〒103-0026 東京都中央区日本橋兜町ざけさ
2017年10月30日 東京証券取引所 す階
要望 運用開始後 ーアッ 含 慎重 議論 上 継続的 情報発
日本版フェ ・ディ クロージャー・ ー 関す ン ー 調査結果
ー日本証券ア リ 協会 ージ ー研究会実施-
響 与え 考え 日本証券ア リ 協会 ージ ー研究会 以下 当研 2017年5月 成立 金融商品取引法 改正 日本版 ア・ ージ ー・ ー
導入 2018年4月頃 施行 運
ージ ー・ ー ・ ー 2016年12月 報告書 以下 TF報告書 別紙 3参照 い 2017年7月 当研究会委員及 同専門部会委員並 企業会計研究会実務委 員 151名 対 アン ー 調査 実施 概要 公表
27名 他7名 回収率 62% あ
当研究会 FD ー TF報告書 謳わ い う 企業 投資家 建設的 対話 促 方向 実施 切 望 必要 応 情報発信 いう形 貢献
い 所存 あ
第一弾 当研究会 FD ー 導入 具体的 検討 行 ア・
究会 FD ー や運用 対 意見 ア リ 心構え 関係者
ア・ ージ ー・ ー 以下 FD ー 証券ア リ 大 影
アン ー 質問項目 別紙2 通 あ 回答者 93名 セ イ 59名 バイ イ 信 い 予定 あ
本件に関するお問い合わせは下記まで 電話:03-3666-1933
担当:規律・企業情報開示第2部長
要約
様性 阻害要因 コメン あ
メ ア :既 FD ー 実施 い 諸外国 報道 事例 踏 え 資本市場 健 全 発展 資 報道
●FD ー 導入 踏 え ア リ 業務 変化 ア リ 技術・知識 向上 求 投機 投資 回帰 前向 声 あ 一方 情報開示 姿勢 後退 分析 表面的 終始 過度 短期志向 投資家 排除 方向 市場 多
金融庁 : 周知徹底 目的 説明会 開催 実務対応 踏 え 極力明確 イ イン 策定 運用実情 踏 え イ リー 制度 改善 見直
大多数 回答者 中期経営計画 詳細情報 業績予想変動 機会 リ 業績予想 前提 将来情報 セ メン 別 各業界特有 ー ン 測定基準 決算 資産・負債科目 詳細内訳 経営陣 事業環境 対 認識 過去情
報 挙 いず イ 情報 該当 回答
適時性及 弾力性 向上 95% 評価 一方 ー ージ 遡及的修正や
●FD ー 導入 踏 え ア リ あ 姿 い 中長期的視点 重要 コ メン 多 他方 投資家 ー 即 短期・中長期 重要 コメン 相当程
進 い 懸念 声 あ 別紙1 図5
ア 対 規律あ 情報開示 体制整備
ージ ー 相手 応 開示 運用 積極的 情報開示 体制整備 メ
●建設的 対話 促進 環境整備 関係者 対 次 コメン あ
企業 : ージ ー リ ー 制定 公表 ン
度あ
●FD ー 導入 全般的評価 株式市場 活性化 資 78% 前向 評価
●TF報告書 謳わ FD ー 導入 3 積極的意義 評価 別紙1 図2~4 別紙1 図1
●情報 公表方法 発行者 ー ージ 掲載 認 点 開示 ー 下 声 相応 あ 評価 56%) 評価 い 44%) 拮抗
1.[投資家 対話 促進 ] 評価 発行者 情報開示後退 対話
2.[ア リ 客観的 正確 分析及 推奨 行わ 環境整備 資 ] 64% 評価 一方 情報開示 後退 分析 正確性 低下 懸念 声 あ
3.[中長期的 視点 立 投資 行う いう投資家 意識改革 促 ] 60% 回答 一方 革 繋 い 声 あ
短期情報 鞘取 投資家 志向 決 要因 対 FD ー 影響 与えず 意識改
●FD ー 重要 情報 範囲 除外 情報 ア リ 業務 支障 あ
抹消 可能 や 競合企業 情報漏洩 恐 ー ージ 公表開示
