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answer 05 最近の更新履歴 ☆ 数学1B

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Academic year: 2018

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(1)

05

指数

(

対数

)

関数

以下では、

log

x

の底は

e

とする。

1.

2

の近似値として、

x0

= 2

から出発すると、漸化式

x

n+1

=

12

(

x

n

+

x2

n

)

によって、

x1

=

3 2

,

x2

=

17 12

を得る。バビロニアの記数法

(60

進法

)

x

n

= 1

,

24

,

51

,

10

, . . .

となるのは

n

がいくつのときか。

(Solution)

計算してみると

x1

=

1

2

(

2 +

2

2

)

=

3

2

= 1

,

30

x2

=

1

2

(

3

2

+

4

3

)

=

3

2

+ 2

×

2

2

2

×

2

×

3

=

17

12

= 1

,

25

x3

=

1

2

(

17

12

+

24

17

)

=

17

2

+ 2

×

12

2

2

×

12

×

17

=

289 + 288

408

=

577

408

= 1

,

24

,

51

,

10

,

35

,

17

, . . .

x4

=

1

2

(

577

408

+

816

577

)

=

577

2

+ 2

×

408

2

2

×

408

×

577

=

332929 + 332928

470832

= 1

,

24

,

51

,

10

,

07

,

46

, . . .

となるので、n

= 3

のとき、

60

進法で小数点以下

3

桁まで正しい。

2.

log

a

x

は、

1

分間に

a

倍の割合で増えつづけるバクテリアがもとの人口の

x

倍になるのは何分後かを表

している。この解釈を使って、オイラーの「黄金律」

log

a

x

=

log

b

x

log

b

a

が成り立つ理由を説明しなさい。

(Solution)

多くの人の解答は、解答から「バクテリア」ということばを消しても理解できるものでした。つまり、

対数の定義、式変形に頼った解答でした。

この問題では、「この解釈を使って」と指定されていることに注意しましょう。そうでないと、問と答

とがかみ合わないという結果となります。

問題文に含まれている「分」という単位には意味がないことを見破るべきです。数学は単位系の取り方

に依らずに成立する真理を探究する学問なので、地球の自転から割り出した「分」という時間の単位を

どうしたら相対化できるかを考えることから数学的思考が始まります。

つまり、問題文を数学的に解釈すると、「バクテリアの数が

a

倍になるまでの時間を

1

とすると、x

になるまでの時間は

log

a

x

である」と言っているに過ぎないのです。これで、「分」ということばの意

味を相対化することができましたね。

さて、ここまで来れば、後は簡単です。

(1)

b

倍になるまでの時間を

1

とすると、a

倍になるまでの時間は

log

b

a

であり、x

倍になるまでの時

(2)

(2)

よって、x

倍になるには、a

倍になるまでの

log

b

x

log

b

a

倍の時間がかかります。

(3)

これは、a

倍になるまでの時間を

1

とすると、x

倍になるまでの時間は

log

b

x

log

b

a

であると言っても同

じことです。

(4)

ところが、a

倍になるまでの時間を

1

とすると、x

倍になるまでの時間は

log

a

x

なのですから、

log

a

x

=

log

b

x

log

b

a

が成り立つというわけです。

3.

a

b

= (

e

loga

)

b

=

e

bloga

である。このことを使って、e

x

log

x

の微分公式から、x

a

a

x

の微分公式

を導け。

(Solution)

y

=

x

a

=

e

alogx

とすると、合成関数の微分規則によって、

y

=

e

alogx

×

(

a

log

x

)

=

e

alogx

×

a

x

=

x

a

×

a

x

=

a x

a−1

となる。また、y

=

a

x

=

e

xloga

とすると、合成関数の微分規則によって、

y

=

e

xloga

×

(

x

log

a

)

=

e

alogx

×

log

a

=

a

x

log

a

となる。

4.

公式

log

1 +

x

1

x

= 2

(

x

+

x

3

3

+

x

5

5

+

. . .

)

を用いて

log 2

を求めたい。x

に何を代入すればよいか。ま

た、

log 2 = 0

.

6931

. . .

まで得るには

x

の何乗の項まで計算すればよいか。

(Solution)

1 +

x

1

x

=

a

とおくと、x

=

a

1

a

+ 1

となる。ただし、a

̸

=

1

とする。

よって、a

= 2

のとき、x

=

1

3

となる。

実際に計算してみると、次のようになった。

x

=

1

3

としたとき、

s1

= 2

x

= 0

.

