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第1章 オフィス賃料推計モデルによる賃料決定要因の変化の考察 不動産レポート|株式会社 都市未来総合研究所

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第 1 章 オフィス賃料推計モデルによる賃料決定

     要因の変化の考察 

株式会社都市未来総合研究所

主任研究員 下向井 邦博 (しもむかい くにひろ)

[email protected]

はじめに

都市未来総合研究所は2003年にオフィス賃料の推計モデルを構築し、オフィスの

立地や規模といった属性による賃料への影響を測定した。

そ の 後、 都 市 部 に お け る 不 動 産 価 格 の 上 昇 や リ ー マ ン シ ョ ッ ク に よ る 世 界 的 不 況、

急激な円高等といった社会的 ・経済的なマクロの環境変化、 および交通インフラの整

備や都市再生 ・再開発等といったミクロの環境変化を経て、 近年のオフィス賃料の決

定要因には 2003 年の推計時から変化があるのではないかと考えた。

そ こ で、2009年 以 降 の オ フ ィ ス 賃 貸 契 約 事 例 に お け る 成 約 賃 料 及 び オ フ ィ ス 属 性

データを、オフィス賃料推計モデルに当てはめ、前回調査からの係数等の変化を分析

することで、オフィス賃料決定要因の変化を明らかにすることを試みた。

また、 今後の課題として最近の社会環境の変化を考慮したモデルの改善方向につ

(2)

§ 1 : 2003 年のオフィス賃料推計モデルの概要

弊社が2003年に 構築し た オ フィス 賃料推計モ デル (以後、03年モ デル ) の 概要

について述べる。

モデル構築に用いたデータは、1999 年第3四半期から 2002 年第4四半期までのオ

フィス賃貸借契約の成約賃料を被説明変数とし、当該ビルの立地や規模などの属性を

説明変数 (アイテム) としている。異常値等を除いたサンプル数は 2,899 件であった。

モデルに用いた解析手法は数量化1類で、関数形は常用対数による対数線形型で

ある。

すなわち、 Y を推計賃料、 C を基準賃料、 Xij を i というアイテムのj番目のカテゴリー

のもつ数値 (アイテム ・ スコア) とすると、

Y = C × X1j × X2j ×…× Xij ×… (A)

logY = logC + logX1j + logX2j +…+ logXij +… (B)

と表せる。

03 年モデルでは説明変数は次表に示す「立地地区」から「使用面積」までの 7 つ、

カテゴリー数はそれぞれのアイテムにより6~ 38 が設定されている。

[図表 1-1-1] 03 年モデルで使用したデータの概要

被説明変数 説明

成約賃料

月額の坪当たり賃料単価( 共益費は含まな い) 契約時点に応じて 補正係数を掛けて いる

説明変数 ( アイテム)

説明 カテゴリー数

立地地区 都区部の主要オフィス 地区( 3 7 ヶ所+ その他) 3 8 最寄り駅路線 当該ビルの最寄駅の鉄道路線( 1 3 路線+ その他) 1 4

時間距離 最寄駅からの徒歩による時間距離 9

竣工時期 オフィス ビルの竣工年( 耐震基準等により7 区分) 7 ビル地上階数 オフィス ビルの地上階数( 低層~超高層に6 区分) 6 基準階床面積 オフィス ビルの基準階床面積 6

(3)

[図表 1-1-2] 03 年モデルのカテゴライズ

①立地地区

カテゴリー カテゴリー

丸の内・ 大手町・ 有楽町 1 西池袋・ 池袋 2 6

麹町・ 番町 2 東池袋・ 南池袋 2 7

内神田・ 鍛冶町・ 駿河台 3 大塚・ 巣鴨 2 8

岩本町・ 外神田 4 文京区 本郷・ 小石川 2 9

飯田橋・ 九段 5 台東区 上野・ 台東 3 0

八重洲・ 京橋・ 日本橋 6 江東区 東陽町・ 木場・ 有明 3 1

銀座 7 墨田区 錦糸町・ 亀戸 3 2

日本橋室町・ 本町 8 五反田・ 大崎 3 3

築地・ 茅場町・ 八丁堀 9 北品川・ 東品川 3 4

人形町・ 箱崎町・ 新川・ 月島 1 0 その他品川 3 5

新橋・ 虎ノ 門 1 1 大森・ 蒲田 3 6

赤坂・ 青山 1 2 その他大田区 3 7

六本木・ 麻布 1 3 目黒区 目黒区

浜松町・ 高輪 1 4 世田谷区 世田谷区

芝浦・ 海岸 1 5 杉並区 杉並区

西新宿 1 6 中野区 中野区

新宿・ 歌舞伎町 1 7 練馬区 練馬区

四谷・ 市ヶ谷 1 8 板橋区 板橋区

高田馬場・ 大久保 1 9 北区 北区 早稲田・ 神楽坂 2 0 荒川区 荒川区

渋谷・ 原宿 2 1 足立区 足立区

桜丘・ 南平台 2 2 葛飾区 葛飾区

千駄ヶ谷・ 代々木 2 3 江戸川区 江戸川区

恵比寿 2 4

初台・ 幡ヶ谷 2 5

豊島区

品川区

大田区

3 8

オ フ ィス エ リア オ フ ィス エ リア

千代田区

中央区

港区

新宿区

渋谷区

②最寄駅路線      ③時間距離         ④竣工時期

カテゴリー 時間距離 カテゴリー 竣工時期 カテゴリー

JR JR各線 1 1 分 1 ~1 9 7 4 年 1

銀座線 2 2 分 2 1 9 7 4 ~8 3 年 2

東西線 3 3 分 3 1 9 8 4 ~8 7 年 3

日比谷線 4 4 分 4 1 9 8 8 ~9 3 年 4 半蔵門線 5 5 分 5 1 9 9 4 ~9 7 年 5 有楽町線 6 6 分 6 1 9 9 8 ~2 0 0 2 年 6

丸ノ 内線 7 7 分 7

千代田線 8 8 分 8

南北線 9 9 分以上 9

都営三田線 1 0 都営新宿線 1 1 都営浅草線 1 2 都営大江戸線 1 3 1 4 路線

東京メトロ

都営地下鉄

その他

⑤ビル地上階数    ⑥基準階面積       ⑦使用面積

地上階数 カテゴリー 基準階床面積 カテゴリー 使用面積 カテゴリー

1 ~5 階 1 ~5 0 坪 1 ~2 5 坪 1

6 ~1 0 階 2 5 0 ~1 0 0 坪 2 2 5 ~5 0 坪 2 1 1 ~1 5 階 3 1 0 0 ~2 0 0 坪 3 5 0 ~1 0 0 坪 3 1 6 ~2 5 階 4 2 0 0 ~4 0 0 坪 4 1 0 0 ~2 0 0 坪 4 2 6 ~3 5 階 5 4 0 0 ~6 0 0 坪 5 2 0 0 ~5 0 0 坪 5 3 6 階~ 6 6 0 0 坪~ 6 5 0 0 ~1 0 0 0 坪 6 1 0 0 0 坪~ 7

