R&D主導によるコ ポレ ト エスノグラフィと人間中心
設計の実践
Practice of R&D-led Corporate Ethnography and User-Centered Design Process
伊賀 聡一郎
*新西 誠人
*山本 健吾
*Soichiro IGA Makoto SHINNISHI Kengo YAMAMOTO
要 旨
私 身 回り ペノやサヴビケ あふれ り,これら 機能や価格 い 差別化
要因 け 利用者 導入選択 難しく いる.利用者 ペノやサヴビケを具体
的 よう 活用 る , よう 環境やコンテキケト 用いる ,利用者起点
活 情報 基 い ペノ くり ベヴカヴ し 急務 ある.こ ,R&D 研究
開発 現場 い ,従来 シヴゲ指向 技術開発 み ら ,商品やサヴビケ 利用者や そ 利用者 置 れ 環境 い 利用者起点 情報を活用し 商品やサヴビケ 開発゚プュヴ チ 必要 る.本稿 ,R&D 現場 主導 るコヴポヤヴトンエケノグラフ゛ 人間中心 設計 基 く技術開発 実践 い 紹介 る.そし ,R&D主導 これら活動を進 る利点
課題 い 考察 る.
ABSTRACT
T
R D
I
R D
* グ ープ技術開発本部オフィスソ ューション技術開発センター
Office Solution Technology Development Center, Corporate Technology Development Group
1 . じめに
ペノ らコト いわれるよう ,製品やサヴ ビケ 持 機能面 価値を持 昷代 ら,それら
よう 場面 利用者 目的を果 い 経 験的 側面 価値を生 昷代 移り変わ 来 い る
10)19)
.企業 製品開発 い ,従来 よう 技 術指向 製品開発 よるシヴゲ指向 ゚プュヴチ ら 実際 マヴギを想定し ッヴゲ指向 開発゚プュヴチ
視 れ ある
6)9)
.こ よう 流れ 中 い , ISO13407 標準化 進み,マヴギ起点 製品開発 を行う人間中心設計 UCD:User-Centered Design 考え方 洋透し いる
8)
.R&D 研究開発 フ゛ヴャチ い ,これら価値観 変化を捉え 新 R&Dプュコケ 求 られ いる.
マヴギ ッヴゲを直接的 吸 る開発手法 参 型タギ゜ン ある
15)
.マヴギ 定常的 製品開発 プュグゟェト 参 し ,開発者 マヴギ 製 品開発 課題解決 あ る いう ある.し し ら,これ 市場 い製品を開拓 るよう 場
,例え ,具体的 マヴギ い い,長期的 マ ヴギ をプュ グゟ ェト 参 る こ 難し い, シヴオセトマヴギ コグベンテヴシミン 難しい
課題 ある
12)
.特 新しい製品やサヴビケを生み出 よう R&D プュグゟェト い ,これら課 題 顕著 あり,技術やノゞデゞ い 知的財産 ブヅグベント 観点 ら 参 型タギ゜ンを適用 る こ 困難 あろう.
企業 ける製品 R&Dプュグゟェト ,様々 ケキャを持 人曩 わる.例え ,企画,設計, 開発,販売 い 役割別 人曩 るこ ら, 曩料,物性,ベカトュッェケ,ソフトゞゟ゚ 学,心 理学,ブヴォテ゛ング,グラフ゛セェケタギ゜ン,゜ ンシラェシミンタギ゜ン 多種多様 渡るトセェグ ラゞンチを持 人間 一 製品 サヴビケ作り 携 わるこ ある.これら多様 トセェグラゞンチ,ケ キャ,ブ゜ンチコセトを持 人間 ,マヴギ ッヴ ゲ 密着し 製品やサヴビケ 開発 いうガヴャ 対 し 協働 るこ 求 られる.
様 々 ト セェ グ ラ ゞ ンチ を 持 人曩 わ るプュ グ ゟェ ト 場 , 来的 R& D よう 技 術 魅力 み 協働を 進 るこ 難しく,そ れ れ ベントヴ ケキャを十 活 こ 難し く る.R&Dフ゛ヴャチ ら い 技術的 視 点 み ペノ くりを進 る け ,最終的 一貫 し マヴギ経験を伝えられる製品やサヴビケを生み出
こ い ろう.