ンワン ー ン 取 止 増え 競争上 観点 理由 従前提供 情報
● 従前 比 情報開示 促進 いう声 あ 一方 ー ー ン 及 ワン 1.FD ー 導入 対す 全般的評価
提供 従前 開示範囲 狭 定量情報 アバ
(2) [ ナ 客観的 正確 分析及 推奨 行わ ため 環境を整備す ] い
う積極的意義
2.TF報告書 謳わ い FD ー 積極的意義 評価
(1) [発行者側 情報開示 ー を整備・明確化す こ い 発行者 早期 情報開
示を促進し 投資家 対話を促進す ] いう積極的意義
回答 双方 同様 評価
変更 情報開示後退 懸念 声 相応 あ
● 世界 主要 金融市場 あ 日本市場 健全性 ア ー 繋 迅速 情報 開示 動 繋 株式市場 活性化 資 評価 一方 公平 性 過大 重視 過 情報開示 後退 招 え 市場 短期志向 助長 恐
あ FD ー 対象外 情報受領者 二次的 発信 情報 株価 大
●回答者全体 78% 高 評価 あ 程度評価 回答 あ 評価 い 評価 い 22% 大 上回 別紙1 図1
●セ イ 83% バイ イ 73% 高 評価 あ 程度評価 回答
環境 整備 役立 い 役立 い 36% 上回 別紙1 図3
●回答者全体 64% 環境 整備 役立 あ 程度役立 回答 あ
●セ イ 64% バイ イ 67% 環境 整備 役立 あ 程度役立 詳細内容
回答 バイ イ い 52% 情報開示 後退 対話 回答
変動 いうリ 懸念 声 あ
●回答者全体 56% 対話 促進 あ 程度促進 役立 回答 情報
後退 対話 44% 評価 拮抗 別紙1 図2
●セ イ 58% バイ イ 48% 対話 促進 あ 程度促進 役立
理的 業績予想や企業価値分析 行う環境 整う 評価 一方 情報開示後退 分
(1)将来情報 ➡回答者 93名 内 いず 情報 70名強
析 正確性 低下 情報受領者間 情報範囲 関 解釈 違い 情報 非対称性 生ず
● 取材 機動力 企業 本源的価値 見出 重要性 増 企業 対話 通 合
(3) [発行者 情報開示 タ ン を公平 す こ いわゆ 早耳情報 基 く短
期的 ーディン を行う く 中長期的 視点 立 投資を行う いう投資家 意 識改革を促す] いう積極的意義
● 早耳情報 株価変動 中長期的視点 投資 得ず意識改革 資 評価 一方 短期情報 鞘取 図 う 投資家 例え ッジ ン
向 決 要因 対 FD ー 影響 与え い 意識改革 繋 い 多数存在 以上 当該投資家 志向 変え い 投資家 志 影響 懸念 声 あ
3.FD ー 重要 情報 範囲 除外す 考え 情報
業績予想 前提 異 仮定 基 考え方 議論 財務戦略 事業戦略
業績予想 前提 変化 対 感応度分析 業績予想変動 機会 リ
業績予想 前提及 中期経営計画 詳細情報
●TF報告書 発行者 投資家 対話 中 何 重要 情報 あ い
積み上 う 望 い う 踏 え回
答者 以下 情報 業務 支障 あ イ 情報 重要 情報 範囲 除 革 役立 い 役立 い 40% 上回 別紙1 図4
●回答者全体 60% 意識改革 促 あ 程度促 回答 あ 意識改
声 あ
●セ イ 58% バイ イ 63% 意識改革 促 あ 程度促 回答
外 回答 あ
双方 同様 評価 あ
● 開示 ー 下 適時性及 弾力性 向上 大半 回答者 評価 一方 各業界特有 ー ン 測定基準 変動要因
(2)過去情報 ➡回答者 93名 内 80名強 ~ 70名強 ~ 70名弱
●既 FD ー 実施 い 諸外国 報道 事例 踏 え 資本市場 健全 発展 資 報道
●情報開示 ー ージ ー リ ー 制定 公表
い 評価 い 5% 大 上回 別紙1 図5
