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企業の事業戦略におけるデザインを中心としたブランド形成・維持のための産業財産権制度の活用に関する調査研究

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平成22年度 特許庁産業財産権制度問題調査研究報告書

企業の事業戦略におけるデザインを

中心としたブランド形成・維持のための

産業財産権制度の活用に関する

調査研究報告書

平成23年2月

財団法人 知的財産研究所

(2)
(3)
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(5)

要 約

[調 査]

[主な論点]

○キープコンセプ ・デザインの保護の在 方、複数の意匠の保護の在 方に いて

○知財部門が事業プロセスの初期段階 ら関与すること 、多くの企業が目指すべ 姿で ない

○意匠権等による理想的な保護を行えるように、ヒアリングで 集した意匠制度の活用例等 を利用し していくべ ない 。また、紹 する事例に いて していくべ ない

[結 論]

○ブランド構築のための意匠制度に いて検討を引 進めていくことに加えて、意匠制 度の効果的な活用方法に いて、周知していくことが必要である。

○知財部門が事業プロセスの初期段階 ら関与すること 、そ が置 た環境によっ てその態様 異なるものの、多くの企業が目指すべ 姿ということがで る。

○意匠権によ 理想的に 保護したい範囲と現実的に保護で ている範囲との間に ャップ があると感 ている企業が、理想的な保護を行えるように、ヒアリングで 集した意匠制 度の活用例等を周知していくことが必要である。

[背

[目 的]

[調査項目]

○ ブ ラ ン ド 構 築 の た め の キ ー プ コ ン セ プ ・ デ ザ イ ン や 複 数 の意匠を保護するための意匠制度に いて

○ 国 内 ・ 海 外 企 業 の 具 体 的 な 個 別 製 品 に 基 く 事 業 プ ロ セ ス と知的財産権の関係に いて

○ 意 匠 制 度 、 知 的 財 産 権 ミ ッ ク ス の 戦 略 的 な 活 用 方 法 に

○ デ ザ イ ン に よ る ブ ラ ン ド の 形 成 ・ 維 持 等 の た め の 意 匠 制 度 の新たな課題に いて

[調査手法]

○委員会による検討

○国内外文献調査

○国内アンケー 調査

○国内・海外ヒアリング調査

○事業で勝 ために デザインの活用が重要との認識の高ま

○キープコンセプ ・デザインの保護強化の在 方等に いて検討を進めるべ と指摘

○企業の事業戦略におけるデザインを中心としたブランドを形成・維持するために有効な意匠制度 いて検討する

○意匠制度の戦略的な活用方法、知的財産権ミックスの戦略的な活用方法等に いて取 まとめる

施策検討のための基礎資料を作成

(6)

. 序

1. 本調査研究の背 ・目的

が国企業の知的財産戦略の視点 ら ると、(. コー レー ・アイデン

の なら 製品や ービスレ ルにおいても、ブランド形成・維持のために必要な技術、 外観、名称な を複合的に権利として獲得し、活用するという戦略が採ら るようになっ て ている。さらに、事業で勝 ために デザインの活用が重要との認識が高まっている。

他方、平成 21 年度意匠出願動向調査報告書において、デザインによるブランド形成・ 維持のため、 続的に利用するキープコンセプ ・デザインの保護強化や、複数の意匠の 組 合わせによってブランド化を進める場合に有効な出願手続の在 方等に いて検討を 進めるべ と指摘がなさ た。さらに、知的財産戦略本部の専門委員会において 事業戦 略と知的財産権ミックス 意匠権と特許権、商標権を組 合わせて企業の競争力を高める こと の関係に いて深掘 すると共に、産業財産権の在 方に いてさらに検討すべ との指摘がなさ た。

そこで、企業の事業戦略におけるデザインを中心としたブランドを形成・維持するため に有効な意匠制度に いて検討するとともに、意匠制度の戦略的な活用方法、知的財産権 ミックスの戦略的な活用方法等に いて取 まとめ、施策検討のための基礎資料を作成す ることを目的として、本調査研究を行った。

2. 本調査研究の実施方法

1 委員会による検討

本調査研究に関して専門的な視点 らの検討、分析、助言を得るために、学識経験者、 弁理士、産業界有識者 ら構成さ る調査研究委員会を設置し、全3 回の委員会を開催し た。

2 国内外文献調査

委員会における課題検討のための基礎資料、並びに国内アンケー 調査及び国内・海外 ヒアリング調査における参考資料として利用すべく、国内外における関連する情報を 集 した。

(7)

3 国内アンケー 調査

国内の企業約 300 者に対し、関連するアンケー 調査を行った。

アンケー 質問票 、回答する対象者毎に下記の 2種類を、全調査対象者に送付した。 知財 特に意匠 担当者用

.貴社の概要に いて

B.産業財産権の取得・活用と意匠制度に対する要望に いて

.ブランド形成・維持に成 した貴社製品 ヒッ 商品 の知財戦略に いて デザイン担当者 開発担当者 用

.ブランド構築とデザイン活動に いて

.ブランド形成・維持に成 した貴社製品 ヒッ 商品 の知財戦略に いて

国内ヒアリング調査

国内の企業 30者に対し、面談形式のヒアリング調査を実施した。

5 海外ヒアリング調査

外国企業 米国、欧州、韓国 12 者に対して、面談形式のヒアリング調査を実施した。

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. 企業の事業戦略におけるデザインを中心としたブランド形成・維持等 のための意匠制度

1. が国の状況

キープコンセプ ・デザイン マイ ーチェンジや派生意匠 を保護するための制度と して 、現行意匠法に 、関連意匠制度が規定さ ている。関連意匠制度において 、自 己の意匠登録出願に係る意匠のうち ら選択した一の意匠 本意匠 に類似する意匠 関 連意匠 に いて 、その出願日が、本意匠の意匠登録出願の日以後で本意匠の意匠公報 の発行の日前である場合に限 、独自の効力を有するものとして登録することがで るも のとなっている。 る関連意匠出願の時期的制限 、あくまでも本意匠の公報発行まで の先願の例外として位置 けることが適 であるとして規定さ たものであるが、他方、 本意匠が公報発行によって公知となった後であっても、数年間又 本意匠の権利存続期間 中であ 、公知となった本意匠によって新規性違反とさ ないよう時期的制限を緩和す べ との考え方も存在する。

一方、複数の意匠の保護に関して 、現行意匠法上、一意匠一出願が原則であ 、 以 上の物品の区分を願書の 意匠に係る物品 の欄に並列して記載した場合、 以上の物品 の 面を表示した場合 、拒絶の対象となるが、多意匠一出願制度の導入に いて検討し て う 、との指摘もある。

2. 諸外国の状況

1 米国

複数の意匠を保護する制度として、一 の意匠特許出願に 一 の意匠に関するクレー ムの 含ま るが、その単一のデザインコンセプ に基 く複数の実施態様を含めること がで ることとさ ている。