こ よ う , こ れ ら R & D フ゛ ヴ ャ チ , マヴギ ッヴゲ ,自社 独自技術 ら るシヴゲ をブセチング 新しい仮説を導出し, ら 様々
ケキャやケシンケ プュグゟェト わる人曩 協 働 シヴヘヤケ られるよう フヤヴヘワヴ ェ 求 られる.
本稿 ,R&D主導 コヴポヤヴトンエケノグ ラフ゛ よる潜在的ッヴゲ 発掘 仮説立案,コヴポ ヤヴトンエケノグラフ゛ 結果を基 し ヒャソヂ法 やシヂモアパヴケ法 ら構 る人間中心設計 開発 プュコケを紹介 る.
,コヴポヤヴトンエケノグラフ゛や人間中心設 計 一般的 言葉 意味 連 る゚プュヴチを概観 る. ,R&Dフ゛ヴャチ 実践し コヴポヤヴ トンエケノグラフ゛ 人間中心設計を事例紹介的 触 れ,そ ベモセト 現状 課題を考察 る.
2 .コ ポ ト エスノグラフ
エケノグラフ゛ 民族 学 人類学者 民族 を書く 開発し フ゛ヴャチワヴェ いう研究手 法 あり,調査者自ら 対象 集団活動 る参 観察法や゜ンファヴブャ゜ンシビポヴ 現場調 査 フ゛ヴャチワヴェ ,現場調査 結果を 析ン 解釈し 報告書 民族 ら る
14)
.
コヴポヤヴトンエケノグラフ゛ ,企業活動 けるエケノグラフ゛的 ゚プュヴチ 応用 ある. いわゆる民族 学 し エケノグラフ゛ よう 長 期 渡る参 観察を行うォヴケ 少 い ,顧客 常や業務を簡易的 観察し,゜ンシビポヴを通 顧 客を理解し,潜在的 ッヴゲを吸 し ,新
製 品 企画 る ある. 現状 コヴポ ヤヴ トンエケノグラフ゛ ,特 ブヴォテ゛ング部門 実践例 多く見られる.
連 る゚プュヴチ し , 曪 人間観察を中 心 るフ゛ヴャチワヴェを基点 し,対象者 ゜ ンシビポヴ内容や行 記録 対し 複層的 解釈を
えるこ より新 ビグヅケ機会を見出 一連 質 的 モ サ ヴ チ 手 法 し ビ グ ヅ ケ ン エ ケ ノ グ ラ フ゛ いう概念を提案し いる
18)
.特定 知行動 意味 安定的 結び く変数 計測 ビグヅケンエ ケノグラフ゛ ける解釈を深 るこ 役立 ,ビ グヅケ 発見をタヴシ計測や可視化 鮮明 る゚ プュヴチ 革新的 価値 創造 る 可 る
提言し いる.
企業 エケノグラフ゛的 ゚プュヴチを実践 る場
,人的 モソヴケ 昷間的 コケト 問題 る. 専門的 トヤヴッングを け エケノグラブを単一
プュグゟェト 長昷間投入 るこ 現実 し 難しい.し ,エケノグラフ゛ る専門的
ト ヤ ヴ ッ ン グ を け い い 人 曩 効 率 的 フ゛ヴャチ ら 情報を吸 るよう るこ , 人的 モソヴケ 問題や昷間短縮を る必要 ある.
矢島 ,聞くこ ら顧客業務や意識を把握 る 体系化し ゜ンシビポヴ手法 し , 析を前提 し 体系化 れ 専用ゼヴャ類を使用 るこ , 聞 手 ケキャ 右 れ 語り手 観点や言葉 現状行動や問題意識を人間 ン昷間ン空間 い 多角度 ら獲得 る手法 ある エケノンコグッテ゛ ノ゜ンシビポヴ を提案し いる
22)
.
