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審判制度に関する今後の諸課題の調査研究

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成1 特許庁産業財産権制度問題調査研究報告書

審判制度に関する今後の諸課題の

調査研究報告書

成1 3月

財団法人 知的財産研究所

(2)

お知 せ

成 7 日 決 定 さ た 知 的 財 産 戦 略 大 綱 お い て 、 従 来 知的所 権 という用語 知的財産 、 知的財産権 、 工業所 権 という用語

産業財産 、 産業財産権 、 改 ことと ました 本報告書 おい て 、可能 限 新しい用語を使用してお ます

※法律名や組織名 ついて 、一部従来 用語 まま使用してお ます

(3)

要取 約取 序

特許審判に い 平成 15 16 年に行われた特許法等の改正により 無効審判 異議 申立の一本化及び侵害訴訟に ける無効判断の法定化 される等 制度の整備 され きた また 知的財産権訴訟に関する裁判所の動き し 特許訴訟等の東京 大阪両 地裁の専属管轄化 専門委員制度の導入 知的財産高等裁判所の設置 調査官制度の充実 等 され り その専門的処理能力の向上のための体制 整備され きた

一方 知的財産権紛争の迅速解決の観点から これら制度 体制の整備によ 未 解決の検討課題 あり 今後 これらの課題の解決に向けその論点及び解決の方向性に い 検討し ゆくこ 求められ いる

そこ 本調査研究に い これら検討課題のうち以下の のに い ユヴザヴ

アンケヴト 海外調査の結果等を踏まえ ら論点の整理を行い 課題の解決に向け の 方向性の検討を行 た

Ⅰ. 審決取消訴訟の審理範囲の制限

1.審決取消訴訟の審理範囲等に い

本稿 a)審決取消訴訟の審理範囲の制限 b)クレヴム訂正 減縮 の場合に ける当 該無効審決取消訴訟の帰趨の 点に い c)侵害訴訟に ける特許無効に係る主張の可 否 いう重要論点 の関係に 力点を い 検討する

a) b) 国の特許制度を支える審決取消訴訟制度の中 的部分 ある

審決取消訴訟 審判 訴訟 の関係 主要論点 る 審判 審理判断され い

い無効理由・拒絶理由の関係 a) 無効審判 審理判断され い い訂正後のクレヴ ムの関係 b) 無効 審判による審理判断の前置を要求すべきか ポイント る

これを正しく位置付け把握するために 比較法等の基礎法的研究 行政訴訟法の一般

理論にま 立ち返 た本格的分析 更に 理論面 け く 実際上の妥当性の面か

らの分析検討 不可 あり これを踏まえた総合的 多角的 検討を行 た

a) 審決取消訴訟の審理範囲に い 昭和 51 年最大判の一 の提出制限 審理範囲

制限 法的根拠を くの ら 比較法的に 特異 の あり また 実質的妥

当性の点から 大いに疑問 ある その上 キルビヴ最判等の重要判例や法104条の3 いう立法 特に後者 の整合性の点 本質的 問題のある の ある した

このように法的根拠を く昭和 51 年最大判に い 可及的速やかに判例変更される べき ある 考えられる

b 無効審決取消訴訟係属中に当該クレヴム減縮目的の訂正審決 確定した場合に け る当該無効審決取消訴訟の帰趨に い 平成 11 年最判の立場 法的根拠を く の

(4)

ある上 実質的妥当性 し 大いに疑問 あり 可及的速やかに何らの形 見直し されるべき の ある

昭和 51 年最大判及び平成 11 年最判に基 く キャッチピヴル現象 による手続遅延 等の弊害 著しい の あり これを 置し い 特許制度の根幹を支える審判・審 決取消訴訟制度自体を危くし ひい 特許制度全体を危くするこ にほか ら い そ

し この論点に通 た法学者・法 家の間 これらの見直し 不可 ある の認

識 急速に広まり あるように思われる 他方 四半世紀以上 続い きた昭和 51

最大判の立場を直ちに変えるこ に抵抗感 ある向き く いよう ある 上記の

り事 急を要する の ある そし 実務的に a の点 さるこ ら ま

特に b の適正化 緊急の課題 ある いえる

.審決取消訴訟の審理範囲の制限~実務の観点から~

本稿 メリヤス編機事件・最高裁大法廷判決 以下 昭和 51 年最大判法理 いう 及び大径角形鋼管事件最高裁判決 以下 平成 11 年最判法理 いう に関する判例法 理を実務的 観点から検討する の ある

昭和 51 年最大判の判示を全面的に維持 き い し クレヴム等の補正 訂正の機 会の付与 いう手続的保証の観点から 一定の条件を課すこ 必要 ある

そし 拒絶査定不服審判の審決取消訴訟に ける 新た 拒絶理由の提出制限 原 則 し 特許法第 159 条 2 項に該当する場合 例え 新たに補正の機会を与える必要 あ る 審査・審判 未提出の証拠による拒絶理由 提出される場合 すべき あり そう

い場合 例え イ 審査・審判 既に提出され いる証拠による 審査・審判 判断され い い理由による場合 ュ 引用例を主副 入れ換える場合 ハ 相違点の認 定の誤りを改め 進歩性の判断を行う場合に 既に補正の機会 与えられ いるの 審決取消訴訟 新た 拒絶理由の提出を制限する必要 い 解釈される これに対し 審査・審判 提出され い い証拠による場合に 新たに補正の機会を与える必要 あ るの 提出制限すべき ある 解釈される

一方 無効審判の審決取消訴訟 審判請求不成立審決時に ける原告 審判請求人

による新た 無効理由の提出 仮に認められ 審決 取り消され 特許権者に訂正

の機会 与えられるの 手続保証上の問題 く これを制限する必要 い しかし 請求認容審決の審決取消訴訟時に新た 公知例等の提出を認める 特許権者の訂正の機 会 奪われるため 手続保証の観点から特許法第 159 条 2 項に準 るべき ある

この問題の根本的 解決のために解釈論的 努力 され いる 立法による解決 考 えられる その際 裁量的差し戻し 審決取消訴訟段階 の補正 訂正の許容 いう の方向性 考えられる 無効審判の迅速 解決 いう観点から 審決取消訴訟提 起後の 補正 訂正を認めるの 妥当 ある 解される

(5)

平成 11 年最判法理によるキャッチピヴル現象の弊害を除去するため 平成 15 年特許法 改正により裁量的 取消制度等 導入された 裁判実務上 相手方 裁量的 取消しに

応 裁判所 訂正審判請求の内容を吟味した上 取消しの有無を決し り キャッ

チピヴル現象の弊害 依然 し 完全に解決され い い

Ⅱ. 訂正を前提にした侵害訴訟判決

1.特許権侵害訴訟 特許の訂正

本稿 特許権侵害訴訟 特許の訂正に い 考察する の ある

特許法104条の3第1項 特許無効審判請求の訂正請求又 訂正審判請求 の関係に い

無効理由 あ 訂正 認められ 権利 有効に るの あれ 裁判所 訂正

に い 審理判断するこ きる いうべき ある そし 特許庁の判断 出され

いるか否かにかかわら 裁判所 訂正の可否の審理判断 きる いうべき ある 最終的に 特許権侵害訴訟 特許無効審判請求 知財高裁 統一的に判断されるため それ れの審理時期 大きく異 るよう 場合を除け 最終的に両者の判断に食い違い