●セ イ 95% バイ イ 93% 高 評価 あ 程度評価 回答 セ メン 別 部門別受注・売上 詳細 販売数量 価格 市場 ア 変動要因
●回答者全体 95% 高 評価 あ 程度評価 回答 あ 評価 業績予想修正 要因 決算変動要因 月次売上情報
4.情報 公表方法 し 発行者 ー ージ 掲載 認め た点 い 評価 決算 資産・負債科目 詳細内訳 変動要因
財務戦略 事業戦略
●統合報告書 含 積極的 情報開示 体制整備
● ン ージ ー 相手 応 開示 運用
●メ ア 対 規律あ 情報開示 体制整備 (2)金融庁
●周知徹底 目的 説明会 開催
● 法人関係情報 関係 含 実務対応 踏 え 極力明確 イ イン 策定
(3)メ ア
●運用実情 踏 え イ リー 制度 改善 見直
EDINET及 TDnet 利便性 向上 本筋 あ ー ージ 遡及的修正や抹消 可能 競合企業 情報漏洩 恐 ー ージ 公表開示 進 い』
メー ー ージ 案内 別途必要 懸念 声 あ
5.建設的 対話を促進す ため 環境整備
発行者 投資家 建設的 対話 促進 環境整備 関係者 対 次 コメ ン あ
(1)企業
経営陣 事業環境 対 認識 市場規模 競争状況 技術動向 海外企業動向
あ 姿 い 中長期的視点 重要 コメン 多 他方 投資家 ー 即 短期・中長期 重要 コメン 相当程度あ
●個人投資家及 機関投資家 対 適切 収益機会 提供
●発行者 消極的 情報開示姿勢 分析力や判断力 表面的 終始 資 (1)業務 変化
前向 変化 想定 意見
● 高い分析や経営陣 建設的 対話 出来 う技術 向上や必要知識 習得 維持 求
● 早耳情報 投機 投資 回帰 前向 変化 あ
度 短期志向 投資家 排除 方向 市場 多様性 阻害要因
●投資家 ー あ 以上 短期的 決算 着地 情報発信 必要
●短期・中長期 バ ン 持 リ ーチ活動 心 求
以上 (2)あ 姿
●企業 本源的価値 評価 市場 評価 差額 分析 提示 通 株式市 場 効率性及 透明性 向上
●イン メン チ ーン 中 企業 成長 ー ー 利益拡大 いう命題 対 客観的且 独立 分析や意見 必要性 求
●公開情報 徹底的 分析 仮説 立 企業側 対話 通 企業 生み出 ッ ー 基 い 企業価値 推定 う 作業 通 成長性 あ 企業や市場 不当 低 い評価 与え い 企業 妥当株価 発見 貢献
●短期志向・長期志向 様々 市場参加者 存在 資本市場 健全 機能 過 6.FD ー 導入を踏まえた ナ 業務 け 変化 そ を受けたあ 姿
本市場 混乱
FD ー 業務 変化や 受 ア リ あ 姿 当協会 会員 あ ア リ 協会 在 方 問う非常 重要 議論 呼 得 ーマ あ
従 当研究会 み ず当協会全体 あ い ア リ 情報 利用者 事業会社 学識経
否定的 影響 懸念 意見
●短期志向 投資家 ー 強い 短期 業績予想 有用性 逆 高 験者 外部有識者 意見 取 入 慎重 検討 議論 あ 考え
他方 今回 当研究会アン ー う ーマ い 見解 問う い う
意見 主 紹介
以下 記載 内容 現時点 アン ー 回答者 個人的見解 あ
当研究会 総意 発信 い 留意 い
別紙さ
19%
37% 44%
そ お だ 思 う
あ 程度役立つ
むしろ懸念す 。 13%
65% 18%
4%
高く評価 き
あ 程度 評価 き
あま 評価 きない
評価 きない
15%
49% 27%
9%
そ お だ 思う
あ 程度役立つ
あま 役立つ 思わない
そう 思わない
25%
35% 32%
8%
そ お だ 思う
あ 程度役立つ
あま 役立つ 思わない
そう 思わない
51%
44%
4% 1%
高く評価 き
あ 程度 評価 き
あま 評価 きない
