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4月15日発刊の「SMART」に記事が掲載されました 株式会社ビーロット│不動産金融コンサルティング

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Academic year: 2018

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不動産もM&Aも考え方は同じ。

譲り受けた後、「自分たちの努力で価値を高める」やりがいがある

ビーロットの事業内容を教えてください

岡島/当社は「不動産投資開発事業」「不動産コンサルティング事業」「不動産マネジメント事業」の 3 つの事業を中心とする総合不動産会社です。昨今、当社が力を入れている宿泊施設は「不動産投資 開発事業」に該当します。土地や空ビルを購入し、宿泊施設を建設したり、コンバージョンを実施し た後、オペレーションを運営会社に外部委託し、相互に協力をしながら収益力を長期安定的な形で高 め、不動産ファンド等に譲渡するような事業になります。

 不動産の収益力を向上する手段として宿泊施設に転換するモデルは、実はそれほど以前からやって いたわけではありません。きっかけは、今から約 3 年前、東京・築地で一棟空室のオフィスビルを取 得したことに始まります。当時、ちょうど東京オリンピックの開催が決まり、国策として「観光立国 を目指そう! 海外からの旅行客をもっと呼び込もう!」という機運がありました。東京の宿泊施設 が将来的に不足するという見通しもあり、築地は観光客に人気の銀座にも近いので、それならば宿泊 施設へ、ベッド数をより多く配置できる「簡易宿所」への転換にチャレンジしてみようと決定しました。 経験やノウハウがない中で覚悟が伴う決断でしたが、結果として運営会社の協力もあり稼働率が事業 計画を上回り、ファイナンスのパートナーも現れて、海外投資家が出資する SPC(特定目的会社)に 無事譲渡することができました。

 簡易宿所の売買マーケットがあると確信した私達は、それ以降、その実績をノウハウとして、今回 の℃(ドシー)でもご一緒したナインアワーズ(以下 9h)さんと新宿で 9hブランドの新築のカプセルホ テルを開発したり、ABアコモさんと一緒に IMANO HOSTEL シリーズという宿泊施設を創るに至 ります。一つ一つの宿泊施設を丁寧に手探り&手作りで創り上げてきました。当社のビジネスは一言 でいえば不動産再生や富裕層の資産コンサルティングなのですが、ビジネスパートナーとなる運営会 社の皆様や金融機関の皆様、クライアントである富裕層のお客様といった取引先との信頼関係を構築 することが我々の本当の仕事といえるかと思います。

 創業 10 周年を迎えますが、そのような想いで仕事に取り組み、また幸いにもきちんとした実績を

不動産金融コンサルティングを行うビーロット(東京都港区)。同社は昨今、宿泊施設の商品化を強 化しており、2017 年 1 月には恵比寿と五反田にカプセルホテルを保有するヴィエント・クリエー ション(東京都港区、以下 VC 社)を子会社化し、恵比寿の物件は17年12 月に、五反田の物件は 2018 年 4 月に、それぞれ新たな「℃(ドシー)」というブランドのカプセルホテルへリニューアル した上でオープンさせた。その他にも複数のホテル竣工 を進める同社は、18年2月2日に東証一部へ市場変更 を果たした。今回は同社に「買収後に企業価値を高める M&Aの取り組み方や視点」についてお話を伺った。

M&Aトップインタビュー

 お話

株式会社ビーロット

(2)

作ってこられたからこそ、18 年2月2日に東証一部への市場変更が果たせたと考えております。

宿泊施設を作るにあたり、

   どのようにプロジェクトを立ち上げ、進めていくのでしょうか?