6

s3

= 2 (

x

+

x

3

/

3) = 0

.

69

s5

= 2 (

x

+

x

3

/

3 +

x

5

/

5) = 0

.

693

s7

= 2 (

x

+

x

3

/

3 +

x

5

/

5 +

x

7

/

7) = 0

.

6931

よって、x

7

の項まで計算すると、

log 2 = 0

.

6931

となる。

x

2

=

1

(3)

(

コメント

)

1

では、x1, x2

の段階ではあまり

2

に近づいているように見えないが、x3

まで進んだとたんに俄然

2

に近づくことを見て欲しかった。

古代バビロニアでは

60

進法が使われていた。

1

から

59

までの数は

10

進法で表し、

60

になると次の桁に移

行する。言語はシュメール語とアッカド語が用いられ、右から左へ書き進む横書きであったが、数字は左から

右へ書いた。書いたといっても、実際は粘土板にヘラのようなもので溝を切り付けた喫形文字(くさびがたも

じ)が使われた。粘土板は焼けば瓦(かわら)のような瀬戸物となり、長期保存が可能であった。数字は

1

9

までは縦棒で表し、上から下に向かって楔が突き刺さるような形で書いた。それで、

1, 2, 3

,

↓↓

,

↓↓↓

のような形になった。

4

以上の数は

3

本の楔の束を使って表した。例えば、

9

3

つの楔が並んだ列が

3

列上

下に並んだ形の数字

で表した。

次に、

10

は楔を

1

本横にした図形で表した。以下同様であるが、

60

進法であるため、

10

の倍数を表す文字

50

まであれば足りた。粘土板を発掘して調べると、

10

進法と

60

進法が併用されていたことに起因する計

算ミスが見つかるという。

バビロニアの数学について、信頼できる参考書は、室井和男著「バビロニアの数学」東京大学出版会

(2000)

である。著者は、シュメール語、アッカド語の原典資料を実際に読みこんで、バビロニアの数学の実態を伝え

ている。これまで日本で出版されたバビロニアの数学に関する解説書はすべて西洋語資料からの孫引きで、そ

の中では推測に基づく説が通説として紹介されているものが多い。本書は、原点に当たることによってそれら

の誤りを正しているので、バビロニアの数学の本当の姿に触れることができる。楔形文字やシュメール語と

アッカド語に関する知識がなくとも、高校程度の数学がわかれば本書を読む進めることができる。

4

は、

log 2

の値の近似値を無限級数を用いて求める話である。テイラー展開として知られている公式

log(1 +

x

) =

x

x

2

2

+

x

3

3

x

4

4

+

x

5

5

+

· · ·

では、右辺が収束する

x

の範囲は

1

< x

1

である。x

= 1

はこの収束域の限界であり、x

がこれより少し

でも

(1

億分の

1

でも

)

大きければ収束しないのであるから当然とも言えるが、とても収束が遅い。

(

☆ その様

子は、近似多項式のグラフをパソコンで描かせてみればさらによく理解できるだろう。

)

この問題の公式に

x

=

1

3

を代入して得られる公式

log 2 = 2

(

1

3

+

1

3

3

·

3

+

1

3

5

·

5

+

1

3

7

·

7

+

. . .

)

をグレゴリーの級数という。グレゴリーの級数を用いて、実際に

log 2

の値を求めてみよう。ただし、底は

e

であることに注意。

(Calculation) 2

個の数列

an, bn

a0

=

1

3

,

bn

=

an

×

1

2

n

+ 1

an

+1

=

an

×

1

9

(4)

n

a

n

b

n

0

0.3333 3333

0.3333 3333

1

0.0370 3704

0.0123 4568

2

0.0041 1523

0.0008 2305

3

0.0004 5725

0.0000 6532

4

0.0000 5081

0.0000 0565

5

0.0000 0565

0.0000 0051

6

0.0000 0063

0.0000 0004

7

0.0000 0007

0.0000 0000

sum

0.3465 7358

これより、

log 2 = 2

×

0

.

3465 7358 = 0

.

6931 4716

となる。これは、小数点以下

7

桁まで正しい。

無限級数を使った数値計算は、加減乗除しか使わないので計算が楽だという実用上のメリットがある。それ

に加えて、無限級数の相続く項は規則的な公式で与えられているので、前の項の計算結果から

(

工夫次第で

)

次の項を簡単に計算できることが多い。この、計算の途中式が無駄にならないという点も無限級数の利点であ

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