数量化 I 類のモデルの説明力は重回帰分析と同様に決定係数(重相関係数の2乗)

で判断できる。03 年モデルの決定係数は 0.7254 で、 賃料の変動の 72.5%がモデル

式に採用した説明変数の変動から説明できる。

(4)

均値を基準にどの程度増減するかを表している。

カテゴリー数量の最大値から最小値までの変動幅 (レンジ) はそれぞれのアイテム

の賃料に対する影響の程度を表す指標となる。

03 年モデルでは、「立地地区」 が最も強い説明力を有していることを示し、カテゴリー

数 量 は 最 少-0.29578 ( カ テ ゴ リ32 :錦 糸 町・亀 戸 ) か ら 最 大0.18714 ( カ テ ゴ リ1 :

丸の内 ・ 大手町 ・ 有楽町) まで変化し、 その変動幅 (レンジ) は 0.48292 となる (立

地地区以外の説明変数のカテゴリー数量を 1 とすると、 丸の内 ・ 大手町 ・ 有楽町の理

論賃料は 10 4.15360

× 10 0.18714

で 21,915 円 / 坪、錦糸町 ・ 亀戸は 10

4.15360 × 10

-0.29578 で

7,208 円 / 坪と推計される。その比は 3.0404 = 10

0.48292

となる)。

次にレンジの大きいアイテムは「基準階面積」、そして「ビル地上階数」、「時間距離」、

「最寄駅路線」、「竣工時期」 の順であった。

個 々 の ア イ テ ム の カ テ ゴ リ ー 数 量 に つ い て み る と、「 立 地 地 区 」 で は 「 丸 の 内・大 手 町・有 楽 町 」 の 係 数 が 最 も 高 く、以 下、 「 赤 坂・青 山 」、「 銀 座 」 と 一 般 に 賃 料 の 高いエリアが続いている。

「最寄駅の路線」 については 「JR 線」 の係数が最も高く、「東西線」、「半蔵門線」、

「銀座線」 と主要なオフィス地区を通る路線の係数が高い。

「時間距離」 は駅から遠くなるにつれて係数が減少している。

「竣工時期」 は竣工が古いほど係数が減少している。

「階数 (ビル地上階数)」 は高層、 超高層ビルのほうが係数が高く、賃料水準が高

いことを示しているが、一部で逆転がみられる。

「基準階面積」 は面積が小さくなるにつれ、係数が減少している。

「使用面積」 は200~ 400坪で最も係数が高くなり、 そこから狭いほうにも広いほう

にも減少している。

[図表 1-1-3] 03 年モデルの推計結果

アイテム レンジ 単相関 偏相関

立地地区 0.48292 0.6191 0.7014 路線/最寄駅 0.11665 0.0373 0.3252 時間距離 0.13272 0.1879 0.3133 竣工時期 0.10965 0.0498 0.2811 階数 0.15558 0.5271 0.3008 基準階 0.16999 0.5829 0.4311 使用面積 0.01909 0.2840 0.0714

モデルの説明力

重相関係数 0.8517

重相関係数の2乗 0.7254

説明アイテム間の単相関係数

(5)

カテゴリー数量

アイテム カテゴリ- カテゴリ-数量

立地地区 1 0.18714

2 0.03177 3 -0.01359 4 -0.07497

5 -0.01529

6 0.06235

7 0.10339 8 -0.03748

9 -0.08705

10 -0.09351 11 0.07431 12 0.11247 13 0.02394 14 -0.01545 15 -0.10623 16 0.06582 17 0.01077 18 -0.00933 19 -0.15790 20 -0.08911 21 0.08590 22 0.08009 23 0.05689 24 0.05507 25 -0.09024 26 -0.06487 27 -0.07117 28 -0.16338 29 -0.07161 30 -0.14512 31 -0.17224 32 -0.29578 33 -0.08585 34 -0.09896 35 -0.17098 36 -0.02934

  

アイテム カテゴリ- カテゴリ-数量

路線/最寄駅 1 0.03105

2 0.00969

3 0.01350

4 0.00479

5 0.01074

6 -0.00519 7 -0.03759

8 -0.00789

9 -0.01678 10 -0.03003

11 -0.03136

12 -0.03040

13 -0.08559

14 -0.04996

時間距離 1 0.03390

2 0.01062

3 0.00072

4 -0.01635

5 -0.02332

6 -0.03685 7 -0.04272

8 -0.04716

9 -0.09882

竣工時期 1 -0.04146

2 -0.02394

3 -0.01216

4 0.00816

5 0.03142

6 0.06820

階数 1 -0.02000

2 -0.01183

3 0.01657

4 0.08989

5 0.04270

6 0.13557

基準階 1 -0.05511

2 -0.03318

3 0.04106

4 0.06323

5 0.11349

6 0.11488

使用面積 1 -0.00807

2 -0.00674

3 0.00490

4 0.01102

5 0.00461

6 0.00254

7 0.00119

定数項 4.15360

0.483

0.117

0.133

0.110

0.156

0.170

0.019

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

立地地区

路線/最寄駅

時間距離

竣工時期

階数

基準階

使用面積

(6)

§ 2 : 対象データの分析

(1) 分析の対象

本稿の分析対象は都市未来総合研究所が収集した、東京都区部における 2009 年

1月から 2012年 6月までのオフィス賃貸契約の成約賃料及び当該ビルの属性データ

である。異常値等を除いたサンプル数 (契約データ数) は 2,231 件である。

(2)

賃料データの分布状況

分析に用いている賃料データには共益費は含まないが、共益費込みの賃料データ

については、当該オフィスビルの基準階面積に応じた平均共益費を設定し、共益費相

当分を除いている。

契約時期別のデータ件数、および各期における賃料の平均値を以下の図に示す。

四半期毎の件数は 150 前後 (平均 159.4 件)、 賃料の平均値は減少トレンドがある。

[図表 1-1-4] 賃料データの件数と平均値

0 5,000 10,000 15,000

0 100 200

1期 2期 3期 4期 1期 2期 3期 4期 1期 2期 3期 4期 1期 2期

2009年 2010年 2011年 2012年

契約時期別件数と賃料平均値

件数

賃料平均値

(7)

