめ,芳賀町のホンダエンジニ

アリング㈱と川田工業㈱における人間型ロボットなど,ロボットの生産・開発を行ってい

る企業が宇都宮地域に集積しているのも特徴的である。

高度技術産業や周辺地域も含めたモビリティ関連産業の特徴的な産業集積を活かし,市内

の中小企業の技術高度化や人材育成など,地域独自の産業振興への取り組みが必要である。

1 特化係数とは,産業構造がどの分野に偏っているかを表すもので,全国平均を1として比較を行う場合 に使う。係数が大きいほどその産業に特化していると言える。

A市のB産業の特化係数=A市のB産業の構成比/全国のB産業の構成比 出典:経済産業省「工業統計調査」から作成

(注)従業者4人以上の事業所のデータ

4社以上の集積があり,特化係数3.0以上の事業所を抽出

(4)

(3)ソフト系IT産業2の集積が進展

本市内のソフト系IT産業の事業所は, 177社(平成 15年9月時点),全国24位であ る。平成13年9月から2年間の伸び率は,約14%であり,全国30位までの都市において

は,静岡市に次ぐ第 2 位となっており,高い伸びを示している。また,栃木県内のソフト

系IT産業の事業所数(324事業所)の半数以上(54.6%)を本市が占めており,県内での

高い集積を誇っている。特に,中心部においては,約50社が集中的に立地している。

今後は,IT産業の集積を活かしながら,本市産業全体の情報化の促進を図る必要がある。

図表1-1-5 ソフト系IT産業事業所数(平成 13 年 9 月・平成 15 年 9 月) ―全国上位 30 都市―

市区名 平成 13 年 9 月 平成 15 年 9 月 全国

順位 増減数 伸び率

伸び率 順位 東京 23 区

大阪市 名古屋市 横浜市 福岡市 札幌市 仙台市 広島市 神戸市 京都市 川崎市 岡山市 金沢市 浜松市 さいたま市 新潟市 静岡市 熊本市 北九州市 松山市 千葉市 高松市 長野市 宇都宮市 富山市 鹿児島市 盛岡市 福井市 前橋市 高知市

9,845 2,677 1,251 1,151 1,004 917 528 513 424 385 387 286 291 262 263 255 215 234 234 210 199 199 200 155 162 176 142 153 139 142 9,847 2,743 1,302 1,141 1,000 886 541 498 402 399 394 295 278 264 263 257 253 239 234 195 190 188 180 177 164 161 144 144 136 135 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 27 29 30 2 66 51 -10 -4 -31 13 -15 -22 14 7 9 -13 2 0 2 38 5 0 -15 -9 -11 -20 22 2 -15 2 -9 -3 -7 0.02% 2.47% 4.08% -0.87% -0.40% -3.38% 2.46% -2.92% -5.19% 3.64% 1.81% 3.15% -4.47% 0.76% 0.00% 0.78% 17.67% 2.14% 0.00% -7.14% -4.52% -5.53% -10.00% 14.19% 1.23% -8.52% 1.41% -5.88% -2.16% -4.93% 14 6 3 18 17 21 7 20 25 4 9 5 22 13 15 12 1 8 15 28 23 26 30 2 11 29 10 27 19 24

(5)

(4)産業支援機関,高等教育機関の集積

宇都宮テクノポリスセンター地区内には,企業の新技術・新製品開発や技術高度化など

を支援する「栃木県産業技術センター」と,新事業や新分野への取り組みなどを支援する

「株式会社とちぎ産業交流センター」とを一体的に整備した産業支援拠点施設として,平

成15年3月に「とちぎ産業創造プラザ」が開設されている。

とちぎ産業創造プラザの概要

・栃木県産業技術センター … 企業の新技術・新製品開発や技術高度化などを支援

・研究開発(企業や大学等との共同研究)

・施設・機器の開放(大型電波暗室,分析・測定機器等の利用) ・技術相談・技術指導

・㈱とちぎ産業交流センター … 新事業や新分野への取り組みなどを支援

・研究開発・起業化支援(研究開発室・オフィスの提供) ・人材育成事業(専門技術の実践的研修)