3 .人間中心設計
人間中心設計 UCD マヴギをタギ゜ンプュコ ケ 中心 据えるこ ,適 使いや い利用者起 点 製品やサヴビケ 提供を 手法 ある
20)
.基 本的 ケテセプ し ,市場を定義し,ケテ゜ェビ ャジヴ ゜ンシビポヴやフ゛ヴャチ 観察ン調査 より
21)
,マヴギ像 詳細やッヴゲを 集 析 る. そこ ら 気付 を基 ,マヴギ ッヴゲやそこ
課題を解決 る仮説を立案 る.仮説を形 る
,マヴギ 利用コンテキケトを り込ん シヂモア を作 し
1) 2)
,仮説を形 し 実現 るラヌセチプュト シ゜プを作 し
16)
,実際 想定 れるマヴギを交え テケトを繰り返 .こ よう 開発サ゜ェャを実践 るこ より,製品をマヴギ ッヴゲ より近くこ
期待 る.
UCD 実 践 し ,例 え , 平 ら 紙 や電 子 ヒヴドヴ い チキポベントワヴェ環境をタギ゜ン る あ ,人 ワヴェ行動を観察し,観察 ら 特徴的 シヴンを抜 し,そ シヴンを支援 る 仮説を ,ラヌセチプュトシ゜ヌング 手法 より
゜ンシラェシミンタギ゜ンを実施し いる
5)
.
4 .これま プ チ 問題点
これ コヴポヤヴトンエケノグラフ゛ 先行事 例 ,ブヴォテ゛ング部門やタギ゜ン部門 特 定部署 ける企画立案 向け 仮説発見手法 し
実践例 多い.ブヴォテ゛ング部門 立案 れ 企 画を実際 ペノ くり プュコケ 進 る ,シヴ オセトマヴギやそ マヴギ 置 れ 環境,ペノ
よう そ 中 活用 れる い 具体的 ゜ ベヴグを開発区 伝える必要 ある.
し し,企画区 開発区 間 ,組織間を越え 情報共有を行う 昷間的 コケト ,企画 開発
を 共通言語 如 問題 る.
UCD 実践 本来,プュグゟェト 構想 ら終了 様々 ケキャを持 人曩を横断的 集 る必要 ある
20)
. ,゜ンシラェシミンタギ゜ン ケキャ を持 人曩 的 プュグゟェト わ いるこ
望 しい ろう.こ よう 横断的 人曩を集 る ,部門を越え 人曩を集 る必要 あり,本質 的 トセプブヅグベント る必要 ある.し し ら, こ よう 人曩 異動コ ケト 高い プュ グゟェト形 実際 難しく,従来 垂直的 組織 ブヅグベント い UCD ブ゜ンチを推進 る 留 いる 多く ベヴカヴ し 現状 あろ う.
5 . R&D主導 コ ポ ト エスノ
グラフ 人間中心設計
これら 従来 ゚プュヴチ 問題を解決 る一 方法 し ,R&D主導 コヴポヤヴトンエケノグ ラフ゛ 人間中心設計 よるプュトシ゜プシケテヘ 開発を実践し いる.主 アフ゛ケワヴカヴを対象 し 彼ら 潜在的 マヴギヒ゜ンを理解し,そ ヒ゜ ンを解決 る新 仮説を構築し,プュトシ゜プシケ テヘを通 仮説を検証し .ここ そ 実践 一
を紹介 る.
R & D プ ュ コ ケ を 創 発 プ ュ コ ケ Emergent Process 実現プュコケ Realization Process 2
プュコケ 大別し いる Fig.1 .
Fig.1 Emergent Process and Realization Process
創 発 プ ュ コケ : マ ヴ ギッ ヴ ゲ を吸 し , 技術的 シヴゲ ブセチング ,仮説を発見ン立案 る プュコケ.
実現プュコケ:立案し 仮説をプュトシ゜ヌングを 通 実現し,マヴギテケトを通 改善を繰 り返し,仮説を検証 るプュコケ.