03 年モデルにおいては、賃料について、時点修正係数を用いて補正したケースを取り 上げていたため、本分析においても時点修正係数を用いて補正したケースを採用した。

時点修正については、三鬼商事から公表されている規模別(大型、中型、小型)の平均 募集賃料(各年 12 月時点)を元に線形補間し、2009 年 12 月時点の各賃料を 1.0 として 指数化。賃料の原数値をビル規模に応じた指数で除して賃料を補正した。

2012 年 1 月以降については、同社が月次で公表している東京ビジネス地区のオフィス 賃料の 2011 年 12 月時点と各月の比から推計賃料を外挿し、指数化した。

[図表 1-1-5] ビル規模別の平均成約賃料単価の推移

平均募集賃料 推計賃料 補正係数 平均募集賃料 推計賃料 補正係数 平均募集賃料 推計賃料 補正係数 2008年12月 22,200 22,200 1.181 14,800 14,800 1.021 12,600 12,600 0.947 2009年1月 21,917 1.166 14,775 1.019 12,658 0.952 2009年2月 21,633 1.151 14,750 1.017 12,717 0.956 2009年3月 21,350 1.136 14,725 1.016 12,775 0.961 2009年4月 21,067 1.121 14,700 1.014 12,833 0.965 2009年5月 20,783 1.105 14,675 1.012 12,892 0.969 2009年6月 20,500 1.090 14,650 1.010 12,950 0.974 2009年7月 20,217 1.075 14,625 1.009 13,008 0.978 2009年8月 19,933 1.060 14,600 1.007 13,067 0.982 2009年9月 19,650 1.045 14,575 1.005 13,125 0.987 2009年10月 19,367 1.030 14,550 1.003 13,183 0.991 2009年11月 19,083 1.015 14,525 1.002 13,242 0.996 2009年12月 18,800 18,800 1.000 14,500 14,500 1.000 13,300 13,300 1.000 2010年1月 18,683 0.994 14,417 0.994 13,233 0.995 2010年2月 18,567 0.988 14,333 0.989 13,167 0.990 2010年3月 18,450 0.981 14,250 0.983 13,100 0.985 2010年4月 18,333 0.975 14,167 0.977 13,033 0.980 2010年5月 18,217 0.969 14,083 0.971 12,967 0.975 2010年6月 18,100 0.963 14,000 0.966 12,900 0.970 2010年7月 17,983 0.957 13,917 0.960 12,833 0.965 2010年8月 17,867 0.950 13,833 0.954 12,767 0.960 2010年9月 17,750 0.944 13,750 0.948 12,700 0.955 2010年10月 17,633 0.938 13,667 0.943 12,633 0.950 2010年11月 17,517 0.932 13,583 0.937 12,567 0.945 2010年12月 17,400 17,400 0.926 13,500 13,500 0.931 12,500 12,500 0.940 2011年1月 17,283 0.919 13,425 0.926 12,425 0.934 2011年2月 17,167 0.913 13,350 0.921 12,350 0.929 2011年3月 17,050 0.907 13,275 0.916 12,275 0.923 2011年4月 16,933 0.901 13,200 0.910 12,200 0.917 2011年5月 16,817 0.895 13,125 0.905 12,125 0.912 2011年6月 16,700 0.888 13,050 0.900 12,050 0.906 2011年7月 16,583 0.882 12,975 0.895 11,975 0.900 2011年8月 16,467 0.876 12,900 0.890 11,900 0.895 2011年9月 16,350 0.870 12,825 0.884 11,825 0.889 2011年10月 16,233 0.863 12,750 0.879 11,750 0.883 2011年11月 16,117 0.857 12,675 0.874 11,675 0.878 2011年12月 16,000 16,000 0.851 12,600 12,600 0.869 11,600 11,600 0.872 2012年1月 15,993 0.851 12,595 0.869 11,595 0.872 2012年2月 15,888 0.845 12,512 0.863 11,519 0.866 2012年3月 15,674 0.834 12,343 0.851 11,364 0.854 2012年4月 15,467 0.823 12,180 0.840 11,213 0.843 2012年5月 15,261 0.812 12,018 0.829 11,064 0.832 2012年6月 15,092 0.803 11,885 0.820 10,941 0.823 2012年7月 14,900 0.793 11,734 0.809 10,803 0.812 2012年8月 14,703 14,703 0.782 11,579 11,579 0.799 10,660 10,660 0.801 2012年9月

2012年10月 2012年11月 2012年12月

大型以上 中型 小型

(8)

(3)

ビル属性データの分布状況

使用データの概要を次表に示す。

賃料補正の結果、賃料はダウントレンドのため上方に修正され、平均賃料は 800 円

近く増加している (推計モデルで得られる賃料も 2009 年 12 月価格によるものとなる)。

[図表 1-1-6] 使用データの記述統計量

変  数

成 約 賃 料

( 円 / 坪 )

補 正 済 み 成

約 賃 料

( 円 / 坪 )

最 寄 駅 か ら

の 時 間 距 離

( 分 )

竣 工 時 期

( 年 )

ビ ル 地 上

階 数

基 準 階 面 積

( 坪 )

使 用 面 積

( 坪 )

最 小 値 2 ,9 0 0 3 ,1 5 4 1 1 9 2 8 2 8 5

最 大 値 5 1 ,0 0 0 5 0 ,7 2 1 1 2 2 0 1 2 6 0 1 ,9 5 2 6 ,7 1 9

平  均 1 3 ,3 2 2 .6 1 4 ,1 2 9 .8 3 .0 1 9 8 9 1 1 .4 1 8 6 .5 1 3 3 .5

標 準 偏 差 5 ,6 7 9 .3 9 5 ,7 6 4 .2 2 1 .9 2 1 1 .3 9 7 .9 9 2 3 2 .0 7 2 5 1 .4 1

中 央 値 1 2 ,0 0 0 1 2 ,9 2 6 3 1 9 8 9 9 1 0 1 6 2

尖  度 5 .1 3 3 .8 7 0 .7 0 0 .5 1 9 .4 1 1 2 .6 6 2 3 0 .2 0

歪  度 1 .6 9 1 .4 9 0 .9 8 - 0 .3 6 2 .9 2 3 .0 0 1 1 .0 2

標 準 誤 差 1 2 0 .2 4 1 2 2 .0 4 0 .0 4 0 .2 4 0 .1 7 4 .9 1 5 .3 2

変 動 係 数 0 .4 3 0 .4 1 0 .6 3 0 .0 1 0 .7 0 1 .2 4 1 .8 8

尖度は頻度分布の尖り具合を示しており、正規分布の尖度を 0 として尖度が大きければピークが鋭い分布を 持ち,尖度が小さければより丸みがかったピークを持った分布であるという事が判断できる。