・異業種交流等の場の提供,会議室等の貸し出し

また,とちぎ産業交流センター内には,新事業創出の総合的な支援体制「とちぎベンチ

ャーサポートプラネット21」の中核的機関となる「財団法人栃木県産業振興センター」

が入居しており,地域中小企業の経営基盤の強化,新事業創出,科学技術振興の中核的役

割を担う,県内産業の総合的な支援機関としての役割を担っている。

(財)栃木県産業振興センターの概要

新事業創出促進法に基づき,地域企業に新たな事業展開を促進するための中核施設として,

「(財)栃木県中小企業振興センター」と「(財)栃木県産業技術振興協会」が統合し,平成13

年4月に設立。

<主な支援事業>

・取引あっせん・販路開拓(商談会開催,展示会出展費用の助成など)

・設備導入(設備資金貸付・設備貸与制度など)

・創業・新事業展開(相談窓口,専門家派遣など)

・技術開発・研究(研究開発に対する助成など)

(6)

高等教育機関については,本市には宇都宮大学をはじめ4大学が開校している。宇都

宮大学は,国際学部,教育学部,工学部及び農学部の4つの学部と4つの大学院研究科

から構成されている。平成元年には地域共同研究センターが開設され,地域企業との産

学共同研究に重要な役割を果たしてきている。

理工系の大学としては,帝京大学理工学部が平成元年に開校しており,多様な高度技術

に関する研究開発や,地域企業との共同研究に取り組んでいる。

また,文科系では,経営学部,地域発展学部,人間文化学部を有する作新学院大学や,

美術学部を有する文星芸術大学が開校しており,地域内における人材育成機能が強化され

てきている。

産業支援機関や高等教育機関との連携をより一層深めながら,地域産業の発展につなげて

いく取り組みが必要である。

(5)高速交通網の充実

本市の高速交通網については,鉄道では,本市の中心にJR宇都宮駅があり,東北新幹

線を利用すると,東京都心部へ1時間でアクセスが可能である。

高速自動車道では,東北縦貫自動車道が南北を通っており,市内中心部から概ね15分

程度の距離に宇都宮インターチェンジ及び鹿沼インターチェンジがあり,東京や仙台,青

森までの主要都市と結ばれている。

また,茨城県から群馬県を結ぶ北関東自動車道の整備が進められており,これまでに栃

木都賀ジャンクションから宇都宮上三川インターチェンジの区間が平成12年7月から

供用開始されている。平成20年には全線開通が見込まれており,全線開通後は,茨城県,

群馬県の北関東主要都市とのアクセス時間が短縮されるとともに,常陸那珂港や日本海沿

岸地域とへのアクセスが容易となり,物流の活性化や物流関連企業の立地促進が図られる

ものと期待されている。

図表1-1-6 北関東自動車道の全線開通による効果(アクセス時間の短縮)

全線開通前 全線開通後 効果

宇都宮市・常陸那珂港間(85.1km) 約120分 約70分 約50分短縮

出典:「広域連携物流特区」から作成

(7)

(6)県内唯一の内陸通関官署(横浜税関宇都宮出張所)の存在

本市内には,栃木,群馬などの北関東及び福島などの東北南部の貨物を主に扱っている

栃木県内唯一の内陸通関官署として,横浜税関宇都宮出張所が立地している。宇都宮出張

所では,宇都宮国際貨物ターミナル(UICT)をはじめ,大手通関業者の海上コンテナ

貨物や,航空貨物の通関業務を行っている。

横浜税関宇都宮出張所で取り扱っている輸出入貿易額の推移を見ると,平成15年にお

いて,輸出は2,325億円と堅調に推移し,宇都宮出張所開設以来の最高額となっている。

輸入は平成11年を底に着実に増加し,平成9年以来6年ぶりに300億円台を回復した。

また,輸出入貿易額の割合の推移をみると,輸出貨物と輸入貨物の割合は,約9:1と

なっている。

図表1-1-8 横浜税関宇都宮出張所 輸出入貿易額割合の推移

93.3% 92.6% 92.2% 94.5% 88.4% 80.4% 80.1% 82.4%

86.5% 89.8%

90.6% 88.3%

89.3% 88.6%

6.7% 7.4% 7.8% 5.5% 11.6% 19.6% 19.9% 17.6%

13.5% 10.2%

9.4% 11.7% 10.7% 11.4%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 2年

3年 4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年

輸出

輸入  図表1-1-7 横浜税関宇都宮出張所 輸出入貿易額の推移

232,534 227,554

30,049 50,472

0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000

2年 3年 4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年

百万円

(8)