開発者を中心 構 るベントヴ よるR&D主導 こ よう プュコケを実施 るこ より,企画案
け ゜ベヴグ 利用者 常生活や具
体的 ヒ゜ンを理解し,それら゜ベヴグを開発プュコ ケ 中 息 らプュトシ゜プ し 具現化
るこ るよう る.
以 それ れ プュコケ ,そこ 実践し 手法を 説明 る.
5-1 創発プ セス
創発プュコケ 一部 し , 曪ら 提唱 るビグ ヅ ケン エケノ グラ フ゛ 手法 を り 入れ いる .ア フ゛ケワヴカヴ マヴギヒ゜ンを解決 る具 体的 解決手段 し ゚プモォヴシミンを構築 る こ 主眼 ある ,ノヤ゜ンケトヴプング昷 自社 獲得し いる独自技術 基 くシヴゲ的 技術 情報 , ら 人間中心設計を進 る 仮想的 マヴギ像 し ヒャソヂ構築 ヒャソヂ 詳細 後 述 を行う ,シヴオセトマヴギ像 具体的 シ ヂモア構築 際 観察結果 え ゜ンシヴヅセト
よるブヴォテ゛ング調査 ブェュタヴシを見 いる.
ビグヅケンエケノグラフ゛ プュコケ ,主 以 4 ら構 る.
アノギパヴシミン:チヴヘベントヴ う 数 観 察者 し フ゛ヴャチ 観察を実施 る.観察 え ,観察対象者中心 ゜ンシビポヴを行 い,観察 十 把握し れ 周辺 コンテキケト情報を 集 る.
ジゞンュヴチ:観察者 フ゛ヴャチ観察を直接経験 し い いチヴヘベントヴ ケトヴモヴテモン グ よりフ゛ヴャチ 体験を共有 る. シンコシケ:観察体験を共有し ,印象 残
観察対象者 言葉やフ゛ヴャチ 出来事を 基 し ゚゜タ゚をノヤ゜ンケトヴプング る. エェケプヤセシミン:ノヤ゜ンケトヴプング 結果
を企画提案 形 可視化し る. 当社 実践 中 ,アノギパヴシミン プュコケ し R&Dベントヴ自身 フ゛ヴャチ観察を行 いる.エケノグラフ゛手法 専門的 ケキャを持 いR&Dベントヴ フ゛ヴャチ観察を実施 るこ , 集 られる観察タヴシ 客観性 影響 る.そこ ,
参 観察 準備期間 し 身近 事例 練 習曩料的 観察 観察結果 共有を行うトヤヴッング を行 .
フ゛ヴャチ 観察 全体観察を通 観察 い ファヴカケ るポ゜ントを検討し,焦点観察 より定 ファヴカケポ゜ント 詳細 観察を実施し
17)
.例え ,アフ゛ケワヴカヴ 初期 全体観察 常 業務 や゚ ヴテ゛ ブ ェト 道具 や電子 機器 類 扱い を網羅的 観察し,焦点観察 特 組織内外ワヴカヴ ゜ンシラェシミン ファヴカケし
観察 る, い よう ファヴカケポ゜ントを定 観察を行 .
特 観察者自身 R&Dベントヴ あるこ を考慮 し ,観察対象 るフ゛ヴャチ 必 複数 2~ 3 ベントヴ 参 るよう し ,観察タヴシ 客観性を担保 るよう し .
観察後 ,観察 参 し ベントヴ間 タノモヴ フ゛ング 振り返り を行い,観察者 印象 残 トヌセェや観察対象者 言葉や振る舞い い ,観 察者 記憶 鮮度 高いう モケト゚セプし .
ジゞンュヴチ プュコケ ,観察者 フ゛ヴャチ 観察し 結果をケラ゜チやポケシヴ形式 , 観察 参 し い い ベントヴ 対し ,フ゛ヴ ャチ ける観察対象者 言動や振る舞い い 臨 場感を持 伝える.観察結果を要約し 伝える
く,特徴的 フ゛ヴャチ 出来事,観察対象 者 言動や振る舞い 注目し,それらを モ゚ャ
生々しく 伝えるこ 力点を置 ,観察対象者 経験を第一人称的 視点 共有 るよう し .