歪度は分布の偏りや歪みを示し、左右対称であれば 0 となる。ヒストグラムにすると正の値をとれば右に裾が 長く、最頻値が左にずれる。

説明変数のカテゴリー毎のデータ件数 (成約件数) は以下の図のとおりである。

[図表 1-1-7] 立地地区別の件数

0 100 200

駿

西

宿

宿

宿

寿

西

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 38 立地地区別の件数

(地区名)

(9)

[図表 1-1-8] 最寄駅路線別の件数

0 500 1000

西

宿

J R

各線

東京メトロ 都営地下鉄 その他

最寄駅路線別の件数

[図表 1-1-9] 最寄駅からの時間距離別の件数

0 500

1分 2分 3分 4分 5分 6分 7分 8分 9分以上

最寄駅からの時間距離別の件数

[図表 1-1-10] 竣工期間別の件数

0 500 1000

~1973年 1974~

1983年

1984~

1987年

1988~

1993年

1994~

1997年

1998~

2002年

(10)

[図表 1-1-11] ビル地上階数別の件数

0 500 1,000 1,500

1~5階 6~10階 11~15階 16~25階 26~35階 36階~

ビル地上階数別の件数

[図表 1-1-12] 基準階面積別の件数

0 500

~50坪 50~100坪 100~200坪 200~400坪 400~600坪 600坪~ 基準階面積別の件数

[図表 1-1-13] 使用面積別の件数

500

(11)

(4)

賃料データとビル属性データの分布

アイテム/カテゴリー毎の賃料 (補正前)の最大値、最小値、平均値の分布をみると、

バブ ル 期以降の 「竣工期間」、 「ビル 地上階数」、「基準階面積」 に は賃料と 正の 相

関関係、「最寄駅からの時間距離」 には賃料 (補正前) と負の相関関係が認められる。

[図表 1-1-14] 立地地区別の賃料範囲

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000

駿

西

宿

宿

宿

寿

西

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 38 立地地区別の賃料範囲

最小値 最大値 平均値

(地区名)

(カテゴリー )

[図表 1-1-15] 最寄駅路線別の賃料範囲

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000

西

宿

JR

各線

東京メ トロ 都営地下鉄 その他

最寄駅路線別の賃料範囲

(12)

[図表 1-1-16] 最寄駅からの時間距離別の賃料範囲

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000

1分 2分 3分 4分 5分 6分 7分 8分 9分以上

最寄駅からの時間距離別の賃料範囲

最小値

最大値

平均値

[図表 1-1-17] 竣工期間別の賃料範囲

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000

~1973年 1974~

1983年

1984~

1987年

1988~

1993年

1994~

1997年

1998~

2002年

2003年~ 竣工期間別の賃料範囲

最小値

最大値

平均値

[図表 1-1-18] ビル地上階数別の賃料範囲

20,000 30,000 40,000 50,000 60,000

ビル地上階数別の賃料範囲

最小値

最大値

(13)

[図表 1-1-19] 基準階面積別の賃料範囲

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000

~50坪 50~100坪 100~200坪 200~400坪 400~600坪 600坪~ 基準階面積別の賃料範囲

最小値

最大値

平均値

[図表 1-1-20] 使用面積別の賃料範囲

0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000

~25坪 25~50坪 50~100坪 100~200坪 200~500坪500~1000坪 1000坪~ 使用面積別の賃料範囲

最小値

最大値

(14)

§ 3 : 推計結果の概要

2009年 1月以降のデータを用いたモデル (以下、12年モデル) の推計結果を以

下に示す (比較のため、03 年モデルと同じ常用対数による両対数線形とした)。

なお、2003年以降に開業した鉄道路線について、 東京メトロ副都心線を最寄駅路

線のカテゴリー 「9」 とし、その他私鉄の新規開業路線については 「その他」 の 「14」

とした。また、2003年以降に竣工した物件について、 竣工時期のカテゴリー 「7」 を

追加している。

[図表 1-1-21] 追加されたカテゴリー

②最寄駅路線         ④竣工時期

カテゴリー 竣工時期 カテゴリー

JR JR各線 1 ~1 9 7 4 年 1

銀座線 2 1 9 7 4 ~8 3 年 2 東西線 3 1 9 8 4 ~8 7 年 3 日比谷線 4 1 9 8 8 ~9 3 年 4 半蔵門線 5 1 9 9 4 ~9 7 年 5 有楽町線 6 1 9 9 8 ~2 0 0 2 年 6 丸ノ 内線 7 2 0 0 3 年~ 7

千代田線 8

南北線 副都心線

都営三田線 1 0 都営新宿線 1 1 都営浅草線 1 2 都営大江戸線 1 3 1 4

9

都営地下鉄

その他

路線

東京メトロ

(1)

推計結果

モデルの決定係数は 0.6570 で 03 年モデルの 0.7254 を下回った。 このことは、オフィ

ス賃料の決定に際し、モデルで使用した7つの説明変数以外の未知の要因 (未採用

の変数) が相対的に強くなっていることを示唆している。

最も強い説明力を有しているのは 「立地地区」 であり、レンジは 0.35626 であった。

次にレンジの大きいアイテムは 0.17068 の 「竣工時期」 となり、以下、「基準階面積」、

「時間距離」、「ビル地上階数」、「最寄駅路線」、「使用面積」 の順となった。

次にアイテムごとに各カテゴリーに割り当てられた係数をみてみる。純粋な質的要素

である 「立地地区」 と 「最寄駅路線」 については03年モデルの結果と比較したほう

が分かりやすいため、後段で述べる。

「時間距離」 については、概ね立地が遠くなるにつれて係数が単調減少しており (賃

料を押し下げ)、理論的に妥当と考えられるものである。

(15)

[図表 1-1-22] 12 年モデルの推計結果

ア イ テ ム レ ン ジ 単 相 関 偏 相 関 立 地 地 区 0 .3 5 6 2 6 0 .5 6 6 7 0 .6 3 4 8 最 寄 駅 路 線 0 .0 6 7 9 4 0 .1 1 9 8 0 .2 2 0 0 時 間 距 離 0 .1 3 2 3 4 0 .2 0 0 1 0 .2 3 1 2 竣 工 時 期 0 .1 7 0 6 8 0 .3 8 0 2 0 .4 7 1 0 ビ ル 地 上 階 数 0 .1 2 8 5 3 0 .5 0 9 4 0 .2 4 4 5 基 準 階 面 積 0 .1 5 1 9 5 0 .4 5 0 8 0 .3 3 7 9 使 用 面 積 0 .0 5 9 5 3 - 0 .2 3 0 4 0 .1 1 4 0