生 る 考え難い 訂正 同様 ある しかし 第1審や特許庁の審判の段階 食い 違いを避けるの 望ましく 知財高裁 特許権侵害訴訟 特許無効審判請求の時期 大きく異 る場合 あるため 審決に十分に注意を払 判断するこ 必要 あり 事

案によ その動向を見る いうこ 考慮され よい

個 ケヴス 特に問題 るの 1 訂正前後 被告物件 方法 当該特許発明の 技術的範囲に属し 訂正により無効の特許 有効に る場合 2 無効の特許 訂正によ り有効に る 訂正前 当該特許発明の技術的範囲に属し いた被告物件 方法 訂 正後 属し く る場合 ある 1 特許権の侵害を認定 き特許 有効 判断 き

るため 訂正 確定し く 請求認容 きる 解する 2 特許 無効

あり 訂正 有効に 被告物件 方法 当該特許発明の技術的範囲に属し く

るから 訂正 確定し く 請求棄却 きる 解する

判断 食い違 た きに い 特許権侵害訴訟の認容判決の確定後に無効審決 確定 した場合 再審に る するの 伝統的 見解 ある 反対説 考えられ 今後検討 必要 ある 一方 特許無効により請求棄却判決 確定した後 当該特許の無効不成立審 決 確定した場合 再審に ら い

また 特許権侵害訴訟の認容判決確定後に訂正 認められ 特許請求の範囲 減縮し 被告物件 方法 特許権の技術的範囲に属し く る場合 再審に る するの 伝統 的 見解に基 く帰結 思われる 反対説 考えられる 一方 特許無効による請求棄 却判決の確定後に訂正 認められた場合 再審 認めるべき い

(6)

.侵害訴訟に ける訂正判断の状況に い

本稿 特許権等の侵害訴訟に い 権利の訂正 のように判断され 判決に

のように影響を及 し いるかを把握すべく判決例の検討を行 た の ある

ま 過去の判決例に い 日本知的財産協会特許第1委員会第 小委員会の論説 侵 害訴訟中の権利の訂正に係わる判決例の研究 の中 十分調査・検討され いるため そ の内容に い 考察を行 た

この論説 判決例を4 の類型にわけ 検討を行 り この検討から 訂正前後 結論 相違し いか 当事者間に争い 無い場合に 未確定の訂正クレヴムに い 裁判所 何らかの判断 される傾向にあるこ わかる

次に特許法 104 条の 3 設けられた平成 16 年裁判所法等改正施行後の動向 把握するた め 追加 判決例の調査・検討を行 た

今回の調査 実際に訂正審判 請求 され いる場合 未確定 あ た し ほ 全件に き訂正に関し何らかの判断 示され いた 逆に判断 され い い の 訂正審判請求 既に取り下 られ いるか ま 訂正審判請求をし い い の あ た

判断の齟齬 生 たケヴス し 確定した訂正クレヴムに対し無効理由 存在する いう の 数件あ た その理由 し 各段階 独立特許要件の判断対象 る証拠 異 るこ 挙 られる

全体的に 判断齟齬 生 いるケヴス ほ ん 無く 現在 最終的に判断の

ぶれ 生 るこ ほ 無い の 思われる

総合的 訴訟負担を考慮すれ 事件 きる け迅速に一回的解決 きた方

好ましく 今日 裁判所に い 合理的 範囲 訂正 あわ 判断されるの 望ま

しいの いか 思われる その際 きる け判断齟齬 生 るこ の無いよう 特

許庁 裁判所 の間 これま 以上に連携を り統一した判断 されるこ に期待する

(7)

. 無効審判の蒸し返し防止

1. 無効審判の蒸し返し に い

本稿 無効審判の蒸し返し 無効審判の複数回請求 に い 現行特許法 167 条の妥当性や更 る規制の必要性の有無 いう観点から検討した の ある

特許法 無効審判の蒸し返し を防止する規定 し 一事不再理に い 定めた

167 条 ある 一方 一般の民事訴訟 既判力 終局本案判決後に訴えを取り下 た 場合の再訴禁止 信義則等により蒸し返しの防止 され いる これ 比較する 167 条 審判請求を規制する効力の主観的範囲に い 対世効を定める のの 効力の客観 的範囲を同一の事実及び同一の証拠による無効審判請求に限定し いる

これ 広い主観的範囲 い客観的範囲 バランスし り それ りに合理性 あ

る いえる また 実際の審判及び訴訟 同一事実・同一証拠 の該当性に い 実質的 見地 踏まえ 具体的に妥当 結論を得るよう 判断 示され り 形式的 事実や証拠の同一性に基 い いるわけ い そし 無効審判の複数回請求によ

現実に深刻 問題 生 いる いうわけ いよう ある

167 条に い 検討する場合 審判請求後に ける無効理由を追加する補正 厳しく 制限され いるこ 昭和 51 年最大判 審決取消訴訟 審理される理由 審判請求 問題 された無効理由に限られる し いるこ の対応関係 十分に考慮し 慎重に行う必 要 ある 思われる

.紛争の蒸し返しの事例 その防止に い

本稿 蒸し返しの事例 し 記録紙 に関する特許紛争を取り上 防止策の検討 を行う

この特許 同一人により 4 回の無効審判請求 された また 無効審判請求人 特 許権者を当事者 し 同特許に関し 2 件の民事訴訟 提起された 4 件の無効審判の うち 最初の 3 件に い 特許庁 審判請求不成立の審決をし 審決取消訴訟 東京高 裁 審決を維持した これに対し 最後の 1件に い 東京高裁 特許庁の審判請求不 成立審決を取り消した

紛争の特徴 し 以下の 4 点を挙 るこ きる (a)同一の特許の有効性を同一人 複数回争 いる (b)4 回の無効審判請求のうち 1 回目の無効審判請求 2 回目の無 効審判請求 4 か月弱しか経 い い そのため 審理の併合 可能 か たか 思われる これにより無効審判の数 減 1 回目の無効審判 2 回目の無効審判 のように 無効理由 異 る場合 併合による審理の簡素化効果 あまり い あろう し 特許権者の実質的対応負担の大き 軽減 期待 き い 思われる また 同一人 4 回 の無効審判請求をした例 この紛争以外に いよう ある その理由 不明

(8)

ある 無効審判請求人 最初から認識し いた無効理由を小出しにした可能性 ある 無効審判請求後に新た 無効理由を発見した いうこ 繰り返されたのか しれ い (c)4 回の無効審判請求 同一事実及び同一証拠に基 く の い (シ)特許庁 4 件の無効審判のい れ 審判請求不成立審決をしたのに対し 東京高裁 3 件の審決を 支持した 最後の 4 件目の審決 取り消した

本委員会 行 たアンケヴト調査結果による 同一人 複数回の無効審判請求を行う こ の きる現在の制度を改正するニヴゲ 必 し 大きい いえ い 紛争の蒸し 返し防止策 し 考えられる のを検討する

ま 同一人か 人を問わ 複数回の無効審判請求を制限する方策 し (a)審判請 求回数の制限 (b)審判請求可能期間の制限 (c)審判請求人の制限 (シ)特許法 167 条の改 正による 同一の事実及び同一の証拠 以外の一定の場合に 後の審判請求を排斥する

考えられ 同一人による複数回の無効審判請求を制限する方策 し (ス)審判請求回数 の制限 (f)同一人による審判請求 同一の事実及び同一の証拠 以外の一定の場合に 後の審判請求を排斥する (g)同一人による 2 回目以降の審判請求料を増 する 考え られる