岡島/役割分担があり、不動産は私たちが購入し、その不動産をどのような形にするかは運営会社に 提案してもらいます。ただ、弊社と運営会社では目線が違うのですよね。運営会社はオペレーション を前提としますから、内装関係や家具・什器・備品関係など、利用客の目に見える快適さをどうす るか検討していきます。一

方、我々は不動産オーナー なので、目に見えないとこ ろ……躯体(建物の主要な 構造部分)や配管、設備と いった壁の内側や外壁など の目に見えない部分に投資 しなければなりません。そ ういった両側面のプランを 調和させて一つのプロジェ クトを成り立たせるイメー ジです。

 また、不動産オーナーの 責任というのは単純に建物 を作るだけではありませ

ん。近隣の方々やテナント企業など、いろいろな関係者とコミュニケーションを取り、協力しながら プロジェクトを進めていく形になります。

今回は不動産そのものの買収ではなく、VC社という宿泊施設の運営会社の譲り受けでした。    M&Aについて貴社内ではどのような受け止め方を?

岡島/実は以前に大阪の不動産会社をM&Aで譲り受けた実績があり、M&Aについて違和感はあり ませんでした。不動産もM&Aも我々にとって考え方は一緒です。譲り受けた後に現場に行って、自 分たちの努力で何とか価値を高めることができる、そんなやりがいがあります。

 リノベーション後の「℃(ドシー)恵比寿」の出足も、おかげさまで現在のところ、事業計画を上回 る実績となっています。リノベーション前は、女性用のカプセルユニットやサウナはありませんでし たが、℃(ドシー)恵比寿は女性も利用できるサウナ&カプセルホテルにしています。恵比寿駅から徒 歩 1 分という極めて利便性の良い立地もあり、年々認知度が上がっていけば、稼働率はもっと高まる と思います。

M&Aのポイントは一緒になって働ける相手かどうか ——

その点では選ぶ側であり選ばれる側でもある

今回、VC 社からビーロットに転籍された従業員の立場から、

  今回のM&Aについて感じられたことや印象を教えていただけますか。

永山/ VC 社からは、ホテルの運営責任者や私が所属していた管理部門のメンバーがビーロットに転

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籍しました。小さなカプセルホテルの運営会社から、まったくの異業種の不動産会社、しかも上場会 社に移るのですから、転籍後はどうなるのだろうとすごく不安を感じた覚えがあります。ただ、実際 に転籍した後はビーロットの皆様が温かく迎え入れてくださいましたし、全員が非常に礼儀正しく、 風通しが良いことを実感しています。

 異業種ではありましたが、私自身はこういったホテルを開発するという分野にも興味がありました ので、新しい知識を身につけられるチャンスだと思うようになりました。知らないことはたくさんあ りますが、ポジティブに考えられれば、それらを吸収できる楽しみがありますし、常に成長を目標と している企業理念にも共感しています。転籍から 1 年弱経ちますが、良い刺激を受けながら勤務でき ていることは本当に幸せだと感じています。

岡島/ホテルの運営を運営会社に頼り切ってしまうと、自社に何もノウハウが残らず、適切な運営管 理ができません。そのような観点から、不動産そのものの取得のみならず、ホテルの運営責任者や経 営管理部門の方々に合流いただけたのは、今回のM&Aの一番の成果だと思っています。

不動産と企業、譲り受ける交渉過程で違いなど感じたことはありましたか?

岡島/実は関係者同士の意思決定の行き違いで、交渉が難航した局面がありました。不動産の取引だっ たら間違いなく破談になるような状況で、私たちも、今回のM&Aは破談になっても仕方がない、そ れくらいの覚悟を決めました。ただ、そのときにストライクの小西さんが両社の間に入ってくださり、

M&Aトップインタビュー

after

17年12月に「℃(ドシー)恵比寿」としてリニューアルオープン。カプセルユニットをリユースする という新しいビジネスモデルを実現した。

内装は、木目やコンクリートの表情を活かしたヴィンテージ感のある趣で統一されている。

before

改装前は「ホテルシエスタ」として 約20年間、営業してきた。

前 後 前

後 前

(4)