モデルの説明力

0 .8 1 0 5 0 .6 5 7 0

説 明 ア イ テ ム 間 の 単 相 関 係 数

ア イ テ ム 立 地 地 区 最 寄 駅 路 線 時 間 距 離 竣 工 時 期 ビ ル地上階数 基 準 階 面 積 使 用 面 積 立 地 地 区 1 .0 0 0 0 - 0 .0 2 4 7 0 .0 6 9 1 - 0 .0 1 6 4 0 .1 9 8 7 0 .1 1 9 1 - 0 .0 0 3 9 最 寄 駅 路 線 - 0 .0 2 4 7 1 .0 0 0 0 - 0 .0 8 5 2 0 .0 1 1 9 0 .0 2 9 9 - 0 .0 0 8 5 0 .0 4 6 9 時 間 距 離 0 .0 6 9 1 - 0 .0 8 5 2 1 .0 0 0 0 - 0 .0 0 9 3 0 .1 3 8 6 0 .0 3 5 5 0 .0 3 0 4 竣 工 時 期 - 0 .0 1 6 4 0 .0 1 1 9 - 0 .0 0 9 3 1 .0 0 0 0 0 .2 2 2 5 0 .1 3 4 7 - 0 .2 5 6 5 ビ ル 地 上 階 数 0 .1 9 8 7 0 .0 2 9 9 0 .1 3 8 6 0 .2 2 2 5 1 .0 0 0 0 0 .5 3 8 9 - 0 .3 3 4 3 基 準 階 面 積 0 .1 1 9 1 - 0 .0 0 8 5 0 .0 3 5 5 0 .1 3 4 7 0 .5 3 8 9 1 .0 0 0 0 - 0 .6 0 6 3 使 用 面 積 - 0 .0 0 3 9 0 .0 4 6 9 0 .0 3 0 4 - 0 .2 5 6 5 - 0 .3 3 4 3 - 0 .6 0 6 3 1 .0 0 0 0 重 相 関 係 数

重 相 関 係 数 の 2 乗

カテゴリー数量

ア イ テ ム カ テ ゴ リ ー 数量

立地地区 丸の内・大手町・ 有楽町 1 0.16743 麹町・ 番町 2 0.01251 内神田・鍛冶町・ 駿河台 3 -0.01852 岩本町・ 外神田 4 -0.04381 飯田橋・ 九段 5 0.00484 八重洲・ 京橋・日本橋 6 0.07398 銀座 7 0.12382 日本橋室町・ 本町 8 -0.00277 築地・ 茅場町・八丁堀 9 -0.07839

人形町・箱崎町・新川・月島 10 -0.10250 新橋・ 虎ノ門 11 0.05378 赤坂・ 青山 12 0.07840 六本木・ 麻布 13 0.01374 浜松町・ 高輪 14 0.00620 芝浦・ 海岸 15 -0.01488 西新宿 16 0.03919 新宿・ 歌舞伎町 17 -0.00470 四谷・ 市ヶ 谷 18 -0.02986 高田馬場・大久保 19 -0.04654 早稲田・ 神楽坂 20 -0.03560 渋谷・ 原宿 21 0.09828 桜丘・ 南平台 22 0.05635 千駄ヶ 谷・代々木 23 0.07242 恵比寿 24 0.09194 初台・ 幡ヶ 谷 25 -0.16659 西池袋・ 池袋 26 -0.03613 東池袋・ 南池袋 27 0.01924 大塚・ 巣鴨 28 -0.08639 本郷・ 小石川 29 -0.11573 上野・ 台東 30 -0.14448 東陽町・ 木場・有明 31 -0.18054 錦糸町・ 亀戸 32 -0.15362 五反田・ 大崎 33 -0.04271 北品川・ 東品川 34 -0.03558 そ の他品川 35 -0.15426 大森・ 蒲田 36 -0.18883 そ の他 38 -0.07876

カ テ ゴ リ

 

ア イ テ ム カ テ ゴ リ ー 数量

最寄駅路線 JR 線 1 0.02155 銀座線 2 -0.00204 東西線 3 -0.00929 日比谷線 4 0.02181 半蔵門線 5 -0.00291 有楽町線 6 -0.00791 丸ノ内線 7 -0.00570 千代田線 8 0.01398 南北線・ 副都心線 9 -0.00734 都営三田線 10 -0.03587 都営新宿線 11 -0.02334 都営浅草線 12 -0.02491 都営大江戸線 13 -0.04613 そ の他 14 -0.04322 時間距離 1分 1 0.02710 2分 2 0.00389 3分 3 0.00094 4分 4 -0.01069 5分 5 -0.02846 6分 6 -0.00206

7分 7 -0.04009 8分 8 -0.06711 9分以上 9 -0.10525

竣工時期 ~1974年 1 -0.05631 1974~83年 2 -0.06074 1984~87年 3 -0.02798 1988~93年 4 -0.00755 1994~97年 5 0.01407 1998~2002年 6 0.06651 2003年~ 7 0.10994

ビ ル地上階数1~5階 1 -0.03544

6~10階 2 -0.00972

11~15階 3 0.02347 16~25階 4 0.04317 26~35階 5 0.09310 36階~ 6 0.09275 基準階面積 ~50坪 1 -0.05916 50~100坪 2 -0.03014 100~200坪 3 0.04210 200~400坪 4 0.03159 400~600坪 5 0.05877 600坪~ 6 0.09280 使用面積 ~25坪 1 0.02229 25~50坪 2 0.00624 50~100坪 3 -0.00122 100~200坪 4 -0.00750 200~500坪 5 -0.01702 500~1000坪 6 -0.03716 1000坪~ 7 -0.03724

定数項 4.11796

(16)

0.35626

0.06794

0.13234

0.17068

0.12853

0.15195

0.05953

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3 0.35 0.4

立地地区

最寄駅路線

時間距離

竣工時期

ビル地上階数

基準階面積

使用面積

アイテム・レンジ

(2)