以上の方策のい れに い 無効審判請求を制限する 無効理由を有する特許

存続する可能性 増大する いう問題 あるの この問題 検討され けれ ら い この点 記録紙特許をめ る紛争の最終的 結果 想 き い 4 回目の無効審判請 求の結果を注視する必要 あろう

Ⅳ. 行政審判に ける特許審判の制度的特徴

1.行政審判制度に い

行政審判 通常 行政処分又 その不服審査の裁決に い 行政委員会等の専門 的行政機関 司法手続に準 る手続を用い 行う 組 をいう 現行法の定める行政審判

多種多様 あ その機関の組織及び手続に いろいろ 違い られる

行政審判 争訟裁断手続 し の審判 積極的 行政権行使の手続 し の審判に 分類 きる

本稿に い 特許庁に ける審判(拒絶査定不服審判 無効審判及び訂正審判) 公 正取引委員会に ける審判 海難審判 国税不服審判 証券取引法の課徴金制度に ける 審判に い 審理手続・審判組織・実績等の観点から調査を行い りま めた

.行政審判 実質的証拠法則

準司法手続 執られる行政審判の一 の特徴 し 訴訟手続 の関係に係る 実質的

(9)

証拠法則 挙 られる 実質的証拠法則 裁判所 自ら新たに認定をやり直すの く 合理的に判断する人 ら 行政機関 同 結論を肯定 きる けの根拠を 行政機 関 提示し いるかを審査する の あり 実際に 行政審判の記録を中心に裁判所 審理を進めるこ に る 実質的証拠法則 関連する制度 し 行政審判手続後に け る一定範囲の新証拠の援用を遮断する制度 援用 遮断され い証拠を行政審判機関に ける 再度の 手続 取り調べ けれ ら い する制度 実質的 差戻しの要請

ある 実質的証拠法則 よびこれらの制度の適用に い 法 の明文の根拠を要する 解すべき あり 現行法上 独禁法 土地利用調整手続法 実質的証拠法則に限り 電波法に定め あり 特許審判に い 現行法上定め い

特許審判に対する実質的証拠法則 よびこれらの制度の導入に い 検討する

第 1 に 基本的に行政機関に裁量の認められ い特許審決に い 実質的証拠法則を 法定するこ 分析的に考えれ 可能 ある この場合に ける実質的証拠法則の適用 範囲 証拠から具体的事実を認定するま の過程 ある しかし 日本 実質的証拠 法則 法定され い 裁判官自身 事実認定をする傾向 強く 加え 特許審判 事 実認定その の 争われる場合 それほ 多く いの 実質的証拠法則 実際上持 意

味 大きく い 考えられる 実際に 事実の認定 法規への当 め

の区 きり き い場合 あるこ から 実質的証拠法則 事実を法規の要件に当

める過程に 流入し 適用される可能性 ある

第 2 に 実質的証拠法則を法定し い場合 特許審決後の新た 証拠の提出や事実の 主張を 一定範囲 遮断する制度を法定するこ 考えられ 実際上の意味 実質的証

拠法則より大きい 思われる 特許審判 主張可能 考えられる事実 広い

特許審決ま に調査 きる事実の範囲に 限界 あり 実際に 審判手続中に主張

きた し 後の事実の主張を遮断 きる場合 それほ 多く い 考えられる

第 3 に 実質的証拠法則 審判手続後の証拠・主張の遮断 目下法定され い い特許審 判に い 準司法的手続 あるから の理由 審決取消訴訟の審理範囲を限定し 審 判手続への差戻しを要求するこ に 法的根拠 あるか疑問 ある

本要約 委員会に ける各位委員の発表内容 よび委員会 の議論を基に 各 委員 分担執筆した報告の内容をま めた の あり その内容 必 し 委員会全体

し の統一見解 し 掲載され い い

以 上

(10)
(11)

めに

平成 15 16年の特許法等の改正により 無効審判 異議申立の一本化 侵害訴訟に け る無効判断の法定化及び無効審判 訂正審判 同時係属する場合や無効審判 侵害訴訟 同時係属する場合の扱い等に い 整備された ころ ある

一方 裁判所の動き し 平成 15 年に民事訴訟法の一部を改正する法 案により 特 許訴訟等の東京 大阪両地裁の専属管轄化 専門委員制度の導入等 され さらに平成 16 年に 裁判所法等の改正により 知的財産高等裁判所の設置 調査官制度の充実等 され 裁判所の専門的処理能力の向上に向けた体制整備 進められ き いる

こうした動きを踏まえ 上記法改正時の検討に い 紛争の迅速解決の観点から更 に検討 必要 され いた項目を含め近時審判制度 抱える法制 運用上の諸課題等に い 調査・研究を行うこ 肝要 ある

本調査研究 このよう 情勢を背景にし 特許庁からの委 を け ア 審決取消訴 訟の審理範囲の制限 イ 訂正を前提にした侵害訴訟判決 ウ 無効審判の蒸し返し防 止 エ 行政審判に ける特許審判の制度的特徴 に い 重点的に検討を行 た また

国の産業財産権制度のユヴザヴを対象 したアンケヴト調査を実施し ユヴザヴの利 用状況や意識に き調査・分析を行 た 各論点に い 法制的 整理を行 いく際に 比較法的観点や運用の実態の把握のため 諸外国に ける審判制度の運用の状況や事例に

い 現地法 事務所に事実確認を中心に調査を依頼した

最後に 本調査研究の遂行に当たり 指導・ 協力いた いた委員の方々を め 具体的事例等を 紹介下さ た企業 団体の方々 委 元の特許庁審判企画室の方々 他 関係者の方々に対し この場を借り 深く感謝申し上 る次第 ある

平成19年 月 財団法人 知的財産研究所

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審判制度に関する今後の諸課題の調査研究委員会 簿

委 員 長

大渕 哲也 東京大学法学部・大学院法学政治学研究科 教授

委 員

大西 正悟 日本弁理士会特許委員会委員長 法務・知的財産総合委員会委員 大西国際特許事務所 弁理士

大 聖 大 総合法 事務所 弁護士 笠井 正俊 京都大学大学院法学研究科 教授

斎藤 誠 東京大学大学院法学政治学研究科 教授 竹田 稔 竹田綜合法 事務所 弁護士・弁理士 茶園 成樹 大阪大学高等司法科 教授

平嶋 竜太 筑波大学社会科学系 企業法学専攻 助教授 藤井兼太郎 知的財産協会

(松下電器産業株式会社 IPRオペレヴションカンパニヴ 弁理士) 松田 一弘 京都大学大学院法学研究科 教授

森 義之 知的財産高等裁判所 判事

山本 隆司 東京大学大学院法学政治経済学研究科 教授

オブザヴバ

井上 雅博 特許庁審判部審判課審判企画室 室長 水 治彦 特許庁審判部審判課審判企画室 課長補佐 間中 耕治 特許庁審判部審判課審判企画室 前課長補佐

仲 松男 内 官 知的財産戦略推進事務局 参事官補佐 佐々木健 最高裁判所事務総局行政局付 判事補

(13)

委員兼事務局

池 裕介 財 知的財産研究所 研究員

事 務 局

大森 陽一 財 知的財産研究所 専務理事 杉浦 淳 財 知的財産研究所 研究第 部長 中村 幸子 財 知的財産研究所 主任研究員

(14)

目 次

要 約 めに 委員 簿

序 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

Ⅰ.審決取消訴訟の審理範囲の制限

1.審決取消訴訟の審理範囲等に い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (1) 序 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 ( ) 審決取消訴訟の審理範囲 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 ( ) 無効審決取消訴訟係属中に当該クレヴム減縮目的の訂正審決