評価 きない 図1:全般的評価
図5:情報 公表方法 ー ージ 掲載
図4:中長期的視点 立 いう投資家 意識改革 図3:客観的 正確 分析等 行わ 環境整備
図2:早期 情報開示 投資家 対話促進 意義
[情報開示 促進又 後退 事例や事情 あ リーコメン い ]
思う あ 程度 環境 整備 役立 思う あ 環境 整備 役立 思わ い う 思わ い
思う あ 程度 意識改革 促 思う あ 意識改革 促 思わ い う 思わ い
[ う 評価 具体的 理由 あ リーコメン い ]
アン ー 質問項目 別紙2
●TF報告書 FD ー 導入 発行体 情報開示 イ ン 公平
いわゆ 早耳情報 基 短期的 ー ン 行う 中長期的 視点 立 投資 行う いう投資家 意識改革 促 いう積極的意義 あ い う思い
3 積極的意義 評価
●TF報告書 盛 込 FD ー 案 い う思い
●TF報告書 FD ー 導入 発行者側 情報開示 ー 整備・明確化
い 発行者 早期 情報開示 促進 投資家 対話 促進 いう積極的意義 あ
い う思い
●TF報告書 FD ー 導入 ア リ 客観的 正確 分析及 推奨
行わ 環境 整備 いう積極的意義 あ い う思い
重要 情報 範囲
●TF報告書 対象 情報 範囲 い 投資判断 影響 及 未公表 重要 情報 上 具体的 範囲 イン イ ー取引規制 対象 情報(いわゆ 重 要事実 基本的 一致 以外 情報 う 発行者又 金融商品 関係 未公表 確定的 情報 あ 公表 発行者 有価証券 価額 重要 影響 及 蓋然性 あ
含 考え い いわゆ イ 情報 対象外
適当 い
基本的考え方 従 具体的 重要 情報 範囲 今後 金融庁 作成 予定
イ イン や 積み上 決 い う (ア リ 業務
支障 あ )除外 考え 情報 次 選択肢 選 い (複数選択可) 全体 評価
[ う 評価 具体的 理由 あ リーコメン い ]
高 評価 あ 程度 評価 あ 評価 い 評価 い
[ う 評価 具体的 理由 あ リーコメン い ]
思う あ 程度対話 促進 役立 思う 発行体 情報開示
後退 対話 懸念
[ リーコメン い ]
●上記質問 関連 ア リ あ 姿 い 思う あ 過去情報 直近公表 業績予想修正 要因 決算変動要因 月次売上情報
公表済み決算 セ メン 部門別受注・売上 詳細内訳 販売数量 価格 市場 ア 情 報 変動要因
公表済み決算 ー ー ー数 解約率 客数 客単価 購買点数 各業界特有 ー ン ・メ リ 変動要因
公表済み決算 資産・負債科目 詳細情報 変動要因
将来情報 業績予想変動 機会 リ 業績予想 前提 中期経営計画 詳細情報
経営陣 事業環境 対 認識 市場規模 競争状況 技術動向 海外企業 動向
未公表 決算 係 日証協 イ イン いう 公開・公知 月次売上 内訳 変動要因
将来情報 業績予想 前提 変化 対 感応度分析 会社 正式 前提 異 仮 定 基 考え方 議論
過去・将来情報 財務戦略 事業戦略 セ メン 別情報 事業・製品別 地域別 他
[ 選択 方 具体的 リーコメン い ]
高 評価 あ 程度 評価 あ 評価 い 評価 い
[ う 評価 具体的 理由 あ リーコメン い ]
[ 関係者 対 要望 あ リーコメン い ]
ア リ あ 姿
情報 公表方法
●TF報告書 情報 公表方法 法定開示(EDINET)及 金融商品取引所 規則 基 適時開示(TDnet) 加え 発行体 ー ージ 掲載 認 点 い う思 い
建設的 対話 促進 環境整備
●TF報告書 今後 ー 趣旨 い 関係者 啓発活動 行う 発行体 早期 情報開示 促進 い 発行体 投資家 建設的 対話 促進 意義 果