ジ ゞ ン ュ ヴチ よ る フ゛ ヴ ャ チ 経 験 共有を 行 後 ,シンコシケ プュコケ し ノヤ゜ンケ トヴプングを実施 る Fig.2 . ベントヴ ら特 徴的 出来事やマヴギヒ゜ンを抽出し,観察者 質 疑応答を交え ,そ 出来事や問題 背景を深堀り る.それら背景 い 根本的 要因を洞察し,特 徴的 出来事やマヴギヒ゜ン項目 解決方法 ゚
゜タ゚を付箋 書 込み壁 張り出し いく.現状当 社 保有し いる技術 解決可能 ゚゜タ゚,技術 保有し い い 将来的 適用可能 あろう゚゜タ゚ を挙 る. ,必 し 新規 技術゚゜タ゚ み ら ,観察対象者 現状 フ゛ヴャチ ける運用面
解決 る い ゚゜タ゚ し 挙 るよ う し いる.
Fig.2 Download/Synthesis Process
本来 こ プュコケ し ,これらジゞンュヴ チ シンコシケ 結果をエェケプヤセシミン し 企 画書 よう 形 るこ る.し し, 回 プュグゟェト 目的 , ら 創案し ゚゜タ゚を 基 し 仮説をプュトシ゜プシケテヘ し 実現し , 観察し フ゛ヴャチ 検証 るこ ある ,コヴ ポヤヴトンエケノグラフ゛ 結果 ら, 実現プュコ ケ シヴヘヤケ 移行 るよう 実践 形態を
.
5-2 実現プ セス
創発プュコケ い フ゛ヴャチ観察 ら得られ 特長的 出来事 らマヴギヒ゜ン 最 顕著 見 られる部 る仮説を構築し . ,そ 仮説 対 る具体的 ソモポヴシミン し タギ゜ン る あ り,実現プュコケ し 人間中心設計 よる゜ ンシラェシミンタギ゜ン プュコケを導入し .具体 的 ヒャソヂ法 シヂモア法 よるタギ゜ン ,゚ グホ゜ャ 開発手法を 用し ラヌセチプュトシ゜ヌ ングを実施し いる.
ヒャソヂ法 ,製品開発プュグゟェトをマヴギ起 点 るUCD手法 一 ある
3)4)
.ヒャソヂ いう仮 想的 マヴギを詳細 タギ゜ンし,そ マヴギ 使う こ を想定し 製品開発を進 る手法 ある.創発プ ュコケ フ゛ヴャチ観察対象者 ,ブヴォセト調査
集し ブェュ コグベンテヴシミン情報を基 ヒ ャソヂをタギ゜ンし .
回 実践 けるフ゛ヴャチ観察 対象 アフ゛ ケワヴカヴ ある.そ 直接的 エェケトモヴヘ マヴギ 例外的マヴギ を初期 アノギパヴシミン段 階 ら特定 るこ 難しい.そこ フ゛ヴャチ 観 察し 出来事 う 特徴的 マヴギヒ゜ンを 抽出 し ,そ ヒ゜ ン 対し ソモ ポヴシ ミン を持 い マヴギ ,そ ヒ゜ン 対し 独自 ソモポヴシミン を持 マヴギ を対象 し ,それらマヴギ ブェュ タヴシを基 し そ マヴギ シケェ ガヴャや本質 的 ヒ ゜ン い 洞察 し プラ゜ ブモ ヴヒャ ソヂ
主要ヒャソヂ をタギ゜ンし . ら ,観察し フ ゛ヴ ャチ 状況 を考え らヒャ ソヂ キホ ケト
場人物群 をタギ゜ンし .
ヒャソヂをタギ゜ン るこ より,対象 し い るマヴギ 本来 よう 事を果 し い 思 い , よう 課題を抱え いる を具体化 る.