確定した場合に ける当該無効審決取消訴訟の帰趨 ・・・・・・・・・ 35 (4) 結語 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 64

.審決取消訴訟の審理範囲の制限~実務の観点から~ ・・・・・・・・・・・・・ 65 (1) 審決に表れ い理由・証拠に関する審理 ・・・・・・・・・・・・・・ 65 ( ) クレヴム減縮目的の訂正審決 確定した場合 ・・・・・・・・・・・・ 74

.審決取消訴訟の審理範囲の制限に い の検討及び調査結果 ・・・・・・・・・ 78

Ⅱ.訂正を前提にした侵害訴訟判決

1.特許権侵害訴訟 特許の訂正 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 80 (1) めに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 80 ( ) 特許権侵害訴訟に ける無効主張の扱いに い ・・・・・・・・・・ 80 ( ) 個 的 ケヴス の扱いに い ・・・・・・・・・・・・・・・・ 84 (4) 判断 食い違 た きの扱い等に い ・・・・・・・・・・・・・・ 86

.侵害訴訟に ける訂正判断の状況に い ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 90 (1) めに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 90 ( ) 論説 侵害訴訟中の権利の訂正にかかわる判決例の研究 に い ・・ 90 ( ) 平成 16 年法改正施行後の動向に い ・・・・・・・・・・・・・・・ 94 (4) わりに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 99

.訂正を前提にした侵害訴訟判決に い の検討及び調査結果 ・・・・・・・・・ 101

(15)

.無効審判の蒸し返し防止に い

1. 無効審判の蒸し返し に い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 104 (1) 無効審判の蒸し返し の概念 現行法の規制 ・・・・・・・・・・・ 104 ( ) 無効審判の蒸し返し 問題 り得る事例 ・・・・・・・・・・・・・ 107 ( ) 民事訴訟に ける蒸し返し防止 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 109 (4) 判決の効力の及ぶ主観的範囲 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 110 ( ) 特許無効審判の当事者適格及び審査請求期間の特殊性 ・・・・・・・・ 111 ( ) 検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 112

.紛争の蒸し返しの事例 その防止に い ・・・・・・・・・・・・・・・・ 125 (1) めに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 125 ( ) 記録紙特許をめ る紛争 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 125 ( ) 紛争の蒸し返し防止策の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 133

.無効審判の蒸し返し防止に い の検討及び調査結果 ・・・・・・・・・・・ 136

Ⅳ.行政審判に ける特許審判の制度的特徴

1.行政審判制度に い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 138 (1) 行政審判の特色・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 138 ( ) 各行政審判の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 142

.行政審判 実質的証拠法則 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 186 (1) 現行法・沿革 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 186 ( ) 内容 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 187 ( ) 根拠・性質 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 190 (4) 適用範囲・新証拠申出の制限 の関係 ・・・・・・・・・・・・・・・ 192 ( ) 特許審判への示唆 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 196

.行政審判に ける特許審判の制度的特徴に い の検討結果 ・・・・・・・・ 198

(16)

参考資料

資料1 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 199 アンケヴト調査結果

資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 219 ヒアリンエ調査結果

資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 229 海外調査結果

(17)

※ 本報告書 委員会 の議論を に 各委員 分担執筆し いる この ため 各報告の内容 一部重複する部分 あり また各報告の内容 必 し 委 員会全体 し の統一見解 し 掲載され い い

本報告書の執筆分担 以下の り ある

Ⅰ.1.……… 大渕委員長

Ⅰ. .……… 大 委員

Ⅰ. .・・・・・・・・・・・・ 事 務 局

Ⅱ.1.……… 森 委員

Ⅱ. .……… 藤井委員

Ⅱ. .・・・・・・・・・・・・ 事 務 局

.1.……… 笠井委員

. .……… 茶園委員

. .・・・・・・・・・・・・ 事 務 局

Ⅳ.1.・・・・・・・・・・・・ 事 務 局

Ⅳ. .……… 山本委員

Ⅳ. .・・・・・・・・・・・・ 事 務 局

(18)
(19)

特許審判に い 平成15年の特許法改正に伴う無効審判 異議申立の一本化 並び に平成 16年の特許法等の改正による侵害訴訟に ける無効判断の法定化 無効審判 訂正 審判 同時係属する場合及び無効審判 侵害訴訟 同時係属する場合の扱い等に い 明 確化等 制度 整備され きた

また 知的財産権訴訟の審理を担う裁判所に い 平成 15 年に行われた民事訴訟法 の改正により 特許訴訟等の東京 大阪両地裁の専属管轄化 専門委員制度の導入等 され さらに平成 16年の裁判所法等の改正により 知的財産高等裁判所の設置 調査官制 度の充実等 行われる 裁判所に ける専門的処理能力を向上するための体制の整備

進められ きた ころ ある

一方 上記の法改正時に行われた検討に い 紛争の迅速解決の観点からさらに検討 必要 され いた項目等 近年の制度・体制の整備によ 未解決 ある法制 運用上 の諸課題 残され り これら諸課題に い 調査・研究を行い 解決に向け の方向

性を探るこ 求められる

本調査研究 これら諸課題のうち 特に ア 審決取消訴訟の審理範囲の制限 イ 訂正を前提にした侵害訴訟判決 ウ 無効審判の蒸し返し防止 エ 行政審判に ける 特許審判の制度的特徴の4項目を対象に 企業等に対するアンケヴト 海外調査の結果等 を踏まえ 検討を行い 論点の整理を行 た

ア 審決取消訴訟の審理範囲の制限

特許審判の審決取消訴訟の審理範囲に い 昭和 51年最大判 メリヤス編機事件 審決 判断された部分にしか及 い 判示され いる また 平成 11 年最判 大径

角形鋼管の製造方法事件 減縮された発明の審理判断を特許庁に ける審判の手続

を経るこ く裁判所 一次的に行うこ き い 判示され 平成 17 年最判 行ヒ 106 号事件 これを追認する判決 出された 現状 審決 判断された部分に制限 され いる

一方 裁判所に い 専門技術的判断を行うための体制 整備され あり このよ

う 状況下 当事者の手続機会 防御機会 十分に保 され いる場合に い こ

れらの判例に基 き一 に裁判所 審決の取消判決を行うこ 訴訟経済あるい 審判

経済に反するの いか の意見 ある また 侵害訴訟に ける無効の抗弁 これ

らの判例の影響を け いこ から 両者の関係に い 整理を行うこ 必要 の意見 出され いる そこ 審決取消訴訟時に ける審理範囲の制限に い 近年の制度・

(20)

体制の整備を踏まえ これら判例に基 く運用に い 検討を行 た

本課題に い 平成14年度に行われた 産業構造審議会知財政策部会紛争処 理小委員会 に い 審決取消訴訟に ける裁判所の審理範囲 裁判所の体制整備に 関連した問題 あり 引き続き検討を行うこ 適切 ある の指摘を け いる の ある

イ 訂正を前提にした侵害訴訟判決

キルビヴ事件の最高裁判決以降 侵害訴訟 審判の訂正審理 訂正審判又 無効審判の 訂正請求 同時係属し いる場合に い 訂正審理の審決 確定する前に訂正後の発 明に い 無効判断の され いる判決例 散見される しかし ら 現在の ころ こうした事例に対する十分 検証 され い い