う 環境整備 行 い 重要 い 具体的 金融庁等規制当局 発行 体 メ ア等 他関係者 対 う 環境整備 行 ほ い
業務 変化
●今般 FD ー 導入 予定 踏 え 発行体 向 合い方や短期志向・長期志向 バ ン 自分 業務 心構えや行動 何 変化 生ず 思い 変化 生
う 思い
[ リーコメン い ]
金融審議会 市場ワーキング・グループ
フェア・ディスクロージャー・ルール・タスクフォース報告
∼投資家への公平・適時な情報開示の確保のために∼
平成 28 年 12 月7日
別 紙 3
平成28年12月7日現在
座 長 黒沼 悦郎 早稲田大学法学学術院教授
メ ン バ ー 青 克美 (株)東京証券取引所執行役員兼上場部長 上柳 敏郎 弁護士(東京駿河台法律事務所)
大崎 貞和 (株)野村総合研究所主席研究員
奥野 一成 農林中金バリューインベストメンツ(株)常務取締役(CIO) 加藤 貴仁 東京大学大学院法学政治学研究科准教授
神山 健次郎 東レ(株)IR室・広報室・宣伝室担当兼IR室長 神作 裕之 東京大学大学院法学政治学研究科教授
康 祥修 モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント
(株)取締役会長
三瓶 裕喜 フィデリティ投信(株)ディレクター・オブ・リサーチ 寺口 智之 日本証券業協会 自主規制会議 会員委員
(野村證券(株)代表執行役)
永沢 裕美子 Foster Forum 良質な金融商品を育てる会事務局長 真野 雄司 三井物産(株)IR部長
柳澤 祐介 東京海上アセットマネジメント(株)株式運用部長兼投資 調査グループリーダー
「フェア・ディスクロージャー・ルール・タスクフォース」メンバー名簿
平成 28 年 12 月7日
金融審議会 市場ワーキング・グループ
フェア・ディスクロージャー・ルール・タスクフォース報告
∼投資家への公平・適時な情報開示の確保のために∼
1.発行者による公平な情報開示を巡る状況
我が国では、発行者による適時の情報開示を求めるルールとして、金融商 品 取引 法 に よ る 臨 時 報告 書 制 度 及び 証 券 取 引 所 規 則に よ る 適 時 開 示 制 度 が 整備されている。一方で、公表前の内部情報を発行者が第三者に提供する場 合に当該情報が他の投資家にも提供されることを確保するルール(フェア・ ディスクロージャー・ルール、以下「本ルール」という。)は置かれていな い。
こうした中、近年、発行者の内部情報を顧客に提供して勧誘を行った証券 会社に対する行政処分の事案において、発行者が当該証券会社のアナリスト の みに 未 公 表 の 業 績 に関 す る 情 報を 提 供 し て い た など の 問 題 が 発 生 し て い る。
欧米やアジアの主要国では、本ルールが整備されており、例えば、米国に おいては、「有価証券の発行者が、当該発行者又は当該有価証券に関する重 要かつ未公表の情報を特定の情報受領者に対して伝達する場合、意図的な伝 達の場合は同時に、意図的でない伝達の場合は速やかに、当該情報を公表し なければならない」というルールが置かれている。
また、欧州(EU)においては、「発行者は、発行者に直接関係する内部情報 をできる限り速やかに公衆に開示しなければならない」という原則規定を置 くとともに、有価証券の発行者が、内部情報を第三者に開示する場合につい て、米国と同様のルールが置かれている。
(注)「重要な情報」及び「発行者に直接関係する内部情報」
米国証券取引委員会 (SEC)のガイダン スによれば、「重要 」とは、
「 合 理 的 な 株 主 が 投 資 判 断 に 際 し て 重 要 と 考 え る 相 当 の 蓋 然 性 が あること」とされている。
