林業担い手育成総合研修事業
「みやざき林業大学校
(仮称)
」
基本計画
(素案)
目 次
(ページ)
1 目 的 1
2 林業担い手育成の現状と課題 1
3 事業計画 2
(1) 名 称 3
(2) 研修コースと内容 3
(3) 研修拠点 4
(4) 開講時期 4
(5) 運営主体 4
(6) サポート体制 4
<参考資料> 5
1 アンケート調査 5
2 関係者意見聴取 5
3 他県の事例調査 6
- 1
-1 目 的
本県では、全国に先駆けて森林資源の充実が進み、大型製材工場や木質バイオマス発電施設 の稼働等に伴い、伐採や再造林の林業生産活動が拡大しています。
このような中、将来にわたって持続的に林業の振興を図るためには、地域が求める人材と本 県に適合した効果的な研修等の仕組みづくりが喫緊の課題になっています。
このため、新規就業者を対象に即戦力の人材養成を目的として実施している「みやざき林業 青年アカデミー」研修等の実績を踏まえ、実践的な人材育成を総合的に行う林業大学校を開講 し、本県林業・木材産業が求める人材に対応した各種の研修を実施します。
この研修を通じ、本県の森林・林業・木材産業に対する深い愛着を育み、林業の成長産業化 に向け情熱にあふれた、知識や技術力を備えた人材の育成に努めます。
2 林業担い手育成の現状と課題
人材の区分 現 状 と 課 題
新規就業者 伐採や再造林の林業生産活動が拡大している一方で、林業就業者は減少 し、高齢化も進んでおり、担い手の不足が深刻な問題になっています。
持続的に林業の振興を図るため、本県林業への深い愛着を持ち、即戦力 となって現場で意欲的に働く、新規就業者の確保・育成に努める必要があ ります。
現場技能者 急峻な地形条件など林業の様々な現場において、伐採・搬出、再造林、 育林等の作業を担い、スギ素材生産量26年連続日本一の原動力になってい ます。
林業の高い生産性と安全性を実践するため、現場で効率的な作業を行う ことができる機械操作等の免許や資格を取得し、技能の向上に努める必要 があります。
森林組合等 森林施業プランナーとして、森林所有者へ間伐等の施業の提案を行い、 林業事業体 集約化し森林経営計画を作成するとともに、施業の実施についても実行・ 職員 管理を担っています。
資源循環型林業を推進するため、より高い収益性が確保できる森林施業 の知識や技術、経営管理能力の向上に努める必要があります。
木材加工技 製材工場等において、様々な生産ラインの中で木材加工に従事していま
術者 す。
人材の区分 現 状 と 課 題
市町村職員 市町村森林整備計画の策定や、森林経営計画の認定、伐採届出制度の運 用など、森林管理の主体的役割を担っています。
森林・林業の専門知識を持つ職員が少ないため、森林管理の適正な業務 を行う上で必要な知識の習得に努める必要があります。
県 職 員 地域において森林所有者等に対し、森林施業の知識や技術についての普 及指導や、治山林道施設の整備を担っています。
地域林業の振興のため、森林経営に関する知識や最新技術を習得し、指 導力の強化を図るとともに、効果的な治山林道施設の整備について、技術 力の向上に努める必要があります。
林業経営者 木材価格の長期的な低迷による経営意欲の減退等から、間伐の実施など 適切な手入れの行き届かない森林が増加することが危惧されます。
意欲ある林業経営者として持続的な経営を行うため、一層の森林施業の 低コスト化や、しいたけ生産等の技術の習得によって、林業所得の向上に 努める必要があります。
林業 研究グ ルー 林業研究グループは、林業技術の学習会や地域特産品の開発、地域おこ プ会 員、み やざ し活動に取り組んでいます。また、「ひなたもりこ」は、地域での意見交換 き森 林・林 業女 会の開催や、女性の視点から森林・林業に関する情報発信等を行っていま 性の 会「ひ なた す。
もりこ」 林業振興や中山間地域の活性化のため、牽引役として一層の活躍が望ま れており、先進的な取組が実践できる知識や技術の習得に努める必要があ ります。