一方 審決取消訴訟に い 上述の り特許庁の一次的判断 必要 あり クレ

ヴムの減縮に係る訂正判断 審理範囲の制限を けるのに対し 侵害訴訟の場合に ける 訂正要件の判断に い 同 裁判所 行う のの 民事訴訟 あるこ から審理範囲

の制限を け い いう いわ れ現象 生 いる

また 訴訟時に い 新た 証拠 理由を 独立特許要件の判断を行うこ の適

否 さらに訂正の判断 相俟 裁判所 権利有効 判断し 判決を行 た後に 特許 無効の審決 確定した場合 あるい 逆に裁判所 権利無効 判断した後に有効の審決 確定した場合等に い の法的問題 発生するこ 想定される

こうした状況を踏まえ 侵害訴訟中 の訂正判断の実状 それ 並行し 提起され い る無効審判 訂正請求 及び訂正審判 の関係 判断齟齬の可能性等 を含め 現行制度

有する問題点の抽出を行い 論点の整理を行 た

ウ 無効審判の蒸し返し防止

特許法 167 条 何人 無効審判の確定審決の 録 あ た き 同一の事実及び同 一の証拠に基 い その審判を請求するこ き い 規定される のの 確定審決の 録の前に再度の請求を行うこ 又 理由 証拠を変更し 再度の請求を行うこ 許容 され いる

また 仮に同一人による再度の無効審判を遮断した し 無効審判 請求人適格を 何人 し いるため 実際の請求人を秘し 無効審判を請求するこ ダプヴ請求

抑制 き いこ り 同一の特許権等に対し同一の者あるい 複数の者 繰

り返し無効審判請求を行うこ 可能 いる これにより 同一の特許権に対し無

効審判請求 複数回行われた事件 起きた場合 このよう 特許を維持するための企業の

(21)

負担 特に資力の乏しい中小企業の負担 大きい旨の意見 ある 一方 同一特許権に対 し無効審判請求を複数回行うこ を制限した場合 第三者の審判を ける権利を制限する こ に る可能性 ある

以上の状況を踏まえ 国に ける複数回の無効審判請求に い の実状及び諸外国 に ける実情及び法制等を踏まえ 無効審判の蒸し返しを防止するこ の必要性 防止の ための方策等に い 検討を行 た

知財推進計画 2006 平成 18 年 6 月 8 日 に い 同一人又 その関係者 実質的に同一の理由により無効審判の請求を繰り返す い た無効審判の蒸し返し を防止するための方策に い 2006 年度中に 審判を ける権利 の関係に留意し 検討し 結論を得る され いる

エ 行政審判に ける特許審判の制度的特徴

行政機関 行 た判断に不服 ある場合 通常 裁判所 違法性に い の審理を行う

こ る 専門技術的 知識・経験を備えた行政機関 裁判所に代わ 司法に準

た手続 裁断を行う制度 いわゆる行政審判により審理 行われる制度 ある 行政審判 制度 裁判所の負担の低減 並びに当事者に対する簡易・迅速・低廉及び適正 解決策 の提供に い 一定の役割を担う の あり 審理手続 審理形態 覆審又 始審 審級 省略の有無等に き 行政争訟に応 様々 形態 存在し 特許庁 行 いる審判 行政審判の一 考えられ いる

しかし ら 行政審判制度同士を比較し その特徴に い 検討するこ ほ ん く 特許審判に い 他の行政審判 の制度比較により その制度的特徴等に い 網羅的に検討するこ 行われ い い

また 行政審判制度に い 例え 実質的証拠法則 新証拠及び新主張の制限

い た法規定 ある制度 あるい 審理範囲の制限 判例 担保される制度等 類似の機

能を果たす のに い 制度間 様々 制度・運用 され り 統一的 の

い い

そこ 公正取引委員会 国税不服審判所 海難審判庁等の主 行政審判制度 特許審 判 の対比による特許審判の制度的特徴 他の行政審判手続 有する特徴的 制度 ある 実質的証拠法則の特許審判制度への運用の是非等の議論に通 行政審判制度に ける特 許審判の制度的特徴の検討を行 た

(22)

Ⅰ . 審 決 取 消 訴 訟 の 審 理 範 囲 の 制 限

1 . 審 決 取 消 訴 訟 の 審 理 範 囲 等 に い ()

( ) 本 稿1 a)審 決 取 消 訴 訟 の 審 理 範 囲 の 制 限 後 記( ) b)ク レ ヴ ム 訂 正 減 縮 の 場 合 に け る 当 該 無 効 審 決 取 消 訴 訟 の 帰 趨 後 記( ) の 点 を 取 り 扱 う

そ し a) b)の 分 析 検 討 に 当 た こ れ ら の 論 点 極 め 密 接 関 連 性 を 有 す る c)侵 害 訴 訟 に け る 特 許 無 効 に 係 る 主 張 の 可 否 い う 重 要 論 点 の 関 係 に 力 点 を 置 く こ す る c)に い 侵 害 訴 訟 に い 特 許 無 効 に 関 す る 主 張 判 断 行 え い い う 基 本 原 則 排 他 的 元 手 続 構 造 原 則

最 判 平 成 12411 日 民 集 5441368 頁 キ ル ビ ヴ 最 判 に よ り 判 例 上 実 質 的 に 大 幅 に 変 容 さ れ 無 効 理 由 の 存 在 明 ら か 場 合 に 権 利 濫 用 い う 一 般 条 項 に 基 き 特 段 の 事 情 い 限 り 侵 害 訴 訟 に け る 権 利 行 使 封 ら れ る い う 判 例 の 立 場 採 ら れ る よ う に り さ ら に 平 成 16 年 特 許 法 改 正2に よ り こ の キ ル ビ ヴ 抗 弁 無 効 理 由 の 存 在 明 ら か あ る こ を 理 由 す る 権 利 濫 用 の 抗 弁 3の 立 場 を さ ら に 一 歩 進 め た の し 特 許 法 法 104 条 の 3 の 抗 弁 い う 形 い わ ゆ る 明 ら か 要 件 し に 特 許 法 の 明 文 の 規 定 に よ り 権 利 行 使 封 ら れ る こ た

a) 知 的 財 産 法 の 分 に け る 唯 一 の 最 高 裁 大 法 廷 判 決 あ る 最 大 判 昭 和 51310 日 民 集 30279 頁 メ リ ヤ ス 編 機 事 件 昭 和 51 年 最 大 判 に よ り 審 決 取 消 訴 訟 の 審 理 範 囲 無 効 理 由 ・ 拒 絶 理 由 に 細 か く 制 限 さ れ こ の よ う 単 位 に 分 断 さ た 形 し か 争 訟 を 解 決 さ い い う 判 例 不 動 の の の 如 く に 四 半 世 紀 以 上 に わ た り 国 の 判 例 を 支 配 し き た し か し ら 今 世 紀 に 入 り 学 説 上 の 研 究 進 め ら れ 同 判 例 の 法 的 根 拠 実 質 的 妥 当 性 等 の 方 に き 深 刻 疑 問 投 か け ら れ る に 至 い る の

1 本 稿 拙 稿 特 許 法 等 の 解 釈 論 ・ 立 法 論 に け る 転 機 転 機 知 的 財 産 法 の 理 論 現 代 的 課 題 中 山 信 弘 先 生 還 暦 記 念 論 文 集 弘 文 堂 ・2005 2 頁 以 下 を 踏 ま え た 上 本 委 員 会 の 議 盛 り 込 ん 更 に 踏 込 ん 内 容 い る