シヂモア法 より,ヒャソヂ シケェ 流れを ケトヴモヴ的 具体化 る.シヂモア 中 ,ヒャ ソヂ ゼヴャ ゜ンシラェシミン, ヒャソヂ
゜ンシラェシミン 含 る.こ よう ヒャソヂ そ シケェ シヂモアを具体化 るこ より,対象
し いるマヴギ 具体的 シヴン ヒ゜ンを抱 え り,それ 対し 々 うい 解決方法を 提供しよう し いる を具体的 ゜ベヴグ し 把握 る. ら ,シヂモアを全体的 瞰 るこ
より,例え ,技術的 解決より ヒャソヂ ヒャソヂ 間 ゜ンシラェシミン よる運用面 カ トヴ ポ゜ントや,より包括的 解決方法 必要 性 見え くる ,本質的 ポ゜ント 対し
点的 ソモポヴシミンを提供 れ 良い 深く検 討 るよう る.
シヂモア 具体化を進 ら, 昷 ケォセチ より解決手段 し シケテヘを大 ゜ベヴグ化
る. ,シヂモア作 ある程度フ゛セェケし 段階 ,シケェフュヴ プュコケブセプ
13)
を作 し ,シヂモア あい い 記述し い ポ゜ント
をよりシケテブテ゛セェ 様 し 記述し いく. ケ ォセ チを作 る際 , いく タ ギ゜ン トモ エヴシミン し 検討 シケテヘ 機能 い
,ヒヴドヴプュトシ゜プを作 し タギ゜ン 検討 を進 る.
回 プュグゟェト ,アフ゛ケワヴカヴ け る ゜ン シラェ テ゛ ノ ソ フト ゞゟ゚ よ るソモ ポヴ シミンを提供 るこ 狙い あ ,ヒヴドヴ プュトシ゜プ け 十 マヴギテケト 行え い. そこ ,゚グホ゜ャ開発プュコケ より,実際 動作 を体感 るプュトシ゜プシケテヘ 開発を進 . 作 し プ ュ ト シ ゜ プ シ ケ テ ヘ を 実 際 観 察 し フ ゛ヴ ャチ 現場 持 込み ,観察 対象 マヴ ギ 方々を対象 し マヴギテケトを実施 る.一回目 マヴギテケト 得られ 結果を基 し 問題点 正
れる マヴギテケトを実施 る.
本章 創発プュコケ 実現プュコケ それ れ 手法 い 説明し . 章以降 本プュコケ実践
ける利点 課題 い 考察 る.
6 .考察
6-1 創発プ セスの効率化
創 発 プ ュ コ ケ , フ ゛ ヴ ャ チ 観 察 , 観 察 し フ゛ヴャチ 経験 共有,ノヤ゜ンケトヴプング い 一連 活動 る人的 モソヴケ 昷間的 コケト 課題 る.
そこ ,創発プュコケを進 る あ り,昷間的 効率を向 る 夫を え .具体的 , ジゞンュヴチ昷間 短縮化,より密 質疑応答を゜ン シラェテ゛ノ 実施 る い 改善施策を え . 効果を考察 る ,特 ジゞンュヴチ シンコシ ケ プュコケ 昷間的 内訳をFig.3 示 .
㪇 㪉㪇 㪋㪇 㪍㪇 㪏㪇 㪈㪇㪇 㪈㪉㪇
ታᣉೋᦼ ᡷༀ䋱 ᡷༀ䋲
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㪇 㪈 㪉 㪊 㪋 㪌 㪍 㪎 㪏 㪐
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䊒䊧䉟䊋䉾䉪 䉝䉟䊂䉝䈱ㆬᛯ 䉝䉟䊂䉝䈱⺑ 䊑䊧䉟䊮䉴䊃䊷䊚䊮䉫 䉦䊁䉯䊥䊷ಽ㘃 ශ⽎⊛䈭䉲䊷䊮䈱ㆬᛯ ශ⽎⊛䈭䉲䊷䊮䈱⺑ 䉟䊮䉺䊤䉪䊁䉞䊑䈭䉲䊷䊮䈱 䉻䉡䊮䊨䊷䊄 䉝䉟䊂䉝ᢙ ශ⽎⊛䈭䉲䊷䊮䈱ᢙ
Fig.3 Improving Efficiency of the Download/Synthesis Process
中 ,実施 初期段階 結果,最初 改善を え 結果,2回目 改善を え 結果 3 試行を示 し り,詳細 以 示 り ある.