2 欧州

複数の意匠を保護する制度として、1 意匠に 最大 7 面を提出で ることになって お 、7 面に 、1 意匠の範囲内であ 、デザインのバリエー ョンを記載で る。 また、多意匠一出願制度が採用さ てお 、一 の出願に、ロカルノ分類の同一分類に含

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3 韓国

韓国のデザイン保護法 、デジタル化・グローバル化という産業界の新しいニー に着 実に対応して、2010年 3月31 日に一部改正の予告がなさ た。その内容 、従来の意匠 の概念と意匠権の権利範囲を根本的に変更するものであ 、国を挙 てデザインの保護強 化を実現して韓国企業の国際競争力の強化に 献しようとするもののようである。この改 正法案 、韓国弁理士会の激しい反対によ 、当初の予定であった 2010 年秋の国会通過 と ならな ったが、2011 年 4 月に 国会を通過して、2012 年 1 月に 施行さ る見通 しとのことである。

3. 国内アンケー 調査の結果

1 産業財産権の取得・活用

知財担当者に対して、 知財部門の担当者の人数、 知財部門における競合製品のデザ イ ン 及 び 競 合 企 業 等 の 意 匠 権 に 関 す る 調 査 、 意 匠 出 願 戦 略 、 意 匠 権 を 用 い た 権 利 行 使・ライセンス、 製品企画・開発と他社の意匠権との関係、⑥意匠制度に関する要望、 の各観点に いて質問した。

⑥意匠制度に関する要望に関して、ブランド形成・維持という観点 ら て、関連意匠 出願の時期的制限として 、 の程度が妥当と考える を尋 た 質問 B-26 。

回答した 重4者のうち、最も多い45 者 約48% が、 現行制度のまま 本意匠の登録 公報発行日前まで でよい を選択した。その理由として 、多くの者が、現行制度で問 題を感 ていないことを挙 た。

本意匠の出願 ら一定期間 年間 認めるべ を選択した者 16 者 17% であったが、 一定期間 として妥当な年数として 、10 者が 1 年間、5 者が 3 年間と答 えた。本意匠の出願 ら1 年間と回答した者の主な理由 、時期的制限を緩和 延長 す ることよ も、現行制度で 審査期間の長短によって期限が変わってしまい、予定が立て にくいということであった。一方、本意匠の出願 ら 3 年間と回答した者の主な理由 、 製品のモデルチェンジ イクルを考えると、この程度の期間が必要というものであった。

本意匠の登録公報発行日 ら一定期間 年間 認めるべ を選択した者 7者 約 7% であった。このうち、本意匠の登録公報発行日 ら 2 年以内と回答した者の主 な理由 、本意匠の登録公報発行後にバリエー ョンが増える可能性があるというもので あ 、本意匠の登録公報発行日 ら3 年以上と回答した者の主な理由 、製品のモデルチ ェンジ イクルを考えると、この程度の期間が必要というものであった。

時期的制限が最も緩和 延長 さ ることになる 本意匠の存続期間中 認めるべ

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を選択した者 18 者 約 1重% であ 、その主な理由 、モデルチェンジ・マイ ーチ ェンジへの対応であった。

また、ブランド形成・維持の視点 ら た現行の意匠制度の課題に いて尋 たとこ 質 問 B-28 、 8重 者 ら 回 答 が あ 、 デ ザ イ ン と に 手 続 を と ら な け な ら な い 類似する複数のデザインを一 の出願に含めることがで る制度 多意匠一出願 を導 入し、費用 担を下 てほしい等 を挙 た者が 56者 約 63% で最も多 った。

2 ブランド構築とデザイン活動

デザイン担当者 主に、意匠担当者 に対して、 ブランドの構築、 製品デザイン、 ブランド構築を意識した製品の開発プロセスにおけるデザイ ーの役割、 モデルチェ ンジ・マイ ーチェンジを行う際のブランドの維持、 海外展開を行う製品、の各観点に

いて質問した。

製品の魅力を向上させるために、製品自体や製品の取扱いに いて重視すべ ものに いて尋 たとこ 質問 )-5 、 機能・性能 と デザイン を挙 た者がそ 重0% を超えていた。

また、ブランド構築に重視すべ デザインに いて尋 たとこ 質問 )-6 、 製品の デザイン 63 者、約 86% 及び 製品群のデザイン 57 者、約 78% を挙 た者が際 立って多 った。

製品開発において、技術開発とデザイン開発のうち、 ちらを重視することが多い に いて尋 たとこ 質問 )-8 、回答した 70 者のうち、 技術開発 とした者が約 7重% 55 者 、 デザイン開発 とした者が約21% 15者 であった。

製品のモデルチェンジ・マイ ーチェンジを行う際、先行製品で築いた製品のブランド を維持するため、また 、先行製品と共通のブランド製品であることを表すために、デザ インに のような工夫をする に いて尋 たとこ 質問 )-18 、 先行製品の後 で あることを表すため特徴的な部分のデザインを 続して使用すること 16 者、約 38% あ る い 自 社 製 品 と し て 共 通 化 さ せ て い る 部 分 の デ ザ イ ン を 続 し て 使 用 す る こ と

13 者、31% との回答が多 った。

. 国内・海外ヒアリング調査の結果

ヒアリング調査において 、意匠制度への要望に いてもヒアリングを実施した。 関連意匠出願の時期的制限に いて 、最初の出願時に部分意匠を活用するな の工夫

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ないこと ら、その緩和 延長 を求める声が多く聞 た。また、本意匠の出願時期 が製品販売直前であることが多いため、新規性がなくなって関連意匠制度を利用で なく なってしまう可能性が高い、との意見もあった。

多意匠一出願制度に いて 、費用 担の軽減という観点 ら、その導入を希望すると した企業が複数あったが、権利を維持する 否 を判断するな の場面で、まとめて判断 で ると都合がよいことがあるので、導入を希望するとした企業もあった。なお、多意匠 一出願制度の導入を肯定する場合においても、一意匠 とに出願した場合と同様に意匠権 を 活 用 で る の 疑 問 が 残 る と い う 指 摘 や 、 類 似 し て い な い 意 匠 の 多 意 匠 を 認 め る と 監 視・管理 担が増加するので、類似の範囲内の多意匠一出願に限るな 一定の制限 必要 との意見があった。

5. まとめ

本調査研究のアンケー 調査、ヒアリング調査でも明ら になったように、意匠制度の ユーザである企業の間に、関連意匠出願の時期的制限の緩和、及び、多意匠一出願制度の 導入に対するニー が一定程度存在すること 事実であるが、一方で、アンケー 、ヒア リングに回答した企業の中に 、こ らが実施さ た場合の他社への対応のための 担増 を懸念する者もお 、制度をあま 繁に変更さ ると、変更内容を理解することが 担 にな 、制度に慣 て使いこなすまでに時間が る、との指摘もあった。

