粒子加速器
https://sites.google.com/site/genshikakubutsurigaku/
エネルギーの単位(電子ボルト eV)
CERN-LHC 7 TeV 陽子 * 7 TeV 陽子 FNAL-テバトロン 1 TeV 陽子 * 1 TeV 反陽子
DESY-HERA 980 GeV 陽子 * 27.6 GeV (陽)電子
BNL-RHIC 100 GeV 陽子 * 100 GeV 陽子 (250 GeV 陽子) J-PARC 50GeV 陽子
KEK-Belle 8 GeV 電子 * 3.5 GeV 陽電子 Spring-8 8 GeV 電子
東北大学・核理研 1.2 GeV 電子 筑波・タンデム加速器 20MeV 陽子等
アルファ線 数 MeV
ベータ線 < 1MeV
ガンマ線 数十 keV~MeV
TeV (テラeV、テブ) =10
12eV
GeV (ギガeV、ジェブ) =10
9eV
MeV (メガeV、メブ) =10
6eV
KeV (キロeV、ケブ) =10
3eV
電子 荷電粒子の加速:
基本的には電位差による加速
電子1つを1Vの電位差で加速させる
1電子ボルト (エレクトロンボルト eV )
1 V
1Vの定義
導体の二点間を1クーロンの電荷を運ぶのに1ジュールの仕 事が必要となるときの、その二点間の電圧 (V=J/C)
1 eV = 1.6 10
-19J
静電型加速器
コッククロフト-ウォルトン型加速器
KEK陽子加速器の前段加速器。到達エネルギー750 keV。 http://www.kek.jp/newskek/2002/marapr/evolt.html
1932年、コッククロフトとウォルトンにより開発
最高加速電圧はコンデンサーと整流器の
絶縁耐性によって決まる。 → 数MeV程度
陽子を700 keVに加速し、原子核反応を観測
加速器を用いて観測した、最初の原子核反応
p
7Li
4He
4He
1951年 ジョン・コッククロフト、アーネスト・ウォルトン
加速荷電粒子による原子核変換の研究
静電型加速器
ヴァンデグラーフ型加速器 Van de Graaf
例) 東工大バンデグラーフ加速器
最高到達エネルギー
陽子、重陽子 4.75 MeV
3He、4He、N、Ne 9.5 MeV
静電型加速器
タンデム型加速器
筑波大学・タンデム型加速器http://web2.tac.tsukuba.ac.jp/uttac/
線形加速器
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1931年、スローン、ローレンス
30段の加速器で、水銀イオン 1.26 MeV への加速に成功
1961年 ロバート・ホフスタッター
線形加速器による高エネルギー電子散乱の研究と核子の構造に関する発見
線形加速器
アメリカ・スタンフォード線形加速器センター(SLAC)
3 km, 電子を 45 GeV まで加速
東海村・J-PARC 大強度陽子加速器施設
陽子線形加速器
600 MeV まで加速
円形加速器
サイクロトロン
http://www.rist.or.jp/atomica/
荷電粒子が均一な磁場中で運動する場合
遠心力
運動量
周期
周波数
m v
2r =evB
p=mv =erB
T = 2 r
v =
2 m
eB
f = eB
2 m サイクロトロン周波数 サイクロトロン周波数
・ 周波数は運動量に依存しない
粒子の電荷と質量
・ 均一磁場中に電極を配置し、
半周毎に電場を切り替え、加速
・ 加速と共に回転半径が広がり、
最高エネルギーで電極から飛び出す
・ サイクロトロンの限界
相対論的効果により、サイクロトロン周波数が変化
ビーム収束条件(高エネルギー時に磁場を弱くする)
→ 陽子の場合で 約 20 MeV
最初のサイクロトロン
1932年にローレンスによって開発された サイクロトロン(陽子を1MeV以上に加速)
The Physical Review 40 19 (1932)
1939年 アーネスト・ローレンス
サイクロトロンの開発および人工放射性元素の研究
サイクロトロンの歴史
1932年にローレンスによって開発された サイクロトロン(陽子を1MeV以上に加速)
The Physical Review 40 19 (1932)
Rutger大学のサイクロトロン
理研のサイクロトロン第2号機
(1944年)
http://www.kagakucafe.org/inoue100213.pdf 初期のサイクロトロン覚え書き(井上 信)
国内のサイクロトロンの多くは
戦後に破壊された
サイクロトロン続き
相対論的効果によるサイクロトロンの等時性の破れ
→ 加速周波数を調整 FMサイクロトロン
→ 磁場による調整(磁場を強くする)
+ ビーム集束性への考慮 AVFサイクロトロン
大 阪大学 RCNP リングサイクロトロン(1974年)
http://www.sai-un.com/weblog/?p=158
理化学研究 所 リングサイクロトロン(2006年)
超伝導方式のリングサイクロトロン
円形加速器
シンクロトロン
軌道半径を一定に保ちながら加速
→ 加速中に磁場強度を上げる
加速部分
軌道部分
粒子の軌道を曲げる
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「位相安定性の原理」
(ヴェクスラー,マクミラン 1945年)
粒子の周回周期に合わせ、加速電場を印加 Sより速く到達した粒子Aは、より強く加速され
→ 回転半径がSより大きく
→ 次の周期ではよりSにより近づく Sより遅く到達した粒子Bは、より弱く加速され
→ 回転半径はSより小さく
→ 次の周期ではよりSに近づく 点Sを安定点として復元力が働く
裳華房テキストシリーズ「原子核物理学」より
「強集束の原理」
(クーラン、リビングストン 1952年) 集束・発散を繰り返す事で、
全体として集束の効果を得る
アメリカ・ブルックヘブン国立研究所
Alternating Gradient Synchrotron (AGS)
(強集束型シンクロトロン)
1957年建設
http://www.bnl.gov/bnlweb/photos/strong-focusing-w.gif
BNL-AGS加速器
http://www.bnl.gov/bnlweb/history/AGS_history.asp
http://www.bnl.gov/bnlweb/history/images/AGS-5-141-57-sm.jpg
現在のBNL
AGS
1976年 バートン・リヒター、サミュエル・ティン
J/ψ中間子の発見
1988年 レオン・レーダーマン、メルヴィン・シュワルツ、ジャック・シュタインバーガー
ニュートリノビーム法、およびミューニュートリノの発見によるレプトンの二重構造の実証
1980年 ジェームス・クローニン、ヴァル・フィッチ
中性K中間子崩壊におけるCP対称性の破れの発見
その他のシンクロトロン
Large Hadron Collider LHC
テバトロン
フェルミ国立研
(FNAL)