事 項｜ 肥 効 調 節 型 肥 料 を 利 用 し た 砂 丘 畑 ね ぎ 全 量 基 肥 栽 培 に お け る 施 肥 窒 素 の 溶 脱 低 減 効 果
砂
E
畑 に お け る ね ぎ 栽 培 は 、 肥 効 調 節 型 肥 料 （ ロ ン グ 70 日 ） を 基 肥 と し 追 肥 方 式 で 行 わ れ て い る が 、 砂 丘 畑 の 土 壌 は 肥 料 成 分 の 保 肥 力 が 小 さ く 、 透 水 性 が 大 き い た め 、 溶 脱 し たね ら し、｜肥料成分による地下水汚染などを引き起こしている 。
こ の た め 、 肥 効 が さ ら に 緩 や か な 肥 効 調 節 型 肥 料 （ ロ ン グ100日 ） を 用 い 、 施 肥 窒 素 を2 割 減 じ た 全 量 基 肥 栽 培 に つ い て 検 討 し た と こ ろ 、 施 肥 窒 素 の 利 用 率 を 低 下 さ せ る こ と な く 溶 脱 量 を 減 ら す こ と が で き る こ と が 明 ら か に な っ た の で 参 考 に 供 す る 。
指
導
参 考 内
容
1 砂 丘 畑 に お け る ね ぎ の 全 量 基 肥 栽 培
｜ 総 施 肥 窒 素 量 ｜ 使 用 す る 肥 料 形 態 と 窒 素 量
l
現 地 慣 行 栽 培 の ｜ ①C D Uた ま ご 化 成S555 0. 5kg/ aI
2割減肥する。 ｜②ロング4 2 4 M ( 100日タイプ） 残 り の 窒 素 量｜ 施 肥 位 置 ｜
｜
品
ふ
）
｜
2 施 肥 窒 素 の 利 用 率 及 び 溶 脱 量
施 肥 窒 素 の 利 用 率 は 約4 0 %で 現 地 慣 行 栽 培 と 同 等 で あ る が 、 栽 培 期 間 中 に お け る 施 肥 窒 素 の 溶 脱 量 は 、 現 地 慣 行 栽 培 に 比 べ 約 3 割軽減できる。
3 ね ぎ の 生 育 と 収 量 性
(1）ねぎの生育量（乾物重）は、慣行栽培（基肥＋追肥体系）とほぼ同等であるが、窒素含 有率は低く推移するため、葉色はやや淡い。
( 2） 総 収 量 及 び 上 物 収 量 は 、 慣 行 栽 培 の 約 9 割 を 確 保 で き る 。
期待される効果｜ 砂 丘 畑 に お け る 作 物 の 安 定 生 産 と と も に 施 肥 に よ る 環 境 負 荷 が 軽 減 さ れ る 。
定 植 時 期 が 早 い 場 合 は 、 地 温 が 低 く 、 肥 効 調 節 型 肥 料 か ら の 窒 素 溶 出 が 遅 れ る こ と が あ 利用上の注意事項｜るD
担 当 ｜ 青 森 県 農 林 総 合 研 究 セ ン タ ー 環 境 保 全 部 ｜ 対 象 地 域 ｜ 砂 丘 地 域 平 成13∼ 14年 度 青 森 県 農 業 試 験 場 試 験 成 績 概 要 集
発表文献等｜平成15∼ 16年 度 青 森 県 農 林 総 合 研 究 セ ン タ ー 試 験 成 績 概 要 集
凸
可
u
q
【根拠となった主要な試験結果】
国 吸 収N
施 肥 窒 素
ロ溶脱N 口その他 ｜ ｜利用率（%）
15. 7
I
2.9 I 38先 基肥＋追肥( N: 3. 0)
全量基肥
( N: 2. 3)
10. 6 3.0
41覧
0 5 10 15 20 25 30
窒素量（ g/ m)
図 1 栽 培 期 間 中 に お け る 施 肥 窒 素 の 収 支 及 び 利 用 率 （平成 15 ∼ 16年 度 青森農林総研）
（注） 1 数 値 は 、 平 成 15年、 16年 の2 か 年 平 均 2 試 験 実 施 場 所 ： 砂 丘 研 究 部 （ 砂 丘 未 熟 土 ）
3施 肥 法 及 び 施 肥 窒 ；N : 3. 0 （基肥：CDU0. 5＋ロン1) "70日 1. 0、追肥： 0. 38 ×4 回） 基肥追肥（慣行） N : 2. 3 （基肥：CDU0. 5＋ロン
f
100日 1. 8kg)全 量 基 肥
4 耕 種 概 要
品 種 ： 元 蔵 、 は 種 ： 3月 下 旬 （ CP- 303使用、 1ホ。ト 3粒ッ ） 定植： 5月 中 旬 （ HP- 6使用）、収穫： 10月 上 ∼ 中 旬 栽 植 密 度 ： 畦 幅 110 ×株 間 5c m
5溶 脱 量 の 調 査 分 析 は 、 深 さ 65c mに集水装置を設置して行った。
6 図 中 の 数 値 は 、 そ れ ぞ れ の 窒 素 量 （g／ぱ ） を 示 す 。
4. 0
i
3. 04ら
ー
2. 0率 1.0
− 一 一 基 肥 追 肥
( N: 3. 0)
ー
−0・・ー全量基肥
( N: 2. 3)
0. 0
5/ 1 4 6/ 13 7/ 13 8 / 1 2 9/ 11 10/ 11 図2 窒 素 含 有 率 の 推 移
（平成 16 年 青 森 農 林 総 研 ）
（注） 試験実施場所、施肥法・施肥窒素量及び蒋樋概要は、
図1 と同じ。
( g／『Ti)
6
4
2
0
8
6
4
2
窒
素
吸
収
量
Q二一
- - e
一一基肥追肥( N: 3. 0)
・0 ・・・全量基肥
( N: 2. 3)
0
5/ 1 4 6/ 13 7 / 1 3 8 / 1 2 9/ 11 10/ 11
図3 窒 素 吸 収 量 の 推 移
（平成 16 年 青 森 農 林 総 研 ）
（注） 試験実施場所、施肥法・施肥窒素量及び耕種概要は、
図 1と同じ。
表1 施 肥 法 及 び 施 肥 窒 素 量 と ね ぎ の 収 量 （ 平 成 15 ∼ 16 年 青 森 農 林 総 研 ）
年 次 施 肥 法
施 肥 窒 素 総 収 量 同 左 指 数 上 物 収 量 規 格 別 収 量 k g/ a
k g/ a k g/ a % k g/ a 2 L L M 外
H. 15 基 肥 追 肥 N: 3. 0 3 1 4 100 3 0 3 15 160 129 11
全 量 基 肥 N: 2. 3 3 4 0 108 3 2 9 7 162 160 11
H. 16 基 肥 追 肥 N: 3. 0 4 5 8 100 4 3 9 15 2 3 3 191 19 全 量 基 肥 N: 2. 3 4 2 0 9 2 3 9 5 8 2 0 7 179 2 5 （注） 1 規 格 軟 白 径 2L :2. 1cm以上、 L :1. 6∼2. 0c m、M: 1. 0∼1. 5c m
2試験実施場所、施肥法・施肥窒素量及び耕種概要は、図1と同じ