さらに、ヒアリング調査において、現行の意匠制度に 、秘密意匠、関連意匠、部分意 匠の各制度があ 、必要に応 て利用で るとこ よいが、 を使うと効果的なの 迷うとこ ある、との意見があった。また、 意匠 特許 に比べて一般に認知さ

ていないように感 ている、との指摘もあった。このように、意匠制度に いて 、理 解が充分に 透していると いえ 、十分に 使いこなせていない場合がま ま あると いう現状がう がえる。

したがって、デザインを中心としたブランドの形成・維持等のための意匠制度の検討を 引 続 進めていくことに加えて、意匠制度の効果的な活用方法に いて、周知を行って いくことが必要であると考えら る。この点に関し、特許庁で 、ホームページ上に、意 匠制度を紹 する動画や、意匠権活用のマニュアルを掲載するな して、意匠制度の 及、 活用方法の紹 に めているとこ であるが、さらなる対応が望ま る。

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. 意匠制度、知的財産権ミックスの戦略的な活用方法

1. 概論

平成 21 年度意匠出願動向調査 製品ア ールや ービスのプロモー ョンのためのデ ザインの出願戦略に関する調査 で 、開発の目的 とに、デザインのコツと意匠制度活 用のツボに いて報告さ てお 、さらに、意匠権 けでなく、特許権、商標権を組 合 わせて 知的財産権ミックス デザインを堅牢に保護し、ブランドを形成することが重要 であると指摘さ ている。

2. 具体的な個別製品に基 く事業プロセスと知的財産権の関係

1 国内アンケー 調査の結果

回答企業において、デザインを中心としたブランド形成・維持に成 したと考える現行 製品医ヒッ 商品週を一 選択してもらい、知財担当者とデザイン担当者のそ に対し、

当該製品、 当該製品の事業の各プロセスへの知財部門及びデザイン担当部門の関与、 当該製品のデザイン開発、 当該製品に関する産業財産権の出願状況、 当該製品のモ デルチェンジ・マイ ーチェンジ、⑥当該製品の模倣品・類似品への対応、 当該製品に 採用したデザインの効果、の各観点に いて質問した。なお、知財担当者とデザイン担当 者とで共通の製品を選択してもらった。

当該製品の事業の各プロセスに、知財部門及びデザイン担当部門が、 の程度関わった を尋 たとこ 質問 (-7、質問 E-7 、デザイン担当部門が事業のプロセスの初期段階 ら大 く関与しているのに対して、知財部門の初期段階への関与 少ない結果となった。 ここで、 製品企画の検討 及び 製品企画の決定 の少なくともい の事業のプ ロセスにおいて、 関与した と回答した知財担当者に、こ らのプロセスに知財部門が 関与するメリッ を自由記載方式で尋 たとこ 質問 (-8 、多くの者が 他社の知財 権の侵害リスクの回避 を挙 ていたが、そ に加えて、 意匠戦略検討 あるい 知 財力を意識した事業戦略の計画 を挙 た者もいた。また、デザイン担当者が関与するメ リッ に いての質問をデザイン担当者にしたとこ 質問 E-8 、 ユーザーニー の分 析力に長けていること や 製品コンセプ の見える化 等が挙 ら た。

当該製品に関する産業財産権が、他社に対する牽制・参入防 効果を有していた 否 を知財担当者に尋 たとこ 質問 (-32 、半数以上の者が 有していた と回答した。

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2 国内ヒアリング調査の結果

国内ヒアリング調査で 、企業の個別製品に着目し、企画 ら販売に至るまでの事業プ ロセス 特に、デザイン開発プロセス と、当該プロセスへの知財部門の関わ 方に い てヒアリングを行った。

各個別製品の事業プロセスにおける産業財産権制度 特に、意匠制度 の戦略的活用状 況を類推し、そのうちの特に着目した点を基に、以下の 6 に類型化した。

類型 :部分意匠・関連意匠を活用した保護範囲の可視化

類型B:製品デザインの イン 特徴部分 に着目して権利化 類型 :製品の外観全体を権利化

類型 :製品デザインのコンセプ 段階で早めの権利化

類型 :機能を表す製品デザインを意匠 けでなく特許等で複合的に権利化 類型F:複数の製品でデザインを共通化

3 海外ヒアリング調査の結果

海外ヒアリング調査で 、国内ヒアリング調査と同様に、企業の個別製品に着目し、企 画 ら販売に至るまでの事業プロセス 特に、デザイン開発プロセス と、当該プロセス への知財部門の関わ 方に いてヒアリングを行った。

3.意匠制度活用企業のデザインを中心としたブランド構築と知財活動 国 内・海外ヒアリング調査の結果

1 知的財産権の出願戦略

国内企業において 、意匠登録出願を の程度行う 、費用対効果で決定していると いう企業が多い。こ 海外企業においても同様であるが、海外企業の中に 、コス よ も戦略を重視して、非実施デザインも含め、多数の意匠出願を行い、デザインコンセプ を他社が真似で ないようにしている、という企業もあった。

2 関連意匠制度、部分意匠制度、秘密意匠制度の利用

点 でなく 面 で保護する目的 ら関連意匠制度を利用しているという企業や、必 要に応 て部分意匠も出願することで権利を強化し、ブランドとしても先々に渡 幅広く デザイン展開が可能となるように意匠出願を行っている、あるい 、製品の一部に自社の

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特徴部分をうまく表現したデザインがなさ 、そのデザインを長く使い続けようというこ とにな 、部分意匠の出願を考えるとする企業もあったが、関連意匠を活用して網目状 に 面 で意匠権を取得すること 行っておら 、戦略的な権利取得 今後の課題である、 あるい 、知財部として 最終のデザイン、即ち実施品 量産化 のデザインの全体意匠 を権利として押さえるようにしているが、今後 、関連意匠、部分意匠等を利用して多面 的に意匠の保護を目指したい、というように、今後 関連意匠制度や部分意匠制度を十分 に使いこなしてい たいとする企業も多い。

3 知的財産権ミックス

意匠権の なら 、特許権や商標権等も利用し、デザイン面 けでなく、また技術面 けでもない多面的な保護を っている、あるい 、意匠権 、模倣品による侵害の抑 力 や係争になった際に 役に立 と考えるが、類似範囲が 明瞭な場合もあるため、意匠権 けで製品を保護すること 難しく、特許権と意匠権を組 合わせて製品を保護するよう にしているというように、知的財産権ミックス 多くの企業で実践さ ている。