青少年、 森林環境税等を活用し、学校や自治会等で森林環境教育が実施されると 一般県民 ともに、ボランティアによる森林づくり活動が行われています。
将来にわたって森林を社会全体で守っていくため、青少年や一般県民に 対する一層の愛林意識の醸成に努める必要があります。
3 事業計画
林業大学校では、森林・林業の知識や技術をはじめ、林業・木材産業の施策や経営に精通し た人材として、新規就業者や現場技能者、森林組合等林業事業体職員、木材加工技術者、自治 体職員、林業経営者、林業研究グループ会員、みやざき森林・林業女性の会「ひなたもりこ」、 青少年・一般県民など幅広く、各段階で総合的に育成します。
- 3 -(1) 名 称
名称は、「みやざき林業大学校(仮称)」とします。
※ 県民に親しみやすく、開かれたオールみやざきをイメージしています。
(2) 研修コースと内容
※ 既定研修の拡充部分は朱書き
コース 育成する人材 受講対象者 期間 主な研修内容 人数 (人)
長期課程 実 践 的 な 知 識 や 技 新規就業者 1年 「 み や ざ き 林 業 青 年 ア カ 15
術 ・ 技 能 を 身 に 付 デミー研修」を拡充 け 、 即 戦 力 と な る ・募集人員の増員
人材 (10人から15人へ)
・受講対象者の拡充
(対象年齢等)
・I C T等最新技術やコミ
ュ ニ ケ ー シ ョ ン 力 向 上
研 修 の 実 施 な ど カ リ キ
ュラムの充実
短期課程 高 度 な 知 識 や 技 術 を 現場技能者 50日 ・技能講習 25 有 し 、 生 産 性 の 高 い (免許・資格等の取得) 林業を実践する人材
高 い 経 営 管 理 能 力 を 森林組合等林業 10日 ・ 森 林 施 業 プ ラ ン ナ ー 養 20
有 し 、 適 切 な 森 林 整 事業体職員 成
備 や 林 業 経 営 の 実 行 ・林業経営マネジメント
管理を行う人材
木 材 加 工 の 知 識 や 技 木材加工技術者 10日 ・木材加工技術 20
術 を 有 し 、 高 品 質 材 (製材、工程・品質管理)
の生産を行う人材
森 林 経 営 の 知 識 や 技 市町村職員 10日 ・森林経営管理 20
術 を 有 し 、 適 正 な 森
林管理を行う人材 森林管理指導者 10日 ・森林総合監理、森林土木 50
経営高度 新 た な 林 業 技 術 を 林業経営者 ・低コスト林業経営技術 110
化課程 習 得 し 、 経 営 改 善 10日 ・特用林産生産技術
を実践する人材 ・苗木生産技術
リーダー 林 業 振 興 や 地 域 お 林 業 研 究 グ ル ー ・地域林業振興 40
養成課程 こ し の 手 法 を 習 得 プ 会 員 、 み や ざ 10日 (儲かる林業)
し 、 リ ー ダ ー シ ッ き 森 林 ・ 林 業 女 ・地域活性化
プを発揮する人材 性 の 会 「 ひ な た も (森林を活かした地域づくり)
りこ」他
公開講座 森 林 ・ 林 業 の 役 割 を 青少年、 ・森林・林業教育 100
理 解 し 、 そ れ を 支 一般県民 10日
え る た め に 行 動 す
る人材
(3) 研修拠点
研修拠点は「宮崎県林業技術センター」(美郷町)とします。
また、サテライト施設は、「宮崎県諸県県有林共に学ぶ森」(宮崎市高岡町)や「宮崎県木
材利用技術センター」(都城市)の県有施設に加え、地域の公的施設を利用します。
【選定の視点】
① 既設の研修機関で多くの研修実績が蓄積されているとともに、運営に必要な建物や機械 ・器具等が既に備わっており、開講のためのコストが縮減できること
② 試験研究機関等で最新技術の研修が連携して実施できること
③ 林業が地域の基幹産業であり、再造林の実施状況など森林管理の水準が高く、現地研修 の受け入れ先となる事業体が多数あること
④ 地元の市町村から公営住宅や実習林等の提供が期待できること