2

平 成 16年 法 120 こ の 改 正 に 置 か れ た 司 法 制 度 改 革 推 進 本 部 事 務 局 の 知 的 財 産 訴 訟 検 討 会 の 検 討 結 果 に 基 い た あ る 知 的 財 産 訴 訟 検 討 会 の に 置 か れ た 知 的 財 産 訴 訟 外 国 法 制 研 究 会 に 関 与 す る 機 会 を 得 た

3 本 稿 に キ ル ビ ヴ 最 判 肯 定 さ れ た 特 許 に 無 効 理 由 存 在 す る こ 明 ら か あ る こ 理 由 す る 権 利 濫 用 の 抗 弁 の こ キ ル ビ ヴ 抗 弁 ぶ こ す る キ ル ビ ヴ 抗 弁 い う

転 機 5 10 参 照

(23)

あ る4 そ し 上 記 c)の よ う 大 き 転 機 に 伴 a)に い 不 動 の く 捉 え ら れ き た 昭 和 51 年 最 大 判 に い 何 ら か の 見 直 し を 迫 ら れ る を 得 い の 見 方 識 者 の 間 急 速 に 有 力 に り あ る 現 状 に あ る5

そ し 後 述 の り こ の a) 密 接 関 連 性 を 有 す る b) 無 効 審 決 取 消 訴 訟 係 属 中 に 当 該 ク レ ヴ ム 減 縮 目 的 の 訂 正 審 決 確 定 し た 場 合 に け る 当 該 無 効 審 決 取 消 訴 訟 の 帰 趨 い う 極 め 複 雑 困 難 論 点 を 内 容 す る の あ る こ の 点 に い の 判 例 当 然 取 消 説 当 該 無 効 審 決 当 然 に 取 消 し る す る の 立 場 に 立 最 判 平 成 1139 日 民 集 533303 頁 大 径 角 形 鋼 管 事 件 平 成 11 年 最 判 あ る こ の 当 然 取 消 説 の 結 論 に い 何 ら か の 見 直 し 不 可 あ る い う 意 見 強 く こ れ を 契 機 し こ の 当 然 取 消 説 に 係 る 問 題 点 を 解 決 す べ く 平 成 15 年 改 正6 さ れ た 真 の 意 味 こ の 問 題 解 決 さ れ い る い え る か う か 同 改 正 後 の 新 法 下 の プ ラ ク テ ィ ス 如 何 に か か い る の い え る7

こ の よ う に こ れ ら a) い し c)の 問 題 に い い れ 密 接 関 係 認 め ら れ る 点 に 注 意 を 要 し よ う

( ) 本 稿 扱 う a) b) 大 論 点 国 の 特 許 制 度 を 土 か ら 支 え る 審 決 取 消 訴 訟 制 度 の 中 的 部 分 に 係 る の あ る 審 決 取 消 訴 訟 に い

審 判 訴 訟 の 関 係 主 要 論 点 る 審 判 審 理 判 断 さ れ い い 無 効 理 由 ・ 拒 絶 理 由 の 関 係 a) 無 効 審 判 審 理 判 断 さ れ い い 訂 正 後 の ク レ ヴ ム の 関 係 b) 無 効 審 判 に よ る 審 理 判 断 の 前 置 を 要 求 す べ き か う か い う 点 中 的 ポ イ ン ト る す わ ち 前 者 審 判 審 理 判 断 さ れ い い 無 効 理 由・拒 絶 理 由 に き 審 決 取 消 訴 訟 の 提 出 を 封 審 理 範 囲 を 制 限 す る の 判 例 昭 和 51 年 最 大 判 の 立 場 あ り 後 者 無 効 審 判 審 理 判 断 さ れ い い 訂 正 後 の ク レ ヴ ム 無 効 審 判 既 に 審 理 判 断 の 対 象 い る 無 効 理 由 の 対 比 等 を 改 め 無 効 審 判 に 行 わ る た め に 原 審 決 無 効 審 決 を 取 り 消 し 審 判 を 再 開 さ る い う の 判 例 平 成 11

4

後 記( )参 照

5 後 記( )( ) 参 照

6

平 成 15年 法 47 こ の 平 成 15 年 特 許 法 改 正 の た め に 産 業 構 造 審 議 会 知 的 財 産 政 策 部 会 紛 争 処 理 小 委 員 会 紛 争 処 理 小 委 員 会 審 議 行 わ れ そ の 審 議 結 果 報 告 書 産 業 財 産 権 を め る 紛 争 の 迅 速 か 合 理 的 解 決 に 向 け 2003 2 産 業 構 造 審 議 会 知 的 財 産 政 策 部 会 報 告 さ れ い る 本 稿 に 同 報 告 書 を 紛 争 処 理 小 委 員 会 報 告 書 引 用 す る

頁 数 に 報 告 書 冊 子 の 頁 数 に よ る 特 許 庁 HP の 紛 争 処 理 小 委 員 会 報 告 書 頁 数 る の 注 意 さ れ た い 紛 争 処 理 小 委 員 会 の 審 議 に 委 員 長 関 与 す る 機 会 を 得 た

7 後 記( )( )( )参 照

(24)

最 判 の 立 場 あ る8

( ) 上 記 の a) b) 行 政 訴 訟 法 の 視 点 か ら の 高 度 理 論 的 考 察 要 求 さ れ る 複 雑 困 難 論 点 あ る 遺 憾 ら 従 前 よ り こ の 観 点 か ら の 掘 り 下 た 分 析 極 め 不 十 分 の あ た こ 否 定 し 難 い9 そ の た め に 後 述 の よ う 行 政 訴 訟 法 の 一 般 理 論 に よ る 帰 結 か ら 本 質 的 に 乖 す る よ う 帰 結 に 当 時 に け る 実 務 的 必 要 性 取 消 裁 判 所 の 専 門 技 術 事 項 へ の 対 応 能 力 の 低 さ に 対 処 す る 必 要 性 か ら か 根 拠 ら し い 根 拠 く し 安 易 に 導 こ う す る 方 向 に 向 い い た よ う に 思 わ れ る さ ら に こ の よ う 複 雑 困 難 論 点 を 正 し く 位 置 付 け 把 握 す る た め に 比 較 法 等 の 基 礎 法 的 研 究 不 可 あ る こ の 面

従 前 ド イ ツ 法 米 国 法 英 国 法 等 の 主 要 法 制 の 分 析 検 討 極 め 不 十 分 の あ た す わ ち 特 に 民 事 訴 訟 や 行 政 訴 訟 の 一 般 ル ヴ ル の 関 連 等 ま カ レ ァ ヴ す る 不 可 の 研 究 す ら 怠 ら れ き た の 実 情 あ り そ の た め に 分 析 表 面 的 か え 誤 導 的 の い た の 残 念 ら 偽 ら る 実 態 あ る こ の よ う 極 め 不 十 分 比 較 法 研 究 上 記 の よ う 根 拠 ら し い 根 拠 く し 行 政 訴 訟 法 の 一 般 理 論 か ら 乖 し た 帰 結 に 導 く 一 因

い た の あ る

こ の よ う 状 況 の 下 特 に 行 政 訴 訟 法 の 一 般 理 論 に ま 立 ち 返 た 本 格 的 分 析 不 可 の の る こ の よ う 不 可 の 作 業 を い し ろ に し た ま ま 本 稿 の 論 点 の 正 し い 分 析 検 討 い う の 所 詮 不 可 能 の ら る を 得 い ま た 同 様 に 主 要 法 制 に い 知 的 財 産 法 の ら 民 事 訴 訟 法 行 政 訴 訟 法 等 の 一 般 ル ヴ ル に ま 立 ち 返 た 真 の 比 較 法 研 究 不 可 あ る