製品の事業のプロセスへの関与

製品の事業のプロセスへの知財部門 主に意匠担当者 の関与に いて 、デザインが 完成した段階で、出願手続 を行うために関与しているケースが多く、そ 以前の段階で

、特にデザイン開発部門 ら依頼を受けた場合に、知財部門が他社の権利調査を行って いる、とする企業が多 った。

5 意匠の先行調査

意匠の他社の権利調査に いて 、類否判断が難しいため、創作部門で なく、知財部 門で行うようにしている、あるい 、デザイン担当が競合他社のカタログな の商品を調 査し、特許公報、意匠公報を知財担当が調査している、というように、デザイン担当と知 財担当の役割分担が明確になっている企業があった。

模倣品・類似商品への対応

意匠権 、侵害している 否 が明ら であることが多く、権利行使の際強力な武器と

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を評価している企業が多 ったが、日本の意匠権 、権利範囲が く、権利行使が難しい ため、意匠権による日本での本製品の模倣品対策 訴訟提起・税関差 等 考えていな い た し、当事者同士の話合い 随時行っている という企業もあった。

.まとめ

1 意匠権の具体的な活用方法

意匠権の効果 意匠権者自身に 直接的に 見えてこないことが多いものの、意匠権 、 他社に対する強い牽制・参入抑 効果を有しているといえる。

意匠権によ 保護したいと考えている 他社に製造さ たくない範囲 、 他社に権利化 さ たくない範囲 等まで 保護で ていないと考えている者が多数存在しているものと 考えら る。

ヒアリングで 集した意匠権の取得を工夫している事例 、意匠権で、理想的に 保護 したい範囲と現実的に保護で ている範囲との間に生 る ャップを埋めるべく対応して いる事例であるといえる。

したがって、理想的に 保護したい範囲と現実的に保護で ている範囲との間に ャッ プがあると感 ている企業が、意匠権によ 理想的な保護を行えるように、意匠権による 面 での保護も含めて、ヒアリングで 集した意匠制度の活用例等を周知していくこと が必要であると考えら る。また、周知する事例に いて 引 続 集し、充実してい くことが望ま る。

2 デザインを用いたブランド構築

ヒアリング結果で 、意匠権が製品ブランドの形成に 献していると評価する企業が ら た。また、委員会の検討で 、自社のブランドを構築するために知財部門が事業プロ セスの早い段階で意匠マップ 権利マップ を作成することが重要であるとの指摘があっ た。このように、企業がブランドを構築していく上で、知的財産権 特に意匠権 ないし 知財部門の役割 非常に重要であるといえる。

一方、国内アンケー 調査結果 ら 、技術開発重視型企業とデザイン開発重視型企業 との間で、製品の魅力化のために重視すべ 項目、ブランド構築の上で重視すべ デザイ ン等において大 な差 ら な ったものの、ブランドを維持するためのデザインにお ける工夫に対する意識に差が ら た。このような意識の差がデザインを用いたブランド の構築に のような影響を与えるの に いて 、必 しも明ら でないものの、今後ブ ランド構築の視点 ら意匠制度を検討していく際に 考慮が必要である。

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この点に いて、委員会 ら 、デザインによるブランド形成・維持を 進するために、 例え 、意匠権の存続期間を延長する、といったことが考えら るが、その場合、ブラン ド構築に寄与するデザイン けでなく、発明と同様に一定期間経過後 一般に開放さ る べ と考えら る機能と一体 可分のデザインに いても、長期間の独占的保護が与えら ることになるため、そ によ 弊害が生 うることに留意する必要がある、との指摘が あった。

3 デザイ ーと知財担当者の製品開発における関与

アンケー 結果によ 、デザイン担当部門が事業プロセスの初期段階 ら積極的に関 与しているのに対して、知財部門の初期段階への関与 少な ったが、他方、事業プロセ スの初期段階で、知財担当者が単なる他社権利の回避に留まら 、製品開発のコンセプ を検討するために関与している例も ら た。さらに、事業プロセスの初期段階に知財部 門が関与するメリッ として、 意匠戦略検討 あるい 知財力を意識した事業戦略の 検討 が可能となる点を挙 た者もいた。

したがって、知財部門が事業プロセスの初期段階 ら関与すること 、そ が置 た環境によってその態様 異なるものの、多くの企業が目指すべ 姿と言うことがで る。

すび

企業がブランドを構築していく上、知的財産権 特に意匠権 ないし知財部門の役割 非常に重要であるといえる。特に、知財部門が事業プロセスの初期段階 ら関与すること

、そ が置 た環境によってその態様 異なるものの、多くの企業が目指すべ 姿と言うことがで る。

また、理想的に 保護したい範囲と現実的に保護で ている範囲との間に ャップがあ ると感 ている企業が、意匠権によ 理想的な保護を行えるように、意匠権による 面 での保護も含めて、ヒアリングで 集した意匠制度の活用例等を周知していくことが必要 であると考えら る。

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(18)
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めに

が国の競争力が急激に低下している状況下、 が国経済の行 詰ま を打開するため、 産業構造ビジョン 2010 が作成さ 、技術で勝って事業でも勝てるよう、 が国企業のビジ ネスモデルを転換すべ という問題意識が提起さ たが、事業で勝 ために デザインの 活用が重要との認識が高まっている。

他方、特許庁の平成 21 年度意匠出願動向調査報告書において、デザインによるブランド 形成・維持のため、キープコンセプ ・デザインの保護強化や、複数の意匠の組 合わせ によってブランド化を進める場合に有効な出願手続の在 方等に いて検討を進めるべ との指摘がなさ ている。また、企業がブランドを形成・維持するための方策の一 とし て、意匠権と特許権、商標権を組 合わせて企業の競争力を高めること、いわゆる知的財 産権ミックスが重要であるとの指摘もなさ ている。

こうした状況を受け、本調査研究で 、企業の事業戦略におけるデザインを中心とした ブランドを形成するために有効な意匠制度に いて検討するとともに、意匠制度の戦略的 な活用方法、知的財産権ミックスの戦略的な活用方法等に いてと まとめるべく、意匠 制度を積極的に利用している企業に対して、知財担当者及びデザイン担当者を対象にした アンケー 調査、及び、デザインを中心としたブランドの形成・維持に成 していると考 えら る製品に関して、その事業関係のプロセスと知的財産関係のプロセスとの なが 等を尋 るヒアリング調査を実施し、さらに有識者委員会における議論を重 た。本報告 書が、企業の事業戦略及び特許庁等における施策検討の一助とな 幸いである。

最後に、本調査研究の遂行にあたって 、多くの方々に 協力をいた いた。委員会に 参加いた 、本調査研究を様々な形で 支援下さった委員やオブザーバーの皆さま、ア ンケー 調査やヒアリング調査に 協力下さった数多くの企業の関係各位に対して、この 場を借 て深く感謝する次第である。

平成 23 年 2 月 財団法人 知的財産研究所

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企 業 の 事 業 戦 略 に お け る デ ザ イ ン を 中 心 と し た ブ ラ ン ド 形 成 ・ 維 持 の た め の 産 業 財 産 権 制 度 の 活 用 に 関 す る 調 査 研 究

