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……… 第46回関東理科教育研究発表会
1 はじめに
平成34年度から実施される予定の新学習指導要領では、学ぶ内容だけではなく、どのように学ぶかが重要 視されている。そのため、アクティブラーニングなどの主体的・対話的で深い学びを通じて生徒が人生を主 体的に切り拓くための資質や能力を身につけていくことが大切である。今回は所属校と勤務校で行った授業 実践を紹介する。
2 ICT機器活用の環境整備
(1)IC T機器の設置方法
Apple TVを使ってiPadとTVやプロジェクターを無線で繋ぐ。それにより教室のどこにいてもインター ネットに接続することが可能になる。
(2)ミラーリング機能
iPadの画面を直接画面に映し出すミラーリングの機能により、写真などの画像はもちろん、その場で 検索した画面や動画、アプリケーションなどの画面を映し出すことができる。また、画像に書きこむこと で、口頭での説明が困難であった事項を簡単に説明できるようになる。このような画像を使い、興味をひ きつける発問や話題を生徒に提供することもできる。
3 YouTubeの活用
YouTubeはインターネット環境があれば会員登録なく無料で閲覧できる動画サイトである。従来の映像 教材と異なり、1つの動画が数分と短く、授業内に複数の動画を見せることができる。教師はYouTubeで アカウントを作成し、教科書の章ごとに再生リストを作成する。再生リストの動画を、授業で使用する順に 並び替えることで整理し、短い授業時間内でも次々速やかに再生することが可能となる。さらに、生徒が自 宅で再生リストを検索すれば、授業で用いた動画を再度閲覧することができる。再生リストの活用により、 生徒は、授業外の時間で主体的に学習活動を振り返ることができる。
用いる動画は、努めて説明的でなく、生徒に考えるきっかけを与える、もしくは、生徒の考えを生徒自身 で整理する手助けになるものに限定する。そのため、日本語の文字が映し出されるものや、日本語で解説さ れるものは避ける。実際に検索してみると、日本語の動画よりも英語の動画の方が圧倒的に多くの種類があ ることがわかる。信頼できる良質な動画を探すためにも基本的に英語で動画を検索する。YouTube動画は 授業の導入で生徒の興味をひきつけたり、概要を理解させたり、推測させたり、まとめさせることに効果が ある。
4 英語の論文や動画の活用
最先端の研究は英文の論文によって発表される。また、前項で述べたように、多くのYouTube動画は英 語の音声で解説がされている。これらの教材を活用し、英語の重要性を認識させることはもちろん、既に習 得している知識を活用する学習を行う。日本語の説明を聞き、文章を読むことは容易であり、時に受動的な 学習となってしまう。他言語である英語の音声を理解するためや、論文を読むためには、内容の推測を行う 必要がある。推測の過程で必然的に生徒の思考が活性化され、主体的に学習を行うこととなる。
英語の動画は、場面をキャプチャーした図、英語のスクリプト、日本語で用語を書き留める欄などをプリ ントに用意し、生徒の気づきの助けとなるよう工夫する。英語の論文は、センテンスを抽出し専門用語の注 釈をつけ、グループワークで分担をすれば短時間で活用できる教材となる。生徒の英語レベルに合わせなが ら、理科に苦手意識を持っている生徒も英語を楽しめるようにする。また、英語で内容理解させることにこ だわらず、あくまで興味を引き出して授業内容を学習させることができるよう注意する。
生物教育におけるアクティブラーニングの試行的な取り組み
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千葉大会
5 カードおよびシートの活用生徒が自身の気持ちや考えを表現することは、アクティブラーニングに必須である。紙を使ったカードを 用いれば低予算で本格的な装置を使わずに、クリッカーの代わりとなる。表にAB、裏にCDが4色で表さ れているカードをラミネートし、生徒全員に配布する。内容の区切りなどで、生徒はA~Dの4段階で現在 の理解度を評価し、カードを胸の前に掲げる。これにより自らを客観的に振り返らせ、思考の整理を促す。 教師は生徒の情報を得ることで、補足説明を行うなど効率的に授業を展開することができる。また、時にク イズ形式の発問も行い、カードを使って答えさせる。頻繁にカードを掲げることにより、間違えることや自 分の考えを表明することに対する抵抗感をなくしていく狙いもある。
細かな質問はリフレクションシートで把握する。毎時間、授業の終わりに質問を含め、この時間の印象に 残ったこと、面白かったことなどを数行書かせる。生徒にとっては、内容を振り返り理解を深める場となる。 また、教師にとっては生徒の情報を得る一つの手段ともなる。また、一人一人の生徒と交流し信頼関係を築 くことで、授業を質問しやすい主体的な学びの場にしていくねらいもある。
6 プレゼンテーションの活用
(1)iPhoneを使ったプレゼンテーション
生徒のiPhoneをWi-Fiに接続しミラーリングすることで写真や資料をすぐにTVやプロジェクターに映 し出し、発表することができる。パワーポイントでプレゼンテーションを作成させると、小さな文字の見 づらいスライドや、HPからコピー&ペーストされたスライドが散見される。画像のみでプレゼンテーショ ンを構成することにより、短時間で資料を準備させ、自らの言葉で発表させることができる。
まず、個人で用いる写真や資料を考えさせ、付箋に書かせる(ブレインストーミング)。次にグループで 集まり、プリントに付箋をまとめ、グループの人数と同じ数に整理させる(KJ法)。一人一枚の分担を決 め、プリントをiPhoneに写真で保存させて授業を終わる。次の時間までに生徒は担当部分の写真や画像 を一枚用意し、原稿も考える。次の授業の冒頭に画像を一台のiPhoneにまとめさせた上で、発表をさせる。
(2)生徒主体で行う復習プレゼンテーション
授業の冒頭に担当生徒2名が持ち回りで、前時の内容を独自に工夫し、3分程度でまとめる。プレゼン テーションを行うことで、理解が不十分であることを自覚することができる。そのため、復習プレゼンテー ションのために質問に来る生徒もいる。プリントを作る、もしくは黒板に図を書く生徒が多く、映像とし て授業を捉えていることが伺えた。プレゼンテーション技術の向上などの発表者のメリットのほか、他の 生徒にとっても、教師主導で復習するより内容を思い出しやすいようである。
(3)ペアワークで行うまとめプレゼンテーション
授業のまとめとして、学習した内容を、図を見ながらペアで説明し合う。授業の内容がある程度まとまっ たところで、問題集掲載のまとめの図をA4に印刷したものをペアの片方だけに配布する。必要に応じて、 図の語句を消すなど加工を施す。説明の際には全員起立させ、説明が終了したペアから着席するように指示 する。今までに見たことのない図を説明するには、学習事項を整理し、まとめなおす必要がある。ペアのうち、 聞く方も同様に理解している必要があり、どちらかの理解が不十分であれば、質疑など活発な対話が行われ る。まとめの終わりには配布した図を回収し、同じ図に解説を加えた解説プリントを全員に配布する。そ れには最重要事項が整理されている形となるので、各自の復習にも役立ち内容の定着を図ることができる。
7 アクティブラーニングの評価