宇都宮出張所で取り扱う輸出入貨物を「物流動向調査」(毎年3月と9月の1週間の物

流動向を調査)から見てみると,栃木県内の輸出入貨物の横浜税関宇都宮出張所で通関し

ている割合は,平成11年3月から平成15年9月までの5年間の平均では,輸出貨物の

取り扱い割合が高く,航空貨物は約25%,海上貨物は16%となっており,特に,航空貨

物の取り扱いの割合が高いことが特徴的である。

図表1-1-9 栃木県を生産地とする輸出入貨物の通関状況 (金額ベース,平成 11~15 年の 5 年平均)

県内唯一の内陸通関官署である横浜税関宇都宮出張所の機能を活用した産業振興に資

する取り組みを検討していく必要がある。

航空貨物

海上貨物 海上貨物

航空貨物

出典:横浜税関「物流動向調査」をもとに加工 84%

16%

宇都宮出張所

宇都宮出張所 宇都宮出張所

宇都宮出張所

他官署

他官署 他官署

他官署

2%

98%

93%

7%

24%

76%

(9)

図表1-2-1 宇都宮市の製造業事業所数の推移

518 550 521

463 467 414

384 1,087

1,052

607 712

0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800

昭和

60 61 62 63 平成

元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14

年 社

4人以上 3人以下 1,637

1,096 1,570

2 本市産業の弱み

(1)減少が続く中小製造業

本市製造業の事業所数は,昭和63年には1,600社を超えていたが,その後年々減

少し,平成12年には1,096社となり,減少数は500社を越えている。

また,事業所数を規模別に見ると,小規模の事業所ほど減少傾向にあることがわかる。

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450 500

3

456789

1

0

1

1

1

2

1

3

1

4

4~9人

300人以上

10~29人

30~99人 100~299

図表1-2-2 従業員規模別製造事業所数の推移

出典:経済産業省「工業統計調査」 注)西暦の末尾が0,3,5,8年の調査は,

製造業の全事業所が対象となる それ以外の年は,従業者数4人以上の

(10)

本市の製造品出荷額は,平成9年の約1兆6,700億円をピークとして,その後減少

に転じ,平成11年では約1兆4,000億円まで減少し,以降は横ばいに推移している。

製造品出荷額を企業別でみると,従業員が300人以上の製造業が2/3を占め,年々

その割合を増しているのに対して,中小製造業は減少傾向にある。

本市の工業は順調に成長してきているが,製造品出荷額を企業規模別でみると,大手製

造業が2/3を占めており,年々その割合を増している。

一方,中小製造業は年々事業所数,製造品出荷額の減少が続いている。

図表1-2-4 従業員規模別製造品出荷額の割合(平成12年) 図表1-2-3 宇都宮市の製造品出荷額等の推移

5,510 6,124 6,671 6,118 5,695 5,082 4,645

1,668,797

1,031,868

1,388,718 1,394,669

0 200,000 400,000 600,000 800,000 1,000,000 1,200,000 1,400,000 1,600,000 1,800,000

昭和

60 61 62 63 平成

元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14

年 百万円

4人以上 3人以下

1,037,378

1,399,314

30~29人 11.7%

100~ 299人 14.9%

300人 以上 67.3%

10~29人 4.4% 4~9人

1.4% 1~3人

0.3%

出典:経済産業省「工業統計調査」 注)西暦の末尾が0,3,5,8年の調査は,

(11)

平成15年12月に実施した市内製造業者へのアンケート結果から,5年前の売上

高の比較を従業員規模別にみると,30人未満の事業所においては,売上を減少した

事業所の割合は 75.0%となり,4社に3社が売上を減少させており,厳しい経営環境

にあるといえる。

また,経営環境の変化に対する認識として,「需要が縮小しており,新たな事業開拓

が必要である」と回答した事業所割合は,10人未満の小規模な事業所では 59.2%と

過半数に達しており,小規模事業所ほど厳しい経営環境に立たされている。

中小製造業が継続的に成長・発展を遂げていくため,事業展開能力や顧客開拓能力を

高めていく必要がある。 16.7%

8.3%

75.0%

40.8%

14.3%

44.9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80%

増加 横ばい 減少

30人未満 30人以上

図表1-2-5 5年前と比較した売上高(従業員規模別)

59.2%

26.5%

10.2%

4.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70%

10人未満

10~29人

30~99人

100人以上

図表1-2-6「需要が縮小しており,新たな事業開拓が必要」と回答した企業の割合 (従業員規模別)

出典:宇都宮市「産業振興に関する実態調査」(平成15年12月)

(12)