委 員 会 名 簿

委 員 長

石 田 正 泰 東 京 理 科 大 学 専 門 職 大 学 院 知 的 財 産 戦 略 専 攻 教 授

委 員

後 藤 真 人 日 本 知 的 財 産 協 会 意 匠 委 員 会 副 委 員 長 三 菱 電 機 株 式 会 社 知 的 財 産 セ ン タ ー 特 許 ・ 意 匠 技 術 部 意 匠 グ ル ー プ 専 任

下 川 一 哉 株 式 会 社 日 経 B P 日 経 デ ザ イ ン 編 集 編 集 長 角 田 政 芳 東 海 大 学 法 科 大 学 院 教 授

田 中 洋 中 央 大 学 専 門 職 大 学 院 戦 略 経 営 研 究 科 教 授 野 上 成 清 本 田 技 研 工 業 株 式 会 社 知 的 財 産 部 主 幹 渡 邉 知 子 日 高 国 際 特 許 事 務 所 弁 理 士

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オ ブ ザ ー バ ー

小 林 徹 特 許 庁 総 務 部 知 的 財 産 研 究 官

芦 原 康 裕 特 許 庁 総 務 部 企 画 調 査 課 特 許 戦 略 企 画 調 整 官 井 巨 人 特 許 庁 総 務 部 企 画 調 査 課 特 許 戦 略 企 画 班 長 山 中 な お 特 許 庁 総 務 部 企 画 調 査 課 特 許 戦 略 企 画 係 長 藤 澤 崇 彦 特 許 庁 総 務 部 企 画 調 査 課 意 匠 動 向 係 長

下 麻 紀 子 特 許 庁 総 務 部 企 画 調 査 課 工 業 所 有 権 調 査 員 原 田 美 特 許 庁 審 査 業 務 部 意 匠 課 意 匠 制 度 企 画 室 長 伊 藤 宏 幸 特 許 庁 審 査 業 務 部 意 匠 課 企 画 調 査 班 長 山 永 滋 特 許 庁 審 査 業 務 部 意 匠 課 企 画 調 査 係 長 尾 曲 幸 輔 前 : 特 許 庁 審 査 業 務 部 意 匠 課 企 画 調 査 係 長 中 野 宏 和 内 官 知 的 財 産 戦 略 推 進 事 務 局 参 事 官 補 佐 海 野 圭 一 朗 経 済 産 業 省 経 済 産 業 局 知 的 財 産 政 策 室 課 長 補 佐 石 原 徹 弥 経 済 産 業 省 経 済 産 業 局 知 的 財 産 政 策 室 課 長 補 佐 小 林 祐 経 済 産 業 省 製 造 産 業 局

デ ザ イ ン ・ 人 間 生 活 ス ム 政 策 室 係 長 梶 本 直 樹 特 許 庁 総 務 部 企 画 調 査 課 研 究 班 長 平 井 文 皓 特 許 庁 総 務 部 企 画 調 査 課 研 究 班

事 務 局

大 森 陽 一 財 団 法 人 知 的 財 産 研 究 所 専 務 理 事 瀧 内 健 夫 財 団 法 人 知 的 財 産 研 究 所 研 究 部 長 岩 井 勇 行 財 団 法 人 知 的 財 産 研 究 所 統 括 研 究 員 今 井 久 美 子 財 団 法 人 知 的 財 産 研 究 所 主 任 研 究 員 川 畑 早 苗 財 団 法 人 知 的 財 産 研 究 所 主 任 研 究 員 井 川 靖 之 財 団 法 人 知 的 財 産 研 究 所 研 究 員

(22)
(23)
(24)
(25)

目 次 要約

めに 委員会名簿

本編

. 序 ... 1 1. 本調査研究の背 ・目的 ... 1

2. 本調査研究の実施方法 ... 2 1 委員会による検討 ··· 2 委員の概要 ··· 2 開催日時 ··· 2 場所 ··· 2 2 国内外文献調査 ··· 2 3 国内アンケー 調査 ··· 3 調査方法 ··· 3 回答状況 ··· 4 国内ヒアリング調査 ··· 8 5 海外ヒアリング調査 ··· 重

. 企業の事業戦略におけるデザインを中心としたブランドの形成・維持 等のための意匠制度 ... 11

1. が国の状況 ... 11 1 現行制度の概要 ··· 11 関連意匠制度 ··· 11 一意匠一出願制度 ··· 11 2 現行制度制定の経緯 ··· 12 類似意匠制度の廃 と関連意匠制度の創設 ··· 12 関連意匠制度の見直し ··· 12 3 関連意匠制度の利用状況 ··· 13 関連意匠出願の時期的制限に対する意見 ··· 13 5 一意匠一出願制度に関する意見 ··· 14

(26)

2. 諸外国の状況 ... 15 1 米国 ··· 15 2 欧州 ··· 15 3 韓国 ··· 16 めに ··· 16 韓国におけるデザイン登録出願件数の推移 韓国特許庁 0.54 (8Rよ

。 ··· 17 産業界のニー に対応したデザイン保護法の改正経過 ··· 17 2010年改正法案の概要 ··· 17 2010年改正法案に対する韓国弁理士会の反対意見 ··· 20 日本意匠法への示唆 ··· 21

3. 国内アンケー 調査の結果 ... 23 1 産業財産権の取得・活用 ··· 23 知財部門の担当者の人数 ··· 23 知財部門における競合製品のデザイン及び競合企業等の意匠権に関す る調査 ··· 25

意匠出願戦略 ··· 30 意匠権を用いた権利行使・ライセンス ··· 40 製品企画・開発と他社の意匠権との関係 ··· 41 意匠制度に関する要望 ··· 42 2 ブランド構築とデザイン活動 ··· 48 ブランドの構築 ··· 48 製品デザイン ··· 54 ブランド構築を意識した製品の開発プロセスにおけるデザイ ーの役 割 ··· 58

モデルチェンジ・マイ ーチェンジを行う際のブランドの維持 ··· 63 海外展開を行う製品 ··· 66

. 国内・海外ヒアリング調査の結果 ... 66 1 デザインコンセプ の保護 ··· 67 2 関連意匠出願等の時期的制限 ··· 67 3 多意匠一出願 ··· 68

(27)

意匠制度のハーモ イ ··· 6重 中国の意匠制度への要望 ··· 6重 意匠出願の優先期間 ··· 6重 先行意匠調査 ··· 70 1 日本の意匠制度全般に いて ··· 70 11 意匠制度の利用・ 及 ··· 70

5. まとめ ... 71 1 キープコンセプ ・デザインの保護の在 方に いて ··· 71 2 複数意匠の保護の在 方に いて ··· 72 3 すび ··· 72