実施初期 :参 観察 準備期間 実施し ジゞ ンュヴチ シンコシケ
改善1 : 15 ジゞンュヴチ ャヴャ
改善2 : 15 ジゞンュヴチ ャヴャ ゜ン シラェテ゛ノ シヴン抽出.
中 値を平準化 る ,それ れ 試行 対し 2回 平均を いる.棒グラフ プ ュコケ毎 掛 昷間を 単位 示し積み あ る. ,折れ線グラフ 抽出し 印象的 シヴン件 数 ゚゜タ゚件数を示 .こ 件数 ,それ れ 回 コセシミン 参 人数 異 る ,そ 回 出 件数 総数を人数 割 値 し いる.実施初期 ノヤ゜ンケトヴプング自体 行 い い ,試 行1,試行2 い ,実際 ジゞンュヴチ シンコ シケコセシミン し ,゚゜タ゚ 発想を開始し い る.
創発プュコケ実施 初期 ,フ゛ヴャチ観察 経 験し こ をベントヴ間 深く共有 る必要 ある 考え,ジゞンュヴチ 昷間を大 く割い い .し し ら,例え 60 アノギパヴシミン 対し, 昷間以 昷間を け ジゞンュヴチを実施し 事例
あり,多く ベントヴ モソヴケを長昷間拘束 る
点 必 し 効率的 .
そこ ,アノギパヴシミン1昷間当 り, よそ15 ジゞンュヴチを行う いうャヴャを定 改善
1 .グラフ 示 よう ,参 者 相対的 多いコセ シミン あ わら 改善前 比較し 印象的
シヴン 件数 減少し こ る.
ジゞンュヴチ 昷間 増や ,ジゞンュヴ チし フ゛ヴャチ観察結果 対 る質疑応答 昷間を 設け,フ゛ヴャチ観察者 それ以外 ベントヴ間 ゜ ンシラェテ゛ノ 印象的 シヴンを記述 るよう し 改善2 .そ 結果,1人当 り 印象的 シヴン 抽出件数 増え こ る グラフ参照 .
,ノヤ゜ンケトヴプング 費やし 昷間 しろ減 少し いる わら ,゚゜タ゚発想 件数 1人当
り 3倍以 増え いる.
これら 結果,ジゞンュヴチ昷 ベントヴ間 ゜ ン シラ ェシミ ン 昷間を 効果 的 り, ゜ンシ ラェ テ゛ノ シヴン 記述を進 るこ ,創発プュコケ を効率化 る 要 いえる.
6-2 実現プ セスにおけるコ ポ ト エスノ グラフィ導入の利点
一般 ソフトゞゟ゚開発 , 要件定義 基本設 計 機能設計 詳細設計 テケト 結 テケト やシケテヘテケト フゟヴゲ ら る.
回 実 践 し 実 現 プ ュコ ケ 利 点 し , 通常 シヴォンシホャ ソフトゞゟ゚開発 ケテセプ 異 り,機能設計 中 画面設計 詳細設計 中 ュグセ ェ設計を 昷並行的 作業 るこ らソフトゞゟ
゚開発 昷間的 効率゚セプ 挙 られる.開発者 観察 フ゛ヴャチ 経験やノヤ゜ンケトヴプング プュコケ 共有し いるこ ら,要件定義 昷点 作 るプュトシ゜プシケテヘ 全体像 ュグセェ 設計担当者 共有化 れ いる ,こ よう
昷並行的 作業 実施 考える.