(2)新たな市場開拓への取組が不足

事業の優位性・強みについては,「納期に正確に対応している」(13.2%),「顧客の示

す図面・仕様に対し,正確に対応しうる能力を持っている」(11.8%)が多く,受注面で

の顧客対応能力に強みを認識している割合が高い。また,「難易度の高い技術を持って

いる」(10.6%)や「独創的な製品・技術を持っている」(10.2%)を強みと認識してい

る割合も比較的高く,堅実な企業風土がうかがえる。

一方,産学連携や異業種交流等による新製品・新技術開発への取り組みや,新製品の

企画開発力,専門性のある人材の保有を強みと認識している企業は少数に留まっており,

自ら新しい市場を開拓していく取組が不足していることがわかる。

新たな事業に積極的に取り組む企業を多数輩出する環境づくりが必要である。

10.6%

10.2%

4.8%

7.2%

3.9%

7.4%

11.8%

3.0%

6.2%

13.2%

6.5%

6.5%

3.0%

2.8%

0.7%

0.7%

1.6%

0.0%

0% 2% 4% 6% 8% 10% 12% 14%

難易度の高い加工技術を持っている

独創的な製品・技術を持っている

特殊設備・新鋭設備を持っている

高い品質管理技術を持っている

新製品の企画開発能力を持っている

仕様の変更・改善等について顧客企業への提案能力を持っている

顧客の示す図面・仕様に対し,正確に対応しうる能力を持っている

価格競争力がある

受注量の増減に弾力的に対応しうる

納期に正確に対応している

安定した大口顧客を持っている

多様な顧客を持ち,顧客動向に起因する経営上のリスクが小さい

高い専門性をもった人材を保有している

パート・アルバイト等を効果的に活用している

大学・研究機関との連携・交流により,製品・技術の高付加価値化や新製品 開発を実現している

他社との共同研究や異業種交流により,新製品・新技術開発を積極的に進め ている

多様な企業との協力関係にあり,顧客の幅広いニーズに対応しうる

その他

図表1-2-7 事業の優位性・強み

(13)

(3)成長企業における人材育成や労働力の確保が困難

期待する産業振興施策については,売上が増加している成長事業所において「人材育

成,職業訓練機関等の機能強化」(6.6%),「人材紹介等・労働力の確保支援」(6.0%)へ のニーズが,高い比率を示しており,事業が拡大傾向にある中で,人材育成や労働力の

確保を課題として認識していることがうかがえる。

成長企業が期待する人材育成や労働力の確保への対応を検討する必要がある。

2.0% 1.3% 2.0% 2.0% 6.6% 9.9% 0.7% 2.6% 5.3% 1.3% 0.7% 6.6% 0.7% 3.3% 2.0% 2.0% 3.3% 7.3% 8.6% 2.0% 1.3% 1.3% 6.0% 6.0% 3.3% 2.6% 4.0% 1.3% 1.3% 1.3% 1.3% 1.9% 1.3% 2.1% 0.3% 5.9% 9.4% 0.5% 2.9% 3.8% 2.4% 1.1% 0.8% 4.3% 0.5% 3.5% 1.6% 1.9% 2.4% 11.8% 0.5% 9.1% 0.3% 2.4% 0.8% 0.3% 2.9% 2.7% 2.9% 3.2% 1.9% 1.9% 4.6% 0.3% 2.9% 4.8% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

0.0% 2.0% 4.0% 6.0% 8.0% 10.0% 12.0% 14.0%

分譲式工業団地の整備

賃貸式工業団地の整備

工場アパート等,中小企業向けの施設の整備

貸工場の整備

幹線道路の整備・充実

地域内道路の整備・充実

工業用水供給力の拡充

下水道・排水設備等の整備

情報通信網の整備

生活・文化関連インフラ等の整備

起業家支援施設の整備・充実

メッセ・コンベンション等の施設整備

人材育成・職業訓練機関等の機能強化

理工系大学等の誘致・整備

独創的研究開発に対する助成の拡充

公設試験研究機関の・機能強化/連携に対する支援強化

地域共同研究センターの機能強化/連携に対する支援強化

異業種交流活動に対する支援強化

低利融資制度の拡充

特許等の知的財産を担保とした融資制度の拡充

無担保融資制度の拡充

公的ベンチャーキャピタルなど投資制度の拡充

大企業・中堅企業の工場誘致

研究所・研究部門の誘致

基盤技術企業の誘致

成長産業部門の誘致

支援施策メニューが一か所でわかる情報提供機関の整備

人材紹介等,労働力の確保支援

人材育成・職業訓練等に対する支援制度の強化

各級経営コンサルティング機能の強化

企業の情報発信に対する支援

企業間の受発注促進に向けた見合いの場の設置

その他

特に無し

無回答

増加 減少

図表1-2-8 期待する産業支援施策(売上増減別)