. 意匠制度、知的財産権ミックスの戦略的な活用方法 ... 74 1. 概論 ... 74

2. 具体的な個別製品に基 く事業プロセスと知的財産権の関係 ... 75 1 国内アンケー 調査の結果 ··· 75 当該製品に いて ··· 77 当該製品の事業の各プロセスへの知財部門及びデザイン担当部門の関 与 ··· 84

当該製品のデザイン開発 ··· 86 当該製品に関する産業財産権の出願状況 ··· 重2 当該製品のモデルチェンジ・マイ ーチェンジ ··· 重8 当該製品の模倣品・類似品への対応 ··· 107 当該製品に採用したデザインの効果 ··· 111 2 国内ヒアリング調査の結果 ··· 113 類型化 ··· 113 各企業のヒアリング結果報告 ··· 117 3 海外ヒアリング調査の結果 ··· 2重3 概要 ··· 2重3 各企業のヒアリング結果 ··· 2重4

3. 意匠制度活用企業のデザインを中心としたブランド構築と知財活動 国内・海 外ヒアリング調査の結果 ... 341 1 知的財産権の出願戦略 ··· 341

(28)

2 関連意匠制度、部分意匠制度、秘密意匠制度の利用 ··· 341 3 知的財産権ミックス ··· 342 事業のプロセスへの関与 ··· 342 5 意匠の先行調査 ··· 343 模倣品・類似商品への対応 ··· 343

. まとめ ... 343 1 意匠権の具体的な活用方法 ··· 343 他社の意匠権の効果に対する認識 ··· 343 自社の意匠権に対する認識 ··· 345 産業財産権の件数と他社牽制・参入防 効果 ··· 346 面の保護 ··· 348 小括 ··· 350 2 デザインを用いたブランド構築 ··· 351 デザインによるブランド構築と知財の関係 ··· 351 技術開発重視型企業とデザイン開発重視型企業とのデザイン等に対す る意識の差 ··· 354

小括 ··· 356 3 デザイ ーと知財担当者の製品開発における関与 ··· 357 すび ··· 35重

資料編

資料 アンケー 質問票 ··· 365 資料 アンケー 集計結果 ··· 407 資料 韓国デザイン保護法新・旧条文の対比表 ··· 517

本報告書の執筆分担 以下のとお である。

.2. 3 :角田政芳委員

その他の部分 :事務局

(29)
(30)
(31)

. 序

1. 本調査研究の背 ・目的

が国経済 、 質 、 量 ともに世界の中で相対的地位が低下し、結果、国としての 競争力が急激に低下している。このような状況の中、 が国経済の行 詰ま を打開する ため、産業構造ビジョン 2010

1

が作成さ 、技術で勝って事業でも勝てるよう、 が国企 業のビジネスモデルを転換すべ という問題意識が提起さ た。また、 が国企業の知的 財産戦略の視点 ら ると、(.

2

コー レー ・アイデン の なら 製品や ービスレ ルにおいても、ブランド形成・維持のために必要な技術、外観、名称な を 複合的に権利として獲得し、活用するという戦略が採ら るようになって ている。

さらに、 日本企業 今後、世界で通用するデザイン性を持たなけ グローバルマー ケッ で勝 ことな 決して で ない との指摘

3

もなさ ているように、事業で勝 た めに デザインの活用が重要との認識が高まっている。

他方、平成 21 年度意匠出願動向調査報告書

4

において、デザインによるブランド形成・ 維持のため、自社オリジ ルの先行デザインを事後的に改良 マイ ーチェンジ した 、 派生デザインを追加展開した しながら 続的に利用するキープコンセプ ・デザインの 保護強化や、複数の意匠の組 合わせによってブランド化を進める場合に有効な出願手続 の 在 方

5

等 に い て 検 討 を 進 め る べ と 指 摘 が な さ た 。 ま た 、 企 業 が ブ ラ ン ド を 形 成・維持するための一 の方策として、意匠権と特許権、商標権を組 合わせて企業の競 争力を高めること 知的財産権ミックス が重要であるとの指摘もなさ た。さらに、知 的財産戦略本部の専門委員会

6

において 事業戦略と知的財産権 ミックスの関係に いて 深掘 すると共に、産業財産権の在 方に いてさらに検討すべ との指摘がなさ た。

そこで、企業の事業戦略におけるデザインを中心としたブランドを形成・維持するため に有効な意匠制度に いて、諸外国及び他の知的財産権制度と比較し 検討するととも に、意匠制度の戦略的な活用方法、知的財産権ミックスの戦略的な活用方法等に いて取

まとめ、施策検討のための基礎資料を作成することを目的として、本調査研究を行った。

1

http://www.mごti.go.jp/げommittごご/summarと/0004660/inこご尊.html[最終アクセス日:2011 年 2月 22日]

2

企業の個性を明確にして企業イメージの統一を 、社の内外に認識させること。

3

ソニー・パ ソニック 不s ムスン 逬刊 モンド 2010 年 227 日号 51 2010

4

平成 21年度意匠出願動向調査 製品ア ールや ービスのプロモー ョンのためのデザインの出願戦略に関する調 特許庁、2010年 3

5

現行意匠法下で 一意匠一出願が原則 意匠法第 7

6

第 7回知的財産による競争力強化・国際標準化専門委員会

(32)

2. 本調査研究の実施方法

1 委員会による検討

本調査研究に関して専門的な視点 らの検討、分析、助言を得るために、以下のとお 調査研究委員会を設置し、全 3回の委員会を開催した。

委員の概要

委員会 、学識経験者4 名、弁理士 1名、及び産業界有識者 2名による計7名の委員に よ 組織さ た。

開催日時

委員会 、以下の日程によ 、全 3 回実施さ た。開催時間 、各回 2時間であった。 第 1回委員会:平成 22年 11月 25日 10:00~12:00

第 2回委員会:平成 23 年 2 月 1 日 10:00~12:00 第 3回委員会:平成 23 年 2 月 18 日 14:00~16:00

場所

委員会 、3 回とも、東京都千代田区に所在する、財団法人知的財産研究所の会議室に おいて開催さ た。

2 国内外文献調査

委員会における課題検討のための基礎資料、並びに国内アンケー 調査及び国内・海外 ヒアリング調査における参考資料として利用すべく、国内外における関連する情報を 集 した。

主な調査対象文献を以下に掲 る。

・ 渡 邉 知 子 意 匠 制 度 の 現 状 と 課 題 ― 商 品 戦 略 と し て の デ ザ イ ン 保 護 と 意 匠 制 度 の 活 用

― 青山紘一・編 知財 20講―知的財産の創造・保護・活用等の現状と課題― 財団法 人経済産業調査会、2004 年

(33)