画面設計者 マヴギ行動 そ わ い 思われる機 能 い ヒャソヂ起点 ュグセェ設計者 指摘 る こ あるし,逆 ュグセェ設計者 ヒャソヂ起点 マヴギ゜ンシフゟヴケ 改善事項を指摘 る い よう ,担当者 枠を超え 利用者起点 ゜ンシラ ェシミン 生 れ いる. り,ソフトゞゟ゚ 開
発効率 み ら ,マヴギ経験をシケテヘ 的 映 る点 提供価値 向 期待 る.
6-3 実現プ セスにおける人間中心設計導入の利点
開発者自身 チヴヘを組ん エケノグラフ゛を行
,プュグゟェト 開始 ら終了 シヴオセト マヴギ ガヴャを満 し い いう意識 れるこ
く開発 可能 あ .特 ,観察を元 し ,ヒ ャソヂやシヂモアを作 し を共有し こ よ り,開発者 独りよ り く 意 れ 機能 実装やマヴギ起点 詳細 UIタギ゜ン 可能
.そ 中 ,数値化 れ い生 情報,雰 気を
共有し 様化 開発 プラケ あ
.
7 .現状 課題 今後 展開
創発プュコケ し R&Dベントヴ自身 フ゛ヴャ チ観察結果 らマヴギヒ゜ンを発掘し,解決手段を創 案し, ら 実現プュコケ し フ゛ヴャチ観察結 果を基 し 人間中心設計 よるプュトシ゜プシケテ ヘ 開発 マヴギテケト よる検証をシヴヘヤケ 実 施 る事 .
回 実践例 ,主 仮説 発見 プュトシ゜プ シ ケテ ヘを用 い 顧客価 値 検証 プュ コケ し コヴポヤヴトンエケノグラフ゛ 人間中心設計を適用 し .商品ヤパャ シケテヘ 開発 い 現状 フ ヤヴ ヘワヴ ェ け 十 い え ,フヤ ヴヘ ワヴェ 拡張 後 課題 ある. ,R&D主導 いうこ ら プュグゟェトベントヴ 多く 技術 者 ある ,作 るプュトシ゜プシケテヘ 様 を策定 る際 ,技術的 るン い い う議論 るこ あ . 後 ,ヒャソヂやヒャ ソヂ ガヴャ起点 実現プュコケをブシモテヴト る手法
7)
をプュコケ全体 り込 必要 ある 考える.
顧客起点 開発プュコケを開発 ラ゜フサ゜ェャ し 実施 る ,シヴオセトマヴギ 的
構築 課題 ある. 回 実践例 ,観察対象者
ある 方々 協力 を得 ら フ゛ヴ ャチ 観察 ら マヴギテケト 一連 検証サ゜ェャを わ こ
.し し ら,中長期的 ヤング 商品 化開発 中 的 これらシヴオセトマヴギ 方々 参画 るよう 体制作り 十 いる い え い.こ 問題 対し ,例え 顧客 フ゛ヴャ チ観察 得られ 発見を顧客 Wiki ゼヴャ 共有し,金銭を伴わ 顧客を評価検証サ゜ェャ 巻
込 こ し いる事例 ある
11)
.金銭を伴わ 顧客 協力し くれ 理 し ,顧客 自 ビグヅケ 役立 見識を求 無償 協力し く れ こ 挙 られ いる.先行 る事例を参考 し ら,プュトシ゜プヤパャ 顧客価値検証 留 ら
,商品開発 ら商品展開後 ラ゜フサ゜ェャ 渡る 顧客 構築を試み 行 い.
8 .おわりに
本稿 ,R&D 研究者ン開発者主導 よるコヴ ポヤヴトンエケノグラフ゛ ,人間中心設計 基 く 技術開発 実践 い 紹介し .
仮説発見 段階 らR&Dベントヴ自身 し, フ゛ヴャチ観察結果 ら顧客を理解し,マヴギヒ゜ン を発掘し,そ ヒ゜ン 対 る解決手段を創案 る. フ゛ヴャチ 経験を共有 るこ より,顧客 シ ケェ ガヴャ理解 深 り,人間中心設計 よるプュ トシ゜プシケテヘ 開発 マヴギテケト よる検証を シヴヘヤケ 実施 る事 る.
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