03 年モデル結果との比較

前述のように、 最も説明力の高いアイテムは03年モデル同様 「立地地区」 であっ

たが、 説明力は低下した。他のアイテム ・カテゴリーを一定とした場合、立地地区で

決定される賃料の最大値と最小値 (今回は最大値が 「丸の内 ・ 大手町 ・ 有楽町」 の

19,293 円、最小値は 「大森 ・ 蒲田」 の 8,494 円) の比率は 10

0.35626

= 2.27 倍となり、

03年モデルの3.04倍から縮小し、 立地地区間の違いが成約賃料に与える影響が小

さくなっている。

次にアイテム ・ レンジが大きかった 「竣工時期」 は 03 年モデルでは 7 アイテム中 5

番目の大きさであったが、レンジは 「0.10965」から 「0.17068」 に拡大し、「基準階面積」

や 「最寄駅路線」 と最寄駅までの 「時間距離」 より強く賃料決定に効いている結果と

なった。1974 年以前の竣工物件に対するカテゴリー数量は 03 年モデルの 「-0.03922」

か ら 「-0.05631」 に 減 少 し、よ り 賃 料 を 下 げ る 要 素 と な り、 直 近 の 竣 工 期 間 に つ い て

は 03 年モデルの「0.06820」から「0.10994」に増加し、より賃料を上げる要素となった。

「基準階面積」 と 「ビル地上階数」 はそれぞれアイテムレンジが縮小し、 順位を下

げており、特にカテゴリ最大値、すなわち基準階面積の 「600 坪以上」 と地上階数の

「36 階以上」 についてのカテゴリー数量の減少が大きい (「600 坪以上」 は 「0.11489」

か ら 「0.09280」 に 減 少、「36階 以 上 」 は 「0.13557」 か ら 「0.09275」 に 減 少 )。 超

大規模、あるいは超高層のビルについて賃料を上げる要因が弱まっていることを示して

いる。

「時間距離」 はアイテム ・レンジにほとんど変化がなかった。8分以上のカテゴリで

はカテゴリー数量の減少がみられる (遠いほどより賃料を下げる要因が強くなる) が、

(17)

「使用面積」 はアイテム ・ レンジの増加率は最も大きいものの、絶対値が小さいため

賃料に影響を与える要素としては、03 年モデルと同様、あまり大きくない。

[図表 1-1-23] アイテム ・ レンジの変化

0.48292

0.10965

0.16999

0.13272

0.15558

0.11665

0.01909

0.35626

0.17068

0.15195

0.13234

0.12853

0.06794

0.05953

0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

立地地区

竣工時期

基準階面積

時間距離

ビル地上階数

最寄駅路線

使用面積

アイテム・レンジの変化

03年モデル

12年モデル

03年モデル

12年モデル

レンジの降順 立地地区 立地地区

基準階面積 竣工時期

ビル地上階数 基準階面積

時間距離 時間距離

最寄駅路線 ビル地上階数

竣工時期 最寄駅路線

(18)

次に質的要素の強いアイテムについて、03 年モデル結果とのカテゴリー数量の変化、 特にアイテム内でのカテゴリー数量による順位の変動についてみた。

まず、「立地地区」 について、 カテゴリー数量の比較を行うと、順位は次表のように

変動した。 上位では 「恵比寿」 が 03 年モデルの 10 位から 4 位へと上昇し、「赤坂 ・

青山」、「桜丘 ・ 南平台」、「新橋 ・ 虎ノ門」 がそれぞれ 3 段階下げた。「恵比寿地区」

は 恵 比 寿 駅 周 辺 や 広 尾、 代 官 山 を 含 む エ リ ア で 恵 比 寿 ガ ー デ ン プ レ イ ス (1994年 )

や代官山アドレス (2000 年開業) などの集客スポットがあり、 オフィスの物件は少ない

ものの、イメージの良さなどから一定の需要のあるエリアであることなどが、順位上昇の

背景にあると考えられる。

下位では 「大森・蒲田」 が大きく順位を下げて最下位となり、「本郷・小石川」 や 「初

台・幡ヶ谷」 も大きく下降している。 他方、「東池袋・南池袋」 や 「北品川・東品川」、「芝

浦 ・海岸」 等で順位が上昇しており、再開発などでオフィスエリアとしての開発が進ん

でいることなどが要因として考えられる。

[図表 1-1-24] 「立地地区」

カテゴリー数量の順位変化

順位 03年モデル カテゴリー数量降順 12年モデル カテゴリー数量降順 1丸の内・大手町・有楽町 → ±0 丸の内・大手町・有楽町 2赤坂・青山 ↓ -3 銀座

3銀座 ↑ +1 渋谷・原宿

4渋谷・原宿 ↑ +1 恵比寿 5桜丘・南平台 ↓ -3 赤坂・青山

6新橋・虎ノ門 ↓ -3 八重洲・京橋・日本橋 7西新宿 ↓ -3 千駄ヶ谷・代々木 8八重洲・京橋・日本橋 ↑ +2 桜丘・南平台 9千駄ヶ谷・代々木 ↑ +2 新橋・虎ノ門 10恵比寿 ↑ +6 西新宿 11麹町・番町 ↓ -2 東池袋・南池袋 12六本木・麻布 → ±0 六本木・麻布 13新宿・歌舞伎町 ↓ -4 麹町・番町 14四谷・市ヶ谷 ↓ -6 浜松町・高輪 15内神田・鍛冶町・駿河台 ↓ -4 飯田橋・九段 16飯田橋・九段 ↑ +1 日本橋室町・本町 17浜松町・高輪 ↑ +3 新宿・歌舞伎町 18大森・蒲田 ↓ -19 芝浦・海岸

19日本橋室町・本町 ↑ +3 内神田・鍛冶町・駿河台 20西池袋・池袋 ↓ -3 四谷・市ヶ谷

21東池袋・南池袋 ↑ +10 北品川・東品川 22本郷・小石川 ↓ -9 早稲田・神楽坂 23岩本町・外神田 ↓ -2 西池袋・池袋 24五反田・大崎 → ±0 五反田・大崎 25築地・茅場町・八丁堀 ↓ -2 岩本町・外神田 26早稲田・神楽坂 ↑ +4 高田馬場・大久保 27初台・幡ヶ谷 ↓ -8 築地・茅場町・八丁堀 28人形町・箱崎町・新川・月島 ↓ -2 その他

29北品川・東品川 ↑ +8 大塚・巣鴨

30芝浦・海岸 ↑ +12 人形町・箱崎町・新川・月島 31上野・台東 ↓ -1 本郷・小石川

(19)