・特許庁編 平成 21 年度意匠出願動向調査報告書―製品ア ールや ービスのプロモー ョンのためのデザインの出願戦略に関する調査― 2010 年

3 国内アンケー 調査

調査方法

調査対象者の選定

2007 年~200重 年の合計意匠登録件数が上位の国内企業 303 社を選定し、アンケー を 送付した。

質問票の内容

アンケー 質問票 資料 1 参照 、回答する対象者毎に下記の2 種類を、全調査対象 者に送付した。

知財 特に意匠 担当者用

.貴社の概要に いて

B.産業財産権の取得・活用と意匠制度に対する要望に いて

.ブランド形成・維持に成 した貴社製品 ヒッ 商品 の知財戦略に いて デザイン担当者 開発担当者 用

.ブランド構築とデザイン活動に いて

.ブランド形成・維持に成 した貴社製品 ヒッ 商品 の知財戦略に いて なお、質問項目の .と .に いて 、調査対象者 企業 において、デザインを中 心としたブランド形成・維持に成 したと考える現行製品 ヒッ 商品 に いて、知財 担当者とデザイン担当者とで共通のものを選択してもらい、当該商品に関して各質問に対 する回答を得るものとした。

調査の実施

本アンケー 調査の実施期間 、以下のとお である。 発 送:平成 22 年 12 月 2 日

締 :平成 22 年 12 月 24 日

(34)

回答状況

回 状況

アンケー 回 数:重7 回 率 32.0%

※ た し 、 知 財 特 に 意 匠 担 当 者 用 に い て 、 回 数 : 重7 回 率 32.0 % 、 デザイン担当者 開発担当者 用 に いて 、回 数:73 回 率 24.1% であっ た。

回答企業の状況

アンケー 回答企業の概要 業種、資本金、売上高、従業員数 を以下に示す。 回答企業の業種に いて 、業種を回答した 重5者中重0者が製造業であった。

また、回答企業 重7 者のうち、平成 21 年度決算時の資本金に いて 重1 者が 3 億円以上、 同売上高に いて 87 者が100億円以上、従業員数に いて 重0 者が 300 人以上である。

(35)

表 -1 回答企業の業種 質問 A-1

件数 割合

農林水産業 0 0 .0 %

鉱業、採石業、砂利採 0 0 .0 %

3 建設業 0 0 .0 %

食料品製造業 . %

飲料・ たばこ・ 飼料製造業 0 0 .0 %

6 繊維工業 3 3 . %

7 ルプ・ 紙・ 紙加工品製造業 0 0 .0 %

・ 同関連業 3 3 . %

医薬品製造業 0 0 .0 %

0 総合化学・ 化学繊維製造業 0 0 .0 %

油脂・ 塗料製造業 0 0 .0 %

以外の化学工業 . %

3 石油製品・ 石炭製品製造業 0 0 .0 %

プラ チッ 製品製造業 6 6 .3 %

製品製造業 . %

6 窯業・ 土石製品製造業 3 3 . %

7 鉄鋼業 0 0 .0 %

非鉄金属製造業 7 7 . %

金属製品製造業 . %

0 用機 器具製造業 . %

生産用機 器具製造業 3 3 . %

業務用機 器具製造業 3 3 . %

3 電子応用・ 電気計測器製造業 . %

以外の電気機 器具製造業 .6 %

情報通信機 器具製造業 3 3 . %

6 電子部品・ デ ・ 電子回路製造業 .3 %

7 自動車製造業 6 6 .3 %

以外の輸送用機 製造業 . %

以外の製造業 6 6 . %

3 0 電気・ ・ 熱供給・ 水道業 . %

3 運輸業、郵便業 0 0 .0 %

3 通信業 0 0 .0 %

3 3 攡送業 0 0 .0 %

3 情報 0 0 .0 %

3 イン ネッ 0 0 .0 %

3 6 映像・ 音声・ 文 情報制作業 0 0 .0 %

3 7 卸売業 . %

3 小売業 0 0 .0 %

3 金融・ 保険業 0 0 .0 %

0 不動産業、物品賃 0 0 .0 %

宿泊業、飲食 0 0 .0 %

学校教育 大学を含 0 0 .0 %

3 以外の教育、学習支援業 0 0 .0 %

技術移転機関 LO 0 0 .0 %

公的研究機関 独立行攢法人を含 0 0 .0 %

6 以外の学術・ 開発研究機関 0 0 .0 %

7 専門 0 0 .0 %

以外の 0 0 .0 %

公務 他に分類さ の除く 0 0 .0 %

0 その他 . %

0 0 .0 % 無回答

回答者数

(36)

0.0% 0.0% 0.0%

.% 0.0%

3. % 0.0%

3. % 0.0%

0.0% 0.0%

.% 0.0%

6.3% .%

3. % 0.0%

7.%

. % .%

3. % 3. % . %

.6% 3. %

.3% 6.3% . %

6. % . %

0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

. % 0.0%

0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

0.0% .0% .0% 6.0% .0% 0.0% .0% .0% 6.0% .0% 農林水産業

鉱業、採石業、砂利採 建設業 食料品製造業 飲料・たばこ ・飼料製造業 繊維工業 ルプ ・紙・紙加工品製造業 ・同関連業 医薬品製造業 総合化学・化学繊維製造業 油脂・塗料製造業

以外の化学工業 石油製品・石炭製品製造業 プ ラ チッ 製品製造業 製品製造業 窯業・土石製品製造業 鉄鋼業 非鉄金属製造業 金属製品製造業 用機 器具製造業 生産用機 器具製造業 業務用機 器具製造業 電子応用・電気計測器製造業 以外の電気機 器具製造業 情報通信機 器具製造業 電子部品・デ ・電子回路製造業 自動車製造業 以外の輸送用機 製造業

以外の製造業 電気・ ・熱供給・水道業 運輸業、郵便業 通信業 攡送業

情報

イン ネッ

映像・音声・文 情報制作業 卸売業 小売業 金融・保険業 不動産業、物品賃

宿泊業、飲食

学校教育 大学を含 以外の教育、学習支援業

技術移転機関 L O 公的研究機関 独立行攢法人を含

以外の学術・開発研究機関

専門

以外の

36703670367303333333637330367

(37)

表 -2 回答企業の資本金 平成 21年度決算時 質問 A-2

件数 割合

未満 0 0 .0 %

未満 0 0 .0 %

以上~ 未満 3 3 . %

以上~ 未満 . %

以上~ 未満 . %

以上~ 未満 3 0 3 .3 %

以上~ 未満 .7 %

以上 .6 %

6 0 0 .0 % 無回答

回答者数

0.0% 0.0% 3. % . % . %

3 . %

.7% .6%

未満

未満

以上~ 未満 以上~ 未満 以上~ 未満

以上~ 未満 以上~ 未満

以上

表 -3 回答企業の売上高 平成 21年度決算時 質問 A-3

件数 割合

未満 0 0 .0 %

以上~ 未満 0 0 .0 %

以上~ 未満 0 0 .0 %

以上~ 未満 . %

以上~ 未満 3 7 3 . %

以上~ 未満 .6 %

以上~ 未満 . %

以上 . %

0 0 .0 % 無回答

回答者数

0.0% 0.0% 0.0%

. %

3 . %

.6% . %

. % 未満

以上~ 未満 以上~ 未満

以上~ 未満 以上~ 未満

以上~ 未満

以上~ 未満

以上

(38)

