公共経済学 第 15 講 講義ノート 1/ 2
15 資金調達の課題 3: 消費税 1
15.0 今回のアウトライン
A. 需要と供給との関係がもたらす消費税の転嫁への影響を理解する
15.1 消費税
A. 古くは物品税と呼ばれ、酒税やたばこ税、塩税など B. 消費税は 1989 年に導入された新しい税 (導入当時は 3%)
1. 1997年に 5%(国税 1%増、地方消費税 1%追加) に引き上げられた 2. 消費税の国税収入は約 10 兆円で、消費税 1%は約 2.5 兆円の税収と概算 C. 消費税は従価税で原則全ての財貨・サービスの販売提供が課税客体
D. 海外で一般的に見られる付加価値税 (VAT:Value-Added Tax)、物品税 (GST:Goods and Services Tax)と同じ
15.2 従量税型消費税による税の効果
A. 税の転嫁と帰着:講義では分かりやすくするために従量税 1. 課税の実質的負担者は誰かが税の帰着問題
2. 本来の負担者が別の経済主体に税負担を押しつけることを税の転嫁 B. 消費税は一部が消費者から企業に転嫁され、消費者と企業に帰着している
グラフ1
C. 帰着の程度は価格弾力性に依存
Ver. 1.9 Masumi Kawade, 2017
公共経済学 第 15 講 講義ノート 2/ 2
1. 価格弾力性が相対的に低い方に税負担が集中
グラフ2:需要の価格弾力性無限大 グラフ3:供給の価格弾力性無限大
グラフ4:需要の価格弾力性ゼロ グラフ5:供給の価格弾力性ゼロ
15.3 確認問題:次の文章の正誤について答えなさい
A. 現行の日本の消費税は従価税である
B. 海外の付加価値税や財・サービス税は日本の消費税と異なり、生産者だけに税 負担が帰着するよう設計されている
C. 需要の価格弾力性がゼロならば、価格に敏感な需要者といえる
D. 消費者の価格弾力性が無限大なら、消費税負担は生産者だけに転嫁される
Ver. 1.9 Masumi Kawade, 2017