次に 「最寄駅路線」 について、カテゴリー数量の比較を行うと、 順位は次表のよう に変動した。

前述のように 「JR 線」 はカテゴリー数量が減少し、 1 位から 2 位に交代した。代わっ

て 「 日 比 谷 線 」 が1位 と な り、カ テ ゴ リ ー 数 量 も 「0.00479」 か ら 「0.02181」 に 増 加

している。「日比谷線」 を最寄駅路線とする賃料が比較的高いビルとして港区の大規

模ビルなどが 12 年モデルから加わったことなどがその背景にあるとみられる。

その他、順位が大きく上がったのは 「千代田線」、 「丸の内線」 で、大きく下げたの

は 「東西線」 であった。

[図表 1-1-25] 「最寄駅路線」

カテゴリー数量の順位変化

順位 03年モデル カテゴリー数量降順 12年モデル カテゴリー数量降順

1 JR線 ↓ -1 日比谷線

2 東西線 ↓ -7 JR線

3 半蔵門線 ↓ -2 千代田線

4 銀座線 → ±0 銀座線

5 日比谷線 ↑ +4 半蔵門線

6 有楽町線 ↓ -2 丸ノ内線

7 千代田線 ↑ +4 南北線・副都心線

8 南北線 ↑ +1 有楽町線

9 都営三田線 ↓ -3 東西線

10 都営浅草線 ↓ -1 都営新宿線

11 都営新宿線 ↑ +1 都営浅草線

12 丸ノ内線 ↑ +6 都営三田線

13 その他 → ±0 その他

14 都営大江戸線 → ±0 都営大江戸線

変動

§ 4 : モデルの改善の検討

12 年モデルの決定係数が 03 年モデルと比較して低下したことについて、賃料決定

に際して本分析で取上げた 7 つの説明変数以外の要因が相対的に強くなっていると述

べた。これら未知の要因については、いくつかの先行研究の例にあるように、オフィス

の前面道路幅や駐車場の確保台数、OA 床の有無などが考えられるが、 2003 年と現

在の社会環境の変化を考慮すると、環境対応と BCP 対応、バリアフリー対応なども検

討対象になると考えられる。これら付加価値的な要素は CSR の観点から取組みを図る

企業も多く、一般には上場企業などの大手企業から普及していくので、 これら企業が

入居するような都心部の大規模オフィスビルから賃料の増加方向への動きとして現れる 可能性がある。

環境対応についてはグリーンビルディング、 あるいは省エネビルという概念で捉える

ことができ、近年普及しつつある CASBEE などの環境認証の種類やグレード、省エネ

に関連する指標などが変数として考えられる。

BCP 対応関連では、 耐震性能を竣工時期によってある程度判断することが可能であ

り、03 年モデルでは耐震性能の代理変数として竣工時期を用いたが、 その後、特に

(20)

震性を有する物件、免震や制震機能のある物件、非常用発電能力やライフラインの二

重化などといった視点で、BCP 対応を変数に取り入れることが可能と考えられる。

オフィスビルは旧ハートビル法の対象外であったが、2006 年の改正法では特定建築

物 (基準に適合する様努力義務がある建物) に指定されており、 定年延長や外国人

などオフィスワーカーの多様化に対応したバリアフリーやユニバーサルデザインの導入 状況などを変数に取り入れることが可能と考えられる。

(1)

省エネ性能指標の採用

環 境 対 応 に 関 わ る 分 野 で の モ デ ル 改 善 の 一 つ の 試 み と し て、東 京 都 が2002年 6月 か ら 施 行 し た 「 東 京 都 建 築 物 環 境 計 画 書 制 度 」 の 対 象 と な る 大 規 模 ビ ル ( 概 ね2004年 以 降 に 竣 工 し た ビ ル で 延 床 面 積10,000㎡ [ 現 在 は5,000㎡ ] 以 上 ) の 省 エ ネ 性 能 を 評 価 す るPAL

※1

(Perimeter Annual Load) 低 減 率 とERR ※2

(Energy

Reduction Ratio) の2つの指標を収集し、 ベースの 12 年モデルに組み込むこととした。

通常PAL低減率とERRは百分率で表現されるが、東京都の 「省エネルギー性能評

価 書 」 で 使 用 さ れ て い るAAA、AA、A、B、Cの5段 階 評 価 を 下 表 の よ う に1~5 のカテゴリーとして使用する。

ただし、PAL 低減率があるデータは 2,231 件中 82 件、ERR があるデータは同 80 件と、

分析対象のデータ全体に占める割合はわずかであり、今回は試験的に採用した。

[図表 1-1-26] 省エネ性能指標のカテゴリー区分

評価 PAL低減率 カテゴリ 評価 ERR カテゴリ

AAA 25%以上 1 AAA 35%以上 1

AA 20%以上25%未満 2 AA 30%以上35%未満 2

A 15%以上20%未満 3 A 25%以上30%未満 3

B 10%以上15%未満 4 B 15%以上25%未満 4

C 0%以上10%未満 5 C 5%以上15%未満 5

評価外 データなし 6 評価外 データなし 6

※評価Cに満たない場合は「評価外」とした

省 エ ネ 性 能 評 価 デ ー タ を 含 め て、 賃 料 推 計 を 行 っ た 結 果 が 次 表 で あ る。新 た な ア

イテムが加わったことで、 これまでの 7 つのアイテムのカテゴリー数値は多少変わるが、

全体の傾向は変わっていない。また、 モデルの決定係数は 0.6590 とベースのモデル

からわずかな上昇にとどまった。

PAL低 減 率、ERRが 高 い ほ ど ( カ テ ゴ リ が 小 さ い ほ ど )、賃 料 は 高 く な る ( 係 数 は

高くなる) と予想したが、PAL は概ねその傾向が出ているものの、ERR についてはむ

しろ逆の傾向が現れている。

(21)

[図表 1-1-27] 省エネ性能指標を採用した推計結果

アイテム レンジ 単相関 偏相関 立地地区 0.36120 0.5678 0.6375 最寄り駅路線 0.06971 0.1177 0.2251 時間距離 0.13454 0.1991 0.2367 竣工時期 0.16714 0.3780 0.4493 ビル地上階数 0.13234 0.5081 0.2428 基準階床面積 0.15345 0.4512 0.3371 使用面積 0.05664 -0.2318 0.1102 PAL低減率 0.08616 0.2227 0.0795 ERR 0.07195 -0.2323 0.0645