表 -4 回答企業の従業員数 平成 21 年度決算時 質問 A-4

件数 割合

人未満 0 0 .0 %

人以上~ 人未満 0 0 .0 %

人以上~ 人未満 . %

人以上~ 人未満 3 3 . %

人以上~ 人未満 . %

人以上~ 人未満 3 3 3 .7 %

人以上 3 0 3 .6 %

0 0 .0 % 無回答

回答者数

0.0% 0.0%

. % 3. %

. %

33.7% 3 .6%

人未満

人以上~ 人未満 人以上~ 人未満

人以上~ 人未満 人以上~ 人未満

人以上~ 人未満

人以上

国内ヒアリング調査

国内企業 30者に対して、国内ヒアリング調査を行った。

ヒアリングに先立ち、事務局において、デザインを中心としたブランド形成・維持に成 していると思わ るヒアリング先企業の製品を選定し、当該製品に いて、既に公表さ ている情報に基 、開発経緯 事業関係のプロセス 及び意匠等の出願・権利化状況 知的財産関係のプロセス をまとめた資料を作成した。その後、当該資料とヒアリング 項目を、ヒアリング先企業に事前に送付した。

ヒ ア リ ン グ で 、 上 記 資 料 に い て 、 事 務 局 で ま と め た 事 業 関 係 の プ ロ セ ス 及 び 知的財産関係のプロセス の事実関係を確認するとともに、追加的な情報の提供を求め た。さらに、 事業関係のプロセス と 知的財産関係のプロセス との間を な 事 業と知的財産を結ぶ動 に いて、情報を得た。

また、当該製品を中心に、ヒアリング先企業におけるデザインを中心としたブランド形 成・維持のための知的財産権の戦略的な活用方法に いて、以下に示すような項目を聴取 した。なお、一部の企業に いて 、ヒアリングした事項に いての報告書への掲載許可

(39)

●製品コンセプ 、ター ッ

●市場 ジ ョン

●顧 ニー との関係

当該製品の企画 ら販売 進までの事業プロセスと各部門の関わ 方

●製品企画の発端

●企画 ら販売 進までの社内体制

●各事業プロセスへの各部門の関わ 方

●海外展開

当該製品に関する産業財産権 特に意匠権 の出願・権利化戦略に いて

●出願・権利化戦略の狙い

●出願・権利化する際に留意した点

●産業財産権 特・実・意・商 の出願・権利化・活用戦略 当該製品のデザインとブランドの関係に いて

●デザインのブランド形成・維持への 献と、そ への意匠権等の産業財産権の 献 ヒアリング先企業のデザイン戦略に いて

●デザイン戦略を推進するための体制・意識

●デザインのビジネスへの 献

●デザインのブランド形成・維持への 献

⑥ 意匠制度の課題・制度に対する 要望 特に、ブランドを形成・維持する観点 ら、 キープコンセプ ・デザインの保護のあ 方、複数の意匠を保護する場合の出願手続 のあ 方に いて

●外国の意匠制度と比較したメリッ とデメリッ

●意匠制度に対する要望

5 海外ヒアリング調査

外国企業 米国、欧州、韓国 12 者に対して、海外ヒアリング調査を行った。

ヒアリングに先立ち、事務局において、デザインを中心としたブランド形成・維持に成 していると思わ るヒアリング先企業の製品を選定する 、あるい 、ヒアリング先企 業 ら適 と考える製品を選定してもらい、当該製品に いて、既に公表さ ている情報 に基 、開発経緯 事業関係のプロセス 及び意匠等の出願・権利化状況 知的財産関 係のプロセス をまとめた資料を作成した。その後、当該資料とヒアリング項目を、ヒア リング先企業に事前に送付した。

ヒ ア リ ン グ で 、 上 記 資 料 に い て 、 事 務 局 で ま と め た 事 業 関 係 の プ ロ セ ス 及 び 知的財産関係のプロセス の事実関係を確認するとともに、追加的な情報の提供を求め

(40)

た。さらに、 事業関係のプロセス と 知的財産関係のプロセス との間を な 事 業と知的財産を結ぶ動 に いて、情報を得た。

また、当該製品を中心に、ヒアリング先企業におけるデザインを中心としたブランド形 成・維持のための知的財産権の戦略的な活用方法に いて、以下に示すような項目を聴取 した。なお、一部の企業に いて 、ヒアリングした事項に いての報告書への掲載許可 がなさ な ったため、ヒアリング結果の本報告書への掲載を見合わせている。

また、韓国に いて 、事務局の研究員とともに、委員会の角田委員を派遣し、企業に 対するヒアリングに加えて、 デザイン保護法 の改正を中心とした韓国の最新情報の 集を行った。

当該製品の基本的な情報に いて

●製品コンセプ 、ター ッ

●市場 ジ ョン

●顧 ニー との関係

当該製品の企画 ら販売 進までの事業プロセスと各部門の関わ 方

●製品企画の発端

●企画 ら販売 進までの社内体制

●各事業プロセスへの各部門の関わ 方

●海外展開

当該製品に関する産業財産権 特に意匠権 の出願・権利化戦略に いて

●出願・権利化戦略の狙い

●出願・権利化する際に留意した点

●産業財産権 特・実・意・商 の出願・権利化・活用戦略 当該製品のデザインとブランドの関係に いて

●デザインのブランド形成・維持への 献と、そ への意匠権等の産業財産権の 献 ヒアリング先企業のデザイン戦略に いて

●デザイン戦略を推進するための体制・意識

●デザインのビジネスへの 献

●デザインのブランド形成・維持への 献

⑥ 意匠制度の課題・制度に対する 要望 特に、ブランドを形成・維持する観点 ら、 キープコンセプ ・デザインの保護のあ 方、複数の意匠を保護する場合の出願手続 のあ 方に いて

●外国の意匠制度と比較したメリッ とデメリッ

●意匠制度に対する要望

表 -1 回答企業の業種 質問 A-1 件数 割合 農林水産業 0 0 .0 % 鉱業、採石業、砂利採 業 0 0 .0 % 3 建設業 0 0 .0 % 食料品製造業
表 -2 回答企業の資本金 平成 21 年度決算時 質問 A-2 件数 割合 , 万 未満 0 0 .0 % , 万 ~ , 万 未満 0 0 .0 % , 万 以上~ 億 未満 3 3
表 -4 回答企業の従業員数 平成 21 年度決算時 質問 A-4 件数 割合 人未満 0 0 .0 % 人以上~ 人未満 0 0 .0 % 人以上~ 人未満 . % 人以上~ 人未満 3 3

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