ま た こ れ ら の よ う 理 論 面 け く 実 際 上 の 妥 当 性 の 面 か ら の 分 析 検 討 不 可 の 重 要 性 を 有 し い る こ こ 特 に 昭 和 51 年 最 大 判 当 時 現 在 取 消 裁 判 所 の 専 門 技 術 事 項 へ の 対 応 能 力 の 点 手 続 の 迅 速 の 要 請 の 度 合 い の 点 本 質 的 い う べ き 大 き 相 違 認 め ら れ る の あ る

さ ら に a) b) 密 接 関 連 を 有 す る c)の 点 の 前 述 の よ う い わ 革 命 的 い い 得 る 本 質 的 変 化 の 影 響 極 め 大 き の あ る

本 稿 以 上 の 各 点 を 踏 ま え た 総 合 的 多 角 的 分 析 検 討 を 行 う の あ る た し 紙 幅 の 制 約 の た め に 本 稿 の 意 を 尽 く す こ き い

8 後 記( )( ) 参 照

9

こ れ 従 前 国 の 実 務 法 暰 の 養 成 に 民 刑 事 法 関 係 中 心 行 政 法 関 係 の 弱 た こ 起 因 す る 思 わ れ る そ の 上 行 政 訴 訟 関 係 の 法 知 的 財 産 法 関 係 の 法 家 の 交 流 等 あ ま り た こ 原 因 あ る 法 科 大 学 院 ・ 新 司 法 試 験 制 度 の 下 政 法 必 須 科 目 さ れ い る 上 記 の 点 に き 次 第 に 改 善 ら れ る こ 期 待 さ れ よ う

行 政 訴 訟 法 学 自 体 行 政 法 学 訴 訟 法 学 の 学 際 的 分 方 の 法 学 領 域 の 専 門 的 知 見 を 要 求 す る 複 雑 困 難 あ る こ 上 記 の 困 難 性 を 更 に 増 す こ い る

(25)

細 に い 拙 著 特 許 審 決 取 消 訴 訟 基 本 構 造 論 有 斐 ・2003 年 基 本 構 造 論 拙 著 ク レ ヴ ム 訂 正 特 許 審 決 取 消 訴 訟 弘 文 堂 ・2007 年 度 刊 行 定 を 是 非 参 照 さ れ た い10

1 0 c) 細 に 近 々 に 公 刊 定 の 拙 稿 特 許 権 侵 害 訴 訟 に け る 特 許 無 効 に 係 る 主 張 の 可 否 法 暰 時 報 を 参 照 さ れ た い ま た こ の 点 密 接 関 係 を 有 す る 特 許 無 効 ク レ ヴ ム 解 釈 の 関 係 等 に 拙 稿 ク レ ヴ ム 解 釈 特 許 無 効 に 関 す る 一 考 察 公 知 部 分 除 外 説 に の 検 討 日 本 弁 理 士 会 中 央 知 的 財 産 研 究 所 編 ク レ ヴ ム 解 釈 論 判 例 タ イ ム ゲ 社 ・2005 レ ヴ ム 解 釈 特 許 無 効 を 参 照 さ れ た い

(26)

( ) 審 決 取 消 訴 訟 の 審 理 範 囲

( )

昭 和 51 年 最 大 判 の 民 集 要 旨 特 許 無 効 の 抗 告 審 判 審 理 判 断 さ れ か た 公 知 事 実 の 対 比 に け る 特 許 無 効 原 因 を 審 決 取 消 訴 訟 に い 主 張 す る こ 許 さ れ い す る の あ る た し 判 決 文 全 体 か ら す る 専 ら 当 該 審 判 手 続 に い 現 実 に 争 わ れ か 審 理 判 断 さ れ た 特 定 の 無 効 原 因 に 関 す る の の 審 理 の 対 象 さ れ る べ き あ る し た 上 こ の よ う 無 効 原 因 の 特 定 に い 無 効 原 因 の 条 文 の 各 号 い し 各 違 反 規 定 に 個 独 立 の 無 効 原 因 し さ ら に 新 規 性 に 関 す る の あ 特 定 の 公 知 事 実 の 対 比 に け る 無 効 の 主 張 他 の 公 知 事 実 の 対 比 に け る 無 効 の 主 張 そ れ れ 個 の 理 由 を す 判 示 さ れ い る そ し こ の よ う に 無 効 審 判 の 審 決 取 消 訴 訟 導 か れ た 法 理 そ の ま ま 拒 絶 審 決 取 消 訴 訟 に 及

さ れ い る11

そ し こ こ 審 決 取 消 訴 訟 の 審 理 範 囲 内 さ れ る た め に 審 判 審 理 さ れ た け 足 り 審 判 判 断 さ れ い け れ ら い 点 に 注 意 を 要 す る す わ ち 審 判 提 出 職 権 提 出 を 含 す ら さ れ い い 理 由 無 効 理 由

・ 拒 絶 理 由 以 下 未 提 出 理 由 い う け く 審 判 提 出 さ れ い た 審 決 中 判 断 さ れ い い 理 由 以 下 未 判 断 理 由 い う 審 決 取 消 訴 訟 の 審 理 範 囲 外 さ れ い る の あ る

以 上 の 各 点 昭 和 51 年 最 大 判 の 射 程 を 考 え る に 当 た 非 常 に 重 要 る の 注 意 を 要 す る12

こ こ 最 重 要 点 昭 和 51 年 最 大 判 の 立 場 に い 後 述 の よ う 行 政 訴 訟 行 政 処 分 取 消 訴 訟 の 一 般 理 論 判 例 通 説 13に よ る 帰 結 か ら の 本 質 的 乖 存 す る こ あ る14

こ こ の( ) 審 決 取 消 訴 訟 の 審 理 範 囲 後 記( ) ク レ ヴ ム 訂 正 審 決 取 消 訴 訟 の の 論 点 相 互 に 密 接 に 関 連 す る の あ る 従 前

1 1

昭 和 51 年 最 大 判 大 正 10 年 法 下 の 事 案 に あ る こ の 射 程 現 行 法 昭 和 34 年 法 下 に 及 ぶ さ れ い る 昭 和 51 年 最 大 判 の 射 程 さ れ る 範 囲 に

基 本 構 造 論 235頁 参 照

1 2 基 本 構 造 論 229 233-234頁 参 照 1 3

後 記( )参 照 基 本 構 造 論 151-219頁 等 参 照

1 4 後 記( )参 照

(27)

こ の 者 の 関 連 性 必 し 十 分 に 認 識 さ れ こ か た よ う に 見 け ら れ る し か し 審 決 取 消 訴 訟 の 審 理 範 囲 を 厳 し く 制 限 す る 昭 和 51 年 最 大 判 の 法 的 根 拠

さ れ る の 後 述 の よ う に 訴 訟 の 前 段 階 に い 専 門 行 政 庁 に よ る 慎 重 審 理 判 断 を け る 利 益 を 害 し い た め い う 点 あ る す る 15 こ れ ら の 者 同 一 の 次 元 捉 え る 可 能 性 生 く る こ る す わ ち 審 決 取 消 訴 訟 最 典 型 的 に 問 題 る 無 効 理 由 ・ 拒 絶 理 由 あ る 新 規 性 如 ・ 進 歩 性 如 に い の 判 断 に 当 た 無 効 理 由 等 公 知 事 実 ク レ ヴ ム 発 明 の 要 旨 認 定 の 対 比 問 題 る 昭 和 51 年 最 大 判 ク レ ヴ ム 側 に 変 動 く 無 効 理 由 公 知 事 実 側 の 変 動 問 題 る 審 判 審 理 判 断 さ れ