モデルの説明力

0.8118 0.6590

説明アイテム間の単相関係数

アイテム 立地地区 最寄り駅路線 時間距離 竣工時期 ビル地上階数基準階床面積 使用面積 PAL低減率 ERR 立地地区 1.0000 -0.0278 0.0694 -0.0184 0.2013 0.1208 -0.0049 0.0344 -0.0827 最寄り駅路線 -0.0278 1.0000 -0.0899 0.0122 0.0293 -0.0073 0.0469 -0.0120 -0.0393 時間距離 0.0694 -0.0899 1.0000 -0.0109 0.1394 0.0341 0.0325 -0.0026 -0.0599 竣工時期 -0.0184 0.0122 -0.0109 1.0000 0.2192 0.1340 -0.2550 0.3363 -0.3162 ビル地上階数 0.2013 0.0293 0.1394 0.2192 1.0000 0.5351 -0.3291 0.2029 -0.2526 基準階床面積 0.1208 -0.0073 0.0341 0.1340 0.5351 1.0000 -0.6108 0.1714 -0.1926 使用面積 -0.0049 0.0469 0.0325 -0.2550 -0.3291 -0.6108 1.0000 -0.2113 0.2350 PAL低減率 0.0344 -0.0120 -0.0026 0.3363 0.2029 0.1714 -0.2113 1.0000 -0.6856 ERR -0.0827 -0.0393 -0.0599 -0.3162 -0.2526 -0.1926 0.2350 -0.6856 1.0000 重相関係数

重相関係数の2乗

カテゴリー数量

アイテム カテゴリー数量

立地地区 丸の内・大手町・有楽町 1 0.17164 麹町・番町 2 0.01246 内神田・鍛冶町・駿河台 3 -0.01873 岩本町・外神田 4 -0.04437 飯田橋・九段 5 0.00223 八重洲・京橋・日本橋 6 0.07301 銀座 7 0.12473 日本橋室町・本町 8 -0.00277 築地・茅場町・八丁堀 9 -0.07938 人形町・箱崎町・新川・月島 10 -0.10285 新橋・虎ノ門 11 0.05360 赤坂・青山 12 0.07855 六本木・麻布 13 0.01420 浜松町・高輪 14 0.00613 芝浦・海岸 15 -0.01548 西新宿 16 0.03921 新宿・歌舞伎町 17 -0.00356 四谷・市ヶ谷 18 -0.02908 高田馬場・大久保 19 -0.04540 早稲田・神楽坂 20 -0.03641 渋谷・原宿 21 0.09867 桜丘・南平台 22 0.05669 千駄ヶ谷・代々木 23 0.07146 恵比寿 24 0.09146 初台・幡ヶ谷 25 -0.16681 西池袋・池袋 26 -0.03641 東池袋・南池袋 27 0.02083 大塚・巣鴨 28 -0.08681 本郷・小石川 29 -0.11516 上野・台東 30 -0.14355 東陽町・木場・有明 31 -0.18772 錦糸町・亀戸 32 -0.15260 五反田・大崎 33 -0.04297 北品川・東品川 34 -0.03423 その他品川 35 -0.15507 大森・蒲田 36 -0.18956 その他 38 -0.07680 最寄り駅路線JR線 1 0.02242 銀座線 2 -0.00203 東西線 3 -0.00759 日比谷線 4 0.02231 半蔵門線 5 -0.00317 有楽町線 6 -0.00955 丸ノ内線 7 -0.00652 千代田線 8 0.01196 南北線・副都心線 9 -0.00801 都営三田線 10 -0.03647 都営新宿線 11 -0.02512 都営浅草線 12 -0.02494 都営大江戸線 13 -0.04729 その他 14 -0.04344

カテゴリ

 

アイテム カテゴリー数量

時間距離 1分 1 0.02797 2分 2 0.00399 3分 3 0.00043 4分 4 -0.00972 5分 5 -0.02848 6分 6 -0.00445

7分 7 -0.04071 8分 8 -0.07179 9分以上 9 -0.10657

竣工時期 ~1974年 1 -0.05655 1974~83年 2 -0.06000 1984~87年 3 -0.02747 1988~93年 4 -0.00695 1994~97年 5 0.01439 1998~2002年 6 0.06724 2003年~ 7 0.10713 ビル地上階数 1~5階 1 -0.03506 6~10階 2 -0.00936

11~15階 3 0.02064 16~25階 4 0.04082 26~35階 5 0.09161 36階~ 6 0.09728

基準階床面積 ~50坪 1 -0.05898

50~100坪 2 -0.02993 100~200坪 3 0.04198 200~400坪 4 0.03122 400~600坪 5 0.05726 600坪~ 6 0.09447 使用面積 ~25坪 1 0.02210 25~50坪 2 0.00619 50~100坪 3 -0.00135 100~200坪 4 -0.00769 200~500坪 5 -0.01760 500~1000坪 6 -0.03455 1000坪~ 7 -0.02936 PAL低減率 AAA 1 0.08433

AA 2 0.04415

A 3 0.04893

B 4 0.08295

C 5 0.00867

評価外 6 -0.00183 ERR AAA 1 -0.02325

AA 2 -0.02856 A 3 -0.05242 B 4 -0.06618

C 5 0.00578

評価外 6 0.00140

定数項 4.11796

(22)

0.36120

0.06971

0.13454

0.16714

0.13234

0.15345

0.05664

0.08616

0.07195

0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3 0.35 0.4

立地地区

最寄り駅路線

時間距離

竣工時期

ビル地上階数

基準階床面積

使用面積

PAL低減率

ERR

アイテム・レンジ

(2)

関数形の検討

本 分 析 は03年 モ デ ル と の 比較 に よ っ て オ フィ ス 賃料 決 定 に 関 す る構 造 変 化 を 明らか

にすることを目的としたことから、数量化 I 類による対数線形のモデルを採用したが、量

的変数をそのまま扱う重回帰分析によるヘドニック ・ アプローチもこうした分析には有効で

あり、今後の課題として関数形の検討も必要であると考えられる。

※ 1 PAL は建築物の外壁,窓などからの熱損失の防止性能に関する基準値のことであり、建物用途別に省エネ法に

定められている。P A L 低減率が大きいほど建物の断熱性能が高いと評価でき、そのためには窓の断熱性能を

高める材料の選定や,日射を調整する庇やルーバーなどが重要になるといわれている。

※ 2 E R R は空調、換気、照明、給湯、エレベーターの5つの設備分野を対象として、基準値と実際に採用した設備

機器のエネルギー消費量を 比較してエネルギー消費量の低減率を 示す東京都の独自指標。E R Rが大きいほ

ど設備の省エネ性能が高いと評価できる。エネルギー消費全体の 7 割以上を占める空調と照明の省エネ化が、

ERR の改善に有効だといわれている。

※ 3 2010 年 1 月 1 日以降に東京都に建築物環境計画書を提出した延床面積 10,000 ㎡超の新築、または増築建築

物を対象に、「東京都省エネルギー性能評価書」 の作成と建築物の売買 ・ 賃貸の相手方への交付が義務付け

られている。ここで P A L 低減率と E R R は A A A から C までの 5 段階で評価される。本稿では、省エネルギー性

能評価書の対象となっていない建築物についても P A L 低減率と E R R について、同様の 5 段階評価の当てはめ

参照

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