• 検索結果がありません。

優秀レポート 基礎演習|国際文化学部|龍谷大学(りゅうこくだいがく)

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "優秀レポート 基礎演習|国際文化学部|龍谷大学(りゅうこくだいがく)"

Copied!
1
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

2009 年度「基礎演習B」レポート課題 (所定様式)

匿名

課題を選択したコース 芸術・メディア コース

※ コース内で課題が複数ある場合は、選択した課題の小番号(または図書名)を右に明記しなさい。→( 1

『LOVE DISTANCE ∼僕らは、10億ミリ離れていた。∼』 はじめに

私が今回取り上げた作品は、『LOVE DISTANCE ∼僕らは、10億ミリ離れていた。∼』という、伊藤直樹氏製作のコ ンドームのCM である。この作品を私が最初に見たのは深夜で、コンドームの CM が日本で放送されているという事実に驚 き、興味を持った。このCM がカンヌ国際広告賞で金賞を受賞したことや、「恋愛とは、愛する両者が一緒にいれば常に上 手くいくものではない。お互いが理解し合い、二人にとって適度な距離感を認識することが重要である」という理念の基、 製作されていること、そしてなによりもとても綺麗なCM であったため、この機会により詳しく調べ、CM の存在について 考えてみようと思う。

1.内容

この作品は、ブラインド・ブランデッド・エンターテイメントといい、インターネットを活用し1ヵ月かけて完結するTVCF のようなものである。『恋愛には適度な距離が必要である。』という理念の基、実在の遠距離恋愛中のカップル2名が、それ ぞれ住んでいる東京・福岡を地点としてお互いが出会うまで走り続けるという内容である。それぞれの携帯電話は没収され、 お互いの連絡手段は「メール」と「23 時から 10 分間のみ許されるテレビ電話」のみであり、その様子は全て特設サイトで公 開されていた。

2.理由

私がこの作品を好きな理由は、このCM が成す、我々の価値観の操作にある。日常的に使われ、我々にとって重要なもの であるはずのコンドームは、他の日常品に比べて買いにくいという感情を抱きやすい。それは性に対する恥じらいなどから 生じるのだが、近年学校などでも性教育が必ず行なわれており、自分たちに身近なトピックであるには間違いはない。しか し日本ではコンドームのTVCM には午後10時半以降のみ放送可能という規制があり、また、この相模ゴム株式会社の CM 以外にコンドームのCM は見たことがない。しかし、この『LOVE DISTANCE』は、我々のコンドームに対する固定概 念に変化をもたらすきっかけとなっているのである。例えば、このCM を通して我々は綺麗な『遠距離恋愛』を疑似体験し、 終盤に商品が何かがわかる頃、良い意味で美化されたコンドームが私たちの中に出来上がる。そして確かに私たちはこの短 いCM の中に2人の愛を確認し、少なからず感動するのである。そしてその感動を、最後の商品紹介でコンドームという愛 情表現に置き換えてしまい、しかし違和感なく納得してしまうのである。

私はこの人間の価値観を操作し、これほどの変化をもたらすことができる「CM」というものに感動した。この CM の製 作者である伊藤直樹氏やこのクライアントである相模ゴム株式会社は、自社の商品の売り上げ向上目的にこのCM を製作し たわけではなく、「コンドーム」に対する我々の価値観に変化をもたらすためであると思われる。そしてその課題は達成さ れ、少なくとも、私自身の「コンドーム」に対する価値観が大いに変化したのである。今まで「コンドーム」というものに 対し何らかの特殊な感情を抱いていたが、たったの1分30秒でその価値観が変えられてしまった。もちろん、1分30秒 が私の中の変化の全てではないが、たった1分半のCM で人の感情を変えることが出来てしまうことにただただ感動した。 人の創造物により人の持つ価値観を変えることが出来ることに驚き、またTVCM や WEBPR の存在の重要性や必要性、こ れらが私たちにもたらす影響力の強力さに圧倒された。

おわりに

私は今回のブラインド・ブランデッド・エンターテイメントであるTVCM『LOVE DISTANCE ∼僕らは、10億ミリ 離れていた。∼』から大きな影響を受け、TVCM や WEBPR などに関心を持つようになった。そして、今まで何気なくみ てきた、私たちの生活に最も身近であるといっても過言ではないほどになっているTVCM や WEBPR が、実は私たちにと ても大きな影響をあたえる1つの要因になっていることに気付いた。

メディアという媒体には、私たちに対してはかり知り得ないほどの影響力があり、メディアの中に生かされている私たち にとって、その存在は日々形・方法を変え、私たちに接しているのである。これを機に、いままで何気なく接してきた多く のCM に興味・関心を持ち、様々な視点から見つめ、良い意味で影響されていこうと思う。

文字数 1,709 字 参考文献

「LOVE DISTANCE ∼僕らは 10 億ミリ離れていた。∼」<http://www.lovedistance.jp/>2009/12/30

「相模ゴム株式会社」<http://www.sagami-gomu.co.jp/>2009/12/30

「東京インタラクティブ・アド・アワード」<http://tokyo.interactive.ad.awards.jp>2009/12/30

「Creators Dictionary/Public Image.Org」<http://www.public-image.org/>2009/12/30

「Wikipedia」<http://ja.wikipedia.org/>2009/12/30

参照

関連したドキュメント

部を観察したところ,3.5〜13.4% に咽頭癌を指摘 し得たという報告もある 5‒7)

ところで,このテクストには,「真理を作品のうちへもたらすこと(daslnsaWakPBrinWl

(注 3):必修上位 17 単位の成績上位から数えて 17 単位目が 2 単位の授業科目だった場合は,1 単位と

このように、このWの姿を捉えることを通して、「子どもが生き、自ら願いを形成し実現しよう

このような情念の側面を取り扱わないことには それなりの理由がある。しかし、リードもまた

自閉症の人達は、「~かもしれ ない 」という予測を立てて行動 することが難しく、これから起 こる事も予測出来ず 不安で混乱

子どもたちは、全5回のプログラムで学習したこと を思い出しながら、 「昔の人は霧ヶ峰に何をしにきてい

子どもたちが自由に遊ぶことのでき るエリア。UNOICHIを通して、大人 だけでなく子どもにも宇野港の魅力