(14)

(4)住工混在が顕在化

本市の製造業の事業所数を用途地域別で見てみると,工業系以外に立地する事業所は

全体の 70%以上を占めている。特に,第1種住居地域に立地する事業所は全体の1/5

以上を占めており,住工混在が顕在化している。

用途区分 事業所数

対全市 構成比 (%) 市街化調整区域 253 23.5

第 1 種低層住居専用地域 23 2.1 第 2 種低層住居専用地域 - -第 1 種中高層住居専用地域 29 2.7 第 2 種中高層住居専用地域 38 3.5 第 1 種住居地域 244 22.7 第 2 種住居地域 49 4.6

準住居地域 6 0.6

近隣商業地域 40 3.7

商業地域 80 7.4

準工業地域 80 7.4 工業地域 119 11.1

うち瑞穂野工業団地 61

工業専用地域 114 10.6 うち宇都宮工業団地 74

うち清原工業団地 40

市街化区域 計 822 76.5 合計 1075 100.0

平成15年12月に実施した市内製造業者へのアンケートにおいて,工場の移転・拡張

の必要性については,回答企業165社のうち必要性を感じている企業が37社(22.4%)

あり,そのうち,小規模事業所が2/3以上を占めている。

工業系地域以外 70.9

工業系地域 29.1

出典:工業課独自調査により集計(平成161月) 図表1-2-9 用途地域別製造業事業所数

22.4%

77.6%

必要性を感じている 必要性を感じていない

67.6% 32.4%

30人未満 30人以上

図表1-2-10 工場の移転・拡張の必要性認識

(15)

図表1-2-11 工場の移転・拡張を考えている企業(回答数37社) 【属性】

事業所数 30人以上 30人未満

立地場所

企業数 割合(%) 企業数 割合(%) 企業数 割合(%)

工業団地 9 24.3 16.2 8.1

宇都宮工業団地 瑞穂野工業団地 清原工業団地

4 2 3

10.8 5.4 8.1

3 0 3

8.1 0.0 8.1

1 2 0

2.7 5.4 0.0

工業団地以外 28 75.7 16.2 22 59.5

合計 37 100.0 12 32.4 25 67.6

【移転拡張が必要な理由】(複数回答)

立地場所 が手狭現在地 取引先が移転 近隣が宅地化 新事業展開 その他 合計

工業団地 8

72.7% 18.2% 2 0.0% 0 9.1% 1 0.0% 0 100.0% 11 宇都宮工業団地

瑞穂野工業団地 清原工業団地

4 2 2

1 0 1

0 0 0

1 0 0

0 0 0

6 3 2

工業団地以外 15

42.9% 0.0% 0 40.0% 14 14.3% 5 2.9% 1 100.0% 35 【希望する移転・拡張地域】

立地場所 隣接地・近隣 市内工業団地 東谷・中島地区 (その他)市内 県内・国内 海外 合計

工業団地 5

55.6% 11.1% 1 0.0% 0 0.0% 0 11.1% 1 22.2% 2 100.09% 宇都宮工業団地

瑞穂野工業団地 清原工業団地

3 1 1

0 1 0

0 0 0

0 0 0

1 0 0

0 0 2

4 2 3

工業団地以外 2

7.1% 21.4% 6 10.7% 3 42.9% 12 17.9% 5 0.00%

28 0.0%

工場の移転・拡張を考えている企業のうち,工業団地立地企業においては,72.7%が事

業拡大等により現在地が手狭になっていることを理由としている。また,55.6%が現在の

隣接地または近隣での拡張を希望し,22.2%は現在地での操業を維持しながら海外への進

出を希望しており,工業団地立地企業の移転のニーズは低い。

工業団地以外に立地する企業においては,回答企業28 社のうち 26 社(92.9%)が現

在の隣接地または近隣以外への移転・拡張を希望している。その理由としては,42.9%が

「生産量・業務内容の拡大に伴い,現在の場所が手狭になってきたから」,40.0%が「近

隣が宅地化し操業環境が悪化してきているから」を挙げている。

住工混在地域などの工業団地以外に立地する企業の事業拡大による事業所の狭隘化や,

参照

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