い い 公 知 事 実 に 係 る 主 張 封 ら れ い る の に 対 し 平 成 11 年 最 判 逆 に 無 効 理 由 公 知 事 実 側 に い 変 動 く ク レ ヴ ム 側 に き 変 動 ク レ ヴ ム 減 縮 目 的 の 訂 正 審 決 の 確 定 に よ る ク レ ヴ ム の 減 縮 問 題 る の あ る そ し 昭 和 51 年 最 大 判 平 成 11 年 最 判 無 効 理 由 公 知 事 実 側 あ る い ク レ ヴ ム 側 に き 変 動 あ る 場 合 に い 審 決 取 消 訴 訟 の 判 断 を 否 定 し た の あ 換 言 す る 無 効 理 由 公 知 事 実 側 に い

ク レ ヴ ム 側 に い 審 決 実 際 に 判 断 し た 対 象 無 効 理 由 公 知 事 実 ク レ ヴ ム の ま ま あ る 場 合 に 限 訴 訟 の 前 段 階 に い 専 門 行 政 庁 に よ る 慎 重 審 理 判 断 を け る 利 益 を 害 し い の 扱 い 無 効 理 由 公 知 事 実 ク レ ヴ ム の い れ か 一 方 変 動 あ る 場 合 に か か る 利 益 を 害 す る の

し 審 決 取 消 訴 訟 の 判 断 を 否 定 し よ う す る の し 統 一 的 に 理 解 す る こ 可 能 よ う に 思 わ れ る16 た し 平 成 11 年 最 判 の 判 決 文 あ る い 調 査 官 解 説 等 に い こ の よ う 整 理 さ れ た 理 解 必 し 示 さ れ い る わ け

審 決 取 消 訴 訟 の 主 要 の し 無 効 審 判 の 審 決 の 取 消 訴 訟 拒 絶 審 決 取 消 訴 訟 あ る 本 稿 に い 前 者 の 点 を 中 心 し 論 る こ す る 後 記( ) 後 者 の 点 に い 論 る こ し た い

1 5

後 記( )(b)()参 照

1 6 特 許 庁 総 務 部 総 務 課 制 度 改 正 審 議 室 編 平 成 15年 特 許 法 等 の 一 部 改 正 産 業 財 産 権 法 の 解 説 特 許 庁 ・ 平 成 15年 改 正 解 説 発 明 協 会 ・2003 81 平 成 11年 最 判 の 根 拠 に 関 し こ れ 特 定 の ク レ ヴ ム を 特 定 の 無 効 理 由 に 基 無 効 に す る 場 合 に 専 門 行 政 庁 る 特 許 庁 の 個 的 判 断 を 経 由 し 裁 判 所 ら そ の 判 断 の 適 否 の 審 査 に 徹 す べ き あ る い う 許 庁 裁 判 所 の 役 割 分 担 を 前 提 す る 考 え 方 に よ る 解 さ れ い る 的 確 に 説 明 し い る

後 記( ) ( ) (d)の 平 成 15年 改 正 の た め の 審 議 を 行 た 紛 争 処 理 小 委 員 会 け る 裁 判 所 委 員 の 発

言 に 参 照

(28)

( ) 法 的 根 拠 の

序 論

行 政 訴 訟 の 一 般 理 論 か ら す る 当 該 行 政 処 分 の 違 法 性 一 般 い う 訴 訟 物 の 範 囲 内 に い 特 の 審 理 範 囲 制 限 法 理 成 り 立 た い 限 り 審 理 範 囲 制 限 肯 定 さ れ 同 訴 訟 物 の 範 囲 内 当 該 行 政 処 分 の 違 法 事 由 の す べ に 関 し 主 張 い し 攻 撃 防 御 方 法 提 出 を す こ き る の あ り 取 消 訴 訟 の 審 理 範 囲 に い ま 第 1 段 階 し 訴 訟 物 の 範 囲 に 外 枠 制 限 さ れ る の あ

訴 訟 物 の 範 囲 外 の の に い 審 理 範 囲 外 る 次 に 第 2 段 階 し 訴 訟 物 の 範 囲 内 あ 特 の 審 理 範 囲 制 限 の 法 理 肯 定 さ れ る 限 り に い

審 理 範 囲 制 限 さ れ る こ る17

以 下 の 分 析 に い 裁 量 処 分 の 場 合 に の 考 慮 働 く 可 能 性 あ り 得 る 本 稿 対 象 し い る 特 許 審 判 の 審 決 特 許 処 分 同 様 に 典 型 的 束 処 分 あ る の 18 こ の よ う 可 能 性 に い 検 討 の 対 象 外 し 束 処 分 に 絞 検 討 す る19

訴 訟 物 の 客 観 的 範 囲 を 理 由 す る 審 理 範 囲 制 限 の 可 能 性 の 検 討

前 記 の 第 1 段 階 に い ま 取 消 訴 訟 の 訴 訟 物 問 題 る 通 説 判 例 的 見 解 に よ る 取 消 訴 訟 の 訴 訟 物 当 該 行 政 処 分 の 違 法 性 一 般 る そ の 上 当 該 行 政 処 分 の 範 囲 い し 同 一 性 問 題 る 当 該 行 政 処 分 の 範 囲 い し 同 一 性 を 画 す る 基 準 し 行 政 処 分 a)処 分 の 日 時 b)処 分 の 主 体 c)処 分 の d)処 分 の 内 容 主 文 等 に よ り 画 さ れ る の あ 処 分 理 由 に 分 断 さ れ る の い い う の 通 説 的 見 解 に 係 る 一 般 原 則 あ る

20

こ れ を 審 決 取 消 訴 訟21の 場 合 に 当 め る そ の 訴 訟 物 前 記 a)d) の 4 点 画 さ れ た 当 該 行 政 処 分 た る 当 該 審 決 の 違 法 性 一 般 い う こ り す わ ち 処 分 理 由 無 効 理 由 ・ 拒 絶 理 由 に 分 断 さ れ る こ い い う こ

22 そ し 審 決 取 消 訴 訟 の 場 合 に 限 こ の よ う 一 般 理 論 か ら 乖

1 7 基 本 構 造 論 151頁 参 照 1 8

基 本 構 造 論 309-311頁 参 照

1 9 基 本 構 造 論 201-202頁 参 照 2 0

基 本 構 造 論 153-157頁 参 照 処 分 の 例 外 に 後 掲 注 22参 照

2 1 無 効 審 判 の 審 決 の 取 消 訴 訟 抗 告 訴 訟 取 消 訴 訟 あ る こ 基 本 構 造 論 238-255 頁 を 参 照

2 2 処 分 に そ の 特 殊 性 ゆ え に 前 記 一 般 論 の 例 外 を 構 成 す る あ る 本 稿

表 1   判 決 例 の 類 型   訂 正   類 型   判 断 対 象   訂 正 に 対 す る 判 断   判 決 時 の 状 態   1   原 ク レ ヴ ム   有   未 確 定   原 ク レ ヴ ム   無   未 確 定   訂 正 ク レ ヴ ム   有   確 定   4   訂 正 ク レ ヴ ム   有   未 確 定   ( ) 判 決 例   類 型 1 判 断 対 象 : 原 ク レ ヴ ム 訂 正 判 断 : 有 訂 正 状 態 : 未 確 定 ( a ) 東 京

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