EU の市場阻害行為規則によれば、「発行者に直接関係する内部情報」 とは、「発行者又は 金融商品に直接又は 間接に関係する未公 表の確 定的(precise nature)な情報であって、公表されれば金融商品の 価額に 重要 (significant )な影 響を 及 ぼす蓋 然性 があるも の」と されている。
2.本ルール導入の意義
このような状況を踏まえれば、我が国市場において、個人投資家や海外投 資家を含めた投資家に対する公平かつ適時な情報開示を確保し、全ての投資 家が安心して取引できるようにするため、本ルールを導入すべきである。
また、同時に、本ルールの導入には、以下のような積極的意義があると考 えられる。
発行者側の情報開示ルールを整備・明確化することで、発行者による早 期の情報開示を促進し、ひいては投資家との対話を促進する
アナリストによる、より客観的で正確な分析及び推奨が行われるための 環境を整備する
発行者による情報開示のタイミングを公平にすることで、いわゆる「早 耳情報」に基づく短期的なトレーディングを行うのではなく、中長期的 な視点に立って投資を行うという投資家の意識変革を促す
本ルールの整備・運用にあたっては、これらの意義が活かされるよう、留 意していく必要がある。
3.本ルールの具体的内容
(1)本ルールの対象となる情報の範囲と運用・エンフォースメント
① 本ルールの対象となる情報の範囲
本ルールは、公平かつ適時な情報開示に対する市場の信頼を確保する ためのものであることから、欧米の制度と同様に、投資判断に影響を及 ぼす重要な情報を対象とすることが適当である。
対象となる重要な情報の範囲を検討するに当たっては、本ルールの適 用に際して、
発行者が、本ルールを踏まえて適切に情報管理することが可能とな るようにするとともに、
情報の受領者である投資家においても、発行者から提供される情報 が本ルールの対象となるかどうかの判断が可能となるようにし、本 ルールの対象となると思料する場合には発行者に対して注意喚起で きるようにする
ことで、発行者と投資家の対話の中で何が重要な情報であるかについて、 プラクティスを積み上げることができるようにすることが望ましい。
このため、具体的な情報の範囲としては、インサイダー取引規制の対 象となる情報の範囲をベースとすることが考えられる。その際、近年の 証券会社への行政処分の原因となった事例を踏まえると、例えば、公表
したがって、本ルールの対象となる情報の範囲については、インサイ ダー取引規制の対象となる情報の範囲と基本的に一致させつつ、それ以 外の情報のうち、発行者又は金融商品に関係する未公表の確定的な情報 であって、公表されれば発行者の有価証券の価額に重要な影響を及ぼす 蓋然性があるものを含めることが考えられる。
なお、工場見学や事業別説明会で提供されるような情報など、他の情 報と組み合わさることによって投資判断に影響を及ぼし得るものの、そ の情報のみでは、直ちに投資判断に影響を及ぼすとはいえない情報(い わゆるモザイク情報)は、本ルールの対象外とすることが適当である。
② 本ルールの運用・エンフォースメント
発行者と投資家との対話を促進するためには、発行者による積極的な 情報提供が行われることが重要であり、そのための環境整備を行ってい くことが重要な課題となっている。
本ルールに抵触した場合の対応についても、発行者にまずは情報の速 や かな 公 表 を促 し 、 こ れに 適 切 な対 応 が と ら れ な け れ ば 、行 政 的 に 指 示・命令を行うことによって、本ルールの実効性を確保することが適当 である。