絶妙なコミュニケーションを上手に取り持ってくださいました。譲渡企業と私達の直接の交渉だった ら、相互理解は難しかったかもしれません。

 また、M&Aの場合は対象会社に在籍している人材がいるため、その後一緒になって働ける相手か どうかがポイントになりました。私達は、前述の通り信頼関係を大切にしている会社なので、その企 業理念に賛同し、仕事を通じて体現してくれる人達かどうかを非常に重要視しています。その点、選 ぶ側であり、選ばれる側にもなります。また、不動産の知識のみならず、法務・労務・会計など幅広 い知識が買い手に必要という点で不動産取引との違いを感じました。

 ほかにもいろいろなやりとりがありましたが、小西さんにはロジックだけではなく、人間の「情」の 部分までくみ取っていただきながら、最後の成約までフォローしていただけました。

買収を検討されている読者の皆様に対してアドバイスをお願いします。

岡島/弊社は不動産を取得し、収益性を向上したうえで EXITするのが事業ですから、今回のM&A に限らず、投資回収計画を外部協力企業と共に描きます。しかしながら、今回もそうでしたが、実際 にやってみると描いたプラン通りにはいきません。感覚で申せば、プラン通りにいくのは5〜 7 割く らいでしょうか。その都度、臨機応変に提案を変えて、相手にご了解を得られるようなプランを提示 しなければなりません。お金や数字だけで話が進むなら AI で十分です。そうではなく、相手のこと を謙虚に考え、合意形成を得て、一つのことを成し遂げられるか。人とのコミュニケーションについ て、それをないがしろにしてはいけないと思います。

本日はありがとうございました。

古いカプセルホテルをリノベーションし、

眠りやサウナにこだわった個性的なホテルに

ルが埋まっていたらどうでしょうか。おそらくカプセルの 古さが際立ってしまうでしょう。デザインをお願いした建 築デザイナーの長坂常氏は、大変なご苦労をされながら、 以前からあるカプセルユニットを使いながらも洗練され た、施設全体としての調和がとられたデザインを実現して くれました。

 今回はデザインコンセプトが 9hとは全く異なりました し、またサウナが特徴の一つでもあったので、9hブラン ドではなく「℃(ドシー)」という新しいブランドを立ち上げ ることにしました。サウナは本場のフィンランドに倣い、 高めの 95〜100℃前後に調整しており、体の芯から温まっ てリフレッシュすることができます。「℃(ドシー)」という ブランド名は、サウナの要である温度の単位から名づけま した。ぜひ多くの方にご利用いただきたいと思っています。

■「ドシー恵比寿」< 2017 年 12 月オープン> 所在地:渋谷区恵比寿 1-8-1(恵比寿駅から徒歩約 1 分) 客室数:男性 102 室、女性 60 室

■「ドシー五反田」< 2018 年4月オープン予定> 所在地:品川区東五反田 1-20-15(五反田駅から徒歩約 3 分) 客室数:男性のみ 164 室

所有:株式会社ヴィエント・クリエーション(株式会社ビーロット100%出資) 運営:株式会社ナインアワーズ

●ナインアワーズ社の業務内容と特徴を教えてください。

 当社は、主にナインアワーズ(以下 9h)や℃(ドシー) といったブランドでカプセルホテルの企画・運営を行っ ています。 社名にもなっている 9h = 9 時間という名称 には、1 日をリセットして翌日を迎えるための 3 つの基 本行動……「汗を洗い流す:1 時間」+「眠る:7 時間」+「身 支度:1 時間」……という意図が込められています。当社 の宿泊施設はこの 3 点に機能が絞り込まれており、また、 気鋭のデザイナーによってそれらが合理的で高品質に提 供できるようデザインされているのが特徴です。

●今回の「℃(ドシー)恵比寿」のリノベーションに当たって、  特に注力されたポイントは?

 今回は、古いカプセルホテルをリノベーションするとい うミッションでした。実は施設をゼロから作るのと、再利 用しながらリニューアルするのとでは大きな違いがありま す。例えばカプセルユニットだと、これまで約20年も使 われてきましたので、多少の黄ばみなどの色味の変化があ ります。ただ、近未来的な真っ白な施設に黄ばんだカプセ 株式会社ナインアワーズ 代表取締役 Founder

参照

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