⑤ 受講生にとって利便性や地域の特性に応じた研修が実施できる、サテライト施設を利用 すること
⑥ アンケートや関係者への意見聴取において、研修拠点を置くことが要望されていること
(4) 開講時期
「みやざき林業大学校(仮称)」は、平成31年度に開講予定です。
(5) 運営主体
県が主体で運営しますが、林業就業に必要な資格取得や技能講習等については、一部を林業 関係団体との連携や業務委託によって実施します。
(6) サポート体制
- 5
-<参考資料>
○ 県内のニーズ調査(7~10月に実施)
1 市町村、森林組合、林業事業体、林家へのアンケート調査
○ 主な調査項目
【調査先と調査数】
調査対象 調査数 回答数 回答率 市町村 26 26 100 %
森林組合 8 8 100 %
林業事業体 67 52 78 % 林 家 400 209 52 %
2 市町村、森林組合、民間林業事業体、林業団体、高校への意見聴取
【数多く出された意見】
○ 現場で即戦力として働くことのできる人材の養成 ○ 現場技能者の将来のリーダーとなれる人材の養成 ○ 地域活性化に貢献できる人材の養成
○ 市町村職員や森林組合職員を対象にした研修の充実
○ 安全教育、経営力向上、林業架線や作業道作設技術研修の充実 ○ GIS、ドローン、ICTなど最新技術や木材加工技術研修の実施 ○ インターンシップ研修の実施
○ 市町村や関係団体、大学、高校等との連携
必要 71% 現状維持
16% 分からない
13%
6ヵ月以内 11%
1年間 51% 2年間
30% その他
7%
未記入 1%
不要 24%
必要 72% 分からない
3%
未記入 1%
問1 本県に林業大学校は必要か
問3 サテライト施設は必要か
3 他県の事例調査(5~10月に実施)
秋田県、静岡県、岐阜県、京都府、島根県、高知県、熊本県への調査
ア 参考になる主な事例
○ 大学校の全般的な運営や研修における指導に協力を行う、民間、行政等 のサポート体制
○ 大学校の存在を広くアピールできるオープンキャンパスなど高校生に対 する募集活動
○ 安全教育やインターンシップ等の就業を強く意識したカリキュラム ○ 既存施設を最大限に活用した大学校の整備
イ 全国の募集人員
募集人員 府 県 名 計
10人 山形県、福井県、静岡県、和歌山県、島根県、徳島県、 8県 熊本県、大分県
15人 岩手県、秋田県 2県
20人 群馬県、長野県、岐阜県、京都府、兵庫県、高知県 6府県
- 7
-4 参考グラフ
【グラフ1】
【グラフ2】 【素材生産量の推移】
【グラフ3】 【針葉樹主伐面積(推計)と再造林面積】 (単位:ha)
【グラフ4】 【林業就業者数と高齢化率の推移】
4 11 526
777 969
1 ,105
1,37 4 1,404
1,564 1,533 1,6 38
1,858
1,349 1,36 7 1,363 1,161
1 ,255
1,54 8 1,571 1,713 1 ,683 1,7 87 1,982 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 2,000
S50 S60 H2 H12 H17 H22 H24 H25 H26 H27 H28
(千m3) スギ その他
8,460 7,503 6,632 5,392 4,232 3,212 2,311 2,690 2,222 11 10 9 6 5 6 6 9 9
5 5
5 7 15 20 22 19 23 0 5 10 15 20 25 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000
S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H27 人
60歳以上 50~59歳 40~49歳 30~39歳 30歳未満 30歳未満割合 65歳以上割合
【民有林 スギ人 工林齢 級別面 積(平成 27年 3月3 1日現 在)】