(2)本ルールの対象となる情報提供者の範囲
本ルールは、発行者に対して、公平かつ適時な情報開示を求めるもので あることから、本ルールの対象となる情報提供者の範囲については、発行 者の業務遂行において情報提供に関する役割を果たし、それに責任を有す る者に限定することが適当である。
具体的には、発行者の役員のほか、従業員、使用人及び代理人のうち、 後述の情報受領者へ情報を伝達する業務上の役割が想定される者に限定す ることが適当である。
(3)本ルールの対象となる情報受領者の範囲
本ルールは、発行者による公平かつ適時な情報開示に対する市場の信頼 を確保するためのルールであり、また、金融商品取引法が資本市場に関わ る者を律する法律であることも踏まえると、本ルールの対象となる情報受 領者の範囲は、有価証券の売買に関与する蓋然性が高いと想定される以下 の者とすることが適切である。
証券会社、投資運用業者、投資顧問業者、投資法人、信用格付業者な どの有価証券に係る売買や財務内容等の分析結果を第三者へ提供する ことを業として行う者、その役員や従業員
発行者から得られる情報に基づいて発行者の有価証券を売買すること が想定される者
(4)公表を必要としない情報提供
発行者が行う様々な事業活動の中においては、例えば、証券会社に資金 調達の相談をする場合など、本ルールの対象となるような情報提供を正当 な事業活動として行うことが必要な状況が想定される。この際には、当該 情報受領者が発行者に対して、当該情報につき、
第三者に伝達しない義務(守秘義務)、及び 投資判断に利用しない義務
を負っていれば
1
、市場の信頼が害されるおそれは少ないと考えられる。そ こで、本ルールの対象となる上記(3)に掲げる者への情報提供であって も、当該情報受領者が発行者に対して上記の義務を負っている場合には、 公表を必要としないこととすることが適当である。
上記の情報受領者が、守秘義務に違反して当該情報を他者に伝え、その 伝達の事実を発行者が把握した場合、EUでは、情報の秘密性が保たれてい ないことを理由として、発行者に情報の公表義務が課されている。一方、 米国では、そのような場合に、発行者には情報の公表義務は課されていな い。
本ルールが公平かつ適時な情報開示に対する市場の信頼を確保するため のものであることを踏まえれば、上記(3)に掲げる者への情報提供を行 った際にはこの情報受領者が守秘義務を負うことから公表を行わなかった が、その後、この情報受領者が守秘義務に違反して、上記(3)に掲げる 者に該当する守秘義務等を負わない他者に情報を伝達したことを発行者が 把握した場合には、本ルールに基づき発行者に情報の公表を求めることが 考えられる。
(5)情報の公表方法
情報の公表方法については、発行者による速やかな公表や個人投資家等 のアクセスの容易性といった観点を踏まえ、法定開示(EDINET)及 び金融商品取引所の規則に基づく適時開示(TDnet)のほか、当該発 行者のホームページによる公表を認めることが適当である。
(6)その他
本ルールの導入に当たっては、ルールの趣旨についての関係者への啓発 活動を行うなど、発行者による早期の情報開示を促進し、ひいては発行者 と投資家との建設的な対話を促進するとの意義が果たされるような環境整 備を行っていくことが重要である。
以 上
ディスクロージャー研究会委員
座 長 許斐 潤 野村證券
座長代理 伊藤 敏憲 伊藤リ ーチ・アン ・ア バイ リー 河村 哲孝 明治安田生命保険
北山 信次 明治安田アセッ マネジメン 津田 和徳 大和証券
中熊 靖和 野村アセッ マネジメン 森田 正司 岡三証券
横沢 泰志 みずほ銀行
五十音順